JPH08104581A - コンクリートの補修方法 - Google Patents
コンクリートの補修方法Info
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- JPH08104581A JPH08104581A JP24163594A JP24163594A JPH08104581A JP H08104581 A JPH08104581 A JP H08104581A JP 24163594 A JP24163594 A JP 24163594A JP 24163594 A JP24163594 A JP 24163594A JP H08104581 A JPH08104581 A JP H08104581A
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- C04B2111/00112—Mixtures characterised by specific pH values
Abstract
極とし、コンクリート内部の鋼材を内部電極とし、外部
電極間、及び/又は外部電極と内部電極間に、コンクリ
ート表面に保持された電解質溶液を介して電流を印加す
る方法において、コンクリート内部の鋼材近傍の水酸イ
オン濃度、及び/又は塩素イオン濃度を測定し、pH値
が10以上、及び/又は塩素イオンと水酸イオンのモル
濃度比が5以下になった時点で通電処理を終了すること
を特徴とするコンクリートの補修方法。 【効果】 本発明では、コンクリート内部の鋼材の存在
する環境を腐食の発生する環境から腐食の発生しない環
境へと変化させ、鋼材の腐食を抑制することができる。
また、鋼材近傍の水酸イオン、塩素イオンなど各種イオ
ン濃度を測定することにより通電処理の終了時期を決定
することができるなどの効果を奏する。
Description
クリートに電気を流すことにより中性化や塩害などの劣
化したコンクリート中の鋼材を発錆から防ぐコンクリー
トの補修方法に関する。
レストレストコンクリート構造物などのコンクリート構
造物は、圧縮強度の強いコンクリートと引張強度の強い
鋼材とを組み合わせることによって、力学的に圧縮強度
と引張強度のバランスの取れた構造体となり、それゆえ
種々の重要な構造物に広く使用されてきた。また、コン
クリートは、一般には、水、火、及び日光等の環境に対
する抵抗性が強い。さらに、コンクリートのアルカリ度
がpHで11〜14の強アルカリ性であるので、その内
部にある鋼材は、鋼材表面に不動体被膜を形成して腐食
から保護され、そのために、コンクリート構造物は耐久
性のある永久構造物であると考えられてきた。しかしな
がら、この永久構造物と考えられてきたコンクリート構
造物も、種々の原因によりその耐久性が低下し、構造物
としての寿命に疑問が投げかけられるようになってき
た。
として、コンクリートの中性化、例えば、「炭酸化」と
呼ばれる現象などが挙げられる。炭酸化とは、セメント
の水和反応によって生成された水酸化カルシウムが大気
中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムとなる現象で
あって、炭酸化により、コンクリートのアルカリ度が通
常のpH11〜14より低下する。そして、pHが10
程度にまで低下すると鋼材の不動体被膜が破壊され、鋼
材の腐食がはじまり、コンクリート構造物としての強度
バランスが崩れ、その耐久性が大きく低下することにな
る。このようなコンクリート構造物の劣化は、コンクリ
ート内部の鋼材の錆、コンクリートのひび割れ、及びコ
ンクリートの欠落という現象を引き起こし、構造的に
も、外見上でも、大きな課題となっている。このような
コンクリートの中性化現象は、炭酸化以外にも、酸化イ
オウ( SOX) や酸化窒素( NOX ) によっても、同様に引
き起こされている。
では、海水の飛沫が飛んできて、コンクリート表面に付
着する。さらに、海水中に含まれている塩分が、コンク
リート中の空隙を通って、コンクリート内部に浸透し、
内部鉄筋の位置までくると、塩素イオンにより、鋼材の
不動体被膜が破壊され、腐食が発生する。また、コンク
リート材料として使用される細骨材に海砂が用いられる
場合、その塩分除去が不十分であると、コンクリートが
