JPH10185698A - 光ファイバを用いた溶融金属の温度測定方法ならびにその装置および光ファイバの突き出し量制御方法 - Google Patents

光ファイバを用いた溶融金属の温度測定方法ならびにその装置および光ファイバの突き出し量制御方法

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JPH10185698A
JPH10185698A JP8304704A JP30470496A JPH10185698A JP H10185698 A JPH10185698 A JP H10185698A JP 8304704 A JP8304704 A JP 8304704A JP 30470496 A JP30470496 A JP 30470496A JP H10185698 A JPH10185698 A JP H10185698A
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optical fiber
molten metal
guide tube
temperature
amount
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JP8304704A
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English (en)
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Katsutoshi Goto
勝利 後藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/0037Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry for sensing the heat emitted by liquids
    • G01J5/004Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry for sensing the heat emitted by liquids by molten metals

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバの溶融金属への浸漬深さを一定に
制御し、溶融金属の温度測定の精度を向上させる。 【解決手段】 光ファイバ1は、その一端を送り出し可
能にボビン2に巻かれ、送り出し装置3の一対のフィー
ドローラ10に挟まれてガイド管の先端から一定の速度
で送り出される。送り出し装置3は、進退移動装置5の
シリンダ16に支持され、溶湯4に対して一定の速度で
進退移動される。放射温度計6は光ファイバ1からの赤
外線に基づいて温度データを制御装置7に出力する。制
御装置7は送り出し装置3と進退移動装置5とを制御す
る。温度測定を行いながら光ファイバ1を溶湯4に近づ
け、光ファイバ1の一端が溶湯4の表面に接触してから
さらに光ファイバ1を溶湯4内に一定速度で挿入し、所
定時間経過後、光ファイバ1の挿入を停止させる。光フ
ァイバ1は溶湯4の一定の深さに浸漬される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバを用い
た溶融金属の温度測定方法ならびその装置および光ファ
イバの突き出し量制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の溶融金属の温度を測定する技術と
しては、特開昭61−243331号公報に開示された
アルミニュウムの溶湯用赤外線温度計が知られている。
このものは、溶湯に光ファイバを連続的に挿入する手段
と、光ファイバを通過した赤外線に基づいて温度を検出
する赤外線温度検出手段とを有したもので、溶湯に光フ
ァイバを連続的に挿入し、先端部から放射された赤外線
エネルギを光ファイバを介して赤外線センサが受け、赤
外線量に応じて出力された電気信号を処理して溶湯の温
度測定を連続的に行う、というものである。
【0003】上記公報に記載された赤外線温度計は、か
ならずしも溶湯の温度ではない表面に形成された酸化皮
膜を通過させて光ファイバを溶湯の中に直接、かつ連続
して挿入するため、溶湯に挿入される光ファイバの劣化
に伴う失透により赤外線エネルギの伝達損失が生じて
も、新たに溶湯内に進入した先端部から赤外線エネルギ
を伝達することができる。そして、光ファイバを送る速
度は、光ファイバが劣化する速度よりも少し速くなるよ
う設定されていた。
【0004】上記のような赤外線温度計では一般に、溶
湯の表面に形成された酸化皮膜を通過させて溶湯に光フ
ァイバを直接挿入するため、光ファイバを連続的に挿入
する手段が炉の上方に配置され、炉の上方に設けられた
蓋を取り外す等、炉の上方を開放して光ファイバを溶湯
内に下降させている。そして、溶湯の熱から光ファイバ
を保護するために、冷却エアを光ファイバに吹きつけて
いる。
【0005】温度測定対象である溶湯は、一般に溶解炉
から保温炉等を介して注湯機に運ばれて鋳型に注湯され
るのであるが、溶解炉から溶湯を取り出すときや注湯樋
から鋳型に溶湯を注湯するとき等、温度測定を行う際に
溶湯の表面のレベルが大きく変動する。一方、光ファイ
バは、一度溶融金属の温度測定を行うと、溶湯の熱によ
り劣化して消耗する。この消耗量は、温度測定の対象と
なる溶融金属の温度等の条件によって異なる。したがっ
て、温度測定を行う際には光ファイバを送り出して補充
し、溶湯の表面に対して光ファイバの先端を適切に突出
させる必要がある。また、測定する溶湯の温度等の諸条
件により光ファイバの劣化する速度が変化するため、こ
れらの諸条件に応じて適切に光ファイバの送り速度設定
を行う必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術にあっては、光ファイバの劣化する速度を経験
的に見出して光ファイバの送る速度を設定しており、光
ファイバを溶湯の適切な深さに浸漬するための制御がな
されていなかった。また、光ファイバの先端の突出量に
ついても、溶湯の熱による消耗量に関わり無く経験的に
見出して光ファイバを一定量送り出していたため、光フ
ァイバの先端の突出量が安定しないという問題があっ
た。
【0007】また、上記のように、炉の上方に光ファイ
バを連続的に挿入する手段を配置する場合にあっては、
高さ方向の空間の余裕を必要とするため、設置場所が限
定されるという問題があった。さらに、光ファイバを下
降させるために炉の上方を開放する必要があるため、炉
内の温度が外気の影響を受け、また、光ファイバを連続
的に挿入する手段が炉の熱の影響を直接受けるという問
題があった。
【0008】さらに、例えば表面のレベルが大きく変動
する注湯樋等の溶湯の温度測定を行うために、光ファイ
バの突出量が長い場合には、光ファイバが注湯樋に接触
して溶湯内に挿入されず、測定不能となるという問題が
あった。さらにまた、光ファイバの先端に冷却エアが充
分に吹きつけられず、溶湯の熱の影響により光ファイバ
が劣化するという問題があった。また、光ファイバの突
出量が短い場合には、溶湯に光ファイバを連続的に挿入
する手段までもが溶湯に浸漬されて溶融した金属が固着
し、使用不可能となるという問題があった。これらの問
題に対する対応策としては、溶湯の表面のレベルが下が
る傾向のときに温度測定を行うことが考えられるが、上
術した例のように注湯樋から鋳型に溶湯を注湯する場合
には、注湯樋の溶湯流出口の大きさが溶融金属の温度に
より変化したり、あるいは溶湯に混入した異物や溶融し
ていない金属の塊等が溶湯に混入することにより注湯樋
の溶湯流出口を塞ぐ等、溶湯の表面のレベルを大きく変
動させる種々の要因が存在する。このような溶湯の表面
レベルの変動の問題は光ファイバの先端の突出量とも深
く関係するのであるが、これに対する根本的な対応策
は、従来では考慮されたものは存在しなかった。
【0009】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、その第1の目的は、光ファイバの溶融金属への浸漬
深さを一定に制御することにより、温度測定の精度を向
上することができる溶融金属の温度測定方法を提供する
ことにある。
【0010】また、本発明の第2の目的は、光ファイバ
の溶融金属への浸漬深さを一定に制御することにより、
温度測定の精度を向上することができる溶融金属の温度
測定装置を提供することにある。
【0011】本発明の第3の目的は、高さ方向の空間の
余裕を必要とせず、また、炉の上方を開放することなく
溶湯の温度を測定することができる溶融金属の温度測定
装置を提供することにある。
【0012】本発明の第4の目的は、光ファイバの溶融
金属への浸漬深さを正確に制御することができる溶融金
属の温度測定装置を提供することにある。
【0013】本発明の第5の目的は、溶融金属の表面に
対して光ファイバの先端を正確に所定量突き出させるた
めの光ファイバの突き出し量制御方法を提供することに
