JPH08100694A - 内燃機関のアイドル速度制御装置 - Google Patents

内燃機関のアイドル速度制御装置

Info

Publication number
JPH08100694A
JPH08100694A JP6240345A JP24034594A JPH08100694A JP H08100694 A JPH08100694 A JP H08100694A JP 6240345 A JP6240345 A JP 6240345A JP 24034594 A JP24034594 A JP 24034594A JP H08100694 A JPH08100694 A JP H08100694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
idle speed
idle
internal combustion
combustion engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6240345A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsunori Ueda
克則 上田
Hideo Nakai
英雄 中井
Kazumasa Iida
和正 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP6240345A priority Critical patent/JPH08100694A/ja
Publication of JPH08100694A publication Critical patent/JPH08100694A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 変速が要求されるような状況でのみ目標アイ
ドル速度を高く設定することにより、燃費の大幅な向上
を図った内燃機械のアイドル速度制御装置を提供する。 【構成】 ECU9は、Dレンジにおいて、アイドルス
イッチ14がONであり、停車中である場合には、比較
的低い目標アイドル速度NETと目標ISCバルブポジシ
ョンPVTとをもってISC5の駆動制御を行い、エンジ
ン回転速度NE を下げて燃費の向上を図る。一方、Nレ
ンジからDレンジにシフトされた直後や、減速走行時に
車速Vが第2閾値VSHを下回った場合には、比較的高い
目標アイドル速度NETと目標ISCバルブポジションP
VTとをもってISC5の駆動制御を行い、エンジン回転
速度NE を上げて変速段の確立や切換えに必要な作動油
圧を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機を備えた自
動車用内燃機関のアイドル速度制御装置に係り、詳しく
は変速が予測または要求されるときのみアイドル速度を
高く設定することにより燃費の向上を図る技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動変速機が接続される自動車
用エンジンでは、アイドル運転時のエンジン回転速度
(アイドル速度)が、非走行レンジ(PおよびNレン
ジ)と走行レンジ(D,R,2,1レンジ等)とで異な
っている。すなわち、アイドル速度は、非走行レンジで
は補機類等の負荷が小さいため比較的高くなり、走行レ
ンジではトルクコンバータの負荷等により比較的低くな
る。また、電子制御式のISC(アイドルスピードコン
トローラ)を備えたガソリンエンジンでは、ECU(エ
ンジンコントロールユニット)が、非走行レンジと走行
レンジとにおける目標アイドル速度をそれぞれ設定し、
実際のエンジン回転速度が目標アイドル速度となるよう
にISCを介して吸入空気量を制御している。尚、走行
レンジでは非走行レンジに比べて目標アイドル速度は低
く設定されているが、負荷が大きいことにより、ISC
を通過する吸入空気量は逆に多くなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、目標アイド
ル速度は、燃費を考慮した場合、当然のことながら、ハ
ンチングやエンジンストールが起こらない限度内で低く
した方がよい。しかし、自動変速機が接続されるエンジ
ンでは、以下に述べる理由により、走行レンジにおける
目標アイドル速度をあまり低くすることができなかっ
た。すなわち、自動変速機の油圧摩擦係合要素は入力軸
