JPH08101503A - 体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法 - Google Patents

体積ホログラム記録用感光性組成物、及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホログラム形成方法

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JPH08101503A
JPH08101503A JP6238958A JP23895894A JPH08101503A JP H08101503 A JPH08101503 A JP H08101503A JP 6238958 A JP6238958 A JP 6238958A JP 23895894 A JP23895894 A JP 23895894A JP H08101503 A JPH08101503 A JP H08101503A
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Masahiko Sato
晶彦 佐藤
Masami Kawabata
政巳 川畑
Kenzo Mizutani
謙三 水谷
Iwao Sumiyoshi
岩夫 住吉
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合
物を併用する体積ホログラム記録用フォトポリマー材料
において、屈折率変調の向上をはかった材料およびそれ
を用いた体積ホログラム記録方法を提供する。 【構成】 レーザー光またはコヒーレンス性の優れた光
の干渉によって生じる干渉縞を屈折率の異なる縞として
記録するのに使用される体積ホログラム記録用感光性組
成物に於いて、該組成物が、(a)常温で液状であるカチ
オン重合性化合物、(b)ラジカル重合性化合物、(c)上記
のレーザー光またはコヒーレンス性の優れた光に感光し
て成分(b)を重合させる光ラジカル重合開始剤系、(d)カ
チオン重合開始剤系、および(e)上記干渉縞記録時の感
光性組成物温度より低いガラス転移温度を有する樹脂の
各成分を含むことを特徴とする、体積ホログラム記録用
感光性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、体積ホログラム記録用
感光性組成物及びそれを用いた記録媒体ならびに体積ホ
ログラムの記録方法に関する。より詳しくは本発明は、
屈折率変調の優れた体積ホログラムを与える体積ホログ
ラム記録用感光性組成物及びそれを用いてホログラムを
容易に製造できる体積ホログラムの記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ホログラムは波長の等しい2つの光(物
体光と参照光)を干渉させて物体光の波面を干渉縞とし
て感光材料に記録したもので、このホログラムに元の参
照光と同一条件の光を当てると干渉縞による回折現象が
生じ、元の物体光と同一の波面が再生できる。
【0003】干渉縞の記録形態によりホログラムはいく
つかの種類に分類されるが、近年、干渉縞を記録層内部
の屈折率差で記録するいわゆる体積ホログラムが、その
高い回折効率や優れた波長選択性により、三次元ディス
プレーや光学素子などの用途に応用されつつある。
【0004】このような体積ホログラムを記録する材料
としては、従来から芸術分野で使用されているハロゲン
化銀や重クロム酸ゼラチンを使用したものが一般的であ
る。しかしながら、これらは湿式現像や煩雑な現像定着
処理を必要とすることからホログラムを工業的に生産す
るには不適であり、記録後も吸湿などにより像が消失す
るなどの問題点を有している。
【0005】これらの問題点を解決するために、フォト
ポリマーを使用して単純な乾式処理だけで体積ホログラ
ムを作製することが米国特許第3,658,526号、同
第3,993,485号などで提案されている。また、フ
ォトポリマーによるホログラムの推定形成メカニズムに
ついても、「応用光学(APPLIED OPTICS)」
(B.L.ブース(B.L.Booth),第14巻,No3,P
P593−601(1975)及びW.J.トムリンソン
(W.J.Tomlinson),E.A.チャンドロス(E.A.