ある。
【0014】本発明の第6の目的は、第5の目的におい
て、光ファイバの先端原点位置を検知するための光ファ
イバの突き出し量制御方法を提供することにある。
【0015】本発明の第7の目的は、第6の目的におい
て、光ファイバの先端原点位置を容易に検知することが
できる光ファイバの突き出し量制御方法を提供すること
にある。
【0016】本発明の第8の目的は、第6の目的におい
て、第7の目的と同様に、光ファイバの先端原点位置を
容易に検知することができる光ファイバの突き出し量制
御方法を提供することにある。
【0017】本発明の第9の目的は、溶融金属の表面に
対して光ファイバの先端を簡易に安定して所定量突き出
させることができる光ファイバの突き出し量制御方法を
提供することにある。
【0018】本発明の第10の目的は、第9の目的にお
いて、光ファイバの先端を適切に突き出させることがで
きる光ファイバの突き出し量制御方法を提供することに
ある。
【0019】本発明の第11の目的は、第9または10
の目的において、光ファイバの先端を突き出させるため
の付加装置を必要とすることなく、突出量を無段階に調
整制御することができる光ファイバの突き出し量制御方
法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために第1の発明の特徴は、光ファイバの一端を溶融
金属中に挿入し、光ファイバを通過した赤外線に基づい
て溶融金属の温度を測定する溶融金属の温度測定方法に
おいて、温度測定を行いながら光ファイバを溶融金属に
近づけ、光ファイバの先端が溶融金属表面に接触したこ
とを検出すると共にさらに光ファイバを一定速度で溶融
金属内に挿入し、光ファイバの先端が溶融金属表面に接
触してから所定時間経過後に光ファイバの挿入を停止す
ることにある。
【0021】また、上記第2の目的を達成するために第
2の発明の特徴は、溶湯内に光ファイバを挿入する送り
出し装置と、光ファイバからの赤外線により温度を検出
する放射温度計とを有する溶融金属の温度測定装置にお
いて、光ファイバの送り出し装置を溶融金属に対して進
退移動可能に支持する進退移動装置と、放射温度計から
の温度データに基づいて光ファイバの先端を溶融金属の
表面から一定の深さに挿入させるように送り出し装置と
進退移動装置とを制御する制御装置とを備えたことにあ
る。
【0022】上記第3の目的を達成するために第3の発
明の特徴は、第2の発明において、進退移動装置は、光
ファイバの送り出し装置を略水平方向に進退移動させる
水平移動装置と、送り出し装置により送り出された光フ
ァイバの中間部を折り曲げる折り曲げ装置とを備えたこ
とにある。
【0023】上記第4の目的を達成するために第4の発
明の特徴は、第3の発明において、光ファイバの先端部
と折り曲げ部との間に送り出し装置を配置したことにあ
る。
【0024】上記第5の目的を達成するために第5の発
明の特徴は、溶融金属の表面に対して光ファイバの先端
を所定量突き出させるための光ファイバの突き出し量制
御方法であって、光ファイバをガイド管内に挿通し、ガ
イド管に対する光ファイバの先端原点位置を検知し、こ
の検知結果に基づいて前記ガイド管から先端が所定量突
き出るように光ファイバを送り出すことにある。
【0025】上記第6の目的を達成するために第6の発
明の特徴は、第5の発明において、光ファイバの先端原
点位置は、光ファイバを引き戻し、検知位置における光
ファイバの有無に基づいて検知することを特徴とするも
のである。
【0026】上記第7の目的を達成するために第7の発
明の特徴は、第6の発明において、ガイド管内に光ファ
イバの温度調節用流体を流通させ、検知位置における光
ファイバの有無を、前記温度調節用流体の流量に基づい
て検知することにある。
【0027】上記第8の目的を達成するために第8の発
明の特徴は、第6の発明において、ガイド管内に光ファ
イバの温度調節用流体を流通させ、検知位置における光
ファイバの有無を、前記温度調節用流体の圧力に基づい
て検知することにある。
【0028】上記第9の目的を達成するために第9の発
明の特徴は、溶融金属の表面に対して光ファイバの先端
を所定量突き出させるための光ファイバの突き出し量制
御方法であって、光ファイバをガイド管内に送り出し可
能に挿通保持し、光ファイバをガイド管先端から所定量
突き出させた状態で、温度測定を行いながら溶融金属に
ガイド管を近接移動させ、ガイド管の移動したストロー
ク量を検知し、該ストローク量に基づいて光ファイバの
送り出し量を決定することを特徴とすることにある。
【0029】上記第10の目的を達成するために第10
の発明の特徴は、第9の発明において、ガイド管のスト
ローク量の基準範囲を設定し、該ガイド管のストローク
量が基準範囲内の場合には所定量の光ファイバを送り出
すよう決定し、ガイド管のストローク量が基準範囲以下
の場合には、所定量以下の光ファイバを送り出すよう決
定し、ガイド管のストローク量が基準範囲以上の場合に
は所定量以上の光ファイバを送り出すよう決定すること
にある。
【0030】上記第11の目的を達成するために第11
の発明の特徴は、第9また第10のの発明において、光
ファイバの送り出しは、フィードローラの回転数により
制御することを特徴とすることにある。
【0031】上記第1の発明によれば、光ファイバの先
端が溶融金属表面に接触したことを検出してから光ファ
イバを一定速度で溶融金属内に挿入して所定時間経過後
に光ファイバの挿入を停止することにより、光ファイバ
は溶融金属の表面から一定の深さに浸漬されることにな
る。
【0032】また、上記第2の発明によれば、放射温度
計により温度測定を行いながら光ファイバを溶融金属に
近づけ、光ファイバの先端が溶融金属の表面に接触した
こととを検出すると共にさらに光ファイバを一定速度で
溶融金属内に挿入し、光ファイバの先端が溶融金属表面
に接触してから所定時間経過後に光ファイバの挿入を停
止すると、光ファイバは溶融金属の表面から一定の深さ
に浸漬されることになる。
【0033】上記第3の発明によれば、水平移動装置に
より光ファイバの送り出し装置を溶融金属が満たされた
炉に近付けるように略水平方向に移動させると共に、折
り曲げ装置により光ファイバを折り曲げ、送り出し装置
により光ファイバを送り出し、光ファイバの先端を炉の
溶融金属内に挿入する。あるいは、送り出し装置により
予め一定長さ光ファイバを送り出した後、折り曲げ装置
により光ファイバを折り曲げ、光ファイバの先端を炉の
溶融金属内に挿入する。
【0034】上記第4の発明によれば、光ファイバの先
端部と折り曲げ部との間に送り出し装置を配置したこと
により、折り曲げ装置により光ファイバ折り曲げた際
に、その折り曲げ角度によって光ファイバの先端の突出
量が変化することがない。
【0035】さらに、上記第5の発明では、ガイド管内
に挿通された光ファイバの先端原点位置を検知し、光フ
ァイバを先端原点位置から所定量送り出すことにより、
光ファイバの先端がガイド管から所定量突き出る。
【0036】上記第6の発明では、第5の発明におい
て、ガイド管内に挿通された光ファイバの先端が検知位
置よりも後方に引き戻され、検知位置において光ファイ
バの存在の無いことが検知されると、その時点が光ファ
イバの先端原点位置とされる。
【0037】上記第7の発明では、第6の発明におい
て、ガイド管内に挿通された光ファイバの先端が検知位
置よりも後方に引き戻されて光ファイバの存在が無いこ
とは、ガイド管内に流通させた光ファイバの温度調節用
流体の流量の変化をモニタリングすることにより検知す
る。
【0038】上記第8の発明では、第6の発明におい
て、ガイド管内に挿通された光ファイバの先端が検知位
置よりも後方に引き戻されて光ファイバの存在が無いこ
とは、ガイド管内に流通させた光ファイバの温度調節用
流体の圧力の変化をモニタリングすることにより検知す
る。
【0039】上記第9の発明では、光ファイバは、ガイ
ド管の内部に挿通され、先端から所定量突き出された状
態で保持される。そして、温度測定を行いながら溶融金
属にガイド管を近接させることにより、所定量突き出さ
れた光ファイバの先端が溶融金属表面に接触したことが
検出される。この接触が検出された時点までのガイド管
のストローク量を検知することにより、光ファイバのガ
イド管先端からの突き出し量の過不足が検知される。こ
の検知された光ファイバの突き出し量の過不足に基づい
て、光ファイバの送り出し量が決定される。
【0040】上記第10の発明では、第9の発明におい
て、ガイド管のストローク量の基準範囲を設定し、ガイ
ド管のストローク量が基準範囲内で変化した場合には、
所定量の光ファイバを送り出すよう決定する。ガイド管
のストローク量が基準範囲以下の場合には、光ファイバ
のガイド管先端からの突き出し量が長いものと判断し、
光ファイバの送り出し量を所定量以下とするよう決定
し、ガイド管のストローク量が基準範囲以上の場合に
は、光ファイバのガイド管先端からの突き出し量が短い
ものと判断し、光ファイバの送り出し量を所定量以上と
するよう決定する。
【0041】上記第11の発明では、第9または第10
