JPH08101500A - 体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法 - Google Patents

体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法

Info

Publication number
JPH08101500A
JPH08101500A JP6238932A JP23893294A JPH08101500A JP H08101500 A JPH08101500 A JP H08101500A JP 6238932 A JP6238932 A JP 6238932A JP 23893294 A JP23893294 A JP 23893294A JP H08101500 A JPH08101500 A JP H08101500A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
polymerization initiator
polymerizable compound
volume hologram
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6238932A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3532621B2 (ja
Inventor
Masahiko Sato
晶彦 佐藤
Kenzo Mizutani
謙三 水谷
Masami Kawabata
政巳 川畑
Iwao Sumiyoshi
岩夫 住吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP23893294A priority Critical patent/JP3532621B2/ja
Publication of JPH08101500A publication Critical patent/JPH08101500A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3532621B2 publication Critical patent/JP3532621B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高屈折率変調を有し、且つ耐光性、耐熱性に
優れた体積ホログラムを与える感光性組成物を提供す
る。 【構成】 レーザー光またはコヒーレンス性の優れた光
の干渉によって生じる干渉縞を屈折率の異なる縞として
記録するのに使用される体積ホログラム記録用感光性組
成物に於いて、該組成物が、(a)シロキサン結合を有
する高分子結合剤、(b)ラジカル重合性化合物、
(c)カチオン重合性化合物、(d)ラジカル重合開始
剤系、(e)カチオン重合開始剤系、の各成分を必須成
分として含み、(b)および(c)の少なくとも一方が
シロキサン結合を有し、且つ(b)成分と(c)成分の
屈折率差が0.01以上である体積ホログラム記録用感
光性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屈折率変調、耐光性、
および耐熱性などに優れたホログラムを与える体積型ホ
ログラム記録用感光性組成物およびそれを用いたホログ
ラム記録媒体、ならびに体積ホログラム記録方法、さら
には記録されたホログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】ホログラムは波長の等しい2つの光(物
体光と参照光)を干渉させて物体光の波面を干渉縞とし
て感光材料に記録したもので、このホログラムに元の参
照光と同一条件の光を当てると干渉縞による回折現象が
生じ、元の物体光と同一の波面が再生できる。干渉縞の
記録形態によりホログラムはいくつかの種類に分類され
るが、近年、干渉縞を記録層内部の屈折率差で記録する
いわゆる体積ホログラムが、その高い回折効率や優れた
波長選択性により、三次元ディスプレーや光学素子など
の用途に応用されつつある。
【0003】このような体積ホログラムを記録する感光
材料としては、従来から芸術分野で使用されているハロ
ゲン化銀や重クロム酸ゼラチンを使用したものが一般的
である。しかしながら、これらは、湿式現像や煩雑な現
像定着処理を必要とすることからホログラムを工業的に
生産するには不適であり、記録後も吸湿などにより像が
消失するなどの問題点を有していた。
【0004】上記の従来技術の問題点を克服するため
に、フォトポリマーを使用して単純な乾式処理だけで体
積ホログラムを作製することが米国特許第3,658,5
26号明細書、同第3,993,485号明細書などで提
案されている。また、フォトポリマーによるホログラム
の推定形成メカニズムについても、「アプライド・オプ
ティックス(APPLIED OPTICS)」(ビー・
エル・ブース(B.L.Booth)、第14巻、第3号、第
593−601頁(1975年)およびダブリュー・ジェ
ー・トムリンソン(W.J.Tomlinson)、イー・エー・
チャンドロス(E.A.Chandross)他、第15巻、第2
号、第534−541頁(1976年))などに記載され
ている。しかし当初のこれらの技術は、ホログラムの最
も重要な性能である屈折率変調が前述の従来技術には及
ばなかった。
【0005】近年、屈折率変調の優れたフォトポリマー
材料として、例えば米国特許第4,942,102号明細
書や同第4,942,112号明細書等に記載されている
ようなバインダーポリマーとラジカル重合性化合物の屈
折率差を利用する材料、あるいは特開平3−24968
5号公報に記載されている特定の2つのラジカル重合性
化合物の屈折率と反応性の差を利用する材料、あるいは
特願平5−107999号公報に記載されている屈折率
の異なるラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物
を使用する材料などが提案されている。これらのフォト
ポリマー材料により乾式処理でしかも比較的屈折率変調
の大きい体積ホログラムの作成が可能になったもののま
だ充分とは言えず、さらに屋外使用に耐えられるような
耐光性、耐熱性を兼ね備えた体積ホログラムの出現が望
まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高屈折率変
調を有し、且つ耐光性、耐熱性に優れた体積ホログラム
を与える体積ホログラム用感光性組成物及びそれを用い
た体積ホログラムの製造法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、レーザー光ま