Chandross)など,第15巻,No.2,PP534〜54
1(1976)などに記載されている。しかしながらこれ
らの技術は、ホログラムの最も重要な性能である屈折率
変調が前述の従来技術には及ばなかった。
【0006】近年、屈折率変調の優れたフォトポリマー
材料として、特開平5−107999号に記載されてい
る屈折率の異なるラジカル重合性化合物とカチオン重合
性化合物を併用するフォトポリマー材料が提案されてい
る。この材料を用いると、乾式処理でしかも比較的屈折
率変調の大きい体積ホログラムが得られるものの、例え
ば多重記録によりフルカラーホログラムを作製するよう
な場合には、さらに大きい屈折率変調を与えるフォトポ
リマー材料が必要になってくる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ラジカル重
合性化合物とカチオン重合性化合物を併用する体積ホロ
グラム記録用フォトポリマー材料において屈折率変調の
向上をはかった材料を提供すること、及び該材料を使用
した体積ホログラムの記録方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明はレーザー
光またはコヒーレンス性の優れた光の干渉によって生じ
る干渉縞を屈折率の異なる縞として記録するのに使用さ
れる体積ホログラム記録用感光性組成物に於いて、該組
成物が、(a)常温で液状であるカチオン重合性化合物、
(b)ラジカル重合性化合物、(c)上記のレーザー光または
コヒーレンス性の優れた光に感光して成分(b)を重合さ
せる光ラジカル重合開始剤系、(d)カチオン重合開始剤
系、および(e)上記干渉縞記録時の感光性組成物温度よ
り低いガラス転移温度を有する樹脂の各成分を含むこと
を特徴とする、体積ホログラム記録用感光性組成物を提
供する。
【0009】また、本発明は上記組成物を用いた記録媒
体、体積ホログラムの記録方法および体積ホログラムを
提供する。
【0010】本発明で用いられるカチオン重合性化合物
(a)は、レーザー光またはコヒーレンス性の優れた光の
照射(以下、第1露光という)によって後述のラジカル重
合性化合物(b)を重合させた後、その次に行う加熱処理
あるいは全面露光(以下、後露光と言う)によって組成物
中の熱潜在性を有するカチオン重合開始剤系や光カチオ
ン重合開始剤系から発生したブレンステッド酸あるいは
ルイス酸によってカチオン重合するものである。カチオ
ン重合性化合物(a)としては、ラジカル重合性化合物(b)
の重合が終始比較的低粘度の組成物中で行なわれる様に
常温液状のものを用いる。そのようなカチオン重合性化
合物(a)としては、例えば「ケムテク・オクト・(Chemte
ch.Oct.)」(J.V.クリベロ(J.V.Crivello)、
第624頁、(1980)]、特開昭62−149784
号公報、日本接着学会誌[第26巻、No.5,第179
−187頁(1990)]などに記載されているような化
合物が挙げられる。
【0011】カチオン重合性化合物(a)の具体例として
は、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエ
リスリトールポリグリシジルエーテル、1,4−ビス
(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピ
ル)シクロヘキサン、ソルビトールポリグリシジルエー
テル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテ
ル、レゾルシンジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサ
ンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテ
ル、パラt−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジ
ピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジ
ルエステル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ジ
ブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、
1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,6−ジメチロー
ルパーフルオロヘキサンジグリシジルエーテル、4,4'
−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプ
ロピル)ジフェニルエーテル、3,4−エポキシシクロヘ
キシルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキサンカル
ボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルオキシ
ラン、1,2,5,6−ジエポキシ−4,7−メタノペルヒ
ドロインデン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
−3',4'−エポキシ−1,3−ジオキサン−5−スピロ
シクロヘキサン、1,2−エチレンジオキシ−ビス(3,
4−エポキシシクロヘキシルメタン)、4',5'−エポキ
シ−2'−メチルシクロヘキシルメチル−4,5−エポキ
シ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、エチ
レングリコール−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン
カルボキシレート)、ビス−(3,4−エポキシシクロヘ
キシルメチル)アジペート、ジ−2,3−エポキシシクロ
ペンチルエーテル、ビニル−2−クロロエチルエーテ
ル、ビニル−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコ
ールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノールジビニルエーテル、トリメチロールエタントリビ
ニルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、及び式
【0012】
【化1】 で表わされる化合物が挙げられ、これらの1種以上を使
用してよい。
【0013】本発明に使用するラジカル重合性化合物
