JPH08104657A - ポリハロゲン化アルキルベンゼンの異性化方法 - Google Patents
ポリハロゲン化アルキルベンゼンの異性化方法Info
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- JPH08104657A JPH08104657A JP6241718A JP24171894A JPH08104657A JP H08104657 A JPH08104657 A JP H08104657A JP 6241718 A JP6241718 A JP 6241718A JP 24171894 A JP24171894 A JP 24171894A JP H08104657 A JPH08104657 A JP H08104657A
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C17/00—Preparation of halogenated hydrocarbons
- C07C17/35—Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions not affecting the number of carbon or of halogen atoms in the reaction
- C07C17/358—Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions not affecting the number of carbon or of halogen atoms in the reaction by isomerisation
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Abstract
(57)【要約】
【構成】ポリハロゲン化ポリアルキルベンゼンを原料と
して酸型ゼオライトと接触させて異性化するに際し、原
料および原料の異性体と異なり、かつアルキル基および
/またはハロゲンで置換された芳香族化合物を共存させ
ることを特徴とするポリハロゲン化アルキルベンゼンの
異性化方法。 【効果】本発明によれば、副反応を抑制し、異性化反応
への選択性が向上したポリハロゲン化アルキルベンゼン
の異性化法を提供する事ができる。
して酸型ゼオライトと接触させて異性化するに際し、原
料および原料の異性体と異なり、かつアルキル基および
/またはハロゲンで置換された芳香族化合物を共存させ
ることを特徴とするポリハロゲン化アルキルベンゼンの
異性化方法。 【効果】本発明によれば、副反応を抑制し、異性化反応
への選択性が向上したポリハロゲン化アルキルベンゼン
の異性化法を提供する事ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリハロゲン化ポリアル
キルベンゼンの異性化法に関する。
キルベンゼンの異性化法に関する。
【0002】ポリハロゲン化アルキルベンゼンは有用な
化合物であり、中でもジクロロトルエン(以下DCTと
略称する)は医薬、農薬の原料として有用な化合物であ
る。
化合物であり、中でもジクロロトルエン(以下DCTと
略称する)は医薬、農薬の原料として有用な化合物であ
る。
【0003】
【従来の技術】一般に、ポリハロゲン化ポリアルキルベ
ンゼンはアルキルベンゼンのポリハロゲン化によって得
られるが、この反応は配向性の強い反応である。さら
に、医薬、農薬などの原料として用いる場合、特定の異
性体が必要となる。例えばトルエンのジクロロ化によっ
て得られるDCTの場合、得られる異性体の種類および
異性体の生成比率は、2,4−DCT20〜35%、
2,5−DCT25〜55%、2,6−DCT5〜25
%、2,3−DCT8〜12%、3,4−DCT5〜1
2%である。この反応によっては3,5−DCTを得る
ことができないので3,5−DCTを目的とする場合D
CTを異性化する必要がある。
ンゼンはアルキルベンゼンのポリハロゲン化によって得
られるが、この反応は配向性の強い反応である。さら
に、医薬、農薬などの原料として用いる場合、特定の異
性体が必要となる。例えばトルエンのジクロロ化によっ
て得られるDCTの場合、得られる異性体の種類および
異性体の生成比率は、2,4−DCT20〜35%、
