JPH0799443B2 - ロール - Google Patents

ロール

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JPH0799443B2
JPH0799443B2 JP1134431A JP13443189A JPH0799443B2 JP H0799443 B2 JPH0799443 B2 JP H0799443B2 JP 1134431 A JP1134431 A JP 1134431A JP 13443189 A JP13443189 A JP 13443189A JP H0799443 B2 JPH0799443 B2 JP H0799443B2
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developing roll
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裕二 太田
正明 犬伏
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 電子写真複写機等において、接触現象装置の現象ロール
等に用いられるロールに関するものである。
〔従来の技術〕
感光ドラムのような静電潜像保持体と所定極性に帯電さ
れたトナー搬送体(以下「現像ロール」と略す)とを直
接接触させて現像するいわゆる接触現像法は、非磁性−
成分現像法の一つとして有力な手段である。上記現像ロ
ールに要求される特性は、感光ドラムのような静電潜像
保持体が剛体の場合、以下のとおりである。適当なニ
ップ幅を得るため低硬度であること。接触にともなう
現像ロールの変形に関し永久変形が少ないこと、所望
の現像特性を得るため半導電性領域105〜1010Ω・cmの
範囲内にあること。静電潜像保持体の欠陥(支持金属
部材が露出した状態)部があっても現像ロールから放電
が起こらないこと。所望の現像特性を得るために静電
潜像保持体と現像ロールに掛ける電界強度が低いこと
(電源コストは出力電圧依存が大きい)。また現像ロー
ルの表面および表面近傍の性質としてトナーと摩擦し
て所定の帯電極性,帯電量が得られること。トナーと
の離型性が良く、使用中に現像ロール表面上にトナーフ
ィルミングがないこと。現像ロール表面上に均一なト
ナー層を得るため表面が適当な表面粗度を有しているこ
と。静電潜像保持体との直接接触によるステックスリ
ップの低減のため摩擦係数が低いこと。耐摩耗性が良
好耐久性に優れること。静電潜像保持体に対し、現像
ロールから成分移行がないこと(感材汚染がないこと)
等である。
〔発明が解決しようとする課題〕
これらの要求に対して、従来の現像ロールは、第3図に
示すように、芯金1の外周上に、低硬度ゴム組成物から
なるゴム層2を設けたものであった。上記ゴム組成物と
しては、(a)シリコーンゴム,エチレン−プロピレン
ゴム,スチレン−ブタジエンゴム等の絶縁性ゴムにカー
ボンブラック,金属粉等の導電性粒子を配合し、硬度,
電気抵抗を調整したもの、(b)アクリロニトリル−ブ
タジエンゴム,クロロプレンゴム,アクリルゴム等の高
誘電率ゴム単独もしくは抵抗調整のため、リン酸トリブ
トキシエステル(TBxP)等の可塑剤、または帯電防止剤
等を配合したものが使用されている。これらの現像ロー
ルは、芯金外周上に接着剤を介し、上記ゴム組成物を金
型加硫,蒸気加硫等の常法により成型加硫した後円筒研
磨してつくられる。これらの低硬度ゴム組成物よりなる
現像ロールは、前に述べた現像ロールの必要特性に対し
多くの不備な点を持っている。すなわち、上記ゴム組成
物(a),(b)を用いた現像ロールとも、低硬度(接
触現像方式においては硬度40゜以下、好ましくは30゜以
下が望ましい)化のため多量の硬化材,可塑剤を配合し
ていることからつぎのような問題を生ずる。すなわち、
ゴム層が低硬度のため、研磨表面が荒れ、必要な表面
粗度が得られにくい。ゴム層に表面粘着性があるた
め、トナー離型性が悪い。ゴム層の強度が乏しくなる
ため耐摩耗性に劣り、使用にともない表面特性が変化す
るためトナー搬送量が変化する。必要なニップ幅を得
