JPH0796666A - 感熱記録シートとこれを用いたファクシミリシステム - Google Patents

感熱記録シートとこれを用いたファクシミリシステム

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JPH0796666A
JPH0796666A JP5243017A JP24301793A JPH0796666A JP H0796666 A JPH0796666 A JP H0796666A JP 5243017 A JP5243017 A JP 5243017A JP 24301793 A JP24301793 A JP 24301793A JP H0796666 A JPH0796666 A JP H0796666A
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JP
Japan
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heat
recording
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sensitive recording
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Application number
JP5243017A
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English (en)
Inventor
Osahisa Matsudaira
長久 松平
Toshifumi Imai
敏文 今井
Keiko Kusama
恵子 草間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録された機密情報を肉眼で判読することが
できず情報の漏洩防止が図れる感熱記録シートとこれを
用いたファクシミリシステムを提供する。 【構成】 シート基材上に積層された感熱記録層3に一
般情報を記録する一般情報記録領域4以外に機密情報を
記録する機密情報記録領域5を設ける。そして、この機
密情報記録領域5の表面に赤外光を透過し可視光を遮断
する隠蔽層6を積層する。この隠蔽層6の作用により機
密情報記録領域5に記録された機密情報が隠蔽されるた
め肉眼での判読が困難となり機密情報の漏洩防止が図れ
る。また、上記機密情報は赤外線センサを用いることに
より機械読取りが可能で、かつ、同様の構成を有する受
信用の感熱記録シートを適用することにより機密情報の
漏洩防止を図りながらファクシミリ送信も可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱記録シートとこの
感熱記録シートを用いたファクシミリシステムに係り、
特に、機密情報の漏洩防止が図れる感熱記録シートとこ
れを用いたファクシミリシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ファクシミリの普及により各種の
情報を迅速かつ容易に送ることができるようになった。
そして、これに伴い機密情報をもファクシミリにより送
る必要性が生じている。例えば、個人情報及び機密情報
を取扱う業界(金融関係等)で業務処理上必要な顧客関
連情報を特定の部署へ迅速に送る必要があり、このよう
な場合にはファクシミリを用いることにより手続きの迅
速化並びに確実化を図ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ファク
シミリを用いた場合には書類に記録された内容が特定の
送り手及び受け手以外の者、例えば送信側及び受信側の
事務員等の目にも書類の送受信時或いは運搬時等に触れ
る機会があることから、個人のプライバシーの保護とい
う観点から社会問題化しつつあり、特定の者以外の者に
は機密情報を目視により判読することのできない方法が
求められている。
【0004】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、記録された機密
情報を肉眼では判読することができず、機密情報の漏洩
防止が図れる感熱記録シ−トとこの感熱記録シートを用
いたファクシミリシステムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、肉眼では判読されない機密情報を記録する感
熱記録シートであって、シート基材と、このシート基材
上に設けられ、可視領域及び近赤外領域に吸収・反射変