たはコヒーレンス性の優れた光の干渉によって生じる干
渉縞を屈折率の異なる縞として記録するのに使用される
体積ホログラム記録用感光性組成物に於いて、該組成物
が、 (a)シロキサン結合を有する高分子結合剤 (b)ラジカル重合性化合物 (c)カチオン重合性化合物 (d)ラジカル重合開始剤系 (e)カチオン重合開始剤系 の各成分を必須成分として含む体積ホログラム記録用感
光性組成物に関する。更に本発明は同一または異なる2
つの透明な支持体の間に上記組成物からなる記録層を有
する体積ホログラムの記録媒体に関する。更に本発明は
上記記録媒体にレーザー光またはコヒーレンス性の優れ
た光の干渉によって生じる干渉縞を露光し、続いて該記
録媒体に紫外および/または可視域の光を全面照射と加
熱処理のいずれか、または両者を同時または逐次に行う
体積ホログラムの記録方法に関する。更に本発明は上記
方法で記録した体積ホログラムに関する。
【0008】本発明に用いる(a)のシロキサン結合を
有する高分子結合剤は具体的には、メチルトリクロロシ
ラン、ジメチルジクロロシラン、フェニルトリクロロシ
ラン、ジフェニルジクロロシランなどのクロロシラン化
合物を単独または数種配合し、加水分解による縮合反応
によって合成される純シリコーンレジン、ケイ素原子に
水酸基やアルコキシ基を有する低分子量のポリシロキサ
ンに、アルコール性の水酸基を有するアルキド樹脂、ポ
リエステル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂などを反応させるこ
とによって合成したシリコーン変性ワニス、シロキサン
結合を有するラジカル重合性化合物の重合体あるいは該
化合物と他のラジカル重合性化合物の共重合体、反応性
のシロキサンオリゴマーによりシロキサン鎖をグラフト
状に導入した有機ポリマー、反応性のシロキサンオリゴ
マーによりシロキサン鎖をブロック状に組み込んだ有機
ポリマーなどがある。これらの中で、シロキサン結合を
有するラジカル重合性化合物の重合体あるいは該化合物
と他のラジカル重合性化合物の共重合体が屈折率変調の
点で好ましい。
【0009】シロキサン結合を有するラジカル重合性化
合物は下記一般式(I)で示される:
【化1】 式(I)においては、X1〜X6のうちいずれかひとつの
末端にラジカル重合性基を有する。またこのラジカル重
合性基とケイ素原子はアルキル鎖、オキシエチレン鎖、
オキシプロピレン鎖、ウレタン結合、アミド結合などを
介して結合してもよい。ラジカル重合性基としては、エ
チレン性不飽和二重結合を有する基が相当し、具体的に
はアクリロイル基、メタアクリロイル基、ビニル基が挙
げられる。これらは単独で常法によりラジカル重合を行
うことでホモポリマーとすることができる。また他のエ
チレン性不飽和二重結合を有する化合物と常法に従い共
重合することができる。
【0010】エチレン性不飽和二重結合を有する化合物
としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エス
テル類、スチレン、α-メチルスチレン、酢酸ビニルな
どのビニルモノマー類などが例示される。本発明で使用
するシリコーン結合を有する高分子結合剤としては1種
以上を使用してもよい。
【0011】本発明に用いる(b)のラジカル重合性化
合物は、シロキサン結合を有する高分子結合剤などの他
の成分と相溶性のよいものでラジカル重合開始剤から発
生する活性ラジカル種によって重合するものであればよ
い。このラジカル重合性化合物がシロキサン結合を有し
ていてもかまわない。ラジカル重合性基として少なくと
もひとつのエチレン性不飽和二重結合を有するものが好
ましい。ラジカル重合性化合物の具体例としては、例え
ばアクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、2−
ブロモスチレン、フェニルアクリレート、2−フェノキ
シエチルアクリレート、2,3−ナフタレンジカルボン
酸(アクリロキシエチル)モノエステル、メチルフェノキ
シエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリ
レート、β−アクリロキシエチルハイドロゲンフタレー
ト、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、
2,4,6−トリブロモフェニルアクリレート、ジフェン
酸(2−メタクリロキシエチル)モノエステル、ベンジル
アクリレート、2,3−ジブロムプロピルアクリレー
ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレ
ート、2−ナフチルアクリレート、N−ビニルカルバゾ
ール、2−(9−カルバゾリル)エチルアクリレート、ト
リフェニルメチルチオアクリレート、2−(トリシクロ
[5,2,1026]ジブロモデシルチオ)エチルアクリレー
ト、S−(1−ナフチルメチル)チオアクリレート、ジシ
クロペンタニルアクリレート、メチレンビスアクリルア
ミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリト
ールトリアクリレート、ジフェン酸(2−アクリロキシ
エチル)(3−アクリロキシプロピル−2−ヒドロキシ)
ジエステル、2,3−ナフタリンジカルボン酸(2−アク
リロキシエチル)(3−アクリロキシプロピル−2−ヒド
ロキシ)ジエステル、4,5−フェナントレンジカルボン
酸(2−アクリロキシエチル)(3−アクリロキシプロピ
ル−2−ヒドロキシ)ジエステル、ジブロムネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート、1,3−ビス[2−アクリロキシ−
3−(2,4,6−トリブロモフェノキシ)プロポキシ]ベ
ンゼン、ジエチレンジチオグリコールジアクリレート、
2,2−ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)プロ
パン、ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)メタ
ン、ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5−ジブロモ
フェニル)メタン、2,2−ビス(4−アクリロキシエト
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリロキ
シジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ア
クリロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパ
ン、ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)スルホ
ン、ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)スルホ
ン、ビス(4−アクリロキシプロポキシフェニル)スルホ
ン、ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5−ジブロモ
フェニル)スルホン、及び上記におけるアクリレートを
メタクリレートに変えた化合物、更には特開平2−24
7205号公報や特開平2−261808号公報に記載
されているような分子内に少なくともS原子を2個以上
含む、エチレン性不飽和二重結合含有化合物が挙げら
れ、これらの1種以上を使用してよい。シロキサン結合
を有するレジカル重合性化合物の具体例は、前述の通り
である。
【0012】本発明で用いられる(c)のカチオン重合
性化合物は、シロキサン結合を有する高分子結合剤など
の他の成分と相溶性の良いものでカチオン重合開始剤か
ら発生するブレンステッド酸あるいはルイス酸によって
重合するものであればよい。このカチオン重合性化合物
がシロキサン結合を有していてもかまわない。シロキサ
ン結合を有するカチオン重合性化合物は下記一般式(I
I)で示される:
【化2】 式(II)においては、X1〜X6のうち少なくともひとつ
の末端にカチオン重合性基を有する。X1〜X6は同じで
あっても異なっていてもよく、水素原子、炭素原子数が
1〜4のアルキル基、炭素原子数が1〜4のアルコキシ
基、ジアルキルアミノ基、フェニル基、水酸基等を表
す。nは1以上、好ましくは7までの整数である。また
このカチオン重合性基とケイ素原子はアルキル鎖、オキ
シエチレン鎖、オキシプロピレン鎖、ウレタン結合、ア
ミド結合などを介して結合してもよい。カチオン重合性
基の例としてはグリシジル基、脂環式エポキシ基などの
環状エーテル、環状スルフィド、環状イミン、環状ジス
ルフィド、ラクトン、ラクタム、環状ホルマール、環状
イミノエーテル、ビニルエーテル等が挙げられる。カチ
オン重合性化合物の具体例としては、ジグリセロールポ
リグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリ
シジルエーテル、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポ
キシパーフルオロイソプロピル)シクロヘキサン、ソル
ビトールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロ
パンポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジル
エーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエー
テル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、
フェニルグリシジルエーテル、パラターシャリーブチル
フェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジル
エステル、オルソフタル酸ジグリシジルエステル、ジブ
ロモフェニルグリシジルエーテル、ジブロモネオペンチ
ルグリコールジグリシジルエーテル、1,2,7,8−ジ
エポキシオクタン、1,6−ジメチロールパーフルオロ
ヘキサンジグリシジルエーテル、4,4'−ビス(2,3−
エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)ジフェ
ニルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
−3',4'−エポキシシクロヘキサンカルボキシレー
ト、3,4−エポキシシクロヘキシルオキシラン、1,
2,5,6−ジエポキシ−4,7−メタノペルヒドロイン
デン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−3',4'
−エポキシ−1,3−ジオキサン−5−スピロシクロヘ
キサン、1,2−エチレンジオキシ−ビス(3,4−エポ
キシシクロヘキシルメタン)、4',5'−エポキシ−2'
−メチルシクロヘキシルメチル−4,5−エポキシ−2
−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、エチレング
リコール−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボ
キシレート)、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル
メチル)アジペート、ジ−2,3−エポキシシクロペンチ
ルエーテル、ビニル−2−クロロエチルエーテル、ビニ
ル−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジビ
ニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジ
ビニルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエー
テル、ビニルグリシジルエーテル、及び式
【0013】
【化3】 で表わされる化合物が挙げられ、これらの1種以上を使
用してよい。
【0014】本発明に使用する(d)のラジカル重合開
始剤系は、光または熱の作用によりラジカル重合性化合
物の重合を開始できるような開始剤系である。ラジカル
重合性化合物の重合反応により干渉縞の記録を行う場合
は、レーザー光またはコヒーレンス性の優れた光を照射
することにより活性ラジカル種を生成し、その活性ラジ
カル種がラジカル重合性化合物を重合させるようなラジ
カル重合開始剤系を用いる。そのようなラジカル重合開
始剤系としては、例えば米国特許第4,766,055号
明細書、同第4,868,092号明細書、同第4,96
5,171号明細書、特開昭54−151024号公
報、同58−15,503号公報、同58−29,803
号公報、同59−189,340号公報、同60−76
735号公報、特開平1−28715号公報、特願平3
−5569号及び「プロシーディングス・オブ・コンフ
ァレンス・オン・ラジエーション・キュアリング・エイ
ジア」(PROCEEDINGS OF CONFER
ENCE ON RADIATION CURING
ASIA)」(第461〜477頁、1988年)等に記
載されている公知の開始剤系が使用できるがこの限りで
ない。
