JPH08100046A - ポリアセタール樹脂用の改質剤組成物、及び改質されたポリアセタール樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリアセタール樹脂用の改質剤組成物、及び改質されたポリアセタール樹脂の製造方法

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JPH08100046A
JPH08100046A JP6258974A JP25897494A JPH08100046A JP H08100046 A JPH08100046 A JP H08100046A JP 6258974 A JP6258974 A JP 6258974A JP 25897494 A JP25897494 A JP 25897494A JP H08100046 A JPH08100046 A JP H08100046A
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JP
Japan
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polyacetal resin
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JP6258974A
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Hiroyoshi Yokota
博栄 横田
Junichi Watanuki
純一 綿貫
Takao Fukami
孝夫 深見
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱間成形により活性なNCO基を発生するウ
レトジオン基を含有する固形状改質剤組成物を添加する
ことにより、衝撃強さ、耐屈曲性、表面剥離性に優れた
改質ポリアセタール樹脂を作業環境を汚染せずに提供す
る。 【構成】 イソシアネート化合物、長鎖ポリオール、鎖
延長剤、ウレトジオン基とイソシアヌレート基とを含有
するポリイソシアネート化合物から成るポリアセタール
樹脂用の固形状改質剤組成物を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアセタール樹脂用
の固形状改質剤組成物、及び改質されたポリアセタール
樹脂の製造方法に関する。更に詳しくは熱間成形により
活性なイソシアネート基を発生するウレトジオン基を含
有するポリアセタール樹脂用の改質剤組成物、及び高い
衝撃強さ、耐屈曲性、表面剥離性に優れた改質ポリアセ
タール樹脂の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアセタール樹脂は、耐薬品性、耐熱
性、電気的性質などの諸物性に優れ、かつ強靭な機械的
性質を有する代表的なエンジニアリングプラスチックで
ある。その利用分野は近年極めて広範囲にわたり使用さ
れている。例えば自動車分野においてはワイパーギヤ、
ガスバルブ、キャブレター部品等で使用量が増大する傾
向にあり、一方、素材としての性能に更に改良が要求さ
れている。その要求特性の一つとしては、耐衝撃性向上
であり、さらには成形品形状に依存しない強度信頼性で
ある。ポリアセタール樹脂のノッチ付きアイゾット衝撃
強さは、通常5〜7Kgf・cm/cm2 程度であり、
この衝撃性能を向上させる方法としては、特開昭59−
145243号公報、特開昭61−19652号公報な
どで熱可塑性ポリウレタン樹脂とのブレンド改質が提案
されている。ポリアセタール樹脂と熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂を溶融混練りする方法にて通常、衝撃性能は向上
するが、複雑な成形品を射出成形にて得る場合、ポリア
セタール樹脂とポリウレタン樹脂との界面密着性不良に
起因すると思われる相分離が生じるため、成形品のウエ
ルド部の強度が著しく低下する。これらの欠点を解決す
るためにポリアセタール樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹
脂、ポリイソシアネート化合物を同時に溶融混練する方
法として特開平2−132117号公報が提案されてい
る。この方法にて耐衝撃性能の向上、界面密着性の向上
すなわちはウエルド伸びの向上を計ることが出来るが、
遊離のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化
合物を溶融混練時に使用する為、湿分による影響が大き
く原料貯蔵時および成形時のイソシアネート変質が懸念
される。また通常のポリイソシアネート化合物は低粘度
〜高粘度の液状物であり、また、トリレンジイソシアネ
ートやヘキサメチレンジイソシアネートなどは蒸気圧が
低い。そのため、取扱いに際し作業環境の悪化、成形機
の汚染などが問題となりやすい。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な従来の問題点を解決するために鋭意検討した結果、改
質剤組成物の分子内部にウレトジオン基とイソシアヌレ
ート基を含有する常温固形物であり、改質ポリアセター
ル樹脂の成形品の衝撃強度を高め、ウエルド部の伸び及
び強度の向上を計ることをができることを見出し、本発