化を生じさせると共に、一般情報を記録する一般情報記
録領域と機密情報を記録する機密情報記録領域を有する
感熱記録層と、感熱記録層の上記機密情報記録領域上に
積層され赤外光を透過し可視光を遮断する隠蔽層と、感
熱記録層の上記一般情報記録領域に設けられた識別マー
ク、とを具備することを特徴とするものである。
【0006】また、請求項2〜5に係る発明はそれぞれ
請求項1記載の発明に係る感熱記録シートを前提とし、
請求項2に係る発明は、上記感熱記録層がロイコ系染料
と顕色剤とを主成分とする赤外吸収性の記録材料により
構成されていることを特徴とし、また、請求項3に係る
発明は、上記感熱記録層が樹脂母材とこの樹脂母材に分
散された有機低分子物質とを主成分とし温度に依存して
その透明度が可逆的に変化する記録材料により構成さ
れ、かつ、上記シート基材内又はこのシート基材と感熱
記録層との間に設けられた被膜内に赤外吸収物質が配合
されていることを特徴とし、他方、請求項4に係る発明
は、上記感熱記録層が樹脂母材とこの樹脂母材に分散さ
れた有機低分子物質とを主成分とし温度に依存してその
透明度が可逆的に変化する記録材料により構成され、か
つ、上記シート基材と感熱記録層との間に赤外線反射性
の金属層が設けられていることを特徴とし、更に、請求
項5に係る発明は、感熱記録層上の少なくとも上記隠蔽
層の表面には耐熱性保護層が積層されていることを特徴
とするものである。
【0007】次に、請求項6に係る発明は請求項1、
2、3、4又は5記載の発明に係る感熱記録シートを用
いたファクシミリシステムを前提としており、請求項
1、2、3、4又は5記載の感熱記録シートにおける上
記識別マーク、及び、記録された一般情報並びに機密情
報を可視光センサ並びに赤外線センサを介して読取りこ
れらの信号を送る送信側ファクシミリと、送信された上
記識別マークの信号により上記感熱記録シートと略同一
構成で未使用の感熱記録シートを選択し、この感熱記録
シートの一般情報記録領域と機密情報記録領域にそれぞ
れ送信された一般情報並びに機密情報を記録する受信側
ファクシミリと、この受信側ファクシミリにより記録さ
れた感熱記録シート上の上記機密情報を赤外線センサを
介して読取りかつ出力表示する画像表示装置、とを備え
たことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】請求項1記載の発明に係る感熱記録シートによ
れば、シート基材と、このシート基材上に設けられ可視
領域及び近赤外領域に吸収・反射変化を生じさせると共
に一般情報を記録する一般情報記録領域と機密情報を記
録する機密情報記録領域を有する感熱記録層と、感熱記
録層の上記機密情報記録領域上に積層され赤外光を透過
し可視光を遮断する隠蔽層と、感熱記録層の上記一般情
報記録領域に設けられた識別マークとを具備しており、
機密情報を記録する機密情報記録領域上には赤外光を透
過し可視光を遮断する隠蔽層が積層されているため、記
録された機密情報を肉眼で判読することが困難となり機
密情報の漏洩防止が図れる。尚、上記機密情報は、赤外
線センサを用いることにより特定の者のみが判読するこ
とが可能である。
【0009】次に、請求項2記載の感熱記録シートによ
れば、感熱記録層がロイコ系染料と顕色剤とを主成分と
する赤外吸収性の記録材料により構成されているため、
サーマルヘッド等の加熱手段にて感熱記録層を部分的に
熱溶融させることにより溶融されたロイコ系染料と顕色
剤が発色反応を引起こして選択的に発色しこの部位が赤
外吸収性を具備するようになる一方、加熱されない部位
は上記発色反応を起こさず赤外吸収性を具備しないこと
から赤外線センサで機械読取りされる機密情報を容易に
記録することが可能となる。
【0010】また、請求項3記載の発明に係る感熱記録
シートによれば、感熱記録層が樹脂母材とこの樹脂母材
に分散された有機低分子物質とを主成分とし温度に依存
してその透明度が可逆的に変化する記録材料により構成
され、かつ、上記シート基材内又はこのシート基材と感
熱記録層との間に設けられた被膜内に赤外吸収物質が配
合されているため、白濁又は透明状態に設定されている
感熱記録層を上記サーマルヘッド等の加熱手段にて選択
的に加熱してその部位を透明又は白濁状態に設定する
と、透明部位はシート基材又は被膜内に配合された赤外
線吸収物質の作用により赤外吸収性を具備するようにな
る一方、白濁部位は赤外光に対し乱反射性を示すことか
ら吸収と乱反射とでそのコントラスをとることができ、
請求項2に係る感熱記録シートと同様に赤外線センサで
機械読取りされる機密情報を容易に形成することが可能
となる。