(b)は、分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二
重結合を有するものが好ましい。またラジカル重合性化
合物(b)の平均屈折率は上記カチオン重合性化合物(a)の
それよりも大きいことが好ましい。化合物(b)の平均屈
折率が化合物(a)のそれ以下の場合は、屈折率変調が不
十分となり好ましくない。
【0014】ラジカル重合性化合物(b)の具体例として
は、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、スチレ
ン、2−ブロモスチレン、フェニルアクリレート、2−
フェノキシエチルアクリレート、2,3−ナフタレンジ
カルボン酸(アクリロキシエチル)モノエステル、メチル
フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチ
ルアクリレート、β−アクリロキシエチルハイドロゲン
フタレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリ
レート、2,4,6−トリブロモフェニルアクリレート、
ジフェン酸(2−メタクリロキシエチル)モノエステル、
ベンジルアクリレート、2,3−ジブロムプロピルアク
リレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルア
クリレート、2−ナフチルアクリレート、N−ビニルカ
ルバゾール、2−(9−カルバゾリル)エチルアクリレー
ト、トリフェニルメチルチオアクリレート、2−(トリ
シクロ[5,2,1026]ジブロモデシルチオ)エチルアク
リレート、S−(1−ナフチルメチル)チオアクリレー
ト、ジシクロペンタニルアクリレート、メチレンビスア
クリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリレート、ジフェン酸(2−ア
クリロキシエチル)(3−アクリロキシプロピル−2−ヒ
ドロキシ)ジエステル、2,3−ナフタリンジカルボン酸
(2−アクリロキシエチル)(3−アクリロキシプロピル
−2−ヒドロキシ)ジエステル、4,5−フェナントレン
ジカルボン酸(2−アクリロキシエチル)(3−アクリロ
キシプロピル−2−ヒドロキシ)ジエステル、ジブロム
ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート、1,3−ビス[2−アク
リロキシ−3−(2,4,6−トリブロモフェノキシ)プロ
ポキシ]ベンゼン、ジエチレンジチオグリコールジアク
リレート、2,2−ビス(4−アクリロキシエトキシフェ
ニル)プロパン、ビス(4−アクリロキシジエトキシフェ
ニル)メタン、ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5
−ジプロモフェニル)メタン、2,2−ビス(4−アクリ
ロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4−アクリロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニ
ル)プロパン、ビス(4−アクリロキシエトキシフェニ
ル)スルホン、ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニ
ル)スルホン、ビス(4−アクリロキシプロポキシフェニ
ル)スルホン、ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5
−ジブロモフェニル)スルホン、及び上記におけるアク
リレートをメタクリレートに変えた化合物、更には特開
平2−247205号公報や特開平2−261808号
公報に記載されているような分子内に少なくともS原子
を2個以上含む、エチレン性不飽和二重結合含有化合物
が挙げられ、これらの1種以上を使用してよい。
【0015】本発明のラジカル重合性化合物(b)はま
た、9,9−ジアリールフルオレン骨格を有し、かつ常
温で液状であり、分子中に少なくとも一つのエチレン性
不飽和二重結合を有するものであってもよい。これを用
いた場合、高屈折率変調が得られやすい。9,9−ジア
リールフルオレン骨格を有し、かつ常温で液状であるラ
ジカル重合性化合物は式
【0016】
【化2】
【0017】R1、R2:少なくともどちらか一方の末端
には、アクリロイル基またはメタクリロイル基などのラ
ジカル重合性基を有し、この基とベンゼン環は少なくと
も1つのオキシエチレン鎖、オキシプロピレン鎖、ウレ
タン結合、アミド結合などを介して結合している。
【0018】X1〜X4の具体例:H、アルキル基(C1
4)、アルコキシ基(C1〜C4)、アミノ基、ジアルキル
アミノ基、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン基などで
表される。
【0019】これらの中で特にR1、R2においてアクリ
ロイル基またはメタクリロイル基がオキシエチレン鎖ま
たはオキシプロピレン鎖を介してベンゼン環と結合して
いるものが好ましい。それらの具体例としては、9,9
−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)フルオレ
ン、9,9−ビス(4−アクリロキシトリエトキシフェニ
ル)フルオレン、9,9−ビス(4−アクリロキシテトラ
エトキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アク
リロキシジプロポキシフェニル)フルオレン、9,9−ビ
ス(4−アクリロキシエトキシ−3−メチルフェニル)フ
ルオレン、9,9−ビス(4−アクリロキシエトキシ−3
−エチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アク
リロキシジエトキシ−3−エチルフェニル)フルオレ
ン、9,9−ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5−
ジメチル)フルオレンおよび上記の「アクリロキシ」を
「メタクリロキシ」に変えた化合物などがある。
【0020】本発明に使用する光ラジカル重合開始剤系
(c)は、ホログラム作製のための第1露光によって活性
ラジカルを生成し、その活性ラジカルが、本発明の構成
成分の1つである上記ラジカル重合性化合物(b)を重合
させるような開始剤系であればよい。そのような光ラジ
カル重合開始剤系(c)としては、例えば米国特許第4,7
66,055号、同第4,868,092号、同第4,96
