JPH0810251B2 - 人体検知装置 - Google Patents

人体検知装置

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JPH0810251B2
JPH0810251B2 JP1082916A JP8291689A JPH0810251B2 JP H0810251 B2 JPH0810251 B2 JP H0810251B2 JP 1082916 A JP1082916 A JP 1082916A JP 8291689 A JP8291689 A JP 8291689A JP H0810251 B2 JPH0810251 B2 JP H0810251B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、物体から反射される赤外線の強度から人体
の存在を検知する人体検知装置に係り、特に検知精度の
向上対策に関する。
(従来の技術) 従来より、人体の存在を検知するための人体検知装置
として、焦電形センサまたは熱電形センサを利用して、
人体から放射される赤外線の量を検出するようにしたも
のがある。また、例えば実公昭59−28263号公報に開示
される如く、空気調和装置の各空気吹出口から送風する
空調空気を制御する制御装置における作業者の存在検知
装置として、赤外線を発光する発光ダイオードと、該発
光ダイオードから発光されて作業者から反射される赤外
線の強度変化を検知するフォトダオード又はフォトトラ
ンジスタとを備え、赤外線光量の変化により作業者の存
在の有無を検出しようとするもののごとく、赤外線の反
射を利用したいわゆる反射形の人体検知装置は知られて
いる。
さらに、例えば特開昭59−193382号公報に開示される
ように、赤外線可視光等を供給する2つの投光器と受光
器とを組み合わせて2つの検知エリアを形成するととも
に、受光器への赤外線等の入力値が設定値に達すると人
体検知を行うようにしたものは公知の技術である。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来のもののうち、焦電型センサ
又は熱電形センサを利用したものでは、周囲温度が人体
の温度に近いような場合に人体からの赤外線と区別でき
ず、所定の検出精度を維持できないという問題がある。
また、上記各公報に記載されるものでは、かかる問題
は生じないが、背景が鉄板、ガラス等人体の衣服よりも
赤外線反射率が高い物質で構成されるような場合、人体
から反射される赤外線の量よりも背景からの反射量が大
きく、人体の存在を検知できない虞れが生ずる。
すなわち、第17図に示すように、発光素子から発光さ
れた赤外線が発光素子と所定の反射角の方向に設置され
た受光素子に入光したときに生ずる出力電圧を各材質に
ついて比較すると、鉄板(図中曲線a)、ガラス板(図
中曲線b)等による赤外線の反射強度に対して、ベニア
板(図中曲線c)、人体が着用する衣服の布(図中曲線
d)による赤外線の反射強度はかなり低く、しかも距離
の増大に対する反射鏡度の低下が大きいという特性があ
る。これは、鉄板ガラス板等の鏡面反射体では、発光素
子からの赤外線の殆どが所定の角度で反射されるのに対
して、ベニア板、布等では、表面の乱反射による影響を
受けて、赤外線の反射方向が広範囲の角度に分散され、
反射率の明確な最大値を示すような反射角度が存在しな
いからである。
本発明の第1の目的は、人体の衣服が上記のような赤
外線の乱反射を生ずる点に鑑み、その性質を利用して周
囲温度や背景の反射率による影響を除去する手段を講ず
ることにより、人体検知精度の向上を図ることにある。
また、上記従来の反射形人体検知装置を利用して、人
体の移動方向を検出しようとすれば、上記の問題に加え
て、2組のセンサを配置して、人体の存在の検知変化を
比較する必要があった。
本発明の第2の目的は、かかる点に鑑みてなされたも
のであり、所定の検知精度を維持しながら1組のセンサ
でもって人体の移動方向を検知することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため本発明の第1の解決手段は、
1対の発光手段と単一の受光手段とを一定の赤外線反射
関係を有するように配置することにある。
