JPH0797091B2 - 分光分析装置におけるピークサーチ法 - Google Patents

分光分析装置におけるピークサーチ法

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JPH0797091B2
JPH0797091B2 JP1312426A JP31242689A JPH0797091B2 JP H0797091 B2 JPH0797091 B2 JP H0797091B2 JP 1312426 A JP1312426 A JP 1312426A JP 31242689 A JP31242689 A JP 31242689A JP H0797091 B2 JPH0797091 B2 JP H0797091B2
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直昌 丹羽
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 この発明は、試料に電子線ビームなどを照射し、試料か
ら発生した特性X線などの強度・波長データからピーク
データを検出することによって、試料を構成している元
素の種類などを判定する分光分析装置に係り、特に、ピ
ークデータを検出するためのピークサーチ法に関する。
B.従来技術 従来の分光分析装置におけるピークサーチ法を電子線マ
イクロアナライザ(EPMA)を例にとって説明する。
試料に向けて電子線ビームを照射して得られた特性X線
をX線分光結晶を内蔵したX線検出器で分光し、その波
長および強度データを採取する。
採取されたデータの波長図の一例を第4図(a)に示
す。この図に示すように、採取されたデータ中には、試
料を構成している元素に応じた多数のピークが存在して
いる。従来、これらのピーク部分の波長や強度を次のよ
うに検出している。
スムージング処理 採取されたデータ中には、通常、 (Nは発生したX線の強度を示すX線カウント数)で定
義される統計変動誤差が含まれている。このような誤差
が含まれているデータに対してピークサーチを行うと、
統計変動による波形の立ち上がり部分を全てピークと見
なしてしまう可能性があるので、波形を平滑化するため
に、採取された全データに対してスムージング処理を施
す。このスムージング処理としては、以下の2つの手法
が知られている。
イ.単純移動平均法 注目するデータを中心として、予め、設定された前後区
間内のデータの平均値を算出し、その平均値を前記注目
したデータ値として置き換える。この処理を全てのデー
タに対して行うことにより、統計変動による波形の凹凸
を滑らかにすることができる。
ロ.荷重平均法 注目するデータにある係数を乗ずることによって重み付
けをし、そのデータを中心とした前後区間内のデータの
平均値を算出し、その平均値を注目したデータ値として
置き換える。
これらの手法により、スムージング処理されたデータの
波形図の一例を第4図(b)に示す。
次に、スムージング処理されたデータ中に存在するピー
クを検出するために、各データの微分係数を算出する。
この算出方法は、第5図に示すように、注目するデータ
I1を接点とする接線Aの傾きを算出するもので、データ
I1の前後3点ないし25点のデータに対して、y=xの直
線を想定する。データI1に対応する直線y=x上の点を
零とし、この直線の傾き方向の各点をそれぞれ1,2,3…
とし、逆方向の各点をそれぞれ−1,−2,−3…とする。
この直線の各点の値と、これに対応する各データ値との
乗算を行ったものを全て加算する。加算した結果、得ら
れた値をデータI1の微分係数とする。データI2の微分係
数を算出する場合は、データI2に対応する直線y=xの
点を零に設定して、上記と同様の演算を行う。このよう
な、演算処理を各データに対して行った後、各微分係数
と、予め設定された微分係数値との比較を行い、設定値
以上の微分係数をもつデータをピーク開始点データとし
て抽出し、ピーク開始点以降で微分係数が零となるデー
タをピークデータとし、また、設定値以下の微分係数を
もつデータをピーク終了点データとして抽出する。
C.発明が解決しようとする課題 しかしながら、上述した従来のピークサーチ法には、次
のような問題点がある。
採取された強度・波長データの全てのデータに対して、
上記演算によるスムージング処理を施しているため、計
算量は膨大なものとなり、ピークを検出するまでにかな
りの時間を費やしてしまうという問題点がある。
また、測定の際のバックグランドのノイズレベルが変動
すると、このノイズレベルに統計変動誤差が重畳するの
で、スムージング処理を施しても、処理後のデータの凹
凸が十分に小さくならない場合がある。このため、その
凸部分の立ち上がりが、設定された微分係数よりも大き