5,171号、特開昭54−151024号公報、同5
8−15,503号公報、同58−29,803号公報、
同59−189,340号公報、同60−76735号
公報、特開平1−28715号公報、特願平3−556
9号及び「プロシーディングス・オブ・コンフェレンス
・オン・ラジエーション・キュアリング・エイジア」
(PROCEEDINGS OF CONFERENC
E ON RADIATION CURING ASI
A)」(P.461〜477、1988年)等に記載されて
いる公知な開始剤系が使用出来るがこの限りでない。
【0021】尚、本明細書中「開始剤系」とは、一般に光
を吸収する成分である増感剤と活性ラジカル発生化合物
や酸発生化合物を組み合わせて用いることが出来る、こ
とを意味する。光ラジカル重合開始剤系における増感剤
は可視レーザー光を吸収するために色素のような有色化
合物が用いられる場合が多いが、最終的なホログラムに
無色透明性が要求される場合(例えば、自動車等のヘッ
ドアップディスプレーとして使用する場合)の増感剤と
しては、特開昭58−29803号公報、特開平1−2
87105号公報、特願平3−5569号に記載されて
いるようなシアニン系色素の使用が好ましい。
【0022】シアニン系色素は一般に光によって分解し
やすいため、本発明における後露光、または室内光や太
陽光の下に数時間から数日放置することでホログラム中
の色素が分解されて可視域に吸収を持たなくなり、無色
透明なホログラムが得られる。シアニン系色素の具体例
としては、アンヒドロ−3,3'−ジカルボキシメチル−
9−エチル−2,2'チアカルボシアニンベタイン、アン
ヒドロ−3−カルボキシメチル−3',9−ジエチル−
2,2'チアカルボシアニンベタイン、3,3',9−トリ
エチル−2,2'−チアカルボキシアニン・ヨウ素塩、
3,9−ジエチル−3'−カルボキシメチル−2,2'−チ
アカルボシアニン・ヨウ素塩、3,3',9−トリエチル
−2,2'−(4,5,4',5'−ジベンゾ)チアカルボシア
ニン・ヨウ素塩、2−[3−(3−エチル−2−ベンゾチ
アゾリデン)−1−プロペニル]−6−[2−(3−エチル
−2−ベンゾチアゾリデン)エチリデンイミノ]−3−エ
チル−1,3,5−チアジアゾリウム・ヨウ素塩、2−
[[3−アリル−4−オキソ−5−(3−n−プロピル−
5,6−ジメチル−2−ベンゾチアゾリリデン)−エチリ
デン−2−チアゾリニリデン]メチル]3−エチル−4,
5−ジフェニルチアゾリニウム・ヨウ素塩、1,1',3,
3,3',3'−ヘキサメチル−2,2'−インドトリカルボ
シアニン・ヨウ素塩、3,3'−ジエチル−2,2'−チア
トリカルボシアニン・過塩素酸塩、アンヒドロ−1−エ
チル−4−メトキシ−3'−カルボキシメチル−5'−ク
ロロ−2,2'−キノチアシアニンベタイン、アンヒドロ
−5,5'−ジフェニル−9−エチル−3,3'−ジスルホ
プロピルオキサカルボシアニンヒドロキシド・トリエチ
ルアミン塩、2−[3−(3−エチル−2−ベンゾチアゾ
リデン)−1−プロペニル]−6−[2−(3−エチル−2
−ベンゾチアゾリデン)エチリデンイミノ]−3−エチル
−1,3,5−チアジアゾリウム・ヨウ素塩が挙げられ、
これらの1種以上を使用してよい。
【0023】シアニン系色素と組み合わせて用いてもよ
い活性ラジカル発生化合物としては、上記の特開昭58
−29803号公報、特開平1−287105号公報、
特願平3−5569号に記載されているようなジアリー
ルヨードニウム塩類、あるいは2,4,6−置換−1,3,
5−トリアジン類が挙げられる。高い感光性が必要なと
きは、ジアリールヨードニウム塩類の使用が特に好まし
い。上記ジアリールヨードニウム塩類の具体例として
は、ジフェニルヨードニウム、4,4'−ジクロロジフェ
ニルヨードニウム、4,4'−ジメトキシジフェニルヨー
ドニウム、4,4'−ジターシャリーブチルジフェニルヨ
ードニウム、3,3'−ジニトロジフェニルヨードニウム
などのクロリド、ブロミド、テトラフルオロボレート、
ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネ
ート、ヘキサフルオロアンチモネート、トリフルオロメ
タンスルホン酸塩などが例示される。又2,4,6−置換
−1,3,5−トリアジン類の具体例としては、2−メチ
ル−4,6−ビス(トリクロロメチル)ー1,3,5−トリ
アジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,
5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロ
ロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリ
クロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−
1,3,5−トリアジン、2−(4'−メトキシ−1'−ナ
フチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−
トリアジンなどが例示される。
【0024】本発明で用いられるカチオン重合開始剤系
(d)は、光または熱の作用によりブレンステッド酸やル
イス酸などの開始種を発生してカチオン重合性化合物を
開始できるものである。本発明で用いられる光カチオン
重合開始剤系は、第1露光に対しては低感光性で、別の
波長の光に感光してブレンステッド酸あるいは、ルイス
酸を発生し、これらが前記のカチオン重合性化合物(a)
を重合させるような開始剤系であればよい。本発明にお
いては、レーザー光またはコヒーレンス性の優れた光の
照射でラジカル重合性化合物を重合する間は常温液状の
カチオン重合性化合物がほとんど反応しないまま存在す
ることが好ましく、これによって従来技術よりも大きい
屈折率変調が得られると考えられる。したがって、光カ
チオン重合開始剤系としては第1露光の間はカチオン重
合性化合物を重合させないものが特に好ましい。
【0025】光カチオン重合開始剤系としては、例えば
「UV硬化;科学と技術(UV CURING:SCIEN
CE AND TECHNOLOGY)」(pp.23〜7
6、S.ピーター・パーパス(S.PETER PAP
PAS)編集、ア・テクノロジー・マーケッティング・
パブリケーション(A TECHNOLOGY MAR
KETING PUBLICATION)]及び「コメン
ツ・インオーグ.ケム.(Comments Inorg.Che
m.)」(B.クリンゲルト、M.リーディーカー及びA.
