JPH08103150A - 農作業機の制御装置 - Google Patents

農作業機の制御装置

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JPH08103150A
JPH08103150A JP6240343A JP24034394A JPH08103150A JP H08103150 A JPH08103150 A JP H08103150A JP 6240343 A JP6240343 A JP 6240343A JP 24034394 A JP24034394 A JP 24034394A JP H08103150 A JPH08103150 A JP H08103150A
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Hiroshi Kawabuchi
博史 川渕
Wataru Nakagawa
渉 中川
Ritsuko Kajioka
律子 梶岡
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Yanmar Co Ltd
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Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御装置に、基本的構成と機能とが同一な機
種間の互換性を付与する。制御装置の再起動時に制御定
数を設定し直さなくてすむようにする。 【構成】 マイクロコンピュータによって農作業機の各
機能部の作動を制御すべく構成した制御装置において、
制御装置内に、上記各機能部を制御するための制御定数
を記憶した記憶内容書換え可能の不揮発性メモリを設け
ると共に、上記各機能部の作動状態を判別する作動状態
判別手段を設けて、各機能部が非作動状態のときだけ、
不揮発性メモリの記憶内容の書換えを可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は農作業機の制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、農作業機には、例えば、コンバイ
ン等において、農刈取部の昇降作動や、グレンタンクに
収納した籾を移送するための排出オーガの移動などを制
御するために、マイクロコンピュータを用いた制御装置
を装備したものがある。
【0003】そして、農作業機には、上記コンバインの
例からもわかるように、5条刈りと6条刈り、又は、排
出オーガの長短などのように、基本的な構造や機能は同
一でありながら、能力等の違いよって複数の機種や、同
一機種の中でも装備品が異なるものなどが開発されてお
り、これに伴って制御装置も各機種や装備品の異なるも
のごとに製造されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、制御装置の
電源を切ると、上記制御定数が消失するので、作業開始
前に制御定数を設定し直す必要があり面倒であった。
【0005】また、これらの機種に用いられる制御装置
は、農作業機本体の基本的な構造や機能は同一であるか
ら、ハード構成や制御アルゴリズムを共通させることが
でき、単に、制御定数の設定数値だけを異ならせれよい
にもかかわらず、機種ごとに制御装置が製造され、しか
も機種間の互換性がなく、そのため製造コストを下げる
ことができず、また、多種類の補修部品を在庫しなけれ
ばならないので経済的にも不利であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、マイクロコ
ンピュータによって農作業機の各機能部の作動を制御す
べく構成した制御装置において、制御装置内に、上記各
機能部を制御するための制御定数を記憶した記憶内容書
換え可能の不揮発性メモリを設けると共に、上記各機能
部の作動状態を判別する作動状態判別手段を設けて、各
機能部が非作動状態のときだけ、不揮発性メモリの記憶
内容の書換えを可能としたことを特徴とする農作業機の
制御装置を提供せんとするものである。
【0007】また、上記制御装置に上記制御定数設定変
更の入力がない場合は、予め設定した設定値に基づいて
各機能部を制御することにも特徴を有する。
【0008】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0009】図1は、本発明に係る制御装置Kを具備し
