JPH0798769B2 - α―(4―イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒドの製造方法 - Google Patents
α―(4―イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒドの製造方法Info
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- JPH0798769B2 JPH0798769B2 JP63323144A JP32314488A JPH0798769B2 JP H0798769 B2 JPH0798769 B2 JP H0798769B2 JP 63323144 A JP63323144 A JP 63323144A JP 32314488 A JP32314488 A JP 32314488A JP H0798769 B2 JPH0798769 B2 JP H0798769B2
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- isobutylethylbenzene
- propenyl
- isobutylphenyl
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン
酸の前駆体であるα−(4−イソブチルフェニル)プロ
ピオンアルデヒドを経済的に、かつ高純度で製造するこ
とを可能ならしめる方法に関するものである。さらに詳
しくは、p-イソブチルエチルベンゼンを気相で脱水素触
媒の存在下に脱水素させ、p-イソブチルスチレンを製造
する工程、得られたp-イソブチルスチレンを、遷移金属
錯体カルボニル化触媒の存在下、一酸化炭素および水素
と反応させることにより、α−(4−イソブチルフェニ
ル)プロピオンアルデヒドを製造する工程からなるα−
(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒドを製
造する方法において、各行程から生成物として得られた
オレフィン類を水素および水素添加触媒の存在下に水素
添加して、p-イソブチルエチルベンゼンおよび/または
α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸を製造す
る方法に関するものである。
酸の前駆体であるα−(4−イソブチルフェニル)プロ
ピオンアルデヒドを経済的に、かつ高純度で製造するこ
とを可能ならしめる方法に関するものである。さらに詳
しくは、p-イソブチルエチルベンゼンを気相で脱水素触
媒の存在下に脱水素させ、p-イソブチルスチレンを製造
する工程、得られたp-イソブチルスチレンを、遷移金属
錯体カルボニル化触媒の存在下、一酸化炭素および水素
と反応させることにより、α−(4−イソブチルフェニ
ル)プロピオンアルデヒドを製造する工程からなるα−
(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒドを製
造する方法において、各行程から生成物として得られた
オレフィン類を水素および水素添加触媒の存在下に水素
添加して、p-イソブチルエチルベンゼンおよび/または
α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸を製造す
る方法に関するものである。
本発明の目的生成物であるα−(4−イソブチルフェニ
ル)プロピオンアルデヒドは、公知の方法により酸化す
れば容易にα−(4−イソブチルフェニル)プロピオン
酸に変換できることが知られている。このα−(4−イ
ソブチルフェニル)プロピオン酸は、英国特許第971700
号公報、フランス特許第1549758号公報、特公昭40−717
8号公報および特公昭40−7491号公報に記載されている
ように、解熱、鎮痛、消炎効果を持つ有用な医薬品(商
品名;イブプロフェン)となる化合物である。
ル)プロピオンアルデヒドは、公知の方法により酸化す
れば容易にα−(4−イソブチルフェニル)プロピオン
酸に変換できることが知られている。このα−(4−イ
ソブチルフェニル)プロピオン酸は、英国特許第971700
号公報、フランス特許第1549758号公報、特公昭40−717
8号公報および特公昭40−7491号公報に記載されている
ように、解熱、鎮痛、消炎効果を持つ有用な医薬品(商
品名;イブプロフェン)となる化合物である。
[従来の技術および発明が解決しようとする課題] α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸またはα
−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒド
は、従来より極めて多くの化合物を出発物質として、種
々の方法により合成されている。
−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒド
は、従来より極めて多くの化合物を出発物質として、種
々の方法により合成されている。
しかしながら、α−(4−イソブチルフェニル)プロピ
オン酸またはα−(4−イソブチルフェニル)プロピオ
ンアルデヒドを安価で経済的に、かつ高純度に合成する
ためには、 (イ)単純な化合物を出発原料とすること、 (ロ)各工程における中間体もできる限り単純で安定な
化合物が使える反応を利用すること、 (ハ)高価な試薬を利用せず安価な試薬または触媒を利
用すること、 (ニ)副生成物が有効利用できること、 (ホ)工程数はできる限り少ないこと、および (へ)イソブチル基は異性化を起こしやすいので、各工
程の反応の際にできるだけ異性化などを起こさない反応
を利用すること、 などが要求される。
オン酸またはα−(4−イソブチルフェニル)プロピオ
ンアルデヒドを安価で経済的に、かつ高純度に合成する
ためには、 (イ)単純な化合物を出発原料とすること、 (ロ)各工程における中間体もできる限り単純で安定な
化合物が使える反応を利用すること、 (ハ)高価な試薬を利用せず安価な試薬または触媒を利
用すること、 (ニ)副生成物が有効利用できること、 (ホ)工程数はできる限り少ないこと、および (へ)イソブチル基は異性化を起こしやすいので、各工
程の反応の際にできるだけ異性化などを起こさない反応
を利用すること、 などが要求される。
しかるに、例えば、α−(4−イソブチルフェニル)プ
ロピオンアルデヒドの合成方法として提案されている特
開昭51−100042号公報では、イソブチルベンゼンのグリ
ニヤール化合物から出発しているが、グリニヤール試薬
という不安定で取扱いの困難な試薬を用いているため、
安価な経済的な方法とは言い難い。また、特開昭53−82
740号公報でも、金属リチウムなどの取扱いが困難な化
合物を利用している。
ロピオンアルデヒドの合成方法として提案されている特
開昭51−100042号公報では、イソブチルベンゼンのグリ
ニヤール化合物から出発しているが、グリニヤール試薬
という不安定で取扱いの困難な試薬を用いているため、
安価な経済的な方法とは言い難い。また、特開昭53−82
740号公報でも、金属リチウムなどの取扱いが困難な化
合物を利用している。
また、α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸の
製法を開示している特開昭49−13351号公報および特開
昭50−4040号公報は、いずれもイソブチルベンゼンを出
発原料としているが、触媒として塩化アルミニウムを用
いているので、イソブチル基が異性化しやすく、また、
高価な試薬を使用している。
製法を開示している特開昭49−13351号公報および特開
昭50−4040号公報は、いずれもイソブチルベンゼンを出
発原料としているが、触媒として塩化アルミニウムを用
いているので、イソブチル基が異性化しやすく、また、
高価な試薬を使用している。
さらに、フランス特許第1549758号公報、特公昭47−245
50号公報、特開昭49−95938号公報、特開昭52−57338号
公報、特開昭52−97930号公報、特開昭52−131553号公
報、特開昭53−7643号公報、特開昭53−18535号公報お
よび特開昭56−154428号公報に記載された方法は、p−
イソブチルアセトフェノンを出発物質とする方法であ
る。
50号公報、特開昭49−95938号公報、特開昭52−57338号
公報、特開昭52−97930号公報、特開昭52−131553号公
報、特開昭53−7643号公報、特開昭53−18535号公報お
よび特開昭56−154428号公報に記載された方法は、p−
イソブチルアセトフェノンを出発物質とする方法であ
る。
しかし、p-イソブチルアセトフェノンは、後述の如く安
価な化合物とは言えない。これはイソブチルベンゼンか
ら合成するのが最も経済的であるが、イソブチルベンゼ
ンからp-イソブチルアセトフェノンに変換すること自体
経済的観点からは好ましいことではない。すなわち、p-
イソブチルアセトフェノンへ変換するためには、高価で
かつ不安定な原料である塩化アセチルを使用せざるを得
ず、しかも反応触媒として水分に対して非常に敏感な無
水塩化アルミニウムを、少なくとも塩化アセチルと同じ
モル数、すなわち大量に使用しなくてはならない。例え
ば、この変換反応が化学量論的に100%の収率であった
と考えても、p-イソブチルアセトフェノンを1トン製造
するためには、700kgという大量の無水塩化アルミニウ
ムを使用する必要がある。また反応終了後には、無水塩
化アルミニウムを失活した結果生ずる水酸化アルミニウ
ムが410kgおよび塩素イオン750kgと、目的とするp-イソ
ブチルアセトフェノンの製造量を大幅に上回る1160kgも
の廃棄物を無害な形にまで処理する必要がある。従って
出発物質としてのp-イソブチルアセトフェノン自体が高
価であることはいうまでもない。さらにp-イソブチルア
セトフェノンからα−(4−イソブチルフェニル)プロ
ピオンアルデヒドへの変換も、複雑な中間生成物を経由
するなど、工業的観点からは必ずしも経済的な方法とは
言い難い。
価な化合物とは言えない。これはイソブチルベンゼンか
ら合成するのが最も経済的であるが、イソブチルベンゼ
ンからp-イソブチルアセトフェノンに変換すること自体
経済的観点からは好ましいことではない。すなわち、p-
イソブチルアセトフェノンへ変換するためには、高価で
かつ不安定な原料である塩化アセチルを使用せざるを得
ず、しかも反応触媒として水分に対して非常に敏感な無
水塩化アルミニウムを、少なくとも塩化アセチルと同じ
モル数、すなわち大量に使用しなくてはならない。例え
ば、この変換反応が化学量論的に100%の収率であった
と考えても、p-イソブチルアセトフェノンを1トン製造
するためには、700kgという大量の無水塩化アルミニウ
ムを使用する必要がある。また反応終了後には、無水塩
化アルミニウムを失活した結果生ずる水酸化アルミニウ
ムが410kgおよび塩素イオン750kgと、目的とするp-イソ
ブチルアセトフェノンの製造量を大幅に上回る1160kgも
の廃棄物を無害な形にまで処理する必要がある。従って
出発物質としてのp-イソブチルアセトフェノン自体が高
価であることはいうまでもない。さらにp-イソブチルア
セトフェノンからα−(4−イソブチルフェニル)プロ
ピオンアルデヒドへの変換も、複雑な中間生成物を経由
するなど、工業的観点からは必ずしも経済的な方法とは
言い難い。
ところで、特開昭52−51338号公報、特開昭52−6233号
公報、特開昭52−97930号公報、および特開昭59−10545
号公報などは、p-イソブチルスチレンからヒドロフォル
ミル化反応あるいはレッペ反応によりα−(4−イソブ
チルフェニル)プロピオン酸を製造する方法を提案して
いる。このp-イソブチルスチレンを使用する方法は、p-
イソブチルスチレンが単純で安定な化合物であり、ま
た、ヒドロフォルミル化反応やレッペ反応等が高価な試
薬などを消費しないために、α−(4−イソブチルフェ
ニル)プロピオン酸を製造する方法として経済的に優れ
た方法であるが、これらの従来技術によるp-イソブチル
スチレンの製造方法では、複雑な反応経路をとるか、高
価な試薬を使用するなどのために、その利点が失われて
いる。
公報、特開昭52−97930号公報、および特開昭59−10545
号公報などは、p-イソブチルスチレンからヒドロフォル
ミル化反応あるいはレッペ反応によりα−(4−イソブ
チルフェニル)プロピオン酸を製造する方法を提案して
いる。このp-イソブチルスチレンを使用する方法は、p-
イソブチルスチレンが単純で安定な化合物であり、ま
た、ヒドロフォルミル化反応やレッペ反応等が高価な試
薬などを消費しないために、α−(4−イソブチルフェ
ニル)プロピオン酸を製造する方法として経済的に優れ
た方法であるが、これらの従来技術によるp-イソブチル
スチレンの製造方法では、複雑な反応経路をとるか、高
価な試薬を使用するなどのために、その利点が失われて
いる。
また、特開昭61−24534号公報によると、イソブチルベ
ンゼンとアセトアルデヒドとを硫酸触媒の存在下に縮合
反応させて1,1−ビス(p-イソブチルフェニル)エタン
とし、これを酸触媒により接触分解してp-イソブチルス
チレンとし、このp-イソブチルスチレンと一酸化炭素お
よび水素とをカルボニル化錯体触媒の存在下に反応させ
てα−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒ
ドを製造する方法を開示している。しかし上記公報に記
載されているように、硫酸を用いる方法では、1,1−ビ
ス(p-イソブチルフェニル)エタンを製造する工程で貴
重な原料であるイソブチルベンゼン自体のスルホン化反
応を避けることはできず、その結果一部のイソブチルベ
ンゼンはスルホン化物として損失となるために経済的に
好ましくない。また、この縮合反応は脱水反応であるた
め、硫酸を一度使用した後は、生成した水のために触媒
としての硫酸の濃度が低下し、そのために使用済みの硫
酸の濃度を、例えば、装置の腐食などが懸念される高温
蒸留などにより回復させなければ、触媒は再使用できな
い。その上、硫酸相には多量のスルホン化物が溶解して
おり、単なる蒸留では触媒濃度の回復は容易ではない。
従って、無水硫酸あるいは発煙硫酸などを加えることに
よって、生成した水を化学反応で除去するなどの方法を
用いざるを得ないため、触媒コストも割高になる。
ンゼンとアセトアルデヒドとを硫酸触媒の存在下に縮合
反応させて1,1−ビス(p-イソブチルフェニル)エタン
とし、これを酸触媒により接触分解してp-イソブチルス
チレンとし、このp-イソブチルスチレンと一酸化炭素お
よび水素とをカルボニル化錯体触媒の存在下に反応させ
てα−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒ
ドを製造する方法を開示している。しかし上記公報に記
載されているように、硫酸を用いる方法では、1,1−ビ
ス(p-イソブチルフェニル)エタンを製造する工程で貴
重な原料であるイソブチルベンゼン自体のスルホン化反
応を避けることはできず、その結果一部のイソブチルベ
ンゼンはスルホン化物として損失となるために経済的に
好ましくない。また、この縮合反応は脱水反応であるた
め、硫酸を一度使用した後は、生成した水のために触媒
としての硫酸の濃度が低下し、そのために使用済みの硫
酸の濃度を、例えば、装置の腐食などが懸念される高温
蒸留などにより回復させなければ、触媒は再使用できな
い。その上、硫酸相には多量のスルホン化物が溶解して
おり、単なる蒸留では触媒濃度の回復は容易ではない。
従って、無水硫酸あるいは発煙硫酸などを加えることに
よって、生成した水を化学反応で除去するなどの方法を
用いざるを得ないため、触媒コストも割高になる。
以上述べてきたように、α−(4−イソブチルフェニ
ル)プロピオンアルデヒドの製造に関する従来の技術は
まだまだ経済的な方法であるとは言えない。
ル)プロピオンアルデヒドの製造に関する従来の技術は
まだまだ経済的な方法であるとは言えない。
そこで、前述したように、p-イソブチルスチレンはα−
(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸を製造する上
で有用な中間体であり、このp-イソブチルスチレンを安
価に製造する方法が望まれている。
(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸を製造する上
で有用な中間体であり、このp-イソブチルスチレンを安
価に製造する方法が望まれている。
このp-イソブチルスチレンを安価に製造する方法とし
て、p-イソブチルエチルベンゼンの脱水素が考えられ
る。さらに、このp-イソブチルエチルベンゼンを安価に
製造する方法として、イソブチルベンゼンのエチレンに
よるエチル化が考えられる。しかしながら、このような
組合せはもちろん、各素反応についても全く知られてい
ない。さらに、類似技術から予想されることは、このよ
うな簡素な反応の組合せが、非常に困難であるというこ
とである。
て、p-イソブチルエチルベンゼンの脱水素が考えられ
る。さらに、このp-イソブチルエチルベンゼンを安価に
製造する方法として、イソブチルベンゼンのエチレンに
よるエチル化が考えられる。しかしながら、このような
組合せはもちろん、各素反応についても全く知られてい
ない。さらに、類似技術から予想されることは、このよ
うな簡素な反応の組合せが、非常に困難であるというこ
とである。
酸触媒を用いたモノアルキルベンゼンのエチレンによる
エチル化反応は従来からよく知られている。例えば、Ku
ts,W.M.,& B.B.Corson,J.Org.Chem.,16,699(1951)に
よると、トルエンをシリカーアルミナ触媒下でエチレン
と反応させると、o:m:p=29:50:21の比率でエチルトル
エンが生成している。また、本発明者らの検討による
と、シリカーアルミナ触媒下でエチレンをエチルベンゼ
ンと反応させると、o:m:p=28:31:41の比率でジエチル
ベンゼンが生成し、イソプロピルベンゼンと反応させる
とo:m:p=24:39:37の比率でイソプロピルエチルベンゼ
ンが生成し、sec−ブチルベンゼンと反応させるとo:m:p
=12:49:39の比率でsec−ブチルエチルベンゼンが生成
することがわかった。また、Allen,R.H.,& L.D.Yats,
J.Am.Chem.Soc.,83,2799(1961)によると、トルエンを
フッ化水素触媒下でエチレンと反応させると、o:m:p=4
2:33:25の比率でエチレントルエンが生成しており、こ
れが平衡組成であることが確かめられている。また、Sc
hlatter,M.j.,&R.D.Clark,J.Am.Chem.Soc.,75,361(19
53)によると、トルエンをフッ化水素触媒下でイソブテ
ンと反応させると、m:p=67〜7:33〜93の比率でtert−
ブチルトルエンが生成し、o−tert−ブチルトルエンの
生成は認められていない。しかしながら、トルエンを1
−ブテンあるいは2−ブテンでアルキル化すると、o:m:
p=35:33:32の比率でsec−ブチルトルエンが生成してい
る。さらに、トルエンをプロピレンでアルキル化して
も、o:m:p=41:26:33であることが確かめられている。
エチル化反応は従来からよく知られている。例えば、Ku
ts,W.M.,& B.B.Corson,J.Org.Chem.,16,699(1951)に
よると、トルエンをシリカーアルミナ触媒下でエチレン
と反応させると、o:m:p=29:50:21の比率でエチルトル
エンが生成している。また、本発明者らの検討による
と、シリカーアルミナ触媒下でエチレンをエチルベンゼ
ンと反応させると、o:m:p=28:31:41の比率でジエチル
ベンゼンが生成し、イソプロピルベンゼンと反応させる
とo:m:p=24:39:37の比率でイソプロピルエチルベンゼ
ンが生成し、sec−ブチルベンゼンと反応させるとo:m:p
=12:49:39の比率でsec−ブチルエチルベンゼンが生成
することがわかった。また、Allen,R.H.,& L.D.Yats,
J.Am.Chem.Soc.,83,2799(1961)によると、トルエンを
フッ化水素触媒下でエチレンと反応させると、o:m:p=4
2:33:25の比率でエチレントルエンが生成しており、こ
れが平衡組成であることが確かめられている。また、Sc