に駆動される油圧ポンプからの作動油圧により係合する
ため、エンジン回転速度が低過ぎると、作動油圧が低下
してTCU(トランスミッションコントロールユニッ
ト)が意図した変速を行えなくなるのである。例えば、
非走行レンジから走行レンジにシフトされた直後には、
1速段や2速段を確立して発進に備えるが、変速段の確
立が終了するまでは比較的高い作動油圧を必要とするた
め、目標アイドル速度が低過ぎた場合には、この作動が
円滑に行われなくなる。
【0004】また、高速段で走行中にスロットルを全閉
にして減速を行った場合、TCUは、車速がある程度低
くなった時点で、運転者の加速操作が生じた場合にダウ
ンシフトを行う。ところが、減速走行の際には、トルク
コンバータの滑りによって、エンジン回転数は車速より
も早く低下するため、エンジン回転速度がアイドル速度
に近づいてしまう。そのため、ECUが設定した目標ア
イドル速度が低過ぎると、ダウンシフトに必要な作動油
圧が得られず、高速段が確率されたままとなって、ドラ
イバビリティの悪化等が生じてしまう。また、減速して
停車する前には、次の発進加速に備えて1速段あるいは
2速段へのダウンシフトを行うが、この場合において
も、目標アイドル速度が低過ぎると、ダウンシフトに必
要な作動油圧が得られなくなってしまう。したがって、
従来は、目標アイドル速度を油圧ポンプの作動を保証す
る程度に高く設定せざるを得ず、渋滞路走行時等に燃費
が大幅に悪化する要因となっていた。
【0005】そこで、特開平4−91332号公報で
は、ダウンシフトが行われる際に、一時的にアイドル回
転数を高める装置が提案されている。この装置では、ダ
ウンシフト指令が出力されると、所定時間に亘ってIS
Cにアイドルアップ指令を出力し、ダウンシフトが行わ
れる間は作動油圧を高めに維持するようにしている。と
ころが、この装置では、その弁体がステップモータ等に
より駆動されるためにISCの開弁作動に時間を要する
と共に、ISCが開弁しても吸気慣性により即座には吸
気量が増加せず、実際にエンジン回転速度が上昇するま
でには少なからぬタイムラグが発生してシフトレスポン
スが悪くなるという問題があった。
【0006】本発明は、上記状況に鑑みてなされたもの
で、変速が要求されるような状況でのみ目標アイドル速
度を高く設定することにより、燃費の大幅な向上を図っ
た内燃機関のアイドル速度制御装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、この目的を達成
するために、本発明の請求項1では、複数の変速段と、
作動油圧の供給や排出により係合あるいは解放されて各
変速段を達成する複数の油圧摩擦係合要素と、内燃機関
により回転駆動されて前記作動油圧に必要な油圧を発生
する油圧ポンプとを有する自動変速機が前記内燃機関に
接続されると共に、人為的操作に応じて前記内燃機関の
吸入空気量を調整するスロットル手段と、前記内燃機関
がアイドル運転状態にあるときに当該内燃機関の吸入空
気量を調整するアイドル吸気量調整手段と、前記内燃機
関のアイドル速度を所定値に維持するべく前記アイドル
吸気量調整手段を制御する制御手段とを備えた内燃機関
のアイドル速度制御装置において、前記制御手段は、車
両の運転状態に基づき前記自動変速機の作動油圧の供給
が行われる可能性のある運転状態であるか否かを判定す
る運転状態検出手段と、通常時は前記アイドル速度が所
定の第1目標アイドル速度となるように前記アイドル吸
気量調整手段を制御する一方、前記運転状態検出手段に
よって前記自動変速機の作動油圧の供給が行われる可能
性のある運転状態である判定されると前記アイドル速度
が前記第1目標アイドル速度より高い第2目標アイドル
速度となるように前記アイドル吸気量調整手段を制御す
るアイドル速度変更手段とを備えたことを特徴とする内
燃機関のアイドル速度制御装置を提案する。
【0008】また、本発明の請求項2では、前記運転状
態検出手段は、前記スロットル手段がアイドル位置にあ
ると共に、車速が所定速度範囲にあるときに前記自動変
速機の作動油圧の供給が行われる可能性のある運転状態
であると判定することを特徴とする、請求項1記載の内
燃機関のアイドル速度制御装置を提案する。また、本発
明の請求項3では、前記所定速度範囲は、減速後の再加
速のために前記自動変速機がダウンシフトを行う可能性
のある車速領域であることを特徴とする、請求項2記載
の内燃機関のアイドル速度制御装置を提案する。
