JPH10185873A - 質量分析装置 - Google Patents

質量分析装置

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JPH10185873A
JPH10185873A JP8359023A JP35902396A JPH10185873A JP H10185873 A JPH10185873 A JP H10185873A JP 8359023 A JP8359023 A JP 8359023A JP 35902396 A JP35902396 A JP 35902396A JP H10185873 A JPH10185873 A JP H10185873A
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JP
Japan
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peak
mass
spectrum
background noise
mass number
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Application number
JP8359023A
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English (en)
Inventor
Manabu Shimomura
学 下村
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バックグラウンドノイズによる影響を除去し
正確な質量スペクトルを求める。 【解決手段】 目的試料の測定に先立ってバックグラウ
ンドノイズの質量スペクトルを測定し、各ピークの質量
数とレベルとを記憶部23に記憶しておく。目的試料の
測定により各ピークの質量数とレベルとのデータを取得
した後、ピーク選択部24は記憶部23に記憶している
データを参照して、各質量数毎にノイズレベルよりも高
いレベルを有するピークのみを選択し、スペクトル作成
部25にてノイズによるピークを除去した正確な質量ス
ペクトルを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスクロマトグラ
フ質量分析装置(GC/MS)等に利用される質量分析
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】GC/MS装置は、ガスクロマトグラフ
により時間的に分離して流出する試料成分の分子をイオ
ン化し、生成したイオンを質量数に応じて分離して検出
し、質量数に対するイオン検出強度を質量スペクトルと
して作成する構成を有する。
【0003】質量分析装置では、対象とする試料成分の
イオンのみを検出することが好ましいが、実際には、ク
ロマトグラフの分離カラムの内壁面にコートされている
液相等の流出物や分析室内に残留している不純物等によ
る不所望のピーク群が質量スペクトルに出現する。この
ようなバックグラウンドノイズを誤って目的とする試料
のピークであると認識してしまうと正確な解析が行なえ
ないのみならず、本来不要であるデータにより解析処理
の演算量が増大し、解析結果を得るまでの時間が長くな
って非効率的である。このため、このようなバックグラ
ウンドノイズによるピークは質量スペクトルから除去す
ることが望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで従来のGC/M
S装置では、測定の開始前に測定者が予めバックグラウ
ンドノイズのレベルを想定して適当な閾値を決定し、入
力キーを操作してその閾値を設定できるようにしてい
る。また、測定者が入力を行なわない場合には、予め適
当に定められたデフォルト値が閾値として設定されるよ
うになっている。そして、試料測定によって得られた各
質量数における検出強度データはこの閾値と比較され、
閾値以下の検出強度データは破棄され、出力される質量
スペクトルには反映されないようになっている。
【0005】しかしながら、上記従来のGC/MS装置
では、閾値が測定者により入力される場合、又はデフォ
ルト値が使用される場合のいずれにおいても、通常、閾
値は最も高いレベルのバックグラウンドノイズを考慮し
て全質量数範囲に一様に決められるため、データの取捨
選択の過程で実際にはバックグラウンドノイズにマスク
されていない目的とする試料成分のピークまでもが破棄
されてしまい、正確な同定や構造解析に支障をきたすこ
とがある。また、デフォルト値を使用しない場合には、
測定者が適当な閾値を入力しなければならず測定作業が
面倒である。
【0006】本発明は上記課題を解決するために成され
たものであり、その目的とするところは、測定者による
閾値の設定を不要にすると共に、必要なピーク情報を破
棄することなく正確な質量スペクトルを得ることができ
る質量分析装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明に係る質量分析装置は、 a)目的とする試料の測定に先立って該試料を導入せずに
質量走査を行ない、バックグラウンドノイズのスペクト
