JPH08102398A - マイクロ波プラズマ装置 - Google Patents

マイクロ波プラズマ装置

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JPH08102398A
JPH08102398A JP6237837A JP23783794A JPH08102398A JP H08102398 A JPH08102398 A JP H08102398A JP 6237837 A JP6237837 A JP 6237837A JP 23783794 A JP23783794 A JP 23783794A JP H08102398 A JPH08102398 A JP H08102398A
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JP
Japan
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microwave
window
plasma
excitation chamber
plasma excitation
Prior art date
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Pending
Application number
JP6237837A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigemi Wakabayashi
繁美 若林
Noriyuki Kitaori
典之 北折
Osamu Yoshida
修 吉田
Hirohide Mizunoya
博英 水野谷
Akira Shiga
章 志賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 マイクロ波発生源13と、マイクロ波が伝達さ
れる導波管14と、導波管14に接続されたプラズマ励起室
11と、プラズマ励起室11にガスを導入する手段12と、導
波管14とプラズマ励起室11の間に配置された窓3とから
なり、窓3はマイクロ波導入方向に沿って、或いはマイ
クロ波導入方向に向かって突出し、且つ突出端が角錐の
頂点又は角柱の側辺をなす。 【効果】 窓3を介してのマイクロ波の減衰が少なく、
従ってプラズマ励起効率が良好となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマイクロ波を用いてプラ
ズマを生成させる装置に関し、より詳しくはECR(El
ectron Cycrotoron Resonance:電子サイクロトロン共
鳴)型のマイクロ波プラズマ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波プラズマ装置、例えばマイク
ロ波プラズマCVD装置は、マイクロ波発生源からのマ
イクロ波(2.45GHz)を導波管でプラズマ励起室に導
き、プラズマ励起室に導入される原料ガスを解離し活性
種として、基体上に薄膜を形成するために用いられてい
る。またECRイオン源のようなマイクロ波プラズマ装
置は、プラズマ励起室内でガスをイオン化し、電極を介
して引き出してイオンエッチングを行うなどの目的で用
いられている。
【0003】これらのマイクロ波プラズマ装置は何れ
も、導波管からプラズマ励起室へとマイクロ波を導くも
のであるが、導波管とプラズマ励起室の接続部分には例
えば石英ガラスからなる窓が配置される。これによって
プラズマ励起室内では無電極放電が行われ、励起室壁か
らの金属汚染等に対して強くなる。多くの場合、マイク
ロ波の吸収効率を高くし、マイクロ波をプラズマ励起室
内に閉じ込めるために、プラズマ励起室はステンレス円
筒からなり、これに石英窓が設けられる。従来、こうし
た窓は平板状であったり(図7)、或いはマイクロ波導
入方向に向かって突出する円錐形であった(図8)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところでマイクロ波プ
ラズマ装置において、プラズマ励起室内でのマイクロ波
による原料ガスの解離効率は、入射されるマイクロ波の
パワーに依存している。従って、窓を介してプラズマ励
起室内へと導入される際に、マイクロ波の減衰を極力抑
制することが望ましい。例えばECRプラズマCVD装
置は、半導体製造分野や、磁気記録媒体製造分野などに
おいて、多結晶シリコンやダイヤモンドライクカーボン
(DLC)薄膜の製造に不可欠であるが、こうした場合
にマイクロ波の損失を最小限とすることが、高効率で成
膜を行うために重要である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
窓を介してのマイクロ波の減衰を最小限とすべく鋭意検
討を重ねた結果、従来の窓よりもプラズマ励起効率の高