具体的には、第1図に示すように、人体検知装置に、
各々発光指向角度(±θ),(±θ)を有し、交互
に赤外線を発光する1対の発光手段(H1),(H2)と、
受光指向角度(θ)を有し、上記各発光手段(H1),
(H2)から発光された赤外線の人体による反射を交互に
受けて赤外線入力値を検出するための単一の受光手段
(J)と、該受光手段(J)の出力を受け、上記各発光
手段(H1),(H2)から発光されて上記受光手段(J)
で受光される赤外線の入力値が共に設定値以上の時に人
体検知信号を出力する人体検知判別手段(31)とを設け
る。そして、上記1対の発光手段(H1),(H2)及び単
一の上記受光手段(J)を上記各発光手段(H1),
(H2)の発光中心軸及び上記受光手段(J)の受光中心
軸が後方の共通の一点で交差し、上記各発光手段
(H1),(H2)の発光指向角度(±θ),(±θ
内の領域同士が重ならないように、かつ上記受光手段
(J)の受光指向角度(θ)内の領域が上記両発光手
段(H1),(H2)の発光指向角度(±θ),(±
θ)内の領域とそれぞれ一部でオーバーラップし、各
オーバーラップ部間の間隔が人体の大きさよりも狭くな
るように配置したものである。
第2の解決手段は、第2図に示すように、上記第1の
解決手段と同様の人体検知装置を対象とし、第1の解決
手段におけると同様の構成に加えて人体検知判別手段
(31)からの人体検知信号の受信後、上記一方の発光手
段(H1又はH2)から発光された赤外線の入力値のみが設
定値よりも低くなったとき、人体が上記他の発光手段
(H2又はH1)の指向角度(±θ)領域の方向に移動し
たことを判別する人体移動判別手段(32)とを設けたも
のである。
第3の解決手段は、上記第1又は第2の解決手段にお
いて、発光手段(H1),(H2)の発光中心軸及び上記受
光手段(J)の受光中心軸がいずれも水平面に対して発
光指向角度(θ)よりも大きい所定の角度(ψ)で傾
くよう配置したものである。
(作用) 以上の構成により、請求項(1)の発明では、受光手
段(J)により、1対の発光手段(H1),(H2)から発
光され物体により反射された赤外線が受光される。そし
て、人体検知判別手段(31)により、各発光手段
(H1),(H2)から発光された赤外線の反射光が共に設
定値以上の時に人体検知信号が出力される。
その場合、両発光手段(H1),(H2)間の開き角度は
両発光手段(H1),(H2)の指向角度(±θ)領域が
重ならないように設定されているので、背景にガラス、
鉄板等の鏡面反射体であっても、その反射により両発光
手段(H1),(H2)からの赤外線強度が同時に設定値以
上で受光手段(J)に入光されることはない。したがっ
て、人体が存在しないにも拘らず存在すると誤検知して
しまうことはない。
一方、各発光手段(H1),(H2)の発光指向角度(±
θ)と受光手段(J)の受光指向角度(±θ)とは
それぞれ重なるように設定されているので、人体が両発
光手段(H1),(H2)の発光指向角度(±θ)領域に
跨って存在する場合には、各発光手段(H1),(H2)か
ら発光された赤外線が人体の衣服表面により乱反射を受
け、両発光手段(H1),(H2)からの赤外線が同時に受
光手段(J)に反射され、人体の存在が確実に検知され
ることになる。
よって、人体の後方にガラス、鉄板等の鏡面反射物が
あっても、その反射による誤検知を生ずることなく人体
の存在が検知され、人体検知精度が向上することにな
る。
また、請求項(2)の発明では、上記請求項(1)の
発明と同様の作用で人体の存在が検知された後、一方の
発光手段(H1又はH2)からの赤外線だけが設定値よりも
低くなった時には、人体移動判別手段(32)により、人
体の他方の発光手段(H2又はH1)の発光指向角度(±θ
)領域の方向に人体が移動したことが判別される。
その場合、人体以外の鏡面反射体の存在により偶然一
方の発光手段(H1又はH2)からの赤外線強度が設定値以
上になっても、それ以前に人体検知判別手段(31)によ
り人体検知信号が出力されていない限り、人体の移動と
して誤検知されることがない。よって、別途検知装置を
設けることなく、一対の発光手段(H1),(H2)と単一
の受光手段(J)という簡易な構成でもって、人体の移
動方向が検知されることになる。
請求項(3)の発明では、上記請求項(1)又は