【0015】尚、本明細書中「開始剤系」とは、一般に
光を吸収する成分である増感剤と活性ラジカル発生化合
物や酸発生化合物を組み合わせて用いることができるこ
とを意味する。ラジカル重合開始剤系における増感剤は
可視レーザー光を吸収するために色素のような有色化合
物が用いられる場合が多いが、最終的なホログラムに無
色透明性が要求される場合(例えば、自動車等のヘッド
アップディスプレーとして使用する場合)の増感剤とし
ては、特開昭58−29803号公報、特開平1−28
7105号公報、特願平3−5569号に記載されてい
るようなシアニン系色素の使用が好ましい。シアニン系
色素は一般に光によって分解しやすいため、本発明にお
ける後露光、または室内光や太陽光の下に数時間から数
日放置することでホログラム中の色素が分解されて可視
域に吸収を持たなくなり、無色透明なホログラムが得ら
れる。シアニン系色素の具体例としては、アンヒドロ−
3,3'−ジカルボキシメチル−9−エチル−2,2'チア
カルボシアニンベタイン、アンヒドロ−3−カルボキシ
メチル−3',9'−ジエチル−2,2'チアカルボシアニ
ンベタイン、3,3',9−トリエチル−2,2'−チアカ
ルボシアニン・ヨウ素塩、3,9−ジエチル−3'−カル
ボキシメチル−2,2'−チアカルボシアニン・ヨウ素
塩、3,3',9−トリエチル−2,2'−(4,5,4',5'
−ジベンゾ)チアカルボシアニン・ヨウ素塩、2−〔3
−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリデン)−1−プロペ
ニル〕−6−〔2−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリ
デン)エチリデンイミノ〕−3−エチル−1,3,5−チ
アジアゾリウム・ヨウ素塩、2−〔〔3−アリル−4−
オキソ−5−(3−n−プロピル−5,6−ジメチル−2
−ヘンゾチアゾリリデン)−エチリデン−2−チアゾリ
ニリデン〕メチル〕3−エチル−4,5−ジフェニルチ
アゾリニウム・ヨウ素塩、1,1',3,3,3',3'−ヘキ
サメチル−2,2'−インドトリカルボシアニン・ヨウ素
塩、3,3'−ジエチル−2,2'−チアトリカルボシアニ
ン・過塩素酸塩、アンヒドロ−1−エチル−4−メトキ
シ−3'−カルボキシメチル−5'−クロロ−2,2'−キ
ノチアシアニンベタイン、アンヒドロ−5,5'−ジフェ
ニル−9−エチル−3,3'−ジスルホプロピルオキサカ
ルボシアニンヒドロキシド・トリエチルアミン塩が挙げ
られ、これらの1種以上を使用してよい。
【0016】シアニン系色素と組み合わせて用いてもよ
い活性ラジカル発生化合物としては、上記の特開昭58
−29803号公報、特開平1−287105号公報、
特願平3−5569号に記載されているようなジアリー
ルヨードニウム塩類、あるいは2,4,6−置換−1,3,
5−トリアジン類が挙げられる。高い感光性が必要なと
きは、ジアリールヨードニウム塩類の使用が特に好まし
い。上記ジアリールヨードニウム塩類の具体例として
は、ジフェニルヨードニウム、4,4'−ジクロロジフェ
ニルヨードニウム、4,4'−ジメトキシジフェニルヨー
ドニウム、4,4'−ジターシャリーブチルジフェニルヨ
ードニウム、3,3'−ジニトロジフェニルヨードニウム
などのクロリド、ブロミド、テトラフルオロボレート、
ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネ
ート、ヘキサフルオロアンチモネート、トリフルオロメ
タンスルホン酸塩、9,10−ジメトキシアントラセン
−2−スルホン酸塩などが例示される。又2,4,6−置
換−1,3,5−トリアジン類の具体例としては、2−メ
チル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−ト
リアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,
3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリ
クロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス
(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニ
ル)−1,3,5−トリアジン、2−(4'−メトキシ−1'
−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,
5−トリアジンなどが例示される。
【0017】本発明に使用する(e)のカチオン重合開
始剤系は、光または熱の作用によりカチオン重合性化合
物の重合を開始できるような開始剤系である。具体例と
しては、例えば「UV硬化;科学と技術(UV Cur
ing:Science and Technolog
y)」、第23〜76頁、エス・ピーター・パーパス
(S. Peter Pappas)編集、ア・テクノ
ロジー・マーケッティング・パブリケーション(A T
echnology Marketing Publi
cation)および「コメンツ・インオーガニック・
ケミストリ(Coments Inorg. Che
m.)」、ビー・クリンゲルト、エム・リーディーカー
およびエイ・ロロフ(B. Klingert,M.Ri
edikerand A. Roloff)、第7巻、
第3号、第109〜138頁(1988年)などに記載
されているものが挙げられ、これらの1種以上を使用し
てもよい。
【0018】本発明で用いられる特に好ましい光カチオ
ン重合開始剤系(e)としては、ジアリールヨードニウ
ム塩類、トリアリールスルホニウム塩類あるいは鉄アレ
ン錯体類等を挙げることができる。光カチオン重合開始
剤系(e)としてのジアリールヨードニウム塩類で好ま
しいものとしては、前述の光ラジカル重合開始剤系
(d)で示したヨードニウムのテトラフルオロボレー
ト、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアル
セネートおよびヘキサフルオロアンチモネート、トリフ
ルオロメタンスルホン酸塩、9,10−ジメトキシアン
トラセンスルホン酸塩などが挙げられる。トリアリール
スルホニウム塩類で好ましいものとしては、トリフェニ
ルスルホニウム、4−ターシャリーブチルトリフェニル
スルホニウム、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウ
ム、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、4−
チオフェニルトリフェニルスルホニウムなどのスルホニ
ウムのテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフ
ェート、ヘキサフルオロアルセネートおよびヘキサフル
オロアンチモネート、トリフルオロメタンスルホン酸
塩、9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホン
酸塩などが挙げられる。
【0019】カチオン重合性化合物の重合反応により干
渉縞の記録を行う場合は、特定波長のレーザー光または
コヒーレンス性の優れた光を照射することによりブレン
ステッド酸あるいはルイス酸を生成し、それらによりカ
チオン重合性化合物が重合できるようなカチオン重合開
始剤系を用いる。そのようなカチオン重合開始剤系とし
ては、アクリジンオレンジ、アクリジンイエローなどの
アクリジン系色素あるいはセトフラビン(Setofl
avin)Tのようなベンゾチアゾリウム系色素とジア
リールヨードニウム塩類あるいはトリアリールスルホニ
ウム塩類の組み合わせなどを挙げることができる。
【0020】本発明の体積ホログラム記録用感光性組成
物に於ける各成分の組み合わせは、それぞれ(a)シロ
キサン結合を有する高分子結合剤は10〜50wt%
(より好ましくは15〜25wt%)、(b)ラジカル
重合性化合物は20〜90(より好ましくは35〜65
wt%)、(c)カチオン重合性化合物は2〜70wt
%(より好ましくは10〜45wt%)、(d)ラジカ
ル重合開始剤系は0.3〜8wt%(より好ましくは1
〜5wt%)、(e)カチオン重合開始剤系は0.3〜
8wt%(より好ましくは1〜5wt%)である。
(b)と(c)との屈折率差が0.01以上であること
が必要であり、0.01以下では記録されたホログラム
の屈折率変調値が小さく明るいホログラムは得られな
い。
【0021】本発明の体積ホログラム記録用感光性組成
物には、必要に応じて、熱重合防止剤、シランカップリ
ング剤、レベリング剤、消泡剤、または着色剤などの添
加剤などを併用してもよい。
【0022】本発明の感光性組成物は通常の方法で調製
されてよい。例えば上述の必須成分(a)〜(e)およ
び任意成分をそのままもしくは必要に応じて溶媒(例え
ばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセ
トン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、エチレングリコールジアセテートなど
のエステル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族系
溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブなどのセロソルブ系溶媒、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、n-ブタノールなどのアルコール
系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテ
ル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホ
ルムなどのハロゲン系溶媒)を配合し、冷暗所にて例え
ば高速撹拌機を使用して混合することにより調製でき
る。
【0023】本発明のホログラムの製造において記録層
は上記感光性組成物を通常の方法によりガラス板、ポリ
エチンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィル
ム、トリアセチルセルロースフィルム、アクリル板など
の透明な支持体上に塗布し、必要に応じて乾燥すること
により形成することができる。塗布量は適宜選択される
が、例えば乾燥塗布量が1g/m2〜50g/m2であってよ
い。さらに通常は、この記録層の上に保護層としてポリ
エチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィル
ム、ポリプロピレンフィルム、トリアセチルセルロース
フィルムなどを設けて使用される。このように中間層が
本発明組成物による記録層である3層体を作製する別の
方法として、例えば、どちらか一方に剥離しやすい処理
が施されている2つのポリエチレンテレフタレートフィ
ルムの間に記録層を形成しておき、使用時に片方のフィ
ルムを剥離してその面を適当な支持体上にラミネートし
てもよい。また例えば2枚のガラス板の間に本発明組成
物を注入することもできる。
【0024】このように作製された記録層は、レーザー
光やコヒーレンス性の優れた光(例えば(波長300〜
1200nm)による通常のホログラフィー露光装置に
よる干渉縞露光によりその内部に干渉縞が記録される。
本発明の組成物の場合、この段階で、記録された干渉縞
による回折光が得られ、ホログラムとすることができ
る。しかしこの段階では未反応の重合性化合物が感光層
中に残存しているためホログラムの皮膜強度が得られな
い場合もある。これらの感光層中に残存している未反応
成分を重合させるために、後露光としてキセノンラン
プ、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、
ハロゲンランプなどの光源からの光をホログラムに全面
露光するか、加熱処理することにより皮膜強度に優れた
本発明のホログラムが得られる。加熱処理による未反応
モノマーの重合を促進するために、ベンゾイルパーオキ
シドなどの有機過酸化物を併用してもよい。
【0025】ホログラムの干渉縞露光時にラジカル重合
を行い、その後の露光時にカチオン重合を行わせる方
が、大きな屈折率変調値が得られる。そのためには、
「ラジカル重合開始剤系(d)がレーザー光またはコヒ
ーレンス性の優れた光に感光性を有するラジカル重合開
始剤系であり、カチオン重合開始剤系(e)が該レーザ
ー光またはコヒーレンス性の優れた光に対して低感光性
で別の波長の光に感光性を有するカチオン重合開始剤系
である」ように両開始剤の組み合わせを選択すればよ
い。なお、後露光の前または後に記録層を熱や赤外線で
処理することで回折効率、回折光のピーク波長、半値幅
などを変化させることもできる。
【0026】上記体積ホログラムは、例えば、レンズ、
回折格子、干渉フィルター、ヘッドアップディスプレー
装置、一般的な三次元ディスプレー、光ファイバー用結
合器、ファクシミリ用光偏光器、IDカードなどのメモ
リー材料、建築用窓ガラス、広告宣伝媒体などに使用で
きる。
【0027】シロキサン結合を有する樹脂の使用により
屈折率変調が向上する理由は今のところ明らかではない
が、干渉縞露光の段階で干渉縞の明部でラジカル重合性
