JPH0799942A - 辛子明太子の製造法 - Google Patents
辛子明太子の製造法Info
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- JPH0799942A JPH0799942A JP5269503A JP26950393A JPH0799942A JP H0799942 A JPH0799942 A JP H0799942A JP 5269503 A JP5269503 A JP 5269503A JP 26950393 A JP26950393 A JP 26950393A JP H0799942 A JPH0799942 A JP H0799942A
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Abstract
れ、「ツブツブ感」のある高品質の辛子明太子を取得す
る。 【構成】 原料のたら子の加工過程でトランスグルタミ
ナ−ゼを作用せしめることを特徴とする。
Description
するものである。
料のたら子(鱈魚卵)を食塩水に漬け込み適度の熟成を
行わせしめ「塩たら子」にする一次加工後、唐辛子磨細
物を分散する調味液中に移し、該調味液中で熟成を完成
せしめる二次加工により、辛子明太子特有の風味を付与
する工程が行われてきた。
その呈味とともにその特有の食感、すなわち、辛子明太
子の表皮内における特有の「ツブツブ感」(粒子感)の
表現の有無によって評価されている。この「ツブツブ
感」は、原料のたら子の種類、状態に依存するところが
大きい。原料のたら子としては、生鮮物、冷凍物、塩蔵
物、早真子、真子、ガム子、水子など各種類を挙げ得る
が、辛子明太子に加工した場合の「ツブツブ感」の表現
は相違し、冷凍物では冷凍変性を経過しているため「ツ
ブツブ感」が損なわれることが多く、ガム子では卵が未
成熟のため「ツブツブ感」を出すことは困難であり、水
子では全体が軟らかすぎるなどの難点がある。一方、辛
子明太子の原料として適当な生鮮物、塩蔵物、早真子、
真子は慢性的な原料難から次第に入手困難となり、それ
に従って価格も高騰の一途をたどっている。このため、
やむなく「ツブツブ感」を出すことが困難な原料をも使
用しているのが現状である。
を使用した辛子明太子製品では、流通過程で、製品の赤
みが黒ずむという色調の劣化が発生しやすく、このた
め、色調の劣化を防止して商品価値を維持すべく、多大
の注意が払われてきたが、未だ満足な対策は見出されて
いない。
関する問題点を解明し、従来、低品位原料とされてきた
種類のたら子からでも、高品質原料を使用した場合と同
程度の高品質であって、流通過程にあっても安定に製造
時の品質を維持可能な辛子明太子製品を取得できる方法
に関し、鋭意検討の結果、本発明を完成した。すなわ
ち、本発明は高品質の辛子明太子を取得することを目的
とする。
通りである。トランスグルタミナ−ゼで処理した たら
子を原料とすることを特徴とする辛子明太子の製造法。
従来、辛子明太子の原料として難点のあった品質のもの
をも含めて、各種のたら子が使用できる。 具体的に
は、生鮮物、冷凍物、塩蔵物、早真子、真子、ガム子、
水子などの各種類のたら子である。
ら子をトランスグルタミナ−ゼを含有する溶液または粉
末と接触せしめる方法による。例えば、トランスグルタ
ミナ−ゼを一次加工時に使用する一次調味液に添加す
る、あるいは二次加工時に使用する二次調味液に添加す
るなど、辛子明太子の製造工程の各段階で実施し得る。
特に一次加工時の添加、塩蔵物たら子あるいは中間製品
である塩たら子への添加は効果的である。
特に加温する必要はなく、通常、室温下あるいは室温以
下、例えば一次加工時には5〜30℃に、二次加工時に
は0〜15℃に保持する。保持時間は、通常、一次加工
時には4〜36時間、二次加工時には2〜7日程度であ
る。
する酵素活性の定義により、原料たら子100g当たり
1〜100ユニット、特に好ましくは10〜20ユニッ
トが適当である。添加量が1ユニット未満では添加効果
が認められず、100ユニットを越える添加では、過剰
の添加量に見合う格段の品質の改善は認められない。時
には製品の「ツブツブ感」が強調され過ぎることもあ
る。
存性あるいはカルシウム非依存性のいずれのトランスグ
ルタミナ−ゼでも使用できる。また、トランスグルタミ
ナ−ゼの由来にも特に制限はない。即ち、微生物由来
(特開平01−27471号明細書記載)、モルモット
肝臓由来(特公平01−50382号明細書記載)、魚
類由来(関信夫ら、「昭和63年度日本水産学会秋季大
会講演要旨集」167頁および「平成2年度日本水産学
会春季大会講演要旨集」219頁記載)ならびに遺伝子
組換え改質微生物由来(特開平01−300889号明
細書記載)の各種のトランスグルタミナ−ゼを使用でき
る。
のように測定され、且つ、定義される。即ち、温度37
度℃、pH6.0のトリス・バッフア溶液中、ベンジル
オキシカルボニル−L−グルタミルグリシンおよびヒド
ロキシルアミンを基質とする反応系で、トランスグルタ
ミナ−ゼを作用せしめ、生成するヒドロキサム酸よりト
リクロル酢酸の共存下に鉄錯体を生成せしめ、生成する
鉄錯体の525nmにおける吸光度を測定し、ヒドロキ
サム酸量より検量線を作成し、1分間に1μモルのヒド
ロキサム酸を生成せしめた酵素を、トランスグルタミナ
−ゼの活性単位の1ユニットとする(特開平01−27
471号明細書記載参照)。
ナ−ゼを接触、作用せしめることにより、原料のたら子
の品質の如何を問わず、高品質の原料たら子を使用した
場合と同等の高品質の辛子明太子製品を取得できる。ま
た、本発明の方法により取得する辛子明太子は、流通過
程にあっても安定に製造時の色調、品質を維持可能であ
るという利点、効果を有する。
−ゼ処理例 解凍した冷凍生たら子(ロシア産Mサイズ、真子種)の
各10kgを、表1に示すトランスグルタミナ−ゼを含
有する一次調味液(試験区)あるいは同酵素を含有しな
い一次調味液(対照区)に浸漬し、20℃にて10時間
保持する一次加工処理を行った。次に、このトランスグ