明に至った。即ち、発明は、(A)ウレトジオン基とイ
ソシアヌレート基とを含有するポリイソシアネート化合
物、(B)ウレトジオン基とイソシアヌレート基とを含
有しないイソシアネート化合物、(C)長鎖ポリオー
ル、(D)鎖延長剤を(A)+(B)成分/(C)+
(D)成分のNCO基/活性水素基のモル比=0.7〜
1.10の範囲で反応させることによって得られるポリ
アセタール樹脂用の固形状改質剤組成物である。また、
本発明は、ポリアセタール樹脂99〜50重量%と該改
質剤組成物1〜50重量%とを、溶融混練りすることに
より得られる改質されたポリアセタール樹脂の製造方法
である。更にまた、本発明は、ポリアセタール樹脂98
〜50重量%、該改質剤組成物1〜25重量%、熱可塑
性ポリウレタン樹脂1〜25重量%とを、溶融混練りす
ることにより得られる改質されたポリアセタール樹脂の
製造方法に関するものである。
【0004】本発明を詳しく説明する。本発明に用いる
(A)ウレトジオン基とイソシアヌレート基とを含有す
るポリイソシアネート化合物は、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等から誘
導されるものであり、好ましくはヘキサメチレンジイソ
シアネートから誘導されるものである。製造方法につい
ては特開平5−32759号公報に述べられている方法
にて得られるものであり、使用する触媒の種類、温度、
停止剤の使用により生成する2量体、3量体の量を制御
することができる。さらに、未反応のモノマーを薄膜蒸
留等によって実質的に除去することもできる。好ましい
(A)ポリイソシアネート化合物は、実質的にモノマー
を除去した、ウレトジオン2量体含有率が10%以上、
イソシアヌレート環状3量体含有率が60%以下のもの
が好ましく、さらに好ましくは、実質的にモノマーを除
去した、ウレトジオン2量体含有率が15%〜40%、
イソシアヌレート環状3量体含有率が15〜45%のも
のである。
【0005】上記(A)ポリイソシアネート化合物を得
るための効果的な触媒としては、例えばトリエチルホス
フィン、ジブチルエチルホスフィン、トリ−n−プロピ
ルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリ−n
−ブチルホスフィン、トリアミルホスフィン、トリベン
ジルホスフィン、ベンジルメチルホスフィン、トリオク
チルホスフィンなどの燐系化合物が好ましく、反応温度
は通常50〜90℃の範囲から選ばれる。(A)ポリイ
ソシアネート化合物は前記に述べた如くポリイソシアネ
ートを触媒により二量体化、三量体化したものである
が、活性水素含有化合物とのウレタン化反応工程を含む
ものでもよく、例えば、短鎖グリコールとポリイソシア
ネートの反応を行いウレタン基を導入してから、二量体
化、三量体化してもよい。この場合、ウレタン基が助触
媒の作用を示すことも考えられる。活性水素含有化合物
としては、例えば1,4−ブタンジオール、1,3−ブ
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレング
リコール、プロピレングリコール、2−n−ブチル−2
−エチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、
ビスフェノールA、トリメチロールプロパン、ポリエチ
レンアジペートグリコール、ポリブチレンアジペートグ
リコール、ポリカプロラクトングリコール、ポリテトラ
メチレンエーテルグリコールなどが挙げられる。
【0006】(A)ポリイソシアネート化合物に含有す
るウレトジオン基は、加熱により解離して活性なNCO
基を発生することは公知であり、その熱解離温度は約1
50℃である。
【0007】本発明に用いる(B)イソシアネート化合
物としては例えば、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネー
ト、1,5−ナフタレンジイソシアネート等の芳香族イ
ソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネ
ート等の脂環式または脂肪族イソシアネートなどが挙げ
られる。好ましいイソシアネートとしては、改質された
樹脂の物性から、ジフェニルメタンジイソシアネートが
選ばれる。
【0008】本発明に用いる(C)長鎖ポリオールとし
ては分子量500以上の水酸基を1分子中に平均2個以
上有するものであり、例えば、エステル系、エーテル
系、ラクトン系、カーボネート系、ポリオレフィン系
等、当業界で公知のポリオールを使用することができ
る。
【0009】本発明に用いる(D)鎖延長剤としては分
子量200以下の活性水素基を1分子中に2個以上有す
るものであり、例えば、1,4−ブタンジオール、1,
3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、
ビスフェノールA、トリメチロールプロパン、メチルオ
クタンジオール、1,9−ノナンジオールなどが挙げら
れる。
【0010】(A)ポリイソシアネート化合物、(B)
イソシアネート化合物と(C)長鎖ポリオール、(D)
鎖延長剤の反応において、(A)と(B)の合計NCO
基と(C)と(D)の合計ヒドロキシル基とのモル比
は、NCO/OH=0.70〜1.10の範囲から選ば
れる。より好ましくは遊離のNCO基が存在しない0.
