JPH08105759A - 表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の撮影情報を従来よりも小さいスペース
で表示できる表示装置を提供する。 【構成】 第１の指示端２０ａと第２の指示端２０ｂと
を備えた回転式の指針２０と、指針２０の第１の指示端
２０ａで指示される指標２１０を表示する第１の表示部
２１と、指針２０の第２の指示端２０ｂで指示される指
標２２０を表示する第２の表示部２２とを備え、少なく
とも第１の表示部２１の指標２１０または第２の表示部
２２の指標２２０の何れか一方の表示態様が変更可能な
可変表示部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、カメラなどに用いられ
る回転指針式の表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】カメラのアナログ式の表示装置として、
図９に示すように一組の指針１０１と指標１０２とで一
種類の情報（例えば撮影距離）を表示し、他の一組の指
針１０３と指標１０４とで別の情報（例えば焦点距離）
を表示するものがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した装置では、情
報の種類毎に指針と指標とを１組ずつ設けているので多
数の情報を表示する場合は、指針と指標の組が多くな
り、表示装置が大型化する。

【０００４】本発明の目的は、複数種類の情報を従来よ
りも小さいスペースで表示できるカメラを提供すること
にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】一実施例を示す図１に対
応付けて説明すると、請求項１の発明の表示装置は、第
１の指示端２０ａと第２の指示端２０ｂとを備えた回転
式の指針２０と、指針２０の第１の指示端２０ａで指示
される指標２１０を表示する第１の表示部２１と、指針
２０の第２の指示端２０ｂで指示される指標２２０を表
示する第２の表示部２２とを備え、少なくとも第１の表
示部２１，第２の表示部２２の何れか一方には、指標２
１０，２２０の表示態様が変更可能な可変表示部を設け
ることによって上述の目的を達成する。請求項２の発明
は、請求項１記載の表示装置に適用され、指針２０の停
止位置に基づいて可変表示部に表示される指標２２０の
表示位置を制御する表示制御手段を備える。図１および
図６に対応付けて説明すると、請求項３の発明は、請求
項１記載の表示装置に適用され、可変表示部に、複数種
類の情報にそれぞれ対応する複数の指標２２０，２２３
のいずれかを選択的に表示可能とする。図７および図８
に対応付けて説明すると、請求項４の発明は、請求項１
記載の表示装置に適用され、第１の表示部２１Ａ，第２
の表示部２２Ａに、それぞれ指標２１０，２１２，２２
０，２２５の表示態様が変更可能な可変表示部を設け
る。請求項５の発明は、請求項４記載の表示装置に適用
され、第１の表示部２１Ａの可変表示部と第２の表示部
２２Ａの可変表示部の双方において、複数種類の情報に
それぞれ対応する複数の指標２１０，２１２，２２０，
２２５のいずれかを選択的に表示可能とし、各可変表示
部２１Ａ，２２Ａでそれぞれ表示可能な複数の指標の組
み合わせ（２１０，２２０），（２１２，２２５）の中
から、各可変表示部２１Ａ，２２Ａに表示させる指標の
組み合わせを選択する選択手段６ｂ，７を設ける。請求
項６の発明は、請求項１〜５のいずれかに記載の表示装
置に適用され、可変表示部は液晶表示素子により指標を
可変表示する。

【０００６】

【作用】請求項１の発明では、第１の表示部２１または
第２の表示部２２の何れか一方に合わせて指針２０を駆
動する。第１の表示部２１に合わせて指針２０を駆動し
たときは第２の指示端２０ｂの指示位置に、第２の表示
部２２に合わせて指針２０を駆動したときは第１の指示
端２０ａの指示位置に合わせて可変表示部の表示態様を
変更し、これにより１つの指針２０で複数の情報を同時
に表示する。請求項２の発明では、第２の表示部２２に
おける指標２２０の表示位置が指針２０の停止位置に基
づいて制御される。請求項３の発明では、複数の情報に
それぞれ対応する複数の指標２２０，２２２のいずれか
が第２の表示部２２の可変表示部に選択的に表示され
る。請求項４の発明では、第１の表示部２１Ａの指標２
１１，２１２および第２の表示部２２Ａの指標２２０，
２２５の表示態様が変更可能である。請求項５の発明で
は、各可変表示部２１Ａ，２２Ａに表示される指標の組
み合わせが、選択手段６ｂ，７で選択される。請求項６
の発明では、液晶表示素子により指標を可変表示でき
る。