い構造の窓を有するマイクロ波プラズマ装置に到達し
た。即ち本発明は、マイクロ波発生源と、マイクロ波が
伝達される導波管と、導波管に接続されたプラズマ励起
室と、プラズマ励起室にガスを導入する手段と、導波管
とプラズマ励起室の間に配置された窓とからなるマイク
ロ波プラズマ装置であって、窓がマイクロ波導入方向に
沿って、又は導入方向に向かって突出し、且つ突出端が
角錐の頂点又は角柱の側辺であることを特徴とするもの
である。
【0006】本発明のマイクロ波プラズマ装置は特に限
定されるものではなく、導波管を介してマイクロ波が伝
達され、これが窓を介してプラズマ励起室に導入され、
プラズマ励起室内へと導入されるガスがマイクロ波放電
によりプラズマ化されるものであればよい。例としては
ECRプラズマCVD装置の如きマイクロ波プラズマ放
電CVD装置、ECRイオン源の如きイオンミーリング
装置がある。
【0007】本発明によれば、窓はマイクロ波導入方向
に沿って、又は導入方向に向かって突出し、且つ突出端
が角錐の頂点又は角柱の側辺である。例えばこれはマイ
クロ波導入方向に沿って突出する四角錐形状や、一つの
側辺がマイクロ波導入方向に沿って突出する三角柱形状
である。このような窓が図7及び図8に示した如き従来
の窓よりも優れている理由については明らかではない
が、空間のインピーダンスを徐々に変化させることによ
り、入射マイクロ波のエネルギー損失が抑制されるため
であろうと考えられる。また、本発明によれば窓の突出
はマイクロ波導入方向に沿っている方が、マイクロ波導
入方向に向かって突出する場合よりも更にプラズマ励起
効率が高い。これは恐らく、鋭角に突出した部分では曲
率半径が大きくなり、大きな電場が発生するためであろ
う。突出角度が55゜から65゜の範囲にあると更に好まし
い。窓の材質は、マイクロ波を通過させることができる
ものであれば特に制限はないが、好ましくは石英ガラス
である。窓の大きさは入力波長よりも大きければよく、
好ましくは窓が装着されるプラズマ励起室の壁面の30%
以上である。窓の厚みにも特に制限はないが、プラズマ
励起室内外の圧力差に耐えるだけの強度があることが必
要である。
【0008】
【実施例】図1から図4は、本発明によるマイクロ波プ
ラズマ装置に用いられる窓の実施例を示す。図1の窓1
はマイクロ波導入方向に突出する横置きの三角柱形状を
有し、突出端は一側辺からなっている。この窓は厚み7
mmの石英ガラスからなり、突出角度αは60゜であり、大
きさはプラズマ励起室の壁面の80%である。図2の窓2
はやはりマイクロ波導入方向に突出する四角錐からな
り、四角錐の頂点が突出端をなしている。この窓はやは
り厚み7mmの石英ガラスからなり、突出角度βは60゜で
あり、大きさはプラズマ励起室の壁面の80%である。
【0009】図1及び図2の窓がマイクロ波導入方向
に、即ちプラズマ励起室側へと突出しているのに対し、
図3及び図4の窓3及び4はマイクロ波導入方向に向か
って突出している。この点を除いて、図3及び図4の窓
は図1及び図2の窓と同様に構成されている。
【0010】図5は、図1から図4に示す如き窓を用い
たECRプラズマCVD装置10を用いて、DLC膜を蒸
着テープ上に成膜する具体例を示している。例示的に、
図5の窓3は図3で示す構造のものとなっている。先に
図6を用いて蒸着テープを製造する工程について簡単に
説明すると、真空容器内でPETフィルムが巻き出しロ
ールから冷却キャンロール上へと走行される。これに対
してルツボ内から強磁性材料の蒸気が、電子銃から照射
される電子ビームによって防着板を経て斜め方向に入射
される。その際に、ノズルから酸素ガスを導入すること
が有用である。こうして得られた蒸着テープは巻き取り
ロール上に巻き取られ、次いで図5の装置により保護層
としてDLC薄層が成膜される。即ち図5においては蒸
着テープが巻き出しロールから冷却キャンロールを経て
巻き取りロールへと真空容器内で走行されるが、これに
対してECRプラズマCVD装置10によりダイヤモンド
ライクカーボン薄膜が形成される。一般にはプラズマ励
起室11中にガス流量コントローラ12を介して炭素源であ
るメタン、エタン等の低級炭化水素のガスと、アルゴン
或いは水素の混合ガスが供給され、これに対してマイク
ロ波電源13から矩形の導波管14を介してマイクロ波が導
入される。なお15で示すものはECR用電磁石であり、
電子サイクロトロン共鳴条件を満たす磁界(875G)を
もたらす。導波管14とプラズマ励起室11の間に、先に図
1から図4を参照して説明した如き窓が配置される。
【0011】図6に示す如き装置を用いて、電子銃の出
力を10kWとし、6マイクロメートル厚のPETフィルム
上にコバルト薄膜を斜め蒸着により形成し、2000オング
ストロームの磁性膜を成膜した。なおこの蒸着テープの
面内飽和磁化は6000ガウス、面内保磁力は1600エルステ