の発明において、フィードローラにより光ファイバの送
り出しが行われる。光ファイバの送り出し量の過不足の
傾向に基づいて決定された光ファイバの送り出し量は、
フィードローラの回転数を制御することにより、無段階
に調整される。
【0042】
【発明の実施の形態】本発明に係る溶融金属の温度測定
装置の実施の一形態を、図1ないし図4に基づいて、注
湯機樋8の溶湯4の温度を測定する場合で説明する。図
において同一符号は同一部分または相当部分とする。
【0043】この実施の形態における本発明の溶融金属
の温度測定装置は、概略、光ファイバ1の一端を送り出
し可能に巻いたボビン2と、所定量の光ファイバ1を送
り出す送り出し装置3と、この送り出し装置3を溶湯4
に対して進退移動可能に支持する進退移動装置5と、光
ファイバ1からの赤外線により温度を検出する放射温度
計6と、光ファイバ1の一端を溶湯4の表面から一定の
深さに挿入させるように送り出し装置3と進退移動装置
5とを制御する制御装置7とから構成されてなるもので
ある。図4に示すように、溶湯4は、溶解炉9からトリ
ベによって保温炉に搬送され、保温炉から注湯機樋8に
移される。
【0044】図2に示すように、光ファイバ1は、この
実施の形態の場合、直径250μmの心線1aからなる
もので、心線1aと直径4mmの耐熱性プラスチックか
らなるシース1bとの間に、ステンレスからなる直径
1.2mmのチューブ1cを備えた金属管被覆光ファイ
バケーブルが用いられている。心線1aとチューブ1c
との間には空気層1dが形成されている。ここでは、光
ファイバケーブルを単に光ファイバ1という。なお、光
ファイバ1は、この実施の形態に限定されることなく、
心線1aを他の径のものに代えて用いることができ、ま
た、耐熱性プラスチックからなるシース1bが設けられ
ず、心線1aとその外側に被覆されたチューブ1cとか
らなるもの(図示を省略した)が用いられる場合等もあ
る。光ファイバ1は、ボビン2に巻かれており、一端側
が送り出し装置3によって保持されて順次送り出される
ようになっている。
【0045】光ファイバ1は、溶融4中に浸漬される
と、酸素がほぼ無い状態で高温下に置かれるために、シ
ース1bの材質によっても異なるが、最初にシース1b
が炭化してチューブ1cおよび心線1aを溶解等から保
護することとなる。そして、光ファイバ1は、さらに溶
融4中に浸漬されることにより、シース1bが燃焼し、
ステンレス製のチューブ1cが約1300℃以上で溶解
し、次第に欠損して極微量のごみとなる。シース1bが
設けられていない場合も同様に、チューブ1cが溶解
し、次第に欠損することとなる。一方、溶融4中に浸漬
された当初において炭化したシース1bが残ることによ
り光ファイバ1の欠損が進行せず、且つ、心線1aが劣
化して失透することにより、温度測定が不能となる場合
には、所定の位置で光ファイバ1を自動的に切断する手
段を設け、あるいは、手動により光ファイバ1を切断す
るようにすることもできる。
【0046】送り出し装置3は、図3に示すように、光
ファイバ1を挟むように設けられた一対のフィードロー
ラ10と、光ファイバ1が挿通されるガイド管11とか
ら構成されている。フィードローラ10は、その少なく
とも一方がパルスモータ等のモータ(図示を省略した)
に接続されて等速回転し、光ファイバ1を一定速度で送
り出す。
【0047】ガイド管11には、光ファイバ1が耐熱性
プラスチックからなるシース1bを備えている場合にお
いては、光ファイバ1の温度調節用流体として、窒素ガ
ス等の不活性ガスからなる冷却用気体を供給するための
パイプ12が接続される。そして、図3中矢印で示した
ように、冷却ガスがガイド管11内部に供給され、光フ
ァイバ1とガイド管11との温度を下げるように冷却し
ている。なお、光ファイバ1が耐熱性プラスチックから
なるシース1bを備えていない場合には、冷却用気体と
して、窒素ガス等の不活性ガスに代えて室温程度の空気
(冷却エア)をガイド管11内部に供給し、あるいはガ
イド管11に空間を設けてこの空間内に冷却水循環させ
ることもできる。
【0048】進退移動装置5は、注湯機樋8に臨むよう
に支柱15を立設し、光ファイバ1を保持した送り出し
装置3を溶湯に対して昇降移動可能に支持するためのア
クチュエータとして、この実施の形態の場合ロッドレス
シリンダ16を支柱15に設けて構成されている。送り
出し装置3は、ロッドレスシリンダ16に支持されて溶
湯4に対して一定速度で昇降移動される。この実施の形
態においては、アクチュエータとしてロッドレスシリン
ダ16を用いた例によって説明したが、これに代えて通
常のシリンダのロッドやボールねじ等、他のアクチュエ
ータにより送り出し装置3を支持することもできる。
【0049】放射温度計6は、光ファイバ1からの赤外
線を赤外線センサ(図示を省略した)により電気信号に
変換し、この電気信号を信号処理回路(図示を省略し
た)によりプランクの幅射式に基づく演算処理を行い、
温度値に換算した温度データを制御部7に出力する。
【0050】制御装置7は、光ファイバ1をガイド管1
1の先端から規定の長さに突出させるように、フィード
ローラ10を回転させて光ファイバ1を送り出し、放射
温度計6が出力した温度データを受け取って時間に対す
る温度の変化率等を演算部7aにより演算し、その演算
結果に基づいて光ファイバ1が溶湯の表面に接触したこ
とを判断し、この判断時から光ファイバ1を所定量溶湯
に挿入するように、送り出し装置3のフィードローラ1
0の駆動と進退移動装置5のシリンダ16の駆動とを制
御する。そして、制御装置7には温度表示器20やコン
ピュータ21が接続されており、図4に示すように、温
度測定結果は、コンピュータ21を介して前工程である
溶解炉9や保温炉にフィードバックされ、溶解炉9や保
温炉の温度管理のためのデータに用いられる。演算部7
aは、温度データに含まれるノイズを除去するためのロ
ーパスフィルタや移動平均等を利用するフィルタを備え
ている。
【0051】なお、溶融金属の温度に影響されないよう
に、光ファイバ1を巻いたボビン2や放射温度計6、制
御装置7は、注湯機樋8から離間して配置されている。
また、これらは、冷却器を有するボックス内に配置し保
護することも可能である。
【0052】次に、以上のように構成された温度測定装
置を用いて、本発明に係る溶融金属の温度測定方法の一
実施の形態について図5乃至図8に基づいて説明する。
図5は、制御装置7により送り出し装置3のフィードロ
ーラ10の駆動と送り出し装置3を昇降移動可能に支持
するシリンダ16の駆動とを制御するためのフローチャ
ートを示し、図6は、このフローチャートにしたがって
制御される光ファイバ1およびガイド管11と溶湯4と
の状態を示す説明図であり、図7は、制御装置7が放射
温度計6から受け取る温度データの一例を示したグラフ
であり、図8は、放射温度計6から受け取った温度デー
タから制御装置7が演算した温度変化率を示したグラフ
である。なお、図5に示したa〜eは、図6に示したa
〜eと対応させて示している。
【0053】まず最初に、測定スタート信号を手動ある
いは注湯機と連動させて自動で発信し(S30)、制御
装置7の制御によってフィードローラ10を所定数回転
させて光ファイバ1をガイド管11の先端から所定量突
出させるように送り出す(S31)。光ファイバ1がガ
イド管11から規定長さ送り出された状態(図6のa)
と判断すると(S32)、フィードローラ10の回転を
停止させ(S33)、シリンダ16を一定速度で駆動し
て送り出し装置3の下降を開始させる(S34)。そし
て、放射温度計6の温度データを制御装置7に入力し
(S35)、温度変化率を演算する(S36)。光ファ
イバ1の先端が溶湯4の表面に接触する(図6のb)
と、放射温度計6により検知される溶湯の温度は、図7
に示すように急激に上昇する。そして、この急激な温度
上昇により、図8に示すように、溶湯の温度変化率の変
動も大きなものとなる。制御装置7は、温度変化率の規
定値が格納されており、この規定値を温度変化率が越え
たことを検出することにより(S37)、光ファイバ1
の先端が溶湯4の表面に接触したと判断し、溶湯面検知
信号を出力して(S38)浸漬深さ制御用タイマを起動
する(S40)。このとき、シリンダ16は一定速度で
下降駆動しており、送り出し装置3に保持された光ファ
イバ1は徐々に溶湯4内に挿入される。
【0054】浸漬深さ制御用タイマが起動(S40)し
てから規定時間が経過すると(S41)、シリンダ下降
停止信号が出力され(S42)、シリンダ16の下降駆
動が停止される。光ファイバ1は、シリンダ16により
一定速度で溶湯4内に挿入されると共に、溶湯面検出
(S38)から規定時間経過した後に溶湯4内への挿入
を停止されるため、溶4の湯表面から一定の深さに浸漬
されることとなる(図6のc)。
【0055】この状態から光ファイバ停止時間用タイマ
を起動して(S50)光ファイバ1の溶湯4内への浸漬
を維持し(図6のd)、規定時間経過後(S51)シリ
ンダ上昇信号を出力して(S52)送り出し装置3に保