た農作業機AとしてのコンバインA1を示しており、同
コンバインA1は、クローラ式の走行部Bにより走行可
能とした機体a上の左側に脱穀部Cと選別部Dとを設け
ると共に、その前方に刈取部Eを昇降可能に取付ける一
方、機体a上の右側前部に運転部Fを配設し、その後方
に原動機部G及び籾受部Hを配設し、機体aの最後部に
は排藁処理部Iを配設している。
【0010】刈取部Eは、図1で示すように、機体aの
前部に刈取フレーム9の後端を上下回動自在に枢支する
と共に、昇降油圧シリンダ10により上下昇降自在とし、
同刈取フレーム9に前端より後端に向けて順次、分草板
11、引起しタイン12、刈刃13、掻込み体14を配設してい
る。
【0011】運転部Fは、図1で示すように、機体aの
右前部に設けられており、操作コラム17に脱穀クラッチ
レバー18等の操作レバーを突設している。
【0012】原動機部Gは、図1で示すように、シャシ
ー15の右側前部に配設され、走行部B、脱穀部C、選別
部D、刈取部E、排藁処理部I及び籾受部Hへ、それぞ
れ連動機構や油圧機構を介して動力を伝達すべく構成し
ている。
【0013】籾受部Hは、上記シャシー15の上面左側に
載設したグレンタンク20よりなり、脱穀された籾を収納
するようにしている。
【0014】かかるコンバインA1において、本発明では
刈取部Eの昇降油圧シリンダ10と、排出オーガ21起伏の
ためのオーガ起伏油圧シリンダ22との作動を制御するた
めの制御装置Kを次のように構成している。
【0015】図2は、第1実施例のマイクロコンピュー
タMで構成した制御装置K1を示しており、マイクロプロ
セッサ23に刈取部昇降制御アルゴリズムを記憶した不揮
発性メモリROM を接続し、同マイクロプロセッサ23の入
力側に入力インターフェース24を介し、刈取部Eを昇降
作動させるためのオートリフトスイッチ25と、脱穀クラ
ッチレバー18と連動して作動状態を判別する作動状態判
別手段bとしての脱穀スイッチ26と、刈取部Eの高さを
検出するポテンショメータ型の刈取部高さセンサ27と、
排出オーガ21の起伏角度を検出するポテンショメータ型
の排出オーガ起伏角度センサ28とを接続し、出力側には
出力信号処理回路30を介し、刈取部Eを昇降作動させる
ための昇降油圧シリンダ10に連通連結した昇降電磁油圧
弁31と、排出オーガ21を起伏させるための起伏油圧シリ
ンダ22に連通した起伏電磁油圧弁32とを接続している。
【0016】なお、上記排出オーガ21は、前記グレンタ
ンク20に貯溜した籾を、トラック等の輸送手段に移送す
るためのものであり、排出オーガ21は起伏油圧シリンダ
22により起伏して籾の排出位置を昇降できるようにして
いる。
【0017】特に、マイクロプロセッサ23に、電気的に
記憶内容書換え可能の不揮発性メモリEEPROMを接続して
おり、同不揮発性メモリEEPROMには、刈取部昇降制御に
関して、刈取部E昇降位置の上限及び下限、刈取作業時
の刈取部Eの制御目標高さ、昇降作動速度、排出オーガ
21の制御に関しては、排出オーガ21起伏角度の上限及び
下限、起伏作動速度等の制御定数を、前記制御アルゴリ
ズムから切離して記憶させるようにしている。
【0018】また、マイクロプロセッサ23には、着脱自
在のRS232Cコネクタ33を具備した外部通信インターフェ
ース34を接続しており、RS232Cコネクタ33を介して接続
した他のマイクロプロセッサ40から不揮発性メモリEEPR
OMの記憶内容、すなわち、上記の制御定数を書き換える
ことができるようにしている。
【0019】このようにして設定した制御定数は、不揮
発性メモリEEPROMに記憶されていることから、電源を切
っても消失しないので、刈取作業を中断して電源を切っ
た場合でも、電源の再投入によって直ちに刈取作業を再
開することができる。
【0020】なお、刈取部E高さと排出オーガ21起伏角
度の制御は、刈取部高さセンサ27と排出オーガ起伏角度
センサ28との検出値を、それぞれ不揮発性メモリEEPROM
に記憶させた制御定数と比較してフィードバック制御す
るようにし、昇降油圧シリンダ10と起伏油圧シリンダ22
の作動速度の制御は、不揮発性メモリEEPROMに記憶させ
た制御定数に見合うデューティ比の電流で各電磁油圧弁
10,32 を駆動するようにしている。
【0021】図3は、制御定数設定のためのサブルーチ
ンを示しており、まず、電源投入後第1回目のループで
あるか否かを判別し(51)、電源投入後第1回目のループ
でない場合(51N) 、RS232Cコネクタ33からの制御定数変