ロロフ(B.KLINGERT、M.RIEDIKER
and A.ROLOFF)、第7巻、No.3、pp10
9−138(1988)]などに記載されているものが挙
げられ、これらの1種以上を使用してよい。
【0026】本発明で用いられる特に好ましい光カチオ
ン重合開始剤系としては、ジアリールヨードニウム塩
類、トリアリールスルホニウム塩類あるいは鉄アレン錯
体類等を挙げることができる。
【0027】光カチオン重合開始剤系としてのジアリー
ルヨードニウム塩類で好ましいものとしては、前記光ラ
ジカル重合開始剤(c)で示したヨードニウムのテトラフ
ルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサ
フルオロアルセネートおよびヘキサフルオロアンチモネ
ート、トリフルオロメタンスルホン酸塩、9,10−ジ
メトキシアントラセンスルホン酸塩などが挙げられる。
トリアリールスルホニウム塩類で好ましいものとして
は、トリフェニルスルホニウム、4−ターシャリーブチ
ルトリフェニルスルホニウム、トリス(4−メチルフェ
ニル)スルホニウム、トリス(4−メトキシフェニル)ス
ルホニウム、4−チオフェニルトリフェニルスルホニウ
ムなどのスルホニウムのテトラフルオロボレート、ヘキ
サフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート
およびヘキサフルオロアンチモネート、トリフルオロメ
タンスルホン酸塩、9,10−ジメトキシアントラセン
−2−スルホン酸塩などが挙げられる。
【0028】本発明で使用する樹脂(e)は、通常のバイ
ンダーポリマーとしての機能、すなわちホログラム形成
前の組成物の成膜性、膜厚の均一性を改善したり、レー
ザー光あるいはコヒーレンス性の優れた光の照射による
重合で形成された干渉縞を後露光や加熱処理まで安定に
存在させるために用いるが、本発明では特に、ガラス転
移温度が干渉縞記録時の感光性組成物温度より低い樹脂
を使用することでより大きな屈折率変調を得ることを可
能にしている。
【0029】本発明で使用するガラス転移温度の制御さ
れた樹脂の設計および合成については、例えば「北岡共
三著、塗料用合成樹脂入門、(株)高分子刊行会発行」な
どに記載されている通常の方法が使用できる。
【0030】アクリル樹脂を使用する場合の具体例とし
ては、スチレン(100℃)、メチルアクリレート(8
℃)、メチルメタクリレート(105℃)、エチルアク
リレート(−22℃)、n−ブチルアクリレート(−5
4℃)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(55
℃)、アクリル酸(106℃)(ただし括弧内は前記刊
行物に記載されている各モノマーをホモポリマーにした
ときのガラス転移温度)、などのホモポリマー、あるい
はこれらのモノマーが2種類以上共重合したコポリマー
(コポリマーのガラス転移温度の設計値は各モノマーの
括弧内温度に仕込重量比率を乗じた値の合計)が挙げら
れる。
【0031】樹脂のガラス転移温度は、干渉縞記録時の
感光性組成物温度より30℃以上低いことが特に好まし
い。
【0032】ガラス転移温度の比較的低い樹脂を使用す
ることで、得られるホログラムの耐熱性、強靭性などが
低下する場合があるが、本発明においては樹脂の側鎖あ
るいは主鎖にカチオン重合性基を導入することでホロク
ラムの屈折率変調と耐熱性、強靭性の両立を図ることが
できる。カチオン重合性基としてはグリシジル基、脂環
エポキシ基、ビニルエーテル基などが挙げられる。アク
リル樹脂の場合はグリシジルメタクリレートなどのカチ
オン重合性基を有するモノマーを共重合した樹脂を用い
ればよい。
【0033】本発明の感光性組成物には、必要に応じて
熱重合防止剤、シランカップリング剤、着色剤などを併
用してよい。
【0034】本発明の感光性組成物の組成に於いて、組
成物全重量に対し、成分(a)は5〜80wt%(特に30〜
60wt%)、成分(b)は10〜80wt%(特に30〜60w
t%)、光ラジカル重合開始剤系(c)は0.3〜8wt%(特
に1〜5wt%)、カチオン重合開始剤系(d)は0.3〜8
wt%(特に1〜5wt%)、および樹脂(e)は5〜60wt%
(特に10〜30wt%)がそれぞれ好ましい。
【0035】本発明の感光性組成物は通常の方法で調製
されてよい。例えば上述の必須成分(a)〜(e)および任意
成分をそのままもしくは必要に応じて溶媒(例えばメチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、
シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢
酸ブチル、エチレングリコールジアセテートなどのエス
テル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒、
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブなどのセロソルブ系溶媒、メタノール、エタノール、
プロパノール、n−ブタノールなどのアルコール系溶
媒、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系
溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム
などのハロゲン系溶媒)を配合し、冷暗所にて例えば高
速撹拌機を使用して混合することにより調製できる。
【0036】本発明のホログラムの製造において記録層
は上記感光性組成物を通常の方法によりガラス板、ポリ
エチンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィル
ム、アクリル板、トリアセチルセルロースフィルム、ポ
リカーボネート板などの透明な支持体上に塗布し、必要
に応じて乾燥することにより形成することができる。塗
布量は適宜選択されるが、例えば乾燥塗布量が1g/m2
〜50g/m2であってよい。
【0037】さらに通常は、この記録層の上に保護層と
してポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレ
ンフィルム、ポリプロピレンフィルム、トリアセチルセ
ルロースフィルム、ポリカーボネート板、ガラス板、ア
クリル板などを設けて使用される。このように中間層が
本発明組成物による記録層である3層体を作製する別の
方法として、例えば、どちらか一方に剥離しやすい処理
が施されている2つのポリエチレンテレフタレートフィ
ルムの間に記録層を形成しておき、使用時に片方のフィ
ルムを剥離してその面を適当な支持体上にラミネートし
てもよい。また例えば2枚のガラス板の間に本発明組成
物を注入することもできる。
【0038】このように作製された記録層は、レーザー
光やコヒーレンス性の優れた光(例えば波長300〜1
200nm)による通常のホログラフィー露光装置による
干渉縞によってその内部に干渉縞が記録される。本発明
の組成物の場合、この段階で、記録された干渉縞による
回折光が得られホログラムとすることができる。しかし
この段階では未反応の重合性化合物が感光層に残存して
いるため、ホログラムの皮膜強度が得られない場合もあ
る。これらの感光層中に残存している未反応成分を重合
させるために加熱処理をするか、あるいは後露光として
キセノンランプ、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハラ
イドランプ、ハロゲンランプなどの光をホログラムに全
面露光することにより皮膜強度に優れたホログラムが得
られる。なお、後露光の前または後に記録層を熱や赤外
線で処理することで回折効率、回折光のピーク波長、半
値幅などを変化させることもできる。
【0039】上記体積ホログラムは、例えばレンズ、回
折格子、干渉フィルター、ヘッドアップディスプレー装
置、一般的な三次元ディスプレー、光フアイバー用結合
器、ファクシミリ用光偏光器、IDカードなどのメモリ
ー材料、建築用窓ガラス、広告宣伝媒体などに使用でき
る。
【0040】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を具体的に説明
するが、本発明は、これに限定されるものではない。後
述の各実施例及び比較例で示される感光性組成物を用い
て、以下の方法で試験板を作成し、露光して各ホログラ
ムを得、この物性評価を以下の方法で行った。
【0041】(試験板作成)所定量の光ラジカル重合開
始剤(系)成分(c)と光カチオン重合開始剤(系)成分(d)
を溶媒に溶解または分散した後、成分(a)、成分(b)およ
び高分子結合剤などのその他の成分を加えて撹拌し、ろ
過を経て感光液を得た。この感光液をアプリケーターを
使用して16cm×16cmのガラス板上に塗布し、90度
で5分間乾燥させた。さらに、その上に厚さ80μmの
ポリエチレンフィルム(東燃化学(株)LUPIC LI)
をラミネート用ローラーを使用してラミネートし、この
板を3〜4cm角に分割して試験板とした。
【0042】(露光)第1露光はすべてアルゴンレーザー
の514.5nm光を用いて行った。反射型ホログラムの
記録方法の概略図を図1に示す。試験板面における1つ
の光束の光強度は1.0mW/cm2とし、露光は30秒間行
った。露光時の感光性組成物温度は25℃であった。第