【0011】更に、請求項4記載の発明に係る感熱記録
シートによれば、感熱記録層が樹脂母材とこの樹脂母材
に分散された有機低分子物質とを主成分とし温度に依存
してその透明度が可逆的に変化する記録材料により構成
され、かつ、上記シート基材と感熱記録層との間に赤外
反射性の金属層が設けられているため、白濁又は透明状
態に設定されている感熱記録層を上記サーマルヘッド等
の加熱手段にて選択的に加熱してその部位を透明又は白
濁状態に設定すると、透明部位は上記赤外反射性金属層
の存在により正反射作用を有する一方、白濁部位は赤外
光に対し乱反射性を示すことから正反射と乱反射とでそ
のコントラスをとることができ、請求項2及び3に係る
感熱記録シートと同様に赤外線センサで機械読取りされ
る機密情報を容易に形成することが可能となる。
【0012】また、請求項5記載の発明に係る感熱記録
シートによれば、感熱記録層上の少なくとも隠蔽層の表
面に耐熱性保護層が積層されているため、サーマルヘッ
ド等加熱手段の熱による隠蔽層表面の平滑性の変化が防
止され、隠蔽層表面の平滑性の変化に起因して生じるこ
とのある機密情報の視認化を防止することが可能とな
る。
【0013】更に、請求項6記載の発明に係る感熱記録
シートを用いたファクシミリシステムによれば、感熱記
録シートにおける識別マーク及び記録された一般情報並
びに機密情報を可視光センサ並びに赤外線センサを介し
て読取りこれらの信号を送る送信側ファクシミリと、送
信された上記識別マークの信号により上記感熱記録シー
トと略同一構成で未使用の感熱記録シートを選択しこの
感熱記録シートの一般情報記録領域と機密情報記録領域
にそれぞれ送信された一般情報並びに機密情報を記録す
る受信側ファクシミリと、この受信側ファクシミリによ
り記録された感熱記録シート上の上記機密情報を赤外線
センサを介して読取りかつ出力表示する画像表示装置と
を備えているため、機密情報を特定の者以外の者に判読
されること無くファクシミリにより送ることが可能とな
り、送られた機密情報を特定の者のみが判読することが
可能となる。
【0014】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基いて
詳述する。
【0015】図1ないし図2に示すように本実施例に係
る感熱記録シート1は、例えば上質紙からなるシート基
材2を有し、このシート基材2上にはロイコ系染料(日
本化薬社製 商品名GREEN118)とフェノール等
酸性物質からなる顕色剤(日本化薬社製 商品名TG−
SA)を主成分とする感熱記録層3が積層されている。
上記ロイコ系染料としてはトリ(P−アミノフェニル)
フルオレン、3,3−ビス[2−(4−ジメチルアミノ
フェニル)−2−(4−メチオキシフェニル)エチニ
ル]−4,5,6,7−テトラクロロ−1(3H)−イ
ソビンゾフルアノン、3−[4−(4−フェニルアミノ
フェニル)アミノフェニル]アミノ−6−メチル−7−
クロロフルオラン等が適用でき、また、上記顕色剤とし
ては、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,2’−ヒド
ロキシジフェニル、2,2’−メチレンビス(4−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−ビス
(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン等が適用でき
る。
【0016】上記感熱記録層3には、一般情報を記録す
る一般情報記録領域4以外に機密情報を記録する機密情
報記録領域5が適宜設けられ、この機密情報記録領域5
の表面には赤外光を透過し可視光を遮断する隠蔽層6が
積層されている。この隠蔽層6は、赤外線センサで読取
り可能な程度の赤外線を透過すると共に、肉眼で記録像
の識別が不可能な程度に可視光線を遮断するものであ
り、赤外線の透過率が可視光線の透過率よりも大きいも
のは勿論、赤外線センサの感度が優れていること等から
赤外線の透過率が可視光線の透過率よりも小さいもので
あっても、肉眼で記録像を識別できず赤外線センサで識
別できるものであればよい。
【0017】このような隠蔽層6としては、ゼラチン
膜、オラゾールブラックB−Vやオラゾール2RG等の
赤外線透過性の染料を含む塗料、通常の紫外線硬化型プ
ロセスインキ等が適用できる。紫外線硬化型プロセスイ
ンキとしては、東洋インキ製造株式会社製FDOLイエ
ロー、FDOLマゼンタ、FDOLシアン等が適用でき
る。尚、プロセスインキを使用する場合には、可視領域