るためにはゴム層の厚みが少なくとも3mm程度必要であ
るが、このようにすると感光ドラムのような静電潜像保
持体と現像ロール芯金間に高電圧を印加する必要を生じ
る(上記ゴム組成物(a),(b)の抵抗領域《半導電
性》においてゴム層の厚みを上記のようにすると、必要
な静電潜像保持体,現像ロール表面間の電界強度を得る
ためには静電潜像保持体と現像ロール芯金間に高電圧を
印加する必要が生じる)。また、上記ゴム組成物(a)
を用いた現像ロールにおいては、ガーボンブラックのよ
うに導電性粒子の粒子間距離によって電気抵抗が制御さ
れているのであるが、半導領域105〜10Ω・cmでは、現
像ロール全体にわたって均一な電気抵抗を得るのが難し
く、また接触にともなう変形で電気抵抗が変化するう
え、導電粒子を含んでいるため、先に述べた現像ロール
の必要特性の耐放電性に劣るという問題がある。また
上記ゴム組成物(b)を用いた現像ロールにおいては、
低硬度化のために高誘電性液体(可塑剤,芳香族系オイ
ル等)を配合するが、これらの高誘電性液体は滲み出し
により、静電潜像保持体、特に表面の有機感光体を汚染
したり、破損したりする傾向が強い。また可塑剤はトナ
ーを溶解し易い性質があるため現像ロール上にトナーの
フィルミングを生じ易い。
一方、芯金の外周に、スポンジ等の発泡体からなる弾性
層を設け、その外周に導電層を形成した現像ロールが開
発されている(特開昭61−176959号公報)。この現像ロ
ールは、上記弾性層により、表面だけは弾性変形可能に
構成した現像ロールに比べ、変形量を大きくとることが
でき、良好な性能を発揮する。しかしながら、上記弾性
層がスポンジ等の発泡体からなるため、現像時に、上記
スポンジ等の変形による偏心回転等によって画像ムラ等
が生起したり、また、非使用時に感光ドラムに圧接した
部分でスポンジ等が局所的に変形し、白い縞状のムラが
複写画像上に生ずるという欠点がある。この欠点を解消
するため、現像ロールの外周面に、板体を当接して上記
スポンジの変形防止をはかったり(特開昭63−216079号
公報)、また、上記スポンジ等からなる発泡体の外周
に、薄肉樹脂または、薄肉シリンダーを設け、スポンジ
等の過度の変形を防止している(特開昭63−100482号公
報)。しかしながら、これらの改善法では、いまだ不充
分であり、その改良が求められている。
この発明は、このような従来の現像ロールの欠点を解消
し、先に述べた接触現像に使用される現像ロールの要求
特性を全て満たす現像ロールの提供をその目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明のロールは、軸体
の外周上に、液状軟化剤を含有する導電性弾性体よりな
る基層を設け、この基層の外周上に、上記液状軟化剤に
対して耐性をもつ合成樹脂製の第一被覆層を設け、この
第一被覆層の外周上に、高誘電率弾性体よりなる第二積
層を設け、さらにこの第二被覆層上に可撓性合成樹脂よ
りなる第三被覆層を設けるという構成をとる。
〔作用〕
本発明者らは、従来の現像ロールがゴム組成物層単層で
要求特性を全て満足させようとするため前述の欠点を生
じていると考え、現像ロールに要求される特性を満たす
ためには多層構造にすればよいのではないかと着眼し
た。すなわち、この発明は、多層のうち、前記従来例の
弾性層に相当する基層を、液体軟化剤含有の低硬度導電
ゴム組成物で構成することにより、現像ロールの要求特
性の,,を満足させると同時に、上記基層の過度
の変形を防止し、同時に、高誘電率弾性体層よりなる第
二被覆層により、前記特性の,,を満足させ、さ
らに可撓性合成樹脂よりなる第三被覆層により、前記特
性の,,,,を満足させる。そして第一被覆
層により、基層から第二被覆層への液状軟化剤移行によ
る第二被覆層の変質を防止する。
つぎに、これらについて詳しく説明する。なお、この説
明は円筒ロール形状の現像ロールで行うが、これに限定
されるものではない。
〈基層導電ゴム組成物について〉 現像ロールは感光ドラムのような静電潜像保持体に対し
直接接触して現像を行う関係上、適切なニップ幅(接触
部の幅)をもつ必要がある。ニップ幅としては0.5mm