1露光終了後、後露光として、高圧水銀灯(日本電池
(株)製、実験用紫外線照射装置、FL−1001−2)
の光をポリエチレンフィルム側から1分間照射した。
【0043】(評価)反射型ホログラムの回折効率は、
(株)島津製作所製自記分光光度計UV−2100と付属
の積分球装置ISR−260によるホログラムの反射率
測定から求めた。また、回折効率の測定部分の膜厚は、
フィッシャー社製膜厚測定器ベータスコープ850を用
いて測定した。このようにした得られた回折効率と膜厚
の値から、屈折率変調(干渉縞の屈折率変化の半分の値)
を計算して求めた。計算式は「カップルド・ウエーブ・
セオリー・フォー・シック・ホログラム・グレーティン
グス」(Coupled Wave Theory for Thick Holo
gram Glatings)(H.コゲルニク(H.Kogelnik),ベ
ル・シスト・テク・J.(Bell Syst Tech.J.)
第48巻、第2909−2947頁(1969))に記載
されているものを用いた。屈折率変調の値は膜厚に依存
せず、この値によって組成物の屈折率変調能が比較でき
る。
【0044】耐熱性についてはホログラムを100℃の
フラン器に1000時間静置したときのホログラムの試
験板の回折効率の変化、回折ピーク波長の変化を調べ
た。
【0045】以下の各実施例及び各比較例の感光性組成
物を調製し、前記の方法で各ホログラムを作成し、前記
のようにして評価をおこなった。
【0046】(実施例1〜3)ここでは、25℃以下のガ
ラス転移温度を有するアクリル樹脂を使用し、ホログラ
ムを作製した例を示す。光ラジカル重合開始剤系(c)と
しては、DYE−1とジフェニルヨードニウム・トリフ
ルオロメタンスルホン酸塩(DPI・CF3SO3)の組
み合わせを用いた。光カチオン重合開始剤系(d)はトリ
アリールスルホニウム・ヘキサフルオロアンチモネート
系化合物(TPS・SbF6)を用いた。
【0047】表1に実施例1〜3に使用したホログラム
記録用感光性組成物の組成を示す。また、表2にホログ
ラムの評価結果と耐熱性試験結果を示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】いずれの例においても高回折効率かつ高屈
折率変調の反射型ホログラムが得られた。
【0051】(比較例1、2)これらは、実施例1〜3に
対する比較例であり、ガラス転移温度が25℃以上であ
るアクリル樹脂を使用した場合、反射型ホログラムの回
折効率、屈折率変調が実施例1〜3より劣り、不十分で
あることを示す例である。
【0052】表3に比較例1、比較例2に使用したホロ
グラム記録用感光性組成物の組成を示す。また表4にホ
ログラムの評価結果と耐熱性試験結果を示す。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】(実施例4〜8)ここでは、25℃以下の
ガラス転移温度を有し、かつグリシジルメタクリレート
もしくは脂環式エポキシ基を有するアクリル酸エステル
を共重合することにより側鎖にカチオン重合性基を導入
したアクリル樹脂を使用し、ホログラムを作製した例を
示す。光重合開始剤系(c)としては実施例1〜3と同
様にDYE−1とジフェニルヨードニウム・トリフルオ
ロメタンスルホン酸塩(DPI・CF3SO3)の組み合
わせを用いた。光カチオン重合開始剤系(d)もまた、実
施例1〜3と同様にトリアリールスルホニウム・ヘキサ
フルオロアンチモネート系化合物(TPS・SbF6)を
用いた。
【0056】表5に実施例4〜8に使用したホログラム
記録用感光性組成物の組成を示す。また、表6にホログ
ラムの評価結果と耐熱性試験結果を示す。
【0057】
【表5】
【0058】
【表6】
【0059】いずれの例においても高回折効率かつ高屈
折率変調で耐熱性試験における回折効率および回折ピー
ク波長の変化が少ない、反射型ホログラムが得られた。
【0060】この場合、後露光時に光カチオン重合開始
剤系(d)から発生した酸によってアクリル樹脂の側鎖の
カチオン重合性基が光カチオン重合することにより、干
渉縞を記録したホログラムの屈折率分布構造が安定化さ
れて、側鎖にカチオン重合性基を有しないアクリル樹脂
を使用した実施例1〜3に比べて耐熱性試験における回
折効率および回折ピーク波長の変化が少なくなったと考
えられる。
【0061】尚、上記実施例1〜実施例8、比較例1、
比較例2および表1〜表6において表記された化合物の
略称は以下の通りである。
【0062】樹脂を構成するモノマー ・GMA・・・グリシジルメタクリレート ・EA・・・エチルアクリレート ・MMA・・・メチルメタクリレート ・MA・・・メチルアクリレート ・NBA・・・n−ブチルアクリレート ・A200・・・脂環式エポキシ基を有するアクリル酸