ルに関する情報を記憶しておく記憶手段と、 b)該記憶手段に記憶している情報を基に、目的とする試
料の測定を行なって得た複数のピークの中から該ピーク
の質量数におけるバックグラウンドノイズのレベルより
も高いピークレベルを有するもののみを選択する選択手
段と、 c)該選択手段により選択されたピーク情報に基づいてス
ペクトルを作成するスペクトル作成手段と、 を備えることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る質量分析装置では、
目的とする試料の測定の直前に、不所望のイオン等を検
出することにより発生するバックグラウンドノイズの質
量数依存性を測定する。そして、このスペクトル中に出
現するピークの質量数とその相対強度とを示すデータを
記憶手段に記憶しておく。次に、目的とする試料に対す
る質量数走査を行ない、そのスペクトル中に出現するピ
ークの質量数と相対強度とを得る。選択手段は、この目
的試料のピークの出現する質量数毎にその相対強度と記
憶手段から読み出したバックグラウンドノイズの対応す
る質量数における相対強度のレベルとを比較し、目的試
料のピークレベルがノイズのレベルよりも高いときにそ
のピークデータを採用する。従って、バックグラウンド
ノイズと同レベルの目的試料のピークデータは破棄され
る。そして、スペクトル作成手段は、上記のように選択
されたピークデータのみから質量スペクトルを作成しデ
ィスプレイ画面等に出力する。
【0009】
【発明の効果】本発明の質量分析装置によれば、バック
グラウンドノイズの実測結果に基づいて質量数毎に相違
する閾値により試料測定時のピーク情報の取捨選択が行
なわれる。このため、バックグラウンドノイズによる不
所望のピークは確実に排除され、逆にピークレベルが低
くてもバックグラウンドノイズによるものでないピーク
は質量スペクトルに含まれる。従って、正確な質量スペ
クトルが得られるので、これに基づき精度の高い解析を
行なうことができる。勿論、測定者が閾値を入力する面
倒な操作も不要になる。
【0010】
【実施例】本発明に係る質量分析装置の一実施例を図1
〜図3を参照して説明する。以下の説明では四重極質量
フィルタによるイオン分離を行なう装置について述べる
が、他のイオン分離の構成をとることもできる。
【0011】図1は、この質量分析装置の全体構成図で
ある。ガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフ等で時
間的に分離された試料或いは直接導入される測定対象の
試料10は、イオン化室11にてイオン化された後に四
重極電極12の長軸方向の空間に導入される。四重極電
極12には電圧印加部13より直流と交流とを重畳した
電圧が印加され、その電圧に依存する所定の質量数を有
するイオンのみが四重極電極12を通り抜けて検出器1
4に到達する。検出器14はイオン数に応じた検出信号
Sdをデータ処理部15へ送る。制御部16は電圧印加
部13にて発生する電圧を走査することにより四重極電
極12を通過するイオンの質量数走査を行ない、データ
処理部15は質量数走査の際に検出器14から順次得ら
れる検出信号Sdを基に質量スペクトルを作成し、ディ
スプレイ、プリンタ等の出力部17から出力する。
【0012】データ処理部15及び制御部16は、CP
Uを中心としたパーソナルコンピュータにより構成され
ている。図2は、データ処理部15の要部の構成を機能
的に示した図である。データ処理部15は、アナログ信
号である検出信号Sdをデジタルデータに変換した後に
蓄積し、仮の(データ処理前の)質量スペクトルを作成
するデータ蓄積部20、仮の質量スペクトルに対し所定
の基準でピークを検出するピーク検出部21、検出した
ピーク毎に質量数、ピーク高さ又はピーク面積等の情報
を算出するピーク解析部22、バックグラウンドノイズ
測定時のピーク情報Snを記憶しておくノイズデータ記
憶部23、ノイズピーク情報Snを基に試料測定時のピ
ーク情報Suを選択するピーク選択部24、選択された
ピークを基に質量スペクトルを作成するスペクトル作成
部25等から構成されている。
【0013】以下、このデータ処理部15が行なうデー
タ処理について図3を参照しつつ説明する。まず、目的
とする試料の測定に先立って、試料を導入せずにバック
グラウンドノイズの測定を実行する。この測定を正確に
行なうには、例えばGC/MS装置の場合には分離カラ
ムにキャリアガスを流しておく等、試料測定時と極力同
一の条件を設定することが好ましい。
【0014】電圧印加部13は、制御部16の制御の下
に四重極電極12に印加する電圧を走査する。これによ
り、分析室内の残留成分等のイオン等の中で走査電圧に
対応する質量を有するものが四重極電極12を通過し、
検出器14により検出される。データ蓄積部20では、
検出器14からの検出信号Sd及び制御部16からの走
査信号を受けて、図3(a)に示すようなスペクトルを
作成する。ピーク検出部21は、所定の基準によりその
スペクトル中のピークを全て検出する。ピーク検出の条
件としては、例えばスペクトルカーブの傾きが所定値以
上となった点をピークの開始点とし、その傾きが零から