(2)の発明において、いずれの発光素子(H1又はH2
から発光された赤外線についても、垂直な鏡面の壁面に
よる反射光が受光素子(J)に受光されることがなく、
人体の誤検知がより確実に防止されることになる。
(実施例) 以下、第3図以下の図面に基づき本発明の実施例につ
いて説明する。
第3図は、第1実施例に係る人体検知装置のセンサ部
の概略を示し、該人体検知装置は図示しないが、空間の
斜め方向にから人体にスポットで空調空気を送風するた
めの空気調和装置のダクトに固定されていて、所定の赤
外線量を有する空間を背景として、人体の赤外線反射量
を検知し、その人体検知信号に応じてダクトの角度が人
体の存在する方向に制御されるようになされている。
ここで、(H1),(H2)は、空間の斜め方向かつ室内
の出入口方向に平行な平面状の検知領域内に配置され、
互いに所定角度θの開き角度でフレーム(F)に固定
された1対の発光手段としての発光素子、(J)は該1
対の発光素子(H1),(H2)の中央につまり両素子
(H1),(H2)とは、それぞれ一定の設定角θ1
有するようにフレーム(F)に固定された受光素子であ
って、上記発光素子(H1),(H2)から発光された赤外
線の反射が受光素子(J)で検出されるようになされて
いる。ただし、本実施例では、θ=θ=θ、したが
って、θ=2θに設定されている。
ここで、上記発光素子(H1),(H2)はいずれも所定
の指向角度±θを有するようにつまり発光する赤外線
の一定レベル以上の強度を有する方向が一定角度±θ
以内に限定されるようになされた指向正を有している。
また、上記受光素子(J)も同様に赤外線を検知し得る
入光方向の範囲が所定の指向角度±θに限定される指
向性を有するものである。そして、上記設定角度θと指
向角度±θH,±θとの関係は、 θ<θ<θ+θ となるように定められている。
つまり、第4図に示すように、両発光素子(H1),
(H2)と受光素子(J)との位置関係が、両者の指向角
度±θと±θの範囲が重なりあっていて発光素子
(H1)または(H2)から発光された赤外線が受光素子
(J)の指向角度±θの範囲に反射されるような少く
とも1つの平滑平面が存在するようになされるととも
に、両発光素子(H1),(H2)の指向角度±θの範囲
が互いに重なりあうことがなく、両発光素子(H1),
(H2)からの赤外線が同時に受光素子(J)に反射され
るような平滑平面が存在しないようになされている。
すなわち、1対の発光素子(H1),(H2)から発光さ
れ、鏡面反射体(M)の表面を形成する1つの平滑平面
で反射される赤外線が同時に受光素子(J)に後述の設
定値Vs以上の強度で入光することがないように、つま
り、第6図に示すようにいずれの発光素子(H1),
(H2)からの赤外線も受光素子(J)に入力されない
か、あるいは第7図に示すように、一方の発光素子(例
えばH1)からの赤外線のみが入力されるようになされて
いる。
一方、第8図に示すように、乱反射を生ずるような物
体例えば人体の衣服(Cl)が両発光素子(H1),(H2
の指向角度±θ領域に跨って存在するときには、その
表面の乱反射により、両発光素子(H1),(H2)からの
赤外線強度が同時に設定値Vs以上で受光素子(J)に入
光し、一方の発光素子(例えばH1)の指向角度±θ
域内に衣服(Cl)等の一部が存在しているが、他方の発
光素子(H2)の指向角度±θ領域内にはその一部分も
存在しない場合には、発光素子(H1)からの赤外線だけ
が設定値Vs以上の強度で受光素子(J)に入力されるよ
うになされている。
そして、設置場所において、第6図に示すように、受
光素子(J)の中心線が背景となる壁ガラス等に直交す
るように設置されていて、背景が鏡面反射体(M)の場
合にも、両発光素子(H1),(H2)から発光されたのち
鏡面反射体(M)により反射される赤外線がいずれも受
光素子(J)の検知範囲内に反射されないようになされ
ている。
次に、第5図は装置の信号処理系統を示し、(1)は
メモリを内蔵し、検知回路全体の動作を制御するための
CPU、(D1),(D2)はそれぞれ発光素子(H1),
(H2)を励起して発光状態にするための駆動回路、
(2)は受光素子(J)の信号を増幅するためのアン
プ、(3)は該アンプ(2)で増幅された信号中の雑音