hlatter,M.j.,&R.D.Clark,J.Am.Chem.Soc.,75,361(19
53)によると、トルエンをフッ化水素触媒下でイソブテ
ンと反応させると、m:p=67〜7:33〜93の比率でtert−
ブチルトルエンが生成し、o−tert−ブチルトルエンの
生成は認められていない。しかしながら、トルエンを1
−ブテンあるいは2−ブテンでアルキル化すると、o:m:
p=35:33:32の比率でsec−ブチルトルエンが生成してい
る。さらに、トルエンをプロピレンでアルキル化して
も、o:m:p=41:26:33であることが確かめられている。
以上のように、モノアルキルベンゼンのアルキル化によ
る生成物の位置異性の配向性は、具体的に各個別の化合
物について検討する他はないものである。さらに、これ
らの反応生成物のほとんどはo−、m−、p-の位置異性
体の混合物である。しかしながら、一般に、ジアルキル
ベンゼンの3種の位置異性体を高純度に蒸留分離するこ
とが困難であることもよく知られている。例えば、キシ
レンのo−、m−、p-体の常圧換算沸点(以下、単に沸
点と称することがある)はそれぞれ144.4℃、139.1℃、
138.4℃、また、エチルトルエンのo−、m−、p-体の
沸点はそれぞれ165.2℃、161.3℃、162.0℃であり、こ
れらの位置異性体混合物からo−体は何とか蒸留分離し
て精製できるが、m−体とp-体を蒸留分離することは非
常に困難である。また、イソプロピルトルエンのo−、
m−、p-体の沸点はそれぞれ178℃、175℃、177℃、ジ
エチルベンゼンのo−、m−、p-体の沸点はそれぞれ18
3℃、182℃、184℃、また、sec−ブチルトルエンのo
−、m−、p-体の沸点はそれぞれ196℃、194℃、197℃
であり、これらの位置異性体混合物からどれかの成分を
高純度に蒸留分離して精製することは非常に困難であ
る。さらに、イソプロピルエチルベンゼンのo−、m
−、p-体の沸点はそれぞれ193℃、192℃、197℃であ
り、これらの位置異性体混合物からp-体は何とか蒸留分
離して精製できるが、o−体とm−体を蒸留分離するこ
とは非常に困難である。
る生成物の位置異性の配向性は、具体的に各個別の化合
物について検討する他はないものである。さらに、これ
らの反応生成物のほとんどはo−、m−、p-の位置異性
体の混合物である。しかしながら、一般に、ジアルキル
ベンゼンの3種の位置異性体を高純度に蒸留分離するこ
とが困難であることもよく知られている。例えば、キシ
レンのo−、m−、p-体の常圧換算沸点(以下、単に沸
点と称することがある)はそれぞれ144.4℃、139.1℃、
138.4℃、また、エチルトルエンのo−、m−、p-体の
沸点はそれぞれ165.2℃、161.3℃、162.0℃であり、こ
れらの位置異性体混合物からo−体は何とか蒸留分離し
て精製できるが、m−体とp-体を蒸留分離することは非
常に困難である。また、イソプロピルトルエンのo−、
m−、p-体の沸点はそれぞれ178℃、175℃、177℃、ジ
エチルベンゼンのo−、m−、p-体の沸点はそれぞれ18
3℃、182℃、184℃、また、sec−ブチルトルエンのo
−、m−、p-体の沸点はそれぞれ196℃、194℃、197℃
であり、これらの位置異性体混合物からどれかの成分を
高純度に蒸留分離して精製することは非常に困難であ
る。さらに、イソプロピルエチルベンゼンのo−、m
−、p-体の沸点はそれぞれ193℃、192℃、197℃であ
り、これらの位置異性体混合物からp-体は何とか蒸留分
離して精製できるが、o−体とm−体を蒸留分離するこ
とは非常に困難である。
しかるに、上記イソブチルベンゼンのエチル化工程にお
ける目的生成物はp-体のイソブチルエチルベンゼンであ
るが、イソブチルベンゼンのエチレンによるアルキル化
方法は従来報告されていない。それ故反応混合物中のイ
ソブチルエチルベンゼンの位置異性体の比率およびそれ
らの混合物からの高純度のp-イソブチルエチルベンゼン
の分離精製の方法についても知られていない。もちろ
ん、このp-イソブチルエチルベンゼンはα−(4−イソ
ブチルフェニル)プロピオン酸製造の原料としても全く
知られていない。
ける目的生成物はp-体のイソブチルエチルベンゼンであ
るが、イソブチルベンゼンのエチレンによるアルキル化
方法は従来報告されていない。それ故反応混合物中のイ
ソブチルエチルベンゼンの位置異性体の比率およびそれ
らの混合物からの高純度のp-イソブチルエチルベンゼン
の分離精製の方法についても知られていない。もちろ
ん、このp-イソブチルエチルベンゼンはα−(4−イソ
ブチルフェニル)プロピオン酸製造の原料としても全く
知られていない。
芳香族炭化水素の脱水素反応における従来技術をみる
と、構造の異なるアルキル基を複数もち、かつどのアル
キル基も脱水素される可能性のあるようなポリアルキル
ベンゼンの、特定の一つの置換基のみを選択的に脱水素
するような技術は、今まで知られていない。例えば、特
公昭62−6528号、特開昭56−135425号、特開昭58−1890
34号、特開昭59−120243号、特開昭61−158940号などの
公報に見られるようなメチルエチルベンゼンを脱水素し
てメチルスチレンを製造する方法、あるいは特開昭56−
155648号、特開昭56−155649号、特開昭56−155650号、
特開昭56−155651号、特開昭56−155652号、特開昭60−
115534号などの構成に見られるようなターシャリーブチ
ルエチルベンゼンを脱水素してターシャリーブチルスチ
レンを製造する方法、さらには特開昭62−29537号公報
などに見られるようなジエチルベンゼンを脱水素してエ
チルスチレンまたはジビニルベンゼンを製造する方法な
どが開示されている。しかし、メチルエチルベンゼンお
よびターシャリーブチルエチルベンゼンは、脱水素され
る可能性のあるエチル基をどちらも持っているが、もう
一つの置換基はメチル基とターシャリーブチル基であ
り、共に脱水素される可能性のないものである。従っ
て、これらの化合物の脱水素反応における副反応はクラ
ッキング反応であり、脱水素反応そのものの選択性は問
題とならない。また、ジエチルベンゼンを脱水素する場
合は、脱水素される可能性のあるアルキル基、すなわち
エチル基を二つ持っているが、とちらのエチル基が一つ
脱水素されても生成するのはエチルスチレンただ一つで
あり、二つの置換基のどちらか一方を選択する必要はな
い上、目的生成物はジエチルベンゼンであるので、前記
エチルスチレンの残りのエチル基をさらに脱水素すれば
よい。つまり二つのエチル基に区別がなく、特に問題で
はないのである。
と、構造の異なるアルキル基を複数もち、かつどのアル
キル基も脱水素される可能性のあるようなポリアルキル
ベンゼンの、特定の一つの置換基のみを選択的に脱水素
するような技術は、今まで知られていない。例えば、特
公昭62−6528号、特開昭56−135425号、特開昭58−1890
34号、特開昭59−120243号、特開昭61−158940号などの
公報に見られるようなメチルエチルベンゼンを脱水素し
てメチルスチレンを製造する方法、あるいは特開昭56−
155648号、特開昭56−155649号、特開昭56−155650号、
特開昭56−155651号、特開昭56−155652号、特開昭60−
115534号などの構成に見られるようなターシャリーブチ
ルエチルベンゼンを脱水素してターシャリーブチルスチ
レンを製造する方法、さらには特開昭62−29537号公報
などに見られるようなジエチルベンゼンを脱水素してエ
チルスチレンまたはジビニルベンゼンを製造する方法な
どが開示されている。しかし、メチルエチルベンゼンお
よびターシャリーブチルエチルベンゼンは、脱水素され
る可能性のあるエチル基をどちらも持っているが、もう
一つの置換基はメチル基とターシャリーブチル基であ
り、共に脱水素される可能性のないものである。従っ
て、これらの化合物の脱水素反応における副反応はクラ
ッキング反応であり、脱水素反応そのものの選択性は問
題とならない。また、ジエチルベンゼンを脱水素する場
合は、脱水素される可能性のあるアルキル基、すなわち
エチル基を二つ持っているが、とちらのエチル基が一つ
脱水素されても生成するのはエチルスチレンただ一つで
あり、二つの置換基のどちらか一方を選択する必要はな
い上、目的生成物はジエチルベンゼンであるので、前記
エチルスチレンの残りのエチル基をさらに脱水素すれば
よい。つまり二つのエチル基に区別がなく、特に問題で
はないのである。
本発明におけるp-イソブチルエチルベンゼンの選択的脱
水素によるp-イソブチルスチレンの製造技術は、これら
の公知の従来技術と根本的に異なる。具体的には、原料
のp-イソブチルエチルベンゼンの芳香核に結合している
置換基はエチル基とイソブチル基であり、これらはどち
らも脱水素されてそれぞれビニル基と2−メチル−1−
プロペニル基または2−メチル−2プロペニル基(以
下、これらを置換プロペニル基と称することがある)な
どになる可能性を持っている。すなわち、p-イソブチル
エチルベンゼンのエチル基のみが脱水素されるとp-イソ
ブチルスチレンとなり、イソブチル基のみか脱水素され
ると4−(2′−メチル−1′−プロペニル)エチルベ
ンゼンまたは4−(2′−メチル−2′−プロペニル)
エチルベンゼンなどになる。また、エチル基とイソブチ
ル基の両方が脱水素されると、4−(2′−メチル−
1′−プロペニル)ビニルベンゼンまたは4−(2′−
メチル−1′−プロペニル)ビニルベンゼンなどとな
る。このように、p-イソブチルエチルベンゼンは脱水素
され得る異なるアルキル基を二つ持ち、しかもどちらが
脱水素されるかによって生成物が全く異なる。
水素によるp-イソブチルスチレンの製造技術は、これら
の公知の従来技術と根本的に異なる。具体的には、原料
のp-イソブチルエチルベンゼンの芳香核に結合している
置換基はエチル基とイソブチル基であり、これらはどち
らも脱水素されてそれぞれビニル基と2−メチル−1−
プロペニル基または2−メチル−2プロペニル基(以
下、これらを置換プロペニル基と称することがある)な
どになる可能性を持っている。すなわち、p-イソブチル
エチルベンゼンのエチル基のみが脱水素されるとp-イソ
ブチルスチレンとなり、イソブチル基のみか脱水素され
ると4−(2′−メチル−1′−プロペニル)エチルベ
ンゼンまたは4−(2′−メチル−2′−プロペニル)
エチルベンゼンなどになる。また、エチル基とイソブチ
ル基の両方が脱水素されると、4−(2′−メチル−
1′−プロペニル)ビニルベンゼンまたは4−(2′−
メチル−1′−プロペニル)ビニルベンゼンなどとな
る。このように、p-イソブチルエチルベンゼンは脱水素
され得る異なるアルキル基を二つ持ち、しかもどちらが
脱水素されるかによって生成物が全く異なる。
報文Journal of Catalysis 34,167〜174(1974)による
と、クメンの脱水素の反応速度定数は、Bi2UO6−酸化ウ
ラン系触媒を用いた場合、エチルベンゼンの脱水素反応
速度定数の約2倍であると報じている。また、報文Azer
b.Khim.Zh.1968,(2),59−62(Russ)によると、イソ
プロピルエチルベンゼンを脱水素して同一分子内のアル
キル基の脱水素選択性を比較すると、イソプロピル基の
み脱水素されたイソプロピルエチルベンゼンの生成量
の、エチル基のみ脱水素されたイソプロピルスチレンの
生成量に対する比は2以上であり、選択率を上げるため
に反応温度を下げると、この比は3以上になると報じて
いる。これらの公知文献からわかることは、分岐型のイ
ソプロピル基と直鎖型のエチル基とでは、約2〜3倍分
岐型のイソプロピル基の方が脱水素され易いということ
である。また、本発明者らの検討によると、酸化鉄系触
媒の存在下にp-sec−ブチルエチルベンゼンを脱水素し
た場合、反応温度550℃、p-sec−ブチルエチルベンゼン
に対するスチームのモル比93、p-sec−ブチルエチルベ
ンゼンの触媒との接触時間0.2秒の条件で、p-sec−ブチ
ルエチルベンゼンの転化率が43.4重量%、p-sec−ブテ
ニルエチルベンゼン:p-sec−ブチルスチレンの比がおよ
そ2:1となり、sec−ブチル基の方がエチル基の約2倍脱
水素されやすく、反応条件等を変化させても、この傾向
が逆転することはないことが確かめられた。この事実か
ら、前述のイソプロピルエチルベンゼンの文献と同様
に、分岐型の炭素数4のsec−ブチル基の方が、直鎖型
のエチル基よりも脱水素されやすいと考えられる。しか
し、このような方法では本発明の目的を達成することは
できない。
と、クメンの脱水素の反応速度定数は、Bi2UO6−酸化ウ
ラン系触媒を用いた場合、エチルベンゼンの脱水素反応
速度定数の約2倍であると報じている。また、報文Azer
b.Khim.Zh.1968,(2),59−62(Russ)によると、イソ
プロピルエチルベンゼンを脱水素して同一分子内のアル
キル基の脱水素選択性を比較すると、イソプロピル基の
み脱水素されたイソプロピルエチルベンゼンの生成量
の、エチル基のみ脱水素されたイソプロピルスチレンの
生成量に対する比は2以上であり、選択率を上げるため
に反応温度を下げると、この比は3以上になると報じて
いる。これらの公知文献からわかることは、分岐型のイ
ソプロピル基と直鎖型のエチル基とでは、約2〜3倍分
岐型のイソプロピル基の方が脱水素され易いということ
である。また、本発明者らの検討によると、酸化鉄系触
媒の存在下にp-sec−ブチルエチルベンゼンを脱水素し
た場合、反応温度550℃、p-sec−ブチルエチルベンゼン
に対するスチームのモル比93、p-sec−ブチルエチルベ
ンゼンの触媒との接触時間0.2秒の条件で、p-sec−ブチ
ルエチルベンゼンの転化率が43.4重量%、p-sec−ブテ
ニルエチルベンゼン:p-sec−ブチルスチレンの比がおよ
そ2:1となり、sec−ブチル基の方がエチル基の約2倍脱
水素されやすく、反応条件等を変化させても、この傾向
が逆転することはないことが確かめられた。この事実か
ら、前述のイソプロピルエチルベンゼンの文献と同様
に、分岐型の炭素数4のsec−ブチル基の方が、直鎖型
のエチル基よりも脱水素されやすいと考えられる。しか
し、このような方法では本発明の目的を達成することは
できない。
すなわち、イソブチルエチルベンゼンの脱水素工程の目
的生成物は、エチル基のみ脱水素されたp-イソブチルス
チレンである。そのため、p-イソブチルスチレンの選択
率の高いp-イソブチルエチルベンゼンの脱水素方法、す
なわち、p-イソブチルエチルベンゼンのもつエチル基と
イソブチル基のうちエチル基のみを選択的に脱水素する
方法の開発が切に望まれていた。
的生成物は、エチル基のみ脱水素されたp-イソブチルス
チレンである。そのため、p-イソブチルスチレンの選択
率の高いp-イソブチルエチルベンゼンの脱水素方法、す
なわち、p-イソブチルエチルベンゼンのもつエチル基と
イソブチル基のうちエチル基のみを選択的に脱水素する
方法の開発が切に望まれていた。
またさらに、p-イソブチルエチルベンゼンを脱水素して
得られる脱水素反応混合物中にはヒドロフォルミル化反
応に活性なオレフィンの不純物も含有されており、特に
4−(2′−メチル−1′−プロペニル)エチルベンゼ
ン、4−(2′−メチル−1′−プロペニル)ビニルベ
ンゼン、4−(2′−メチル−2′−プロペニル)エチ
ルベンゼン、4−(2′−メチル−2′−プロペニル)
ビニルベンゼン等が問題となることが、本発明らの研究
で明かとなった。本発明の目的が医薬品の原料中間体で
あることを考えると、ヒドロフォルミル化工程における
これらの不純物の影響が問題となるだけでなく、原料の
損失としても大きく、その解決も望まれていた。
得られる脱水素反応混合物中にはヒドロフォルミル化反
応に活性なオレフィンの不純物も含有されており、特に
4−(2′−メチル−1′−プロペニル)エチルベンゼ
ン、4−(2′−メチル−1′−プロペニル)ビニルベ
ンゼン、4−(2′−メチル−2′−プロペニル)エチ
ルベンゼン、4−(2′−メチル−2′−プロペニル)
ビニルベンゼン等が問題となることが、本発明らの研究
で明かとなった。本発明の目的が医薬品の原料中間体で
あることを考えると、ヒドロフォルミル化工程における
これらの不純物の影響が問題となるだけでなく、原料の
損失としても大きく、その解決も望まれていた。
[課題を解決するための手段] すなわち本発明の一つの発明は、下記の工程(I)、工
程(II)および工程(III)からなることを特徴とする
工業的かつ経済的なα−(4−イソブチルフェニル)プ
ロピオンアルデヒドの製造方法を提供するものである。
程(II)および工程(III)からなることを特徴とする
工業的かつ経済的なα−(4−イソブチルフェニル)プ
ロピオンアルデヒドの製造方法を提供するものである。
工程(I):p-イソブチルエチルベンゼンを気相で脱水
素金属触媒の存在下に脱水素させ、p-イソブチルスチレ
ンおよび下記A群から選ばれるいずれかの不飽和炭化水
素化合物を製造する行程。
素金属触媒の存在下に脱水素させ、p-イソブチルスチレ
ンおよび下記A群から選ばれるいずれかの不飽和炭化水
素化合物を製造する行程。
工程(II):前記工程(I)で得られるp-イソブチルス
チレンを、遷移金属錯体カルボニル化触媒の存在下、反
応温度40〜150℃、一酸化炭素と水素の混合圧力10〜600
kg/cm2の条件下、一酸化炭素および水素と反応させるこ
とにより、α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン
アルデヒドを製造する工程。
チレンを、遷移金属錯体カルボニル化触媒の存在下、反
応温度40〜150℃、一酸化炭素と水素の混合圧力10〜600
kg/cm2の条件下、一酸化炭素および水素と反応させるこ
とにより、α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン
アルデヒドを製造する工程。
工程(III):前記脱水素工程(II)において得られる
下記A群から選ばれるいずれかの不飽和炭化水素化合物
を、水素添加触媒の存在下に水素と反応させることによ
りp-イソブチルエチルベンゼンを製造し、該p-イソブチ
ルエチルベンゼンを前記脱水素行程(I)の原料として
前記行程(I)に循環させる工程。
下記A群から選ばれるいずれかの不飽和炭化水素化合物
を、水素添加触媒の存在下に水素と反応させることによ
りp-イソブチルエチルベンゼンを製造し、該p-イソブチ
ルエチルベンゼンを前記脱水素行程(I)の原料として
前記行程(I)に循環させる工程。
A群:4−(2′−メチル−1′−プロペニル)エチルベ
ンゼン、 4−(2′−メチル−1′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン、 4−(2′−メチル−2′−プロペニル)エチルベンゼ
ン、 4−(2′−メチル−2′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン。
ンゼン、 4−(2′−メチル−1′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン、 4−(2′−メチル−2′−プロペニル)エチルベンゼ
ン、 4−(2′−メチル−2′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン。
本発明のもう一つは下記の工程(I)、工程(II)およ
び工程(III)からなることを特徴とする工業的かつ経
済的なα−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアル
デヒドの製造方法を提供するものである。
び工程(III)からなることを特徴とする工業的かつ経
済的なα−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアル
デヒドの製造方法を提供するものである。
工程(I):p−イソブチルエチルベンゼンを気相で、反
応温度300〜650℃、反応圧力50kg/cm2以下、接触時間0.
005〜20秒、p−イソブチルエチルベンゼンの転化率80
重量%以下の条件でもって周期律表中第1B族、第2B族、
第6A族、第7A族及び第8族から選ばれる金属を含む脱水
素金属触媒の存在下に脱水素させることによりp−イソ
ブチルスチレンおよび上記A群から選ばれるいずれかの
不飽和炭化水素化合物を製造する行程。
応温度300〜650℃、反応圧力50kg/cm2以下、接触時間0.