化合物が重合するが、その際シロキサン結合を有する樹
脂の分子間の相互作用が弱いため、ラジカル重合性化合
物が干渉縞の暗部から明部に移動しやすくなり、屈折率
変調が向上したものと考えられる。
【0028】
【発明の効果】本発明の体積ホログラム記録用感光性組
成物により、回折効率、波長選択性、屈折率変調、耐光
性及び耐熱性などに優れた体積ホログラムを容易に製造
できる。
【0029】
【実施例】以下、実施例で本発明を具体的に説明する。
後述の各実施例及び各比較例で示される感光性組成物を
用いて、以下の方法で試験板を作成し、露光して各ホロ
グラムを得、この物性評価を以下の方法で行なった。
【0030】試験板の作成 所定量の光カチオン重合開始剤系成分と光ラジカル重合
開始剤系成分をn−ブチルアルコールとメチルイソブチ
ルケトンの混合溶媒中に溶解、または分散した後、残り
の成分を加えて撹拌し、濾過を経て感光液を得た。この
感光液をアプリケーターを使用して16cm×16cmのガ
ラス板上に塗布し、90℃で5分間乾燥させた。さらに
その上に厚さ80μmのポリエチレンフィルム(東燃化学
(株)LUPIC LI)をラミネート用ローラーを使用
してラミネートし、この板を3〜4cm角に分割して試験
板とした。
【0031】露光 第1露光はすべてアルゴンイオンレーザーの514.5
nm光を用いて行った。反射型ホログラムの記録方法の
概略図を図1に示す。試験板面における1つの光束の光
強度はすべて1.0mw/cm2とし、露光は30秒間行
った。第1露光終了後、後露光として高圧水銀灯(日本
電池(株)製、実験用紫外線照射装置 FL−1001
−2)の光をポリエチレンフィルム側から1分間照射し
た。
【0032】評価 反射型ホログラムの回折効率は、島津自記分光光度計U
V−2100((株)島津製作所社製)と付属の積分球
反射装置ISR−260によるホログラムの反射率測定
から求めた。また、回折効率測定部分の膜厚は、フィッ
シャー社製膜厚測定器ベータスコープ850を用いて測
定した。このようにして得られた回折効率と膜厚の値か
ら、屈折率変調(干渉縞の屈折率変化の半分の値)を計算
して求めた。計算式は「カップルド・ウエーブ・セオリ
ー・フォー・シック・ホログラム・グレーティングス」
(Coupled Wave Theory for Thick Hologram
Gratings)(エイチ・コゲルニク(H.Kogelnik)、ベ
ル・システム・テクニカル・ジャーナル(Bell Sys
t.Tech.J.)、第48巻、第2909−2947頁
(1969年))に記載されているものを用いた。屈折率
変調の値は膜厚に依存せず、この値によって組成物の屈
折率変調能が比較できる。
【0033】耐光性については大日本プラスチック
(株)社製超促進耐候試験機アイ・スーパーUVテスタ
ーWタイプを使用して、ホログラムの試験板に波長が2
95nmから450nmの紫外線を60時間、連続照射
したときのホログラムの試験板の回折効率の変化、回折
ピーク波長の変化、黄変を調べた。耐熱性についてはホ
ログラムを100℃の孵卵器に1000時間静置したと
きのホログラムの試験板の回折効率の変化、回折ピーク
波長の変化、黄変を調べた。以下の各実施例および各比
較例の感光性組成物を調製し、前記の方法で各ホログラ
ムを作成し、前記のようにしてこの評価を行った。
【0034】実施例1〜5 ここでは、シロキサン結合を有する高分子結合剤にP−
1を使用し、カチオン重合性化合物にCAT−1または
CAT−2を使用し、ラジカル重合性化合物としてAE
PMまたはA−BPHEまたはPS2Aを使用して反射
型ホログラムを作成した例を示す。光カチオン重合開始
剤系はTPS・SbF6を用いた。光ラジカル重合開始
剤系としてはDYE−1とDPI・TFの組み合わせを
用いた。表1に実施例1〜実施例5に使用したホログラ
ム記録用感光性組成物の組成とホログラムの評価結果を
示す。表2にホログラムの評価結果を示す。いずれの例
においても実用範囲にある無色透明な反射型ホログラム
が得られた。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】実施例6〜10 ここでは、実施例1〜実施例5で作製された反射型ホロ
グラムの試験板の耐光性試験と耐熱性試験を行った。表
3に結果を示す。
【0038】
【表3】
【0039】比較例1、2 これらは、実施例1〜実施例5に対する比較例であり、
シロキサン結合を有する高分子結合剤の代わりにシロキ
サン結合を有しない高分子結合剤P−2を使用した場
合、反射型ホログラムの性能が実施例1〜5より劣るこ
とを示す例である。表4に比較例1、比較例2に使用し
たホログラム記録用感光性組成物の組成とホログラムの
評価結果を示す。表5にホログラムの評価結果を示す。
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】比較例3、4 これらは、シロキサン結合を有しない高分子結合剤P−
2を使用して作製された比較例1と比較例2の反射型ホ
ログラムの試験板の耐光性と耐熱性が実施例6〜実施例
10より劣ることを示す例である。表6に結果を示す。
【0043】
【表6】 なお、上記実施例、比較例および表において略称として
使用された化合物は以下のものを表す。シロキサン結合を有する高分子結合剤 〔P−1〕 エチルアクリレート/シロキサン結合含有メタクリレー
ト(東芝シリコーンTSL9705)の共重合体(共重
合比=60:40) 商品名:東芝シリコーン社製、 TSL9705は下記構造を有する化合物
【0044】
【化4】
【0045】カチオン重合性化合物 〔CAT−1〕 ペタエリスリトールにプロピレンオキサイドを4モル付
加したグリシジルエーテル(1分子当たりのグリシジル
基数は3個) 〔CAT−2〕 下記の構造を有する化合物 商品名:東芝シリコーン社製、TSL9906
【0046】
【化5】
【0047】ラジカル重合性化合物 〔AEPM〕 商品名:日本化薬社製、R712 ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)メタン 〔A−BPHE〕 9,9'-ビス(3-エチル-4-アクリロキシジエトキシフ
ェニル)フルオレン 〔PS2A〕 下記の構造を有する化合物
【0048】
【化6】
【0049】光カチオン重合開始剤系 〔TPS・SbF〕 商品名:チバ・ガイギー社製、UVI−6974 トリアリールスルホニウム・ヘキサフルオロアンチモネ
ート系化合物
【0050】光ラジカル重合開始剤系 〔DYE−1〕 3,9−ジエチル−3’−カルボキシメチル−2,2’
−チアカルボシアニン、ヨウ素塩 〔DPI・TF〕 ジフェニルヨードニウム・トリフルオロメタンスルホン