くなり、それをピークとして検出してしまうので、真の
ピークを検出することができず、分析測定の精度を低下
させるという問題点がある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであ
って、ピークサーチの時間短縮化および正確なピークサ
ーチを行うことができる分光分析装置におけるピークサ
ーチ法を提供することを目的としている。
D.課題を解決するための手段 この発明は、上記目的を達成するために次のような構成
を備えている。
即ち、この発明に係る分光分析装置におけるピークサー
チ法は、分光分析によって得られた強度・波長データに
対してスムージング処理を施した後、各データの微分係
数を算出してピークデータを検出する分光分析装置にお
けるピークサーチ法において、前記得られた強度・波長
データを順次読み出し、先に読み出したデータにそのデ
ータの統計変動分の誤差を加えた値と、次に読み出した
データとの比較を行い、次データがその値よりも大きい
場合に、その次データから、ピークデータの特定に必要
な所定の波長部分のデータに対してのみ前記スムージン
グ処理および微分係数の演算処理を施してピークデータ
を検出することを特徴としている。
E.作 用 この発明によれば、分光分析によって得られた強度・波
長データを順番に読み出し、最初に読み出したデータに
そのデータの統計変動分の誤差を加えた値と、次に読み
出したデータとの比較を行うことによって、次データが
前データの統計変動内にあるか否かを判断する。その結
果、次データが前データの統計変動以上の変化があるデ
ータが見つかると、その次データから、ピークデータの
特定に必要な所定の波長部分のデータに対してのみスム
ージング処理および微分係数の演算処理を施してピーク
サーチが行われる。一方、次データが前データの統計変
動内にある波長部分については、スムージング処理およ
び微分係数の演算処理が行われず、ピークサーチも省略
される。
F.実施例 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、この発明をEPMAに適用した一実施例の構成の
概略を示したブロック図である。
電子銃1から発射された電子線ビームBは、集光レンズ
2によって集光され、試料Sの面上に集束する。これに
よって、試料Sからは特性X線Cが発生する。発生した
特性X線Cは、X線検出器3に内蔵されたX線分光結晶
で各波長毎に分光される。さらに、X線検出器3は分光
された各波長毎の発生X線数を検出し、そのX線数に応
じたパルス列をカウンター4に出力する。カンウター4
は、与えられたパルス列のパルス数をカウントし、その
カウント数をX線強度データとして、各波長に応じたX
線強度データをI/Oインターフェイス5に送出する。
このようにして、採取された特性X線の強度・波長デー
タは、I/Oインターフェイス5を介して第1のRAM7に蓄
えられ、CPU9は第1のRAM7内のデータを第2図に示すフ
ローチャートに従って処理する。
データ読み出しアドレスiを「1」にセットして、第1
のRAM7に記憶されたデータ中から最初のデータX1を読み
出し、このデータX1をCPU9内のレジスタAにセットする
(ステップS1〜S3)。
次にXi+1(ここでは、X2)を読み出して、このデータを
CPU9内のレジスタBにセットする(ステップS4,S5)。
次に、レジスタBにセットされたデータXi+1が、レジス
タAにセットされた先のデータXiの統計変動以上である
かどうかを、次式に基づき判断する(ステップS6)。
ここで、係数aは、先のデータXiに対する次のデータX
i+1の変動が統計変動であるとみなす範囲を設定するた
めの定数であり、例えば先のデータXiの理論的な統計変
に対して、Xi+1が67%の信頼度で、統計変動内であると
みなす場合には、係数aを1に設定する。これは、X線
の発生過程がガウス分布に従うと仮定できるためであ
る。
データXi+1が統計変動内であると判断された場合は、ス
テップS6からS7,S8へと進み、レジスタBの内容〔B〕
をレジスタAにセットするとともに、データの読み出し
アドレスをカウントアップして次のデータを読み出し、
このデータについて上述と同様の判断を行う。このよう
な一連の判断を、RAM7に記憶された全データについて実
行する。
一方、ステップS6において、データXi+1の変動が、先の
データXiに対する統計変動内でないと判断された場合に
は、ステップS9に進んでデータXi+1のデータプロファイ
ル上の微分係数Di+1を算出するのに必要な範囲のデータ
についてスムージング処理を行った後、データXi+1の点
の微分係数Di+1を算出する(ステップS10)。
微分係数Di+1が算出されると、まず、ピーク開始点がす