005〜20秒、p−イソブチルエチルベンゼンの転化率80
重量%以下の条件でもって周期律表中第1B族、第2B族、
第6A族、第7A族及び第8族から選ばれる金属を含む脱水
素金属触媒の存在下に脱水素させることによりp−イソ
ブチルスチレンおよび上記A群から選ばれるいずれかの
不飽和炭化水素化合物を製造する行程。
工程(II):前記工程(I)で得られるp-イソブチルス
チレンおよび上記A群から選ばれるいずれかの不飽和炭
化水素化合物を、遷移金属錯体カルボニル化触媒の存在
下、反応温度40〜150℃、一酸化炭素と水素の混合圧力1
0〜600kg/cm2の条件下、一酸化炭素および水素と反応さ
せることにより、α−(4−イソブチルフェニル)プロ
ピオンアルデヒドおよび下記B群から選ばれるいずれか
の不飽和化合物を製造する工程。
チレンおよび上記A群から選ばれるいずれかの不飽和炭
化水素化合物を、遷移金属錯体カルボニル化触媒の存在
下、反応温度40〜150℃、一酸化炭素と水素の混合圧力1
0〜600kg/cm2の条件下、一酸化炭素および水素と反応さ
せることにより、α−(4−イソブチルフェニル)プロ
ピオンアルデヒドおよび下記B群から選ばれるいずれか
の不飽和化合物を製造する工程。
工程(III):前記工程(II)において得られる下記B
群から選ばれるいずれかの不飽和化合物を、水素添加触
媒の存在下に水素と反応させ、ついで酸化することによ
りα−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸を製造
る工程。
群から選ばれるいずれかの不飽和化合物を、水素添加触
媒の存在下に水素と反応させ、ついで酸化することによ
りα−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸を製造
る工程。
B群:α−(4−(2′−メチル−1′−プロペニル)
フェニル)プロピオンアルデヒド、α−(4−(2′−
メチル−2′−プロペニル)フェニル)プロピオンアル
デヒド。
フェニル)プロピオンアルデヒド、α−(4−(2′−
メチル−2′−プロペニル)フェニル)プロピオンアル
デヒド。
以下、本発明の技術をさらに具体的に説明する。
本発明における工程(I)の原料であるp−イソブチル
エチルベンゼンは、例えばイソブチルベンゼンを酸触媒
の存在下にエチレンと反応させることによりエチル化し
製造することができる。エチル化で使用する酸触媒とし
ては、イソブチル基の異性化が起こりにくい条件なら
ば、通常のエチル化触媒、例えば、シリカーアルミナ、
ゼオライトなど固体酸;硫酸、リン酸、フッ化水素など
の無機酸;ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン
酸、トリフロロメタンスルホン酸などの有機酸;塩化ア
ルミニウム、塩化ジルコニウム、塩化亜鉛、塩化バナジ
ウム、塩化チタン、塩化ベリリウム、フッ化ホウ素など
のフリーデル・クラフト触媒;ケイタングステン酸、リ
ンモリブデン酸などのヘテロポリ酸、イソポリ酸および
商品名「ナフィオン」樹脂などのパーフロロスルホン酸
樹脂で代表される強酸型陽イオン交換樹脂などが使用で
きる。反応条件は触媒により適宜選ぶことができるが、
通常は−10〜600℃の範囲から選択される。反応温度が
これより低いと反応速度が遅くなり、エチル化の転化率
を高めるためには長時間の反応時間が必要となり好まし
くない。また、反応温度がこの範囲より高いと、分解反
応あるいはイソブチル基の構造異性化が著しくなる上、
せっかく生成したp-イソブチルエチルベンゼンがさらに
エチル化を受けるといった副反応が増加するので好まし
くない。
エチルベンゼンは、例えばイソブチルベンゼンを酸触媒
の存在下にエチレンと反応させることによりエチル化し
製造することができる。エチル化で使用する酸触媒とし
ては、イソブチル基の異性化が起こりにくい条件なら
ば、通常のエチル化触媒、例えば、シリカーアルミナ、
ゼオライトなど固体酸;硫酸、リン酸、フッ化水素など
の無機酸;ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン
酸、トリフロロメタンスルホン酸などの有機酸;塩化ア
ルミニウム、塩化ジルコニウム、塩化亜鉛、塩化バナジ
ウム、塩化チタン、塩化ベリリウム、フッ化ホウ素など
のフリーデル・クラフト触媒;ケイタングステン酸、リ
ンモリブデン酸などのヘテロポリ酸、イソポリ酸および
商品名「ナフィオン」樹脂などのパーフロロスルホン酸
樹脂で代表される強酸型陽イオン交換樹脂などが使用で
きる。反応条件は触媒により適宜選ぶことができるが、
通常は−10〜600℃の範囲から選択される。反応温度が
これより低いと反応速度が遅くなり、エチル化の転化率
を高めるためには長時間の反応時間が必要となり好まし
くない。また、反応温度がこの範囲より高いと、分解反
応あるいはイソブチル基の構造異性化が著しくなる上、
せっかく生成したp-イソブチルエチルベンゼンがさらに
エチル化を受けるといった副反応が増加するので好まし
くない。
以下、いくつかの好ましいエチル化触媒について具体的
に説明する。
に説明する。
シリカーアルミナをエチル化触媒として用いる場合、使
用するシリカーアルミナは、天然系でも合成系でもよ
く、またこれらの混合物であっても使用できる。反応温
度は好ましくは150〜600℃、さらに好ましくは200〜500
℃である。
用するシリカーアルミナは、天然系でも合成系でもよ
く、またこれらの混合物であっても使用できる。反応温
度は好ましくは150〜600℃、さらに好ましくは200〜500
℃である。
トリフロロメタンスルホン酸および/またはフッ化水素
を触媒として用いる場合、使用するトリフロロメタンス
ルホン酸またはフッ化水素は、純品でも水溶液でも、ま
た、これらの混合物でも使用できる。本発明者等の検討
の結果、トリフロロメタンスルホン酸およびフッ化水素
は、イソブチルベンゼンのエチル化に関してほぼ同等の
触媒効果を示し、同一条件のもとでは生成物もほぼ同等
であることが判明した。反応温度は好ましくは−10〜20
0℃、さらに好ましくは−5〜150℃である。
を触媒として用いる場合、使用するトリフロロメタンス
ルホン酸またはフッ化水素は、純品でも水溶液でも、ま
た、これらの混合物でも使用できる。本発明者等の検討
の結果、トリフロロメタンスルホン酸およびフッ化水素
は、イソブチルベンゼンのエチル化に関してほぼ同等の
触媒効果を示し、同一条件のもとでは生成物もほぼ同等
であることが判明した。反応温度は好ましくは−10〜20
0℃、さらに好ましくは−5〜150℃である。
ヘテロポリ酸を触媒として用いる場合、使用するヘテロ
ポリ酸は、モリブデンやタングステンによって生ずる一
群のヘテロポリ酸であり、ヘテロ原子として、P、B、
V、As、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Ce、Th、Fe、Pt、Mn、C
o、Ni、Te、I、Al、Cr、Rh、Cu、Seなどを含有するも
のが使用できる。反応温度は好ましくは150〜600℃、さ
らに好ましくは200〜500℃である。
ポリ酸は、モリブデンやタングステンによって生ずる一
群のヘテロポリ酸であり、ヘテロ原子として、P、B、
V、As、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Ce、Th、Fe、Pt、Mn、C
o、Ni、Te、I、Al、Cr、Rh、Cu、Seなどを含有するも
のが使用できる。反応温度は好ましくは150〜600℃、さ
らに好ましくは200〜500℃である。
ゼオライトを触媒として用いる場合、使用するゼオライ
トは、例えばHX型ゼオライトまたはHY型ゼオライトまた
は水素ホージャサイトなどの水素ゼオライトを含有する
ものが使用できる。これらの水素ゼオライトは、NaXゼ
オライト、NaYゼオライト、Naホージャサイトなどのよ
うなゼオライトのアルカリ金属塩を、カチオン交換によ
り一部または全部をプロトン型に転化させたものであ
り、これらは強い固体酸性を示す。反応温度は好ましく
は100〜400℃、さらに好ましくは150〜350℃である。
トは、例えばHX型ゼオライトまたはHY型ゼオライトまた
は水素ホージャサイトなどの水素ゼオライトを含有する
ものが使用できる。これらの水素ゼオライトは、NaXゼ
オライト、NaYゼオライト、Naホージャサイトなどのよ
うなゼオライトのアルカリ金属塩を、カチオン交換によ
り一部または全部をプロトン型に転化させたものであ
り、これらは強い固体酸性を示す。反応温度は好ましく
は100〜400℃、さらに好ましくは150〜350℃である。
ナフイオン樹脂などの強酸型陽イオン交換樹脂では、50
〜300℃、好ましくは100〜250℃が適当である。
〜300℃、好ましくは100〜250℃が適当である。
エチレンの反応圧力は1kg/cm2以上であれば特に制限は
ない。反応圧力がこの範囲より低いと反応速度が遅くな
り、エチル化の転化率を高めるためには、長時間の反応
時間を必要とし、事実上実施できない。
ない。反応圧力がこの範囲より低いと反応速度が遅くな
り、エチル化の転化率を高めるためには、長時間の反応
時間を必要とし、事実上実施できない。
反応系に供給すべきエチレン/イソブチルベンゼンのモ
ル比は、0.005〜100の範囲から選択できる。
ル比は、0.005〜100の範囲から選択できる。
エチル化の反応形態は、気相あるいは液相のいずれでも
よく、回分式あるいは固定床、移動床、流動床などの流
通式のいずれにおいても実施できる。また、エチレンに
関しても、密閉式あるいは流通式のいずれにおいても実
施できる。
よく、回分式あるいは固定床、移動床、流動床などの流
通式のいずれにおいても実施できる。また、エチレンに
関しても、密閉式あるいは流通式のいずれにおいても実
施できる。
上記の条件下で反応した反応生成物中のイソブチルエチ
ルベンゼンは、いずれもo−イソブチルエチルベンゼ
ン、m−イソブチルエチルベンゼン、p-イソブチルエチ
ルベンゼンの混合物になる。前述のように、この位置異
性体混合物は本発明者らにより、特定条件下に蒸留によ
り分離できることが分かった。
ルベンゼンは、いずれもo−イソブチルエチルベンゼ
ン、m−イソブチルエチルベンゼン、p-イソブチルエチ
ルベンゼンの混合物になる。前述のように、この位置異
性体混合物は本発明者らにより、特定条件下に蒸留によ
り分離できることが分かった。
すなわち、本発明において蒸留塔への供給流は、イソブ
チルエチルベンゼン位置異性体混合物中p-イソブチルエ
チルベンゼンの重量の割合が5%以上、好ましくは10%
以上となる混合物を用いる。該混合物中のイソブチルエ
チルベンゼン以外の成分は、本発明の目的を達成する上
で障害とならないものであれば、とくに制限はない。上
記混合物中のイソブチルエチルベンゼン以外の成分は、
例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼ
ン、イソプロピルベンゼン、n−プロピルベンゼン、se
c−ブチルベンゼン、n−ブチルベンゼン、tert−ブチ
ルベンゼン、イソブチルベンゼン、ジエチルイソブチル
ベンゼン、トリエチルイソブチルベンゼン、アセトン、
メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジエチルエーテ
ル、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどでもよい。イソ
ブチルエチルベンゼンの位置異性体の重量の合計に対す
るp-体の重量の割合が5%未満では、混合物中の目的成
分が少なすぎてたとえ精密蒸留をするとも高純度のp-イ
ソブチルエチルベンゼンを有効に蒸留分離できない。
チルエチルベンゼン位置異性体混合物中p-イソブチルエ
チルベンゼンの重量の割合が5%以上、好ましくは10%
以上となる混合物を用いる。該混合物中のイソブチルエ
チルベンゼン以外の成分は、本発明の目的を達成する上
で障害とならないものであれば、とくに制限はない。上
記混合物中のイソブチルエチルベンゼン以外の成分は、
例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼ
ン、イソプロピルベンゼン、n−プロピルベンゼン、se
c−ブチルベンゼン、n−ブチルベンゼン、tert−ブチ
ルベンゼン、イソブチルベンゼン、ジエチルイソブチル
ベンゼン、トリエチルイソブチルベンゼン、アセトン、
メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジエチルエーテ
ル、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどでもよい。イソ
ブチルエチルベンゼンの位置異性体の重量の合計に対す
るp-体の重量の割合が5%未満では、混合物中の目的成
分が少なすぎてたとえ精密蒸留をするとも高純度のp-イ
ソブチルエチルベンゼンを有効に蒸留分離できない。
また本発明で蒸留に用いる蒸留塔は、理論段数20段以
上、好ましくは30段以上の蒸留塔を用いる。理論段数が
20段未満だと、高純度のp-イソブチルエチルベンゼンを
有効に蒸留分離できない。理論段数の上限値は特に制限
はないが、余りに高い段数であっても蒸留が不経済にな
るだけである。それ故通常は、500段までの理論段数で
十分である。
上、好ましくは30段以上の蒸留塔を用いる。理論段数が
20段未満だと、高純度のp-イソブチルエチルベンゼンを
有効に蒸留分離できない。理論段数の上限値は特に制限
はないが、余りに高い段数であっても蒸留が不経済にな
るだけである。それ故通常は、500段までの理論段数で
十分である。
本発明において回収するp-イソブチルエチルベンゼン留
分は、常圧換算沸点で213〜216℃の範囲にある成分を主
とする留分として回収される。
分は、常圧換算沸点で213〜216℃の範囲にある成分を主
とする留分として回収される。
蒸留方法には特に制限はなく、連続式、回分式、または
減圧、常圧、加圧、あるいは単塔式、多塔式などを問わ
ない。
減圧、常圧、加圧、あるいは単塔式、多塔式などを問わ
ない。
エチル化反応生成物の中には、イソブチルエチルベンゼ
ンの3種の位置異性体の他にイソブチルジエチルベンゼ
ン類、イソブチルトリエチルベンゼン類などのイソブチ
ルポリエチルベンゼン類が存在する。そこで、本発明の
効果をさらに増大させる目的で、p-イソブチルエチルベ
ンゼンを分離回収後の反応混合物中の成分の一部はたは
全部を、酸触媒の存在下に不均化反応を行った後再びp-
イソブチルエチルベンゼンを分離するという操作を繰り
返して行うか、または、そのままあるいはイソブチルベ
ンゼンと共に、前記エチル化反応の原料として繰り返し
て使用することにより、有効にp-イソブチルエチルベン
ゼンを製造することができる。
ンの3種の位置異性体の他にイソブチルジエチルベンゼ
ン類、イソブチルトリエチルベンゼン類などのイソブチ
ルポリエチルベンゼン類が存在する。そこで、本発明の
効果をさらに増大させる目的で、p-イソブチルエチルベ
ンゼンを分離回収後の反応混合物中の成分の一部はたは
全部を、酸触媒の存在下に不均化反応を行った後再びp-
イソブチルエチルベンゼンを分離するという操作を繰り
返して行うか、または、そのままあるいはイソブチルベ
ンゼンと共に、前記エチル化反応の原料として繰り返し
て使用することにより、有効にp-イソブチルエチルベン
ゼンを製造することができる。
p-イソブチルエチルベンゼンを分離回収後の反応混合物
中のo−/m−イソブチルエチルベンゼンまたはイソブチ
ルジエチルベンゼン、イソブチルトリエチルベンゼンな
どのイソブチルポリエチルベンゼンを、不均化させれば
p-イソブチルエチルベンゼンが選択的に生成することが
わかった。
中のo−/m−イソブチルエチルベンゼンまたはイソブチ
ルジエチルベンゼン、イソブチルトリエチルベンゼンな
どのイソブチルポリエチルベンゼンを、不均化させれば
p-イソブチルエチルベンゼンが選択的に生成することが
わかった。
不均化反応の触媒は、エチレンによるエチル化反応で説
明した触媒から適宜のものが使用できる。例えば、硫
酸、リン酸、塩化アルミニウム、塩化ジルコニウム、塩
化亜鉛、塩化バナジウム、塩化チタン、塩化ベリリウ
ム、フッ化ホウ素、フッ化水素、ベンゼンスルホン酸、
p-トルエンスルホン酸、トリフロロメタンスルホン酸、
ヘテロポリ酸、イソポリ酸、シリカーアルミナ、ゼオラ
イトおよび商品名「ナフイオン」樹脂などのパーフロロ
スルホン酸樹脂で代表される強酸型イオン交換樹脂など
が使用できる。不均化の反応温度は−10〜600℃の温度
範囲から適宜選ぶことができるが、分解反応やイソブチ
ル基の異性化反応ができるだけ起こらない条件を選ぶ必
要がある。すなわち、反応温度がこの範囲より低いと反
応速度が遅くなり、不均化の転化率を高めるためには長
時間の反応時間が必要となり事実上実施できない。ま
た、反応温度がこの範囲より高いと、分解反応あるいは
イソブチル基の構造異性化が著しくなり好ましくない。
明した触媒から適宜のものが使用できる。例えば、硫
酸、リン酸、塩化アルミニウム、塩化ジルコニウム、塩
化亜鉛、塩化バナジウム、塩化チタン、塩化ベリリウ
ム、フッ化ホウ素、フッ化水素、ベンゼンスルホン酸、
p-トルエンスルホン酸、トリフロロメタンスルホン酸、
ヘテロポリ酸、イソポリ酸、シリカーアルミナ、ゼオラ
イトおよび商品名「ナフイオン」樹脂などのパーフロロ
スルホン酸樹脂で代表される強酸型イオン交換樹脂など
が使用できる。不均化の反応温度は−10〜600℃の温度
範囲から適宜選ぶことができるが、分解反応やイソブチ
ル基の異性化反応ができるだけ起こらない条件を選ぶ必
要がある。すなわち、反応温度がこの範囲より低いと反
応速度が遅くなり、不均化の転化率を高めるためには長
時間の反応時間が必要となり事実上実施できない。ま
た、反応温度がこの範囲より高いと、分解反応あるいは
イソブチル基の構造異性化が著しくなり好ましくない。
以下、いくつかの好ましい不均化触媒についてさらに具
体的に説明する。
体的に説明する。
シリカーアルミナ触媒を使用する場合、反応温度は好ま
しくは150〜600℃、さらに好ましくは200〜500℃であ
る。
しくは150〜600℃、さらに好ましくは200〜500℃であ
る。
トリフロロメタンスルホン酸および/またはフッ化水素
を触媒として使用する場合、反応温度は好ましくは−10
〜200℃、さらに好ましくは−5〜150℃である。
を触媒として使用する場合、反応温度は好ましくは−10
〜200℃、さらに好ましくは−5〜150℃である。
ヘテロポリ酸を触媒として使用する場合、反応温度は好
ましくは150〜600℃、さらに好ましくは200〜500℃であ
る。
ましくは150〜600℃、さらに好ましくは200〜500℃であ
る。
HX型ゼオライトまたはHY型ゼオライトまたは水素ホージ
ャサイトなどの水素ゼオライトを含有するものを触媒と
して用いる場合、反応温度は好ましくは100〜400℃、さ
らに好ましくは150〜350である。ナフイオン樹脂などの
強酸型陽イオン交換樹脂では、50〜300℃、好ましくは1
00〜250℃の反応温度が適当である。
ャサイトなどの水素ゼオライトを含有するものを触媒と
して用いる場合、反応温度は好ましくは100〜400℃、さ
らに好ましくは150〜350である。ナフイオン樹脂などの
強酸型陽イオン交換樹脂では、50〜300℃、好ましくは1
00〜250℃の反応温度が適当である。
溶媒としては、該不均化反応および前述したp-イソブチ
ルエチルベンゼンの分離精製に悪影響をもたらさないも
のであれば特に制限はない。
ルエチルベンゼンの分離精製に悪影響をもたらさないも
のであれば特に制限はない。
反応形態は、気相、液相、回分式、連続式、固定床、流
動床、移動床などを問わない。
動床、移動床などを問わない。
本発明の不均化反応により得られた反応混合物は、前記
の蒸留方法でp-イソブチルエチルベンゼンを分離精製す
ることができる。
の蒸留方法でp-イソブチルエチルベンゼンを分離精製す
ることができる。
さらにエチル化行程で副生した前記o−/m−イソブチル
エチルベンゼンまたはイソブチルジエチルベンゼン、イ
ソブチルトリエチルベンゼンなどのイソブチルポリエチ
ルベンゼンなどは、前記エチル化行程の原料、特にエチ
レンの一部として循環使用するならば、p−イソブチル
エチルベンゼンの選択率が向上し好ましい方法である。
この際の反応条件は通常のエチル化の反応条件と同様に
行なうことができる。
エチルベンゼンまたはイソブチルジエチルベンゼン、イ
ソブチルトリエチルベンゼンなどのイソブチルポリエチ
ルベンゼンなどは、前記エチル化行程の原料、特にエチ
レンの一部として循環使用するならば、p−イソブチル
エチルベンゼンの選択率が向上し好ましい方法である。
この際の反応条件は通常のエチル化の反応条件と同様に
行なうことができる。
本発明の方法における工程(I)は、p-イソブチルエチ
ルベンゼンを気相で脱水素金属触媒により脱水素するこ
とにより、p-イソブチルスチレンを製造する工程であ
る。さらに詳しくは、脱水素触媒の存在下、反応温度30
0〜650℃、反応圧力50kg/cm2以下、接触時間0.005〜20
秒、p-イソブチルエチルベンゼンの転化率80重量%以下
の条件でもって周期律表中第1B族、第2B族、第6A族、第
7A族および第8族から選ばれる金属を含む脱水素金属触
媒の存在下p-イソブチルエチルベンゼンのエチル基のみ
を選択的に脱水素してp-イソブチルスチレンを製造する
方法に関するものである。
ルベンゼンを気相で脱水素金属触媒により脱水素するこ
とにより、p-イソブチルスチレンを製造する工程であ
る。さらに詳しくは、脱水素触媒の存在下、反応温度30
0〜650℃、反応圧力50kg/cm2以下、接触時間0.005〜20
秒、p-イソブチルエチルベンゼンの転化率80重量%以下
の条件でもって周期律表中第1B族、第2B族、第6A族、第
7A族および第8族から選ばれる金属を含む脱水素金属触
媒の存在下p-イソブチルエチルベンゼンのエチル基のみ
を選択的に脱水素してp-イソブチルスチレンを製造する
方法に関するものである。
脱水素触媒には、具体的には鉄、銅、亜鉛、ニッケル、
パラジウム、白金、コバルト、ロジウム、イリジウム、
ルテニウム、クロム、バナジウム、ニオブ、モリデブ
ン、チタン、ジルコニウム、カリウム、アルミニウム、
カルシウム、マグネシウム、セリウム、セシウム、ルビ
ジウムなどの金属の化合物があり、これらを適宜組み合
わせたものも有効に使用しうる。使用するべき形態は、
金属単体、酸化物、硫化物または水素処理物などのいず
れのものも使用できる。好ましくは鉄、銅、クロムから
選ばれる少なくとも1種の金属を含む触媒である。特に
酸化鉄系触媒、銅−クロム系触媒などはp-イソブチルス
チレンへの選択性が高く、本発明の目的には有効であ
る。一般に、脱水素触媒は長時間使用しているとコーキ
ング等によりしだいに少しづつ活性が低下してくるの
で、その場合は触媒を、例えば500℃程度の高温で、空
気等でデコーキングすることにより、初期の活性を再現
することができる。また、必要であれば、200〜500℃の
温度で水素の流れの中に置くことによる水素処理を行っ
てもよい。
パラジウム、白金、コバルト、ロジウム、イリジウム、