70〜1.00の範囲である。(A)と(B)の割合は
重量比で10:90〜99:1から選ばれるが、改質剤
組成物中のダイマー解離によって発生するNCO含量、
即ち、潜在NCO基含量としては、0.05〜15重量
%が好ましく、より好ましくは0.5〜5重量%であ
る。(C)と(D)の割合はモル比で1:5〜5:1が
好ましい。
【0011】合成方法としては、ワンショット法、プレ
ポリマー法いずれでもい。合成時の反応温度はウレトジ
オン基の解離温度よりも低い温度条件が好ましく、15
0℃以下、より好ましくは140℃以下である。合成装
置としては、通常の熱可塑性ポリウレタン樹脂を合成す
るに用いる公知の機械を使用することができる、具体的
には単軸、二軸押出し機、ニーダーの様な混練り槽を有
する混合装置などが挙げられる、簡易的な合成法として
は、所定量の反応液を容器に仕込みハンドミキサーで強
制的に攪拌し、離型紙上に流し込み恒温乾燥機内にて静
止状態で高分子化させる方法も可能である。
【0012】本発明に用いるポリアセタール樹脂とはオ
キシメチレン基を主骨格に有する結晶性の高分子素材で
ある。大別するとホモポリマーとコポリマーがある。ホ
モポリマーとは、無水ホルムアルデヒドの重合、または
ホルムアルデヒドの環状3量体であるトリオキサンの重
合により合成され、通常は末端処理により安定化されて
いる。重合触媒としては、アミン類、硼素化合物、アル
ミ化合物、燐、ヒ素、アンチモン化合物、硫黄誘導体、
ハロゲン化合物、有機金属塩、アルカリ、アルカリ土類
金属、レドックス系触媒などが挙げられる。一般的にホ
ルムアルデヒドの重合にはアニオン系の触媒が有効であ
り、トリオキサンの重合にはカチオン系の触媒が有効で
ある。重合方法としては、気相、液相、固相に大別する
事ができ、気相法は連続反応方式、液相法は重合度の調
節、固相法はトリオキサンの塊状重合法による連続重合
があり、いずれの重合方法も優れた利点がある。ポリア
セタール樹脂の末端基処理方法としては、末端OH基を
無水酢酸でエステル化する方法が知られている。コポリ
マーとは、ホルムアルデヒドの環状3量体であるトリオ
キサンを使用し、エチレンオキサイドもしくは1,3−
ジオキサンのような2個の隣接炭素原子を有する環状エ
ーテルをトリオキサンに対し0.1〜15モル%添加し
て得られる。重合触媒としては、三ふっ化硼素が有効で
ある。数平均分子量は通常5000以上で融点は150
℃以上である。
【0013】本発明に係る改質されたポリアセタール樹
脂に加える熱可塑性ポリウレタン樹脂とは、イソシアネ
ート化合物、長鎖ポリオール、鎖長延長剤の3成分によ
り構成される公知の熱可塑性ポリウレタン樹脂を使用す
ることができる。ポリアセタール樹脂とポリアセタール
樹脂用の改質剤組成物、更に熱可塑性ポリウレタン樹脂
とを溶融混練りせしめた改質されたポリアセタール樹脂
の製造方法としては、通常の熱可塑性樹脂を押出し加工
する単軸押出し機、二軸押出し機などを使用することが
できる。更にその加工温度は、ポリアセタール樹脂と熱
可塑性ポリウレタン樹脂との融点、及び/又はヘキサメ
チレンジイソシアネートから誘導した改質剤中に存在す
るウレトジオン基の解離温度、及びその溶融挙動に密接
な関係があり、好ましい加工温度は150〜220℃で
あり、より好ましくは170〜210℃の範囲である。
【0014】本発明の改質されたポリアセタール樹脂は
目的とする用途に応じて、各種添加剤を加えることがで
きる。例えば、成形品の着色を目的とした染料、顔料、
成形品の保形性及び曲げ強さの向上を目的としたガラス
繊維などの無機フィラー、その他、難燃性向上剤、電気
絶縁性向上剤、防カビ剤などである。これら添加剤は必
要に応じて、改質されたポリアセタール樹脂を得る際に
用いることができる。本発明により得られる改質された
ポリアセタール樹脂を用いた成形方法としては、押出し
成形、射出成形、圧縮成形などの現行使用されている成
形方法が可能である。
【0015】
【発明の効果】本発明の改質されたポリアセタール樹脂
を製造する機械は、一般的な熱可塑性樹脂を溶融混練り
する押出し機などの公知の製造機械にて容易に得ること
ができ、得られた成形品は広い温度範囲で高い衝撃性能
を有し、ウエルド伸び、及びウエルド強度が大幅に改善
されたものである。また本発明のポリアセタール樹脂用
の改質剤組成物は水分よる影響が小さいために、常に安
定した成形品を得ることができる。さらにまた、固形状
であることより、作業場所の汚染、作業者が遊離イソシ
アネートに曝される機会を少なくすることができる。
【0016】
【実施例】本発明について、実施例及び比較例により更
に詳細に説明するが、本発明はこれらによりなんら限定
されるものではない。実施例、比較例において「部」は
全て「重量部」を、「%」は全て「重量%」を意味す
る。なお、本発明で使用した原料を下記に示す。 ポリアセタール樹脂(ジュラコンM90) :ポリ
プラスチックス製 熱可塑性ポリウレタン樹脂(P−22M) :日本
ポリウレタン工業製 熱可塑性ポリウレタン樹脂(P−25M) :日本
ポリウレタン工業製 熱可塑性ポリウレタン樹脂(P−480) :日本
ポリウレタン工業製 ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI) :日本
ポリウレタン工業製 ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI) :日本
ポリウレタン工業製 トリオクチルホスフィン :キシダ化学品 トリアミルホスフィン :キシダ化学品 リン酸 :キシダ化学品 パラトルエンスルホン酸メチル:キシダ化学品 1,4−ブタンジオール :東ソー(株)品 1,6−ヘキサンジオール :宇部興産品 ポリヘキサメチレンアジペートグリコール(平均分子量
2000):日本ポリウレタン工業製 ポリカプロラクトングリコール(平均分子量200
0):ダイセル化学工業製
【0017】実施例1 (1)ポリイソシアネート化合物の合成 攪拌機、温度計、窒素シール管及び冷却器を備えた反応
釜にHDIを3000部とトリオクチルホスフィン6.
0部を仕込み、液温55℃で8時間反応させたのち停止
触媒であるリン酸1.9部を加え反応を停止させNCO
含量42.1%の淡黄色の液体を得た。さらに未反応の
HDIは薄膜蒸留により除去しNCO含量23.2%の
反応生成液を得た。赤外線吸収スペクトル、核磁気共鳴
スペクトルにより、反応生成物はNCO基、ウレトジオ
ン基及びイソシアヌレート基の存在が確認された。ま
た、反応生成液をGPCにより分析した結果、ウレトジ
オン基を有する2量体の含有率が32%、イソシアヌレ
ート基を有する3量体の含有率が44%であった。この
反応生成液をポリイソシアネート化合物(イ)とする。
【0018】(2)ポリアセタール樹脂用の改質剤組成
物の合成 次に、ポリヘキサメチレンアジペートグリコール(数平
均分子量2000)712部、1,4−ブタンジオール
49部をニーダーに仕込み、系内温度80℃に調節した
のちMDIを79部、ポリイソシアネート化合物(イ)
160部(NCO/OH=0.84モル比)を仕込み、
反応樹脂化後、自己粉砕しフレーク状の改質剤組成物A
−1を得た。ジメチルホルムアミドの沸点下で解離イソ
シアネートとジブチルアミンとを反応させ塩酸水溶液で
逆滴定して求めた潜在NCO基含量は2.4%であっ
た。
【0019】(3)改質剤組成物の添加によるポリアセ
タール樹脂の改質 ポリアセタール樹脂(ジュラコンM90)80部に対
し、改質剤組成物A−1を20部ドライブレンドし、ホ
ッパー付近温度180℃、中間部190℃、先端部20
0℃に温度調節した2軸押し出し機(東芝機械製:TE
M−50)を使用して混練り成形し改質ポリアセタール
樹脂ペレットを得た。
【0020】実施例2 (1)ポリアセタール樹脂用の改質剤組成物の合成 ポリヘキサメチレンアジペートグリコール(数平均分子
量2000)690部、1,4−ブタンジオール47部
をニーダーに仕込み、系内温度を80℃に調節したのち
MDI44部、実施例1により得たポリイソシアネート
化合物(イ)218部(NCO/OH=0.90モル
比)仕込み、反応樹脂化後、自己粉砕しフレーク状の改
質剤組成物A−2を得た。ジメチルホルムアミドの沸点
下で解離イソシアネートとジブチルアミンとを反応させ
塩酸水溶液で逆滴定して求めた潜在NCO基含量は3.
1%であった。
【0021】(2)改質剤組成物の添加によるポリアセ
タール樹脂の改質 ポリアセタール樹脂(ジュラコンM90)80部に対
し、改質剤組成物A−2を20部ドライブレンドし、ホ
ッパー付近温度180℃、中間部190℃、先端部20
0℃に温度調節した2軸押出し機(東芝機械製:TEM
−50)を使用して混練り成形し改質ポリアセタール樹
脂ペレットを得た。
【0022】実施例3 (1)熱可塑性ポリウレタン樹脂と改質剤組成物の添加
によるポリアセタール樹脂の改質 ポリアセタール樹脂(ジュラコンM90)80部に対
し、実施例1により得た改質剤組成物A−1を10部、
熱可塑性ポリウレタン樹脂(P−25M)10部をドラ
イブレンドし実施例1と同様の方法にて改質ポリアセタ
ール樹脂を製造した。
【0023】実施例4 (1)ポリイソシアネート化合物の合成 攪拌機、温度計及び冷却器を備えた反応釜にHDIを2
987.4部と1,3−ブタンジオール12.6部を仕
込み、65℃で3時間反応させNCO含量49.3%の
淡黄色の反応生成液を得た。次いでこの反応生成液に触
媒としてトリアミルホスフィン6.0部を仕込み、液温
55℃で22時間反応させさせたのち停止触媒であるパ
ラトルエンスルホン酸メチル5.5部を加え反応を停止
させNCO含量30.3%の淡黄色の反応生成液を得
た。さらに未反応のHDIは薄膜蒸留により除去しNC
O含量18.7%の反応生成液を得た。赤外線吸収スペ
クトル、核磁気共鳴スペクトルにより、反応生成物はN
CO基、ウレトジオン基及びイソシアヌレート基の存在
が確認された。反応生成液をGPCにより分析した結
果、ウレトジオン基を有する2量体の含有率が20%、
イソシアヌレート基を有する3量体の含有率が20%で
あった。この反応生成液をポリイソシアネート化合物
(ロ)とする。
【0024】(2)ポリアセタール樹脂用の改質剤組成
物の合成 ポリカプロラクトングリコール(数平均分子量200
0)677部、1,6−ヘキサンジオール60部をニー
ダーに仕込み、系内温度を80℃に調節したのちMDI
を73部、ポリイソシアネート化合物(ロ)190部
(NCO/OHモル比=l:0.85)仕込み、反応樹
脂化後、自己粉砕しフレーク状の改質剤組成物B−1を
得た。ジメチルホルムアミドの沸点下で解離イソシアネ
ートとジブチルアミンとを反応させ塩酸水溶液で逆滴定
して求めた潜在NCO基含量は2.3%であった。
【0025】(3)改質剤組成物の添加によるポリアセ
タール樹脂の改質 ポリアセタール樹脂(ジュラコンM90)80部に対
し、改質剤組成物B−1を20部ドライブレンドし、実
施例1と同様の方法にて改質ポリアセタール樹脂ペレッ
トを得た。
【0026】実施例5 (1)改質剤組成物の添加によるポリアセタール樹脂の
改質 ポリアセタール樹脂(ジュラコンM90)90部に対
し、改質剤組成物B−1を10部ドライブレンドし、実
施例1と同様の方法にて改質ポリアセタール樹脂ペレッ
トを得た。
【0027】実施例6 (1)ポリアセタール樹脂用の改質剤組成物の合成 ポリカプロラクトングリコール(数平均分子量200
0)635部、1,6−ヘキサンジオール56部をニー
ダーに仕込み、系内温度を80℃に調節したのちMDI
を60部、ポリイソシアネート化合物(ロ)249部
(NCO/OH:0.86)仕込み、反応樹脂化後自己
粉砕しフレーク状の改質剤組成物B−2を得た。 ジメ
チルホルムアミドの沸点下で解離イソシアネートとジブ
チルアミンとを反応させ塩酸水溶液で逆滴定して求めた
潜在NCO基含量は3.4%であった。 (2)改質剤組成物の添加によるポリアセタール樹脂の
改質 ポリアセタール樹脂(ジュラコンM90)80部に対
し、改質剤組成物B−2を20部ドライブレンドし、実
施例1と同様の方法にて改質ポリアセタール樹脂ペレッ
トを得た。
【0028】比較例1 ポリアセタール樹脂(M90)80部に対し、熱可塑性
ポリウレタン樹脂(P−25M)を20部ドライブレン
ドし、実施例1と同様の方法に改質ポリアセタール樹脂
ペレットを得た。 比較例2 ポリアセタール樹脂(M90)80部に対し、熱可塑性
ポリウレタン樹脂(P−22M)を20部ドライブレン
ドし、実施例1と同様の方法にて改質ポリアセタール樹
脂ペレットを得た。 比較例3 ポリアセタール樹脂(M90)80部に対し、熱可塑性
ポリウレタン樹脂(P−480)を20部ドライブレン
ドし、実施例1と同様の方法にて改質ポリアセタール樹
脂ペレットを得た。
【0029】<インジェクション成形及び成形品の評価
>実施例1〜6の改質ポリアセタール樹脂と比較例1〜
3により得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂を含有する
ポリアセタール樹脂を使用し、シリンダーのホッパー部
170℃、中間部180℃、先端部190℃、金型温度
80℃に温度調節した射出成形機により、厚さ12.7
mm、幅12.7mm、長さ64mmのアイゾット衝撃
試験用の試験片を成形した。また、ゲート部を両端に設
けたウエルド特性評価用の金型にて試験片を作成した。
評価結果を表1、2に示す
【0030】(1)アイゾット衝撃試験方法:JIS
K 7110に準じてノッチ付きアイゾット衝撃強さ
(Kgf・cm/cm2 )を測定した。 (2)ウエルド特性評価方法:引張り試験機によりウエ
ルド部の引張り強さ(Kg/cm2 )及び伸び(%)を
測定した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ウレトジオン基とイソシアヌレー
    ト基とを含有するポリイソシアネート化合物、(B)ウ
    レトジオン基とイソシアヌレート基とを含有しないイソ
    シアネート化合物、(C)長鎖ポリオール、(D)鎖延
    長剤を(A)+(B)成分/(C)+(D)成分のNC
    O基/活性水素基のモル比=0.7〜1.10の範囲で
    反応させることによって得られるポリアセタール樹脂用
    の固形状改質剤組成物。
  2. 【請求項2】 ポリアセタール樹脂99〜50重量%に
    請求項1記載の改質剤組成物1〜50重量%を、溶融混
    練りすることにより得られる改質されたポリアセタール
    樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリアセタール樹脂98〜50重量%に
    請求項1記載の改質剤組成物1〜25重量%、熱可塑性
    ポリウレタン樹脂1〜25重量%とを、溶融混練りする
    ことにより得られる改質されたポリアセタール樹脂の製
    造方法。
JP6258974A 1994-09-29 1994-09-29 ポリアセタール樹脂用の改質剤組成物、及び改質されたポリアセタール樹脂の製造方法 Pending JPH08100046A (ja)

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