【０００７】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。

【０００８】

【実施例】以下、図１〜図８を参照して本発明の表示装
置をカメラに適用した実施例を説明する。 −第１の実施例− 第１の実施例は単焦点カメラに適用される。以下、図１
〜図５を用いて本実施例を説明する。図２は本実施例に
係るカメラの上面図である。本実施例ではカメラボディ
１の上面にアナログ表示器２，デジタル表示器３，セレ
クトダイアル４，レリーズボタン５，操作ボタン群６お
よびコマンドダイアル７を備え、カメラボディ１の正面
に鏡筒８を備えている。

【０００９】アナログ表示器２は、各種の撮影情報を回
転式の指針で表示する。デジタル表示器３は液晶表示素
子により、日付とフィルムの駒数を表示する。セレクト
ダイアル４は、指標「ＯＦＦ」，「Ｐ」，「Ａ」および
「Ｔ」のいずれかを指示する位置に切り換えられる。
「ＯＦＦ」の位置ではカメラの主電源がＯＦＦとなり、
「Ｐ」の位置では、被写体の明るさに応じて絞り値とシ
ャッタスピードをカメラが自動的に決定するプログラム
自動露出モードが選択され、「Ａ」の位置では、撮影者
が設定した絞り値に合せてカメラがシャッタスピードを
決定する絞り優先自動露出モードが選択され、「Ｔ」の
位置では、長時間露出撮影を行なう長時間露出モードが
選択される。以上の３つのモードの内のいずれかが選択
されると鏡筒８は沈胴状態（カメボディ１内に格納され
た状態）から図２に示されるような撮影状態に移行す
る。操作ボタン群６は絞り値ボタン６ａなどの各種のボ
タンを備え、例えば絞り値ボタン６ａは撮影者が絞り値
を設定変更するときに操作される。コマンドダイアル７
は各種の撮影情報を設定変更するために回転操作され
る。

【００１０】図１は、本実施例のアナログ表示器２の詳
細を示す図である。このアナログ表示器２は、不図示の
ステッピングモータで回転駆動される指針２０と、指針
２０の左側に設けられた第１の表示部２１と、指針２０
の右側に設けられた第２の表示部２２とを備える。指針
２０は二つの指示端２０ａ，２０ｂを有する。第１の表
示部２１には撮影距離を示す指標２１０と指標２１０が
撮影距離に対応していることを識別するための識別指標
２１１とが印刷等により常時表示されている。第２の表
示部２２はドットマトリックス型の液晶表示素子で構成
されており、その表面には絞り値を示す指標２２０と、
指標２２０が絞り値に対応していることを識別するため
の識別指標２２１とが表示される。

【００１１】図３は本実施例に係るカメラの制御系の構
成を示す図である。なお、本発明に関係のない部分は省
略した。制御装置１０には、上述したセレクトダイアル
４，レリーズボタン５，操作ボタン群６，コマンドダイ
アル７が接続されるとともに、指針２０を駆動する指針
駆動回路２ａ，第２の表示器２２の液晶表示素子を駆動
する液晶駆動回路２ｂ，各種の情報を記憶するメモリ２
ｃが接続されている。制御装置１０はマイクロコンピュ
ータおよびその周辺部分から構成され、カメラの種々の
演算や制御プログラムを実行する。

【００１２】セレクトダイアル４からは上述した各種の
モードの選択信号が出力され、レリーズボタン５からは
その押し込み操作に対応してレリーズ信号が出力され、
操作ボタン群６からは各ボタンの押し込み操作の有無に
対応した信号が出力され、コマンドダイアル７からはそ
の回転方向と回転量とに対応した信号が出力される。制
御装置１０はこれらの出力信号に基づいて撮影距離等の
設定値を変更するとともに、表示器２の表示を制御す
る。

【００１３】操作ボタン群６がいずれも操作されていな
い状態でコマンドダイアル７が回転操作されると、制御
装置１０はコマンドダイアル７の出力信号に従って撮影
距離の設定値を変更し、同時に、指針２０の指示端２０
ａと指標２１０とで現在の撮影距離が指示されるように
指針２０を回転させる。このときの指針２０の停止位置
はメモリ２ｃに記憶される。操作ボタン群６から絞り値
ボタン６ａの押し込み操作を示す信号が出力されている
状態でコマンドダイアル７が回転操作されると、制御装
置１０はコマンドダイアル７の出力信号に従って絞り値
の設定値を変更し、同時に指針２０の指示端２０ｂと指
標２２０とで現在の絞り値が指示されるように表示部２
２内の指標２２０の表示位置を変化させる。例えば、図
１に示すように絞り値がＦ４の状態からＦ５．６に変更
されたとき、図４に示すように指標２２０の数値「５．
６」が指示端２０ｂで指示されるように指標２２０の表
示位置が変更される。なお、図４の状態から再び撮影距
離が変更されて指針２０が回転したときは、その指示端
２０ｂの移動に同期して指標２２０の表示位置も変更さ
れる。以上のように、一つの指針２０で撮影距離と絞り
値の二種類の情報を表示するので、情報毎に指針を設け
る場合と比べて表示器２が小型化される。