【0009】また、本発明の請求項4では、前記所定速
度範囲は、停車前の所定速度から停車状態までの車速領
域であることを特徴とする、請求項2記載の内燃機関の
アイドル速度制御装置を提案する。また、本発明の請求
項5では、前記運転状態検出手段は、前記自動変速機が
非走行レンジから走行レンジに切り換えられてから所定
時間が経過するまでの間にあるときに前記自動変速機の
作動油圧の供給が行われる可能性のある運転状態である
と判定するものであって、前記アイドル速度変更手段
は、前記自動変速機が走行レンジにあるときに前記アイ
ドル速度が前記第1目標アイドル速度となるように前記
アイドル吸気量調整手段を制御する一方、前記運転状態
検出手段によって前記自動変速機の作動油圧の供給が行
われる可能性のある運転状態である判定されると前記ア
イドル速度が前記第2目標アイドル速度となるように前
記アイドル吸気量調整手段を制御することを特徴とす
る、請求項1記載の内燃機関のアイドル速度制御装置を
提案する。
【0010】また、本発明の請求項6では、前記第2目
標アイドル速度は、前記自動変速機の油圧が発生する作
動油圧が前記摩擦係合要素の係合に必要な値となるよう
に前記油圧ポンプの入力軸を回転させうる速度であるこ
とを特徴とする、請求項1記載の内燃機関のアイドル速
度制御装置を提案する。
【0011】
【作用】請求項1のアイドル速度制御装置では、例え
ば、Dレンジで停車中等においては、燃費を向上させる
べく、比較的低い第1目標アイドル速度をもって制御手
段がアイドル吸気量調整手段を駆動制御する。一方、D
レンジで減速走行中等に自動変速機の作動油圧の供給が
行われる可能性のある運転状態となったときには、比較
的高い第2目標アイドル速度をもって制御手段がアイド
ル吸気量調整手段を駆動制御し、変速を円滑に行えるよ
うにする。
【0012】また、請求項2のアイドル速度制御装置で
は、例えば、Dレンジで減速走行中等に車速が所定速度
範囲になったら、制御手段は自動変速機の作動油圧の供
給が行われる可能性のある運転状態になったと判定し、
第2目標アイドル速度をもってアイドル吸気量調整手段
を駆動制御する。また、請求項3のアイドル速度制御装
置では、例えば、Dレンジで減速走行中等に車速が所定
値まで低下したら、制御手段は、再加速のためのダウン
シフトを考慮して、第2目標アイドル速度をもってアイ
ドル吸気量調整手段を駆動制御する。
【0013】また、請求項4のアイドル速度制御装置で
は、例えば、Dレンジで減速走行中等に車速が所定値ま
で低下したら、制御手段は、停車前ダウンシフトを考慮
して、第2目標アイドル速度をもってアイドル吸気量調
整手段を駆動制御する。また、請求項5のアイドル速度
制御装置では、例えば、NレンジからDレンジに切り換
えられた直後には、制御手段は所定時間にわたって比較
的高い第2目標アイドル速度をもってアイドル吸気量調
整手段を駆動制御し、1速段あるいは2速段の確立が行
えるようにする。
【0014】また、請求項6のアイドル速度制御装置で
は、第2目標アイドル速度を油圧ポンプが発生する作動
油圧が油圧摩擦係合要素の係合に必要な値となるように
入力軸を回転させうる速度とし、変速段の切換えや確立
を確実ならしめる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の一実施例を
詳細に説明する。図1には、本発明に係るアイドル速度
制御装置を適用した乗用車のパワープラントの概略構成
を示してある。同図において、エンジン1の後端には自
動変速機2が接続されており、出力が自動変速機2を介
して図示しない駆動輪に伝達される。エンジン1は直列
4気筒ガソリンエンジンであり、その吸気マニホールド
3には、スロットル弁4を迂回して、アイドル吸気量調
整手段たるステップモータ式のISC5が取り付けられ
ている。一方、自動変速機2は、トルクコンバータ6,
変速機本体7,油圧コントローラ8から構成されてい
る。変速機本体7は複数組のプラネタリギヤの他、油圧
クラッチや油圧ブレーキ等の油圧摩擦係合要素を内蔵し
ている。また、油圧コントローラ8には、一体に形成さ
れた油圧回路の他、油圧制御用の複数の電磁弁が収納さ
れている。エンジン1と自動変速機2とは、それぞれ図
示しない入出力装置,多数の制御プログラムを内蔵した
記憶装置(ROM,RAM,BURAM等),中央処理
装置(CPU),タイマカウンタ等を具えた、ECU9
