JPH0797991A - スクロ−ル型流体機械 - Google Patents

スクロ−ル型流体機械

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JPH0797991A
JPH0797991A JP24432393A JP24432393A JPH0797991A JP H0797991 A JPH0797991 A JP H0797991A JP 24432393 A JP24432393 A JP 24432393A JP 24432393 A JP24432393 A JP 24432393A JP H0797991 A JPH0797991 A JP H0797991A
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JP
Japan
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scroll
drive bush
drive
eccentric pin
load
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Application number
JP24432393A
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English (en)
Inventor
Tetsuzo Ukai
徹三 鵜飼
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、運転中におけるドライブブッシュの
片当たりを抑制することができるスクロ−ル型流体機械
を提供することにある。 【構成】ドライブブッシュ25介して旋回スクロ−ル1
6と結合している、回転シャフト7の先端の偏心ピン2
7の根元側に切欠き部27aを形成した。これによっ
て、ドライブブッシュ25において、圧縮に伴う荷重が
入力する部位を、偏心ピン27の根元と対応する部位か
ら、同軸方向長さの中央側へずらして、ドライブブッシ
ュ25の端部に集中していた荷重を中央で受けるように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、旋回スクロ−ルと駆動
軸とを、同駆動軸の端部に突設した駆動ピンおよびこの
駆動ピンに嵌まるドライブブッシュを介し、結合して構
成される圧縮機、膨張機といったスクロ−ル型流体機械
に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和装置では、効率の良い圧縮がで
きるとの利点から、近時、スクロ−ル型圧縮機(スクロ
−ル型流体機械)が採用されてきている。スクロ−ル型
圧縮機は、図4および図5に示されるように端板aに渦
巻状のラップbを有してなる固定スクロ−ルdと、同様
に端板eに渦巻状のラップfを立設してなる旋回スクロ
−ルgとを組合わせたスクロ−ル式の圧縮機部hを有し
て構成される。
【0003】詳しくは、圧縮機部hは、両スクロ−ル
d,gを、各ラップb,f同志が、所定角度、ずらして
相互に噛み合うように組合わせて、ラップ間に圧縮工程
を行わせるための密閉空間iを構成する構造となってい
る。
【0004】従来、この密閉空間iの容積の可変には、
旋回スクロ−ルgの端板eの背面中央部に筒形のボス部
jを突設し、このボス部j内に、回転シャフトk(駆動
軸)の先端から突出する偏心ピンm(駆動ピン)を摺動
自在に嵌める構造が採用されている。
【0005】すなわち、回転シャフトkから伝えられる
回転力で、旋回スクロ−ルgを固定スクロ−ルdの軸心
回りに公転旋回させることにより、密閉空間iの容積は
周側から中央に向かうにしたがい、次第に減少するよう
になっていて、同容積の変化を利用して、ガスを圧縮す
るようにしている。
【0006】なお、nは旋回スクロ−ルgの自転を規制
するオルダムリングなどの自転阻止機構である。ところ
で、こうしたスクロ−ル型圧縮機では、旋回スクロ−ル
gの旋回半径を可変にすることが行われている。
【0007】すなわち、スクロ−ル型圧縮機は、通常、
回転シャフトkの偏心ピンm側の端部が軸受oで回転自
在に支持されているが、この状態でラップ間における半
径方向の隙間が0になるように旋回スクロ−ルgの偏心
量δに設定すると、固定スクロ−ルdおよび旋回スクロ
−ルgの形状精度によっては、上記軸受oに無理な力を
与えてしまうからである。
【0008】そこで、スライド孔を有するドライブブッ
シュpをボス部j内に嵌挿し、このドライブブッシュp