幅、望ましくは1.0〜1.5mm程度必要である。押付力が大
きければ、硬度が高くてもニップ幅をかせぐことはでき
るが、押付力が大きい場合、静電潜像保持体を回転させ
る駆動力が大きくなり、大容量のモーターを必要とし現
実的でない。そのうえ、硬度が高く押付力が高く押付力
が大きい場合には、軸方向の両端に荷重がかかる結果、
第4図(b)に示す理想的なロールの接触部形状に対
し、ロールが変形し第4図(a)に示すようにニップ幅
が軸方向で不均一(中央が小さくなる)になるという問
題がある。これらの問題は基層の硬度と密接な関係があ
る。基層の硬度としては40Hs(JISA)以下、望ましくは
30Hs以下にすることが好適である。さらにニップ幅はゴ
ム層の厚みに関係し硬度40Hs以下としても3mm程度の厚
みを必要とする。前述したように3mm程度の厚みに対
し、106〜10Ω・cmのゴム組成物の単層とすると、所望
の現像特性を得るための電圧を高くする必要があり、装
置コストアップの要因となる。そこで低電圧化を計るた
めには、基層に弾性電極の役割を持たせ、要求の電気特
性を第一,第二被覆層に分担させれば良い。基層が弾性
電極として機能するためには電気抵抗として一般的には
104Ω・cm以下にする必要がある。
このような基層に要求される特性を満足させるゴム組成
物としては、ポリノルボーネン,エチレン−プロピレン
ゴム,クロロプレンゴム,ニトリルゴム,シリコーンゴ
ム等にカーボンブラック,金属粉等の導電材粒子を分散
した組成物があげられる。そして、上記ゴム組成物に混
合含有させるオイル(液状軟化剤)としては、ナフテン
系オイルがあげられ、上記ゴム組成物100重量部に対し
て、300〜400重量部の割合で使用される。上記ゴム組成
物としては、特に低硬度時に強度、オイルにじみ性およ
び加工性の観点から、ポリノルボーネン,エチレン−プ
ロピレンゴムおよびその混和物にカーボンブラック(ケ
ッチェンブラックEC)を配合したゴム組成物が望まし
い。
基層の成型は、軸体(金属製円筒体,円柱体等)に接着
剤を介し上記組成物を常法に従って加熱加硫(プレス加
硫,蒸気加硫)することにより行われ、これにより軸体
の外周に基層が密着形成される。そして、必要に応じ研
磨される。
〈第一被覆層について〉 基層の低硬度導電ゴム層低硬度化のため、大量の軟化剤
を使用しなければならない。材料組成を徹底的に検討し
たが、現像ロールに要求される硬度(40゜以下、好まし
くは30゜以下)を満足すると、高温,高湿等の極端な環
境条件に長期保管された場合、高誘電率ゴムよりなる第
二被覆層を直接基層の上に被覆したロールにおいては、
基層の低硬度誘電ゴム層の軟化剤が第二被覆層の高誘電
率ゴム中に移行し第二被覆層を変質させる。極端な場合
は、電気特性さえ変化させる。この防止のため、基層と
第二被覆層の間に耐軟化剤性合成樹脂よりなる第一被覆
層(軟化剤移行防止層)を設ければ良いと考え、検討の
結果、耐軟化剤合成樹脂としてN−メトキシメチル化ナ
イロンが最適と見いだした。
N−メトキシメチル化ナイロンを第一被覆層として4〜
20μm、好ましくは4〜10μmの範囲で設けると、基層
からの軟化剤の移行を完全に防止できることを見いだし
た。N−メトキシメチル化ナイロンは単独もしくはその
他耐軟化剤性合成樹脂とのブレンド物とで使用され、ま
た必要に応じてカーボンブラック等の導電性粒子を分散
させることもできる。
〈第二被覆層について〉 第二被覆層に要求される電気抵抗105〜10Ω・cm(ロー
ル表面積1cm2当たりの体積抵抗)を実現する方法として
は、高誘電率ゴムおよび絶縁性ゴム導電粒子を分散
したゴム組成物の2つがあげられるが、は従来現像ロ
ールの欠点で説明したようにロール全体にわたって均一
な抵抗を得ることが困難である。また、耐放電性に劣る
という問題をもっており、の高誘電率ゴム、特にエピ
クロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合ゴムが望ま
しい。このゴムを用いると、エピクロルヒドリンとエチ
レンオキサイドの共重合比を変更することにより、可塑
剤等の添加なしに容易に抵抗を調整することができる。