を除去するためのフィルタ、(4)は該フィルタ(3)
からの信号を整流するための整流回路、(5)は該整流
回路(4)からの交流信号を直流信号に変換するための
A/D回路、(O1),(O2)は上記CPU(1)の信号処理に
従い、発光素子(H1),(H2)からの赤外線が受光素子
(J)に入力され、受光素子(J)で所定の設定値Vs以
上の出力電圧Vを生じたときにオン信号を出力する出力
装置である。
次に、人体検知のための制御について、第10図のフロ
ーチャートおよび第11図のタイムチャートに基づき説明
する。第10図は、上記CPU(1)の制御内容を示し、ス
テップS1で右側の発光素子(H2)をオン状態(第11図
(ii)参照)にして赤外線を発光させ、ステップS2で受
光素子(J)の出力信号V2が設定値Vs以上か否かを判別
する。そして、設定値Vs以上であればステップS3で左側
の発光素子(H1)をオン状態(第11図(i)参照)にし
て赤外線を発光させ、ステップS4で受光素子(J)の出
力V1が設定値Vs以上か否かをさらに判別する。その判別
がYESの場合には、受光素子(J)の前方に人体が存在
していると判断して、ステップS5で人体検知信号を出力
し(第11図(iii)の時刻T2)、ステップS6で上記信号
出力装置(O1),(O2)の出力をいずれもオンにした
後、ステップS7で両発光素子(H1),(H2)からの信号
が同時に受光素子(J)に入力状態になっていることを
示すSTFフラグを「1」にした後、ステップS1に戻る。
その後、上記フローを繰り返し、上記ステップS4にお
ける判別が変化して受光素子(J)の出力V1が設定値Vs
よりも低いNOになった場合には、人体が左側の発光素子
(H1)の指向角度範囲±θ外にあると判断して、さら
に、ステップS8でSTFフラグが「1」か否かを判別し、
YESであれば人体が受光素子(J)の前方に存在してい
た状態からの変化で前方から右方への人体の移動(第11
図(iii)の時刻T3)であると判断して、ステップS9
人体が右に移動したことを示す人体移動信号を出力し、
ステップS10で出力装置(O1)をオフに、出力装置
(O2)をオンにする。
一方、上記ステップS2における判別が受光素子(J)
の出力V2が設定値Vsよりも低いNOの場合には、ステップ
S11で左側の発光素子(H1)をオン状態にして、ステッ
プS12で受光素子(J)の出力V1が設定値Vs以上か否か
を判別する。そして、判別結果がYESの場合には、さら
にステップS13でSTFフラグが「1」か否かを判別し、
「1」であれば、人体が受光素子(J)の前方に存在し
ていた状態からの変化であると判断して、ステップS14
で人体が左方に移動したことを示す人体移動信号を出力
し、ステップS15で出力装置(O1)をオンに、出力装置
(O2)をオフにする。
以上の他の場合、つまり、ステップS2およびS12にお
ける判別がいずれもNOで両発光素子(H1),(H2)のオ
ン状態時にも受光素子(J)の出力V1,V2が設定値Vs以
上でない場合(第11図(iii)時刻T1参照)、あるい
は、上記ステップS8,S13における判別がそれぞれNOで人
体検知状態でない時における一方の発光素子(H1又は
H2)からの赤外線が入光した場合には、ステップS16
「人体検知なし」の信号を出力し、ステップS17で信号
出力装置(O1),(O2)をいずれもオフにする。
そして、上記フローを終えると、ステップS18でSTF
フラグを「0」にして、ステップS1に戻って上記フロー
を繰り返す。
なお、以上の人体検知信号の変化に対応して、出力装
置(O1),(O2)の信号に応じて空気調和装置のダクト
の向きが制御され、第11図(iv)の時刻T2間ではダクト
が空間全体を空調すべく首振り状態に、時刻T2から時刻
T3の間は作業者の方向に所定の空調空気を供給する停止
状態に、そして、時刻T3からは、作業者の右方への移動
に対応してダクトの向きを右方に振るようになされてい
る。
以上の制御フローにおいて、ステップS2、S4およびS5
により、受光素子(受光手段)(J)の出力を受け、上
記各発光素子(発光手段)(H1),(H2)から発光され
た赤外線の反射量が共に設定値Vs以上の時に人体検知信
号を出力する人体検知判別手段(31)が構成されてい
る。また、ステップS2、S4、S8、S12およびS13により、
