JPH08104753A - オルガノポリシロキサンの製造方法 - Google Patents

オルガノポリシロキサンの製造方法

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JPH08104753A
JPH08104753A JP6268373A JP26837394A JPH08104753A JP H08104753 A JPH08104753 A JP H08104753A JP 6268373 A JP6268373 A JP 6268373A JP 26837394 A JP26837394 A JP 26837394A JP H08104753 A JPH08104753 A JP H08104753A
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JP
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organopolysiloxane
group
fluorine
molecular weight
alkoxysilane
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JP6268373A
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Kenji Yamamoto
謙児 山本
Masaaki Yamatani
正明 山谷
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/06Preparatory processes
    • C08G77/08Preparatory processes characterised by the catalysts used
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/14Polysiloxanes containing silicon bound to oxygen-containing groups
    • C08G77/18Polysiloxanes containing silicon bound to oxygen-containing groups to alkoxy or aryloxy groups

Abstract

(57)【要約】 【構成】 フッ化物塩化合物及びSi−F結合を分子中
に少なくとも1個有する含フッ素ケイ素化合物からなる
群より選択されるフッ素化合物の存在下で、下記一般
式: Rm Si(OR1 ) 4-m (式中、Rは1価の炭化水素基であり、R1 はアルキル
基であり、mは0〜3の整数である)で示されるアルコ
キシシラン又はその部分加水分解縮合物を加水分解・縮
合することを特徴とするオルガノポリシロキサンの製造
方法。 【効果】 シラノール基を殆ど持たず、分子量分布が狭
いオルガノポリシロキサンを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オルガノポリシロキサ
ン樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オルガノポリシロキサンを製造す
る方法としては、オルガノクロロシラン等のハロゲノシ
ランと水とを混合し、これらを加水分解・縮合する方法
が知られている。この方法はコスト的に有利ではある
が、三官能性シランを主原料として用いる場合には、反
応溶液自体がゲル化したり、反応溶液中にミクロゲルが
発生するため、作業性が低下するという欠点がある。
【0003】このようなゲル化やミクロゲルの発生を抑
える製造方法として、ハロゲノシランよりも加水分解速
度の低いアルコキシシランを、酸やアルカリ触媒を用い
て加水分解・縮合する方法が知られている。このオルガ
ノアルコキシシランを加水分解・縮合する方法では、ア
ルコキシシランの加水分解速度が低いだけでなくシラノ
ール基の縮合反応速度も低いため、得られるオルガノポ
リシロキサンのシラノール基残存量が多くなるととも
に、分子量分布が広くなり、例えば、重量平均分子量が