持された光ファイバ1を溶湯4内から退避させる。放射
温度計6からの温度データは制御装置7の演算部7aに
より演算される(S53)。測定結果は、表示器20や
コンピュータ21に出力され(S54)、温度測定の1
サイクルを終了する。
【0056】次に本発明に係る溶融金属の温度測定方法
の別の実施の形態について図9および図10に基づいて
説明する。なお、この実施の形態においては、上述した
実施の形態と異なる部分のみを説明することとし、共通
の部分または相当する部分については上述の実施の形態
と同じ符号を付して説明を省略する。
【0057】この実施の形態が上述した実施の形態と大
きく異なる点は、光ファイバ1の先端が溶湯4の表面に
接触したことを検出したらシリンダ16の下降駆動を停
止させ、光ファイバ1を所定の速度で送り出すことにあ
る。すなわち、光ファイバの先端が溶湯表面に接触した
と判断して溶湯面検知信号の出力(S38)後、シリン
ダの下降を停止させ(S44)、再度制御装置7の制御
によってフィードローラ10の回転を開始させて光ファ
イバ1を一定速度で送り出して溶湯4内に挿入し(S4
5)、光ファイバ送り量制御用タイマを起動する(S4
6)。規定時間経過後(S48)、光ファイバ送り停止
信号を出力する(S49)。光ファイバ1は、一定の速
度で一定時間送り出されるため、溶湯4の表面から一定
の深さに浸漬されることとなる(図10のc’)。
【0058】なお、本発明に係る溶融金属の温度測定方
法は上述した実施の形態に限定されることなく、例え
ば、シリンダ下降停止信号を出力(S42、S44)し
た後に光ファイバ送り用フィードローラ回転開始(S4
5)の信号を出力し、光ファイバ停止時間用タイマの起
動(S50)を行わないで連続して溶湯4の温度を測定
することもできる。また、上述した実施の形態では、光
ファイバ停止時間用タイマ(S50)を用いた例で説明
したが、これに代えて、溶湯4内で光ファイバ1が消耗
することによって、図7および図8に示すように、放射
温度計4が検知する溶湯の温度が急激に下降し温度変化
率が大きく変動したことを検出することにより、シリン
ダ上昇信号(S52)を出力してもよい。そして本発明
により温度測定の対象となる溶融金属としては、鉄より
も溶融温度が低い、例えばアルミニュウム等にも用いる
ことができる。
【0059】以上説明したように、本発明によれば、光
ファイバ1を溶湯4の表面から一定の深さに浸漬するよ
うに自動制御し、溶湯の内の一定の部分の温度測定を安
定して行うことができる。
【0060】次に、本発明に係る溶融金属の温度測定装
置のさらに別の実施の形態について図11乃至図18に
基づいて説明する。なお、この実施の形態においては、
上述した実施の形態と異なる部分のみを説明することと
し、共通の部分または相当する部分については上述した
実施の形態と同じ符号を付して説明を省略する。
【0061】図11に示すように、この実施の形態にお
いては、炉30の上方に蓋31が設けられ、この蓋31
の側方には温度測定装置の光ファイバ1を挿入するため
の開口32が形成されており、この開口32に臨むよう
に炉30の側部近傍に温度測定装置が配置される。この
実施の形態における温度測定装置は、進退移動装置が光
ファイバ1の送り出し装置3を略水平方向に進退移動さ
せる水平移動装置35と、光ファイバ1の中間部を折り
曲げて溶湯4の表面にその先端を向かせる折り曲げ装置
36とを備えている。そして、ファイバの送り出し装置
3は、折り曲げ装置36よりも光ファイバ1の先端側、
すなわち溶湯4側に配置されている。
【0062】光ファイバ1の送り出し装置3を略水平方
向に進退移動させる水平移動装置35は、可動台40
と、この可動台40を炉30に対して進退移動可能に支
持するスライドベース41と、可動台40を炉30に対
して進退移動させる駆動手段42とを備えてなるもの
で、可動台40上には光ファイバ1の一端を送り出し可
能に巻いたボビン2、送り出し装置3および折り曲げ装
置36等が載置されている。駆動手段42は、この実施
の形態の場合、スライドベース41に沿って軸回りに回
動可能に設けられ、可動台40が係合されたボールねじ
45と、このボールねじ45を軸回りに回動駆動する水
平移動用モータ46とから構成されている。水平移動用
モータ46は、ステッピングモータ等、回転角度や回転
速度等の駆動量が制御可能なものが用いられている。な
お、水平移動装置35は、光ファイバ1の送り出し装置
3を水平方向に制御可能に進退移動させることができる
のもであれば、例えばこの実施の形態におけるボールね
じ45と水平移動用モータ46に代えて、ピストンロッ
ドとシリンダ等を用いることができる。
【0063】光ファイバ1の中間部を折り曲げる折り曲
げ装置36は、図11および図12に示すように、光フ
ァイバ1が挿通される後部ガイド管50および前部ガイ
ド管51と、この後部ガイド管50および前部ガイド管
51を接続し、後部ガイド管50に対して前部ガイド管
51を回動可能に支持する曲げ中心軸52と、この曲げ
中心軸52を中心として前部ガイド管51を回動駆動す
る駆動手段53とを備えてなるもので、曲げ中心軸52
を中心として後部ガイド管50に対して前部ガイド管5
1を水平軸線よりも下方に回動させることにより、光フ
ァイバ1の先端が炉30の溶湯4表面に向くように、ボ
ビン2から送り出された光ファイバ1の中間部を折り曲
げる。
【0064】後部ガイド管50および前部ガイド管51
は、図12に示すように、それぞれ外部管と内部管とを
備え、密閉された空間55を形成する二重構造となって
いる。外部管と内部管との間の空間には、温度調節用流
体として、冷却エアを空間内に循環供給して後部ガイド
管50および前部ガイド管51を冷却するためのパイプ
56が接続され、また、冷却エアを後部ガイド管50お
よび前部ガイド管51の内部管内に供給して挿通された
光ファイバ1を冷却するためのパイプ57が空間55を
貫通するように設けられている。なお、冷却エアに代え
て、上述した実施の形態のように、窒素ガス等の不活性
ガスからなる冷却ガスを空間55内に循環供給および内
部管内に供給したり、あるいは、空間55内に冷却水を
循環供給することも可能である。前部ガイド管51の中
間部には、上述と同様の送り出し装置3が設けられてい
る。
【0065】可動台40の前方には、前端が後部ガイド
管50の前端と略同じ長さとなる支持アーム60が後部
ガイド管50を担持するように設けられており、この支
持アーム60の前端には曲げ中心軸52が後部ガイド管
50の長手方向軸心の方向と直交する方向に延在するよ
うに支持されている。また、前部ガイド管51の後端下
方には、曲げ中心軸52に回動可能に係合される係合部
材61が設けられており、これにより前部ガイド管51
は後部ガイド管50に対して曲げ中心軸52を中心に回
動するよう構成されている。そして、曲げ中心軸52が
後部ガイド管50および前部ガイド管51の長手方向の
軸心よりも下方に偏位して配置されていることにより、
曲げ中心軸52を中心として後部ガイド管50に対して
前部ガイド管51を回動させた際に、後部ガイド管50
および前部ガイド管51に挿通された光ファイバ1が破
損しないように所定の半径を有する曲線を描くように曲
げられる。曲げ中心軸52の偏位量は、光ファイバ1の
曲げ半径が100mm以上となるように設定することが
望ましい。送り出し装置3が前部ガイド管50の中間部
に設けられているため、光ファイバ1は、前部ガイド管
51の回動により中間部が折り曲げられても、前部ガイ
ド管51の先端からの突出量が変化することがない。
【0066】前部ガイド管51を回動駆動する駆動手段
53は、この実施の形態の場合、図11に示すように、
前部ガイド管51の後端下方に設けられた係合部材61
に接続された作動杆65と、この作動杆65を軸方向に
移動させるように駆動する折り曲げ用モータ66とから
構成されている。折り曲げ用モータ66は、ステッピン
グモータ等、回転角度や回転速度等の駆動量が制御可能
なものが用いられている。作動杆65は、先端が前部ガ
イド管51の係合部材61の側部に回動可能に接続さ
れ、反対側端部にボールねじ65aが形成されている。
折り曲げ用モータ66は、可動台40上に設けられた支
持部材67に回動可能に支持されており、作動杆65の
ボールねじ65aが螺合されている。折り曲げ用モータ
66を駆動し、螺合されたボールねじ65aにより作動
杆65が軸方向に移動すると、図13および図14に示
すように、作動杆65の先端が接続された係合部材61
が曲げ中心軸52を中心に回動し、前部ガイド管51が
下向きに方に傾斜または水平に復帰することとなる。な
お、この実施の形態にいては、図12乃至図14に示す
ように、作動杆65が折り曲げ用モータ66から伸長す
るように軸方向に移動されると前部ガイド杆51の先端
が上昇し(図12)、作動杆65が折り曲げ用モータ6
6に対して退縮するように軸方向に移動されると光ファ
イバ1の中間部を折り曲げて溶湯4の表面に向けるよう
に前部ガイド杆51の先端が下降するような位置に、作
動杆65は係合部材61に対して接続されている。駆動