とTCU10とにより駆動制御される。
【0016】ECU9の入力側には、エンジン回転速度
NE や各気筒のクランク角度を検出するクランク角セン
サ11,冷却水温WT を検出する水温センサ12,スロ
ットル弁4の開弁角度と全閉状態とをそれぞれ検出する
スロットルセンサ13およびアイドルスイッチ14等の
他、図示しない各種のセンサやスイッチ類が接続してい
る。一方、TCU10の入力側には、トルクコンバータ
6のタービン回転数を検出するNT センサ15,車速V
に代えてトランスファドライブギヤの回転数NO を検出
するNO センサ16,変速レンジの位置を検出するイン
ヒビタスイッチ17等、種々のセンサやスイッチ類が接
続されている。また、ECU9とTCU10とは、ケー
ブル18により電気的に接続されており、互いに情報を
交換する。そして、ECU9は、これらの入力情報に基
づいて、燃料噴射量や点火時期等を決定し、図示しない
燃料噴射弁や点火装置の他、ISC5等を含めたエンジ
ン1の総合的な駆動制御を行う。また、TCU10も、
入力情報に基づき、油圧コントローラ8を介して変速機
本体7内の油圧摩擦係合要素を駆動し、自動変速機2の
変速制御を行う。
【0017】以下、図2の制御フローチャートおよび図
3のタイムチャートを用いて、本実施例における制御の
手順を説明する。運転者がイグニッションキーをONに
してエンジン1がスタートすると、ECU9は、所定の
制御インターバルで、図3のフローチャートに示したI
SC駆動制御サブルーチンを繰り返し実行する。
【0018】このサブルーチンを開始すると、ECU9
は先ず、ステップS2で上述した各種センサからの運転
情報をRAMに読み込み、次いでステップS4でTCU
10からの入力情報により現在の変速レンジがDレンジ
であるか否かを判定する。エンジン始動直後には、変速
レンジがPレンジあるいはNレンジであるため、ステッ
プS4の判定は当然に否定(No )となるが、この場合
には、ECU9は、ステップS6で後述するタイマカウ
ンタTの値を0にリセットした後、ステップS8で、下
式により求めた目標アイドル速度NETと目標ISCバル
ブポジションPVTとをもって、ISC5の駆動制御(N
レンジ制御)を実行する。
【0019】NET=fN [WT ] PVT=gN [WT ] ここで、fN およびgN は、エンジン1の冷却水温WT
をパラメータとするNレンジ制御用のマップ値であり、
本実施例では暖機時において、図3に示したように、目
標アイドル速度NETが700rpm程度、目標ISCバル
ブポジションPVTが10ステップ程度に設定される。
尚、マップにおいて、目標アイドル速度NETと目標IS
CバルブポジションPVTとは、冷却水温WT が低い場合
には、燃料の気化率の低下を補うべく、共に比較的大き
く設定されている。また、ISC5の駆動制御にあたっ
ては、所定の運転条件、すなわち、車速Vが0km/h(非
走行状態)であること、アイドルスイッチ14がON
(スロットル弁4が全閉状態)であること、エンジン回
転速度NE が所定の閾値NES以下であること等が満たさ
れた場合にのみ、ECU9は、目標アイドル速度NETに
よる回転数フィードバック制御を行い、それ以外の場合
には、目標ISCバルブポジションPVTによるオープン
ループ制御を行う。
【0020】さて、運転者がPあるいはNレンジからD
レンジへのシフトを行い(図3中のa点)、ステップS
4の判定が肯定(Yes)になると、ECU9は、ステッ
プS10でタイマカウンタTの値が所定の設定値T1 に
達したか否かを判定する。そして、シフト直後は、タイ
マカウンタTの値が小さいため、ECU9は、ステップ
S12でタイマカウンタTに1を加算した後、ステップ
S14で下式により求めた目標アイドル速度NETと目標
ISCバルブポジションPVTとをもって、ISC5の駆
動制御(Dレンジ通常制御)を実行する。
【0021】NET=fDH[WT ] PVT=gDH[WT ] ここで、fDHおよびgDHは、エンジン1の冷却水温WT
をパラメータとするDレンジ通常制御用のマップ値であ
り、本実施例では暖機時において、図3に示したよう
に、目標アイドル速度NETが650rpm程度、目標IS
CバルブポジションPVTが20ステップ程度に設定され
る。
【0022】Dレンジへのシフトが行われると、TCU
10は、図3に示したように、ニュートラル状態から2
速段への変速を開始する。これは、エンジン1の出力が