に偏心ピンmを嵌めて、偏心ピンmを旋回スクロ−ルg
に対し、径方向にスライド可能で、かつ回転しないによ
うに接続させ、旋回スクロ−ルgの偏心量δを可変させ
ている。
【0009】この構造により、旋回スクロ−ル旋回時、
発生するガス負荷と遠心力との合成力の分力によって、
旋回スクロ−ルgを側方から固定スクロ−ルdへ押付
け、運転中、ラップ間の半径方向の隙間が常に0になる
ようにしてある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、偏心ピンm
は、スクロ−ル型圧縮機の運転の際、図6に示されるよ
うに圧縮に伴う荷重を受けるとたわむ現象が生じる。こ
のたわみが生じると、ドライブブッシュpの下端部分に
対して、偏心ピンmが局所的に当接する状態となる。
【0011】この状態は、荷重がドライブブッシュpの
下端部分に集中することとなる。このため、ドライブブ
ッシュpは、端部に荷重が集中しながら、偏心ピンmを
受けるので、片当たりを起こしてしまう。
【0012】このドライブブッシュpの片当たりは、ド
ライブブッシュpの焼き付き、磨耗を招いて、スクロ−
ル圧縮機の信頼性を低下させるおそれがあるので、改善
が要望されている。
【0013】本発明は、このような事情に着目してなさ
れたもので、その目的とするところは、運転中における
ドライブブッシュの片当たりを抑制することができるス
クロ−ル型流体機械を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、駆動ピンの根元側に切欠
き部を形成したことにある。請求項2に記載の発明は、
荷重をドライブブッシュで有効に受けることを可能にす
るために、上記切欠き部を、駆動ピンの根元からドライ
ブブッシュの軸方向長さの中央部付近にまで形成したこ
とにある。
【0015】
【作用】請求項1に記載の発明によると、切欠き部によ
って、ドライブブッシュにおける圧縮に伴う荷重が入力
する部位は、駆動ピンの端部から、中間へずれる。この
ことは、ドライブブッシュの中央で荷重を受けることと
なり、その分、ドライブブッシュでは均等に荷重を受け
ることとなる。
【0016】これにより、ドライブブッシュの片当たり
は防止される。請求項2に記載の発明によると、上記に
加え、ドライブブッシュにおいて、一層、均等に荷重を
受けることが可能となる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図1ないし図3に示す一実施
例にもとづいて説明する。図1および図2は、本発明を
適用したスクロ−ル型圧縮機(スクロ−ル型流体機械)
の構成を示し、図中1は密閉ハウジングである。
【0018】密閉ハウジング1は、上下方向に沿って延
びる円筒形に構成されている。この密閉ハウジング1内
の上段側には、鉄系材で構成されたディスチャ−ジカバ
−2が上下方向を仕切るように設けられている。このデ
ィスチャ−ジカバ−2を境として、密閉ハウジング1内
は、密閉ハウジング1内の上方を高圧側3とし、下方を
低圧側4としてある。
【0019】密閉ハウジング1の低圧側4には、下部側
に電動モ−タ5が配設され、上部側にスクロ−ル式の圧
縮機部6が配設されている。またこれら両者間には、同
間に渡って回転シャフト7(駆動軸に相当)が配設され
ている。
【0020】電動モ−タ5は、密閉ハウジング1の内周
部に圧入されて支持されたステ−タ8と、このステ−タ
8の内腔に配置されたロ−タ9とを有している。そし
て、ロ−タ9は回転シャフト7の下部側に固定され、回
転を回転シャフト7から出力させるようにしている。な
お、ステ−タ8につながる端子10は、密閉ハウジング
1の外周部に設置してある。
【0021】スクロ−ル式の圧縮機部6は、全体がアル
ミニウム材で構成されたアルミニウム材製の固定スクロ
−ル11と、これに組合う同じくアルミニウム材製の旋
回スクロ−ル16とを有してなる。
【0022】すなわち、固定スクロ−ル11は、端板1
2、その端板12の内面に立設された渦巻状のラップ1
3(図5に図示してあるラップと同じ)、さらにそのラ
ップ13を取り囲むように立設した周壁14を有してい
る。また端板12の中央部には吐出ポ−ト15を有して
いる。
【0023】旋回スクロ−ル16は、端板17、その内
面に立設された渦巻状のラップ18(図5に図示してあ
るラップと同じ)を有している。また端板17の背面
(外面)中央部には筒状のボス部19を有している。
【0024】そして、固定スクロ−ル11と旋回スクロ
−ル16とは、ラップ13,18同志が、180度(所
定角度)、ずらして相互に噛み合うように組合わせら
