JPH08106610A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JPH08106610A
JPH08106610A JP26114394A JP26114394A JPH08106610A JP H08106610 A JPH08106610 A JP H08106610A JP 26114394 A JP26114394 A JP 26114394A JP 26114394 A JP26114394 A JP 26114394A JP H08106610 A JPH08106610 A JP H08106610A
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magnetic
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magnetization
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秀男 大浦
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録再生特性に優れた積層型の磁気ヘッドを
提供する。 【構成】 巻線窓8を有するコア半体6Aと巻線窓を有
していないコア半体6Bとを接合して軟磁性体膜4が磁
路を形成するようにした磁気ヘッド1において、前記軟
磁性体膜の磁化困難軸H−Axの方向を、記録媒体摺動
面10に直交する方向を基準として前記記録媒体摺動面
の長さ方向に沿って、前記巻線窓を有するコア半体側に
10度の方向から前記巻線窓を有していないコア半体側
に45度の方向の範囲内に設定するように構成する。こ
れにより、記録再生特性を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度高性能磁気記録
再生装置に好適な磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、HDDやVTR等の磁気記録再生
装置においては、記録信号の高密度高品質化が進められ
ている。これに対応するために、磁気テープ等の記録媒
体においては高保磁力金属磁性材料を真空蒸着して用い
てメタル蒸着媒体や金属磁性粉を用いた、いわゆるメタ
ル塗布媒体が開発され、実用化されている。
【0003】このような高保磁力記録媒体の性能を十分
に発揮するためには、磁気ヘッドのコア材料として、記
録特性の向上のために高い飽和磁束密度(Bs)を有す
ると共に同一ヘッドで再生する場合には再生特性の向上
のために高透磁率(μ)特性を併せ持つことが必要であ
る。
【0004】従って、従来においては飽和磁束密度(B
s)が約1.0Tの金属磁性材料であるCo系アモルフ
ァスやセンダスト(Fe−Si−Al系)材料を用いて
いたが、これらの材料に替えて、鉄を主成分としたター
ゲットを用いてスパッタ蒸着法で作成する、飽和磁束密
度(Bs)が約1.3〜1.6T程度のFe(Ta、N
b、Zr、Hf)−N,C系、或いは飽和磁束密度(B
s)が約1.8T以上のFeSi−N系等の鉄系金属磁
性材料の開発、並びにこれらの材料をコアに用いた磁気
ヘッドが必要とされている。
【0005】一般に、金属磁性コアを用いたバルクタイ
プの磁気ヘッドとしては、図4に示すように磁性体膜を
積層した積層型磁気ヘッド1(図4(A)参照)とMI
G(Metal In Gap)型磁気ヘッド2(図4
(B)参照)に大別される。図4(A)に示す磁気ヘッ
ド1は次のように形成される。まず、非磁性薄膜3の両
側に軟磁性体膜4、4を積層し、これを非磁性基体5、
5でサンドイッチ状に挟み込んで一対のコア半体6A、
6Bを形成する。そして、作動ギャップ7を形成するた
めにこれらをギャップ形成材を介して突き合わせて接合
し、全体が形成される。また、一方のコア半体6Aには
巻線を施すための巻線窓8が形成されている。
【0006】また、図4(B)に示す磁気ヘッド2にあ
っては、作動ギャップ7の部分に軟磁性体膜4を設け、
全体を磁性フェライト9により形成している。ところ
で、積層型磁気ヘッドは、MIG型磁気ヘッドと比較し
てその構造上、本質的にC/N(Carrier to
Noise Ratio)や高周波特性に優れている
特徴を有していることから、高保磁力メタル媒体を用い
た高密度高品質、磁気記録再生装置においては、積層型
磁気ヘッドとして上述したような高飽和磁束密度のFe
系金属磁性材料を用いる必要がある。
【0007】この種の積層型磁気ヘッドとしては、例え
ば特開平4−360003号公報に示すように、金属磁
性層の磁化容易軸を、摺動面に直交する方向を基準とし
て特定の角度の範囲内に設定したものが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高い飽
和磁束密度を有するFe系金属膜は、一軸異方性を有す
るために透磁率μの面内での角度依存性が大きい。この