約5000のオルガノポリシロキサンの分散度(重量平均分
子量を数平均分子量で割った数値)は3以上となる。し
かし、この製造方法により得られた自己縮合性のシラノ
ール基を有するオルガノポリシロキサンは、シラノール
基を官能基とする熱硬化型シリコーン樹脂組成物の原料
には利用できるが、アルコキシ基等の加水分解性基を架
橋性官能基とする湿気硬化型シリコーン樹脂組成物の原
料としては、該組成物の保存安定性を悪化させるため好
ましくない。また、得られるオルガノポリシロキサンの
分子量分布が広くなるため、含まれる高分子量のオルガ
ノポリシロキサンにより、ゲル化しやすくなるととも
に、これを原料として用いた硬化型シリコーン樹脂組成
物の保存安定性が悪化するという欠点があり、また、含
まれる低分子量のオルガノポリシロキサンにより、これ
を原料として用いた硬化型シリコーン樹脂組成物の乾燥
性や硬化性が低下し、或いは、低分子量のオルガノポリ
シロキサンが揮発性である場合には引火の危険性があ
り、また周辺部を汚染するという問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シラ
ノール基を殆ど持たず、分子量分布が狭いオルガノポリ
シロキサンを得ることができるオルガノポリシロキサン
の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、フッ化物塩化
合物及びSi−F結合を分子中に少なくとも1個有する
含フッ素ケイ素化合物からなる群より選択されるフッ素
化合物の存在下で、下記一般式: Rm Si(OR1 ) 4-m (式中、Rは1価の炭化水素基であり、R1 はアルキル
基であり、mは0〜3の整数である)で示されるアルコ
キシシラン又はその部分加水分解縮合物を加水分解・縮
合することを特徴とするオルガノポリシロキサンの製造
方法である。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。フッ素化合物 本発明に用いるフッ素化合物は、後述するアルコキシシ
ランの加水分解−重縮合反応を促進させるために使用さ
れ、フッ化物塩化合物及びSi−F結合を分子中に少な
くとも1個有する含フッ素ケイ素化合物から選択され
る。上記フッ化物塩化合物としては、例えば、LiF,
NaF,KF,RbF,CsF等のI族元素のフッ化物
塩化合物;BeF2 ,MgF2 ,CaF2 ,SrF2
BaF2 等のII族元素のフッ化物塩化合物;BF3 ,A
lF3 ,GaF3 ,InF3 ,TlF3 等のIII 族元素
のフッ化物塩化合物;CuF2 ,ZnF2 ,SnF2
PdF2 ,SbF3 ,CrF3 ,YF3 等のフッ化物塩
化合物;LaF3 ,CeF3 ,PrF3 ,NdF3 ,S
mF3 ,EuF3 ,GdF3 ,TbF3 ,DyF3 ,H
oF3 ,ErF3 等のランタノイド系のフッ化物塩化合
物;NH4 ・F,(CH3 4 N・F,(CH3
2 4 N・F,(CH3 CH2 CH2 4 N・F,
(CH3 CH2 CH2 CH2 4 N・Fなどの第4級ア
ンモニウム塩;及びこれらの水和物などを挙げることが
できる。
【0007】上記Si−F結合を分子中に少なくとも1
つ以上含有する含フッ素ケイ素化合物としては、Si−
F結合を分子中に有している限りにおいて、有機化合物
でも無機化合物でもよく、例えば、FSi(OCH3
3 ,FSi(OC2 5 3,FSi(OC
3 7 3 ,FSi(OC4 9 3 ,F2 Si(OC
3 2 ,F2 Si(OC2 5 2 ,F2 Si(OC
3 7 2 ,F2 Si(OC4 9 2 ,F3 SiOC
3 ,F3 SiOC2 5 ,F3 SiOC3 7 ,F3
SiOC4 9 ,FSi(CH3 3 ,FSi(C2
5 3 ,FSi(C3 7 3 ,FSi(C
4 9 3 ,F2 Si(CH3 2 ,F2 Si(C2
5 2 ,F2 Si(C3 7 2 ,F2 Si(C
4 9 23 SiCH3 ,F3 SiC2 5 ,F3
iC3 7 ,F3 SiC4 9 等のシラン化合物、及び
その他のSi−F結合を有するポリシロキサンやポリシ