ルテニウム、クロム、バナジウム、ニオブ、モリデブ
ン、チタン、ジルコニウム、カリウム、アルミニウム、
カルシウム、マグネシウム、セリウム、セシウム、ルビ
ジウムなどの金属の化合物があり、これらを適宜組み合
わせたものも有効に使用しうる。使用するべき形態は、
金属単体、酸化物、硫化物または水素処理物などのいず
れのものも使用できる。好ましくは鉄、銅、クロムから
選ばれる少なくとも1種の金属を含む触媒である。特に
酸化鉄系触媒、銅−クロム系触媒などはp-イソブチルス
チレンへの選択性が高く、本発明の目的には有効であ
る。一般に、脱水素触媒は長時間使用しているとコーキ
ング等によりしだいに少しづつ活性が低下してくるの
で、その場合は触媒を、例えば500℃程度の高温で、空
気等でデコーキングすることにより、初期の活性を再現
することができる。また、必要であれば、200〜500℃の
温度で水素の流れの中に置くことによる水素処理を行っ
てもよい。
脱水素温度は、触媒の組成、接触時間、希釈モル比など
に応じて300〜650℃、好ましくは400〜650℃の範囲内で
選択することができる。反応温度がこの範囲より高くな
ると、分解反応のみならず、生成したp-イソブチルスチ
レンがさらに脱水素されるといった副反応が急激に多く
なり、p-イソブチルスチレンの選択率が著しく低下す
る。これはp-イソブチルエチルベンゼンの損失が大きい
だけでなく、生成物分布が非常に複雑になって蒸留等に
よるp-イソブチルスチレンおよびp-イソブチルエチルベ
ンゼンなどの分離が困難になるので好ましくない。ま
た、反応温度がこの範囲より低いと、p-イソブチルエチ
ルベンゼンの選択率は高いが反応速度が著しく低下して
経済性が悪くなるのでこれも好ましくない。
に応じて300〜650℃、好ましくは400〜650℃の範囲内で
選択することができる。反応温度がこの範囲より高くな
ると、分解反応のみならず、生成したp-イソブチルスチ
レンがさらに脱水素されるといった副反応が急激に多く
なり、p-イソブチルスチレンの選択率が著しく低下す
る。これはp-イソブチルエチルベンゼンの損失が大きい
だけでなく、生成物分布が非常に複雑になって蒸留等に
よるp-イソブチルスチレンおよびp-イソブチルエチルベ
ンゼンなどの分離が困難になるので好ましくない。ま
た、反応温度がこの範囲より低いと、p-イソブチルエチ
ルベンゼンの選択率は高いが反応速度が著しく低下して
経済性が悪くなるのでこれも好ましくない。
脱水素反応によって生成するオレフィンは重合性である
ため、反応層中でのオレフィン濃度が高い状態を高温で
続けると、せっかく生成したp-イソブチルスチレンの一
部が重合して損失となる。これを避けるためには、非還
元性ガス、例えば窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガ
ス、スチーム、酸素ガスなどを同伴させてオレフィン濃
度を希釈により下げることが有効である。ベンゼンなど
の脱水素されにくい溶媒で希釈することもできる。
ため、反応層中でのオレフィン濃度が高い状態を高温で
続けると、せっかく生成したp-イソブチルスチレンの一
部が重合して損失となる。これを避けるためには、非還
元性ガス、例えば窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガ
ス、スチーム、酸素ガスなどを同伴させてオレフィン濃
度を希釈により下げることが有効である。ベンゼンなど
の脱水素されにくい溶媒で希釈することもできる。
また、脱水素の接触活性を維持するために、反応層にス
チームを同伴して脱水素を行うのもよい。スチームの量
には特に制限はない。
チームを同伴して脱水素を行うのもよい。スチームの量
には特に制限はない。
脱水素工程(I)における反応形式は固定床、移動床、
流動床のいずれを用いても、本発明の目的を達成でき
る。
流動床のいずれを用いても、本発明の目的を達成でき
る。
反応圧力は、上記反応条件下で生成したp-イソブチルス
チレンが気化しうる範囲であれば特に制限はないが、通
常常圧ないし10kg/cm2以下が経済的である。
チレンが気化しうる範囲であれば特に制限はないが、通
常常圧ないし10kg/cm2以下が経済的である。
原料p-イソブチルエチルベンゼンと触媒の接触時間は、
0.005〜20秒、好ましくは0.01〜10秒の範囲で適宜選択
できるが、さらに好ましくは0.05〜5秒の範囲で選択す
るのが適当である。接触時間がこれより短いと、反応率
が低くて好ましくない。また、接触時間がこれより長い
と、生成したp-イソブチルスチレンがさらに脱水素され
るなどの副反応が大きくなり、p-イソブチルスチレンの
選択率が下がるので、これも好ましくない。反応形式、
反応ガス組成、触媒の組成、反応温度、あるいは原料ガ
スの予熱の温度等の種々の組合せの相違により、上記範
囲内で適宜変化せしめることができる。
0.005〜20秒、好ましくは0.01〜10秒の範囲で適宜選択
できるが、さらに好ましくは0.05〜5秒の範囲で選択す
るのが適当である。接触時間がこれより短いと、反応率
が低くて好ましくない。また、接触時間がこれより長い
と、生成したp-イソブチルスチレンがさらに脱水素され
るなどの副反応が大きくなり、p-イソブチルスチレンの
選択率が下がるので、これも好ましくない。反応形式、
反応ガス組成、触媒の組成、反応温度、あるいは原料ガ
スの予熱の温度等の種々の組合せの相違により、上記範
囲内で適宜変化せしめることができる。
さらに当然ながら、上記脱水素工程(I)を連続式で行
うこともでき、またバッチ式で行うこともできる。いず
れにせよ本発明では、p-イソブチルエチルベンゼンを脱
水素してp-イソブチルスチレンに効率良く転化せしめる
ことが肝要である。
うこともでき、またバッチ式で行うこともできる。いず
れにせよ本発明では、p-イソブチルエチルベンゼンを脱
水素してp-イソブチルスチレンに効率良く転化せしめる
ことが肝要である。
以上、本発明の脱水素工程(I)における反応条件およ
びそれぞれの因子の反応に及ぼす影響について述べてき
たが、本発明の条件でp-イソブチルエチルベンゼンの脱
水素を行うと、反応条件およびそれぞれの因子の反応に
与える影響については、p-イソブチルエチルベンゼンの
転化率とp-イソブチルスチレンの選択率との関係でまと
めることができることが本発明者等の研究から明らかに
なった。すなわち、前記反応条件下で得られるp-イソブ
チルエチルベンゼンの任意の転化率xに対して、p-イソ
ブチルスチレンへの選択率yは一次関数 y=ax+b (a、bは触媒固有の定数) の関係にある。図1に、後述の実施例で得られたp-イソ
ブチルエチルベンゼンの転化率とp-イソブチルスチレン
の選択率の関係(以後、脱水素性能直線と呼ぶ)の例を
示す。例えば、前記反応条件内で、ある条件を設定すれ
ば、そのときの転化率に対応する脱水素性能直線上の点
は、実際に得られるp-イソブチルスチレンの選択率を示
している。従って、使用する脱水素触媒の性能直線に応
じて、望みの選択率に対応するp-イソブチルエチルベン
ゼンの転化率を与えるような反応条件を選べば良い。例
えば、銅−クロム系触媒の場合、本発明においては、p-
イソブチルエチルベンゼンの転化率を80%以下、好まし
くは60重量%以下、さらに好ましくは50重量%以下に保
つのが適当である。また、例えば、酸化鉄系触媒の場
合、本発明においては、p-イソブチルエチルベンゼンの
転化率を好ましくは80重量%以下、さらに好ましくは70
重量%以下に保つのが適当である。転化率がこれらの範
囲を越えるとp-イソブチルスチレンへの選択率が急激に
低下して前記脱水素性能直線から離脱し、クラッキング
生成物が多くなるので好ましくない。転化率がこれらの
範囲内の場合、転化率が低ければ低いほど選択率は高く
なるが、p-イソブチルスチレンの生成率は前記転化率と
選択率の積であるから、あまり転化率を低くとるのも、
後に続く蒸留などによる未反応p-イソブチルエチルベン
ゼンの分離回収操作にかかる負担が大きくなり好ましく
ない。経済的には5重量%以上の転化率に保つのが適当
であろう。
びそれぞれの因子の反応に及ぼす影響について述べてき
たが、本発明の条件でp-イソブチルエチルベンゼンの脱
水素を行うと、反応条件およびそれぞれの因子の反応に
与える影響については、p-イソブチルエチルベンゼンの
転化率とp-イソブチルスチレンの選択率との関係でまと
めることができることが本発明者等の研究から明らかに
なった。すなわち、前記反応条件下で得られるp-イソブ
チルエチルベンゼンの任意の転化率xに対して、p-イソ
ブチルスチレンへの選択率yは一次関数 y=ax+b (a、bは触媒固有の定数) の関係にある。図1に、後述の実施例で得られたp-イソ
ブチルエチルベンゼンの転化率とp-イソブチルスチレン
の選択率の関係(以後、脱水素性能直線と呼ぶ)の例を
示す。例えば、前記反応条件内で、ある条件を設定すれ
ば、そのときの転化率に対応する脱水素性能直線上の点
は、実際に得られるp-イソブチルスチレンの選択率を示
している。従って、使用する脱水素触媒の性能直線に応
じて、望みの選択率に対応するp-イソブチルエチルベン
ゼンの転化率を与えるような反応条件を選べば良い。例
えば、銅−クロム系触媒の場合、本発明においては、p-
イソブチルエチルベンゼンの転化率を80%以下、好まし
くは60重量%以下、さらに好ましくは50重量%以下に保
つのが適当である。また、例えば、酸化鉄系触媒の場
合、本発明においては、p-イソブチルエチルベンゼンの
転化率を好ましくは80重量%以下、さらに好ましくは70
重量%以下に保つのが適当である。転化率がこれらの範
囲を越えるとp-イソブチルスチレンへの選択率が急激に
低下して前記脱水素性能直線から離脱し、クラッキング
生成物が多くなるので好ましくない。転化率がこれらの
範囲内の場合、転化率が低ければ低いほど選択率は高く
なるが、p-イソブチルスチレンの生成率は前記転化率と
選択率の積であるから、あまり転化率を低くとるのも、
後に続く蒸留などによる未反応p-イソブチルエチルベン
ゼンの分離回収操作にかかる負担が大きくなり好ましく
ない。経済的には5重量%以上の転化率に保つのが適当
であろう。
脱水素工程(I)においては、p-イソブチルスチレン以
外の生成物は主として4−(2′−メチル−1′−プロ
ペニル)エチルベンゼン、4−(2′−メチル−1′−
プロペニル)ビニルベンゼン、4−(2′−メチル−
2′−プロペニル)エチルベンゼン、4−(2′−メチ
ル−2′−プロペニル)ビニルベンゼンの4種である。
これらの生成物は、後述するように、水素添加してp-イ
ソブチルエチルベンゼンに変換し、再び脱水素工程
(I)の原料とすることができる。
外の生成物は主として4−(2′−メチル−1′−プロ
ペニル)エチルベンゼン、4−(2′−メチル−1′−
プロペニル)ビニルベンゼン、4−(2′−メチル−
2′−プロペニル)エチルベンゼン、4−(2′−メチ
ル−2′−プロペニル)ビニルベンゼンの4種である。
これらの生成物は、後述するように、水素添加してp-イ
ソブチルエチルベンゼンに変換し、再び脱水素工程
(I)の原料とすることができる。
本発明のヒドロフォルミル化工程(II)では、脱水素工
程(I)で得られたp-イソブチルスチレンを、一酸化炭
素と水素によるヒドロフォルミル化によりp-イソブチル
スチレン遷移金属錯体触媒を用いてα−(4−イソブチ
ルフェニル)プロピオンアルデヒドへ変換する。
程(I)で得られたp-イソブチルスチレンを、一酸化炭
素と水素によるヒドロフォルミル化によりp-イソブチル
スチレン遷移金属錯体触媒を用いてα−(4−イソブチ
ルフェニル)プロピオンアルデヒドへ変換する。
上記のヒドロフォルミル化に使用される遷移金属錯体触
媒としては、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテ
ニウム等の遷移金属錯体である。これらの遷移金属は、
酸価数0〜最高位酸価数まで使用でき、ハロゲン原子、
三価のリン化合物、π−アリル基、アミン、ニトリル、
オキシム、オレフィンあるいは一酸化炭素、水素などを
配位子として含有するものが使用される。
媒としては、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテ
ニウム等の遷移金属錯体である。これらの遷移金属は、
酸価数0〜最高位酸価数まで使用でき、ハロゲン原子、
三価のリン化合物、π−アリル基、アミン、ニトリル、
オキシム、オレフィンあるいは一酸化炭素、水素などを
配位子として含有するものが使用される。
触媒の具体例としては、ビストリフェニルホスフィンジ
クロロ錯体、ビストリブチルホスフィンジクロロ錯体、
ビストリシクロヘキシルホスフィンジクロロ錯体、π−
アリルトリフェニルホスフィンジクロロ錯体、トリフェ
ニルホスフィンピペリジンジクロロ錯体、ビスベンゾニ
トリルジクロロ錯体、ビスシクロヘキシルオキシムジク
ロロ錯体、1,5,9−シクロドデカトリエン−ジクロロ錯
体、ビストリフェニルホスフィンジカルボニル錯体、ビ
ストリフェニルホスフィンアセテート錯体、ビストリフ
ェニルホスフィンジナイトレート錯体、ビストリフェニ
ルホスフィンスルフェート錯体、テトラキストリフェニ
ルホスフィン錯体および一酸化炭素を配位子の一部に持
つ、クロロカルボニルビストリフェニルホスフィン錯
体、ヒドリドカルボニルトリストリフェニルホスフィン
錯体、ビスクロロテトラカルボニル錯体、ジカルボニル
アセチルアセトナート錯体等を挙げることができる。
クロロ錯体、ビストリブチルホスフィンジクロロ錯体、
ビストリシクロヘキシルホスフィンジクロロ錯体、π−
アリルトリフェニルホスフィンジクロロ錯体、トリフェ
ニルホスフィンピペリジンジクロロ錯体、ビスベンゾニ
トリルジクロロ錯体、ビスシクロヘキシルオキシムジク
ロロ錯体、1,5,9−シクロドデカトリエン−ジクロロ錯
体、ビストリフェニルホスフィンジカルボニル錯体、ビ
ストリフェニルホスフィンアセテート錯体、ビストリフ
ェニルホスフィンジナイトレート錯体、ビストリフェニ
ルホスフィンスルフェート錯体、テトラキストリフェニ
ルホスフィン錯体および一酸化炭素を配位子の一部に持
つ、クロロカルボニルビストリフェニルホスフィン錯
体、ヒドリドカルボニルトリストリフェニルホスフィン
錯体、ビスクロロテトラカルボニル錯体、ジカルボニル
アセチルアセトナート錯体等を挙げることができる。
触媒は、錯体として反応系に供給して使用することもで
き、また、配位子となる化合物を別個に反応系に供給
し、反応系内において錯体を生成させて使用することも
できる。すなわち、上記遷移金属の酸化物、硫酸塩、塩
化物などに対して配位子となり得る化合物、すなわち、
ホスフィン、ニトリル、アリル化合物、アミン、オキシ
ム、オレフィン、あるいは一酸化炭素、水素等を同時に
反応系に存在させる方法である。
き、また、配位子となる化合物を別個に反応系に供給
し、反応系内において錯体を生成させて使用することも
できる。すなわち、上記遷移金属の酸化物、硫酸塩、塩
化物などに対して配位子となり得る化合物、すなわち、
ホスフィン、ニトリル、アリル化合物、アミン、オキシ
ム、オレフィン、あるいは一酸化炭素、水素等を同時に
反応系に存在させる方法である。
ホスフィンとしては、例えばトリフェニルホスフィン、
トリトリルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリシ
クロヘキシルホスフィン、トリエチルホスフィン等、ニ
トリルとしては、例えばベンゾニトリル、アクリロニト
リル、プロピオニトリル、ベンジルニトリル等、アリル
化合物としては、例えばアリルクロライド、アリルアル
コール等、アミンとしては、例えばベンジルアミン、ピ
リジン、ピペラジン、トリ−n−ブチルアミン等、オキ
シムとしては、例えばシクロヘキシルオキシム、アセト
オキシム、ベンズアルドオキシム等、オレフィンとして
は、例えば1,5−シクロオクタジエン、1,5,9−シクロド
デカトリエン等が挙げられる。
トリトリルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリシ
クロヘキシルホスフィン、トリエチルホスフィン等、ニ
トリルとしては、例えばベンゾニトリル、アクリロニト
リル、プロピオニトリル、ベンジルニトリル等、アリル
化合物としては、例えばアリルクロライド、アリルアル
コール等、アミンとしては、例えばベンジルアミン、ピ
リジン、ピペラジン、トリ−n−ブチルアミン等、オキ
シムとしては、例えばシクロヘキシルオキシム、アセト
オキシム、ベンズアルドオキシム等、オレフィンとして
は、例えば1,5−シクロオクタジエン、1,5,9−シクロド
デカトリエン等が挙げられる。
錯体触媒、または錯体を作り得る化合物の使用量は、p
−イソブチルスチレン1モルに対して0.0001〜0.5モ
ル、好ましくは0.001〜0.1モルである。また、配位子と
なり得る化合物の添加量はパラジウム、ロジウム、イリ
ジウム、ルテニウムなどの錯体の核となる得る遷移金属
1モルに対して0.8〜10モル、好ましくは1〜4モルで
ある。
−イソブチルスチレン1モルに対して0.0001〜0.5モ
ル、好ましくは0.001〜0.1モルである。また、配位子と
なり得る化合物の添加量はパラジウム、ロジウム、イリ
ジウム、ルテニウムなどの錯体の核となる得る遷移金属
1モルに対して0.8〜10モル、好ましくは1〜4モルで
ある。
さらに、反応を促進する目的で塩化水素、三フッ化ホウ
素などの無機ハロゲン化物やヨウ化メチル等の有機ヨウ
化物等を添加してもよい。
素などの無機ハロゲン化物やヨウ化メチル等の有機ヨウ
化物等を添加してもよい。
これらハロゲン化物を添加する場合は、錯体触媒、また
は、錯体を作り得る化合物1モルに対し、ハロゲン原子
として0.1〜30倍モル、好ましくは1〜15倍モルを使用
する。添加量が0.1モル未満の場合、触媒の種類によっ
ても異なるが、添加の効果が見られないこともある。ま
た、30倍モルを越える時は、触媒活性がかえって低下す
るとともに、p−イソブチルスチレンの二重結合にハロ
ゲンが付加する等、目的の反応が抑制される。
は、錯体を作り得る化合物1モルに対し、ハロゲン原子
として0.1〜30倍モル、好ましくは1〜15倍モルを使用
する。添加量が0.1モル未満の場合、触媒の種類によっ
ても異なるが、添加の効果が見られないこともある。ま
た、30倍モルを越える時は、触媒活性がかえって低下す
るとともに、p−イソブチルスチレンの二重結合にハロ
ゲンが付加する等、目的の反応が抑制される。
ヒドロフォルミル化反応は、反応温度は40〜150℃、好
ましくは55〜110℃で行う。反応温度が40℃未満では、
反応速度が著しく遅くなり、実用上実施することができ
ない。また、150℃を越える温度では、重合、水素付加
等の副反応や錯体触媒の分解が生じ好ましくない。
ましくは55〜110℃で行う。反応温度が40℃未満では、
反応速度が著しく遅くなり、実用上実施することができ
ない。また、150℃を越える温度では、重合、水素付加
等の副反応や錯体触媒の分解が生じ好ましくない。
反応圧力は10kg/cm2以上あれば適宜選択できる。10kg/c
m2未満では実用上実施できないほど反応が遅くなる。ま
た、圧力は高いほど反応が速やかに進行し好ましいが、
高すぎる圧力は反応器の耐圧を非常に高くする必要がで
てくるなど、製造装置の点からおのずと限界がある。従
って、実用上は600kg/cm2以下の圧力で充分である。
m2未満では実用上実施できないほど反応が遅くなる。ま
た、圧力は高いほど反応が速やかに進行し好ましいが、
高すぎる圧力は反応器の耐圧を非常に高くする必要がで
てくるなど、製造装置の点からおのずと限界がある。従
って、実用上は600kg/cm2以下の圧力で充分である。
反応は一酸化炭素および水素の混合ガスの吸収が見られ
なくなるまで行えばよく、通常は4〜20時間の反応時間
で充分である。
なくなるまで行えばよく、通常は4〜20時間の反応時間
で充分である。
反応に必要な一酸化炭素と水素とは、あらかじめ混合さ
れた混合ガスの状態でも、各々別に反応器に供給しても
よい。反応系に供給する場合の一酸化炭素と水素とのモ
ル比は、適宜選択できる。しかしながら、本発明のヒド
ロフォルミル工程であるヒドロフォルミル化反応では、
一酸化炭素と水素とは正確に1:1のモル比で吸収消費さ
れていく。従って、反応器の大きさ、反応の形式にもよ
るが、一酸化炭素対水素のモル比は1:1で供給すれば最
も効率的である。
れた混合ガスの状態でも、各々別に反応器に供給しても
よい。反応系に供給する場合の一酸化炭素と水素とのモ
ル比は、適宜選択できる。しかしながら、本発明のヒド
ロフォルミル工程であるヒドロフォルミル化反応では、
一酸化炭素と水素とは正確に1:1のモル比で吸収消費さ
れていく。従って、反応器の大きさ、反応の形式にもよ
るが、一酸化炭素対水素のモル比は1:1で供給すれば最
も効率的である。
本発明のヒドロフォルミル化において、ヒドロフォルミ
ル化に不活性な溶媒を反応熱除去等の目的で用いること
もできる。ヒドロフォルミル化に不活性な溶媒として
は、エーテル、ケトン、アルコール等の極性溶媒や、パ
ラフィン、シクロパラフィン、芳香族炭化水素のような
無極性溶媒が挙げられる。しかし、一般には無溶媒の状
態で充分好ましい結果が得られる。
ル化に不活性な溶媒を反応熱除去等の目的で用いること
もできる。ヒドロフォルミル化に不活性な溶媒として
は、エーテル、ケトン、アルコール等の極性溶媒や、パ
ラフィン、シクロパラフィン、芳香族炭化水素のような
無極性溶媒が挙げられる。しかし、一般には無溶媒の状
態で充分好ましい結果が得られる。
ヒドロフォルミル化反応の終了後、反応物は好ましくは
減圧下で蒸留分離すれば、容易に目的化合物である高純
度のα−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデ
ヒドと触媒とに分離することができる。回収された錯体
触媒は再度使用することができる。
減圧下で蒸留分離すれば、容易に目的化合物である高純
度のα−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデ
ヒドと触媒とに分離することができる。回収された錯体
触媒は再度使用することができる。
本発明の方法によって得られたα−(4−イソブチルフ
ェニル)プロピオンアルデヒドを、従来公知の方法、例
えば過マンガン酸、次亜塩素酸などの酸化剤等によりこ
れを酸化すれば、容易にα−(4−イソブチルフェニ
ル)プロピオン酸が得られる。
ェニル)プロピオンアルデヒドを、従来公知の方法、例
えば過マンガン酸、次亜塩素酸などの酸化剤等によりこ
れを酸化すれば、容易にα−(4−イソブチルフェニ
ル)プロピオン酸が得られる。
本発明の脱水素工程(I)の方法で得られる脱水素反応
混合物は、蒸留などによりp−イソブチルスチレンを分
離して、あるいは反応混合物をそのまま、ヒドロフォル
ミル化工程(II)の原料として供することができる。特
に、ヒドロフォルミル化工程(II)の原料として脱水素
工程(I)の反応混合物をそのまま用いる場合、反応混
合物中に含まれる4−(2′−メチル−1′−プロペニ
ル)エチルベンゼン、4−(2′−メチル−1′−プロ
ペニル)ビニルベンゼン、4−(2′−メチル−2′−