造られる時から、多量の塩化物を含有することとなり、
その結果鋼材の不動体被膜形成が不十分となり、腐食が
発生する。以上のような原因で、鋼材に腐食が発生し、
さらに、コンクリートのひび割れや欠落、剥離等に進展
し、コンクリート構造物としての耐久性が大きく低下す
る現象を一般に、「塩害」と呼んでいる。このような劣
化したコンクリート構造物を補修する方法として、電気
化学的な手法を用いた補修工法が開示されている(特開
平1−176287号公報、特開平2−302384号公報) 。
解質溶液とセルロースファイバーから成る付着性塗布材
料を一時的に被覆し、この被覆塗布材料に電極を埋設し
て、コンクリートの内部鉄筋とこの電極との間に直流電
流を印加することによって、コンクリートの内部から電
極に向かって塩化物イオンを泳動させ、コンクリートか
ら除去する方法であり、しかる後に、前記電極と前記塗
布材料を取り除くコンクリートの修復方法、及び、セル
ロースファイバーから成る付着性塗布材料とアルカリ溶
液をコンクリート表面に付着させ、このアルカリ溶液を
電気浸透でもって、コンクリート内部へ浸透させる事で
中性化を回復させる方法である。
部に存在する鋼材の劣化原因を十分に改善、あるいは除
去することを目的としており処理の完了時期の把握が正
確に行えなかった。それ故、過剰な処理が行われること
により処理費用の増大や過剰処理によるコンクリートへ
の影響が懸念される等の問題があった。
課題を解消すべく種々検討した結果、特定の方法を採用
することにより、前記課題を解消し、コンクリート構造
物の補修処理が充分に行え得る知見を得て本発明を完成
するに至った。
リートの表面に設置した電極を外部電極とし、コンクリ
ート内部の鋼材を内部電極とし、外部電極間、及び/又
は外部電極と内部電極間に、コンクリート表面に保持さ
れた電解質溶液を介して電流を印加する方法において、
コンクリート内部の鋼材近傍の水酸イオン濃度、及び/
又は塩素イオン濃度を測定し、pH値が10以上、及び
/又は塩素イオンと水酸イオンのモル濃度比が5以下に
なった時点で通電処理を終了することを特徴とするコン
クリートの補修方法である。
ート中の鋼材に腐食が発生する原因として、コンクリー
トの中性化や塩害が上げられるが、そのいずれの原因も
鋼材の存在する環境の水酸イオン濃度を一定以上の値に
してやれば腐食の発生しない状態とすることができるこ
とがわかった。水酸イオン濃度は、水のイオン積を用い
ることにより水素イオン濃度で表現できる。例えば中性
化の場合では、健全なコンクリートのpH即ち、水素イ
オン濃度を[ H+ ]で現した場合pH=−log [ H+ ]
が11〜12であり、その環境中に存在する鋼材の表面
は不動体膜に覆われており腐食することなく安定な状態
で存在するのに対し、中性化されpHが10より低い値
にまで低下すると鋼材の不動体被膜が破壊され、鋼材の
腐食がはじまる。よって再び水酸イオン濃度を上げてや
れば再び腐食の発生しない状態を保つことができる。
素が鋼材の腐食進行の触媒的役割を果たすためコンクリ
ート中に多量の塩素イオンが存在すると鋼材の腐食が進
行する。塩素の腐食に対する影響を考慮すると、中性化
の場合より水酸イオン濃度が高いことが必要となり、塩
素イオン濃度により鉄筋の防錆に必要なpH値は異なる
が、pH値で13以上が好ましい。即ち、コンクリート
中に存在する鋼材近傍の水酸イオン濃度を高くすればコ
ンクリート中の鋼材の腐食進行を抑制することができ
る。
度を高くするための手段としては、コンクリートの表面
部に外部電極を設置し、該電極とコンクリート内部の鋼
材との間に電流を印加する方法において、コンクリート
表面部の外部電極を陽極とし、コンクリート内部の鋼材
を陰極とすることにより陰極であるコンクリート内部の
鋼材近傍において水の電気分解が生じる。水の電気分解
により水酸イオンが発生し、コンクリート中の鋼材近傍
の水酸イオン濃度が高くなる。
る。コンクリートの表面に設けた陽極は、電気的な腐食
作用が働く。よって、本発明では、普通の鉄筋・金網等
も使用可能であるが、資源の有効と再利用を考えると、
電気的な腐食に対する抵抗性が高いものが好ましい。具
体的には、チタン、チタン合金、白金、及び/又はそ
れらでメッキされた金属、炭素繊維、炭素棒等の炭