状態は図5に示されている。すなわち図5は透磁率μの
面内角度依存性を示しており、横軸は磁化困難軸を中心
とした透磁率の測定角度を示しており、縦軸は磁化困難
軸方向の透磁率を基準とした透磁率比率を示す。
【0009】この図から明らかなように透磁率は磁化困
難軸方向の透磁率が最も高く、この方向と90度異なる
磁化容易軸方向の透磁率が最も低くなり、透磁率の面内
角度依存性が非常に大きい。そのため、このような材料
を磁気ヘッドに組み込んだ場合に電磁変換特性に大きな
ばらつきが生じるのみならず、再生出力特性が従来のフ
ェライトヘッドに比較して3dB以上低下してしまうと
いう問題点があった。
【0010】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものであり、その目
的は記録再生特性に優れた積層型の磁気ヘッドを提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、巻線窓を有するコア半体と巻線窓を有
していないコア半体とを接合して軟磁性体膜が磁路を形
成するようにした磁気ヘッドにおいて、前記軟磁性体膜
の磁化困難軸の方向を、記録媒体摺動面に直交する方向
を基準として前記記録媒体摺動面の長さ方向に沿って、
前記巻線窓を有するコア半体側に10度の方向から前記
巻線窓を有していないコア半体側に45度の方向の範囲
内に設定するように構成したものである。
【0012】
【作用】本発明は、以上のように構成したので、記録再
生特性の大幅な改善を図ることができた。特に、磁化困
難軸を上述のような範囲に設定すると共に軟磁性体膜の
磁化容易軸方向の透磁率の値を200以上で1000以
下とすることにより、記録再生特性の一層の改善を図る
ことができた。
【0013】
【実施例】以下に、本発明に係る磁気ヘッドの一実施例
を添付図面に基づいて詳述する。図1は磁化困難軸の角
度範囲を説明するための図、図2は磁気ヘッドの出力と
磁化困難軸の角度θとの関係を示すグラフ、図3は磁気
ヘッドの出力と磁化容易軸方向の透磁率との関係を示す
グラフである。
【0014】まず、本発明に係る積層型の磁気ヘッドの
基本構成は、図4(A)に示される。すなわちこの磁気
ヘッド1は、厚さが例えば150nm程度の非磁性薄膜
3の両面に、それぞれ厚さが例えば3μm程度のFeS
iN系金属よりなる軟磁性体膜4、4を積層し、更に、
この2つの膜の上に非磁性基体5、5を形成して膜4、
4をサンドイッチ状に挟み込んで1対のコア半体6A、
6Bを構成している。
【0015】一方のコア半体6Aには、巻線窓8を形成
するための切り欠きが設けられており、これらの2つの
コア半体6A、6Bをギャップ形成材を介して突き合わ
せて接合することにより接合部に作動ギャップ7を形成
し、これによりヘッド1が作られる。このヘッド1の図
中上端面は、走行する記録媒体と接触する記録媒体摺動
面10として構成される。
【0016】上記軟磁性体膜4、4の作成方法として
は、例えば成膜雰囲気中に窒素ガスを添加する反応性ス
パッタ法を用いることができる。作成した軟磁性体膜
4、4の飽和磁束密度(Bs)は例えば1.9T程度で
ある。
【0017】また、コア半体6A、6Bを接合して作動
ギャップ7を形成するための接合材としては低融点ガラ
スを用いることができ、図1に示すように作動ギャップ
長L1は約0.18μm、ギャップ深さD1は17μm
程度に設定されており、VTR用のリング型積層磁気ヘ
ッドとして形成した。
【0018】特に、本発明においては軟磁性体膜4、4
の磁化困難軸の方向を以下に示すような所定の角度の範
囲内に設定している。図1は巻線窓を含む軟磁性体膜の
一部を拡大した図であり、軟磁性体膜4の磁化困難軸H
−Axの方向は、記録媒体摺動面10に直交する方向1
1を基準として、この摺動面10の長さ方向に沿って、
上記巻線窓8を有するコア半体6A側に10度までの範
囲内、巻線窓8を有していないコア半体6B側には45
度までの範囲内に設定されている。
【0019】すなわち図1において、磁化困難軸H−A
xは、コア半体の接合線の延長方向を基準として左側に
は10°まで、右側には45°までの範囲内に設定され
ている。これにより、低い周波数から高い周波数に亘っ
て記録再生特性を大幅に改善することができる。
【0020】特に、磁化困難軸H−Axの方向を、接合
線の延長方向を基準として、0°から図中右方向へ35
°までの範囲内に設定することにより、記録再生特性を
一層向上させることができる。また、磁化困難軸の方向
を上記した特定の範囲内に設定すると同時に、磁化容易
軸方向の透磁率を200〜1000の範囲内に設定する
ことにより、再生効率も改善することができる。上記軟
磁性薄膜4や接合材等の材料或いは各寸法は一例を示し
たに過ぎず、これらに限定されないのは勿論である。
【0021】次に、本発明の主要構成要素である磁化困
難軸の方向と記録媒体摺動面との角度に対する記録再生
特性の影響を説明する。磁化困難軸H−Axと摺動面に