大きい場合、停止時に1速段に変速すると、クリープ力
が強くなり過ぎてしまうためである。そして、Dレンジ
通常制御においては、エンジン回転速度NE が比較的高
く保たれるため、油圧ポンプが発生する作動油圧によ
り、2速段への変速は円滑に行われる。また、タイマカ
ウンタT用の設定値T1 は、2速段への変速に要する時
間より大きく設定されている。
【0023】タイマカウンタTの値が設定値T1 に達し
(図3中のb点)、ステップS10の判定がYesになる
と、ECU9は、ステップS16でアイドルスイッチ1
4がONであるか否かを判定する。そして、この判定が
Yesである場合には、ECU9は、更にステップS18
で、現在の車速が第1閾値VSL(本実施例では、0km/
h)より大きく、第2閾値VSH(本実施例では、15km/
h)以下であるか否かを判定する。そして、発進する前
の停車状態では、ステップS16の判定がYes、ステッ
プS18の判定がNo となるため、ECU9は、ステッ
プS20で下式により求めた目標アイドル速度NETと目
標ISCバルブポジションPVTとをもって、ISC5の
駆動制御(Dレンジ低速制御)を実行する。
【0024】NET=fDL[WT ] PVT=gDL[WT ] ここで、fDLおよびgDLは、エンジン1の冷却水温WT
をパラメータとするDレンジ低速制御用のマップ値であ
り、本実施例では暖機時において、図3に示したよう
に、目標アイドル速度NETが550rpm程度、目標IS
CバルブポジションPVTが5ステップ程度に設定され
る。これにより、ISC5を介してエンジン1に供給さ
れる吸入空気量は非常に少なくなり、燃費が大幅に向上
することになる。
【0025】Dレンジで運転者がアクセルペダルを踏み
込み、車両が発進すると(図3中のc点)、TCU10
は1速段に変速した後、車速とスロットル開度とをパラ
メータとする図示しない変速マップに応じて、アップシ
フトを行ってゆく。この際、ISC駆動制御サブルーチ
ンでは、ステップS16の判定がNo となり、ECU9
はステップS20でDレンジ低速制御を続行するが、エ
ンジン回転速度NE が十分に高いため、変速不良等は当
然に生じない。
【0026】一方、運転者がアクセルペダルから足を放
し、車両が減速走行を開始すると(図3中のd点)、T
CU10は高速段をホールドしたまま、車速Vとエンジ
ン回転速度NE が共に低下してゆく。この際、ISC駆
動制御サブルーチンでは、ステップS16の判定がYes
となるが、車速Vが第2閾値VSHより高い間は、ステッ
プS18の判定がNo となり、ECU9はステップS2
0でDレンジ低速制御を続行する。
【0027】車速Vが第2閾値VSH以下となり、ステッ
プS18の判定がYesとなると(図3中のe点)、EC
U9は、ステップS14でDレンジ通常制御を実行す
る。これにより、エンジン回転速度NE が上昇し、油圧
ポンプが発生する作動油圧も高くなり、TCU10によ
る停車前の2速段への変速(図3中のf点)が円滑に行
われるようになる。また、この時点で運転者が再加速を
行うと、TCU10は1速段等への変速を行うが、この
場合にも十分な作動油圧が確保される。
【0028】車両が完全に停止して、車速Vが第1閾値
VSLに等しくなると(図3中のg点)、ステップS18
の判定がNo となり、ECU9は、ステップS20で再
びDレンジ低速制御を実行する。そして、運転者がアク
セルペダルを踏み込み、車両が再び発進する(図3中の
h点)までは、Dレンジ低速制御を続行する。以上述べ
たように、本実施例では、変速のための作動油圧が要求
される場合を除き、アイドル速度を低く抑えるようにし
たため、特に渋滞路走行のように停車時間が長い運転モ
ードでは、燃費を著しく向上させることができた。
【0029】以上で具体的実施例の説明を終えるが、本
発明の態様は上記実施例に限られるものではない。例え
ば、上記実施例は、本発明をDレンジの非走行時におい
て2速段が確立される自動変速機に適用したものである
が、1速段が確立される自動変速機に適用してもよい。
また、上記実施例ではバイパス式のISCを駆動制御す
るものであるが、直動式のISCを駆動制御するであっ
てもよい。更に、制御の具体的手順や各設定値等につい
ても、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能で
ある。
【0030】
【発明の効果】本発明の請求項1によれば、複数の変速