手段53は、前部ガイド管51を制御可能に回動駆動す
ることができるものであれば、この実施の形態における
折り曲げ用モータ66と作動杆65に代えて、例えばピ
ストンロッドとシリンダ等のように、他の手段を用いる
ことも可能である。
【0067】また、曲げ中心軸52には、図12乃至図
13に示すように、後部ガイド管50に対して前部ガイ
ド管51を水平軸線よりも下方に回動させた際に、後部
ガイド管50の前端と前部ガイド管51の後端との間に
間隙が生じ光ファイバ1が露出して炉30等の熱に影響
されることがないように、保護カバー70が設けられて
いる。この保護カバー70は、門型に折り曲げられた複
数の板状部材から構成され、これら複数の板状部材を重
合すると共に各板状部材の側部下方先端を曲げ中心軸5
2に枢着してなるもので、前部ガイド管51を先端が下
方に向くように回動させると、板状部材が枢着された曲
げ中心軸52を中心として回動して保護カバー70が略
扇状にひろがり、前部ガイド管51を先端が上方に向く
ように回動させると、板状部材が枢着された曲げ中心軸
52を中心として重合するように回動して保護カバー7
0が狭められるように構成されている。なお、保護カバ
ー70は、複数の板状部材を枢着したこの実施の形態に
限定されることなく、例えばベローズ状の単一部材を用
いる等とすることも可能である。
【0068】次に、以上のように構成されたこの実施の
形態における温度測定装置の、光ファイバ1を炉30の
中心CLの溶湯4の表面から所定の深さに挿入するため
の制御について、図15および図16に基づいて説明す
る。図15に示すように、この制御の場合には、炉30
内の溶湯4の表面の高さを検出するための溶湯面検出器
75が炉30の上方に設けられている。溶湯面検出器7
5は、例えばビームセンサ等のような光を用いた、ある
いは超音波を用いた高さセンサが用いられてなるもの
で、溶湯面検出器(以下、溶湯面高さセンサという)7
5から溶湯4の表面までの距離h1を常時計測する。溶
湯面高さセンサ75と曲げ中心軸52との高さh2、前
部ガイド管51の長さL1は予め測定されている。そし
て、前部ガイド管51の先端からの光ファイバ1の突出
量L2および溶湯4の表面からの光ファイバ1の先端の
深さsを一定とすると、光ファイバ1の曲げ角度θは次
式1によって求められる。
【0069】 θ=COS-1((H+S)/L) =COS-1((h1+h2+S)/(L1+L2))・・・・・ 式1
【0070】また、炉30の幅または直径をDとし、炉
30の中心CLから壁面までの距離または半径D/2と
すると、光ファイバ1の曲げ角度θにより生じる光ファ
イバ1の先端の鉛直線FLと曲げ中心軸52との距離M
は次式2のようになる。
【0071】 M=(L1+L2)・SINθ・・・・・ 式2
【0072】したがって、光ファイバ1の先端を炉30
の中心CLに挿入するために必要な可動台40の移動量
Xは、炉30の半径と距離Mとの差、すなわち次式3に
よって表すことができる。
【0073】 X=D/2−(L1+L2)・SINθ・・・・・ 式3
【0074】ここで、上記式3は、角度θの関数、すな
わち式1の溶湯4の表面の高さh1のみの関数となる。
そこで、この制御方法では溶湯4の温度を測定する前に
溶湯4の表面の高さh1を溶湯面高さセンサ75により
計測し、図16に示すように、計測された溶湯4の表面
の高さh1に基づいて上記式1および式3の演算を制御
装置80により行い、光ファイバ1の先端を炉30の中
心CLの溶湯4の表面から所定の深さSに挿入するよう
に、モータドライバ81,82を介して水平移動用モー
タ46および折り曲げ用モータ66に制御信号を出力
し、光ファイバ1の折り曲げ角度と可動台40の移動量
とを制御することにより、光ファイバ1の溶湯4への挿
入位置および深さを制御する。
【0075】位置および深さが制御された状態で溶湯に
挿入された光ファイバ1からの赤外線に基づいて、放射
温度計6により演算処理を行い、温度値に換算した温度
データをデータ処理装置83に出力する。データ処理装
置83では、放射温度計6が出力した温度データを受け
取って時間に対する温度の変化率等を演算し、送り出し
装置3のフィードローラ10の駆動を制御する(図示を
省略した)。なお、フィードローラ10の駆動のかわり
に光ファイバ1の折り曲げ角度を増して一定深さ挿入さ
せるようにしても良い。また、データ処理装置83には
温度表示器84等の表示装置が接続されており、温度測
定結果のデータ信号が出力されて表示されるようになっ
ている。
【0076】次に、光ファイバ1を炉30の中心CLの
溶湯4の表面から所定の深さに挿入するための、上述し
たものとは別の制御について、図17および図18に基
づいて説明する。図17に示すように、この制御におい
ては、光ファイバ1の中間部を折り曲げる際に、光ファ
イバ1の先端を常時炉30の中心CLの鉛直線に沿って
移動させるように制御し、先の実施の形態のように光フ
ァイバ1の先端が溶湯4の表面に接触したことを検出
し、その後一定時間・一定速度で溶湯内に光ファイバ1
を挿入することにより、光ファイバ1の溶湯4への挿入
深さを一定とするものである。
【0077】この制御の場合には、図17に二点鎖線で
示すように、水平移動用モータ46を駆動して光ファイ
バ1の先端が炉30の中心CLに位置するように可動台
40を移動させ、その後図17に一点鎖線で示すよう
に、折り曲げ用モータ66を駆動して曲げ中心軸52を
中心に前部ガイド管51を回動させると共に、光ファイ
バ1の先端が炉30の中心CLの鉛直線に沿って移動す
るように、さらに水平移動用モータ46を駆動して可動
台40を前進させる。前部ガイド管51の回動に伴って
光ファイバ1の先端を炉30の中心CLの鉛直線に沿っ
て移動させるために必要な可動台40の前進移動量Y
は、次式4によって表される。
【0078】 Y=(L1+L2)×(1−SINθ)・・・・・ 式4
【0079】図18に示すように、制御装置90では、
式4に基づく演算が行われ、モータドライバ91,92
を介して水平移動用モータ46および折り曲げ用モータ
66に制御信号を出力し、光ファイバ1の折り曲げ角度
と可動台40の移動量とを制御する。また、制御装置9
0には放射温度計6が出力する温度データが出力されて
おり、制御装置90では温度データを受け取って時間に
対する温度の変化率等を演算し、その演算結果に基づい
て光ファイバ1の溶湯4の表面への接触を判断する。
【0080】そして、図17に実線で示すように、光フ
ァイバ1の先端が溶湯4の表面に接触し、この接触が検
出されると、送り出し装置3のフィードローラ10の駆
動を制御する(図示を省略した)。また、データ処理装
置93には温度表示器94等の表示装置が接続されてお
り、温度測定結果が表示されるようになっている。
【0081】以上説明したように、本発明に係る温度測
定装置を、進退移動装置が光ファイバ1の送り出し装置
3を略水平方向に進退移動させる水平移動装置35から
なり、光ファイバ1の中間部を折り曲げる折り曲げ装置
36を備えた実施の形態とした場合には、設置する場所
に高さ方向の空間の余裕を必要とせず、しかも、炉の上
方を開放することなく溶湯の温度を測定することができ
るため、炉の熱による放射温度計等への影響を考慮する
必要がなく、また、温度を測定する際に炉の温度を逃が
して低下させる等の悪影響を及ぼすことがない。
【0082】またファイバの送り出し装置3を、折り曲
げ装置36よりも光ファイバ1の先端側に配置した場合
には、光ファイバ1の中間部を折り曲げ装置により折り
曲げてもその突出量を変化させることがない。
【0083】次に、本発明の光ファイバを用いた溶融金
属の温度測定方法およびその装置の一実施の形態として
上述し、あるいは図6のaまたは図10のa’や図15
および図17中に符号L2で示したように、ガイド管の
先端から光ファイバを一定長さに突き出させるための光
ファイバの突き出し量制御方法を、図19ないし図25
に基づいて説明する。
【0084】本発明の光ファイバの突き出し量制御方法
は、概略、光ファイバ1をガイド管100内に挿通し、
ガイド管100に対する光ファイバ1の先端1eの原点
位置を検知し、この検知結果に基づいてガイド管100
から先端1eが所定量突き出るように光ファイバ1を送
り出すものである。そして、光ファイバ1の先端1eの
原点位置は、光ファイバ1を引き戻し、検知位置におけ
る光ファイバ1の有無に基づいて検知するものである。
さらに、検知位置における光ファイバ1の有無は、ガイ
ド管100内に温度調節用流体101を流通させ、この
温度調節用流体101の流量または圧力に基づいて検知
するものである。なお、この実施の形態においては、温
度調節用流体は、高温で溶融された溶湯の温度による影
響を防ぐための冷却用気体として、圧縮された略室温の
空気(冷却エア)101を用いた場合によって説明す
る。冷却用気体は、冷却エア101に代えて、上述した
不活性ガスを用いることができることは勿論のことであ
る。
【0085】図19に示すように、この実施の形態の場
合、ガイド管100は、密閉された空間を形成する外部