プロペニル)エチルベンゼン、4−(2′−メチル−
2′−プロペニル)ビニルベンゼンなどは、本発明の方
法によれば、これらの置換プロペニル基に対する活性が
ビニル基に対して驚くほど抑制されることがわかった。
すなわち、4−(2′−メチル−1′−プロペニル)エ
チルベンゼンおよび4−(2′−メチル−2′−プロペ
ニル)エチルベンゼンは上記反応条件下ではほとんど反
応せず、4−(2′−メチル−1′−プロペニル)ビニ
ルベンゼンおよび4−(2′−メチル−2′−プロペニ
ル)ビニルベンゼンについては、そのビニル基のみヒド
ロフォルミル化され、置換プロペニル基の方はほとんど
変化されない。すなわち、4−(2′−メチル−1′−
プロペニル)ビニルベンゼンは、ヒドロフォルミル化さ
れてα−(4−(2′−メチル−1′−プロペニル)フ
ェニル)プロピオンアルデヒドとなり、また、4−
(2′−メチル−2′−プロペニル)ビニルベンゼン
は、ヒドロフォルミル化されてα−(4−(2′−メチ
ル−2′−プロペニル)フェニル)プロピオンアルデヒ
ドとなる。
混合物は、蒸留などによりp−イソブチルスチレンを分
離して、あるいは反応混合物をそのまま、ヒドロフォル
ミル化工程(II)の原料として供することができる。特
に、ヒドロフォルミル化工程(II)の原料として脱水素
工程(I)の反応混合物をそのまま用いる場合、反応混
合物中に含まれる4−(2′−メチル−1′−プロペニ
ル)エチルベンゼン、4−(2′−メチル−1′−プロ
ペニル)ビニルベンゼン、4−(2′−メチル−2′−
プロペニル)エチルベンゼン、4−(2′−メチル−
2′−プロペニル)ビニルベンゼンなどは、本発明の方
法によれば、これらの置換プロペニル基に対する活性が
ビニル基に対して驚くほど抑制されることがわかった。
すなわち、4−(2′−メチル−1′−プロペニル)エ
チルベンゼンおよび4−(2′−メチル−2′−プロペ
ニル)エチルベンゼンは上記反応条件下ではほとんど反
応せず、4−(2′−メチル−1′−プロペニル)ビニ
ルベンゼンおよび4−(2′−メチル−2′−プロペニ
ル)ビニルベンゼンについては、そのビニル基のみヒド
ロフォルミル化され、置換プロペニル基の方はほとんど
変化されない。すなわち、4−(2′−メチル−1′−
プロペニル)ビニルベンゼンは、ヒドロフォルミル化さ
れてα−(4−(2′−メチル−1′−プロペニル)フ
ェニル)プロピオンアルデヒドとなり、また、4−
(2′−メチル−2′−プロペニル)ビニルベンゼン
は、ヒドロフォルミル化されてα−(4−(2′−メチ
ル−2′−プロペニル)フェニル)プロピオンアルデヒ
ドとなる。
そこで次に、これらの生成物を有効利用する方法につい
て説明する。
て説明する。
すなわち、脱水素工程(I)で生成物として得られる下
記A群に属する不飽和炭化水素化合物を、水素および水
素添加触媒の存在下に反応させ、p−イソブチルエチル
ベンゼンを製造する工程である。A群の化合物は、水素
および水素添加触媒の存在下に反応させると、容易に置
換プロペニル基の炭素−炭素二重結合が水素添加されて
p−イソブチルエチルベンゼンとなる。得られるp−イ
ソブチルエチルベンゼンは、再び前記脱水素工程(I)
の原料として使用できる。
記A群に属する不飽和炭化水素化合物を、水素および水
素添加触媒の存在下に反応させ、p−イソブチルエチル
ベンゼンを製造する工程である。A群の化合物は、水素
および水素添加触媒の存在下に反応させると、容易に置
換プロペニル基の炭素−炭素二重結合が水素添加されて
p−イソブチルエチルベンゼンとなる。得られるp−イ
ソブチルエチルベンゼンは、再び前記脱水素工程(I)
の原料として使用できる。
また、脱水素行程(I)の生成物であるA群の不飽和炭
化水素化合物をヒドロフォルミル化行程にかけるとB群
の化合物のいずれかが生成する。そこで本発明では、B
群の化合物を水素添加する。ここで、B群の化合物は水
素添加触媒の存在下に水素と反応させると、置換プロペ
ニル基の炭素−炭素二重結合だけでなく、そのフォルミ
ル基の炭素−酸素の二重結合も水素添加されて、2−
(4−イソブチルフェニル)プロパノールとなる。得ら
れた2−(4−イソブチルフェニル)プロパノールは、
そのヒドロキシル基を公知の方法により酸化すれば、容
易にα−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸とな
る。
化水素化合物をヒドロフォルミル化行程にかけるとB群
の化合物のいずれかが生成する。そこで本発明では、B
群の化合物を水素添加する。ここで、B群の化合物は水
素添加触媒の存在下に水素と反応させると、置換プロペ
ニル基の炭素−炭素二重結合だけでなく、そのフォルミ
ル基の炭素−酸素の二重結合も水素添加されて、2−
(4−イソブチルフェニル)プロパノールとなる。得ら
れた2−(4−イソブチルフェニル)プロパノールは、
そのヒドロキシル基を公知の方法により酸化すれば、容
易にα−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸とな
る。
さらに、ヒドロフォルミル行程(II)の未反応分として
の不飽和炭化水素である下記C群からなる化合物はこれ
を水素添加すればp−イソブチルエチルベンゼンとする
ことができ、これは前記脱水素行程(I)の原料とすべ
く、前記行程(I)に循環させることができる。
の不飽和炭化水素である下記C群からなる化合物はこれ
を水素添加すればp−イソブチルエチルベンゼンとする
ことができ、これは前記脱水素行程(I)の原料とすべ
く、前記行程(I)に循環させることができる。
A群:4−(2′−メチル−1′−プロペニル)エチルベ
ンゼン、 4−(2′−メチル−1′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン、 4−(2′−メチル−2′−プロペニル)エチルベンゼ
ン、 4−(2′−メチル−2′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン。
ンゼン、 4−(2′−メチル−1′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン、 4−(2′−メチル−2′−プロペニル)エチルベンゼ
ン、 4−(2′−メチル−2′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン。
B群:α−(4−(2′−メチル−1′−プロペニル)
フェニル)プロピオンアルデヒド、α−(4−(2′−
メチル−3′−プロペニル)フェニル)プロピオンアル
デヒド。
フェニル)プロピオンアルデヒド、α−(4−(2′−
メチル−3′−プロペニル)フェニル)プロピオンアル
デヒド。
C群:4−(2′−メチル−1′−プロペニル)エチルベ
ンゼン および4−(2′−メチル−2′−プロペニル)エチル
ベンゼン。
ンゼン および4−(2′−メチル−2′−プロペニル)エチル
ベンゼン。
本発明の水素添加工程における溶媒としては、これらの
工程の目的に障害となるものでなければ特に制限はな
い。
工程の目的に障害となるものでなければ特に制限はな
い。
上記水素添加触媒は、エチレン性炭素−炭素不飽和二重
結合は水素添加し、芳香族環の核水素化に不活性な触媒
であれば、従来公知の水素添加触媒の中から適宜に選択
できる。これらの具体例としては、Fe、Co、Ni、Ru、R
h、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Re、Mo、W、Cr、Taなどの金
属を含む金属触媒が挙げられる。これらの金属触媒は、
シリカ、シリカ−アルミナ、軽石または炭素等の適宜の
担体上に担持させても使用できる。触媒の種類、水素添
加の反応条件などにより、反応生成物は異なるが、炭素
−炭素二重結合を水素添加して、なおかつ芳香族環を水
素化しない条件であれば、触媒の活性により適宜選べば
よい。例えば、B群の化合物をNi−Cr2O3−酸性白土あ
るいは5%Pd−Al2O3などを用いて水素添加すると高い
収率でα−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアル
デヒドが得られ、反応条件をさらにきびしくすると、2
−(4−イソブチルフェニル)プロパノールの生成が増
す。しかし、一般にPdはフォルミル基を水素添加する能
力が乏しく、α−(4−イソブチルフェニル)プロピオ
ンアルデヒドの生成が主として起こり、Pt、Ni、Cuなど
はフォルミル基を水素添加する能力が高く、2−(4−
イソブチルフェニル)プロパノールの生成が多くなる。
このように、触媒の種類によって、あるいは、どの段階
まで水素添加するかによって反応条件は異なるが、一般
に、水素添加の反応温度は常温から300℃まで、水素圧
は常圧から300kg/cm2までである。
結合は水素添加し、芳香族環の核水素化に不活性な触媒
であれば、従来公知の水素添加触媒の中から適宜に選択
できる。これらの具体例としては、Fe、Co、Ni、Ru、R
h、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Re、Mo、W、Cr、Taなどの金
属を含む金属触媒が挙げられる。これらの金属触媒は、
シリカ、シリカ−アルミナ、軽石または炭素等の適宜の
担体上に担持させても使用できる。触媒の種類、水素添
加の反応条件などにより、反応生成物は異なるが、炭素
−炭素二重結合を水素添加して、なおかつ芳香族環を水
素化しない条件であれば、触媒の活性により適宜選べば
よい。例えば、B群の化合物をNi−Cr2O3−酸性白土あ
るいは5%Pd−Al2O3などを用いて水素添加すると高い
収率でα−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアル
デヒドが得られ、反応条件をさらにきびしくすると、2
−(4−イソブチルフェニル)プロパノールの生成が増
す。しかし、一般にPdはフォルミル基を水素添加する能
力が乏しく、α−(4−イソブチルフェニル)プロピオ
ンアルデヒドの生成が主として起こり、Pt、Ni、Cuなど
はフォルミル基を水素添加する能力が高く、2−(4−
イソブチルフェニル)プロパノールの生成が多くなる。
このように、触媒の種類によって、あるいは、どの段階
まで水素添加するかによって反応条件は異なるが、一般
に、水素添加の反応温度は常温から300℃まで、水素圧
は常圧から300kg/cm2までである。
水素添加工程(III)において、ヒドロキシル基および
/またはフォルミル基のカルボキシル基への酸化方法は
従来公知のいずれの方法でもよい。すなわち、本発明に
おいて、B群の化合物を水素添加して得られる2−(4
−イソブチルフェニル)プロパノールは1級アルコール
であり、酸化方法としては、1級アルコールを酸化して
カルボン酸に変換する通常の方法であればよく、特に、
K2Cr2O7、KMnO4、NaOCl、NaOBr、NaOIなどの酸化剤を用
いる方法は、α−(4−イソブチルフェニル)プロピオ
ン酸の収率が高く好ましい。酸化剤の量は、通常2−
(4−イソブチルフェニル)プロパノールの2倍当量以
上あればよ。酸化剤や溶媒の種類などによって、酸化反
応の相が液−液の不均一相になるならば、メチルトリオ
クチルアンモニウムクロライドなどのような相間移動触
媒も有効である。
/またはフォルミル基のカルボキシル基への酸化方法は
従来公知のいずれの方法でもよい。すなわち、本発明に
おいて、B群の化合物を水素添加して得られる2−(4
−イソブチルフェニル)プロパノールは1級アルコール
であり、酸化方法としては、1級アルコールを酸化して
カルボン酸に変換する通常の方法であればよく、特に、
K2Cr2O7、KMnO4、NaOCl、NaOBr、NaOIなどの酸化剤を用
いる方法は、α−(4−イソブチルフェニル)プロピオ
ン酸の収率が高く好ましい。酸化剤の量は、通常2−
(4−イソブチルフェニル)プロパノールの2倍当量以
上あればよ。酸化剤や溶媒の種類などによって、酸化反
応の相が液−液の不均一相になるならば、メチルトリオ
クチルアンモニウムクロライドなどのような相間移動触
媒も有効である。
本発明の方法により得られたα−(4−イソブチルフェ
ニル)プロピオンアルデヒドを酸化してα−(4−イソ
ブチルフェニル)プロピオン酸に変換する酸化方法も、
上記2−(4−イソブチルフェニル)プロパノールの酸
化方法と同様であるが、α−(4−イソブチルフェニ
ル)プロピオンアルデヒドを酸化してα−(4−イソブ
チルフェニル)プロピオン酸にする場合の酸化剤の必要
量は、2−(4−イソブチルフェニル)プロパノールを
酸化してα−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸
まで酸化するのに必要な酸化剤の量の半分でよい。酸化
反応の反応温度は、通常室温以下、好ましくは0℃以下
である。反応温度が高いと、イソブチル基が酸化される
などの副反応が多くなり好ましくない。
ニル)プロピオンアルデヒドを酸化してα−(4−イソ
ブチルフェニル)プロピオン酸に変換する酸化方法も、
上記2−(4−イソブチルフェニル)プロパノールの酸
化方法と同様であるが、α−(4−イソブチルフェニ
ル)プロピオンアルデヒドを酸化してα−(4−イソブ
チルフェニル)プロピオン酸にする場合の酸化剤の必要
量は、2−(4−イソブチルフェニル)プロパノールを
酸化してα−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸
まで酸化するのに必要な酸化剤の量の半分でよい。酸化
反応の反応温度は、通常室温以下、好ましくは0℃以下
である。反応温度が高いと、イソブチル基が酸化される
などの副反応が多くなり好ましくない。
[発明の効果] 本発明の方法は、イソブチルベンゼンをエチレンにより
直接エチル化してp−イソブチルエチルベンゼンを製造
し、得られたp−イソブチルエチルベンゼンのエチル基
を選択的に脱水素してこれを効率よくp−イソブチルス
チレンに転化せしめ、かつこのp−イソブチルスチレン
留分を選択的にヒドロフォルミル化すると同時に、生成
物であるオレフィン類をも中間原料に戻して、あるいは
目的生成物として回収ことによって、工業的かつ経済的
な実施を可能にしたものである。
直接エチル化してp−イソブチルエチルベンゼンを製造
し、得られたp−イソブチルエチルベンゼンのエチル基
を選択的に脱水素してこれを効率よくp−イソブチルス
チレンに転化せしめ、かつこのp−イソブチルスチレン
留分を選択的にヒドロフォルミル化すると同時に、生成
物であるオレフィン類をも中間原料に戻して、あるいは
目的生成物として回収ことによって、工業的かつ経済的
な実施を可能にしたものである。
本発明の脱水素工程(I)の条件でp−イソブチルエチ
ルベンゼンの脱水素を行うと、高い選択率でp−イソブ
チルスチレンを製造できる。従って前述したように、本
発明の方法で得られた脱水素反応混合物を、例えば水層
と分液、乾燥後、蒸留などといった二〜三の簡単な単位
操作だけで、高純度のp−イソブチルスチレンおよび未
反応のp−イソブチルエチルベンゼンが得られる。また
この未反応p−イソブチルエチルベンゼンは、回収して
再び脱水素の原料とすることができ、生成物である4−
(2′−メチル−1′−プロペニル)エチルベンゼン、
4−(2′−メチル−1′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン、4−(2′−メチル−2′−プロペニル)エチルベ
ンゼン、4−(2′−メチル−2′−プロペニル)ビニ
ルベンゼンなどは、水素添加してp−イソブチルエチル
ベンゼンとして再び脱水素原料とすることもできる。ま
た、前述のように工程(I)の反応混合物をそのままヒ
ドロフォルミル化工程の原料として用いることもでき
る。この場合の生成物であるα−(4−(2′−メチル
−1′−プロペニル)フェニル)プロピオンアルデヒド
および/またはα−(4−(2′−メチル−2′−プロ
ペニル)フェニル)プロピオンアルデヒドなどは、水素
添加してα−(4−イソブチルフェニル)プロピオンア
ルデヒドおよび/または2−(4−イソブチルフェニ
ル)プロパノールに変換することができる。もちろんα
−(4−(2′−メチル−1′−プロペニル)フェニ
ル)プロピオンアルデヒドおよび/またはα−(4−
(2′−メチル−2′−プロペニル)フェニル)プロピ
オンアルデヒドなどは、単独でも、あるいはヒドロフォ
ルミル化工程の反応生成物としてのα−(4−イソブチ
ルフェニル)プロピオンアルデヒドとの混合物でも、水
素添加することができる。生成した2−(4−イソブチ
ルフェニル)プロパノールは、酸化して容易にα−(4
−イソブチルフェニル)プロピオン酸に変換できる。
ルベンゼンの脱水素を行うと、高い選択率でp−イソブ
チルスチレンを製造できる。従って前述したように、本
発明の方法で得られた脱水素反応混合物を、例えば水層
と分液、乾燥後、蒸留などといった二〜三の簡単な単位
操作だけで、高純度のp−イソブチルスチレンおよび未
反応のp−イソブチルエチルベンゼンが得られる。また
この未反応p−イソブチルエチルベンゼンは、回収して
再び脱水素の原料とすることができ、生成物である4−
(2′−メチル−1′−プロペニル)エチルベンゼン、
4−(2′−メチル−1′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン、4−(2′−メチル−2′−プロペニル)エチルベ
ンゼン、4−(2′−メチル−2′−プロペニル)ビニ
ルベンゼンなどは、水素添加してp−イソブチルエチル
ベンゼンとして再び脱水素原料とすることもできる。ま
た、前述のように工程(I)の反応混合物をそのままヒ
ドロフォルミル化工程の原料として用いることもでき
る。この場合の生成物であるα−(4−(2′−メチル
−1′−プロペニル)フェニル)プロピオンアルデヒド
および/またはα−(4−(2′−メチル−2′−プロ
ペニル)フェニル)プロピオンアルデヒドなどは、水素
添加してα−(4−イソブチルフェニル)プロピオンア
ルデヒドおよび/または2−(4−イソブチルフェニ
ル)プロパノールに変換することができる。もちろんα
−(4−(2′−メチル−1′−プロペニル)フェニ
ル)プロピオンアルデヒドおよび/またはα−(4−
(2′−メチル−2′−プロペニル)フェニル)プロピ
オンアルデヒドなどは、単独でも、あるいはヒドロフォ
ルミル化工程の反応生成物としてのα−(4−イソブチ
ルフェニル)プロピオンアルデヒドとの混合物でも、水
素添加することができる。生成した2−(4−イソブチ
ルフェニル)プロパノールは、酸化して容易にα−(4
−イソブチルフェニル)プロピオン酸に変換できる。
また、ヒドロフォルミル化工程で得られるヒドロフォル
ミル化反応混合物は、簡単な減圧蒸留等で、医薬の中間
原料として充分使用できる高純度のα−(4−イソブチ
ルフェニル)プロピオンアルデヒドを分離することがで
きる。また、本発明によって得られる粗α−(4−イソ
ブチルフェニル)プロピオン酸は、簡単な再結晶などに
より、容易に高純度の精製α−(4−イソブチルフェニ
ル)プロピオン酸を得ることができる。
ミル化反応混合物は、簡単な減圧蒸留等で、医薬の中間
原料として充分使用できる高純度のα−(4−イソブチ
ルフェニル)プロピオンアルデヒドを分離することがで
きる。また、本発明によって得られる粗α−(4−イソ
ブチルフェニル)プロピオン酸は、簡単な再結晶などに
より、容易に高純度の精製α−(4−イソブチルフェニ
ル)プロピオン酸を得ることができる。
以下、実施例により本発明を詳述する。
[実施例] 以下の実施例に示すように、脱水素工程(I)、ヒドロ
フォルミル化工程(II)および水素添加工程(III)を
行った。
フォルミル化工程(II)および水素添加工程(III)を
行った。
p−イソブチルエチルベンゼンの製造[エチル化] 実験例No.1 純度99.8重量%のイソブチルベンゼン600mlとシリカ−
アルミナ触媒IS−28(商品名;触媒化成工業(株)品)
26gとを内容量1のオートクレーブに仕込み、攪拌し
ながら系内の温度を250℃にしたのちエチレンを張り込
んで圧力を20kg/cm2に保ったまま12時間反応させた。反
応終了後、触媒をろ別してガスクロマトグラフィーで分
析した。反応混合物の組成を表1に示す。
アルミナ触媒IS−28(商品名;触媒化成工業(株)品)
26gとを内容量1のオートクレーブに仕込み、攪拌し
ながら系内の温度を250℃にしたのちエチレンを張り込
んで圧力を20kg/cm2に保ったまま12時間反応させた。反
応終了後、触媒をろ別してガスクロマトグラフィーで分
析した。反応混合物の組成を表1に示す。
表1 イソブチルベンゼン 80.1重量% イソブチルエチルベンゼン 14.3重量% o− 5.7重量% m− 4.4重量% p− 4.2重量% イソブチルジエチルベンゼン 3.7重量% その他 1.9重量% この結果イソブチルベンゼンの転化率19.7重量%、消費
したイソブチルベンゼンのモル数に対する生成したp−
イソブチルエチルベンゼンのモル数の割合(以下、p−
イソブチルエチルベンゼンへの選択率と称する)は17.6
%、イソブチルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p
=40:31:29であった。
したイソブチルベンゼンのモル数に対する生成したp−
イソブチルエチルベンゼンのモル数の割合(以下、p−
イソブチルエチルベンゼンへの選択率と称する)は17.6
%、イソブチルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p
=40:31:29であった。
実験例No.2 純度99.8重量%のイソブチルベンゼン600mlとシリカ−
アルミナ触媒N633L(商品名;日揮化学(株)品)26gと
を1のオートクレーブに仕込み、攪拌しながら系内の
温度を250℃にしたのちエチレンを張り込んで圧力を20k
g/cm2に保ったまま12時間反応させた。反応終了後、触
媒をろ別してガスクロマトグラフィーで分析した。反応
混合物の組成を表2に示す。
アルミナ触媒N633L(商品名;日揮化学(株)品)26gと
を1のオートクレーブに仕込み、攪拌しながら系内の
温度を250℃にしたのちエチレンを張り込んで圧力を20k
g/cm2に保ったまま12時間反応させた。反応終了後、触
媒をろ別してガスクロマトグラフィーで分析した。反応
混合物の組成を表2に示す。
表2 イソブチルベンゼン 59.9重量% イソブチルエチルベンゼン 2.0重量% o− 10.7重量% m− 9.3重量% p− 9.0重量% イソブチルジエチルベンゼン 7.7重量% その他 3.4重量% この結果イソブチルベンゼンの転化率40.0重量%、p−
イソブチルエチルベンゼンへの選択率18.7%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=37:32:31で
あった。
イソブチルエチルベンゼンへの選択率18.7%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=37:32:31で
あった。
実験例No.3 シリカ−アルミナ触媒IS−28(商品名;触媒化成工業
(株)品)を粒径1mm〜2mmに調整し、内径12mm、長さ1m