素、体積抵抗率が103 Ω・ cm以下の導電性を有する有
機高分子である。チタンや白金は、電気的な腐食に対し
て安定であり、炭素や有機高分子もほぼ安定である。な
お、通常のコンクリートの体積抵抗率は、103 〜104 Ω
・ cm程度であるので、導電性を有する有機高分子として
は、その値以下、即ち 103Ω・ cm以下が好ましく、より
好ましくは 102Ω・ cm以下、さらに好ましくは10Ω・ cm
以下である。
で、陽極に使用した材料以外の導電性材料の使用も可能
である。
されるものではないが、コンクリートに流れる有効電流
が広く流れるように設置することが必要である。
ついて説明するが、本発明は、これらに限定されるもの
ではない。コンクリートの壁体の場合、壁をはさむよう
に、一方の表面に陽極を、他方の表面に陰極を設ける。
柱の場合、1つ以上の表面に陽極を、他の表面に陰極を
設ける。床の場合、上面に陽極を、下面に陰極を設け
る。また、いずれの場合もその逆も可能であるが、表面
の陰極と内部鉄筋を電気的に接続しておく必要がある。
本発明では、表面に設置した電極間の処理が可能であ
り、また表面電極間に存在する内部鉄筋の発錆を防ぐこ
とができる。
面に設置する電極の周囲を電解質溶液で満たしておけ
ば、電流が流れやすくなるので、電解質溶液を使用する
ことが好ましい。電解質溶液として好ましいのは、アル
カリ性、または中性の溶液であるが、pH値で5以上の
弱酸性溶液でも使用できる。電解質溶液の一例であるア
ルカリ溶液中のアルカリイオンの発生源としては、各種
のアルカリ塩、例えば、ナトリウムやカリウムなどのア
ルカリ金属塩や、カルシウムやマグネシウムなどのアル
カリ土類金属塩などが挙げられるが、ナトリウムやカリ
ウムの塩では、アルカリ骨材反応を促進する可能性があ
るので好ましくなく、カルシウム、リチウム、マグネシ
ウム、及びアルミニウム等の塩が好ましい。
抑制剤が含まれていることは、さらに好ましい。腐食抑
制剤とは、通常、防錆剤と呼ばれるもので、腐食環境下
において添加することによって、金属の腐食を著しく減
少させる物質である。腐食抑制剤の例としては、無機系
では、亜硝酸塩、クロム酸塩、ケイ酸塩、及びリン酸塩
等、有機系では、有機リン酸塩、エステル塩、有機酸
類、スルホン酸類、アミン類、アルキルフェノール類、
メルカプタン類、及びニトロ化合物等が挙げられる。
性、及び弱酸性のものが使用できるが、コンクリートの
物性に与える影響が少ないもの、例として無機系のもの
が好ましく、特に好ましくは、亜硝酸塩である。また、
水に溶解してイオンとなるものは、電気的にコンクリー
ト中に浸透させられるので好ましい。
方法としては、一般には、コンクリート表面に電解質溶
液を保持する容器を設けて、その中に、電解質溶液を溜
める方法が考えられる。しかし、コンクリートの表面が
水平下向き面だけでなく、垂直面や天井面であることを
考えると、液体である電解質溶液を漏らさずに溜める容
器を設けることは難しい。よって、より好ましい方法と
して、電解質溶液を何らかの物質に吸着、もしくは、保
持させた状態でコンクリート表面に供給する方法を考案
した。
く、垂直面や天井面でも、十分に電解質溶液をコンクリ
ート表面に供給することが可能である。さらに、電解質
溶液を吸着、もしくは、保持する材料としては、パル
プ、布や不織布等の繊維状物質、及びそのシート、ゼ
オライト、シラスバルーン、発泡ビーズ等の無機、有機
の多孔質材料、吸水性の有機高分子等、および、その
組み合わせが好ましい。
面に釘や角材等で固定するだけで、使用することができ
る。さらに、シート表面を加工することで、電解質液の
蒸発や凍結を防止することも可能となる。
トの表面に電解質保持材を設置する際に、水や電解質と
ともに吹き付けにて保持層を形成できるので、コンクリ
ートの表面形状に関わりなく、作業をすることができ
る。なお、この場合、付着を良くするために接着性や粘
着性を改善するもの、及び増粘剤等を添加することもで
きる。
クリル酸系のものがあげられる。吸水性高分子の場合
は、多孔質材料と同じように、吹き付けにてコンクリー
ト表面に保持層を形成したり、不織布等でシート状にし
たりすることができる。さらに、工事期間中に電解質か
ら蒸発する水分を計算しておいて、その量を予め余分に