更に負の値となり、その絶対値が所定値以下になった点
をピークの終了点とする。
【0015】全てのピークを検出した後、ピーク解析部
22は各ピークの質量数を検出すると共に各ピークの高
さ又は面積に基づき、その質量数における相対強度を算
出する。なお、このような処理の過程で、所定質量数の
イオンが四重極電極12を通過するように電圧を印加し
た際の電圧値のずれ等に起因する質量数のずれ(つまり
スペクトルの横軸方向のずれ)を補正するとよい。ピー
ク解析部22にて処理された結果を質量スペクトルとし
て表わすと、図3(b)のようになる。
【0016】このようにピーク解析部22にて算出され
たバックグラウンドノイズの各ピークの質量数及び相対
強度から成るノイズピーク情報Snは、ノイズデータ記
憶部23に格納される。なお、バックグラウンドノイズ
測定の際には、制御部16は後述の試料測定時よりも質
量走査時間を長くするとよい。すなわち、この測定時に
検出する成分は微量であるが、質量走査をゆっくりと行
なうことにより同一又は近接する質量数のイオンをより
多く検出器14に到達させることができるので、精度の
高い測定が可能となる。
【0017】バックグラウンドノイズの測定終了後、目
的とする試料がイオン化室11に導入される。このと
き、バックグラウンドノイズ測定時と同様に、データ蓄
積部20では図3(c)に示すようなスペクトルが作成
される。ピーク検出部21は所定の基準によりこのスペ
クトル中のピークを全て検出する。そして、ピーク解析
部22では、検出された各ピークの質量数と相対強度と
が算出される。ピーク解析部22にて処理された結果を
質量スペクトルとして表わすと、図3(d)のようにな
る。
【0018】ピーク選択部24は、試料測定時の各ピー
クの質量数及び相対強度から成る試料ピーク情報Suを
受けると共に、ノイズデータ記憶部23からノイズピー
ク情報Snを読み出し、両者の質量数が一致している場
合にはその相対強度の値を比較し、試料の相対強度がバ
ックグラウンドノイズの相対強度よりも大きいとき、そ
の質量数のピーク情報を採用する。また、その試料のピ
ークの質量数に一致するバックグラウンドノイズのピー
クの質量数が存在しない場合にも、その質量数のピーク
情報を採用する。スペクトル作成部25は、ピーク選択
部24により選択されたピークに関するデータのみに基
づき図3(e)に示すような質量スペクトルを作成し、
これをディスプレイ、プリンタ等の出力部17へ出力す
る。
【0019】これにより、出力される質量スペクトルで
は、例えば図3(d)に示したピークPnはバックグラ
ンドノイズによるピークであるとして破棄される。ま
た、ピークPsは従来装置のように一様の閾値を用いて
ピーク選択を行なうと破棄されてしまうような低いレベ
ルのピークであるが、本発明による質量分析装置ではバ
ックグラウンドノイズでないことが識別できるので、最
終的な質量スペクトル中に残される。
【0020】なお、上記実施例は一例であって、本発明
の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行なえることは明らか
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の質量分析装置の一実施例の全体構成
図。
【図2】 本実施例の質量分析装置におけるデータ処理
部の要部の構成図。
【図3】 本実施例の質量分析装置におけるデータ処理
部の処理動作を示す波形図。
【符号の説明】
15…データ処理部 21…ピーク検出部 22…ピーク解析部 23…ノイズデータ記憶部 24…ピーク選択部 25…スペクトル作成部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)目的とする試料の測定に先立って該試
    料を導入せずに質量走査を行ない、バックグラウンドノ
    イズのスペクトルに関する情報を記憶しておく記憶手段
    と、 b)該記憶手段に記憶している情報を基に、目的とする試
    料の測定を行なって得た複数のピークの中から該ピーク
    の質量数におけるバックグラウンドノイズのレベルより
    も高いピークレベルを有するもののみを選択する選択手
    段と、 c)該選択手段により選択されたピーク情報に基づいてス
    ペクトルを作成するスペクトル作成手段と、 を備えることを特徴とする質量分析装置。
JP8359023A 1996-12-26 1996-12-26 質量分析装置 Pending JPH10185873A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011102714A (ja) * 2009-11-10 2011-05-26 Jeol Ltd 四重極質量分析装置におけるスペクトル信号補正方法
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CN116046968A (zh) * 2023-03-02 2023-05-02 北京澳诺科技有限公司 一种液相色谱工作站数据处理方法、系统及可存储介质

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