対する垂直軸12とのなす角度θ(垂直軸より右方向を
+、左方向を−とする)を−90〜+90度まで15度
間隔で変化させて、上記構成の磁気ヘッドをそれぞれ2
0〜40個作成し、自己記録再生特性を評価した。使用
した軟磁性体膜の0.1MHzにおける磁化困難軸方向
の透磁率μHは3500、磁化容易軸方向の透磁率μE
は60であり、透磁率μの異方性は高い。また、評価に
用いた高保磁力媒体は、幅1/2インチのMPテープ媒
体で、その保磁力Hcは1860Gであり、テープヘッ
ドの相対速度は10m/secとした。
【0022】周波数5MHzの記録信号の再生時の測定
結果の各平均値を図2に示す。尚、縦軸の出力は、θ=
0°の時の出力値を0dBとした相対値で表した。この
図から明らかなように出力値は、角度θが−10°〜+
45°の範囲内で高出力が得られ、特に角度θが約25
°の時に最も高くなっている。また、上記角度範囲内で
の角度による出力差は1dB以下となっており、この角
度範囲内に磁化困難軸方向を設定することにより、再生
時に高出力が得られることが判明した。また、この角度
範囲内では、従来では8dB以上あった再生特性のばら
つきが3dB以下の範囲となり、再生特性のばらつきの
改善も図ることができた。
【0023】ところで、上述のように高い再生出力の得
られる、例えば角度θ=15°の磁気ヘッドについて記
録再生分離評価を行なった結果、再生効率の高いフェラ
イトヘッドでの再生出力値に比べ約−3dBの出力差が
あり、再生効率が劣る場合のあることが判明した。そこ
で、磁気コアを形成する軟磁性体膜の透磁率が磁化困難
軸方向と磁化容易軸方向で種々異なる磁気ヘッドを作成
し、記録再生特性の評価を行なった。軟磁性体膜の透磁
率の組み合わせは表1に示す6種類とした。尚、軟磁性
体膜の磁化困難軸H−Axの角度θは15°とした。
【0024】
【0025】周波数5MHz、20MHzにおける記録
再生特性の結果を図3に示す。尚、縦軸の出力は、μE
が100以下の場合の各周波数での出力値を0dBとし
た相対値で表した。図から明らかなように磁化容易軸方
向の透磁率μEが200以上から1000以下の範囲内
において、周波数5MHz及び20MHzの場合ともに
良好な出力特性が得られることが判明した。
【0026】このように、磁化困難軸の角度θを−10
°〜+45°の範囲内に設定し、且つ磁化容易軸方向の
透磁率を200以上で1000以下の範囲内に設定する
ことにより、再生効率も向上させて記録再生特性を大幅
に向上できることが判明した。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気ヘッ
ドによれば、次のように優れた作用効果を発揮すること
ができる。軟磁性体膜の磁化困難軸の方向を垂直軸に対
して−10°から+45°の範囲内に設定することによ
り、記録再生特性の大幅な向上を図ることができる。更
に、上記磁化困難軸方向の設定に加えて、磁化容易軸方
向の透磁率を200以上で1000以下の範囲内に設定
することにより、再生効率も高めることができ、記録再
生特性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁化困難軸の角度範囲を説明するための図であ
る。
【図2】磁気ヘッドの出力と磁化困難軸の角度θとの関
係を示すグラフである。
【図3】磁気ヘッドの出力と磁化容易軸方向の透磁率と
の関係を示すグラフである。
【図4】積層型磁気ヘッドとMIG型磁気ヘッドの一般
的な構造を示す構成図である。
【図5】透磁率の面内角度依存性を示すグラフである。
【符号の説明】
1…積層型磁気ヘッド、3…非磁性薄膜、4…軟磁性体
膜、5…非磁性基体、6A,6B…コア半体、7…作動
ギャップ、8…巻線窓、10…記録媒体摺動面、12…
垂直軸、E−Ax…磁化容易軸、H−Ax…磁化困難
軸。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻線窓を有するコア半体と巻線窓を有し
    ていないコア半体とを接合して軟磁性体膜が磁路を形成
    するようにした磁気ヘッドにおいて、前記軟磁性体膜の
    磁化困難軸の方向を、記録媒体摺動面に直交する方向を
    基準として前記記録媒体摺動面の長さ方向に沿って、前
    記巻線窓を有するコア半体側に10度の方向から前記巻
    線窓を有していないコア半体側に45度の方向の範囲内
    に設定するように構成したことを特徴とする磁気ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 前記軟磁性体膜の磁化容易軸方向の透磁
    率を200以上で1000以下の範囲内に設定するよう
    に構成したことを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッ
    ド。
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