のステンレス管に64ml(32.8g)充填し系内を窒素で置
換した。この反応槽に純度99.8重量%のイソブチルベン
ゼンを64ml/hrで流し、触媒層の温度を250℃に保ちなが
らエチレンを張り込んで圧力20kg/cm2とし、エチレンの
流速をイソブチルベンゼンとの張り込みモル比1に調整
した。反応を開始して138時間経過した後の反応混合物
を冷却し、気液を分離した後、ガスクロマトグラフィー
で分析したところ、表3のような組成が得られた。
(株)品)を粒径1mm〜2mmに調整し、内径12mm、長さ1m
のステンレス管に64ml(32.8g)充填し系内を窒素で置
換した。この反応槽に純度99.8重量%のイソブチルベン
ゼンを64ml/hrで流し、触媒層の温度を250℃に保ちなが
らエチレンを張り込んで圧力20kg/cm2とし、エチレンの
流速をイソブチルベンゼンとの張り込みモル比1に調整
した。反応を開始して138時間経過した後の反応混合物
を冷却し、気液を分離した後、ガスクロマトグラフィー
で分析したところ、表3のような組成が得られた。
表3 イソブチルベンゼン 78.6重量% イソブチルエチルベンゼン 15.8重量% o− 6.4重量% m− 4.8重量% p− 4.6重量% イソブチルジエチルベンゼン 3.4重量% その他 2.2重量% この結果イソブチルベンゼンの転化率21.2重量%、p−
イソブチルエチルベンゼンへの選択率17.9%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=41:30:29で
あった。
イソブチルエチルベンゼンへの選択率17.9%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=41:30:29で
あった。
実験例No.4 実験例No.3で得られた反応混合物6kgを10lの三つ口フラ
スコに入れ、内径30mm、長さ1.5mのガラス管に東京特殊
金網(株)製充填物Heli pack No.3 metal(商品名)を
充填した理論段数35段の蒸留塔を用いて回分式を蒸留し
たところ、p−イソブチルエチルベンゼンの純度97重量
%以上の留分が240g(回収率73.9%)であった。
スコに入れ、内径30mm、長さ1.5mのガラス管に東京特殊
金網(株)製充填物Heli pack No.3 metal(商品名)を
充填した理論段数35段の蒸留塔を用いて回分式を蒸留し
たところ、p−イソブチルエチルベンゼンの純度97重量
%以上の留分が240g(回収率73.9%)であった。
実験例No.5 純度99.8重量%のイソブチルベンゼン600mlと純度99重
量%のトリフロロメタンスルホン酸30mlとを1のオー
トクレーブに仕込み、攪拌しながら系内の温度を0℃に
したのちエチレンを張り込んで圧力を10kg/cm2に保った
まま4時間反応させた。反応終了後、反応混合物をCa(O
H)2で中和したのち水洗してガスクロマトグラフィーで
分析した。反応混合物の組成を表4に示す。
量%のトリフロロメタンスルホン酸30mlとを1のオー
トクレーブに仕込み、攪拌しながら系内の温度を0℃に
したのちエチレンを張り込んで圧力を10kg/cm2に保った
まま4時間反応させた。反応終了後、反応混合物をCa(O
H)2で中和したのち水洗してガスクロマトグラフィーで
分析した。反応混合物の組成を表4に示す。
表4 イソブチルベンゼン 92.3重量% イソブチルエチルベンゼン 7.1重量% o− 3.3重量% m− 1.9重量% p− 1.9重量% イソブチルジエチルベンゼン 痕跡のみ その他 0.6重量% この結果イソブチルベンゼンの転化率7.5重量%、p−
イソブチルエチルベンゼンへの選択率21.0%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=46:27:27で
あった。
イソブチルエチルベンゼンへの選択率21.0%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=46:27:27で
あった。
実験例No.6 純度99.8重量%のイソブチルベンゼン600mlと純度99重
量%のトリフロロメタンスルホン酸30mlを1のオート
クレーブに仕込み、攪拌しながら系内の温度を90℃にし
たのちエチレンを張り込んで圧力を20kg/cm2に保ったま
ま3.5時間反応させた。反応終了後、反応混合物をCa(O
H)2で中和したのち水洗してガスクロマトグラフィーで
分析した。反応混合物の組成を表5に示す。
量%のトリフロロメタンスルホン酸30mlを1のオート
クレーブに仕込み、攪拌しながら系内の温度を90℃にし
たのちエチレンを張り込んで圧力を20kg/cm2に保ったま
ま3.5時間反応させた。反応終了後、反応混合物をCa(O
H)2で中和したのち水洗してガスクロマトグラフィーで
分析した。反応混合物の組成を表5に示す。
表5 イソブチルベンゼン 61.2重量% イソブチルエチルベンゼン 26.6重量% o− 11.1重量% m− 7.6重量% p− 7.9重量% イソブチルジエチルベンゼン 8.0重量% その他 4.2重量% この結果イソブチルベンゼンの転化率38.7重量%、p−
イソブチルエチルベンゼンへの選択率16.9%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=42:29:29で
あった。
イソブチルエチルベンゼンへの選択率16.9%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=42:29:29で
あった。
実験例No.7 純度99.8重量%のイソブチルベンゼン600mlと純度99重
量%のトリフロロメタンスルホン酸30mlとを1のオー
トクレーブに仕込み、攪拌しながら系内の温度を135℃
にしたのちエチレンを張り込んで圧力を10kg/cm2に保っ
たまま1時間反応させた。反応終了後、反応混合物をCa
(OH)2で中和したのち水洗してガスクロマトグラフィー
で分析した。反応混合物の組成を表6に示す。
量%のトリフロロメタンスルホン酸30mlとを1のオー
トクレーブに仕込み、攪拌しながら系内の温度を135℃
にしたのちエチレンを張り込んで圧力を10kg/cm2に保っ
たまま1時間反応させた。反応終了後、反応混合物をCa
(OH)2で中和したのち水洗してガスクロマトグラフィー
で分析した。反応混合物の組成を表6に示す。
表6 イソブチルベンゼン 45.3重量% イソブチルエチルベンゼン 36.2重量% o− 13.5重量% m− 11.2重量% p− 11.5重量% イソブチルジエチルベンゼン 11.7重量% その他 6.8重量% この結果イソブチルベンゼンの転化率54.6重量%、p−
イソブチルエチルベンゼンへの選択率17.5%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=37:31:32で
あった。
イソブチルエチルベンゼンへの選択率17.5%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=37:31:32で
あった。
実験例No.8 純度99.8重量%のイソブチルベンゼン600mlと純度99.7
重量%のフッ化水素30mlとを1のオートクレーブに仕
込み、攪拌しながら系内の温度を0℃にしたのちエチレ
ンを張り込んで圧力を20kg/cm2に保ったまま3時間反応
させた。反応終了後、反応混合物をCa(OH)2で中和した
のち水洗してガスクロマトグラフィーで分析した。反応
混合物の組成を表7に示す。
重量%のフッ化水素30mlとを1のオートクレーブに仕
込み、攪拌しながら系内の温度を0℃にしたのちエチレ
ンを張り込んで圧力を20kg/cm2に保ったまま3時間反応
させた。反応終了後、反応混合物をCa(OH)2で中和した
のち水洗してガスクロマトグラフィーで分析した。反応
混合物の組成を表7に示す。
表7 イソブチルベンゼン 92.7重量% イソブチルエチルベンゼン 6.7重量% o− 2.9重量% m− 1.8重量% p− 2.0重量% イソブチルジエチルベンゼン 痕跡のみ その他 0.6重量% この結果イソブチルベンゼンの転化率7.1重量%、p−
イソブチルエチルベンゼンへの選択率23.3%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=43:27:30で
あった。
イソブチルエチルベンゼンへの選択率23.3%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=43:27:30で
あった。
実験例No.9 純度99.8重量%のイソブチルベンゼン600mlと純度99.7
重量%のフッ化水素30mlとを1のオートクレーブに仕
込み、攪拌しながら系内の温度を25℃にしたのちエチレ
ンを常圧で張り込んで圧力を常圧に保ったまま12時間反
応させた。反応終了後、反応混合物をCa(OH)2で中和し
たのち水洗してガスクロマトグラフィーで分析した。反
応混合物の組成を表8に示す。
重量%のフッ化水素30mlとを1のオートクレーブに仕
込み、攪拌しながら系内の温度を25℃にしたのちエチレ
ンを常圧で張り込んで圧力を常圧に保ったまま12時間反
応させた。反応終了後、反応混合物をCa(OH)2で中和し
たのち水洗してガスクロマトグラフィーで分析した。反
応混合物の組成を表8に示す。
表8 イソブチルベンゼン 94.6重量% イソブチルエチルベンゼン 5.2重量% o− 2.5重量% m− 1.3重量% p− 1.4重量% イソブチルジエチルベンゼン 認められない その他 0.2重量% この結果イソブチルベンゼンの転化率5.2重量%、p−
イソブチルエチルベンゼンへの選択率22.3%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体はo:m:p=48:25:27であ
った。
イソブチルエチルベンゼンへの選択率22.3%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体はo:m:p=48:25:27であ
った。
実験例No.10 実験例No.6と同一条件で反応を繰り返し、得られた反応
混合物6kgを10lの三つ口フラスコに入れ、内径30mm、長
さ1.5mのガラス管に東京特殊金網(株)製充填物Heli P
ack No.3 metalを充填した理論段数35段の蒸留塔を用い
て回分式で蒸留したところ、p−イソブチルエチルベン
ゼンの純度97重量%以上の留分が382g(回収率80.6%)
であった。
混合物6kgを10lの三つ口フラスコに入れ、内径30mm、長
さ1.5mのガラス管に東京特殊金網(株)製充填物Heli P
ack No.3 metalを充填した理論段数35段の蒸留塔を用い
て回分式で蒸留したところ、p−イソブチルエチルベン
ゼンの純度97重量%以上の留分が382g(回収率80.6%)
であった。
実験例No.11 純度99.8重量%のイソブチルベンゼン436gとリンタング
ステン酸水和物[P2O5・24WO3・nH2O]4.46gとを1のオ
ートクレーブに仕込み、攪拌しながら系内の温度を250
℃にしたのちエチレンを張り込んで圧力を20kg/cm2に保
ったまま12時間反応させた。反応終了後、触媒をろ別し
てガスクロマトグラフィーで分析した。反応混合物の組
成を表9に示す。
ステン酸水和物[P2O5・24WO3・nH2O]4.46gとを1のオ
ートクレーブに仕込み、攪拌しながら系内の温度を250
℃にしたのちエチレンを張り込んで圧力を20kg/cm2に保
ったまま12時間反応させた。反応終了後、触媒をろ別し
てガスクロマトグラフィーで分析した。反応混合物の組
成を表9に示す。
表9 イソブチルベンゼン 78.3重量% イソブチルエチルベンゼン 17.9重量% o− 7.3重量% m− 5.3重量% p− 5.3重量% イソブチルジエチルベンゼン 3.3重量% その 0.5重量% この結果イソブチルベンゼンの転化率21.5重量%、p−
イソブチルエチルベンゼンへの選択率20.4%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=40:30:30で
あった。
イソブチルエチルベンゼンへの選択率20.4%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=40:30:30で
あった。
実験例No,12 純度99.8重量%のイソブチルベンゼン426gとケイタング
ステン酸水和物[SiO2・12WO3・26H2O]4.52gとを1の
オートクレーブに仕込み、攪拌しながら系内の温度を25
0℃にしたのちエチレンを張り込んで圧力を20kg/cm2に
保ったまま12時間反応させた。反応終了後、触媒をろ別
してガスクロマトグラフィーで分析した。反応混合物の
組成を表10に示す。
ステン酸水和物[SiO2・12WO3・26H2O]4.52gとを1の
オートクレーブに仕込み、攪拌しながら系内の温度を25
0℃にしたのちエチレンを張り込んで圧力を20kg/cm2に
保ったまま12時間反応させた。反応終了後、触媒をろ別
してガスクロマトグラフィーで分析した。反応混合物の
組成を表10に示す。
表10 イソブチルベンゼン 83.8重量% イソブチルエチルベンゼン 12.1重量% o− 4.7重量% m− 3.6重量% p− 3.8重量% イソブチルジエチルベンゼン 2.1重量% その他 2.0重量% この結果イソブチルベンゼンの転化率16.0重量%、p−
イソブチルエチルベンゼンへの選択率19.6%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=39:30:31で
あった。
イソブチルエチルベンゼンへの選択率19.6%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=39:30:31で
あった。
実験例No.13 純度99.8重量%のイソブチルベンゼン600mlとリンモリ
ブデン酸水和物[P2O5・24MoO3・nH2O]6gとを1のオー
トクレーブに仕込み、攪拌しながら系内の温度を280℃
にしたのちエチレンを張り込んで圧力を20kg/cm2に保っ
たまま12時間反応させた。反応終了後、触媒をろ別して
ガスクロマトグラフィーで分析した。反応混合物の組成
を表11に示す。
ブデン酸水和物[P2O5・24MoO3・nH2O]6gとを1のオー
トクレーブに仕込み、攪拌しながら系内の温度を280℃
にしたのちエチレンを張り込んで圧力を20kg/cm2に保っ
たまま12時間反応させた。反応終了後、触媒をろ別して
ガスクロマトグラフィーで分析した。反応混合物の組成
を表11に示す。
表11 イソブチルベンゼン 82.1重量% イソブチルエチルベンゼン 14.4重量% o− 5.5重量% m− 4.5重量% p− 4.4重量% イソブチルジエチルベンゼン 2.6重量% その他 0.9重量% この結果イソブチルベンゼンの転化率17.7重量%、p−
イソブチルエチルベンゼンへの選択率20.6%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=38:31:31で
あった。
イソブチルエチルベンゼンへの選択率20.6%、イソブチ
ルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=38:31:31で
あった。
実験例No.14 実験例No.11と同一条件で反応を繰り返し、得られた反
応混合物10kgを15lの三つ口フラスコに入れ、内径30m
m、長さ1.5mのガラス管に東京特殊金網(株)製充填物H
eli Pack No.3 metalを充填した理論段数35段の蒸留塔
を用いて回分式で蒸留したところ、p−イソブチルエチ
ルベンゼンの純度97重量%以上の留分が451g(回収率8
5.1%)であった。
応混合物10kgを15lの三つ口フラスコに入れ、内径30m
m、長さ1.5mのガラス管に東京特殊金網(株)製充填物H
eli Pack No.3 metalを充填した理論段数35段の蒸留塔
を用いて回分式で蒸留したところ、p−イソブチルエチ
ルベンゼンの純度97重量%以上の留分が451g(回収率8
5.1%)であった。
実施例No.14A 純度99.8重量%のイソブチルベンゼン522gとHXゼオライ
ト26.2gとを1のオートクレーブに仕込み、攪拌しな
がら系内の温度を160℃にしたのちエチレンを張り込ん
で圧力を20Kg/cm2に保ったまま12時間反応させた。触媒
をろ別してガスクロマトグラフイーで分析した。反応混
合物の組成を下表に示す。
ト26.2gとを1のオートクレーブに仕込み、攪拌しな
がら系内の温度を160℃にしたのちエチレンを張り込ん
で圧力を20Kg/cm2に保ったまま12時間反応させた。触媒
をろ別してガスクロマトグラフイーで分析した。反応混
合物の組成を下表に示す。
この結果、イソブチルベンゼンの転化率29.6%、p−イ
ソブチルベンゼンへの選択率21.0%、イソブチルエチル
ベンゼンの位置異性体はo:m:p=39:25:36であった。
ソブチルベンゼンへの選択率21.0%、イソブチルエチル
ベンゼンの位置異性体はo:m:p=39:25:36であった。
実施例No.14B 純度99.8重量%のイソブチルベンゼン522gとHYゼオライ
ト26.1gとを1のオートクレーブに仕込み、攪拌しな
がら系内の温度を170℃にしたのちエチレンを張り込ん
で圧力を20Kg/cm2に保ったまま12時間反応させた。触媒
をろ別してガスクロマトグラフイーで分析した。反応混
合物の組成を下表に示す。
ト26.1gとを1のオートクレーブに仕込み、攪拌しな
がら系内の温度を170℃にしたのちエチレンを張り込ん
で圧力を20Kg/cm2に保ったまま12時間反応させた。触媒
をろ別してガスクロマトグラフイーで分析した。反応混
合物の組成を下表に示す。
この結果、イソブチルベンゼンの転化率33.1%、p−イ
ソブチルベンゼンへの選択率19.6%、イソブチルエチル
ベンゼンの位置異性体はo:m:p=40:25:35であった。
ソブチルベンゼンへの選択率19.6%、イソブチルエチル
ベンゼンの位置異性体はo:m:p=40:25:35であった。
実施例No.14C 純度99.8重量%のイソブチルベンゼン522gと水素ホージ
ャサイト26.1gとを1のオートクレーブに仕込み、攪
拌しながら系内の温度を200℃にしたのちエチレンを張
り込んで圧力を20Kg/cm2に保ったまま12時間反応させ
た。触媒をろ別してガスクロマトグラフイーで分析し
た。反応混合物の組成を下表に示す。
ャサイト26.1gとを1のオートクレーブに仕込み、攪
拌しながら系内の温度を200℃にしたのちエチレンを張
り込んで圧力を20Kg/cm2に保ったまま12時間反応させ
た。触媒をろ別してガスクロマトグラフイーで分析し
た。反応混合物の組成を下表に示す。
この結果、イソブチルベンゼンの転化率28.7%、p−イ
ソブチルベンゼンへの選択率20.0%、イソブチルエチル
ベンゼンの位置異性体はo:m:p=40:25:35であった。
ソブチルベンゼンへの選択率20.0%、イソブチルエチル
ベンゼンの位置異性体はo:m:p=40:25:35であった。
実施例No.14D 実施例No.14Bと同一条件下で反応を繰り返し、得られた
反応混合物6Kgを10lの三つ口フラスコに入れ、内径30m
m,長さ1.5mのガラス管に東京特殊金網(株)製充填物He
li Pack No.3 metalを充填した理論段数35段の蒸留塔を
用いて回分式に蒸留したところ、p−イソブチルエチル
ベンゼンの純度97重量%以上の留分が388g(回収率82.9
%)得られた。
反応混合物6Kgを10lの三つ口フラスコに入れ、内径30m
m,長さ1.5mのガラス管に東京特殊金網(株)製充填物He
li Pack No.3 metalを充填した理論段数35段の蒸留塔を
用いて回分式に蒸留したところ、p−イソブチルエチル
ベンゼンの純度97重量%以上の留分が388g(回収率82.9
%)得られた。
実験例No.15 実験例No.14の蒸留にて、上記p−イソブチルエチルベ
ンゼン留分以外の留分を混合してガスクロマトグラフィ
ーで分析したところ、下記表12のようであった。
ンゼン留分以外の留分を混合してガスクロマトグラフィ
ーで分析したところ、下記表12のようであった。
表12 イソブチルベンゼン 81.8重量% イソブチルエチルベンゼン 14.2重量% o− 7.5重量% m− 5.5重量% p− 1.2重量% イソブチルジエチルベンゼン 3.4重量% その他 0.5重量% この混合物500gとシリカ−アルミナ触媒N633L 25gを内
容量1のオートクレーブにいれ、系内の気相部分を窒
素で置換して、攪拌下270℃で24時間不均化反応させ、
反応混合物から触媒をろ別して有機相をガスクロマトグ
ラフィーで分析した結果を表13に示す。
容量1のオートクレーブにいれ、系内の気相部分を窒
素で置換して、攪拌下270℃で24時間不均化反応させ、
反応混合物から触媒をろ別して有機相をガスクロマトグ
ラフィーで分析した結果を表13に示す。
表13 イソブチルベンゼン 77.6重量% イソブチルエチルベンゼン 16.2重量% o− 3.7重量% m− 7.2重量% p− 5.3重量% イソブチルジエチルベンゼン 2.8重量% その他 3.4重量% この不均化反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、
実験例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が18g
(回収率56.6%)であった。
実験例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が18g
(回収率56.6%)であった。
実験例No.16 実験例No.15と同様に、前記表12の混合物500gと純度99
重量%のトリフロロメタンスルホン酸25gを1オート
クレーブに入れ、攪拌下110℃で24時間不均化反応さ
せ、反応混合物をCa(OH)2で中和した後水洗して有機相
をガスクロマトグラフィーで分析した結果を表14に示
す。
重量%のトリフロロメタンスルホン酸25gを1オート
クレーブに入れ、攪拌下110℃で24時間不均化反応さ
せ、反応混合物をCa(OH)2で中和した後水洗して有機相
をガスクロマトグラフィーで分析した結果を表14に示
す。
表14 イソブチルベンゼン 78.7重量% イソブチルエチルベンゼン 15.1重量% o− 3.1重量% m− 7.3重量% p− 4.7重量% イソブチルジエチルベンゼン 2.9重量% その他 3.3重量% この不均化反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、
実験例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が16g
(回収率68.1%)であった。
実験例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が16g
(回収率68.1%)であった。
実験例No.17 実験例No.15と同様に、前記表12の混合物500gと純度99.