【００１４】なお、第２の表示部２２に複数の指標を設
けることも可能である。例えば図５では、指標２２０の
内周側に露出補正値を表示するための指標２２２を設け
ている。この場合は、指示端２０ｂの指示位置に現在の
絞り値を示す数値（「４」）および現在の露出補正値
（「１」）がそれぞれ表示されるように指標２２０，２
２２の表示位置を制御する。このように第２の表示部２
２に可変指標を複数表示することにより１つの指針２０
で少なくとも３つの撮影情報を指示できる。

【００１５】−第２の実施例− 第２の実施例はズーム式カメラに適用される。本実施例
が第１の実施例と異なる点は、上述した第２の表示部２
２に二種類の指標を選択的に表示させることにある。す
なわち、本実施例では図１に示すように第２の表示部２
２に絞り値に対応した指標２２０を表示させるモード
と、図６に示すように撮影レンズの焦点距離に対応した
指標２２３を表示させるモードとのいずれかを選択可能
とした、表示モードの選択操作は適宜定めてよいが、一
例として図２に示す操作ボタン群６に指標選択ボタン６
ｂを設け、この指標選択ボタン６ｂの押し込み操作とコ
マンドダイアル７の回転操作とが同時に行なわれたと
き、コマンドダイアル７が所定角度回転する毎に指標２
２０と指標２２３とを交互に表示させる。

【００１６】撮影レンズの焦点距離は、例えば不図示の
ズームスイッチの操作に応じて図２の制御装置１０によ
り増減されるので、その操作に合わせて指示端２０ｂの
停止位置に現在の焦点距離を示す数値が表示されるよう
に指標２２３の表示位置を制御装置１０で制御する。撮
影距離が変更されて指針２０が回転したとき、指示端２
０ｂの新たな停止位置に合わせて指標２２３の表示位置
を変更する必要があることは第１の実施例の場合と同じ
である。指標２２３の表示時には、焦点距離の表示であ
ることを識別するための識別指標２２４を合わせて表示
する。図１の識別指標２２１と図６の識別指標２２４の
いずれが表示されているかを識別することで、絞り値表
示と焦点距離表示の別を直ちに判別できる。

【００１７】−第３の実施例− 次に図７および図８を参照して第３の実施例を説明す
る。なお図７および図８において、図１〜図６と共通す
る箇所には同一符号を付し、説明を省略する。

【００１８】図７および図８に示すように、本実施例の
アナログ表示器２Ａは、指針２０と一枚のドットマトリ
ックス型液晶表示パネル２３とを備えており、液晶表示
パネル２３の一方の側が第１の表示部２１Ａ、他方の側
が第２の表示部２２Ａとされている。第１の表示部２１
Ａの表示モードは、図７に示すように撮影距離に対応し
た指標２１０とその識別指標２１１とを表示するモード
と、図８に示すように撮影レンズの焦点距離に対応した
指標２１２とその識別指標２１３とを表示するモードと
の間で切り替え可能とされている。一方、第２の表示部
２２Ａの表示モードは、図７に示すように絞り値に対応
した指標２２０とその識別指標２２１とを表示するモー
ドと、図８に示すように露出補正値２２５とその識別指
標２２６とを表示するモードとの間で切り替え可能とさ
れている。

【００１９】各表示部２１Ａ，２２Ａの表示モードの選
択操作は適宜定めてよいが、一例として、図２に示す指
標選択ボタン６ｂが押された状態でコマンドダイアル７
が回転操作されたとき、その回転角度が所定値に達する
毎に図７の表示モード（撮影距離と絞り値の組み合わ
せ）と図８の表示モード（焦点距離と露出補正値の組み
合わせ）とを切り替える。なお、表示モードを切り替え
る際には指針２０の停止位置をメモリ２ｃに記憶し、そ
の記憶内容に基づいて指示端２０ａ側に現在の撮影距離
または焦点距離が指示され、指示端２０ｂ側に現在の絞
り値または露出補正値が指示されるように各指標に表示
位置を制御する。指示端２０ａ，２０ｂのいずれか一方
が指示する情報の設定値が変更されて指針２０が回転し
たときには、他方の指示端側に表示された指標の表示位
置を指針の回転に合わせて変化させる。なお、本実施例
でも識別指標２１１，２１３，２２１，２２６により現
在表示されている情報の種類を判別できる。

