JP3167384B2 - 熱可塑性ポリウレタン樹脂およびそのシール材 - Google Patents
熱可塑性ポリウレタン樹脂およびそのシール材Info
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Description
脂およびそのシール材に関し、さらに詳しくは、圧縮永
久歪みが小さく、射出成形時などにおける硬化速度が大
きく、離型時間が著しく短く、成形性に優れており、し
かも優れた耐油性、耐熱性、耐水性を有するポリウレタ
ン樹脂およびシール材に関する。
械的特性に優れ、耐油性、低温性等に優れているため各
種生活用品のほか自動車部品、シール材などの各種産業
機器部品に幅広く使用されている。なかでも熱可塑性ポ
リウレタン樹脂は、他の熱可塑性樹脂と同様に押出機、
射出成形機、カレンダーなどの熱間成形機を用いて容易
に成形加工できるため、前記特性を必要とする用途に幅
広く利用される。
トジオール(A)と、1,4-ブタンジオール(B)と、ジ
フェニルメタンジイソシアネート(C)とを反応させて
なる熱可塑性ポリウレタン樹脂は、耐水性や耐熱性に著
しく優れていることがよく知られている。
サメチレンカーボネートジオール(A)および1,4-ブタ
ンジオール(B)と、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(C)とを反応させてなる熱可塑性ポリウレタン樹脂
には、成形時における樹脂の硬化速度が遅いという問題
点があった。
くする方法としては、例えばソフトセグメント成分であ
るポリエステルポリオールの分子鎖長を長くする方法が
知られているが、ポリヘキサメチレンカーボネートジオ
ールをソフトセグメントとする熱可塑性ポリウレタン樹
脂は圧縮永久歪みが大きくなる傾向がある。
するため、種々検討したところ、特定の数平均分子量を
有するポリヘキサメチレンカーボネートジオール(A)
と1,4-ブタンジオール(B)を、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート(C)と特定量比で反応させて得られるポ
リウレタン樹脂は、圧縮永久歪みが小さく、射出成形時
などにおける樹脂の硬化速度が大きく、離型時間が著し
く短く、成形性に優れていることなどを見い出し、本発
明を完成するに至った。
問題点を解決しようとするものであって、特に、圧縮永
久歪みが小さく、射出成形時などにおける硬化速度が大
きく、離型時間が著しく短く、成形性に優れており、し
かも優れた耐油性、耐熱性、耐水性を有しているような
熱可塑性ポリウレタン樹脂およびその用途を提供するこ
とを目的としている。
は、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(A)お
よび1,4-ブタンジオール(B)を、ジフェニルメタンジ
イソシアネート(C)と反応させてなる熱可塑性ポリウ
レタン樹脂において、ポリヘキサメチレンカーボネート
ジオール(A)の数平均分子量が2100〜2800で
あり、かつ上記成分(A)〜(C)のモル比が下記の関
係: B/A=2.9〜4.3、 C/(A+B)=1.0〜1.1 を満たすことを特徴としている。
は、圧縮永久歪みが小さい。しかも、この組成物は、射
出成形などによる成形時の樹脂硬化速度が大きく、成形
後短時間に離型させることができ、成形性に優れてお
り、その上優れた耐油性、耐熱性、耐水性を有してい
る。
材などに好ましく用いられる。
ウレタン樹脂およびその用途について、具体的に説明す
る。
は、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(A)お
よび1,4-ブタンジオール(B)を、ジフェニルメタンジ
イソシアネート(C)と反応させて得られる。
ンカーボネートジオール(A)としては、その数平均分
子量が、2100〜2800、好ましくは2200〜2
600であることが望ましい。このような分子量のポリ
オールを用いると、圧縮永久歪が小さく、しかも良好な
成形性を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂が得られる。
なお、数平均分子量が2100以下では、射出成形など
による成形時の樹脂硬化速度が小さく、また2800を
超えると硬化速度は大きいが、圧縮永久歪みが大きくな
る傾向がある。
トジオール(A)と1,4-ブタンジオール(B)とは、
(A)に対する(B)のモル比(B/A)が、2.9〜
4.3、好ましくは3.1〜4.1であるような量で用い
られる。
ーボネートジオール(A)と1,4-ブタンジオール(B)
を用いると、特にシール材として用いる場合に、好まし
い硬さを有する熱可塑性ポリウレタン樹脂が得られる。
なお、上記モル比(A/B)が2.9未満では、得られ
る組成物の機械的強度が低下する傾向があり、また、
4.3を超えるとゴム弾性が低下してくる傾向がある。
オール(A)と、1,4-ブタンジオール(B)と、ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(C)とは、ポリヘキサメ
チレンカーボネートジオール(A)と1,4-ブタンジオー
ル(B)との合計に対するジフェニルメタンジイソシア
ネート(C)のモル比[C/(A+B)]が、1.0〜
1.1、好ましくは1.03〜1.09となるような量で
用いられる。
満では、得られる組成物中にOH基が残存し、また1.