2,5−DCT25〜55%、2,6−DCT5〜25
%、2,3−DCT8〜12%、3,4−DCT5〜1
2%である。この反応によっては3,5−DCTを得る
ことができないので3,5−DCTを目的とする場合D
CTを異性化する必要がある。
【0004】DCT各異性体、さらには異性化によって
生成せしめられる3,5−DCTは、その単体として利
用するには分離する必要がある。
生成せしめられる3,5−DCTは、その単体として利
用するには分離する必要がある。
【0005】これら異性体を分離する方法としては、沸
点が互いに接近しているため蒸留法では分離できず、た
とえば特開昭60−423403号公報に示されるよう
に、吸着分離法あるいは吸着分離法と蒸留法の組み合わ
せによって達成できる。
点が互いに接近しているため蒸留法では分離できず、た
とえば特開昭60−423403号公報に示されるよう
に、吸着分離法あるいは吸着分離法と蒸留法の組み合わ
せによって達成できる。
【0006】目的とするDCT異性体を分離除去せしめ
た残りのDCT異性体は、異性化反応により再び目的と
する異性体濃度を増大せしめる事が経済的に極めて重要
である。その後、再び目的とするDCT異性体を分離除
去し、このサイクルを繰り返す。
た残りのDCT異性体は、異性化反応により再び目的と
する異性体濃度を増大せしめる事が経済的に極めて重要
である。その後、再び目的とするDCT異性体を分離除
去し、このサイクルを繰り返す。
【0007】このような異性化反応を行わせしめる方法
として、特開昭58−144330号公報にモルデナイ
ト型ゼオライトによる方法が開示されているが、副反応
によりDCT回収率が低く、工業的な方法としては十分
なものではなかった。
として、特開昭58−144330号公報にモルデナイ
ト型ゼオライトによる方法が開示されているが、副反応
によりDCT回収率が低く、工業的な方法としては十分
なものではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これら従来知られた異
性化方法では、ポリハロゲン化アルキルベンゼンの回収
率が低く経済的に不利なため、本発明者らは、かかる問
題を解消し効率良くポリハロゲン化アルキルベンゼンを
異性化し、濃度の乏しいポリハロゲン化アルキルベンゼ
ン異性体の濃度を増大せしめる工業的に優れた方法を確
立すべく鋭意検討した結果、異性化反応時に、ある特定
のアルキル基および/またはハロゲンで置換された芳香
族化合物を希釈剤として共存させることにより、ポリハ
ロゲン化アルキルベンゼンの回収率低下が著しく改善す
る事を見出だし本発明に到達した。
性化方法では、ポリハロゲン化アルキルベンゼンの回収
率が低く経済的に不利なため、本発明者らは、かかる問
題を解消し効率良くポリハロゲン化アルキルベンゼンを
異性化し、濃度の乏しいポリハロゲン化アルキルベンゼ
ン異性体の濃度を増大せしめる工業的に優れた方法を確
立すべく鋭意検討した結果、異性化反応時に、ある特定
のアルキル基および/またはハロゲンで置換された芳香
族化合物を希釈剤として共存させることにより、ポリハ
ロゲン化アルキルベンゼンの回収率低下が著しく改善す
る事を見出だし本発明に到達した。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリハロゲン
化アルキルベンゼンを酸型ゼオライトと接触させて異性
化するに際し、原料および原料の異性体と異なり、かつ
アルキル基および/またはハロゲンで置換された芳香族
化合物を共存させることを特徴とするポリハロゲン化ア
ルキルベンゼンの異性化方法を提供するものである。
化アルキルベンゼンを酸型ゼオライトと接触させて異性
化するに際し、原料および原料の異性体と異なり、かつ
アルキル基および/またはハロゲンで置換された芳香族
化合物を共存させることを特徴とするポリハロゲン化ア
ルキルベンゼンの異性化方法を提供するものである。
【0010】本発明において原料となるポリハロゲン化
アルキルベンゼンは少なくとも2個のハロゲンで核置換
されたアルキルベンゼンであり、例えばジクロロトルエ
ン等が挙げられる。本発明の異性化方法は原料がジクロ
ロトルエンの場合に好ましく採用される。
アルキルベンゼンは少なくとも2個のハロゲンで核置換
されたアルキルベンゼンであり、例えばジクロロトルエ
ン等が挙げられる。本発明の異性化方法は原料がジクロ