ルタミナ−ゼ処理を行って得た塩たら子(試験区)およ
び対照区の塩たら子を原料として、常法により辛子明太
子を製造した。
子明太子を、10名のパネリストによる官能評価に付
し、表2に示す評価結果を得た。同表に示すごとく、ト
ランスグルタミナ−ゼを含有する一次調味液に浸漬した
試験区の塩たら子および辛子明太子は、対照区の塩たら
子および辛子明太子に比較して、色調、「ツブツブ感」
とも格段に高い評価を得た。
スグルタミナ−ゼ処理例 常法により製造した塩たら子の各10kgを、表3に示
すトランスグルタミナ−ゼを含有する二次調味液(試験
区)あるいは同酵素を含有しない二次調味液(対照区)
に浸漬し、5℃にて4日保持する二次加工処理を行っ
た。
0名のパネリストによる官能評価に付し、表4に示す評
価結果を得た。同表に示すごとく、トランスグルタミナ
−ゼを含有する二次調味液に浸漬した試験区の辛子明太
子は、対照区の辛子明太子に比較して、色調、呈味の
質、「ツブツブ感」とも格段に高い評価を得た。
ランスグルタミナ−ゼの添加量の検討 実施例1と同一の解凍した冷凍生たら子の各10kg
を、表5に示すトランスグルタミナ−ゼを含有する一次
調味液(試験区、トランスグルタミナ−ゼの添加量=1
〜100ユニット/冷凍生たら子100g当たり)ある
いは同酵素を含有しない一次調味液(対照区)に浸漬
し、20℃にて20時間保持する一次加工処理を行っ
た。
試験区に属する4種の塩たら子あるいは対照区の塩たら
子を、10名のパネリストによる官能評価に付し、表5
に示す評価結果を得た。同表に示すごとく、トランスグ
ルタミナ−ゼは 冷凍生たら子、100g当たり1ユニ
ット以上、好ましくは10ユニット以上を添加した場合
にその効果が認められ、とりわけ、20ユニット以上を
添加した場合には、顕著な効果のあることが確認され
た。 また、冷凍生たら子100g当たり20ユニット
のトランスグルタミナ−ゼを添加して製造した塩たら子
を、常法により二次加工処理して製造した辛子明太子
は、色調、呈味の質、「ツブツブ感」とも格段に高い評
価を得た。
ら子の品質の如何を問わず、たら子とトランスグルタミ
ナ−ゼを接触、作用せしめることにより、高品質の原料
たら子を使用した場合と同等の高品質の辛子明太子製品
を取得できる。また、本発明の方法により取得する辛子
明太子は、流通過程にあっても安定に製造時の色調、品
質を維持可能であるという利点、効果を有する。
Claims (1)
- 【請求項1】 トランスグルタミナ−ゼで処理した た
ら子を原料とすることを特徴とする辛子明太子の製造法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26950393A JP3198758B2 (ja) | 1993-10-04 | 1993-10-04 | 辛子明太子の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26950393A JP3198758B2 (ja) | 1993-10-04 | 1993-10-04 | 辛子明太子の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0799942A true JPH0799942A (ja) | 1995-04-18 |
JP3198758B2 JP3198758B2 (ja) | 2001-08-13 |
Family
ID=17473335
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26950393A Expired - Lifetime JP3198758B2 (ja) | 1993-10-04 | 1993-10-04 | 辛子明太子の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3198758B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008049939A1 (es) | 2006-10-27 | 2008-05-02 | Leche Gaza, S.L. | Procedimiento de tratamiento uht de leche con alto contenido proteico |
JP2008118966A (ja) * | 2006-11-16 | 2008-05-29 | Ajinomoto Co Inc | 魚卵加工用酵素製剤及び魚卵加工食品の製造方法 |
JP2018029523A (ja) * | 2016-08-24 | 2018-03-01 | 味の素株式会社 | 塩たら子類の製造方法 |
-
1993
- 1993-10-04 JP JP26950393A patent/JP3198758B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008049939A1 (es) | 2006-10-27 | 2008-05-02 | Leche Gaza, S.L. | Procedimiento de tratamiento uht de leche con alto contenido proteico |
JP2008118966A (ja) * | 2006-11-16 | 2008-05-29 | Ajinomoto Co Inc | 魚卵加工用酵素製剤及び魚卵加工食品の製造方法 |
JP4697124B2 (ja) * | 2006-11-16 | 2011-06-08 | 味の素株式会社 | 魚卵加工用酵素製剤及び魚卵加工食品の製造方法 |
JP2018029523A (ja) * | 2016-08-24 | 2018-03-01 | 味の素株式会社 | 塩たら子類の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3198758B2 (ja) | 2001-08-13 |
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