人体検知判別手段(31)からの人体検知信号の受信後、
一方の発光手段(H1又はH2)から発光された赤外線の反
射量のみが設定値Vsよりも低くなったとき、人体が上記
他方の発光手段(H2又はH1)の指向角度(±θ)領域
の方向に移動したことを判別する人体移動判別手段(3
2)が構成されている。
したがって、本実施例では、受光素子(受光手段)
(J)により、1対の発光素子(発光手段)(H1),
(H2)から発光され物体により反射された赤外線が受光
されると、人体検知判別手段(31)により、両発光素子
(H1),(H2)からの赤外線の反射強度V1,V2がいずれ
も設定値Vs以上の時のみ人体検知信号が出力される。
その場合、両発光素子(H1),(H2)間の開き角度θ
および発光素子(H1),(H2)と受光素子(J)との
間の設定角θ1は、前述のように、両発光素子
(H1),(H2)から発光された赤外線を同時に受光素子
(J)の指向角度±θ領域に反射する平滑平面が存在
しないように設定されている。すなわち、第12図(イ)
に示すように、受光素子(J)の前方に平滑平面を仮想
してその受光阻止(J)の中心線と直交面に対する傾き
角度ψを零度から連続的に変化させると、受光素子
(J)で検知される出力電圧Vは、第12図(ロ)に示す
ような変化を生じ、左右の発光素子(H1),(H2)から
の出力電圧V1,V2が同時に設定値Vs以上になることはな
い。したがって、人体を検知するべき受光素子(J)の
後方にガラス、鉄板等の鏡面反射体(M)があっても、
その鏡面反射体(M)により反射される両発光素子
(H1),(H2)からの赤外線強度V1,V2が同時に設定値V
s以上になることがない。すなわち、従来の単一の発光
素子と受光素子とを備えたものや、2つの発光素子を備
えていても一方の発光素子からの赤外線入力値が設定値
に達すると人体検知信号を出力するもののように、鏡面
反射体が存在すると、その反射により人体が存在しない
にも拘らず人体信号を出力してしまうようなことがな
く、人体以外の鏡面反射体(M)による人体の存在の誤
検知が有効に防止される。
一方、両発光素子(H1),(H2)と受光素子(J)と
の間の設定角θ1は、各発光素子(H1),(H2)の
発光指向角度±θH,±θ領域と受光素子(J)の受光
指向角度±θ領域とが一部重なるように設定されてい
るので、人体が両発光素子(H1),(H2)の発光指向角
度±θH,±θ領域に跨って存在する場合、第8図に示
すように、両発光素子(H1),(H2)から発光された赤
外線が人体の衣服(Cl)により反射されるとき、その衣
服(Cl)表面の凹凸形状からして受光素子(J)の指向
角度範囲±θに反射される面が衣服(Cl)上に必ず存
在する。すなわち、人体の衣服(Cl)による乱反射を受
け、両発光素子(H1),(H2)からの赤外線が同時に受
光素子(J)に反射され第12図(ロ)の破線に示すよう
に、両者からの赤外線による出力電圧V1′およびV2′が
いずれも設定値Vs以上に達する範囲が存在することにな
る。
以上のことから、後方の鏡面反射体(M)による赤外
線の反射強度の影響を受けることなく人体の存在が検知
され、人体検知精度が向上するのである。
また、本実施例では、上記第1実施例と同様の過程で
人体の存在が検知された後一方の受光素子(H1又はH2
からの赤外線だけが設定値以上になった時のみ、人体移
動検知手段(32)により、人体移動が検知される。すな
わち、第9図に示すように、人体の衣服(Cl)が受光素
子(J)の前方から例えば左側に移動して、右側の発光
素子(H2)の指向角度範囲±θ内に人体の衣服(Cl)
の一部も存在しなくなったときには、受光素子(J)に
右側の発光素子(H2)からの赤外線が設定値Vs以上の強
度で入光されることがなく、左側の発光素子(H1)から
の赤外線だけが設定値Vs以上の強度で検知されることに
なる。
しかも、人体以外の鏡面反射体(M)の存在により偶
然一方の発光素子(H1又はH2)からの赤外線強度が設定
値Vs以上になっても、その前に人体検知がなされていな
いので、人体の移動として誤検知されることがない。よ
って、一対の発光素子(H1),(H2)と単一の受光素子
(J)という簡易な構成でもって、人体の存在だけでな
くその移動方向が検知されることになる。