酸塩
【0051】シロキサン結合を有しない高分子結合剤 〔P−2〕 メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリル
酸の共重合体(共重合比=45/49/6)
【0052】その他の成分 溶媒 〔BuOH〕 n−ブチルアルコール 〔MIBK〕 メチルイソブチルケトン
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1露光における反射型ホログラムの記録方
式の概略図を示す。
【符号の説明】
1 ガラス板 2 記録層 3 ポリエチレンフィルム 4 レーザー 5 レーザービーム 6 ミラー 7 ビームスプリッター 8 対物レンズ 9 レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/20 505 G03H 1/02 1/04 (72)発明者 住吉 岩夫 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー光またはコヒーレンス性の優れ
    た光の干渉によって生じる干渉縞を屈折率の異なる縞と
    して記録するのに使用される体積ホログラム記録用感光
    性組成物に於いて、該組成物が、 (a)シロキサン結合を有する高分子結合剤 (b)ラジカル重合性化合物 (c)カチオン重合性化合物 (d)ラジカル重合開始剤系 (e)カチオン重合開始剤系 の各成分を必須成分として含む体積ホログラム記録用感
    光性組成物。
  2. 【請求項2】 (b)のラジカル重合性化合物および
    (c)のカチオン重合性化合物が少なくとも一方がシロ
    キサン結合を有している請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 (b)のラジカル重合性化合物成分と
    (c)のカチオン重合性化合物成分の屈折率差が0.0
    1以上である請求項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 ラジカル重合開始剤系(d)が前記レー
    ザー光またはコヒーレンス性の優れた光に感光性を有す
    るラジカル重合開始剤系であり、カチオン重合開始剤系
    (e)が前記レーザー光またはコヒーレンス性の優れた
    光に対して低感光性で別の波長の光に感光性を有するカ
    チオン重合開始剤系である請求項1に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 シロキサン結合を有する高分子結合剤
    (a)がシロキサン結合を有するラジカル重合性化合物
    の重合体または該化合物と他のラジカル重合性化合物と
    の共重合体である請求項1に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 ラジカル重合開始剤系(d)における増
    感剤としてシアニン系色素を使用し、活性ラジカル発生
    化合物としてジアリールヨードニウム塩を使用する請求
    項1に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 同一または異なる2つの透明な支持体の
    間に請求項1の組成物からなる記録層を有する体積ホロ
    グラムの記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項7の記録媒体にレーザー光または
    コヒーレンス性の優れた光の干渉によって生じる干渉縞
    を露光し、続いて該記録媒体に紫外および/または可視
    域の光を全面照射する体積ホログラムの記録方法。
  9. 【請求項9】 請求項7の記録媒体にレーザー光または
    コヒーレンス性の優れた光の干渉によって生じる干渉縞
    を露光し、続いて該記録媒体を加熱処理する体積ホログ
    ラムの記録方法。
  10. 【請求項10】 請求項7の記録媒体にレーザー光また
    はコヒーレンス性の優れた光の干渉によって生じる干渉
    縞を露光し、続いて該記録媒体に紫外および/または可
    視域の光を全面照射と加熱処理を同時または逐次に行う
    体積ホログラムの記録方法。
  11. 【請求項11】 請求項8、9または10のいずれかに
    記載の方法で記録した体積ホログラム。
JP23893294A 1994-10-03 1994-10-03 体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法 Expired - Fee Related JP3532621B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23893294A JP3532621B2 (ja) 1994-10-03 1994-10-03 体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23893294A JP3532621B2 (ja) 1994-10-03 1994-10-03 体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08101500A true JPH08101500A (ja) 1996-04-16
JP3532621B2 JP3532621B2 (ja) 2004-05-31

Family

ID=17037427

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23893294A Expired - Fee Related JP3532621B2 (ja) 1994-10-03 1994-10-03 体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3532621B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002062411A (ja) * 2000-08-17 2002-02-28 Toppan Printing Co Ltd 異方性光散乱フィルム用組成物及び異方性光散乱フィルム
JP2011034091A (ja) * 1999-01-12 2011-02-17 California Inst Of Technology 製作後の屈折力調節が可能なレンズ
CN105223777A (zh) * 2014-05-30 2016-01-06 青岛科技大学 一种立体光刻快速成形混杂型聚硅氧烷基光敏树脂组合物及其制备方法和应用