ロトルエンの場合に好ましく採用される。
【0011】本発明の異性化方法においては異性化反応
時、希釈剤として原料および原料の異性体と異なり、か
つアルキル基および/またはハロゲンで置換された芳香
族化合物を少なくとも1種共存させることが必須であ
る。この希釈剤により、従来知られていた希釈剤の効果
を大きく上回る効果をもたらすことができる。
時、希釈剤として原料および原料の異性体と異なり、か
つアルキル基および/またはハロゲンで置換された芳香
族化合物を少なくとも1種共存させることが必須であ
る。この希釈剤により、従来知られていた希釈剤の効果
を大きく上回る効果をもたらすことができる。
【0012】例えば原料がDCTの場合、希釈剤として
ジクロロキシレンが最も好ましく、さらに、これと同時
にジクロロベンゼンおよび/またはクロロトルエンを共
存させることにより、大きく回収率低下が改善される。
ジクロロキシレンが最も好ましく、さらに、これと同時
にジクロロベンゼンおよび/またはクロロトルエンを共
存させることにより、大きく回収率低下が改善される。
【0013】これらの希釈剤は単独でも或いは2種以上
の混合物としても用いることができるが、いずれの場合
においても異性化に際しポリハロゲン化アルキルベンゼ
ンに対して重量比で1/20〜20/1(wt/wt)
の割合で共存させる事が好ましい。ポリハロゲン化アル
キルベンゼンに対する希釈剤量が重量比で1/20(w
t/wt)より少ない場合、ポリハロゲン化アルキルベ
ンゼンの回収率低下を改善する効果が小さく、20/1
(wt/wt)より多くした場合、ポリハロゲン化アル
キルベンゼンの回収率低下を改善する効果はあるが通液
量が増加するためエネルギー消費量が増加し好ましくな
い。希釈剤のさらに好ましい重量比はポリハロゲン化ア
ルキルベンゼンに対して1/10〜5/1(wt/w
t)である。
の混合物としても用いることができるが、いずれの場合
においても異性化に際しポリハロゲン化アルキルベンゼ
ンに対して重量比で1/20〜20/1(wt/wt)
の割合で共存させる事が好ましい。ポリハロゲン化アル
キルベンゼンに対する希釈剤量が重量比で1/20(w
t/wt)より少ない場合、ポリハロゲン化アルキルベ
ンゼンの回収率低下を改善する効果が小さく、20/1
(wt/wt)より多くした場合、ポリハロゲン化アル
キルベンゼンの回収率低下を改善する効果はあるが通液
量が増加するためエネルギー消費量が増加し好ましくな
い。希釈剤のさらに好ましい重量比はポリハロゲン化ア
ルキルベンゼンに対して1/10〜5/1(wt/w
t)である。
【0014】本発明に用いられる酸型ゼオライトとして
は、ポリハロゲン化アルキルベンゼンを異性化できるも
のであれば、いずれのゼオライトも用いることができる
が、その中で好ましいのはモルデナイト型ゼオライト、
ベータ型ゼオライト、ペンタシル型ゼオライト等を例と
してあげることができる。特に好ましいのはモルデナイ
ト型ゼオライトである。 モルデナイト型ゼオライトの
合成法は例えば特公昭47−46677号公報、特開昭
58−91032号公報などに開示されており、ベータ
型ゼオライトの合成法は例えばUSP3,308,06
9に開示されており、ペンタシル型ゼオライトの合成法
は例えばUSP3,702,886、USP4,51
1,547などに開示されている。
は、ポリハロゲン化アルキルベンゼンを異性化できるも
のであれば、いずれのゼオライトも用いることができる
が、その中で好ましいのはモルデナイト型ゼオライト、
ベータ型ゼオライト、ペンタシル型ゼオライト等を例と
してあげることができる。特に好ましいのはモルデナイ
ト型ゼオライトである。 モルデナイト型ゼオライトの
合成法は例えば特公昭47−46677号公報、特開昭
58−91032号公報などに開示されており、ベータ
型ゼオライトの合成法は例えばUSP3,308,06
9に開示されており、ペンタシル型ゼオライトの合成法
は例えばUSP3,702,886、USP4,51
1,547などに開示されている。
【0015】本発明の異性化反応において使用されるゼ
オライトは酸型体として用いられる。酸型のゼオライト
は、よく知られるようにゼオライト中の陽イオンを水素
イオンあるいは2価以上の多価カチオンにすることによ
って得られる。特に陽イオンを水素イオンとした酸型体
は活性が高く好ましい。
オライトは酸型体として用いられる。酸型のゼオライト
は、よく知られるようにゼオライト中の陽イオンを水素
イオンあるいは2価以上の多価カチオンにすることによ
って得られる。特に陽イオンを水素イオンとした酸型体
は活性が高く好ましい。
【0016】ゼオライト中の陽イオンを水素イオンにす
るには通常、ゼオライトを直接酸水溶液でイオン交換す
るか、金属陽イオンをアンモニウムイオンでイオン交換
し、ついで焼成する方法が行われる。また、ゼオライト
があらかじめ有機窒素含有カチオンを有する場合には焼
成により該有機窒素含有カチオンを分解させ水素イオン
に転化することにより酸型のゼオライトにすることがで
きる。もちろん必要に応じ、上述したイオン交換法によ
り、前記ゼオライト生成時に該ゼオライト中に存在する
ナトリウム等のアルカリ金属イオンをイオン交換するこ
とも可能である。 本発明に、かかる触媒を用いるにあ
たっては通常成型体として使用される。成型法は特に制
限されるものではなく、転動法、押出し法、圧縮法など
が用いられる。成型の際必要ならば、アルミナゾル、粘
土等のバインダーを加えることも可能である。また、レ
ニウム等の金属を、含浸法、混練法などにより触媒に導
入することも可能である。このゼオライト成型体は通常
300〜700℃で焼成することにより活性化して触媒
とする。
るには通常、ゼオライトを直接酸水溶液でイオン交換す
るか、金属陽イオンをアンモニウムイオンでイオン交換
し、ついで焼成する方法が行われる。また、ゼオライト
があらかじめ有機窒素含有カチオンを有する場合には焼
成により該有機窒素含有カチオンを分解させ水素イオン
に転化することにより酸型のゼオライトにすることがで
きる。もちろん必要に応じ、上述したイオン交換法によ
り、前記ゼオライト生成時に該ゼオライト中に存在する
ナトリウム等のアルカリ金属イオンをイオン交換するこ
とも可能である。 本発明に、かかる触媒を用いるにあ
たっては通常成型体として使用される。成型法は特に制
限されるものではなく、転動法、押出し法、圧縮法など
が用いられる。成型の際必要ならば、アルミナゾル、粘
土等のバインダーを加えることも可能である。また、レ
ニウム等の金属を、含浸法、混練法などにより触媒に導
入することも可能である。このゼオライト成型体は通常
300〜700℃で焼成することにより活性化して触媒
とする。
【0017】本発明の異性化方法は、上記のようにして
調製された酸型のゼオライトを触媒とし、原料および原
料の異性体と異なり、かつ、アルキル基および/または
ハロゲンで置換された芳香族化合物から選ばれた、少な
くとも1種の芳香族化合物の共存下接触的に異性化する
ものである。
調製された酸型のゼオライトを触媒とし、原料および原
料の異性体と異なり、かつ、アルキル基および/または
ハロゲンで置換された芳香族化合物から選ばれた、少な
くとも1種の芳香族化合物の共存下接触的に異性化する
ものである。
【0018】しかし、より好ましい実施形態はポリハロ
ゲン化アルキルベンゼンを液相状態にし、水素ガスを少
なくとも一部液相ポリハロゲン化アルキルベンゼンに溶
解させた状態で異性化させる方法である。触媒上に生成
した高沸点生成物が液相状態で反応させると液相ポリハ
ロゲン化アルキルベンゼンと共に系外に流出するが、気
相状態の場合には触媒上にそのまま残留し、コークス成
分となり触媒活性の被毒物質となりやすい。
ゲン化アルキルベンゼンを液相状態にし、水素ガスを少
なくとも一部液相ポリハロゲン化アルキルベンゼンに溶
解させた状態で異性化させる方法である。触媒上に生成
した高沸点生成物が液相状態で反応させると液相ポリハ
ロゲン化アルキルベンゼンと共に系外に流出するが、気
相状態の場合には触媒上にそのまま残留し、コークス成
分となり触媒活性の被毒物質となりやすい。
【0019】また、固定床、移動床、流動床のいずれの
方式も用いられるが、操作の容易さから固定床流通式反
応が特に好ましい。
方式も用いられるが、操作の容易さから固定床流通式反
応が特に好ましい。
【0020】反応温度は通常150〜500℃程度であ
るが、特に200〜450℃が好ましい。反応圧力は特
に限定されるものではないが、液相反応の場合、反応系
を液相状態に保つべく反応圧力を設定しなければならな
いのはいうまでもない。
るが、特に200〜450℃が好ましい。反応圧力は特
に限定されるものではないが、液相反応の場合、反応系
を液相状態に保つべく反応圧力を設定しなければならな
いのはいうまでもない。
【0021】重量空間速度(WHSV)はDCT基準で
0.05〜10Hr-1、好ましくは0.1〜5Hr-1で
ある。
0.05〜10Hr-1、好ましくは0.1〜5Hr-1で
ある。
【0022】かくして異性化によって得られたポリハロ
ゲン化アルキルベンゼン各異性体は吸着分離法および/
または蒸留法により分離される。
ゲン化アルキルベンゼン各異性体は吸着分離法および/
または蒸留法により分離される。
【0023】これら異性体は、医薬、農薬の原料として
利用される。
利用される。
【0024】
【実施例】以下に、本発明を実施例を持って説明する
が、本発明は、これらに規定されるものではない。
が、本発明は、これらに規定されるものではない。
【0025】実施例1 合成モルデナイト型ゼオライト(SiO2 /Al2 O3
比19.5モル/モル)粉末に、アルミナゾルをAl2
O3 換算で10wt%添加して混練後14〜24メッシ
ュに押出し成型し、約120℃で一晩乾燥後、540
℃、2時間空気中で焼成した。このモルデナイト成型体
を10wt%塩化アンモニウム水溶液を用いて固液比
2.0リットル/kg、約80℃で5回イオン交換し充
分水洗した。次いで、このアンモニウムイオン交換した
ゼオライトを約120℃で一晩乾燥し、乾燥基準で30
g採取した。これを、レニウムを金属として0.15g
含む過レニウム酸水溶液に浸し、室温で3時間放置し
た。その後、液を切り、約120℃で一晩乾燥し、次い
で540℃、2時間焼成して触媒を得た。
比19.5モル/モル)粉末に、アルミナゾルをAl2
O3 換算で10wt%添加して混練後14〜24メッシ
ュに押出し成型し、約120℃で一晩乾燥後、540
℃、2時間空気中で焼成した。このモルデナイト成型体
を10wt%塩化アンモニウム水溶液を用いて固液比
2.0リットル/kg、約80℃で5回イオン交換し充
分水洗した。次いで、このアンモニウムイオン交換した
ゼオライトを約120℃で一晩乾燥し、乾燥基準で30
g採取した。これを、レニウムを金属として0.15g
含む過レニウム酸水溶液に浸し、室温で3時間放置し
た。その後、液を切り、約120℃で一晩乾燥し、次い
で540℃、2時間焼成して触媒を得た。
【0026】この触媒を用いて固定床流通反応器を使用
し、ジクロロキシレン(DCX)を共存させてDCT異
性体混合物の異性化反応を行った結果を表1に示す。反
応後の回収ΣDCT/供給ΣDCTは増加しており、明
らかに希釈剤の効果が見られる。
し、ジクロロキシレン(DCX)を共存させてDCT異
性体混合物の異性化反応を行った結果を表1に示す。反
応後の回収ΣDCT/供給ΣDCTは増加しており、明
らかに希釈剤の効果が見られる。
【0027】実施例2 ジクロロベンゼン(DCB),DCXを共存させた他
は、実施例1と同じ反応条件でDCT異性体混合物の異
性化反応を行った結果を表1に示す。反応後の回収ΣD
CT/供給ΣDCTは増加しており、明らかに希釈剤の
効果が見られる。
は、実施例1と同じ反応条件でDCT異性体混合物の異
性化反応を行った結果を表1に示す。反応後の回収ΣD
CT/供給ΣDCTは増加しており、明らかに希釈剤の
効果が見られる。
【0028】実施例3 クロロトルエン(CT),DCB,DCXを共存させた
他は、実施例1と同じ反応条件でDCT異性体混合物の
異性化反応を行った結果を表1に示す。反応後の回収Σ
DCT/供給ΣDCTは増加しており、明らかに希釈剤
の効果が見られる。
他は、実施例1と同じ反応条件でDCT異性体混合物の
異性化反応を行った結果を表1に示す。反応後の回収Σ
DCT/供給ΣDCTは増加しており、明らかに希釈剤
の効果が見られる。
【0029】比較例1 共存化合物無しである他は、実施例1と同じ反応条件で
DCT異性体混合物の異性化反応を行った結果を表1に
示す。
DCT異性体混合物の異性化反応を行った結果を表1に
示す。
【0030】比較例2 DCBを共存させた他は、実施例1と同じ反応条件でD
CT異性体混合物の異性化反応を行った結果を表1に示
す。反応後の回収ΣDCT/供給ΣDCTの増加は少な
く、希釈剤の効果は小さい。
CT異性体混合物の異性化反応を行った結果を表1に示
す。反応後の回収ΣDCT/供給ΣDCTの増加は少な