吸水させておくことができる。こうしておけば、工事中
に水分を補給する作業が軽減される利点がある。
る水酸イオンの量は、ファラデーの法則により理論的に
は流す電気量により決まる。1ファラデー(F)、即ち
96500クーロン(C)の電気量により1モル(mol)
の水酸イオン濃度が発生する。1クーロン(C)は、1
アンペア(A)の電流を1秒間(S)流した場合の電気
量、即ち1C=1A・Sであるから1Aの電流を965
00秒間流すと1モルの水酸イオンが発生する。発生す
る水酸イオンの濃度はあらかじめ計算により求めること
も可能であるが、コンクリート中には、多数の陽イオ
ン、陰イオンが存在するため、必ずしも計算通りにはな
らない。従って、コンクリート中の鋼材近傍にpH計な
どを埋め込んでおき水素イオン濃度を測定し、水のイオ
ン積[OH -]・[ H+ ]= 10-14 を用いることにより
求めることが好ましい。
理の場合は、鉄筋近傍のpHが、10以上であれば鉄筋
は発錆しない環境となるが、好ましくはpH12以上で
あり、さらに好ましくは13以上である。
は、通電処理前および、通電処理中のコンクリート中の
塩分濃度を測定しておき、塩素イオンと水酸イオンのモ
ル濃度比すなわち、[Cl -]/[OH- ]=5以下となっ
た時点で処理を終了することができる。通常コンクリー
ト中の含有塩分量は、1〜10kg/m3 程度であるので水
酸イオン濃度はpH値で13以上であればよい。従っ
て、pH=13となった時点で処理を終了することがで
きる。
るが、本発明はこれら実施例には限定されるものではな
い。 実施例1 セメント280kg/m3 、水168kg/m3 、細骨材860
kg/m3 、粗骨材1002kg/m3 、AE減水剤0.7kg/m
3 、の配合にて縦15cm、横15cm、長さ40 cm
のコンクリート供試体1を作製した。なお、このコンク
リート供試体1の長手方向の中心に公称径19mmの異
形鉄筋4を埋設した。又、コンクリート供試体1は中性
化促進試験装置により中性化処理を行った。図1に示す
様に、コンクリート供試体1の底面に厚さ20mmのス
ポンジ2を取り付けその中心にチタンメッシュ3がくる
ように設置した。スポンジ2は、常に湿潤状態を保つよ
うに水酸化カルシウムの飽和溶液を補充した。又、残り
の上面には鉄筋より1cmの部分にイオン交換水を含ま
せたスポンジ10とpH電極6を埋設した。この時のp
Hは9.2であった。次に、チタンメッシュ3を陽極
に、異形鉄筋4を陰極にして、0.45A(コンクリー
ト表面積あたり2.5A/m2 )の直流電流を流した。
この状態で5日間電流を流し、鉄筋近傍のpHを測定し
たところpH=13.7であったので通電処理を終了し
た。また、処理1年後でのpHは13.5と変化なく、
銅硫酸銅電極を用いてコンクリート供試体1の自然電位
を測定したところ−150mVでありASTM C87
6−87の判定では「90%以上の確率で腐食無し」で
あった。又、異形鉄筋4を観察したところ錆の発生は認
められなかった。
67) コンクリート中の無塗装鉄筋の自然電位の測定法であ
り、鉄筋の腐食性評価に適している。 鉄筋コンクリート供試体の測定電位値について (1)自然電位が、−0.20VCSEよりも貴な電位
であれば、測定時点でそのその領域に鉄筋腐食が起こっ
ていない確率が、90%よりも大きい。 (2)測定面上の自然電位が、−0.20〜−0.35
VCSEの範囲にあれば、その測定面に於ける鉄筋の腐
食性は不確定である。 (3)測定面上の自然電位が、−0.35VCSEより
も更に卑な電位であれば、測定時の測定面に於いて鉄筋
腐食が起こっている確率は、90%よりも大きい。 (4)測定面上の自然電位が、−0.50VCSEより
も更に卑な電位であれば、腐食により約半数の供試体に
クラック発生。
施例1と同様に行った。その結果、鉄筋近傍のpHは1
3.1であったので通電処理を終了した。また、処理1
年後では、pHは13.0であり、銅硫酸銅電極を用い
てコンクリート供試体1の自然電位を測定したところ−
175mVでありASTM C876−87の判定では
「90%以上の確率で腐食なし」であった。又、異形鉄
筋4を観察したところ錆の発生は認められなかった。
例1と同様に行った。その結果、鉄筋近傍のpHは9.