段と、作動油圧の供給や排出により係合あるいは解放さ
れて各変速段を達成する複数の油圧摩擦係合要素と、内
燃機関により回転駆動されて前記作動油圧に必要な油圧
を発生する油圧ポンプとを有する自動変速機が前記内燃
機関に接続されると共に、人為的操作に応じて前記内燃
機関の吸入空気量を調整するスロットル手段と、前記内
燃機関がアイドル運転状態にあるときに当該内燃機関の
吸入空気量を調整するアイドル吸気量調整手段と、前記
内燃機関のアイドル速度を所定値に維持するべく前記ア
イドル吸気量調整手段を制御する制御手段とを備えた内
燃機関のアイドル速度制御装置において、前記制御手段
は、車両の運転状態に基づき前記自動変速機の作動油圧
の供給が行われる可能性のある運転状態であるか否かを
判定する運転状態検出手段と、通常時は前記アイドル速
度が所定の第1目標アイドル速度となるように前記アイ
ドル吸気量調整手段を制御する一方、前記運転状態検出
手段によって前記自動変速機の作動油圧の供給が行われ
る可能性のある運転状態である判定されると前記アイド
ル速度が前記第1目標アイドル速度より高い第2目標ア
イドル速度となるように前記アイドル吸気量調整手段を
制御するアイドル速度変更手段とを備えるようにしたた
め、例えば、Dレンジで停車中等においては、比較的低
い第1目標アイドル速度をもってアイドル吸気量調整手
段が駆動制御されることになり、実用燃費を大幅に向上
させることができる一方、スロットル手段を全閉とした
減速走行時等には、車速が所定速度範囲になった時点で
比較的高い第2目標アイドル速度をもってアイドル吸気
量調整手段が駆動制御されることになり、変速が円滑に
行えるようになる。
【0031】また、請求項2によれば、請求項1のアイ
ドル速度制御装置において、前記運転状態検出手段は、
前記スロットル手段がアイドル位置にあると共に、車速
が所定速度範囲にあるときに前記自動変速機の作動油圧
の供給が行われる可能性のある運転状態であると判定す
るようにしたため、例えば、Dレンジで減速走行中等に
車速が所定速度範囲になったら、制御手段は、第2目標
アイドル速度をもってアイドル吸気量調整手段を駆動制
御することになり、変速に要求される作動油圧が確保さ
れるようになる。
【0032】また、請求項3によれば、請求項2のアイ
ドル速度制御装置において、前記所定速度範囲を、減速
後の再加速のために前記自動変速機がダウンシフトを行
う可能性のある車速領域としたため、運転者の加速操作
に応じた迅速なダウンシフトが可能となる。また、請求
項4によれば、請求項2のアイドル速度制御装置におい
て、前記所定速度範囲を、停車前の所定速度から停車状
態までの車速領域としたため、停車前ダウンシフトに要
求される作動油圧が確保されるようになる。
【0033】また、請求項5によれば、請求項1のアイ
ドル速度制御装置において、前記運転状態検出手段は、
前記自動変速機が非走行レンジから走行レンジに切り換
えられてから所定時間が経過するまでの間にあるときに
前記自動変速機の作動油圧の供給が行われる可能性のあ
る運転状態であると判定するものであって、前記アイド
ル速度変更手段は、前記自動変速機が走行レンジにある
ときに前記アイドル速度が前記第1目標アイドル速度と
なるように前記アイドル吸気量調整手段を制御する一
方、前記運転状態検出手段によって前記自動変速機の作
動油圧の供給が行われる可能性のある運転状態である判
定されると前記アイドル速度が前記第2目標アイドル速
度となるように前記アイドル吸気量調整手段を制御する
ようにしたため、例えば、NレンジからDレンジに切り
換えられた直後における1速段あるいは2速段の確立が
円滑に行えるようになる。
【0034】また、請求項6によれば、請求項1のアイ
ドル速度制御装置において、請求項1のアイドル速度制
御装置において、前記第2目標アイドル速度を、前記自
動変速機の油圧ポンプが発生する作動油圧が前記油圧摩
擦係合要素の係合に必要な値となるように前記油圧ポン
プの入力軸を回転させうる速度としたため、変速段の切
換えや確立を確実に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたパワープラントの概略構成
図である。
【図2】ISC駆動制御サブルーチンの手順を示したフ
ローチャートである。
【図3】実施例における運転状態の変化を示したタイム
チャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 3 吸気マニホールド 4 スロットル弁4 5 ISC5 9 ECU 10 TCU 11 クランク角センサ 12 水温センサ 13 スロットルセンサ 14 アイドルスイッチ 16 NO センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 41/08 315 45/00 312 M

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の変速段と、作動油圧の供給や排出
    により係合あるいは解放されて各変速段を達成する複数
    の油圧摩擦係合要素と、内燃機関により回転駆動されて
    前記作動油圧に必要な油圧を発生する油圧ポンプとを有
    する自動変速機が前記内燃機関に接続されると共に、 人為的操作に応じて前記内燃機関の吸入空気量を調整す
    るスロットル手段と、 前記内燃機関がアイドル運転状態にあるときに当該内燃
    機関の吸入空気量を調整するアイドル吸気量調整手段
    と、 前記内燃機関のアイドル速度を所定値に維持するべく前
    記アイドル吸気量調整手段を制御する制御手段とを備え
    た内燃機関のアイドル速度制御装置において、 前記制御手段は、 車両の運転状態に基づき前記自動変速機の作動油圧の供
    給が行われる可能性のある運転状態であるか否かを判定
    する運転状態検出手段と、 通常時は前記アイドル速度が所定の第1目標アイドル速
    度となるように前記アイドル吸気量調整手段を制御する
    一方、前記運転状態検出手段によって前記自動変速機の
    作動油圧の供給が行われる可能性のある運転状態である
    判定されると前記アイドル速度が前記第1目標アイドル
    速度より高い第2目標アイドル速度となるように前記ア
    イドル吸気量調整手段を制御するアイドル速度変更手段
    とを備えたことを特徴とする内燃機関のアイドル速度制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記運転状態検出手段は、 前記スロットル手段がアイドル位置にあると共に、車速
    が所定速度範囲にあるときに前記自動変速機の作動油圧
    の供給が行われる可能性のある運転状態であると判定す
    ることを特徴とする、請求項1記載の内燃機関のアイド
    ル速度制御装置。
  3. 【請求項3】 前記所定速度範囲は、 減速後の再加速のために前記自動変速機がダウンシフト
    を行う可能性のある車速領域であることを特徴とする、
    請求項2記載の内燃機関のアイドル速度制御装置。
  4. 【請求項4】 前記所定速度範囲は、 停車前の所定速度から停車状態までの車速領域であるこ
    とを特徴とする、請求項2記載の内燃機関のアイドル速
    度制御装置。
  5. 【請求項5】 前記運転状態検出手段は、 前記自動変速機が非走行レンジから走行レンジに切り換
    えられてから所定時間が経過するまでの間にあるときに
    前記自動変速機の作動油圧の供給が行われる可能性のあ
    る運転状態であると判定するものであって、 前記アイドル速度変更手段は、 前記自動変速機が走行レンジにあるときに前記アイドル
    速度が前記第1目標アイドル速度となるように前記アイ
    ドル吸気量調整手段を制御する一方、前記運転状態検出
    手段によって前記自動変速機の作動油圧の供給が行われ
    る可能性のある運転状態である判定されると前記アイド
    ル速度が前記第2目標アイドル速度となるように前記ア
    イドル吸気量調整手段を制御することを特徴とする、請
    求項1記載の内燃機関のアイドル速度制御装置。
  6. 【請求項6】 前記第2目標アイドル速度は、 前記自動変速機の油圧が発生する作動油圧が前記摩擦係
    合要素の係合に必要な値となるように前記油圧ポンプの
    入力軸を回転させうる速度であることを特徴とする、請
    求項1記載の内燃機関のアイドル速度制御装置。