く、希釈剤の効果は小さい。
【0031】比較例3 CTを共存させた他は、実施例1と同じ反応条件でDC
T異性体混合物の異性化反応を行った結果を表1に示
す。反応後の回収ΣDCT/供給ΣDCTの増加は少な
く、希釈剤の効果は小さい。
T異性体混合物の異性化反応を行った結果を表1に示
す。反応後の回収ΣDCT/供給ΣDCTの増加は少な
く、希釈剤の効果は小さい。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、副反応を抑制し、異性
化反応への選択性が向上したポリハロゲン化ポリアルキ
ルベンゼンの異性化法を提供する事ができる。
化反応への選択性が向上したポリハロゲン化ポリアルキ
ルベンゼンの異性化法を提供する事ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300
Claims (17)
- 【請求項1】原料となるポリハロゲン化アルキルベンゼ
ンを酸型ゼオライトと接触させて異性化するに際し、原
料および原料の異性体と異なり、かつアルキル基および
/またはハロゲンで置換された芳香族化合物を共存させ
ることを特徴とするポリハロゲン化アルキルベンゼンの
異性化方法。 - 【請求項2】原料となるポリハロゲン化アルキルベンゼ
ンが次の一般式(I) 【化1】 (ここで、Rは炭素数1〜4のアルキル基、Xはハロゲ
ン原子を表し、nは1から3までの整数、mは2から4
までの整数であり、かつ3≦m+n≦5を満たす。)で
表されることを特徴とする請求項1記載のポリハロゲン
化アルキルベンゼンの異性化方法。 - 【請求項3】原料となるポリハロゲン化アルキルベンゼ
ンが異性体混合物であることを特徴とする請求項1また
は2記載のポリハロゲン化アルキルベンゼンの異性化方
法。 - 【請求項4】Rがメチル基、Xが塩素であることを特徴
とする請求項2または3記載のポリハロゲン化アルキル
ベンゼンの異性化方法。 - 【請求項5】原料となるポリハロゲン化アルキルベンゼ
ンがジクロロトルエンであることを特徴とする請求項4
記載のポリハロゲン化アルキルベンゼンの異性化方法。 - 【請求項6】原料および原料の異性体と異なり、かつア
ルキル基および/またはハロゲンで置換された芳香族化
合物が、次の一般式(II) 【化2】 (ここで、Rは炭素数1〜4のアルキル基、Xはハロゲ
ン原子を表し、pは2または3、qは2または3であ
り、かつ4≦p+q≦5を満たす。)で表されることを
特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のポリハ
ロゲン化アルキルベンゼンの異性化方法。 - 【請求項7】請求項6において、Rがメチル基、Xが塩
素であることを特徴とするポリハロゲン化アルキルベン
ゼンの異性化方法。 - 【請求項8】原料および原料の異性体と異なり、かつア
ルキル基および/またはハロゲンで置換された芳香族化
合物が、ジクロロキシレンであることを特徴とする請求
項7記載のポリハロゲン化アルキルベンゼンの異性化方
法。 - 【請求項9】原料および原料の異性体と異なり、かつア
ルキル基および/またはハロゲンで置換された芳香族化
合物が、原料となるポリハロゲン化アルキルベンゼンに
対し重量で1/20〜20/1の割合であることを特徴
とする請求項1〜8のいずれか1項記載のポリハロゲン
化アルキルベンゼンの異性化方法。 - 【請求項10】原料となるポリハロゲン化アルキルベン
ゼンを酸型ゼオライトと接触させて異性化するに際し、
原料および原料の異性体と異なり、かつアルキル基およ
び/またはハロゲンで置換された芳香族化合物に加え、
さらにクロロトルエンおよび/またはジクロロベンゼン
を共存させることを特徴とする請求項2から9のいずれ
か1項記載のポリハロゲン化アルキルベンゼンの異性化
方法。 - 【請求項11】酸型ゼオライトがレニウムを含有するこ
とを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載のポ
リハロゲン化アルキルベンゼンの異性化方法。 - 【請求項12】水素雰囲気下で反応を行うことを特徴と
する請求項1〜11のいずれか1項記載のポリハロゲン
化アルキルベンゼンの異性化方法。 - 【請求項13】液相で反応を行うことを特徴とする請求
項1〜12のいずれか1項記載のポリハロゲン化アルキ