管と内部管とを備えた二重構造を呈したものからなる。
ガイド管100の後端側には、ガイド管100内の空間
に冷却エア101を供給するためのパイプ102が接続
され、ガイド管100の前端側内周面には、供給された
冷却エア100を、挿通された光ファイバに対して噴出
させると共にガイド管の内周から先端に向かって排出さ
せるように流通させるための噴出穴103が複数形成さ
れている。ガイド管100の先端には、この実施の形態
の場合、ガイド管とは別体のエア噴出部104がねじ等
(図示を省略した)により着脱可能に取付けられてい
る。エア噴出部104は、ガイド管100と略同じ外径
および内径を有するリング状のものからなり、その内径
は挿通された光ファイバ1との間に所定の間隔αを有す
るように設定されている。エア噴出部104は、冷却用
エアをガイド管100の内部空間に供給するためのパイ
プ102から分岐させた接続管105が接続されてい
る。接続管105の中間には、パイプ102からエア噴
出部104に流通する冷却用エア101の流量をモニタ
リングするための流量センサ106が介装されている。
そして、エア噴出部104には、光ファイバ1が挿通さ
れるエア噴出部104の内周に、パイプ102から分岐
した接続管105に流通する冷却エア101を噴出させ
るためのノズル107が設けられている。このノズル1
07のガイド管100長手方向における位置は、光ファ
イバ1の先端1eの原点位置を検知するための検知位置
となる。なお、図19においては省略したが、接続管1
05のパイプからの分岐部と流量センサ106との間に
は、図20および図21に示すように、エア噴出部10
4のノズル107に最適な流量の冷却エア101を供給
するための絞り弁108が介装されている。
【0086】このように構成されたガイド管100、エ
ア噴出部104、接続管105および流量センサ106
を備えた温度測定装置では、図20に示すように、エア
噴出部104のノズル107に対向するように光ファイ
バ1がある場合には、図22にQ1 で示すように、エア
噴出部104のノズル107から供給される冷却エア1
01が光ファイバ1とエア噴出部104の内周との間の
間隙から流出することとなるため、流量センサ106の
検出する流量Qi が低く、また、図21に示すように、
エア噴出部104のノズル107に対向するように光フ
ァイバ1がない場合には、図22にQ2 で示すように、
エア噴出部104のノズル107からエア噴出部104
の内周に冷却エア101が自由に噴出するために、流量
センサ106の検出する流量Qi が高くなるという現象
が起る。なお、リング状に形成されたエア噴出部104
は、光ファイバ1がノズル107から噴出する冷却エア
101により偏位するのを防止するように、光ファイバ
1を位置決めする機能を有する。エア噴出部104のノ
ズル107の対向面には、図23に示すように、エア噴
出部104の内周側から外側にわたって貫通する穴10
9をノズル107の径よりも大きく形成し、ノズル10
7から噴出する冷却エア101を逃がすための通路とす
ることもできる。
【0087】この実施の形態では、上記現象を利用する
ことにより、光ファイバ1の先端1eの原点位置を検知
して突き出し量を調整制御する。以下にこの制御のため
の温度測定装置の制御を説明する。光ファイバ1の突き
出し量を調整するための制御は、測定スタート信号を発
信してから(例えば、図5のS30)、フィードローラ
10を所定数回転させて光ファイバ1をガイド管11の
先端から所定量突出させるように送り出す(S31)ま
での間、あるいは、前サイクルの温度測定が終了してか
ら、次の温度測定サイクルを開始するために光ファイバ
1を送り出す(S31)までの間に行われる。
【0088】この実施の形態においては、図25にフロ
ーチャートで示すように、前サイクルの温度測定が終了
してから、最初に測定スタート信号を発信し(S20
0)、光ファイバ1を引き戻すようにフィードローラ1
0を逆回転させる(S210)。そして、流量センサ1
06が冷却エア101の流量が低いことをと検知してい
る間はエア噴出部104のノズル107に対向して光フ
ァイバ1があると判断してフィードローラ10の逆回転
が続けられ、光ファイバ1の先端1eがエア噴出部10
4のノズル107(検知位置)よりも後方に引き戻さ
れ、冷却エア101の流量が高くなったことと流量セン
サ106が検知すると、光ファイバ1がないと判断され
(S220)、光ファイバ1の引き戻しが停止される
(S230)。この停止位置が、光ファイバ1の先端1
eの原点位置となるのである。
【0089】次いで、フィードローラ10を所定数回転
させて光ファイバ1を先端原点位置から所定量送り出す
(S31)。フィードローラ10の回転が所定数に達し
たと判断すると、光ファイバ1の送り出しを停止する、
すなわちフィードローラ10の回転を停止させ(S3
3)、光ファイバの突き出し量を調整するための制御を
終了する。そして、この調整制御に続いて、図5または
図9に示したように、シリンダ下降開始(S34)以降
の温度測定のための制御を開始する。
【0090】次に、本発明の光ファイバの突き出し量制
御方法の別の実施の形態を図26ないし図28に基づい
て説明する。なお、この実施の形態においては、上述し
た実施の形態と異なる部分のみを説明することとし、共
通の部分または相当する部分については上述の実施の形
態と同じ符号を付して説明を省略する。
【0091】この実施の形態が上述した実施の形態と大
きく異なるのは、パイプ102からエア噴出部104に
流通する冷却エア101のモニタリングするものが、そ
の流量に代えて圧力とした点にある。すなわち、冷却エ
ア101をモニタリングする流量センサ106に代え
て、図26および図27に示すように、背圧センサ11
0が接続管105の中間部に介装されている。
【0092】この実施の形態においては、図26に示す
ように、エア噴出部104のノズル107に対向するよ
うに光ファイバ1がある場合には、図28に示すよう
に、背圧センサ110の検出する背圧(圧力)Pi が高
く、また、エア噴出部104のノズル107に対向する
ように光ファイバ1の先端1eがない場合には、図27
に示すように、背圧センサ110の検出する背圧Pi
低くなるという現象が起る。この現象により、検知位置
における光ファイバ1の有無を検知するのである。
【0093】なお、この実施の形態においては、ガイド
管100の先端にエア噴出部104を取付け、エア噴出
部104にノズル107を設けた場合によって説明した
が、本発明はこれに限定されることなく、図24に示す
ように、ガイド管100の前端内周面に開口するよう形
成された噴出穴103よりも後方にノズル107を設け
ることもできる。
【0094】また、上述した実施の形態ではガイド管1
00およびこれに挿通された光ファイバ1を冷却するた
めの冷却エアを検出位置から噴出させる場合によって説
明したが、本発明は、これに限定されることなく、検出
位置から周囲の空気を吸引し、この吸引する際の流量や
圧力をモニタリングしてもよく、また、レーザ光線を用
いて、検知位置における光ファイバの有無によりレーザ
光線が遮られるか否かにより光ファイバの先端原点位置
を検出する等、他の手法を用いることができる。
【0095】本発明の光ファイバの突き出し量制御方法
において、ガイド管100等を冷却するための冷却エア
101を用いる場合には、光ファイバ1の先端1eの原
点位置を簡単な構造および制御により正確に検知するこ
とができる。
【0096】次に、上述したものとは別の本発明に係る
光ファイバの突き出し量制御方法について、図29ない
し図32に基づいて説明する。なお、この光ファイバの
突き出し量制御方法を説明するにあたっては、図1に示
した既述の温度測定装置を用いた場合によって、図5お
よび図9も参照しながら説明する。
【0097】本発明の光ファイバの突き出し量制御方法
は、概略、光ファイバ1を先端から所定量突き出された
状態で送り出し可能に挿通保持したガイド管11を、温
度測定を行いながら溶湯4の表面に近接移動させ、ガイ
ド管11の移動したストローク量を検知し、該ストロー
ク量に基づいて光ファイバ1の送り出し量を決定するも
のである。そして、光ファイバ1の送り出し量は、ガイ
ド管11のストローク量の基準範囲を設定し、該ガイド
管のストローク量が基準範囲内の場合には所定量の光フ
ァイバ1を送り出し、ガイド管11のストローク量が基
準範囲以下の場合には、所定量以下の光ファイバ1を送
り出し、ガイド管11のストローク量が基準範囲以上の
場合には所定量以上の光ファイバ1を送り出すように決
定するものである。また、決定された光ファイバ1の送
り出し量は、送り出し装置3のフィードローラ10の回
転数により制御するものである。
【0098】図29は、光ファイバ1の送り出し量を決
定するためのフローチャートを示し、図30は、溶湯4
の表面に対する光ファイバ1の突き出し量とガイド管1
1のストローク量hとの変化の関係を示す説明図であ
り、図31は、ガイド管11のストローク量hの測定回
数における検知結果の変化と、設定された基準範囲とを