れ、端板部分で囲まれたラップ間に、圧縮工程を成立さ
せるための三日月状の複数個の密閉空間20を構成させ
ている(図5に図示してある密閉空間と同じ)。
【0025】この組合った両スクロ−ル11,16は、
ディスチャ−ジカバ−2と、低圧側4の上段側に固定さ
れているケ−シング状の主フレ−ム21との間に、固定
スクロ−ル11を上側、旋回スクロ−ル16を下側に配
置した状態で介装してある。
【0026】そして、旋回スクロ−ル16の端板12
は、主フレ−ム21の上面に形成してある水平な受面2
1aにて摺動自在に受け止められている。固定スクロ−
ル11は、主フレ−ム21の外周側に形成されている周
壁部分21bに対して、支持ばね22を介して、上下方
向に変位可能に支持されている。詳しくは、固定スクロ
−ル11には周壁部分21bの側方へ突き出るブラケッ
ト23が設けられている。そして、このブラケット23
が支持ばね22を介して周壁部分21の上部に固定され
た構造となっている。
【0027】固定スクロ−ル11の周壁14に設けた吸
込ポ−ト(図示しない)は、周壁14の側方の空間2
9、主フレ−ム21に設けた同フレ−ム21の両側を連
通する吸込通路(図示せず)、低圧側4を通じて、密閉
ハウジング1の外周部に接続してある吸込管30に連通
してあり、外部からガスを圧縮機部6へ導けるようにし
てある。
【0028】また旋回スクロ−ル16のボス部19内に
は、図2にも示されるように旋回軸受24を介して、ド
ライブブッシュ25が嵌装してある。このドライブブッ
シュ25には、径方向に若干延びるスライド孔25aが
形成されている。
【0029】回転シャフト7の上端は、主フレ−ム21
を貫通して、旋回スクロ−ル16の端板中央に向かって
延びている。この回転シャフト7の上端部は、主フレ−
ム21の貫通部分に設けてある上部軸受26にて回転自
在に支持されている。この回転シャフト7の上端には、
同シャフト7の軸心からずれた偏心した位置に偏心ピン
27(駆動ピンに相当)が突設してある。
【0030】この偏心ピン27が上記スライド孔25a
にスライド自在に嵌挿されている。このドライブブッシ
ュ25を介した偏心ピン27と旋回スクロ−ル16との
結合により、旋回スクロ−ル16は、回転シャフト7が
回転すると、固定スクロ−ル11の軸心回りを旋回する
ようになっている。
【0031】さらに同構造により、運転中、ラップ間の
半径方向の隙間は、旋回スクロ−ル旋回時に発生するガ
ス負荷と遠心力との合成力の分力により生じる旋回スク
ロ−ル16の固定スクロ−ル11に対する押付けによっ
て、常に0になるようにしている。
【0032】また偏心ピン27の外周部の一部、詳しく
はドライブブッシュ25と摺接する根元側の外周部分に
は、同偏心ピン27の根元から軸方向長さの中央付近に
まで、切欠き部27aが形成されている。
【0033】この切欠き部27aにより、端でなく、ド
ライブブッシュ25の軸方向長さの中央に荷重が加わる
ようにしてある。また旋回スクロ−ル16の端板17と
主フレ−ム21の受面21aとの間には、旋回スクロ−
ル16の公転旋回運動を許容するが同旋回スクロ−ル1
6の自転を阻止する自転阻止機構、例えばオルダムリン
グ28が介装されている。
【0034】このオルダムリング28および偏心ピン2
7によって得られる旋回スクロ−ル16の旋回公転運動
により、密閉空間20の容積は、次第に減少するように
なっている。つまり、この密閉空間20を利用して、ガ
スを圧縮させることができるようになっている。
【0035】固定スクロ−ル11の端板12の上面に
は、端板12の軸心を中心とした大小2つの円筒状のフ
ランジ31,32が上方に向かって突き出ている。また
ディスチャ−ジカバ−2の内面には、フランジ31,3
2間に形成される環状の凹部33内に向かって突き出る
円筒状のフランジ34が形成されている。このフランジ
34は、凹部33にスライド自在に嵌挿されている。つ
まり、フランジ34は、フランジ31,32と噛み合っ
ている。
【0036】そして、各フランジ34と各フランジ3
1,32とが摺接する側面間には、それぞれ環状のUシ
−ル35が介装され、同部分をシ−ルしている。これに
より、内側のUシ−ル35で仕切られた中央の領域、す
なわちディスチャ−ジカバ−2の中央部で覆われる端板
12の上面の中央部分には高圧室36を形成し、その外
周側の外側のUシ−ル35で仕切られた中間の領域、す
なわちディスチャ−ジカバ−2の中間部分で覆われる端
板12の上面の中間部分には中間圧力室37を形成して
いる。さらにその外周側には、空間29を利用した吸込
圧力と同圧力になる低圧室を形成している。