7重量%のフッ化水素25gを1オートクレーブに入れ、
攪拌下110℃で24時間不均化反応させ、反応混合物をCa
(OH)2で中和した後水洗して有機相をガスクロマトグラ
フィーで分析した結果を表15に示す。
7重量%のフッ化水素25gを1オートクレーブに入れ、
攪拌下110℃で24時間不均化反応させ、反応混合物をCa
(OH)2で中和した後水洗して有機相をガスクロマトグラ
フィーで分析した結果を表15に示す。
表15 イソブチルベンゼン 78.5重量% イソブチルエチルベンゼン 15.7重量% o− 3.9重量% m− 7.2重量% p− 4.6重量% イソブチルジエチルベンゼン 2.7重量% その他 3.1重量% この不均化反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、
実験例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が15g
(回収率65.2%)であった。
実験例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が15g
(回収率65.2%)であった。
実験例No.18 実験例No.15と同様に、前記表12の混合物500gとリンタ
ングステン酸25gを1オートクレーブに入れ、攪拌下2
50℃で24時間不均化反応させ、反応混合物から触媒をろ
別して有機相をガスクロマトグラフィーで分析した結果
を表16に示す。
ングステン酸25gを1オートクレーブに入れ、攪拌下2
50℃で24時間不均化反応させ、反応混合物から触媒をろ
別して有機相をガスクロマトグラフィーで分析した結果
を表16に示す。
表16 イソブチルベンゼン 77.8重量% イソブチルエチルベンゼン 15.4重量% o− 2.7重量% m− 7.1重量% p− 5.6重量% イソブチルジエチルベンゼン 2.9重量% その他 3.9重量% この不均化反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、
実験例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が19g
(回収率67.9%)であった。
実験例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が19g
(回収率67.9%)であった。
実施例No.18A 実施例No.15と同様に、前記表12の混合物500gとHXゼオ
ライト25gを1オートクレーブに仕込み、攪拌下170℃
で24時間不均化反応させ、反応混合物から触媒をろ別し
て有機相をガスクロマトグラフイーで分析し結果を下表
に示す。
ライト25gを1オートクレーブに仕込み、攪拌下170℃
で24時間不均化反応させ、反応混合物から触媒をろ別し
て有機相をガスクロマトグラフイーで分析し結果を下表
に示す。
この不均化反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、
実施例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が24g
(回収率71.6%)が得られた。
実施例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が24g
(回収率71.6%)が得られた。
実施例.NO.18B 実施例No.15と同様に、前記表12の混合物500gとHYゼオ
ライト25gを1オートクレーブに仕込み、攪拌下180℃
で24時間不均化反応させ、反応混合物から触媒をろ別し
て有機相をガスクロマトグラフイーで分析し結果を下表
に示す。
ライト25gを1オートクレーブに仕込み、攪拌下180℃
で24時間不均化反応させ、反応混合物から触媒をろ別し
て有機相をガスクロマトグラフイーで分析し結果を下表
に示す。
この不均化反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、
実施例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が25g
(回収率70.4%)得られた。
実施例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が25g
(回収率70.4%)得られた。
実施例.NO.18C 実施例No.15と同様に、前記表12の混合物500gと水素ホ
ージャサイト25gを1オートクレーブに仕込み、攪拌
下200℃で24時間不均化反応させ、反応混合物から触媒
をろ別して有機相をガスクロマトグラフイーで分析し結
果を下表に示す。
ージャサイト25gを1オートクレーブに仕込み、攪拌
下200℃で24時間不均化反応させ、反応混合物から触媒
をろ別して有機相をガスクロマトグラフイーで分析し結
果を下表に示す。
この不均化反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、
実施例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が23g
(回収率65.7%)得られた。
実施例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が23g
(回収率65.7%)得られた。
実験例No.19 前記表12の混合物500gとシリカ−アルミナ触媒N633L 25
gを内容量1オートクレーブに入れ、攪拌下エチレン
圧20kg/cm2、250℃で12時間反応させ、反応混合物から
触媒をろ別して有機相をガスクロマトグラフィーで分析
した結果を表17に示す。この結果、イソブチルベンゼン
の転化率24.3%、p−イソブチルエチルベンゼンへの選
択率27.8%であった。
gを内容量1オートクレーブに入れ、攪拌下エチレン
圧20kg/cm2、250℃で12時間反応させ、反応混合物から
触媒をろ別して有機相をガスクロマトグラフィーで分析
した結果を表17に示す。この結果、イソブチルベンゼン
の転化率24.3%、p−イソブチルエチルベンゼンへの選
択率27.8%であった。
表17 イソブチルベンゼン 61.9重量% イソブチルエチルベンゼン 25.0重量% o− 9.0重量% m− 8.1重量% p− 7.9重量% イソブチルジエチルベンゼン 9.8重量% その他 3.3重量% この反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、実験例
No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブチルエ
チルベンゼンの純度97重量%以上の留分が28g(回収率7
0.9%)であった。
No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブチルエ
チルベンゼンの純度97重量%以上の留分が28g(回収率7
0.9%)であった。
実験例No.20 前記表12の混合物500gと純度99重量%のトリフロロメタ
ンスルホン酸25gを内容量1オートクレーブに入れ、
攪拌下エチレン圧20kg/cm2、110℃で12時間反応させ、
反応混合物をCa(OH)2で中和した後水洗して有機相をガ
スクロマトグラフィーで分析した結果を表18に示す。こ
の結果、イソブチルベンゼンの転化率26.3%、p−イソ
ブチルエチルベンゼンへの選択率29.2%であった。
ンスルホン酸25gを内容量1オートクレーブに入れ、
攪拌下エチレン圧20kg/cm2、110℃で12時間反応させ、
反応混合物をCa(OH)2で中和した後水洗して有機相をガ
スクロマトグラフィーで分析した結果を表18に示す。こ
の結果、イソブチルベンゼンの転化率26.3%、p−イソ
ブチルエチルベンゼンへの選択率29.2%であった。
表18 イソブチルベンゼン 60.3重量% イソブチルエチルベンゼン 27.3重量% o− 9.7重量% m− 8.8重量% p− 8.8重量% イソブチルジエチルベンゼン 9.3重量% その他 3.1重量% この反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、実験例
No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブチルエ
チルベンゼンの純度97重量%以上の留分が32g(回収率7
2.7%)であった。
No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブチルエ
チルベンゼンの純度97重量%以上の留分が32g(回収率7
2.7%)であった。
実験例No.21 前記表12の混合物500gと純度99.7重量%のフッ化水素25
gを内容量1オートクレーブに入れ、攪拌下エチレン
圧20kg/cm2、110℃で12時間反応させ、反応混合物をCa
(OH)2で中和した後水洗して有機相をガスクロマトグラ
フィーで分析した結果を表19に示す。この結果、イソブ
チルベンゼンの転化率26.0%、p−イソブチルエチルベ
ンゼンへの選択率29.5%であった。
gを内容量1オートクレーブに入れ、攪拌下エチレン
圧20kg/cm2、110℃で12時間反応させ、反応混合物をCa
(OH)2で中和した後水洗して有機相をガスクロマトグラ
フィーで分析した結果を表19に示す。この結果、イソブ
チルベンゼンの転化率26.0%、p−イソブチルエチルベ
ンゼンへの選択率29.5%であった。
表19 イソブチルベンゼン 60.5重量% イソブチルエチルベンゼン 27.0重量% o− 9.3重量% m− 8.9重量% p− 8.8重量% イソブチルジエチルベンゼン 9.4重量% その他 3.1重量% この反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、実験例
No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブチルエ
チルベンゼンの純度97重量%以上の留分が31g(回収率7
0.5%)であった。
No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブチルエ
チルベンゼンの純度97重量%以上の留分が31g(回収率7
0.5%)であった。
実験例No.22 前記表12の混合物500gとリンタングステン酸25gを内容
量1オートクレーブに入れ、攪拌下エチレン圧20kg/c
m2、250℃で12時間反応させ、反応混合物から触媒をろ
別して有機相をガスクロマトグラフィーで分析した結果
を表20に示す。この結果、イソブチルベンゼンの転化率
24.9%、p−イソブチルエチルベンゼンへの選択率26.8
%であった。
量1オートクレーブに入れ、攪拌下エチレン圧20kg/c
m2、250℃で12時間反応させ、反応混合物から触媒をろ
別して有機相をガスクロマトグラフィーで分析した結果
を表20に示す。この結果、イソブチルベンゼンの転化率
24.9%、p−イソブチルエチルベンゼンへの選択率26.8
%であった。
表20 イソブチルベンゼン 61.4重量% イソブチルエチルベンゼン 24.9重量% o− 9.1重量% m− 8.0重量% p− 7.8重量% イソブチルジエチルベンゼン 9.4重量% その他 4.3重量% この反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、実験例
No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブチルエ
チルベンゼンの純度97重量%以上の留分が26g(回収率6
6.7%)であった。
No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブチルエ
チルベンゼンの純度97重量%以上の留分が26g(回収率6
6.7%)であった。
実施例No.22A 上記表12の混合物500gとHXゼオライト25gを1オート
クレーブに仕込み、攪拌下エチレン圧20Kg/cm2、160℃
で24時間反応させ、反応混合物から触媒をろ別して有機
相をガスクロマトグラフイーで分析し結果を下表に示
す。この結果、イソブチルベンゼンの転化率26.8%、p
−イソブチルエチルベンゼンへの選択率22.2%であっ
た。
クレーブに仕込み、攪拌下エチレン圧20Kg/cm2、160℃
で24時間反応させ、反応混合物から触媒をろ別して有機
相をガスクロマトグラフイーで分析し結果を下表に示
す。この結果、イソブチルベンゼンの転化率26.8%、p
−イソブチルエチルベンゼンへの選択率22.2%であっ
た。
この反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、実施例
No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブチルエ
チルベンゼンの純度97重量%以上の留分が22g(回収率6
8.8%)得られた。
No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブチルエ
チルベンゼンの純度97重量%以上の留分が22g(回収率6
8.8%)得られた。
実施例No.22B 上記表12の混合物500gとHYゼオライト25gを1オート
クレーブに仕込み、攪拌下エチン圧20Kg/cm2、170℃で2
4時間反応させ、反応混合物から触媒をろ別して有機相
をガスクロマトグラフイーで分析し結果を下表に示す。
この結果、イソブチルベンゼンの転化率28.8%、p−イ
ソブチルエチルベンゼンへの選択率23.1%であった。
クレーブに仕込み、攪拌下エチン圧20Kg/cm2、170℃で2
4時間反応させ、反応混合物から触媒をろ別して有機相
をガスクロマトグラフイーで分析し結果を下表に示す。
この結果、イソブチルベンゼンの転化率28.8%、p−イ
ソブチルエチルベンゼンへの選択率23.1%であった。
この反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、実施例
No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブチルエ
チルベンゼンの純度97重量%以上の留分が28g(回収率7
1.8%)得られた。
No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブチルエ
チルベンゼンの純度97重量%以上の留分が28g(回収率7
1.8%)得られた。
実施例No.22C 上記表12の混合物500gと水素ホージャサイト25gを1
オートクレーブに仕込み、攪拌下エチレン圧20Kg/cm2、
200℃で24時間反応させ、反応混合物から触媒をろ別し
て有機相をガスクロマトグラフイーで分析し結果を下表
に示す。この結果、イソブチルベンゼンの転化率28.7
%、p−イソブチルエチルベンゼンへの選択率23.2%で
あった。
オートクレーブに仕込み、攪拌下エチレン圧20Kg/cm2、
200℃で24時間反応させ、反応混合物から触媒をろ別し
て有機相をガスクロマトグラフイーで分析し結果を下表
に示す。この結果、イソブチルベンゼンの転化率28.7
%、p−イソブチルエチルベンゼンへの選択率23.2%で
あった。
この反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、実施例
No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブチルエ
チルベンゼンの純度97重量%以上の留分が27g(回収率6
9.2%)得られた。
No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブチルエ
チルベンゼンの純度97重量%以上の留分が27g(回収率6
9.2%)得られた。
実験例No.23 o−イソブチルエチルベンゼン:m−イソブチルエチルベ
ンゼン:p−イソブチルエチルベンゼン=40:47:13の混合
物5kgと1,1−ビス(p−イソブチルフェニル)エタン1k
gを10lの三つ口フラスコに入れ、内径30mm、長さ1.0mの
ガラス管に東京特殊金網(株)製充填物Heli Pack No.3
metalを充填した理論段数24段の蒸留塔を用いて回分式
で蒸留したところ、p−イソブチルエチルベンゼンの純
度97重量%以上の留分が126g(回収率19.4%)であっ
た。
ンゼン:p−イソブチルエチルベンゼン=40:47:13の混合
物5kgと1,1−ビス(p−イソブチルフェニル)エタン1k
gを10lの三つ口フラスコに入れ、内径30mm、長さ1.0mの
ガラス管に東京特殊金網(株)製充填物Heli Pack No.3
metalを充填した理論段数24段の蒸留塔を用いて回分式
で蒸留したところ、p−イソブチルエチルベンゼンの純
度97重量%以上の留分が126g(回収率19.4%)であっ
た。
純度99.8重量%のイソブチルベンゼン600mlと、ナフイ
オン樹脂ペレット(NAFION、商品名;デュポン社製、径
1mm、長さ3〜5mm)30gとを1オートクレーブに仕込
み、攪拌しながら系内の温度を180℃にしたのちエチレ
ンを張り込み圧力20Kg/cm2に保ったまま12時間反応させ
た。反応終了後、触媒をろ別して有機相をガスクロマト
グラフイーで分析した。反応混合物の組成を下表に示
す。
オン樹脂ペレット(NAFION、商品名;デュポン社製、径
1mm、長さ3〜5mm)30gとを1オートクレーブに仕込
み、攪拌しながら系内の温度を180℃にしたのちエチレ
ンを張り込み圧力20Kg/cm2に保ったまま12時間反応させ
た。反応終了後、触媒をろ別して有機相をガスクロマト
グラフイーで分析した。反応混合物の組成を下表に示
す。
この結果、イソブチルベンゼンの転化率47.0%、p−イ
ソブチルベンゼンへの選択率12.2%、イソブチルエチル
ベンゼンへの位置異性体はo:m:p=38:29:33であった。
ソブチルベンゼンへの選択率12.2%、イソブチルエチル
ベンゼンへの位置異性体はo:m:p=38:29:33であった。
実施例No.23B 前記実施例No.15と同様に、前記表12の混合物500gとナ
フイオン樹脂ペレット(NAFION、商品名;デュポン社
製、径1mm、長さ3〜5mm)30gとを1オートクレーブ
に仕込み、攪拌下180℃で24時間反応させた。反応終了
後、触媒をろ別して有機相をガスクロマトグラフイーで
分析した結果を下表に示す。
フイオン樹脂ペレット(NAFION、商品名;デュポン社
製、径1mm、長さ3〜5mm)30gとを1オートクレーブ
に仕込み、攪拌下180℃で24時間反応させた。反応終了
後、触媒をろ別して有機相をガスクロマトグラフイーで
分析した結果を下表に示す。
この不均化反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、
実施例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が20g
(回収率69.0%)得られた。
実施例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が20g
(回収率69.0%)得られた。
実施例No.23C 前記表12の混合物500gとナフイオン樹脂ペレット(NAFI
ON、商品名;デュポン社製、径1mm、長さ3〜5mm)30g
とを1オートクレーブに仕込み、攪拌下エチレン圧20
Kg/cm2、180℃で12時間反応させた。反応終了後、触媒
をろ別して有機相をガスクロマトグラフイーで分析した
結果を下表に示した。この結果、イソブチルベンゼンの
転化率43.5%、p−イソブチルベンゼンへの選択率21.8
%であった。
ON、商品名;デュポン社製、径1mm、長さ3〜5mm)30g
とを1オートクレーブに仕込み、攪拌下エチレン圧20
Kg/cm2、180℃で12時間反応させた。反応終了後、触媒
をろ別して有機相をガスクロマトグラフイーで分析した
結果を下表に示した。この結果、イソブチルベンゼンの
転化率43.5%、p−イソブチルベンゼンへの選択率21.8
%であった。
この不均化反応混合物を1の三つ口フラスコに入れ、
実施例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が40g
(回収率75.5%)得られた。
実施例No.14と同様にして蒸留したところ、p−イソブ
チルエチルベンゼンの純度97重量%以上の留分が40g
(回収率75.5%)得られた。
p−イソブチルスチレンの製造[工程(I)] 実験例No.24 カリウムおよびクロムを助触媒とする酸化鉄系の脱水素
触媒(日産ガードラー(株)製、G−64A)を粒径1mm〜
2mmに調整し、内径12mm、長さ1mのステンレス管に20ml
充填した。
触媒(日産ガードラー(株)製、G−64A)を粒径1mm〜
2mmに調整し、内径12mm、長さ1mのステンレス管に20ml
充填した。
p−イソブチルエチルベンゼン(以下、PBEと称するこ
とがある)を10ml/hr、および水90ml/hrを、予熱管を経
て、温度550℃で触媒層に通し脱水素させた(触媒との
接触時間0.2秒、p−イソブチルエチルベンゼンに対す
るスチームのモル比93)。脱水素物は冷却し、ガスおよ
び水を分離したのち、有機相についてガスクロマトグラ
フィーによりp−イソブチルエチルベンゼンの転化率お
よびp−イソブチルスチレン(以下、PBSと称すること
がある)の選択率を確認した。
とがある)を10ml/hr、および水90ml/hrを、予熱管を経
て、温度550℃で触媒層に通し脱水素させた(触媒との
接触時間0.2秒、p−イソブチルエチルベンゼンに対す
るスチームのモル比93)。脱水素物は冷却し、ガスおよ
び水を分離したのち、有機相についてガスクロマトグラ
フィーによりp−イソブチルエチルベンゼンの転化率お
よびp−イソブチルスチレン(以下、PBSと称すること
がある)の選択率を確認した。
脱水素物の有機相は、主としてPBE、PBS、4−(2′−
メチル−1′−プロペニル)エチルベンゼン(以下、1
−MPEと称することがある)、4−(2′−メチル−
2′−プロペニル)エチルベンゼン(以下、2−MPEと
称することがある)、4−(2′−メチル−1′−プロ
ペニル)ビニルベンゼン(以下、1−MPVと称すること
がある)、および4−(2′−メチル−2′−プロペニ
ル)ビニルベンゼン(以下、2−MPVと称することがあ
る)から成り、その組成は、表21のようであった。
メチル−1′−プロペニル)エチルベンゼン(以下、1
−MPEと称することがある)、4−(2′−メチル−
2′−プロペニル)エチルベンゼン(以下、2−MPEと
称することがある)、4−(2′−メチル−1′−プロ
ペニル)ビニルベンゼン(以下、1−MPVと称すること
がある)、および4−(2′−メチル−2′−プロペニ
ル)ビニルベンゼン(以下、2−MPVと称することがあ
る)から成り、その組成は、表21のようであった。
これから、PBEの転化率は31%、PBSの選択率は83%であ
ることがわかり、高い選択率でPBSに脱水素されている
ことが確認できた。
ることがわかり、高い選択率でPBSに脱水素されている
ことが確認できた。
脱水素物の各成分を分離し、Mass、IR、NMRで確認した
ところ、p−イソブチルエチルベンゼンについては原料
に用いたものと全く同一であり、sec−ブチルベンゼン
やtert−ブチルベンゼンの生成は認められず、イソブチ
ル基の異性化等の副反応は生じていないことを確認でき
た。またPBSついても、ブチル基はイソブチル基であ
り、その置換位置はp−位であった。
ところ、p−イソブチルエチルベンゼンについては原料
に用いたものと全く同一であり、sec−ブチルベンゼン
やtert−ブチルベンゼンの生成は認められず、イソブチ
ル基の異性化等の副反応は生じていないことを確認でき
た。またPBSついても、ブチル基はイソブチル基であ
り、その置換位置はp−位であった。
実験例No.25〜28 実験例No.24に準じて、反応温度を変えて脱水素反応を
行った。得られた結果を実験例No.24の結果と一緒に表2
2に示した。
行った。得られた結果を実験例No.24の結果と一緒に表2
2に示した。
実験例No.29〜33 実験例No.24に準じて、接触時間を変えて脱水素反応を
行った。得られた結果を表23に示した。
行った。得られた結果を表23に示した。
実験例No.34〜38 CuO 43重量%、Cr2O342重量%、SiO215重量%からなる
銅−クロム系の脱水素触媒を使用して、実験例No.24に
準じて、反応温度を変えて脱水素反応を行った。得られ
た結果を表24に示した。
銅−クロム系の脱水素触媒を使用して、実験例No.24に
準じて、反応温度を変えて脱水素反応を行った。得られ
た結果を表24に示した。
実験例No.39〜43 Cr2O318重量%、CuO 39重量%、ZnO 38重量%からなる
銅−クロム系脱水素触媒を使用して、実験例No.24に準
じて脱水素反応を行った。得られた結果を表25に示し
た。
銅−クロム系脱水素触媒を使用して、実験例No.24に準
じて脱水素反応を行った。得られた結果を表25に示し
た。
実験例No.44 前記実施例No.24に準じて、脱水素金属触媒の金属を代
えて、下表の金属触媒によりPBEの脱水素を行った。金
属はいずれも酸化物とし、シリカに担持させたものを用
いた。結果は下表に示す。
えて、下表の金属触媒によりPBEの脱水素を行った。金
属はいずれも酸化物とし、シリカに担持させたものを用
いた。結果は下表に示す。
金属 転化率(%) 選択率(%) Ag 31 62 Cd 12 64 Cr 22 61 Zn 13 52 Mo 16 53 W 11 59 Mn 11 61 Tc 12 60 Re 20 57 Ru 17 68 Os 12 70 Co 21 59 Rh 32 48 Ir 25 51 Ni 48 41 Pd 46 43 Pt 44 40 α−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒド
の製造[工程(II)]およびオレフイン生成物の水素添
加[工程(III)] 実験例No.45 実験例No.27で得られた脱水素反応混合物1Kgを蒸留によ
り、PBEおよびPBS留分833g、置換プロペニル基を持つエ
チルベンゼンおよびビニルベンゼンの留分116g、および
釜残51gに分離した。この置換プロペニル基を持つエチ
ルベンゼンおよびビニルベンゼンの留分をガスクロマト
グラフイーで分析したところ、表26のようであった。
の製造[工程(II)]およびオレフイン生成物の水素添
加[工程(III)] 実験例No.45 実験例No.27で得られた脱水素反応混合物1Kgを蒸留によ
り、PBEおよびPBS留分833g、置換プロペニル基を持つエ
チルベンゼンおよびビニルベンゼンの留分116g、および
釜残51gに分離した。この置換プロペニル基を持つエチ
ルベンゼンおよびビニルベンゼンの留分をガスクロマト
グラフイーで分析したところ、表26のようであった。
この置換プロペニル基を持つエチルベンゼンおよびビニ
ルベンゼンの留分100gとパラジウムブラック(パラジウ
ム5%担持触媒)5gを内容量200mlのオートクレーブに
入れ、反応温度50℃、水素圧20kg/cm2で水素の吸収がな
くなるまで反応させた後、反応混合物から触媒をろ別し
てろ液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、表
27のようであった。
ルベンゼンの留分100gとパラジウムブラック(パラジウ
ム5%担持触媒)5gを内容量200mlのオートクレーブに
入れ、反応温度50℃、水素圧20kg/cm2で水素の吸収がな
くなるまで反応させた後、反応混合物から触媒をろ別し
てろ液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、表
27のようであった。
上記水素添加反応混合物を蒸留し、純度99.7%のp−イ
ソブチルエチルベンゼン71.2gを得た。
ソブチルエチルベンゼン71.2gを得た。
実験例No.46 実験例No.24で得られた脱水素反応液121.5g、ロジウム
ヒドリドカルボニルトリストリフェニルホスフィン0.3g
を内容積200mlの攪拌機付きオートクレーブに入れ、攪
拌しながら60℃に加熱し、水素と一酸化炭素との等モル
混合ガスにより50kg/cm2まで加圧した後、反応によって
混合ガスの吸収がなくなるまで反応を継続した。
ヒドリドカルボニルトリストリフェニルホスフィン0.3g
を内容積200mlの攪拌機付きオートクレーブに入れ、攪
拌しながら60℃に加熱し、水素と一酸化炭素との等モル
混合ガスにより50kg/cm2まで加圧した後、反応によって
混合ガスの吸収がなくなるまで反応を継続した。
反応終了後室温まで冷却して反応混合物を回収し、反応
混合物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、p−
イソブチルスチレンの転化率99.8%、α−(4−イソブ
チルフェニル)プロピオンアルデヒドへの選択率87.8%
を得た。また反応混合物中の4−(2′−メチル−1′
−プロペニル)エチルベンゼン、4−(2′−メチル−
2′−プロペニル)エチルベンゼン、4−(2′−メチ
ル−1′−プロペニル)ビニルベンゼン、および4−
(2′−メチル−2′−プロペニル)ビニルベンゼンの
置換プロペニル基のヒドロフォルミル化物は、総量で1
重量%以下であった。上記反応混合物を減圧単蒸留によ
り触媒と分離した後、留出物をパラジウムブラック(パ
ラジウム5%担持触媒)5gとともに内容量200mlのオー
トクレーブに入れ、反応温度50℃、水素圧20kg/cm2で水
素の吸収がなくなるまで反応させた。反応終了後反応混
合物から触媒をろ別してろ液をガスクロマトグラフィー
にて分析した結果、表28の様であった。
混合物をガスクロマトグラフィーで分析した結果、p−
イソブチルスチレンの転化率99.8%、α−(4−イソブ
チルフェニル)プロピオンアルデヒドへの選択率87.8%
を得た。また反応混合物中の4−(2′−メチル−1′
−プロペニル)エチルベンゼン、4−(2′−メチル−
2′−プロペニル)エチルベンゼン、4−(2′−メチ
ル−1′−プロペニル)ビニルベンゼン、および4−