JP6240345A 1994-10-04 1994-10-04 内燃機関のアイドル速度制御装置 Pending JPH08100694A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6240345A JPH08100694A (ja) 1994-10-04 1994-10-04 内燃機関のアイドル速度制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6240345A JPH08100694A (ja) 1994-10-04 1994-10-04 内燃機関のアイドル速度制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08100694A true JPH08100694A (ja) 1996-04-16

Family

ID=17058111

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6240345A Pending JPH08100694A (ja) 1994-10-04 1994-10-04 内燃機関のアイドル速度制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08100694A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020044482A (ko) * 2000-12-06 2002-06-15 이계안 자동변속기 차량에서의 공기량 보상시점 제어방법
JP2009180201A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Honda Motor Co Ltd 副吸気流路の流量制御方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020044482A (ko) * 2000-12-06 2002-06-15 이계안 자동변속기 차량에서의 공기량 보상시점 제어방법
JP2009180201A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Honda Motor Co Ltd 副吸気流路の流量制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7178617B2 (en) Hybrid vehicle
JP4765914B2 (ja) 車両用パワートレーンの制御装置
KR100528262B1 (ko) 차량용 구동제어장치
JP4037712B2 (ja) 車両制御装置
JP3836587B2 (ja) 車両用減速制御装置
JP2005023887A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
US6090012A (en) Method and apparatus for controlling upshift on an automatic transmission
JPH0694122A (ja) ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JPH08100694A (ja) 内燃機関のアイドル速度制御装置
JPS63101549A (ja) 車両の自動変速制御方法
JPH09170466A (ja) 車両用加速スリップ制御装置
JP4267144B2 (ja) 車両の制御装置
JPH1018876A (ja) 自動変速機付エンジンの制御装置
JPH094485A (ja) 車両用駆動力制御装置
JP3765199B2 (ja) 車両の減速時駆動力制御装置
JP3738677B2 (ja) 車両用自動変速機の入力トルク切換制御装置
JP2600429B2 (ja) エンジン・自動変速機の総合制御装置
JPH0979371A (ja) 自動変速機の制御装置
JP3564862B2 (ja) 車両用駆動力制御装置
JPH0439133A (ja) 自動変速機搭載車両の制御装置
JP3820763B2 (ja) エンジン回転数制御装置
JPH11350999A (ja) 自動変速機付車両のアイドリング制御装置
JP3627500B2 (ja) 車両用駆動力制御装置
JP3070253B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
KR100320532B1 (ko) 차량용 자동 변속기의 댐퍼 클러치 제어 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19990803