次に、第2実施例について、説明する。
第13図は、第2実施例における受光素子(J)及び発
光素子(H1),(H2)の配置関係を示し、1対の発光素
子(H1),(H2)は、それぞれ受光素子(J)とは設定
角θ1の開き角をもってフレーム(F)に配置され
ているとともに、受光素子(J)の受光中心線(j)及
び発光素子(H1),(H2)の発光中心線(h1),(h2
はいずれも下方に所定の傾き角ψだけ傾いて取付けられ
ている。その他の構成は、上記第1実施例と同様であ
る。
ここで、第14図に示すように、上記傾き角ψは、発光
指向角度θよりも大きく設定されていて、発光素子
(H1又はH2)から発光された赤外線の垂直な鏡面反射体
(壁面)(M)による反射光が反射点から上方に反射さ
れることがなく、したがって、受光素子(J)に受光さ
れることがないように設定されている。
したがって、本実施例では、上記第1実施例の作用に
加えて、いずれの発光素子(H1),(H2)からの赤外線
に対しても、後方の垂直な壁面等の鏡面反射体(M)か
らの反射が入射されることがなく、よって、人体の誤検
知がより確実に防止されることになる。
次に、第3実施例について、第15図及び第16図に基づ
き説明するに、フレーム(F)において、1対の受光素
子(H1),(H2)が受光素子(J)(いずれも図示せず
位置関係のみ示す)に対して所定の開き角θ1で配
置されているとともに、受光素子(J)の受光中心軸
(j)は水平に、一方の発光素子(H1)の発光中心軸
(h1)は水平面に対して所定の角度φだけ上方に傾い
て、他方の発光素子(H2)の発光中心軸(h2)は水平面
に対して所定の角度φだけ下方に傾いて取付けられてい
る。ここで、上記傾き角φは本実施例では小さめに設定
されていて、例えば発光指向角θより小さくてもよ
い。
したがって、本実施例では、第16図に示すように、受
光素子(J)が水平面内に配置される一方、両側の発光
素子(H1),(H2)がそれぞれ上方と下方とに傾いて取
付けられているので、鏡面反射体(M)が完全な鏡面で
なく、ある程度乱反射を生ぜしめるものであって、ま
た、鏡面反射体(M)が垂直方向からある程度傾いてい
ても、1対の発光素子(H1),(H2)からの赤外線の鏡
面反射体(M)による反射光が受光素子(J)に同時に
受光されるのが抑制され、よって、人体の検知精度が向
上するのである。
なお、上記各実施例において、受光素子(J)に対す
る左右の発光素子(H1),(H2)の角度θ1は同じ
角度θに設定されているが、受光感度を左右で調節する
ようにすれば、必ずしも同じ角度でなくてもよい。その
場合、1対の発光素子(H1),(H2)の間の開き角θ
がその指向角度θに対して、下記不等式 2θ<θ<2(θ+θ) を満たし、かつ左右の発光素子(H1),(H2)に対する
受光素子(J)の設定角度θ1が下記式 θ<θ+θ θ<θ+θ を満足していればよい。
また、各発光素子(H1),(H2)の発光指向角度は上
記実施例のように等しい値±θである必要はなく、状
況に応じて異なる指向性を有する1対の発光素子を配置
することもできる。
(発明の効果) 以上説明したように、請求項(1)の発明によれば、
単一の赤外線の受光手段の両側に1対の赤外線の発光手
段をその発光指向角度領域が互いに重ならないように、
かつ受光手段の受光指向角度領域と各発光手段の発光指
向角度領域とが重なるように配置しておき、両発光手段
から発光された赤外線の反射量が共に設定値以上のとき
だけ人体の検知信号を出力するようにしたので、後方の
鏡面反射体の存在の有無に拘らず、また、周囲温度の影
響を受けることなく、人体の存在を確実に検出すること
ができ、よって、人体検知精度の向上を図ることができ
る。
また、請求項(2)の発明によれば、上記請求項
(1)の発明の構成に加えて、人体検知信号の出力後に
一方の発光手段からの赤外線強度だけが設定値よりも低
く変化したときに他方の発光手段の発光指向角度領域の
方向に人体が移動したと判定するようにしたので、検知
装置を別途設けることなく、簡易な構成でもって人体の
移動を精度よく検出することができる。
請求項(3)の発明によれば、上記請求項(1)又は
(2)の発明において、受光素子の受光中心軸及び1対
の発光素子の発光中心軸をいずれも水平面に対して発光