(2′−メチル−2′−プロペニル)ビニルベンゼンの
置換プロペニル基のヒドロフォルミル化物は、総量で1
重量%以下であった。上記反応混合物を減圧単蒸留によ
り触媒と分離した後、留出物をパラジウムブラック(パ
ラジウム5%担持触媒)5gとともに内容量200mlのオー
トクレーブに入れ、反応温度50℃、水素圧20kg/cm2で水
素の吸収がなくなるまで反応させた。反応終了後反応混
合物から触媒をろ別してろ液をガスクロマトグラフィー
にて分析した結果、表28の様であった。
上記水素添加反応混合物中には、1−MPE、2−MPE、1
−MPV、2−MPV、およびそれらの置換プロペニル基のヒ
ドロフォルミル化物は総量で1重量%以下であった。
−MPV、2−MPV、およびそれらの置換プロペニル基のヒ
ドロフォルミル化物は総量で1重量%以下であった。
上記ろ液を減圧蒸留し、沸点範囲70〜76℃/3mmHgである
α−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒド
28gを得た。このα−(4−イソブチルフェニル)プロ
ピオンアルデヒドの純度は99.8重量%であった。また、
IR分析などにより標品と比較し、その構造を確認した。
α−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒド
28gを得た。このα−(4−イソブチルフェニル)プロ
ピオンアルデヒドの純度は99.8重量%であった。また、
IR分析などにより標品と比較し、その構造を確認した。
実験例No.47 ロジウムヒドリドカルボニルトリストリフェニルホスフ
ィンの代わりに、酸化ロジウム0.1gとトリフェニルホス
フィン0.6gとを用いて、実験例No.46と同様にしてヒド
ロフォルミル化を実施した。その結果p−イソブチルス
チレンの転化率99.8%。α−(4−イソブチルフェニ
ル)プロピオンアルデヒドへの選択率87.2%を得た。ま
た反応混合物中の4−(2′−メチル−1′−プロペニ
ル)エチルベンゼン、4−(2′−メチル−2′−プロ
ペニル)エチルベンゼン、4−(2′−メチル−1′−
プロペニル)ビニルベンゼン、および4−(2′−メチ
ル−2′−プロペニル)ビニルベンゼンの置換プロペニ
ル基のヒドロフォルミル化物は、総量で1重量%以下で
あった。
ィンの代わりに、酸化ロジウム0.1gとトリフェニルホス
フィン0.6gとを用いて、実験例No.46と同様にしてヒド
ロフォルミル化を実施した。その結果p−イソブチルス
チレンの転化率99.8%。α−(4−イソブチルフェニ
ル)プロピオンアルデヒドへの選択率87.2%を得た。ま
た反応混合物中の4−(2′−メチル−1′−プロペニ
ル)エチルベンゼン、4−(2′−メチル−2′−プロ
ペニル)エチルベンゼン、4−(2′−メチル−1′−
プロペニル)ビニルベンゼン、および4−(2′−メチ
ル−2′−プロペニル)ビニルベンゼンの置換プロペニ
ル基のヒドロフォルミル化物は、総量で1重量%以下で
あった。
実験例No.48 実験例No.27で得られた脱水素反応混合物1kgを単蒸留に
より、PBE留分52.2g、PBSおよび置換プロペニル基を持
つエチルベンゼンおよびビニルベンゼンの留分441g、お
よび釜残35gに分離した。このPBSおよび置換プロペニル
基を持つエチルベンゼンおよびビニルベンゼンの留分を
ガスクロマトグラフィーで分析したところ、表29の様で
あった。
より、PBE留分52.2g、PBSおよび置換プロペニル基を持
つエチルベンゼンおよびビニルベンゼンの留分441g、お
よび釜残35gに分離した。このPBSおよび置換プロペニル
基を持つエチルベンゼンおよびビニルベンゼンの留分を
ガスクロマトグラフィーで分析したところ、表29の様で
あった。
この留分100gとロジウムヒドリドカルボニルトリストリ
フェニルホスフィン1.0gを内容量200mlのオートクレー
ブに入れ、攪拌しながら60℃に加熱し、水素と一酸化炭
素との等モル混合ガスにより50kg/cm2まで加圧した後、
反応によって混合ガスの吸収が無くなるまで反応を続け
た。
フェニルホスフィン1.0gを内容量200mlのオートクレー
ブに入れ、攪拌しながら60℃に加熱し、水素と一酸化炭
素との等モル混合ガスにより50kg/cm2まで加圧した後、
反応によって混合ガスの吸収が無くなるまで反応を続け
た。
反応終了後冷却して反応混合物を回収し、減圧単蒸留に
より触媒を除去した後、留出物をパラジウムブラック
(パラジウム5%担持触媒)5gとともに内容量200mlの
オートクレーブに入れ、反応温度50℃、水素圧20kg/cm2
で水素の吸収がなくなるまで反応させた後、反応混合物
から触媒をろ別してろ液をガスクロマトグラフィーで分
析したところ、反応混合物の組成は表30のようであっ
た。
より触媒を除去した後、留出物をパラジウムブラック
(パラジウム5%担持触媒)5gとともに内容量200mlの
オートクレーブに入れ、反応温度50℃、水素圧20kg/cm2
で水素の吸収がなくなるまで反応させた後、反応混合物
から触媒をろ別してろ液をガスクロマトグラフィーで分
析したところ、反応混合物の組成は表30のようであっ
た。
上記水素添加反応混合物中には、1−MPE、2−MPE、1
−MPV、2−MPV、およびそれらの置換プロペニル基のヒ
ドロフォルミル化物はは総量で1重量%以下であった。
−MPV、2−MPV、およびそれらの置換プロペニル基のヒ
ドロフォルミル化物はは総量で1重量%以下であった。
実験例No.49 前記表29の留分100gを、実験例No.48と同様にヒドロフ
ォルミル化した後反応混合物を回収し、減圧単蒸留によ
り触媒を除去した後、留出物を200℃で24時間水素還元
した銅−クロム系水素添加触媒N201(商品名;日揮化学
(株)製)5gとともに内容量200mlのオートクレーブに
入れ、反応温度80℃、水素圧20kg/cm2で水素の吸収がな
くなるまで反応させた後、反応混合物から触媒をろ別し
てろ液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、反
応混合物の組成は表31のようであった。
ォルミル化した後反応混合物を回収し、減圧単蒸留によ
り触媒を除去した後、留出物を200℃で24時間水素還元
した銅−クロム系水素添加触媒N201(商品名;日揮化学
(株)製)5gとともに内容量200mlのオートクレーブに
入れ、反応温度80℃、水素圧20kg/cm2で水素の吸収がな
くなるまで反応させた後、反応混合物から触媒をろ別し
てろ液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、反
応混合物の組成は表31のようであった。
上記水素添加反応混合物中には、1−MPE,2−MPE、1−
MPV、2−MPV、およびそれらの置換プロペニル基のヒド
ロエステル化物およびヒドロキシル化物は総量で1重量
%以下であった。
MPV、2−MPV、およびそれらの置換プロペニル基のヒド
ロエステル化物およびヒドロキシル化物は総量で1重量
%以下であった。
α−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒド
および/または2−(4−イソブチルフェニル)プロパ
ノールの酸化によるα−(4−イソブチルフェニル)プ
ロピオン酸の製造 実験例No.50 実験例No.46で得られた沸点範囲70〜76℃/3mmHgである
α−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒド
25gを容量が200mlの攪拌機付フラスコに入れ、濃塩酸1g
および溶媒としてアセトン40mlも入れ、温度を−15℃ま
で冷却した。次に温度を−12℃から−16℃に保ちながら
10%次亜塩素酸ナトリウム水溶液36gを徐々に滴加し
た。滴加終了後さらに一時間攪拌反応させた。反応終了
後5%水酸化ナトリウム水溶液を加え中和し、PH8.5に
調製した。混合物を静置分離させ下層の水相をノルマル
ヘキサンで洗浄した。
および/または2−(4−イソブチルフェニル)プロパ
ノールの酸化によるα−(4−イソブチルフェニル)プ
ロピオン酸の製造 実験例No.50 実験例No.46で得られた沸点範囲70〜76℃/3mmHgである
α−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒド
25gを容量が200mlの攪拌機付フラスコに入れ、濃塩酸1g
および溶媒としてアセトン40mlも入れ、温度を−15℃ま
で冷却した。次に温度を−12℃から−16℃に保ちながら
10%次亜塩素酸ナトリウム水溶液36gを徐々に滴加し
た。滴加終了後さらに一時間攪拌反応させた。反応終了
後5%水酸化ナトリウム水溶液を加え中和し、PH8.5に
調製した。混合物を静置分離させ下層の水相をノルマル
ヘキサンで洗浄した。
水相に5%塩酸を加えPHを2に調製し、分離した油分を
ノルマルヘキサンで抽出し水洗した。ノルマルヘキサン
を減圧で蒸発分離し、淡黄色の粗α−(4−イソブチル
フェニル)プロピオン酸結晶26.8gを得た。
ノルマルヘキサンで抽出し水洗した。ノルマルヘキサン
を減圧で蒸発分離し、淡黄色の粗α−(4−イソブチル
フェニル)プロピオン酸結晶26.8gを得た。
ここで得られた粗α−(4−イソブチルフェニル)プロ
ピオン酸をノルマルヘキサン溶媒で再結晶させ白色の精
製α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸(融点
75−76℃)結晶を22.6gを得た。スペクトルなどは標本
と一致した。
ピオン酸をノルマルヘキサン溶媒で再結晶させ白色の精
製α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸(融点
75−76℃)結晶を22.6gを得た。スペクトルなどは標本
と一致した。
実験例No.51 実験例No.48で得られた水素添加反応混合物40gを、内容
量200mlの攪拌機付フラスコに入れ、実験例No.50と同様
に酸化、抽出等操作して、淡黄色の粗α−(4−イソブ
チルフェニル)プロピオン酸結晶27.2gを得た。
量200mlの攪拌機付フラスコに入れ、実験例No.50と同様
に酸化、抽出等操作して、淡黄色の粗α−(4−イソブ
チルフェニル)プロピオン酸結晶27.2gを得た。
ここで得られた粗α−(4−イソブチルフェニル)プロ
ピオン酸をノルマルヘキサン溶媒で再結晶させ白色の精
製α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸(融点
75−76℃)結晶を24.1gを得た。
ピオン酸をノルマルヘキサン溶媒で再結晶させ白色の精
製α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸(融点
75−76℃)結晶を24.1gを得た。
実験例No.52 実験例No.49で得られた水素添加反応混合物40gを内容量
200mlの攪拌機付フラスコに入れ、濃塩酸2グラム及び
溶媒としてアセトン80ml入れ、温度を−15℃まで冷却し
た。次に温度を−12℃から−16℃に保ちながら10%次亜
塩素酸ナトリウム水溶液72gを徐々に滴加した。滴加終
了後さらに1時間攪拌反応させた。反応終了後5%水酸
化ナトリウム水溶液を加え中和し、PH8.5に調製した。
混合物を静置分離させ下層の水相をノルマルヘキサンで
洗浄した。
200mlの攪拌機付フラスコに入れ、濃塩酸2グラム及び
溶媒としてアセトン80ml入れ、温度を−15℃まで冷却し
た。次に温度を−12℃から−16℃に保ちながら10%次亜
塩素酸ナトリウム水溶液72gを徐々に滴加した。滴加終
了後さらに1時間攪拌反応させた。反応終了後5%水酸
化ナトリウム水溶液を加え中和し、PH8.5に調製した。
混合物を静置分離させ下層の水相をノルマルヘキサンで
洗浄した。
水相に5%塩酸を加えPHを2に調製し、分離した油分を
ノルマルヘキサンで抽出し水洗した。ノルマルヘキサン
を減圧で蒸発分離し、淡黄色の粗α−(4−イソブチル
フェニル)プロピオン酸結晶26.2を得た。
ノルマルヘキサンで抽出し水洗した。ノルマルヘキサン
を減圧で蒸発分離し、淡黄色の粗α−(4−イソブチル
フェニル)プロピオン酸結晶26.2を得た。
ここで得られた粗α−(4−イソブチルフェニル)プロ
ピオン酸をノルマルヘキサン溶媒で再結晶させ白色の精
製α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸(融点
75−76℃)結晶を20.9gを得た。
ピオン酸をノルマルヘキサン溶媒で再結晶させ白色の精
製α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸(融点
75−76℃)結晶を20.9gを得た。
比較例No.1 純度99.8重量%のエチルベンゼン500mlを実験例No.1と
同様にしてエチレンと反応させた。反応終了後、反応混
合物をガスクロマトグラフィーで分析した。反応混合物
の組成を表32に示す。
同様にしてエチレンと反応させた。反応終了後、反応混
合物をガスクロマトグラフィーで分析した。反応混合物
の組成を表32に示す。
表32 エチルベンゼン 71.7重量% ジエチルベンゼン 22.7重量% o− 6.3重量% m− 6.9重量% p− 9.5重量% トリエチルベンゼン 4.5重量% その他 1.1重量% この結果エチルベンゼンの転化率28.2重量%、ジエチル
ベンゼンの位置異性体はo:m:p=28:30:42であった。
ベンゼンの位置異性体はo:m:p=28:30:42であった。
比較例No.2 純度100.0重量%のイソプロピルベンゼン500mlを実験例
No.1と同様にしてエチレンと反応させた。反応終了後、
反応混合物をガスクロマトグラフィーで分析した。反応
混合物の組成を表33に示す。
No.1と同様にしてエチレンと反応させた。反応終了後、
反応混合物をガスクロマトグラフィーで分析した。反応
混合物の組成を表33に示す。
表33 イソプロピルベンゼン 65.3重量% イソプロピルエチルベンゼン 15.8重量% o− 1.7重量% m− 8.0重量% p− 6.1重量% イソプロピルジエチルベンゼン 9.5重量% その他 9.4重量% この結果イソプロピルベンゼンの転化率34.7重量%、イ
ソプロピルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=11:
51:38であった。
ソプロピルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=11:
51:38であった。
比較例No.3 純度99.8重量%のsec−ブチルベンゼン500mlを実験例N
o.1と同様にしてエチレンと反応させた。反応終了後、
反応混合物をガスクロマトグラフィーで分析した。反応
混合物の組成を表34に示す。
o.1と同様にしてエチレンと反応させた。反応終了後、
反応混合物をガスクロマトグラフィーで分析した。反応
混合物の組成を表34に示す。
表34 sec−ブチルベンゼン 73.1重量% sec−ブチルエチルベンゼン 11.5重量% o− 1.4重量% m− 5.6重量% p− 4.5重量% sec−ブチルジエチルベンゼン 9.9重量% その他 5.5重量% この結果sec−ブチルベンゼンの転化率26.8重量%、sec
−ブチルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=12:4
9:39であった。
−ブチルエチルベンゼンの位置異性体は、o:m:p=12:4
9:39であった。
比較例No.4 実験例No.24に準じて、p−sec−ブチルエチルベンゼン
(純度97.5重量%)の脱水素反応を行った。結果は表35
の通りであった。
(純度97.5重量%)の脱水素反応を行った。結果は表35
の通りであった。
表35 反応温度(℃) 550 接触時間(秒) 0.20 スチームモル比 93 p−sec−ブチルエチルベンゼン転化率(%) 43.4 反応物の組成 p−sec−ブチルエチルベンゼン 55.4重量% p−sec−ブチルスチレン 6.5重量% p−sec−ブテニルエチルベンゼン 13.3重量% p−sec−ブテニルスチレン 14.6重量% 不明分 10.2重量%
図は脱水素反応におけるPBEの転化率とPBSへの選択率の
関係を示す。図において実線は本発明の実験例No.24〜3
3を示す。
関係を示す。図において実線は本発明の実験例No.24〜3
3を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 61/00 300
Claims (6)
- 【請求項1】下記の工程(I)、(II)および(III) 工程(I):p−イソブチルエチルベンゼンを気相で脱水
素金属触媒の存在下に脱水素させ、p−イソブチルスチ
レンおよび下記A群 A群:4−(2′−メチル−1′−プロペニル)エチルベ
ンゼン、 4−(2′−メチル−1′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン、 4−(2′−メチル−2′−プロペニル)エチルベンゼ
ン、 4−(2′−メチル−2′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン から選択されたいずれかの不飽和炭化水素化合物を製造
する工程、 工程(II):前記工程(I)で得られたp−イソブチル
スチレンを、遷移金属錯体カルボニル化触媒の存在下、
一酸化炭素および水素と反応させることにより、α−
(4−イソブチルフエニル)プロピオンアルデヒドを製
造する工程、 工程(III):前記脱水素工程(I)において得られた
A群を、水素添加触媒の存在下に水素と反応させること
によりp−イソブチルエチルベンゼンを製造し、該p−
イソブチルエチルベンゼンを前記脱水素工程(I)の原
料として前記脱水素工程(I)に循環させる工程 から成ることを特徴とするα−(4−イソブチルフエニ
ル)プロピオンアルデヒドの製造方法。 - 【請求項2】前記工程(I)における脱水素金属触媒が
周期律表中第1B族、第2B族、第6A族、第7A族、第8族か
ら選択された金属を含む触媒である特許請求の範囲第1
項記載のα−(4−イソブチルフエニル)プロピオンア
ルデヒドの製造方法。 - 【請求項3】下記の工程(I)、(II)および(III) 工程(I):p−イソブチルエチルベンゼンを気相で脱水
素金属触媒の存在下に脱水素させ、p−イソブチルスチ
レンおよび下記A群 A群:4−(2′−メチル−1′−プロペニル)エチルベ
ンゼン、 4−(2′−メチル−1′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン、 4−(2′−メチル−2′−プロペニル)エチルベンゼ
ン、 4−(2′−メチル−2′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン から選択されたいずれかの不飽和炭化水素化合物を製造
する工程、 工程(II):前記工程(I)で得られたp−イソブチル
スチレンおよびA群から選択されたいずれかの不飽和炭
化水素化合物を、遷移金属錯体カルボニル化触媒の存在
下、一酸化炭素および水素と反応させることにより、α
−(4−イソブチルフエニル)プロピオンアルデヒドお
よび下記B群 B群:α−(4−(2′−メチル−1′−プロペニル)
フエニル)プロピオンアルデヒド、 α−(4−(2′−メチル−2′−プロペニル)フエニ
ル)プロピオンアルデヒド から選択されたいずれかの不飽和炭化水素化合物を製造
する工程、 工程(III):前記工程(II)で得られたα−(4−イ
ソブチルフェニル)プロピオンアルデヒドを酸化するこ
とにより、α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン
酸を製造すると共に、前記工程(II)において得られる
B群から選択されたいずれかの不飽和炭化水素化合物を
水素添加触媒の存在下に水素と反応させ、次いで酸化す
ることにより、α−(4−イソブチルフェニル)プロピ
オン酸を製造する工程。 から成ることを特徴とするα−(4−イソブチルフエニ
ル)プロピオン酸の製造方法。 - 【請求項4】前記工程(I)における脱水素金属触媒が
周期律表中第1B族、第2B族、第6A族、第7A族、第8族か
ら選択された金属を含む触媒である特許請求の範囲第3
項記載のα−(4−イソブチルフエニル)プロピオン酸
の製造方法。 - 【請求項5】下記の工程(I)、(II)および(III) 工程(I):p−イソブチルエチルベンゼンを気相で脱水
素金属触媒の存在下に脱水素させ、p−イソブチルスチ
レンおよび下記A群 A群:4−(2′−メチル−1′−プロペニル)エチルベ
ンゼン、 4−(2′−メチル−1′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン、 4−(2′−メチル−2′−プロペニル)エチルベンゼ
ン、 4−(2′−メチル−2′−プロペニル)ビニルベンゼ
ン から選択されたいずれかの不飽和炭化水素化合物を製造
する工程、 工程(II):前記工程(I)で得られたp−イソブチル
スチレンおよびA群から選択されたいずれかの不飽和炭
化水素化合物を、遷移金属錯体カルボニル化触媒の存在
下、一酸化炭素および水素と反応させることにより、α
−(4−イソブチルフエニル)プロピオンアルデヒドお
よび下記B群 B群:α−(4−(2′−メチル−1′−プロペニル)
フエニル)プロピオンアルデヒド、 α−(4−(2′−メチル−2′−プロペニル)フエニ
ル)プロピオンアルデヒド から選択されたいずれかの不飽和炭化水素化合物を製造
する工程、 工程(III):未反応成分としての不飽和炭化水素化合
物である下記C群 C群:4−(2′−メチル−1′−プロペニル)エチルベ
ンゼン、 4−(2′−メチル−2′−プロペニル)エチルベンゼ
ン から成る化合物の少なくとも一種を、水素添加触媒の存
在下に水素と反応させてp−イソブチルエチルベンゼン
を製造し、該p−イソブチルエチルベンゼンは前記脱水
素工程(I)の原料として前記工程(I)に循環させ、 前記工程(II)で得られたα−(4−イソブチルフェニ
ル)プロピオンアルデヒドを酸化することにより、α−
(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸を製造すると
共に、前記工程(II)において得られるB群から選択さ
れたいずれかの不飽和炭化水素化合物を水素添加触媒の
存在下に水素と反応させ、次いで酸化することにより、
α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸を製造す
る工程。 から成ることを特徴とするα−(4−イソブチルフエニ
ル)プロピオン酸の製造方法。 - 【請求項6】前記工程(I)における脱水素金属触媒が
周期律表中第1B族、第2B族、第6A族、第7A族、第8族か
ら選択された金属を含む触媒である特許請求の範囲第5
項記載のα−(4−イソブチルフエニル)プロピオン酸
の製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63323144A JPH0798769B2 (ja) | 1988-12-21 | 1988-12-21 | α―(4―イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒドの製造方法 |
CA002005845A CA2005845C (en) | 1988-12-21 | 1989-12-18 | Method for preparing a-(4-isobutylphenyl) propionic acid or its precursor |
US07/452,804 US5260477A (en) | 1988-12-21 | 1989-12-18 | Method for preparing alpha-(4-isobutylphenyl)propionic acid or its precursor |
EP89123482A EP0374850B1 (en) | 1988-12-21 | 1989-12-19 | Method for preparing alpha-(4-isobutylphenyl)propionic acid or its precursor |
DE68913683T DE68913683T2 (de) | 1988-12-21 | 1989-12-19 | Verfahren zur Herstellung von alpha-(4-Isobutylphenyl)propionsäure oder deren Vorläufer. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63323144A JPH0798769B2 (ja) | 1988-12-21 | 1988-12-21 | α―(4―イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02169538A JPH02169538A (ja) | 1990-06-29 |
JPH0798769B2 true JPH0798769B2 (ja) | 1995-10-25 |
Family
ID=18151575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63323144A Expired - Lifetime JPH0798769B2 (ja) | 1988-12-21 | 1988-12-21 | α―(4―イソブチルフェニル)プロピオンアルデヒドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0798769B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10275087B1 (en) | 2011-08-05 | 2019-04-30 | P4tents1, LLC | Devices, methods, and graphical user interfaces for manipulating user interface objects with visual and/or haptic feedback |
-
1988
- 1988-12-21 JP JP63323144A patent/JPH0798769B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10275087B1 (en) | 2011-08-05 | 2019-04-30 | P4tents1, LLC | Devices, methods, and graphical user interfaces for manipulating user interface objects with visual and/or haptic feedback |
US10338736B1 (en) | 2011-08-05 | 2019-07-02 | P4tents1, LLC | Devices, methods, and graphical user interfaces for manipulating user interface objects with visual and/or haptic feedback |
US10345961B1 (en) | 2011-08-05 | 2019-07-09 | P4tents1, LLC | Devices and methods for navigating between user interfaces |
US10365758B1 (en) | 2011-08-05 | 2019-07-30 | P4tents1, LLC | Devices, methods, and graphical user interfaces for manipulating user interface objects with visual and/or haptic feedback |
US10386960B1 (en) | 2011-08-05 | 2019-08-20 | P4tents1, LLC | Devices, methods, and graphical user interfaces for manipulating user interface objects with visual and/or haptic feedback |
US10540039B1 (en) | 2011-08-05 | 2020-01-21 | P4tents1, LLC | Devices and methods for navigating between user interface |
US10649571B1 (en) | 2011-08-05 | 2020-05-12 | P4tents1, LLC | Devices, methods, and graphical user interfaces for manipulating user interface objects with visual and/or haptic feedback |
US10656752B1 (en) | 2011-08-05 | 2020-05-19 | P4tents1, LLC | Gesture-equipped touch screen system, method, and computer program product |
US10664097B1 (en) | 2011-08-05 | 2020-05-26 | P4tents1, LLC | Devices, methods, and graphical user interfaces for manipulating user interface objects with visual and/or haptic feedback |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02169538A (ja) | 1990-06-29 |
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