でに検出されたかどうかの判断が行われる。まだ、検出
されていない場合、算出された微分係数Di+1は、ピーク
開始点を見つけるために予め定められた第1の基準値D
REF1よりも大きいかどうかを判断され、大きい場合に
は、このデータXi+1をピーク開始点データとして第2の
RAM8に格納する(ステップS11、S12、S13)。
ピーク開始点が検出されると、次にピークデータがすで
に検出されたかどうかの判断が行われる。ピークデータ
がまだ検出されていない場合、微分係数Di+1で零である
かどうかの判断が行われ、零の場合には、そのデータX
i+1をピークデータとして第2のRAM8に格納する(ステ
ップS14,S15,S16)。
このようにして、ピーク開始点およびピークデータが検
出されると、微分係数Di+1は、ピーク終了点を見つける
ために予め定められた第2の基準値DREF2よりも小さい
かどうかを判断され、小さい場合には、このデータXi+1
をピーク終了点データとして第2のRAM8に格納する(ス
テップS17,S18)。
以上のようなスムージング処理と微分係数算出処理は、
ピーク終了点が検出されるまで行われる(ステップS9〜
S19)。
ピーク終了点が検出されると、読み出しアドレスiをカ
ウントアップし(ステップS20)、ステップS4に戻って
次のデータを読み出し、以下、前述したステップS5以降
の処理を繰り返し行う。
このように、スムージング処理および微分係数処理が施
されるのは、先に読み出されたデータに対して統計変動
以上の変動があるデータから、ピークデータの特定に必
要な所定の波長部分のデータだけに限定される。したが
って、本実施例の場合では、第3図のデータ波形図に示
すように、ピーク開始点付近Eからピーク終了点付近F
の範囲内だけ、ピークサーチに必要な処理が施され、そ
れ以外のデータに対してはこれらの処理は省略される。
G.発明の効果 以上の説明から明らかなように、この発明に係る分光分
析装置におけるピークサーチ法は、分光分析によって得
られた強度・波長データを順次読み出し、先に読み出し
たデータに対して統計変動以上の変動があるデータか
ら、ピークデータの特定に必要な所定の波長部分のデー
タに対してのみスムージング処理や微分係数算出処理を
施してピークサーチを行い、統計変動以内にある波長部
分については上記の各処理を省略するようにしたので、
従来のように全データに対して上記処理を施していたピ
ークサーチ法に比べ、ピークサーチに要する時間の短縮
化を図ることができる。
また、この発明によれば、先のデータにそのデータの統
計変動誤差を加えた値を基準として、次のデータに対し
てスムージング処理などを施すかどうかを決定してお
り、換言すれば、先のデータがバックグランドノイズの
影響により大きくなれば、前記基準もそれにつれて大き
くなるので、バックグランドノイズが増大しても、誤っ
てピーク検出をすることが少なくなり、正確なピーク位
置を検出することができ、分析測定の精度を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は、この発明の一実施例に係り、第
1図は分光分析装置の概略構成を示したブロック図、第
2図はCPUの処理手順を示したフローチャート、第3図
は前記処理結果を示すデータ波形図である。 第4図および第5図は従来技術に係り、第4図(a)は
採取されたデータ波形図、同図(b)はスムージング処
理されたデータ波形図、第5図は微分係数の算出方法を
説明する波形図である。 1……電子銃 3……X線検出器 7……第1のRAM 8……第2のRAM 9……CPU

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分光分析によって得られた強度・波長デー
    タに対してスムージング処理を施した後、各データの微
    分係数を算出してピークデータを検出する分光分析装置
    におけるピークサーチ法において、前記得られた強度・
    波長データを順次読み出し、先に読み出したデータにそ
    のデータの統計変動分の誤差を加えた値と、次に読み出
    したデータとの比較を行い、次データがその値よりも大
    きい場合に、その次データから、ピークデータの特定に
    必要な所定の波長部分のデータに対してのみ前記スムー
    ジング処理および微分係数の演算処理を施してピークデ
    ータを検出することを特徴とする分光分析装置における
    ピークサーチ法。
JP1312426A 1989-11-30 1989-11-30 分光分析装置におけるピークサーチ法 Expired - Lifetime JPH0797091B2 (ja)

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