第一および第二被覆層は基層上に直接または接着剤を介
して、スプレー法,ディッピング法およびロールコータ
法などの方法により30〜200μmの厚さに形成される。3
0μm以下になると、これらの被覆層の耐放電性の信頼
性が乏しくなり、さらに基層の粗度がそのまま現れるよ
うになる。逆に200μmを超えると、前記製法では、コ
ーティング液のチクソトロピックな特性のため、実用的
な製造条件範囲内では、均一な膜厚を得にくくなる。
〈第三被覆層について〉 第三被覆層は、トナーと直接接触するとともに、感光ド
ラムのような静電潜像保持体とも接触し摺擦するため、
トナー離型性が良く、摩擦係数が低く、かつ可撓性を有
する合成樹脂で構成し、その厚みを5〜100μm、とく
に10〜80μmに設定することが望ましい。厚みが5μm
未満になると耐久性の観点から信頼性に乏しくなり、10
0μmを超えると第三被覆層の剛性効果が大きくなり基
層の低硬度導電ゴムの効果を少なくしてしまう傾向がみ
られるからである。現像ロールは、静電潜像保持体と直
接接触する関係上、ロールの変形をともなうため、最外
層となる第三被覆層の合成樹脂には可撓性が要求され
る。すなわち、伸びが余りに低いと(20%以下になる
と)第一被覆層に対する追従性が悪くなり、割れ,はが
れなどの不具合を生じやすくなる。また第三被覆層に使
用する合成樹脂には、電気抵抗調整のためにカーボンブ
ラック等の導電性粒子を分散させることができる。耐放
電性については、現像ロール全体でみた場合、第一被覆
層が分担するため、第三被覆層は事実上、耐放電性を要
求されない。
第三被覆層の構成材として望ましい特性を持った合成樹
脂として、N−メトキシメトル化ナイロン樹脂,ウレタ
ン樹脂があげられる。特に好ましい合成樹脂としては、
N−メトキシメチル化ナイロンである。N−メトキシメ
チル化ナイロンは、6−ナイロンのアミド基をメトキシ
メチル化することによって得られるものであり、そのメ
トキシ化率を高くすることによりアルコールに対する溶
解性が向上する。したがって、それを用い、基層および
第一被覆層を膨潤して侵されることなく、第二被覆層上
に第三被覆層を、スプレー法,ディッピング法またはロ
ールコータ法により容易に形成することができる。カー
ボンブラックを第三被覆層中に分散させる場合には、水
に分散した状態のカーボンブラック(例えばライオンカ
ーボンペーストW307C,ライオン社製)を使用すれば、ボ
ールミル等の分散機を用いることなく、混合攪拌のみで
分散安定性の良いコーティング液が得られる。したがっ
て、これを用いることにより、第二被覆層の抵抗バラツ
キが少なくなり、安定した上程状態のものとなる。な
お、第二被覆層の強度、特に高湿下の特性を改良するた
めに、上記N−メトキシメチル化ナイロン溶液に、酸触
媒(クエン酸等)を加えコーティング後熱処理してN−
メトキシメチル化ナイロンを架橋化することも有効であ
る。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
〔実施例〕
(1)基層の形成 まず、基層形成材料として下記の第1表に示す配合のゴ
ム組成物を作製した。ただし以下、「部」とは「重量
部」を示す。
上記第1表の配合に示すゴム組成物を密閉型混合機(バ
ンバリーミキサー等)を用いて均一に混練した後、二本
ロールで加硫剤,加硫促進剤を練り込んだ。ついで、こ
れを外径8mmの金属製軸芯の外周面に、接着剤を介し、
基層を厚さ5mm(ロール外径18mm)に形成した。
ついで、基層のみのゴムロールの電気抵抗(ロール表面
1cm2当たりの体積固有抵抗),オイルの滲み出し状態お
よびゴム硬度の測定を行い、その特性を上記第1表に併
せて示した。なお、上記電気抵抗の測定は、ロールを25
℃×60%RH中に24時間放置した後、ロール表面に銀ペー
ストにて1cm角電極(ガード付)を書き、抵抗計で測定
することにより行った。ゴム硬度はJISA型硬度形を使用
測定した。またオイル滲み出し状態の測定は、ゴムロー
ルを40℃×72時間放置した後ロール表面を観察すること
により行った。これらの結果を上記第1表に併せて示し
た。
(2)第一被覆層の形成 第一被覆層の組成例を第2表に示す。N−メトキシメチ