【００２０】本実施例はアナログ表示によって被写体距
離，絞り値，焦点距離および露出補正値を示している
が、この他にフィルム駒数，シャッタスピード等の撮影
情報を表示させてもよく、その種類や組み合わせは限る
ものではない。また本発明は単焦点，ズーム式カメラに
限らず、二焦点カメラを始めとする多焦点カメラにも適
用可能である。

【００２１】指針２０の指示端２０ａが第１の指示端
を、指示端２０ｂが第２の指示端を、制御装置１０が表
示制御手段を、第３実施例の指標選択ボタン６ｂとコマ
ンドダイアル７が選択手段をそれぞれ構成する。なお、
第１，第２の実施例では第２の表示部２２の全体を、第
３の実施例では第１の表示部２１Ａ，第２の表示部２２
Ａの全体を可変表示部としたが、一部を可変表示部とし
てもよい。本発明はカメラ以外にも適用できる。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１〜請求項
５の発明によれば、１つの指針で複数の情報が表示でき
るのでコンパクトな表示装置を提供できる。請求項６の
発明によれば、表示部を液晶表示素子で構成することに
より、表示部への表示内容の切り替えが電気的に迅速に
行なわれる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例における表示装置の詳細
を示す図。

【図２】本発明の実施例の表示装置が適用されるカメラ
の上面図。

【図３】図１のカメラの制御系を示す図。

【図４】図１の表示装置においてカメラの絞り値を変更
した状態を示す図。

【図５】本発明の第１の実施例の表示装置の変形例を示
す図。

【図６】本発明の第２の実施例における表示装置の詳細
を示す図。

【図７】本発明の第３の実施例における表示装置の詳細
を示す図。

【図８】図７の表示装置の表示を焦点距離と露出補正値
との組み合わせの表示に変更した状態を示す図。

【図９】従来の表示装置の詳細を示す図。

【符号の説明】

１ カメラボディ ２ アナログ表示部 ２ａ 指針駆動回路 ２ｂ 液晶駆動回路 ５ レリーズボタン ６ 操作ボタン群 ６ａ 絞り値ボタン ６ｂ 指標選択ボタン ７ コマンドダイアル １０ 制御装置 ２０ 指針 ２０ａ，２０ｂ 指示端 ２１，２１Ａ 第１の表示部 ２２，２２Ａ 第２の表示部 ２１０，２１２，２２０，２２２，２２３，２２５ 指
標 ２１１，２１３，２２１，２２４，２２６ 識別指標

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１の指示端と第２の指示端とを備えた
   回転式の指針と、 前記指針の前記第１の指示端で指示される指標を表示す
   る第１の表示部と、 前記指針の前記第２の指示端で指示される指標を表示す
   る第２の表示部とを備え、 少なくとも前記第１，第２の表示部の何れか一方には、
   前記指標の表示態様を変更可能な可変表示部が設けられ
   ていることを特徴とする表示装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の表示装置において、 前記指針の停止位置に基づいて前記可変表示部に表示さ
   れる指標の表示位置を制御する表示制御手段を備えるこ
   とを特徴とする表示装置。
3. 【請求項３】 請求項１記載の表示装置において、 前記可変表示部に、複数種類の情報にそれぞれ対応する
   複数の指標のいずれかを選択的に表示可能としたことを
   特徴とする表示装置。
4. 【請求項４】 請求項１記載の表示装置において、 前記第１，第２の表示部に、それぞれ前記指標の表示態
   様が変更可能な可変表示部を設けたことを特徴とする表
   示装置。
5. 【請求項５】 請求項４記載の表示装置において、 前記第１の表示部の可変表示部と前記第２の表示部の可
   変表示部の双方において、複数種類の情報にそれぞれ対
   応する複数の指標のいずれかを選択的に表示可能とし、 各可変表示部でそれぞれ表示可能な複数の指標の組み合
   わせの中から、各可変表示部に表示させる指標の組み合
   わせを選択する選択手段を設けたことを特徴とする表示
   装置。
6. 【請求項６】 請求項１〜５のいずれかに記載の表示装
   置において、 前記可変表示部は液晶表示素子により前記指標を可変表
   示することを特徴とする表示装置。