【0037】そして、同心的に並ぶ高圧室36、中間圧
力室37、低圧室のうち、高圧室36は、吐出ポ−ト1
5と連通している。また中間圧力室37は、端板12に
設けた導圧孔38を通じて、圧縮途中にある密閉空間2
0と連通している。そして、これら高圧室36、中間圧
力室37内に導入される高圧,中間圧のガスによって、
固定スクロ−ル11は旋回スクロ−ル16に対して軸方
向から押し付けられるようになっている。
【0038】また旋回スクロ−ル16において、固定ス
クロ−ル11の周壁14の軸端面と摺接する周縁部に
は、リング状に形成された硬質の耐磨耗プレ−ト40が
設置されている。この耐磨耗プレ−ト40によって、運
転中に発生する旋回スクロ−ル16を反転させようとす
る力を原因とした磨耗を抑制するようにしてある。
【0039】吐出ポ−ト15内には、逆流防止用の逆止
弁42が設けられている。また吐出ポ−ト15は、高圧
側3を構成する空間で形成される吐出チャンバ−に連通
している。この吐出チャンバ−は、密閉ハウンジ1の上
部壁に接続してある吐出管44と連通していて、吐出チ
ャンバ−43内に吐出された吐出ガスを密閉ハウジング
1外へ吐出できるようにしてある。
【0040】他方、回転シャフト7の下端部は、密閉ハ
ウジング1の内底側へ延びている。そして、この下端部
が低圧側4の下部側に据付けてある下部軸受体45に
て、回転自在に支持されている。
【0041】この回転シャフト7の下端部には、例えば
偏心軸46を回転させて、シリンダ47内に収容された
旋回リング48を揺動させることでポンプ作用を発生さ
せる圧送機構を採用した油ポンプ49が据付けられてい
る。この油ポンプ49の吸込部(図示しない)は、密閉
ハウジング1の内底部で形成された油集溜部51と連通
していて、同集溜部51に溜っている油51aを吸込む
ようになっている。
【0042】油ポンプ49の吐出部は、回転シャフト7
に形成した油通路50を通じて、圧縮機部6の各摺動部
などに連通していて、油集溜部51内の油51aを潤滑
が必要な個所に圧送できるようにしてある。
【0043】また油ポンプ49の吐出部には、所定の圧
力を越えると、油51aを油集溜部51に戻すためのリ
リ−フ弁49aが設けてある。なお、52は密閉ハウジ
ング1外に露出している端子10を覆うための端子カバ
−である。
【0044】つぎに、このように構成されたスクロ−ル
型圧縮機の作用について説明する。端子10を通じて、
電動モ−タ5を励磁すると、ロ−タ9は回転していく。
この回転は、回転シャフト7を通じて、油ポンプ49に
伝達される。
【0045】すると、油ポンプ49の偏心ピン46は偏
心回転され、旋回リング40を揺動させていく。これに
より、油集溜部51内の油51aは、油ポンプ49の吸
込部から吸込まれ、吐出部から吐出される。
【0046】そして、この吐出した油51aは、油通路
50を経て、圧縮機部6の摺動部等の油51aを必要と
する各部へ圧送される。一方、電動モ−タ5の回転は、
回転シャフト7、偏心ピン27、ドライブブッシュ2
5、ボス部19を通じて、旋回スクロ−ル16に伝達さ
れている。
【0047】ここで、旋回スクロ−ル16はオルダムリ
ング28によって自転が抑制されているから、旋回スク
ロ−ル全体は、自転せず、固定スクロ−ル11の軸心の
中心とする公転旋回半径の円軌道上を公転旋回運動す
る。
【0048】この公転旋回運動にしたがって、固定スク
ロ−ル11と旋回スクロ−ル16との間で形成されてい
る密閉空間20は、容積が減少する方向に変化してい
く。すると、吸込ガスは、吸込管30、低圧側4、吸込
通路、吸込ポ−ト(いずれも図示せず)を順に経て、ラ
ップ13,18の最外周の領域に導かれ、同領域から密
閉空間20内へ吸込まれる。
【0049】この吸込まれたガスは、旋回スクロ−ル1
6の公転旋回運動にしたがい密閉空間20の容積が減少
するのにしたがって、次第に圧縮されながら中央部へ至
る。このとき、高圧室36内には、吐出ポ−ト15を通
じて、吐出圧が導かれ、中間圧力室37には導圧孔38
を通じて、圧縮途上の中間圧が導かれている。
【0050】この高圧室36の吐出圧、中間圧力室37
の中間圧によって、固定スクロ−ル11は、旋回スクロ
−ル16に押し付けられる。またラップ間の半径方向の
隙間は、旋回スクロ−ル旋回時に発生するガス負荷と遠
心力との合成力の分力により生じる旋回スクロ−ル16
の固定スクロ−ル11に対する押付けによって、常に0
になる。
【0051】これにより、密閉空間20内における圧縮
工程は、ガス漏れが抑制されながら進行する。そして、
吐出ポ−ト15から、所定に圧縮されたガスが、逆止弁