エステル 「ダイセル化学工業、CYCLOMER、A−200」
【0063】カチオン重合性化合物(a) ・CAT−1・・・ペンタエリスリトールにプロピレン
オキサイドを4モル付加したグリシジルエーテル 1分子あたりのグリシジル基数は3こ。
【0064】ラジカル重合性化合物(b) ・A−BPHE・・・9,9−ビス(3−エチル−4−ア
クリロキシジエトキシフェニル)フルオレン ・AEPM・・・ビス(4−アクリロキシジエトキシフ
ェニル)メタン
【0065】光ラジカル重合開始剤系(c) ・DYE−1・・・3,9−ジエチル−3'−カルボキシ
メチル−2,2'−チアカルボシアニン、ヨウ素塩 ・DPI・TF・・・ジフェニルヨードニウム・トリフ
ルオロメタンスルホン酸塩
【0066】光カチオン重合開始剤系(d) ・TPS・SbF6・・・チバガイギー社製、トリアリー
ルスルホニウム・ヘキサフルオロアンチモネート系化合
物、商品名UVI−6974
【0067】その他の成分、溶媒 ・MIBK・・・メチルイソブチルケトン ・BuOH・・・n−ブチルアルコール
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1露光における反射型ホログラムの記録方
法の概略図を示す。
【符号の説明】
1:ガラス板 2:記録層 3:ポリエチレンフィルム 4:レーザー 5:レーザービーム 6:ミラー 7:ビームスプリッター 8:対物レンズ 9:レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03H 1/02 1/04 (72)発明者 住吉 岩夫 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー光またはコヒーレンス性の優れ
    た光の干渉によって生じる干渉縞を屈折率の異なる縞と
    して記録するのに使用される体積ホログラム記録用感光
    性組成物に於いて、該組成物が、(a)常温で液状である
    カチオン重合性化合物、(b)ラジカル重合性化合物、(c)
    上記のレーザー光またはコヒーレンス性の優れた光に感
    光して成分(b)を重合させる光ラジカル重合開始剤系、
    (d)カチオン重合開始剤系、および(e)上記干渉縞記録時
    の感光性組成物温度より低いガラス転移温度を有する樹
    脂の各成分を含むことを特徴とする、体積ホログラム記
    録用感光性組成物。
  2. 【請求項2】 成分(e)がさらにカチオン重合性基を有
    する樹脂である請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 成分(e)が上記干渉縞記録時の感光性組
    成物温度より30℃以上低いガラス転移温度を有する樹
    脂である請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 成分(a)の平均屈折率が成分(b)のそれよ
    り低い請求項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 同一または異なる2つの透明な支持体の
    間に請求項1の組成物からなる記録層を有する体積ホロ
    グラムの記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項5の記録媒体にレーザー光または
    コヒーレンス性の優れた光の干渉によって生じる干渉縞
    を露光し、続いて該記録媒体に紫外および/または可視
    域の光を全面露光する体積ホログラムの記録方法。
  7. 【請求項7】 請求項5の記録媒体にレーザー光または
    コヒーレンス性の優れた光の干渉によって生じる干渉縞
    を露光し、続いて該記録媒体を加熱処理する体積ホログ
    ラムの記録方法。
  8. 【請求項8】 請求項5の記録媒体にレーザー光または
    コヒーレンス性の優れた光の干渉によって生じる干渉縞
    を露光し、続いて該記録媒体への紫外および/または可
    視域の光の全面露光と加熱処理を同時または逐次に行う
    体積ホログラムの記録方法。
  9. 【請求項9】 紫外および/または可視域の光の全面露
    光工程で発生する熱を利用して加熱処理を行う請求項8
    の記録方法。
  10. 【請求項10】 請求項6〜8に記載のいずれかの方法
    で記録した体積ホログラム。
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