ッドであった。この蒸着テープに対し、図5の如き装置
を用いてDLC薄膜を成膜した。反応ガスはメタンガス
と水素ガスとし、流量はそれぞれ30SCCM及び50SCCMとし
た。マイクロ波出力は入射波500W、反射波40Wであっ
た。必要な磁場をかけて電子サイクロトロン共鳴を生じ
させ、成膜を行った。この場合に、図1から図4に示す
本発明の窓と、図7及び図8に示す従来の窓を用い、得
られるDLC膜の膜厚を比較した。なお蒸着テープの走
行速度は1m/分とした。結果を表1に示す。この表1
から看取されるように、本発明によるマイクロ波プラズ
マ装置においてはマイクロ波の減衰が少なく、従ってプ
ラズマ励起効率が良好であるため、同じ条件下でより厚
い膜厚が達成される。
【0012】
【表1】
【0013】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、新規形状の
窓を有する、プラズマ励起効率の良好なマイクロ波プラ
ズマ装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によりマイクロ波導入方向に突出する三
角柱状の窓の斜視図である。
【図2】本発明によりマイクロ波導入方向に突出する四
角錐状の窓の斜視図である。
【図3】本発明によりマイクロ波導入方向に向かって突
出する三角柱状の窓の斜視図である。
【図4】本発明によりマイクロ波導入方向に向かって突
出する四角錐状の窓の斜視図である。
【図5】本発明の窓を用いてDLC膜を蒸着テープ上に
成膜する具体例を示す概略図である。
【図6】図5でDLC膜が成膜される蒸着テープを製造
する装置を示す概略図である。
【図7】従来技術による平板状の窓を示す斜視図であ
る。
【図8】従来技術による円錐状の窓を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1−4 窓 10 ECRプラズマCVD装置 11 プラズマ励起室 12 ガス流量コントローラ 13 マイクロ波電源 14 導波管 15 ECR用電磁石
フロントページの続き (72)発明者 水野谷 博英 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606番地 花 王株式会社情報科学研究所内 (72)発明者 志賀 章 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606番地 花 王株式会社情報科学研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波発生源と、マイクロ波が伝達
    される導波管と、前記導波管に接続されたプラズマ励起
    室と、前記プラズマ励起室にガスを導入する手段と、前
    記導波管と前記プラズマ励起室の間に配置された窓とか
    らなるマイクロ波プラズマ装置において、前記窓がマイ
    クロ波導入方向に沿って突出し、且つ突出端が角錐の頂
    点又は角柱の側辺であることを特徴とする、マイクロ波
    プラズマ装置。
  2. 【請求項2】 マイクロ波発生源と、マイクロ波が伝達
    される導波管と、前記導波管に接続されたプラズマ励起
    室と、前記プラズマ励起室にガスを導入する手段と、前
    記導波管と前記プラズマ励起室の間に配置された窓とか
    らなるマイクロ波プラズマ装置において、前記窓がマイ
    クロ波導入方向に向かって突出し、且つ突出端が角錐の
    頂点又は角柱の側辺であることを特徴とする、マイクロ
    波プラズマ装置。
JP6237837A 1994-09-30 1994-09-30 マイクロ波プラズマ装置 Pending JPH08102398A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009114483A (ja) * 2007-11-02 2009-05-28 Toppan Printing Co Ltd 真空成膜装置
JP2010261078A (ja) * 2009-05-08 2010-11-18 Toppan Printing Co Ltd 真空成膜装置、および高分子フィルム積層体の製造方法、ならびに高分子フィルム積層体

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009114483A (ja) * 2007-11-02 2009-05-28 Toppan Printing Co Ltd 真空成膜装置
JP2010261078A (ja) * 2009-05-08 2010-11-18 Toppan Printing Co Ltd 真空成膜装置、および高分子フィルム積層体の製造方法、ならびに高分子フィルム積層体

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