2であった。また、処理1年後でのpHは9.2と変化
なく、銅硫酸銅電極を用いてコンクリート供試体1の自
然電位を測定したところ−380mVでありASTM
C876−87の判定では「90%以上の確率で腐食あ
り」であった。又、異形鉄筋4を観察したところ鉄筋表
面に赤錆が確認された。
様の方法で電流を流した。鉄筋近傍のpHが9.8の時
点で処理を停止した。処理1年後でのpHは9.6であ
り、銅硫酸銅電極を用いてコンクリート供試体1の自然
電位を測定したところ−330mVでありASTM C
876−87の判定では「不確定」であった。又、異形
鉄筋4を観察したところ部分的に赤錆が確認され、鉄筋
の防錆は不十分であった。
kg/m3 、粗骨材1002kg/m3 、AE減水剤0.7kg/m
3 、食塩10kg/m3 の配合にて縦15cm、横15c
m、長さ40 cmの塩分含有コンクリート供試体11を
作製した。なお、この塩分含有コンクリート供試体11
の長手方向の中心に公称径19mmの異形鉄筋4を埋設
した。図2に示したように、実施例1の図1と同様に、
塩分含有コンクリート供試体11の底面に厚さ20mm
のスポンジ2を取り付けその中心にチタンメッシュ3が
くるように設置した。スポンジ2は、常に湿潤状態を保
つように水酸化カルシウムの飽和溶液を補充した。又、
残りの上面には鉄筋より1cmの部分にイオン交換水を
含ませたスポンジ10とpH電極6と塩素イオン電極8
を埋設した。この時のpHは12.5であり、塩素イオ
ン濃度は1.4mol/l であった。次に、チタンメッシュ
3を陽極に、異形鉄筋4を陰極にして、0.45Aの直
流電流を流した。この状態で20日間電流を流し、鉄筋
近傍のpHを測定したところpHは13.8であり、水
酸イオン濃度に換算すると0.6mol/l であり、塩素イ
オン濃度は0.2mol/l であった。よって塩素イオンと
水酸イオンのモル濃度比は、0.2(mol/l) /0.6(m
ol/l) =0.33であったので通電処理を終了した。ま
た、処理1年後においてもpH、塩素イオン濃度は共に
変化しておらず、銅硫酸銅電極を用いて塩分含有コンク
リート供試体11の自然電位を測定したところ−95m
VでありASTM C876−87の判定では「90%
以上の確率で腐食無し」であった。又、異形鉄筋4を観
察したところ錆の発生は認められなかった。
以外は実施例2と同様に行った。その結果、鉄筋近傍の
pHは12.3であり、水酸イオン濃度に換算すると
0.02mol/l であり、塩素イオン濃度は0.7mol/l
であった。よって塩素イオンと水酸イオンのモル濃度比
は、0.7(mol/l) /0.02(mol/l) =35であっ
た。また、処理1年後においてもpH、塩素イオン濃度
は共に変化しておらず、銅硫酸銅電極を用いて塩分含有
コンクリート供試体11の自然電位を測定したところ−
420mVでありASTM C876−87の判定では
「90%以上の確率で腐食あり」であった。又、異形鉄
筋4を観察したところ鉄筋表面に赤錆が確認された。
存在する環境を腐食の発生する環境から腐食の発生しな
い環境へと変化させ、鋼材の腐食を抑制することができ
る。また、鋼材近傍の水酸イオン、塩素イオンなど各種
イオン濃度を測定することにより通電処理の終了時期を
決定することができるなどの効果を奏する。
Claims (1)
- 【請求項1】 コンクリートの表面に設置した電極を外
部電極とし、コンクリート内部の鋼材を内部電極とし、
外部電極間、及び/又は外部電極と内部電極間に、コン
クリート表面に保持された電解質溶液を介して電流を印
加する方法において、コンクリート内部の鋼材近傍の水
酸イオン濃度、及び/又は塩素イオン濃度を測定し、p
H値が10以上、及び/又は塩素イオンと水酸イオンの
モル濃度比が5以下になった時点で通電処理を終了する
ことを特徴とするコンクリートの補修方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24163594A JP3438960B2 (ja) | 1994-10-05 | 1994-10-05 | コンクリートの補修方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24163594A JP3438960B2 (ja) | 1994-10-05 | 1994-10-05 | コンクリートの補修方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08104581A true JPH08104581A (ja) | 1996-04-23 |
JP3438960B2 JP3438960B2 (ja) | 2003-08-18 |
Family
ID=17077255
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24163594A Expired - Fee Related JP3438960B2 (ja) | 1994-10-05 | 1994-10-05 | コンクリートの補修方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP3438960B2 (ja) |
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