ル化ナイロンをメタノールに溶解後、ケッチェンブラッ
グの水分散液であるカーボンペーストW307C(ライオン
社製)を混合した。耐軟化剤性を基層で使用したナフテ
ン系オイルに70℃×72時間浸漬し、体積膨潤量にて評価
した。溶液をポリエステルフィルム上にコーティング
し、加熱乾燥し樹脂シートを作成し、電気抵抗はSUS板
上に8μm厚みになるようスプレーにてコーティング
し、加熱乾燥後、表面に銀ペーストにて1cm角電極を書
き25℃×60%RH中に24時間放置後抵抗計にて測定した。
その結果を下記の第2表に併せて示した。
(3)第二被覆層の形成 下記の第3表に示す配合のゴム組成物を二本ロールにて
混練した後、メチルエチルケトン単独またはメチルエチ
ルケトン/トルエンのブレンド物に溶解し、500センチ
ポイズに粘度調整した。ついでこれを、ディッピング法
で、第1表の配合〔1−3〕の基層ロールの基層の上
に、100μmの厚みになる様にコーティングして溶剤を
乾燥した後、オーブン中に入れ160℃×1時間の条件で
加硫した。得られたものの電気抵抗の測定は基層ロール
の場合と同様に行った。その結果を下記の第3表に併せ
て示した。
(3)第三被覆層の形成 第三被覆層の形成材料として下記の第4表に示す配合の
組成物を作製した。
なお、上記組成物の作製において、N−メトキシメチル
化ナイロンを用いる場合は、メタノールに溶解した後、
それにケッチェンブラックの水分散液であるカーボンペ
ーストW307C(ライオン社製)を混合した。ウレタンの
場合には、アセトン/DMFの混合溶液にした後、これに、
ケッチェンブラックを混合しボールミルで分散した。そ
して、SUS(ステンレス)板上に20μm厚みになるよう
にスプレーにてコーティングし、加熱乾燥した後、表面
に銀ペーストで1cm角の電極を書き、25℃×60%RHに24
時間放置後、抵抗計でその電気抵抗を測定した。また、
皮膜の可撓性と強度,伸びを測定した。これらの結果を
上記第4表に併せて示した。
つぎに、上記の基層,第一被覆層,第二被覆層および第
三被覆層の組成例のなかから所定の配合を後記の第5表
のように選択し、現像ロールを製造した。この場合の現
像ロールの製造は、つぎのようにして行った。すなわ
ち、外径10mmの軸体上に接着剤を介し、基層の厚さ5mm,
ロール外径18mmとなる様にプレス加硫(150℃×45分)
した後、その外周上に第一被覆層を8μmの厚さになる
ようにスプレーにてコーティングし加熱乾燥した。さら
に、その外周上に第二被覆層をディッピングにて100μ
mの厚みにコーティングし、溶剤を乾燥させた後、170
℃×45分の条件でオーブン加硫した。ついでロール冷却
した後、第三被覆層をスプレーにて20μm厚みにコーテ
ィングし、70℃×2時間加熱して溶剤を除去し形成し目
的とする4層構造の現像ロール(第1図参照)を得た。
第1図において、10は芯金、11は基層、12は第一被覆
層、13は第二被覆層、14は第三被覆層である。
〔比較例1〕 ポリノルボーネン100部,ケッチェンブラック20部,ナ
フテン系オイル250部のゴム組成物を使用して、基層の
みの現像ロールを得た。
〔比較例2〕 基層として前記第1表の配合〔1−2〕を使用したロー
ルに、前記の第3表の配合〔3−4〕をディッピングに
てコーティングし、ついで加熱加硫して厚み100μmの
第二被覆層を形成し、2層構造の現像ロールを得た。
〔比較例3〕 基層として、前記第1表の配合〔1−2〕を使用したロ
ールに、前記第3表の配合〔3−4〕をディッピングに
てコーティングし、ついで加熱加硫して厚み100μmの
第二被覆層を形成した。つぎに、その外周上に前記第4
表の配合〔4−1〕をスプレーにて20μmの厚みにコー
ティングし、加熱乾燥して第三被覆層を形成し、3層構
造の現像ロールを得た。
以上の実施例および比較例で得られた現像ロールの性能
を試験して、下記の第5表に併せて示した。
なお、上記の特性試験は次のようにして行った。
(i)トナー離型性 第3図に示す現像装置に現像ロールを組み込み、これを
周速100mm/secで回転させ、72時間後の現像ロール表面
のトナー付着状態を次の基準で評価した。第2図におい