示すグラフであり、図32は、ガイド管11のストロー
ク量hの検知結果とこれに基づいて決定された光ファイ
バ1の送り出し量(送り長さL)との関係を示すグラフ
である。
【0099】図1のロッドレスシリンダ16には、その
ストローク量を検知するためのセンサ(図示を省略し
た)が設けられている。すなわち、ロッドレスシリンダ
16のストローク量を検知することにより、ロッドレス
シリンダ16に支持された送り出し装置3のガイド管1
1のストローク量が検知されることとなる。センサは、
ロッドレスシリンダ16の位置座標を検出してその信号
を制御装置7に送る。
【0100】本発明の光ファイバの突き出し量制御方法
は、図5または図9に示したような温度測定おいて、温
度データの演算(S53)が完了してから、温度測定の
1サイクルが終了(S55)するまでの間の、測定結果
を表示器20やコンピュータ21に出力(S54)する
前後に行われる。
【0101】図5または図9に示したように、光ファイ
バ1を先端から突き出した状態で保持したガイド管11
がロッドレスシリンダ16の下降駆動の開始(S34)
により溶湯4の表面に近づく。このとき、放射温度計6
の温度データは制御装置7に入力され(S35)、温度
変化率が規定値を越えたことを検出することにより(S
37)、光ファイバ1の先端が溶湯4の表面に接触した
と判断して溶湯面検知信号が出力される(S38)。制
御装置7では、ロッドレスシリンダ16に設けられたセ
ンサにより、シリンダ16の下降開始(S34)の位置
座標の信号と、溶湯面検知信号(S38)が出力された
時の位置座標の信号とを検知し、両位置座標の信号等に
基づいてガイド管11の移動したストローク量を算出す
る(S300)。
【0102】図30は、ガイド管11の先端からの光フ
ァイバ1の突き出し量が長い場合(a)、適切な場合
(b)、短い場合(c)の光ファイバ1が溶湯の表面に
接触するまでのガイド管11のストローク量ha 、h
b 、hc をそれぞれ示している。図30から明白なよう
に、ガイド管11の先端からの光ファイバ1の突き出し
量が適切な場合(b)よりも長い場合(a)には、ガイ
ド管11のストローク量h a が適切な場合のストローク
量hb よりも短くなる。また、ガイド管11の先端から
の光ファイバ1の突き出し量が適切な場合(b)よりも
短い場合(a)には、ガイド管11のストローク量ha
が適切な場合のストローク量hb よりも長くなる。
【0103】図31に破線で示すように、制御装置7に
は、ガイド管11のストローク量の設定された基準範囲
としての上限値h3 および下限値h2 が格納されてい
る。そして、制御装置7では、図31に実線で示したよ
うに、ガイド管11のストローク量が上限値h3 を上回
る場合には、図30の(c)に示したように、ガイド管
11の先端からの光ファイバ1の突き出し量が短いと判
断する。一方、図31に鎖線で示したように、ガイド管
11のストローク量が下限値h2 を下回る場合には、図
30の(a)に示したように、ガイド管11の先端から
の光ファイバ1の突き出し量が長いと判断する。
【0104】さらに、制御装置7には、ガイド管11の
ストローク量に応じた光ファイバ1の送り長さLが格納
されている。図32に示すように、ガイド管11のスト
ローク量が設定された基準範囲h3 〜h2 内にある場合
には、光ファイバ1の送り長さLは、初期値L2 とし
て、例えば1.0(単位長さ)に設定されている。ま
た、ガイド管11のストローク量が設定された基準範囲
を下回る(ガイド管11の先端からの光ファイバ1の突
き出し量が長い)場合であって、h2 〜h1 の範囲にあ
るときには、光ファイバ1の送り長さL1 が例えば0.
5(単位長さ)に設定され、h1 〜0の範囲にあるとき
には、光ファイバ1の送り長さL0 が0に設定されてい
る。さらに、ガイド管11のストローク量が設定された
基準範囲を上回る(ガイド管11の先端からの光ファイ
バ1の突き出し量が短い)場合であって、h3 〜h4
範囲にあるときには、光ファイバ1の送り長さL3 が例
えば1.5(単位長さ)に設定され、h4 〜許容範囲の
上限までの範囲にあるときには、光ファイバ1の送り長
さL4 が2.0(単位長さ)に設定されている。なお、
ガイド管11のストローク量の許容範囲の上限は、ガイ
ド管11の先端が溶湯4の表面に接触するおそれが発生
する時点に設定されている。この上限をガイド管11の
ストローク量が越える場合には、ガイド管11のストロ
ーク量の基準範囲h3 〜h2 または/および光ファイバ
1の送り長さの初期値L2 の設定を変更する。
【0105】図29に示すように、ガイド管11の移動
したストローク量が算出され(S300)、溶融金属の
温度測定結果を表示器20やコンピュータ21に出力
(S54)し終えると(S54)、制御装置7は、ガイ
ド管11のストローク量に応じた光ファイバ1の送り長
さL=L0 〜L4 を決定し(S310)、次いで、これ
に合わせてフィードローラ10の回転数を決定し(S3
20)、送り出し装置3のパルスモータ等に駆動信号を
出力する。なお、この実施の形態においては、光ファイ
バ1の送り長さL0 〜L4 を0〜2.0までの0.5
(単位長さ)毎に5段階に設定した場合によって説明し
たが、本発明はこれに限定されることなく、光ファイバ
1の送り長さをさらに細分化してフィードローラ10の
回転数を無段階に決定することもできる。
【0106】次の温度測定サイクルでは、フィードロー
ラ10はパルスモータ等の駆動によって回転し(S3
1)、制御装置7により決定された回転数に達する(S
32)ことにより、光ファイバの突き出し量が規定長さ
となったと判断されると(S32)、フィードローラ1
0の回転を停止する(S33)。このときには、光ファ
イバ1は、図30の(b)に示すように、次の温度測定
サイクルに適切な長さでガイド管11の先端から突き出
た状態となる。
【0107】この実施の形態においては、図1に示した
温度測定装置を用いた場合によって説明したが、本発明
はこれに限定されることなく、図11乃至図18に示し
たように、ロッドレスシリンダに代えて光ファイバ1の
送り出し装置3を略水平方向に進退移動させる水平移動
装置35と、光ファイバ1の中間部を折り曲げて溶湯4
の表面にその先端を向かせる折り曲げ装置36とからな
る進退移動装置を備えた温度測定装置等、他の温度測定
装置を用いる場合にも適用することができる。
【0108】本発明の光ファイバの突き出し量制御方法
において、温度測定を行いながらガイド管11を溶湯4
の表面に近接移動させ、ガイド管11の移動したストロ
ーク量を検知することにより、光ファイバ1の送り出し
量を決定する場合には、容易に光ファイバ1をガイド管
11の先端から突き出させることができる。
【0109】
【発明の効果】上記第1の発明によれば、光ファイバの
溶融金属への浸漬深さを一定に制御することにより、温
度測定の精度を向上することができる溶融金属の温度測
定方法を提供することができる。
【0110】また、上記第2の発明によれば、光ファイ
バの溶融金属への浸漬深さを一定に制御することによ
り、温度測定の精度を向上することができる溶融金属の
温度測定装置を提供することができる。
【0111】進退移動装置が光ファイバの送り出し装置
を略水平方向に進退移動させる水平移動装置と、光ファ
イバの中間部を折り曲げる折り曲げ装置とを備えた場合
にあっては、温度測定装置を設置する場所に高さ方向の
空間の余裕を必要とせず、また、炉の上方を開放するこ
となく溶湯の温度を正確に安定して測定することができ
る。
【0112】送り出し装置を光ファイバの先端と折り曲
げ部との間に配置した場合にあっては、光ファイバの溶
融金属への浸漬深さを正確に制御することができる。
【0113】さらに、上記第5の発明によれば、ガイド
管内に挿通したに光ファイバの先端原点位置を検知し、
この検知結果に基づいて光ファイバを送り出すことによ
り、光ファイバの先端をガイド管から所望する長さに正
確に突き出させるよう光ファイバを送り出すことができ
る。
【0114】光ファイバを引き戻し、検知位置における
光ファイバの有無を検知する場合には、簡単な制御によ
り、光ファイバの先端原点位置を検知することができ
る。
【0115】ガイド管内に流通される光ファイバの温度
調節用流体を用いて、その流量を検知する場合には、簡
単な構造の温度測定装置により検知位置における光ファ
イバの有無を検知することができる。
【0116】ガイド管内に流通される光ファイバの温度
調節用流体を用いて、その圧力を検知する場合には、簡
単な構造の温度測定装置により検知位置における光ファ
イバの有無を検知することができる。
【0117】さらにまた、上記第9の発明によれば、光
ファイバをガイド管内に送り出し可能に挿通保持し、光
ファイバをガイド管先端から所定量突き出させた状態
で、温度測定を行いながら溶融金属にガイド管を近接移
動させ、ガイド管の移動したストローク量を検知し、該
ストローク量に基づいて光ファイバの送り出し量を決定
することにより、溶融金属の表面に対して光ファイバの