の全ての波長の光が十分に遮断されるように、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの三色を混合したグレー又は黒色
のインキを使用することが望ましい。かかる隠蔽層6
は、例えばスクリーン印刷法又はオフセット印刷法によ
り紫外線硬化型プロセスインキを印刷後、直ちに紫外線
を照射して硬化させて形成することができる。
【0018】また、上記感熱記録層3における一般情報
記録領域4には、カーボン含有のインキにより機密情報
記録領域等を囲む枠7や書式的な一般情報8、更には上
縁部にこの感熱記録シート1が機密情報記録領域5を有
しているというフォーマットの種別を示す識別マーク9
が印刷されている。そして、上記感熱記録層3上の隠蔽
層6を含む表面全体には耐熱性保護層10が積層されて
いる。これは、サーマルヘッドの熱により隠蔽層6の表
面の平滑性が変化し、見る角度を変化させると場合によ
っては反射光に差が生じて印字記録された機密情報がか
すかに視認可能となることがある。そこで、サーマルヘ
ッドの熱による隠蔽層6表面の平滑性の変化を防止する
ことを主目的として上述のような耐熱性保護層10が形
成されている。
【0019】この耐熱性保護層10としては、赤外線セ
ンサにより読取り可能な程度の赤外線を透過し、しかも
0.3mJ/dot程度の熱エネルギーで変形せず、光
沢の変化が生じないものが用いられる。この耐熱性保護
層10としては、ニトロセルロース、ヒドロキシセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコ
ール、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリエステル樹
脂、ABS樹脂等が適用できる。尚、耐熱性保護層10
としては、熱硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬
化型樹脂などの硬化型樹脂を適用することも可能であ
る。また、サーマルヘッドの円滑な走行を確保するため
に、上記耐熱性保護層10は、ワックス等の滑剤を含む
ものであってもよい。
【0020】次に、上述のように構成された感熱記録シ
ート1を用いたファクシミリシステムについて図3ない
し図4を参照して説明する。
【0021】このファクシミリシステムは、上記感熱記
録シート1の一般情報記録領域4に設けられた識別マ−
ク9及び上記感熱記録シート1に印刷若しくは印字記録
された一般情報並びに機密情報を可視光センサ並びに赤
外線センサを介して読取りこれらの信号を送る送信側フ
ァクシミリ11と、上記識別マーク9の信号により上記
感熱記録シート1と略同一構成で未使用の感熱記録シー
ト1Aを選択しこの感熱記録シート1Aの一般情報記録
領域と機密情報記録領域にそれぞれ送信された一般情報
並びに機密情報を記録する受信側ファクシミリ12と、
この受信側ファクシミリ12により記録された上記感熱
記録シート1A上の機密情報を赤外線センサを介して読
取りかつ出力表示する画像表示装置13とでその主要部
が構成されている。
【0022】そして、上記送信側ファクシミリ11に
は、赤外線センサとして近赤外まで感度を持つ(図7に
示された波長に対する相対感度のグラフ図参照)リニア
センサ(東芝社製 商品名TCD1500C)からなる
読取装置が装備されており、かつ、上記リニアセンサの
表面には既設の赤外線カットフィルタに代えて図8に示
された分光特性を有する赤外線透過フィルタ(HOYA
社製 商品名1R−83)が取付けられている。
【0023】一方、上記受信側ファクシミリ12には、
普通の感熱記録シート、上記感熱記録シートと略同一構
成(但し、識別マークや書式的な一般情報は印刷されて
いなくてもよい)の感熱記録シート1A、送信側ファク
シミリからの識別マーク信号の有無により感熱記録シー
ト1A又は普通の感熱記録シートを選択する選択機構、
選択されたシートに印字記録するサーマルヘッド等が装
備されている。
【0024】従って、受信した機密情報が普通の感熱記
録シートに印字記録されることはなく、感熱記録シート
1Aの隠蔽層6で隠蔽された機密情報記録領域5に印字
記録されることになり機密情報の漏洩防止が図られてい
る。
【0025】また、上記画像表示装置13としては、例
えばCRT画像出力装置が用いられ、この画像表示装置
13には画像入力手段として、上記送信側ファクシミリ
の赤外線センサと略同一構成のリニアセンサ(スキャ
ナ)若しくはエリアセンサ(CCDカメラ)からなる読
取装置13A若しくは13Bが装備されている(図3参
照)。
【0026】上記ファクシミリシステムにおいては、図