ルベンゼンの異性化方法。 - 【請求項14】2,6−ジクロロトルエン濃度の低い原
料を使用し2,6−ジクロロトルエン濃度を高めること
を特徴とする請求項5〜13のいずれか1項記載のポリ
ハロゲン化アルキルベンゼンの異性化方法。 - 【請求項15】3,5−ジクロロトルエン濃度の低い原
料を使用し3,5−ジクロロトルエン濃度を高めること
を特徴とする請求項5〜13のいずれか1項記載のポリ
ハロゲン化アルキルベンゼンの異性化方法。 - 【請求項16】2,3−ジクロロトルエン濃度の低い原
料を使用し2,3−ジクロロトルエン濃度を高めること
を特徴とする請求項5〜13のいずれか1項記載のポリ
ハロゲン化アルキルベンゼンの異性化方法。 - 【請求項17】ポリハロゲン化アルキルベンゼンの異性
化反応終了後、原料および原料の異性体と異なり、かつ
アルキル基および/またはハロゲンで置換された芳香族
化合物を分離して取り出し、再び使用することを特徴と
する請求項1〜16いずれか1項記載のポリハロゲン化
アルキルベンゼンの異性化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24171894A JP3336767B2 (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | ポリハロゲン化アルキルベンゼンの異性化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24171894A JP3336767B2 (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | ポリハロゲン化アルキルベンゼンの異性化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08104657A true JPH08104657A (ja) | 1996-04-23 |
JP3336767B2 JP3336767B2 (ja) | 2002-10-21 |
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ID=17078508
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP24171894A Expired - Fee Related JP3336767B2 (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | ポリハロゲン化アルキルベンゼンの異性化方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3336767B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0985649A3 (en) * | 1998-09-09 | 2001-05-23 | Toray Industries, Inc. | Method for producing an aromatic compound having an alkyl group with at least three carbon atoms |
-
1994
- 1994-10-06 JP JP24171894A patent/JP3336767B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0985649A3 (en) * | 1998-09-09 | 2001-05-23 | Toray Industries, Inc. | Method for producing an aromatic compound having an alkyl group with at least three carbon atoms |
US6462248B1 (en) | 1998-09-09 | 2002-10-08 | Toray Industries, Inc. | Method for producing aromatic compounds having alkyl group with at least three carbon atoms |
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