ラン化合物などの有機系ケイ素化合物;SiF4 ,H2
SiF6 ,Na2 SiF6,(NH4 2 SiF6 等の
無機系ケイ素化合物などを挙げることができる。
【0008】これらのフッ素化合物は、単独で、或いは
2種以上を組合せて使用することができる。これらのフ
ッ素化合物は、少なくとも水に対する溶解度が5%以上
のものが好ましく、溶解度が小さいと十分な触媒作用を
期待できない場合がある。これらの中でも、コスト、水
への溶解性、操作性、安全性を考慮すると、NaF,K
F,(CH3 CH2 CH2 CH2 4 N・F,FSi
(OCH3 3 ,FSi(OC2 5 3 ,(NH4
2 SiF6 が好ましい。
【0009】上記フッ素化合物の添加量は、フッ素化合
物の種類により一概に決定できないが、通常、後述する
オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解縮合物
に対し、重量換算で、1ppm 〜5%である。また、例え
ば、取り扱い易いNaF,KF等の中性塩の場合には、
10ppm 〜1%が好ましい。この添加量が少な過ぎると、
触媒効果が発揮しない場合があり、多過ぎても、それに
見合う触媒効果が期待できない場合がある。
【0010】アルコキシシラン又はその部分加水分解縮
合物 本発明に用いるアルコキシシランは、加水分解性基であ
るアルコキシ基を分子中に少なくとも1個有するシラン
化合物であり、例えば下記一般式: Rm Si(OR1 ) 4-m (式中、Rは1価の炭化水素基であり、R1 はアルキル
基であり、mは0〜3の整数である)で示される。
【0011】上記Rで示される1価の炭化水素基として
は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基
等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル
基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基、フェニル
エチル基等のアラルキル基を例示することができ、これ
らの基は、その水素原子の一部もしくは全部が、ハロゲ
ン原子又は水酸基で置換されていてもよい。中でも好ま
しいのは、炭素数が10以下のアルキル基、及びアリー
ル基である。
【0012】上記R1 で示されるアルキル基としては、
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等を
挙げることができ、中でも好ましいのは、炭素数が5以
下のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基である。
【0013】本発明に用いられるアルコキシシランの代
表的なものとしては、次の通りであり(以下の式中、P
hはフェニル基を示す)、アルコキシ基数が3あるいは
4であるものとしては、例えば、Si(OCH3 4
Si(OC2 5 4 ,Si(OC3 7 4 ,Si
(OC4 9 4 ,Si(OC5 114 ,CH3 Si
(OCH3 3 ,CH3 Si(OC2 5 3 ,CH3
Si(OC3 7 3 ,CH3 Si(OC4 9 3
2 5 Si(OCH3 3 ,C2 5 Si(OC2
5 3 ,C2 5 Si(OC3 7 3 ,C2 5 Si
(OC4 9 3 ,C3 7 Si(OCH3 3 ,C3
7 Si(OC2 5 3 ,C3 7 Si(OC
3 7 3 ,C3 7 Si(OC4 9 3 ,C4 9
Si(OCH3 3 ,C4 9 Si(OC2 5 3
4 9 Si(OC3 7 3 ,C4 9 Si(OC4
9 3 ,C5 11Si(OCH3 35 11Si
(OC2 5 3 ,C1021Si(OCH3 310
21Si(OC2 5 3 ,PhSi(OCH3 3 ,P
hSi(OC2 5 3 ,PhSi(OC3 7 3
PhSi(OC4 9 3 ,PhSi(OC5 113
等を挙げることができ、アルコキシ基数が2であるもの
としては、例えば、(CH3 2 Si(OCH3 2
(CH3 2 Si(OC2 5 2 ,(CH3 2 Si
(OC3 7 2 ,(CH3 2 Si(OC