42、吐出チャンバ−43、吐出管44を経て、密閉ハ
ウジング1外へ吐出される。
【0052】こうしたスクロ−ル型圧縮機の運転中、偏
心動している偏心ピン27には、圧縮に伴う荷重が加わ
り、図3に示されるようなたわみが生じている。このと
き、偏心ピン27の根元側には切欠き部27aが形成さ
れているから、ドライブブッシュ25において荷重を受
ける部位は、従来の偏心ピン27の根元と対応する部位
から、同軸方向長さの中央側へずれる。
【0053】このことは、圧縮に伴う荷重は、ドライブ
ブッシュ25の端からでなく、ドライブブッシュ25の
中央から偏心ピン27に入る。つまり、ドライブブッシ
ュ25は中央で荷重を受ける。
【0054】このことは、ドライブブッシュ25におい
ては荷重を均等に受けることとなる。したがって、運転
中、生じていたドライブブッシュ25の片当たりを防ぐ
ことができる。
【0055】この結果、高い信頼性をもつスクロ−ル圧
縮機を実現することができる。しかも、切欠き部27a
を、ドライブブッシュ25の根元からドライブブッシュ
25の軸方向長さの中央部付近にまで形成すると、その
分、有効的に荷重を均等に受けることができるから、高
い性能をもたらすことができる。
【0056】なお、本発明を上述した一実施例では旋回
軸受を用いた例に適用したが、単に通孔を有するドライ
ブブッシュに偏心ピンを嵌挿させて、回転シャフトと旋
回スクロ−ルを結合する構造に適用してもよい。
【0057】また本発明をスクロ−ル型圧縮機に適用し
たが、これに限らず、膨張機といった、ドライブブッシ
ュ,偏心ピンを用いて旋回スクロ−ルを駆動するように
したスクロ−ル型流体機械に適用してもよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、圧縮に伴う荷重は、ドライブブッシュの端からで
なく、ドライブブッシュの中央側から駆動ピンに入る。
したがって、ドライブブッシュは、その分、荷重を均等
に受けることができ、運転中におけるドライブブッシュ
の片当たりを抑制することができる。
【0059】この結果、同片当たりを原因としたドライ
ブブッシュの焼き付け、ドライブブッシュの磨耗を防ぐ
ことができ、信頼性の高いスクロ−ル型流体機械を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のスクロ−ル型圧縮機の構成
を示す断面図。
【図2】同スクロ−ル型圧縮機のドライブブッシュ回り
を拡大して示す断面図。
【図3】圧縮に伴う荷重を受けて偏心ピンがたわんだ状
態を、ドライブブッシュの軸方向長さの中央部と当接す
る状態と共に示す断面図。
【図4】従来のスクロ−ル型圧縮機の圧縮機部を説明す
るための断面図。
【図5】同圧縮機部を構成する固定スクロ−ル、旋回ス
クロ−ルのラップが噛み合っている状態を示す断面図。
【図6】偏心ピンが圧縮に伴う荷重を受けてたわむ状態
を説明するための断面図。
【符号の説明】
6…圧縮機部 7…回転シャフト
(駆動軸) 11…固定スクロ−ル 16…旋回スクロ
−ル 19…ボス部 24…旋回軸受 25…ドライブブッシュ 25a…スライド孔 27…偏心ピン(駆動ピン) 27a…切欠き部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動軸の端部に偏心して駆動ピンを突設
    し、この駆動ピンをドライブブッシュに嵌めて、旋回ス
    クロ−ルを結合してなるスクロ−ル型流体機械におい
    て、 前記駆動ピンの根元側に切欠き部を形成したことを特徴
    とするスクロ−ル型流体機械。
  2. 【請求項2】 前記切欠き部は、前記駆動ピンの根元か
    ら前記ドライブブッシュの軸方向長さの中央部付近にま
    で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のス
    クロ−ル型流体機械。
JP24432393A 1993-09-30 1993-09-30 スクロ−ル型流体機械 Pending JPH0797991A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100434717C (zh) * 2004-06-28 2008-11-19 乐金电子(天津)电器有限公司 涡旋式压缩机偏心套筒的供油结构
JP2013047513A (ja) * 2011-07-26 2013-03-07 Daikin Industries Ltd スクロール型圧縮機

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