更要望の有無を判別し(52)、制御定数変更要望があれば
(52Y) 、各機能部が非作動状態であるか否かを判別し(5
3)、非作動状態であれば(53Y) 、制御定数を変更して不
揮発性メモリEEPROMに書き込み(54)、変更された制御定
数を制御データとしてセットして(55)、メインルーチン
に戻る(56)。
【0022】一方、(51)のステップで電源投入後第1回
目のループであれば(51Y) 、不揮発性メモリEEPROMから
制御定数を読み込み(57)、読み込んだ制御定数を制御デ
ータとしてセットして(58)、ステップ(52)に進む。
【0023】また、(52)のステップで制御定数変更要望
がないと(52N) 、そのまま、メインルーチンに戻る(5
6)。
【0024】また、ステップ(53)で非作動状態でなけれ
ば(53N) 、外部コンピュータにエラーコードを表示して
(59)、メインルーチンに戻る(56)。
【0025】上記のように、農作業機Aが非作動状態の
ときだけ、制御定数の設定変更が行われ、作動状態のと
きには設定変更が行われないので、制御の乱れや制御定
数の誤設定や、これに伴う危険を防止することができ
る。
【0026】図4は、上記制御定数をオートリフトスイ
ッチ25の操作によって設定するためのサブルーチンを示
しており、まず、電源投入後第1回目のループであるか
否かを判別し(61)、電源投入後第1回目のループでない
場合(61N) 、オートリフトスイッチ25が10秒以上押され
ているか否かを判別し(62)、10秒以上押されていれば(6
2Y) 、各機能部が非作動状態であるか否かを判別し(6
3)、非作動状態であれば(63Y) 、刈取部Eが高位置の設
定位置にあるか否かを判別し(64)、刈取部Eが高位置で
なければ(64N) 、高位置の下限又は上限値を高位置デー
タとし(65)、刈取部Eが高位置であれば(64Y) 、高位置
の設定定数を変更して不揮発性メモリEEPROMに書き込み
(66)、変更された制御定数を制御データとしてセットし
て(67)、メインルーチンに戻る(68)。
【0027】一方、(61)のステップで電源投入後第1回
目のループであれば(61Y) 、不揮発性メモリEEPROMから
制御定数を読み込み(69)、読み込んだ制御定数を制御デ
ータとしてセットして(70)、ステップ(62)に進む。
【0028】また、(62)のステップでオートリフトスイ
ッチ25が10秒以上押されていないと(62N) 、そのまま、
メインルーチンに戻る(68)。
【0029】また、ステップ(63)で非作動状態でなけれ
ば(63N) 、エラーコードを表示して(71)、メインルーチ
ンに戻る(68)。
【0030】図5は、上記制御定数を可変抵抗器を用い
て設定することができるようにした第2実施例の制御装
置K2を示しており、同制御装置K2は、第1実施例の制御
装置K1と略同一に構成されているが、外部通信インター
フェース34がなく、かわりに、入力インターフェース24
にポテンショメータ型の可変抵抗器VR…を接続して、各
可変抵抗器VR…によって、制御定数、すなわち、刈取作
業時の刈取部Eの制御目標高さと作動速度、及び、昇降
油圧シリンダ10の起伏角度と作動速度とを設定して、各
可変抵抗器VR…が出力する電源電圧の分圧を入力インタ
ーフェース24でA/D 変換し、これらを制御定数として不
揮発性メモリEEPROMに記憶させるようにしたものであ
る。
【0031】なお、制御定数を逐次入力させマルチプレ
クサを介し、不揮発性メモリEEPROMに記憶させるように
すれば、上記4個の制御定数を1個の可変抵抗器で設定
することができる。
【0032】次に、上記第2実施例における排出オーガ
21の起伏作動速度に関する制御定数の設定を例にとって
説明する。
【0033】図6は、可変抵抗器VRの操作量と制御定数
変更との関係を示すサブルーチンであり、可変抵抗器VR
の出力電圧を検出して(81)、出力電圧が0.5V未満であれ
ば(81L) 、制御装置K1の製造時に予め設定しておいた制
御定数を不揮発性メモリEEPROMに書き込んで制御に使用
し(82)、メインルーチンに戻る(83)。
【0034】このようにしたことで、可変抵抗器VR回り
の配線に断線等が発生したり、可変抵抗器VRが取付けら
れていなかったり、運転者が制御定数の設定を忘れたり
していても、デホルト値によって制御を続行させること
ができる。
【0035】一方、出力電圧が0.5V以上1V未満であれば
(81N) 、調節範囲の最低のデータを制御定数として不揮