4 9 2 ,(C2 5 2 Si(OCH3 2 ,(C
2 5 2 Si(OC2 5 2 ,(C2 5 2 Si
(OC3 7 2 ,(C2 5 2 Si(OC4 9
2 ,(C3 7 2 Si(OCH3 2 ,(C3 7
2 Si(OC2 5 2 ,(C3 7 2 Si(OC3
7 2 ,(C3 7 2 Si(OC4 9 2 ,(C
4 9 2 Si(OCH3 2 ,(C4 9 2 Si
(OC2 5 2 ,(C4 9 2 Si(OC3 7
2 ,(C4 9 2 Si(OC4 9 2 ,(Ph)2
Si(OCH3 2 ,(Ph)2 Si(OC
2 5 2 ,(Ph)2 Si(OC3 7 2 ,(P
h)2 Si(OC4 9 2 等を挙げることができ、ア
ルコキシ基数が1であるものとしては、例えば、(CH
3 3 SiOCH3 ,(CH3 3 SiOC2 5
(CH3 3 SiOC3 7 ,(CH3 3 SiOC4
9 ,(C2 5 3 SiOCH3 ,(C2 5 3
iOC2 5 ,(C2 5 3 SiOC3 7 ,(C2
5 3 SiOC4 9 ,(C3 7 3 SiOC
3 ,(C3 7 3 SiOC2 5 ,(C3 7 3
SiOC3 7 ,(C3 7 3 SiOC4 9 ,(C
4 9 3 SiOCH3 ,(C4 9 3 SiOC2
5 ,(C4 9 3 SiOC3 7 ,(C4 9 3
iOC4 9 ,(Ph)3 SiOCH3 ,(Ph)3
iOC2 5 ,(Ph)3 SiOC3 7 ,(Ph)3
SiOC4 9 等を挙げることができる。
【0014】また、これらアルコキシシランの部分加水
分解縮合物としては、例えば、
【化1】 〔上記式において、Phはフェニル基を示す〕等を挙げ
ることができる。これらは直鎖状オリゴマーだけでな
く、環状の低分子シロキサンを含んでもよい。
【0015】上述したアルコキシシランは、単独、或い
は2種以上を組合せて使用することができる。なお、ア
ルコキシ基を3または4個有するアルコキシシランを使
用する場合には、アルコキシ基を1〜2個有するアルコ
キシシランを全原料の30重量%以下の量で併用するこ
とにより、固体のオルガノポリシロキサンを得るとこと
ができ、アルコキシ基を1〜2個有するアルコキシシラ
ンを30重量%を超える量で併用することにより、液状
ないしオイル状のオルガノポリシロキサンを得ることが
できる。従って、例えば、コーティング剤の主成分とし
て用いるオルガノポリシロキサンを製造する場合には、
アルコキシ基を1〜2個有するアルコキシシランを30
重量%を超える量で併用するのが好ましい。
【0016】加水分解−重縮合反応 アルコキシシランの加水分解−重縮合反応は、前述した
フッ素化合物の存在下において、アルコキシシランと水
を混合することにより行われる。
【0017】反応に際しては、希釈溶媒を用いることが
できる。希釈溶媒としては原料のオルガノアルコキシシ
ランと生成物のオルガノポリシロキサンを溶解するもの
であればいかなるものも使用でき、代表的なものとして
は、トルエン、キシレン、アセトン、メタノール、エタ
ノールなどの有機溶剤を挙げることができる。使用量
は、仕込んだアルコキシシラン重量の 0.1〜10倍量が一
般的である。
【0018】また加水分解−重縮合反応のためにアルコ
キシシランと混合される水の量は、アルコキシシランの
アルコキシ基のモル数に対し、 0.1〜2.0 倍モルが一般
的である。また、本発明の方法では、得られるオルガノ
ポリシロキサンの残存シラノール基量は非常に少なく、
製造時に使用される水のほぼ全量がシロサン結合生成に
使われるため、使用する水の量を変えることで得られる
オルガノポリシロキサンの分子量を容易に制御できる。
すなわち、水の量をアルコキシ基のモル数に対し 0.5倍
モル以下にすることにより、低分子から中分子量のアル
コキシ官能基を持ったオルガノシロキサンを製造するこ
とができ、 0.5倍モルを超える量にすることにより、高
分子量のオルガノシロキサンを製造することができる。
【0019】一般的にアルコキシシランと水との混合
は、攪拌下のアルコキシシラン溶液に水を投入するか、
或いは攪拌下の水にアルコキシシラン溶液を投入するこ
とにより行われる。