CN105367593A (zh) * 2015-11-17 2016-03-02 烟台德邦先进硅材料有限公司 一种硅苯撑/碳硅烷化合物及其制备方法
CN106497509A (zh) * 2016-11-04 2017-03-15 烟台德邦先进硅材料有限公司 一种高抗冲击型有机硅粘接胶
KR20190069316A (ko) * 2017-12-11 2019-06-19 주식회사 엘지화학 포토폴리머 조성물
WO2019117540A1 (ko) * 2017-12-11 2019-06-20 주식회사 엘지화학 포토폴리머 조성물
US11307494B2 (en) 2018-09-14 2022-04-19 Lg Chem, Ltd. Hologram medium and optical element

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011034091A (ja) * 1999-01-12 2011-02-17 California Inst Of Technology 製作後の屈折力調節が可能なレンズ
JP2002062411A (ja) * 2000-08-17 2002-02-28 Toppan Printing Co Ltd 異方性光散乱フィルム用組成物及び異方性光散乱フィルム
CN105223777A (zh) * 2014-05-30 2016-01-06 青岛科技大学 一种立体光刻快速成形混杂型聚硅氧烷基光敏树脂组合物及其制备方法和应用
CN105367593A (zh) * 2015-11-17 2016-03-02 烟台德邦先进硅材料有限公司 一种硅苯撑/碳硅烷化合物及其制备方法
CN106497509A (zh) * 2016-11-04 2017-03-15 烟台德邦先进硅材料有限公司 一种高抗冲击型有机硅粘接胶
CN106497509B (zh) * 2016-11-04 2019-07-09 烟台德邦科技有限公司 一种高抗冲击型有机硅粘接胶
KR20190069316A (ko) * 2017-12-11 2019-06-19 주식회사 엘지화학 포토폴리머 조성물
WO2019117540A1 (ko) * 2017-12-11 2019-06-20 주식회사 엘지화학 포토폴리머 조성물
US11126082B2 (en) 2017-12-11 2021-09-21 Lg Chem, Ltd. Photopolymer composition
US11307494B2 (en) 2018-09-14 2022-04-19 Lg Chem, Ltd. Hologram medium and optical element

Also Published As

Publication number Publication date
JP3532621B2 (ja) 2004-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2873126B2 (ja) 体積ホログラム記録用感光性組成物
US5702846A (en) Photosensitive composition for volume hologram recording
JP2849021B2 (ja) 体積ホログラム記録用感光性組成物
KR100296083B1 (ko) 감광성기록재료,감광성기록매체및이감광성기록매체를사용하는홀로그램의제조방법
KR940007967B1 (ko) 변조된 파장응답으로 체적위상 홀로그램을 형성하는 방법
EP0697631B1 (en) Photosensitive recording material, photosensitive recording medium, and process for producing hologram using this photosensitive recording medium
JP4365494B2 (ja) 体積ホログラム記録用感光組成物およびこれから得られるホログラム
JPH08101499A (ja) 体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法
JP3532675B2 (ja) 体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法
JPH08101501A (ja) 体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法
JP3532621B2 (ja) 体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法
JPH08101503A (ja) 体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法
JPH08101502A (ja) 体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法
JP3161230B2 (ja) ホログラム感光性記録材料およびホログラム感光性記録媒体
JP4177867B2 (ja) 体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法
JP2019124710A (ja) 光学素子およびその製造方法
JP4500532B2 (ja) 体積型ホログラム記録用感光性組成物および体積型ホログラム記録用感光性媒体
JP3482256B2 (ja) 体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法
JP3180566B2 (ja) ホログラム感光性記録材料およびホログラム感光性記録媒体並びにそれを用いたホログラム製造方法
JP4423017B2 (ja) 体積型ホログラム記録用感光性組成物および体積型ホログラム記録用感光性媒体
JP2000122515A (ja) 体積位相型ホログラム再生光波長変換組成物
JPH09179479A (ja) ホログラムの製造方法
JP3491509B2 (ja) ホログラム記録材料
JPH04116584A (ja) ホログラム記録用組成物及び記録方法
JPH08101628A (ja) 体積ホログラムの記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040217

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040304

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees