JP3355615B2 - ポリオキシメチレン−ポリウレタン系アロイの製造方法 - Google Patents

ポリオキシメチレン−ポリウレタン系アロイの製造方法

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JP3355615B2
JP3355615B2 JP05479294A JP5479294A JP3355615B2 JP 3355615 B2 JP3355615 B2 JP 3355615B2 JP 05479294 A JP05479294 A JP 05479294A JP 5479294 A JP5479294 A JP 5479294A JP 3355615 B2 JP3355615 B2 JP 3355615B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L75/00Compositions of polyureas or polyurethanes; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L75/04Polyurethanes

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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオキシメチレン−
ポリウレタン系アロイの製造方法に関する。更に詳しく
は、本発明によるポリオキシメチレン−ポリウレタン系
アロイはその優れた衝撃強度により、産業用構造材料、
精密機械材料等の分野に有用な熱可塑性樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオキシメチレン重合体(以下、PO
Mと略す)及びポリオキシメチレン共重合体(以下、P
OMと略す)は、エンジニアリングプラスチックスの中
でも機械的性質、加工特性のバランスが良く、電気、電
子工業、自動車工業、精密機械工業等に幅広く使用さ
れ、近年その需要は目覚ましく伸びてきている。しかし
ながら、これらPOMは衝撃強度が低いという欠点か
ら、現状ではその用途が限定されるという問題があっ
た。このため、従来POMの持つ高い弾性回復性、耐疲
労性、耐摩擦性、耐薬品性、耐熱水性、良好な加工性等
の優れた性質を損なうことなく、また、低コストで衝撃
特性を改良しようとする試みが数多くなされている。一
般にPOMの耐衝撃性改良には、ポリブタジエン、熱可
塑性ポリウレタン、(以下、TPUと略す)アクリルゴ
ム、グラフト化合成ゴム、ポリエチレンコポリマーなど
のエラストマーとのアロイ化が試みられているが、中で
もTPUはPOMとしての強度、耐溶剤性、耐熱性等を
バランス良く維持し、また、これらエラストマーの中で
はPOMと最も相溶性が良いという理由から広く使用さ
れている。過去、POMとTPUとの複合化については
以下に示すような方法が提案されている。
【0003】(1)POMとTPUのブレンド TPUとして合成したものをPOMと溶融状態で混合す
るもので、最も簡単な複合化の方法である。しかし、既
に高分子化したものを混合するためPOMとTPUが相
溶しにくい。この結果、エラストマー部分による耐衝撃
性の改良度合いが低く、製品の品質がバラツキやすい。
また、POMとTPUの層間剥離等により成形品の表面
状態が悪化することが多く、アロイ化の方法としては問
題がある。 (2)POMとTPUをイソシアネート等の相溶化剤で
カップルした変性ポリオキシメチレン重合体について
は、例えば米国特許3364157号には、イソシアネ
ート、イソチオシアネート等によりPOMとTPUをカ
ップルする方法が開示されている。しかしこの方法で
は、TPUの相溶状態はブレンド法に比較して改良され
て、衝撃強度も向上するが、その反面、成形品表面に粘
着性が残る、複合体の溶融粘度が高くなり成形性が低下
する等の問題がある。 (3)イソシアネート化合物とポリオール類をポリオキ
シメチレン重合体及び/又はポリオキシメチレン共重合
体の存在下で反応させる方法として、例えば特開昭63
−182328号には、イソシアネート化合物とポリオ
ール類との反応をPOMの存在下で行うポリオキシメチ
レン−ポリウレタン系アロイの製造方法を開示されてい
る。この方法によると上記2つの方法に比較しPOMと
TPUの相溶状態はさらに改善され、その衝撃強度も上
記方法を上回る。しかしながら、この方法によってもP
OMとTPUとの相溶状態は十分なものではなく、品質
のバラツキ、ウェルド部の強度不足などの問題がある。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】POMは結晶性が非
常に高いことにより、耐クリープ性、耐疲労性、耐磨耗
性、加工特性等に優れるが、その反面衝撃強さに劣る。
このため、POMと他の樹脂、特にTPUとの複合化が
提案されているが、従来の方法ではPOMの結晶性の高
さからPOMとTPUとが十分に相溶せず、TPUの優
れた耐衝撃性を複合体に発現するのは困難であった。こ
れを解決し、高い衝撃強さを得るためにはTPUを複合
体の30〜50重量%と高い割合で混合する方法がある
が、このように多量のTPUを混合すると、POM本来
の良好な物性が損なわれると共に、TPUの欠点である
高い溶融粘度や成形品表面の粘着性、機械的強度が低い
複合体となる。またコストの高いTPUを多量に使用す
るため複合体としてのコストが高くなる等の問題があっ
た。本発明者等はPOMの良好な物性を維持し、複合化
の際に使用するTPUを最小限に抑えた、良好な耐衝撃
性を有するポリオキシメチレン−ポリウレタン系アロイ
の製造方法について鋭意検討した結果、特定の組成と製
造方法で改善できることを見いだし本発明に到達した。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、末端に
水酸基を10〜50モル%含有するPOM存在下でイソ
シアネート化合物と分子量500〜10000の長鎖
リオール(以下、長鎖ポリオールと略す)を反応させて
得られるポリオキシメチレン−ポリウレタン系アロイの
製造方法において、ポリオールとして長鎖ポリオールと
ポリオキシメチレン(共)重合体とを165〜230℃
の温度範囲で混練し、均一な混合物を得る工程。その混
合物にイソシアネート化合物、分子量62〜500未満
の短鎖ポリオール(以下、短鎖ポリオールと略す)、必
要に応じて添加剤を加え165〜230℃で混練するこ
とによりイソシアネート化合物と長鎖ポリオール及び、
短鎖ポリオールとの反応を完結させる工程の2工程から
なるポリオキシメチレン−ポリウレタン系アロイの製造
方法、及び末端に水酸基を10〜50モル%含有するP
OMの存在下でNCO末端ウレタンプレポリマー短鎖
ポリオールとを反応させて得られるポリオキシメチレン
−ポリウレタン系アロイの製造方法において、ポリオー
ルとして長鎖ポリオールとイソシアネート化合物とを反
応させて得られるNCO末端ウレタンプレポリマーとポ
リオキシメチレン(共)重合体とを165〜230℃で
混練し、均一な混合物を得る工程。その混合物に短鎖
リオール、必要に応じて添加剤を加え、NCO末端ウレ
タンプレポリマー短鎖ポリオールとの反応を完結させ
る工程の2工程からなるポリオキシメチレン−ポリウレ
タン系アロイの製造方法、及び末端に水酸基を10〜5
0モル%含有するPOMの存在下でNCO末端ウレタン
プレポリマー長鎖ポリオールと短鎖ポリオールとを反
応させて得られるポリオキシメチレン−ポリウレタン系
アロイの製造方法において、ポリオールとして長鎖ポリ
オールとイソシアネート化合物とを反応させて得られる
NCO末端ウレタンプレポリマーとポリオキシメチレン
(共)重合体とを165〜230℃で混練し、均一な混
合物を得る工程。その混合物に長鎖ポリオールと短鎖
リオール、必要に応じて添加剤を加え、NCO末端ウレ
タンプレポリマー長鎖ポリオール及び短鎖ポリオール
との反応を完結させる工程の2工程からなるポリオキシ
メチレン−ポリウレタン系アロイの製造方法である。
【0006】本発明に使用されるPOMとしてはポリオ
キシメチレン重合体とポリオキシメチレン共重合体とが
含まれる。ポリオキシメチレン重合体とは、オキシメチ
レン単位(CH2 O)の繰り返しからなる重合体であ
り、ホルムアルデヒド、またはトリオキサンを単独重合
させることによって得られる。また、ポリオキシメチレ
ン共重合体とは、オキシメチレン単位からなる連鎖中に
下記一般式(1)で表される重合体がランダムに挿入さ
れた構造を有する。
【0007】
【化1】 (1)(式中、R1 、R2 は水素、アルキル基、アリル
基を示し、各々同一であっても異なっていても良く、m
は2〜6を示す。) ポリオキシメチレン共重合体は、ホルムアルデヒド、ト
リオキサン及びポリオキシメチレンと環状エーテル類と
を共重合することによって得られる。これらは、末端に
水酸基を10〜50モル%含有している。好ましくは、
20〜45モル%含有するものである。
【0008】本発明に使用されるPOMは、数平均分子
量が4000〜60000である。好ましくは5000
〜50000、更に好ましくは7000〜40000、
最も好ましくは10000〜30000である。400
0以下では、得られる複合体の衝撃強さは極端に低下す
る。また、60000以上では、得られる複合体の溶融
粘度が非常に高くなり、成形加工が困難となる問題があ
る。
【0009】本発明に用いられるイソシアネート化合物
としては、2,2´−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、2,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、
4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネートの単独ま
たは任意の割合の混合物、トルエンジイソシアネート、
2,2´−ジメチル−4,4´−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−
フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、テトラメチレンジイソシアネート、3,3´
−ジメトキシ4,4´−ビフェニレンジイソシアネート
4,4´−ジフェニレンジイソシアネート、4,4´−
ジイソシアネートジフェニルエーテル、1,5´−ナフ
タレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネ
ート、m−キシリレンジイソシアネート、1,3´−ジ
イソシアネートメチルシクロヘキサン、4,4´−ジイ
ソシアネートジシクロヘキサン、イソフォロンジイソシ
アネート、もしくは、これら有機イソシアネート化合物
の変性体であるイソシアネートアダクト、ウレタンプレ
ポリマー等が挙げられる。本発明に用いられるNCO末
端ウレタンプレポリマーは前記のイソシアネート化合物
と分子量500〜5000、好ましくは750〜400
0、より好ましくは1000〜3000のポリエステル
ポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネー
トポリオールを反応させることによって得られる。好ま
しいポリエステルポリオールはアジピン酸と1,4−ブ
タンジオールまたは、3−メチル−1,5−ペンタンジ
オールとのポリオール、ジエチルカーボネートと1,6
−ヘキサンジオールからのポリカーボネートポリオール
等である。
【0010】本発明に用いられる好ましいイソシアネー
ト化合物としては、2,2´−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、2,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネートの
単独または任意の割合の混合物、トルエンジイソシアネ
ート、2,2´−ジメチル−4,4´−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネー
ト、m−フェニレンジイソシアネート、1,5´−ナフ
タレンジイソシアネート等である。更に好ましいイソシ
アネート化合物は、2,2´−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、2,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネートの
単独または任意の割合の混合物である。より好ましいイ
ソシアネート化合物は4,4´−ジフェニルメタンジイ
ソシアネートである。
【0011】本発明に用いられるポリオールとしては、
分子量500〜10000の長鎖ポリオールと分子量6
2〜500未満の短鎖ポリオールがある。本発明に用い
られる該長鎖ポリオールとしては、ポリエステルポリオ
ール、ポリエーテルポリオール及びポリカーボネートポ
リオール等が挙げられる。ポリエステルポリオールのジ
カルボン酸成分としては、コハク酸、アジピン酸アゼラ
イン酸、セバシン酸、イソフタル酸、フマル酸、マレイ
ン酸等が挙げることができ、これらは単独もしくは2種
類以上の混合物として使用することができる。グリコー
ル成分としては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオ
ール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ビスヒド
ロキシエトキシベンゼン、シクロヘキシルジメタノー
ル、ジプロピレングリコール、ジメチロールプロピオン
酸、1,9−ノナンジオール、メチル−1,8−オクタ
ンジオール等が挙げられる。これらは単独もしくは2種
類以上の混合物として使用することができる。ポリエス
テルポリオールとしては、他にε−カプロラクトン、β
−メチル−δ−バレロラクトンなどのラクトン類を開環
重合して得られるラクトン系ポリエステルポリオールが
挙げられる。
【0012】ポリエーテルポリオールとしては、ポリエ
チレンエーテルグリコール、ポリプロピレンエーテルグ
リコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等が
挙げられる。ポリカーボネートポリオールは下記一般式
(2)で表される。
【0013】
【化2】 (2) (式中、Rはエチレン、プロピレン、ブチレン、ヘキサ
メチレンを示す。) これらの長鎖ポリオールは単独もしくは2種類以上の混
合物として使用することができる。
【0014】本発明に用いられる分子量62〜500未
満の短鎖ポリオールとしてポリエステルポリオールのグ
リコール成分を使用することができる。例えば、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタン
ジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、1,5−ペンタンジオール、メチル−1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチ
レングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、シ
クロヘキシルジメタノール、ジプロピレングリコール、
ジメチロールプロピオン酸、1,9−ノナンジオール、
メチル−1,8−オクタンジオール等が挙げられる。更
に分子量500未満のポリエステルポリオール、ポリエ
ーテルポリオール、ポリカーボネートポリオールが挙げ
られる。
【0015】好ましい分子量62〜500未満の短鎖
リオールとしては、分子量62〜250のポリオールで
ある。より好ましい該ポリオールは、分子量62〜25
0のポリオールで1,4−ブタンジオール、ビスヒドロ
キシエトキシベンゼンである。
【0016】本発明では、ポリウレタン成分のNCO基
/水酸基(モル比)を0.8〜1.4、好ましくは0.
95〜1.30の範囲で調整することができる。この範
囲の下限以下では、耐衝撃性が極端に悪化し、この範囲
の上限以上では溶融状態における流動特性が低下し成形
が困難になるという問題がある。本発明の、POMの存
在下でイソシアネート化合物とポリオール類とを反応さ
せるポリオキシメチレン−ポリウレタン系アロイの製造
方法は、165〜230℃の温度範囲で溶融状態にある
POMとの長鎖ポリオールもしくは該長鎖ポリオールと
イソシアネート化合物とを反応させて得られるウレタン
プレポリマーとを均一に混合した後にイソシアネート化
合物及び/又はポリオール、必要に応じて添加剤等を加
え165〜230℃で反応させる方法である。
【0017】具体的な製造方法としては、ニーダー等の
バッチ式反応機を使用する方法、2軸の押出し機等の連
続混練機を使用する方法等が挙げられる。また、溶融状
態にあるPOMと長鎖ポリオールまたは長鎖ポリオール
と有機ジイソシアネートとを反応させて得られるウレタ
ンプレポリマーとの混合物は、一旦冷却し固形物とした
後にその他の成分を加え上記温度まで加温し、反応させ
ても良いし、冷却せずにそのままその他の成分を加え反
応を完結させても良い。
【0018】
【発明の効果】本発明では、POMの存在下でイソシア
ネート化合物とポリオール類とを反応させるポリオキシ
メチレン−ポリウレタン系アロイの製造方法において、
POMと分子量500〜10000の長鎖ポリオール、
または分子量500〜10000の長鎖ポリオールとイ
ソシアネート化合物とを反応させて得られるウレタンプ
レポリマーとを165〜230℃で混練し、均一な混合
物とした後にイソシアネート化合物及び/又はポリオー
ル類、必要に応じて添加剤等を加え165〜230℃で
混練することにより、POMの持つ高い弾性回復性、耐
疲労性、耐摩擦性、耐薬品性、耐熱水性、良好な加工性
等を損なうことなくポリオキシメチレン−ポリウレタン
系アロイの耐衝撃性を飛躍的に改良することが可能とな
った。本発明によって得られたポリオキシメチレン−ポ
リウレタン系アロイは、その優れた衝撃強度から電気、
電子部品、自動車部品、精密機械部品等に有用である。
【0019】
【実施例】次に実施例により本発明について詳細に説明
する。例における「部」及び「%」は各々「重量部」及
び「重量%」を示す。
【0020】〔使用した原料の説明〕 POM :ポリプラスチック製,ジュラコ
ンM270−31,水酸基20モル%,Mn=1000
0 :ポリプラスチック製,ジュラコンM90−31水酸基
25モル%,Mn=15000 :ポリプラスチック製,ジュラコンM25−31水酸基
45モル%,Mn=20000 長鎖ポリオール(a):アジピン酸/1,4−ブタンジ
オール=28/19(モル比)、数平均分子量2000 長鎖ポリオール(b):アジピン酸/3−メチル−1,
5−ペンタンジオール=57/65(モル比)、数平均
分子量2000 長鎖ポリオール(c):ジエチルカーボネート/1,6
−ヘキサンジオール=13/14(モル比)、数平均分
子量2000 1,4−BG :1,4−ブタンジオール MDI :4,4´−ジフェニルメタンジ
イソシアネート TPU1 :長鎖ポリオール(a)/1,4
−BG/MDI=20/70/91(モル比) TPU2 :長鎖ポリオール(a)/1,4
−BG/MDI=10/48/59(モル比) PBR :ブタジエンゴム
【0021】NCO末端ウレタンプレポリマーの調整 MDIと長鎖ポリオールを80℃で3時間反応させてN
CO末端ウレタンプレポリマー(以下、ウレタンプレポ
リマーと略す)を調整した。 BAP1:ウレタンプレポリマー (長鎖ポリオール(a)/MDI=1 /3.5 ) 〔モル比、以下同じ〕 BAP2:ウレタンプレポリマー (長鎖ポリオール(a)/MDI=1 /6.7) BAP3:ウレタンプレポリマー (長鎖ポリオール(b)/MDI=1 /3.5 ) BAP4:ウレタンプレポリマー (長鎖ポリオール(b)/MDI=1 /6.7) BAP5:ウレタンプレポリマー (長鎖ポリオール(c)/MDI=1 /3.5 ) BAP6:ウレタンプレポリマー (長鎖ポリオール(c)/MDI=1 /6.7) BAP7:ウレタンプレポリマー (長鎖ポリオール(a)/MDI=1 /5.0 ) BHEB: ビスヒドロキシエトキシベン
ゼン
【0022】実施例1 POM(ポリプラスチック製,ジュラコンM90−3
1,水酸基25モル%,Mn=15000)2400部
をニーダー型の185℃に加熱したバッチ反応器中で溶
融し、これに長鎖ポリオール(a)43.4部を加えて
混練し均一な混合物とした。この混合物に185℃の加
熱状態のままMDI(日本ポリウレタン工業製、ミリオ
ネートMT)13部と1,4−BD28部を加え更に混
練し、反応を完結させた。処方を表1に示す。この樹脂
を射出成形機により100mm×200mm×3mmの
シートとし、これより評価サンプルを作成した。このサ
ンプルを用いてアイゾット衝撃強さ、曲げ弾性率、引張
強さ、伸びを測定したところ、単純なブレンド法による
ものに比較し非常に優れたものであった。結果を表4に
示す。
【0023】実施例2〜5 実施例1と同様にPOM2400部をニーダー型の18
5℃に加熱したバッチ反応器中で溶融し、これに長鎖ポ
リオール(a)を加えて混練し均一な混合物とした。こ
の混合物に185℃の加熱状態のままMDIと1,4−
BDを加え、更に混練し、反応を完結させた。処方を表
1に示す。以下、実施例1と同様にして試験した。結果
を表4に示す。
【0024】実施例6〜12 ウレタンプレポリマーとPOMとをニーダー型の反応器
中で190℃で均一な混合物とした後、ポリオールを添
加し加熱状態のままで混練し、反応を完結させた。処方
を表3に示す。以下、実施例1と同様にして試験した。
結果を表5に示す。
【0025】比較例1〜3 実施例1と同様のニーダー型の反応器に表1に示す長鎖
ポリオール、ポリオール、MDIを加えて80℃で混合
した後POMを加えて185℃に加熱し、185℃の加
熱状態のまま反応を完結させた。以下、実施例1と同様
にして試験した。結果を表4に示す。
【0026】比較例4〜6 表1〜2に示す処方のPOMとエラストマーとを比較例
1と同様の反応器中で190℃で混合した後、実施例1
と同様にして試験した。結果を表4に示す。
【0027】比較例7 表1〜2に示す処方のPOM、MDI及びTPUを比較
例1と同様の反応器中で190℃で混合した後、実施例
1と同様にして試験した。結果を表4に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】〔表4〜5の試験方法〕 1)アイゾット衝撃強さ:JIS K 7110に準じ
て行った。 2)曲げ弾性率 :JIS K 7113に準じ
て行った。 3)引張強さ :JIS K 7113に準じ
て行った。 4)破断時伸び :JIS K 7203に準じ
て行った。 5)島津製作所製溶融粘度測定装置(フローテスター)
による。 測定温度;190℃,荷重;40kg,予熱時間;10
分 ノズル径;1mm×1mm,シリンダ径;1cm
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/56 C08G 18/65 C08L 59/00 - 59/04 C08L 75/04 - 75/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】末端に水酸基を10〜50モル%含有する
    ポリオキシメチレン重合体及び/又は末端に水酸基を1
    0〜50モル%含有するポリオキシメチレン共重合体の
    存在下でイソシアネート化合物と分子量500〜100
    00の長鎖ポリオール、及び分子量62〜500未満の
    短鎖ポリオールとを反応させて得られるポリオキシメチ
    レン−ポリウレタン系アロイの製造方法において、 下記の2工程によるポリオキシメチレン−ポリウレタン
    系アロイの製造方法。1)分子量500〜10000の
    長鎖ポリオールとポリオキシメチレン(共)重合体とを
    165〜230℃の温度範囲で混練し、均一な混合物を
    得る工程。2)上記混合物にイソシアネート化合物、分
    子量62〜500未満の短鎖ポリオール、必要に応じて
    添加剤を加え165〜230℃で混練することによりイ
    ソシアネート化合物と分子量500〜10000の長鎖
    ポリオール及び、分子量62〜500未満の短鎖ポリオ
    ールとの反応を完結させる工程。
  2. 【請求項2】末端に水酸基を10〜50モル%含有する
    ポリオキシメチレン重合体及び/又は末端に水酸基を1
    0〜50モル%含有するポリオキシメチレン共重合体の
    存在下でNCO末端ウレタンプレポリマー分子量62
    〜500未満の短鎖ポリオールとを反応させて得られる
    ポリオキシメチレン−ポリウレタン系アロイの製造方法
    において、 下記の2工程によるポリオキシメチレン−ポリウレタン
    系アロイの製造方法。1)分子量500〜10000の
    長鎖ポリオールとイソシアネート化合物とを反応させて
    得られるNCO末端ウレタンプレポリマーとポリオキシ
    メチレン(共)重合体とを165〜230℃で混練し、
    均一な混合物を得る工程。2)上記混合物に分子量62
    500未満の短鎖ポリオール、必要に応じて添加剤を
    加え、NCO末端ウレタンプレポリマー分子量62〜
    500未満の短鎖ポリオールとの反応を完結させる工
    程。
  3. 【請求項3】末端に水酸基を10〜50モル%含有する
    ポリオキシメチレン重合体及び/又は末端に水酸基を1
    0〜50モル%含有するポリオキシメチレン共重合体の
    存在下でNCO末端ウレタンプレポリマー分子量50
    0〜10000の長鎖ポリオールと分子量62〜500
    未満の短鎖ポリオールとを反応させて得られるポリオキ
    シメチレン−ポリウレタン系アロイの製造方法におい
    て、 下記の2工程によるポリオキシメチレン−ポリウレタン
    系アロイの製造方法。1)分子量500〜10000の
    長鎖ポリオールとイソシアネート化合物とを反応させて
    得られるNCO末端ウレタンプレポリマーとポリオキシ
    メチレン(共)重合体とを165〜230℃で混練し、
    均一な混合物を得る工程。2)上記混合物に分子量50
    0〜10000の長鎖ポリオールと分子量62〜500
    未満の短鎖ポリオール、必要に応じて添加剤を加え、
    CO末端ウレタンプレポリマー分子量500〜100
    00の長鎖ポリオール及び、分子量62〜500未満の
    短鎖ポリオールとの反応を完結させる工程。
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