【0020】上記フッ素化合物は、これを、水あるいは
適当な有機溶媒に溶解させた状態で、反応系に添加する
ことが好ましい。また予めアルコキシシラン或いは加水
分解のために使用される水に添加しておいてもよいし、
水とアルコキシシラン溶液とを混合した後に添加するこ
ともできる。
【0021】反応は、0〜200 ℃で、0.5 〜12時間行う
のが一般的である。得られたオルガノポリシロキサン溶
液は必要ならば水洗洗浄や濾過によりフッ素化合物を除
去し、また蒸留等により、溶剤、副生アルコール、過剰
水等を除去し、適当な濃度に調整する。
【0022】なお、本発明の製造方法においては、上記
以外の条件等について、酸やアルカリを触媒としてオル
ガノアルコキシシランを加水分解縮合する従来の製造方
法と同様に実施することができる。
【0023】このような本発明の製造方法は、残存シラ
ノール基の含有量が 1.0wt%以下、好ましくは 0.5wt%
以下のオルガノポリシロキサンを製造するのに適してい
る。
【0024】オルガノポリシロキサン 本発明の製造方法では得られたオルガノポリシロキサン
は塗料用ビヒクル、コーティングやバインダー用樹脂と
して好適に利用されるが、本発明の製造方法の特徴を活
かして、特にアルコキシ基を架橋性官能基とする硬化触
媒内添型の湿気硬化型シリコーンコーティング剤への利
用に適している。
【0025】コーティング剤としては、例えば、本発明
の方法で得られたオルガノポリシロキサン樹脂100gに対
し、有機金属触媒0.01〜5g、希釈用有機溶剤0〜1000g
を混合したものを挙げることができる。
【0026】上記有機金属触媒としては、例えば、アル
ミニウムアセチルアセトネート等のアルミニウム化合
物、ジブチルスズアセト酢酸エチル等のスズ化合物、テ
トラブトキシチタン等のチタン化合物を挙げることがで
きる。
【0027】上記希釈用有機溶剤としては、例えば、ト
ルエン、キシレン、メタノール、エタノール、IPA 、ヘ
キサン、工業用ガソリン等を挙げることができる。ま
た、コーティング剤には、各種顔料、染料、レベリング
剤、接着助剤、保存安定化剤等を組成物の性能に影響を
与えない程度に添加することができる。
【0028】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を示し、本発明を
さらに具体的に説明する。 (実施例1〜6)1Lフラスコに、モノメチルトリメト
キシシラン272g、ジフェニルジメトキシシラン149g、メ
タノール210g、及び表1に示す量のフッ素化合物を投入
し、これを40℃に維持しながら撹拌した。次に、これに
表1に示す量の水を1時間かけて滴下しながら混合し、
さらに40℃で2時間撹拌し、加水分解・縮合反応を行っ
た。得られた溶液を減圧蒸留(40℃、40mmHg)してメタ
ノールを除去し、樹脂濃度が60%となったところで、25
℃まで冷却し、フッ素化合物を析出させた。次に析出し
たフッ素化合物を濾過し、オルガノポリシロキサンを得
た。得られたオルガノポリシロキサンの平均分子量、分
子量分布の分散度、シラノール基含有量を表1に示す。
尚、平均分子量、分散度として掲げられる数値は GPC測
定値からポリスチレン換算で算出した。
【0029】(比較例1〜2)1Lフラスコに、モノメ
チルトリメトキシシラン272g、ジフェニルジメトキシシ
ラン149g、メタノール210g、及び表1に示す量のH2
4 を投入し、これを40℃に維持しながら撹拌した。次
に、これに表1に示す量の水を1時間かけて滴下しなが
ら混合し、さらに40℃で2時間撹拌し、加水分解・縮合
反応を行った。次に、これに中和当量のNaHCO3
添加し、30℃で2時間撹拌して反応を停止した。得られ
た溶液を減圧蒸留(40℃、40mmHg)してメタノールを除
去し、樹脂濃度が60%となったところで、25℃まで冷却
し、中和塩を析出させた。次に析出した中和塩を濾過
し、オルガノポリシロキサンを得た。得られたオルガノ
ポリシロキサンの平均分子量、分子量分布の分散度、シ
ラノール基含有量を表1に示す。
【0030】(比較例3〜4)加水分解・縮合触媒とし
て表1に示す量のモノエチルアミン又はナトリウムエト