1を超えるとNCO基が多量に残存してしまい、そのた
め圧縮永久歪みが低く、しかも、射出成形などによる成
形時の樹脂硬化速度が大きく、成形後短時間に離型させ
ることができ、成形性に優れているような熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂組成物が得られなくなる。
造する際には、上記(A)〜(C)の成分に加えて、さ
らに有機金属化合物、3級アミンのようなウレタン反応
触媒、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを用いることもで
きる。
常、熱可塑性ポリウレタン樹脂に配合しうるような成
分、例えば加水分解防止剤、顔料、ガラス繊維、炭素繊
維などが含まれていてもよい。
タン樹脂は、圧縮永久歪みが小さい。しかも、この組成
物は、射出成形などによる成形時の樹脂硬化速度が大き
く、成形後短時間に離型させることができ、成形性に優
れている。
材などに好ましく用いられる。このような熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂は、上記のようなポリヘキサメチレンカー
ボネートジオール(A)および1,4-ブタンジオール
(B)を、ジフェニルメタンジイソシアネート(C)
と、上記のような特定量で反応させることにより得られ
るが、この反応は既に公知の方法に準拠して行なわれ
る。
ートジオールと1,4-ブタンジオールを混合加熱し、これ
にジフェニルメタンジイソシアネートを加えて反応させ
るか、または、カーボネートジオールとジフェニルメタ
ンジイソシアネートをまず反応させた後に1,4-ブタンジ
オールを加えて鎖延長反応を行なわせることにより熱可
塑性ポリウレタン樹脂が得られる。
通常、原料を混合して60℃ないし110℃で数分間攪
拌して反応させた後、固化前に適当な容器に移すか、ま
たは、平板上に流して固め、ついで、100℃ないし1
50℃に1ないし5時間加熱して反応を完結させる。こ
のようにして得られた熱可塑性エラストマーは、例えば
粉砕してそのまま成形用材料として使用されるか、また
は押出機や射出成形機のような成形機で造粒して成形用
材料として使用される。
サメチレンカーボネートジオール(A)は、例えば、1,
6-ヘキサメチレングリコールとエチレンカーボネート、
ジフェニルカーボネート、ジエチルカーボネートなどと
のエステル交換反応によって合成される。この化合物
(A)の数平均分子量を所望の値に設定するには、1,6-
ヘキサメチレングリコールとカーボネートとの配合比率
を計算にて適宜設定・調整すればよい。また、分子量の
異なる2種類以上のポリヘキサメチレンカーボネートジ
オール(A)を組合せ、例えば混合して所定の分子量に
調整して使用することもできる。
は、圧縮永久歪みが小さい。しかも、この熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂は、射出成形などによる成形時の樹脂硬化
速度が大きく、成形後短時間に離型させることができ、
成形性に優れている。
材などに好ましく用いられる。
説明するが、本発明はこれらの実施例に何等制約される
ものではない。
以下の方法で調製した。 [原料名] A:ポリヘキサメチレンカーボネートジオール/日本ポ
リウレタン(株)製 B:ジフェニルメタンジイソシアネート /日本ポ
リウレタン(株)製 C:1,4-ブタンジオール /三菱化
成(株)製 Aの数平均分子量 : 2400 B/A(モル比)=3.4 C/(A+B)(モル比)=1.07 反応方法はポリヘキサメチレンカーボネートジオールと
1,4-ブタンジオールを100℃に混合加熱し、これに2
5℃のジフェニルメタンジイソシアネートを加えて反応
させた。この混合物の反応が進行し温度が95℃に達し
たら110℃の加熱板上に流し込み固化させて1時間加
熱した。次に、重合体を加熱板から取り出し、冷却後粉
砕して、さらに押出機により造粒し、熱可塑性ポリウレ
タン樹脂を得た。
レタン樹脂について、JIS K 6301に準拠して、
引張物性値(硬さ(JIS A)、破断伸び(%)、破
断強さ(MPa))、圧縮永久歪みを求めた。
度計にて測定した。なお、試験片としては、熱可塑性ポ
リウレタン樹脂を成形温度200℃、成形サイクル30
秒、金型温度25℃にて射出成形して得られたものを用
いた。また、数平均分子量は、2400であった。
た後の硬化速度を求めた。結果を表2に示す。
ーボネートジオール(A)の分子量、(B)/(A)お
よびC/[(A)+(B)]を表1に示すように変化さ
せた以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性ポリウレ
タン樹脂を製造した。
にして物性を測定した結果を表1に示す。
ーボネートジオール(A)の分子量、(B)/(A)お
よびC/[(A)+(B)]を表1に示すように変化さ
せた以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性ポリウレ
タン樹脂を製造した。
にして物性を測定した結果を表1に示す。また、試験片
を脱型した後の硬化速度を求めた。
Claims (2)
- 【請求項1】 1,4-ブタンジオール(B)および数平均
分子量が2100〜2800であるポリヘキサメチレン
カーボネートジオール(A)と、 ジフェニルメタンジイソシアネート(C)とを、モル比
で B/A=2.9〜4.3、 C/(A+B)=1.0〜1.1 であるような量で反応させてなる熱可塑性ポリウレタン
樹脂。 - 【請求項2】請求項1記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂
からなることを特徴とするシール材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30349791A JP3167384B2 (ja) | 1991-11-19 | 1991-11-19 | 熱可塑性ポリウレタン樹脂およびそのシール材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30349791A JP3167384B2 (ja) | 1991-11-19 | 1991-11-19 | 熱可塑性ポリウレタン樹脂およびそのシール材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05140258A JPH05140258A (ja) | 1993-06-08 |
JP3167384B2 true JP3167384B2 (ja) | 2001-05-21 |
Family
ID=17921681
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30349791A Expired - Lifetime JP3167384B2 (ja) | 1991-11-19 | 1991-11-19 | 熱可塑性ポリウレタン樹脂およびそのシール材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3167384B2 (ja) |
-
1991
- 1991-11-19 JP JP30349791A patent/JP3167384B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05140258A (ja) | 1993-06-08 |
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