て15は静電潜像保持体、16は現像ロール、17はトナー供
給ロール、18はトナー現像部材である。現像ロール16に
は電源(図示せず)から電圧が印加されている。
評価1…布等でロール表面のトナーが簡単に拭き取るこ
とができる。
2…拭き取りでわずかにトナーが残る。
3…拭き取りが完全にできずトナー層が残る。
(ii)ロール耐久性 第3図に示す現像装置を用いて現像ロール周速100mm/se
cで336時間回転させ、試験前後のロール外径をレーザー
外径測定機で測定しロール外径による摩耗量で耐久性を
評価した。
(iii)摩擦係数 回転自在な金属ロールに、回転不能状態の現像ロールを
500gの力で押し付け、現像ロールと金属ロールの間に挟
んだポリエステルフィルムを引き出す力を測定し、摩擦
係数を算出した。
(iv)電気抵抗 現像ロールを25℃×60%RH中に24時間放置し、ロール表
面に銀ペーストにて1cm角電極(ガード付)を書き、抵
抗計にて測定した。
(v)耐電圧性 平滑金属ロールに現像ロールを接触させ、回転下で電圧
を100Vずつステップアップして測定した。
(vi)静電潜像保持体の汚染 現像ロールを静電潜像保持体に500gの力で押し付け、30
℃×85%RH下に72時間放置し、静電潜像保持体の表面の
汚染を目視にて調べた。
(vii)軟化剤移行 現像ロールを40℃×95%RH中に330時間放置した後、第
三被覆層を溶剤で除去して、第二被覆層の変色の状態を
調べた。
〔発明の効果〕
この発明のロール、特に現像ロールは、軸体の外周上に
導電性弾性体よりなる基層を設け、その外周上に高誘電
率弾性体よりなる第一被覆層を設け、さらにその外周上
に可撓性合成樹脂よりなる第二被覆層を設けているた
め、従来の現像ロールに比較して、トナー離型性,ロー
ル耐久性,摩擦係数,静電潜像保持体の汚染性,耐電圧
性などすべての面で優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の断面図、第2図はそれを
組み込んだ現像装置の構成図、第3図は従来例の断面
図、第4図(a)および(b)は感光ドラムに対する接
触部の形状を説明する説明図である。 10……芯金、11……基層、12……第一被覆層、13……第
二被覆層、14……第三被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−176959(JP,A) 特開 昭63−216079(JP,A) 特開 昭63−100482(JP,A) 特開 平1−178983(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸体の外周上に、液状軟化剤を含有する導
    電性弾性体よりなる基層を設け、この基層の外周上に、
    上記液状軟化剤に対して耐性をもつ合成樹脂製の第一被
    覆層を設け、この第一被覆層の外周上に、高誘電率弾性
    体よりなる第二被覆層を設け、さらにこの第二被覆層上
    に可撓性合成樹脂よりなる第三被覆層を設けたことを特
    徴とするロール。
JP1134431A 1989-05-27 1989-05-27 ロール Expired - Lifetime JPH0799443B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1134431A JPH0799443B2 (ja) 1989-05-27 1989-05-27 ロール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1134431A JPH0799443B2 (ja) 1989-05-27 1989-05-27 ロール

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JPH02311872A JPH02311872A (ja) 1990-12-27
JPH0799443B2 true JPH0799443B2 (ja) 1995-10-25

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