キシドを使用し、中和剤として酢酸を 1.2倍当量使用し
た以外は比較例3〜4と同様にしてオルガノポリシロキ
サンを得た。得られたオルガノポリシロキサンの平均分
子量、分子量分布の分散度、シラノール基含有量を表1
に示す。クリア皮膜特性の評価
【0031】実施例7 実施例2で得られたオルガノポリシロキサン100gにテト
ラブチルチタネート1gを添加し25℃で2時間撹拌混合し
てコート液を調製した。ミガキ鋼板上にバーコーターN
o.20 でこのコート液を塗布し、25℃で2日乾燥硬化さ
せてクリア皮膜を形成し、下記のクリア皮膜特性各項目
について評価した。結果を表2に示す。
【0032】〈乾燥性〉25℃乾燥条件で、コート液を塗
布後、粘着力がなくなるまでの時間(タックフリーにな
るまでの時間)を測定した。 〈硬度:鉛筆引っかき抵抗性試験〉JIS H0201
に規定する方法に準拠し、形成したクリア皮膜の硬度試
験を行った。 〈引火点〉JIS K2265に規定する方法に準拠
し、引火点を測定した。 〈汚染性〉汚れのないミガキ銅板上に上記のクリア皮膜
を形成したテストサンプルをのせ250℃で30分間乾燥機
中で加熱し、テストサンプル周辺部に撥水性が現れるか
どうかを調べた。 〈安定性〉コート液を容器中に密閉し40℃乾燥機中で保
存し促進試験した。保存中、50日以内にゲル化したもの
を×、50日を越えても変化しなかったものを○とした。
【0033】(比較例5)比較例1で調製したオルガノ
ポリシロキサンを使用した以外は実施例7と同様に実施
した。結果を表2に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明によると、シラノール基が殆どほ
とんどないオルガノポリシロキサンを得ることができ、
そしてオルガノポリシロキサンの分子量分布が狭く、例
えば、重量平均分子量が約5000のオルガノポリシロキサ
ンでは、3以下にすることができる。従って、得られた
オルガノポリシロキサンを原料として用いた硬化型シリ
コーン樹脂組成物は保存安定性、乾燥性及び硬化性に優
れ、さらに引火の危険や周囲への汚染がない。また、用
いるフッ素化合物による触媒効果は、pHが中性でも十分
に発揮されるので、中性のフッ素化合物を加水分解縮合
触媒として選択すれば、酸やアルカリによる化学変化や
珪素からの切断を受け易い官能基を持ったオルガノアル
コキシシランを共加水分解縮合することができ、各種の
官能基を持ったオルガノポリシロキサンを容易に製造す
ることができる。また、本発明により得られたオルガノ
ポリシロキサンを主成分として用いたコーティング剤
は、引火点が低く、また乾燥性、及び安定性が優れ、そ
して、形成した皮膜は硬度が高い。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ化物塩化合物及びSi−F結合を分
    子中に少なくとも1個有する含フッ素ケイ素化合物から
    なる群より選択されるフッ素化合物の存在下で、下記一
    般式: Rm Si(OR1 ) 4-m (式中、Rは1価の炭化水素基であり、R1 はアルキル
    基であり、mは0〜3の整数である)で示されるアルコ
    キシシラン又はその部分加水分解縮合物を加水分解・縮
    合することを特徴とするオルガノポリシロキサンの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 上記オルガノポリシロキサンの残存シラ
    ノール基含有量が、1.0重量%以下である請求項1に
    記載のオルガノポリシロキサンの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記オルガノポリシロキサンが、コーテ
    ィング剤の主成分となるオルガノポリシロキサンである
    請求項1又は2に記載のオルガノポリシロキサンの製造
    方法。
JP6268373A 1994-10-06 1994-10-06 オルガノポリシロキサンの製造方法 Pending JPH08104753A (ja)

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