指向角よりも大きい所定角度だけ傾けるようにしたの
で、いずれの発光素子から発光された赤外線の垂直な壁
面による反射が受光素子に入力されることがなく、よっ
て、顕著な人体の検知精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1,第2図はそれぞれ請求項(1)および(2)の発明
の構成を示すブロック図である。第3図以下は本発明の
実施例を示し、第3図はセンサ部の構成を示す部分断面
図、第4図は受光素子の1対の発光素子との間の配置関
係を説明図、第5図は信号処理系統を示すブロック図、
第6図は検知装置の後方の鏡面反射体に対する設置関係
を示す図、第7図は検知装置が鏡面反射体に対して傾い
た位置関係にある場合の赤外線の入光状態説明図、第8
図は人体の衣服の乱反射による赤外線の入光状態説明
図、第9図は人体が移動した場合の赤外線の入光状態説
明図、第10図は人体検知の制御内容を示すフローチャー
ト図、第11図は同タイムチャート図、第12図(イ),
(ロ)は鏡面反射体の平滑平面による赤外線受光強度変
化の説明図であって、同図(イ)は鏡面反射体の傾き角
の定義を示す図、同図(ロ)は上記傾き角に対する受光
強度の変化を示す特性図、第13図及び第14図は第2実施
例を示し、第13図は受光素子及び発光素子の取付け角度
を示す説明図、第14図は壁面による赤外線の反射状態を
示す説明図、第15図及び第16図は第3実施例を示し、そ
れぞれ上記第13図及び第14図に対応する説明図である。
第17図は各材質による赤外線反射鏡度の距離に対する変
化を示すデータである。 (H1),(H2)……発光素子(発光手段)、(J)……
受光素子(受光手段)、(31)……人体検知判別手段、
(32)……人体移動判別手段。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各々発光指向角度(±θ),(±θ
    を有し、交互に赤外線を発光する1対の発光手段
    (H1),(H2)と、 受光指向角度(θ)を有し、上記各発光手段(H1),
    (H2)から発光された赤外線の人体による反射を交互に
    受けて赤外線入力値を検出するための単一の受光手段
    (J)と、 該受光手段(J)の出力を受け、上記各発光手段
    (H1),(H2)から発光されて上記受光手段(J)で受
    光される赤外線の入力値が共に設定値以上の時に人体検
    知信号を出力する人体検知判別手段(31)とを備え、 上記1対の発光手段(H1),(H2)及び単一の上記受光
    手段(J)は、上記各発光手段(H1),(H2)の発光中
    心軸及び上記受光手段(J)の受光中心軸が後方の共通
    の一点で交差し、上記各発光手段(H1),(H2)の発光
    指向角度(±θ),(±θ)内の領域同士が重なら
    ないように、かつ上記受光手段(J)の受光指向角度
    (θ)内の領域が上記両発光手段(H1),(H2)の発
    光指向角度(±θ),(±θ)内の領域とそれぞれ
    一部でオーバーラップし、各オーバーラップ部間の間隔
    が人体の大きさよりも狭くなるように配置されているこ
    とを特徴とする人体検知装置。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の人体検知装置におい
    て、 上記人体検知判別手段(31)からの人体検知信号の受信
    後、上記一方の発光手段(H1又はH2)から発光された赤
    外線の入力値のみが上記設定値よりも低くなったとき、
    人体が上記他方の発光手段(H2又はH1)の指向角度(±
    θ)領域の方向に移動したことを判別する人体移動判
    別手段(32)とを備えたことを特徴とする人体検知装
    置。
  3. 【請求項3】請求項(1)又は(2)記載の人体検知装
    置において、 上記発光手段(H1),(H2)の発光中心軸及び上記受光
    手段(J)の受光中心軸は、いずれも水平面に対して発
    光指向角度(θ)よりも大きい所定の角度(φ)で傾
    くよう配置されていることを特徴とする人体検知装置。
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