発性メモリEEPROMに書き込んで制御に使用し(84)、出力
電圧が1V以上の場合は(81H) 、制御定数を可変抵抗器VR
の出力電圧に見合う値に変更する(85)。
【0036】このようにしたことで、排出オーガ21を延
長したりすると、起伏油圧シリンダ22の負荷が大きくな
るため、同起伏油圧シリンダ22を駆動する電流のデュー
ティ比を大きくしなければ、排出オーガ21の起伏作動速
度が遅くなって作業能率が低下するのであるが、可変抵
抗器VRの操作によって、制御定数を変更して起伏油圧シ
リンダ22の作動速度を早めることにより、作業能率の低
下を防止することができる。
【0037】特に、可変抵抗器VRの出力電圧に不感帯
(0.5 〜1V)を設定することができ、急激な制御定数の
設定変更を防止することができる。
【0038】図7は、可変抵抗器VRの出力電圧と、前記
起伏電磁油圧弁32を駆動する電流のデューティ比との関
係を示しており、出力電圧が0.5V未満のときは、デュー
ティ比の上限TFと下限Tminとの平均値を設定値DFT とし
て設定し、1 〜5Vの間は下限から上限に向かって、デュ
ーティ比がリニアに増加するようにしている。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、マイクロコンピュータ
によって農作業機の各機能部の作動を制御すべく構成し
た制御装置において、制御装置内に、上記各機能部を制
御するための制御定数を記憶した記憶内容書換え可能の
不揮発性メモリを設けると共に、上記各機能部の作動状
態を判別する作動状態判別手段を設けて、各機能部が非
作動状態のときだけ、不揮発性メモリの記憶内容の書換
えを可能としたことによって、制御定数を、ソフトウエ
アや可変抵抗器を用いて、不揮発性メモリEEPROMに書き
込むことができるので、作業状態に合わせてその都度制
御定数を設定することができ、更には、制御装置に、基
本的構成と機能とが同一な機種間の互換性を付与するこ
とができる。
【0040】また、上記制御装置に上記制御定数設定変
更の入力がない場合は、予め設定した設定値に基づいて
各機能部を制御することによって、運転者が制御定数の
設定をしなかったり、制御定数設定回路に断線が発生し
た場合でも、制御を続行させることができることから、
作業の中断を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御装置を具備する農作業機の側
面図。
【図2】第1実施例制御装置の構成を示す説明図。
【図3】制御定数設定サブルーチンのフローチャート。
【図4】制御定数設定サブルーチンのフローチャート。
【図5】第2実施例制御装置の構成を示す説明図。
【図6】制御定数の変更条件を示すサブルーチン。
【図7】可変抵抗器出力電圧と起伏電磁油圧弁駆動電流
との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
A 農作業機 b 作動状態判別手段 EEPROM 不揮発性メモリ K 制御装置 M マイクロコンピュータ 23 マイクロプロセッサ 制御装置K2

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロコンピュータ(M) によって農作
    業機(A) の各機能部の作動を制御すべく構成した制御装
    置(K) において、 制御装置(K) 内に、上記各機能部を制御するための制御
    定数を記憶した記憶内容書換え可能の不揮発性メモリ(E
    EPROM)を設けると共に、上記各機能部の作動状態を判別
    する作動状態判別手段(b) を設けて、各機能部が非作動
    状態のときだけ、不揮発性メモリ(EEPROM)の記憶内容の
    書換えを可能としたことを特徴とする農作業機の制御装
    置。
  2. 【請求項2】 マイクロコンピュータ(M) によって農作
    業機(A) の各機能部の作動を制御すべく構成した制御装
    置(K) において、 制御装置(K) 内に、上記各機能部を制御するための制御
    定数を記憶した記憶内容書換え可能の不揮発性メモリ(E
    EPROM)を設けると共に、制御装置(K) に上記制御定数設
    定変更の入力がない場合は、予め設定した設定値(DFT)
    に基づいて各機能部を制御することを特徴とする農作業
    機の制御装置。
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