先端を簡易に安定して所定量突き出させることができ
る。
【0118】ガイド管のストローク量の基準範囲を設定
し、該ガイド管のストローク量が基準範囲内の場合には
所定量の光ファイバを送り出し、ガイド管のストローク
量が基準範囲以下の場合には、所定量以下の光ファイバ
を送り出し、ガイド管のストローク量が基準範囲以上の
場合には所定量以上の光ファイバを送り出すように光フ
ァイバの送り出し量を決定する場合には、光ファイバの
先端を適切に突き出させることができる。
【0119】光ファイバの送り出しを、フィードローラ
の回転数により制御する場合には、光ファイバの先端を
突き出させるための付加装置を必要とすることなく、突
出量を無段階に調整制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶融金属の温度測定装置の全体を
示す概念図である。
【図2】光ファイバケーブルの断面図である。
【図3】光ファイバの送り出し装置を示す拡大図であ
る。
【図4】本発明に係る溶融金属の温度測定装置により得
た温度測定結果を溶解炉にフィードバックする状態を示
す説明図である。
【図5】本発明に係る溶融金属の温度測定方法の制御内
容を示すフローチャートである。
【図6】図5に示したフローチャートにしたがって制御
される光ファイバとガイド管の状態を示す説明図であ
る。
【図7】制御装置が放射温度計から受け取る温度データ
の一例を示したグラフである。
【図8】放射温度計から受け取った温度データから制御
装置が演算した温度変化率を示したグラフである。
【図9】本発明に係る溶融金属の温度測定方法の別の実
施の形態の制御内容を示すフローチャートである。
【図10】図9に示したフローチャートにしたがって制
御される光ファイバとガイド管の状態を示す説明図であ
る。
【図11】本発明に係る溶融金属の温度測定装置の別の
実施の形態を示す概念図である。
【図12】図11の部分拡大図である。
【図13】図12の状態から前部ガイド管を回動・傾斜
させた状態示す図である。
【図14】図132の状態からさらに前部ガイド管を回
動・傾斜させ状態示す図である。
【図15】可動台の前進移動と前部ガイド管の回動との
制御を示す概念図である。
【図16】図15に示した制御を行うための構成を示す
ブロック図である。
【図17】可動台の前進移動と前部ガイド管の回動との
別の制御を示す概念図である。
【図18】図17に示した制御を行うための構成を示す
ブロック図である。
【図19】本発明の光ファイバ突き出し量制御方法に用
いいられるガイド管の構造を示す断面図である。
【図20】エア噴出部のノズルに対向して光ファイバが
ある場合を示す説明図である。
【図21】エア噴出部のノズルに対向して光ファイバが
ない場合を示す説明図である。
【図22】エア噴出部のノズルに対向して光ファイバが
ある場合とない場合の冷却エアの流量の変化を示す説明
図である。
【図23】エア噴出部のノズルの対向面に冷却エアを逃
がすための通路を形成した場合の変形例を示す平断面図
である。
【図24】図19に示したガイド管の変形例を示す断面
図である。
【図25】本発明の光ファイバ突き出し量を調整制御す
るための制御を示すフローチャートである。
【図26】図21に示したエア噴出部に接続される流量
センサに代えて、背圧センサとした、エア噴出部のノズ
ルに対向して光ファイバがある場合を示す説明図であ
る。
【図27】図22に示したエア噴出部に接続される流量
センサに代えて、背圧センサとした、エア噴出部のノズ
ルに対向して光ファイバがない場合を示す説明図であ
る。
【図28】エア噴出部のノズルに対向して光ファイバが
ある場合とない場合の冷却エアの背圧の変化を示す説明
図である。
【図29】光ファイバの送り出し量を決定するためのフ
ローチャートである。
【図30】溶湯の表面に対する光ファイバの突き出し量
とガイド管のストローク量との変化の関係を示す説明図
である。
【図31】ガイド管のストローク量の測定回数における
検知結果の変化と、設定された基準範囲とを示すグラフ
である。
【図32】ガイド管のストローク量の検知結果と、これ
に基づいて決定された光ファイバの送り出し量との関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 光ファイバ 3 送り出し装置 4 溶湯 5 進退移動装置 6 放射温度計 7 制御装置 35 進退移動装置 36 折り曲げ装置 100 ガイド管 101 冷却エア(温度調節用流体) 106 流量センサ 107 ノズル 110 背圧センサ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバの一端を溶融金属中に挿入
    し、光ファイバを通過した赤外線に基づいて溶融金属の
    温度を測定する光ファイバを用いた溶融金属の温度測定
    方法において、 温度測定を行いながら光ファイバを溶融金属に近づけ、
    光ファイバの先端が溶融金属表面に接触したことを検出
    すると共にさらに光ファイバを一定速度で溶融金属内に
    挿入し、光ファイバの先端が溶融金属表面に接触してか
    ら所定時間経過後に光ファイバの挿入を停止することを
    特徴とする溶融金属の温度測定方法。
  2. 【請求項2】 溶湯内に光ファイバを挿入する送り出し
    装置と、光ファイバからの赤外線により温度を検出する
    放射温度計とを有する溶融金属の温度測定装置におい
    て、 光ファイバの送り出し装置を溶融金属に対して進退移動
    可能に支持する進退移動装置と、放射温度計からの温度
    データに基づいて光ファイバの先端を溶融金属の表面か
    ら一定の深さに挿入させるように送り出し装置と進退移
    動装置とを制御する制御装置とを備えたことを特徴とす
    る溶融金属の温度測定装置。
  3. 【請求項3】 進退移動装置は、光ファイバの送り出し
    装置を略水平方向に進退移動させる水平移動装置と、送
    り出し装置により送り出された光ファイバの中間部を折
    り曲げる折り曲げ装置とを備えてなる請求項2に記載の
    溶融金属の温度測定装置。
  4. 【請求項4】 光ファイバの先端部と折り曲げ部との間
    に送り出し装置を配置したことを特徴とする請求項3に
    記載の溶融金属の温度測定装置。
  5. 【請求項5】 溶融金属の表面に対して光ファイバの先
    端を所定量突き出させるための光ファイバの突き出し量
    制御方法であって、 光ファイバをガイド管内に挿通し、ガイド管に対する光
    ファイバの先端原点位置を検知し、この検知結果に基づ
    いて前記ガイド管から先端が所定量突き出るように光フ
    ァイバを送り出すことを特徴とする光ファイバの突き出
    し量制御方法。
  6. 【請求項6】 光ファイバの先端原点位置は、光ファイ
    バを引き戻し、検知位置における光ファイバの有無に基
    づいて検知することを特徴とする請求項5に記載の光フ
    ァイバの突き出し量制御方法。
  7. 【請求項7】 ガイド管内に光ファイバの温度調節用流
    体を流通させ、検知位置における光ファイバの有無を、
    前記温度調節用流体の流量に基づいて検知することを特
    徴とする請求項6に記載の光ファイバの突き出し量制御
    方法。
  8. 【請求項8】 ガイド管内に光ファイバの温度調節用流
    体を流通させ、検知位置における光ファイバの有無を、
    前記温度調節用流体の圧力に基づいて検知することを特
    徴とする請求項6に記載の光ファイバの突き出し量制御
    方法。
  9. 【請求項9】 溶融金属の表面に対して光ファイバの先
    端を所定量突き出させるための光ファイバの突き出し量
    制御方法であって、 光ファイバをガイド管内に送り出し可能に挿通保持し、
    光ファイバをガイド管先端から所定量突き出させた状態
    で、温度測定を行いながら溶融金属にガイド管を近接移
    動させ、ガイド管の移動したストローク量を検知し、該
    ストローク量に基づいて光ファイバの送り出し量を決定
    することを特徴とする光ファイバの突き出し量制御方
    法。
  10. 【請求項10】 ガイド管のストローク量の基準範囲を
    設定し、該ガイド管のストローク量が基準範囲内の場合
    には所定量の光ファイバを送り出すよう決定し、ガイド
    管のストローク量が基準範囲以下の場合には、所定量以
    下の光ファイバを送り出すよう決定し、ガイド管のスト
    ローク量が基準範囲以上の場合には所定量以上の光ファ
    イバを送り出すよう決定することを特徴とする請求項9
    に記載の光ファイバの突き出し量制御方法。
  11. 【請求項11】 光ファイバの送り出しは、フィードロ
    ーラの回転数により制御することを特徴とする請求項9
    または10に記載の光ファイバの突き出し量制御方法。
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