4のフローチャート図に示すように先ずサーマルヘッド
を有する印字装置により一般情報記録領域4及び機密情
報記録領域5に必要事項(情報)が印字記録された感熱
記録シート1を送信側ファクシミリ11にセットする
と、送信側ファクシミリ11は感熱記録シート1上の識
別マ−ク9、一般情報及び機密情報等を可視光センサ並
びに赤外線センサを介して読取り、これらの情報を信号
として受信側ファクシミリ12に送信する(S1)。
【0027】そして、受信側ファクシミリ12は、送信
側ファクシミリ11からの信号を受信して(S2)識別
マーク信号9の有無を判定し(S3)、識別マーク信号
が無いときには普通の感熱記録シートを選択し(S
4)、この感熱記録シートに情報を印字記録するが(S
5)、識別マーク信号が有るときには感熱記録シート1
Aを選択し(S6)この感熱記録シート1Aに上記一般
情報及び機密情報を印字記録(S7)する。
【0028】一般情報及び機密情報が印字記録された感
熱記録シート1Aを画像表示装置13の読取装置13A
若しくは13Bにセットすると、画像表示装置13は上
記感熱記録シート1A上の機密情報等を読取り(S
8)、機密情報等を画像として出力表示する(S9)。
【0029】このように上記感熱記録シート1において
は、シート基材2上に積層された感熱記録層3に一般情
報を記録する一般情報記録領域4以外に機密情報を記録
する機密情報記録領域5が設けられ、この機密情報記録
領域5の表面には赤外光を透過し可視光を遮断する隠蔽
層6が積層されているため機密情報を肉眼により判読す
ることが困難となり、送信段階における機密情報の漏洩
防止が図れる。
【0030】また、感熱記録シート1においては、上記
感熱記録層3がロイコ系染料と顕色剤とを主成分とする
赤外吸収性の記録材料により構成されているためサーマ
ルヘッドにより一般情報及び機密情報を容易に記録する
ことができると共に、上記隠蔽層6が機密情報記録領域
5に記録された機密情報を赤外線センサで検知できる赤
外線透過性の染料を含む塗料若しくは紫外線硬化型プロ
セスインキにて構成されているため隠蔽層6で隠蔽され
た機密情報記録領域5の機密情報を赤外線センサを介し
て容易に判読することができる。
【0031】更に、上記感熱記録シート1においては、
上記感熱記録層3上の隠蔽層6の表面に耐熱性保護層1
0が積層されているためサーマルヘッドの熱による隠蔽
層6表面の平滑性の変化が防止され、隠蔽層6表面の平
滑性の変化に起因して生じることのある機密情報の視認
化を防止することができる。
【0032】また、感熱記録シート1を用いたファクシ
ミリシステムにおいては、感熱記録シート1の一般情報
記録領域4に設けられた識別マ−ク9及び上記感熱記録
シート1に印刷若しくは印字記録された一般情報並びに
機密情報を可視光センサ並びに赤外線センサを介して読
取りこれらの信号を送る送信側ファクシミリ11と、上
記識別マーク9の信号により上記感熱記録シート1と略
同一構成の感熱記録シート1Aを選択しこの感熱記録シ
ート1Aに上記情報を記録する受信側ファクシミリ12
と、この受信側ファクシミリ12により記録された上記
感熱記録シート1A上の機密情報等を赤外線センサを介
して読取りかつ出力表示する画像表示装置13とを備え
ているため、機密情報を特定の者以外の者に判読される
こと無くファクシミリにより送ることができると共に、
送られた機密情報を特定の者のみが判読することができ
送信段階及び受信段階における機密情報の漏洩防止が図
れる。また、上記ファクシミリシステムにおいては、送
信用の感熱記録シート1と受信用の感熱記録シート1A
とが略同一に構成されているので同一規格のシートを使
用することができる。
【0033】尚、この実施例では上記感熱記録層3がロ
イコ系染料と顕色剤とを主成分とする赤外吸収性の記録
材料が適用されているが、この材料に代えて、例えば、
樹脂母材とこの樹脂母材に分散された有機低分子物質と
を主成分とし温度に依存してその透明度が可逆的に変化
する記録材料を適用してもよい。
【0034】すなわち上記記録材料で構成された感熱記
録層3は、室温近傍の特定温度T0より高い温度に2つ
の状態転移温度T1、T2(但しT1<T2)を有してお
り、感熱記録層3をT2以上に加熱しかつ保持した後に
0以下に冷却すると白濁しその散乱状態が増大して最
大遮光状態となる一方、この白濁状態にある感熱記録層
3をT1 以上T2未満に加熱しかつ保持した後にT0以下
に冷却するとその光散乱性が減少して透明状態となる。
このように温度条件により白濁状態と透明状態を可逆的
に変化させることが可能なため記録情報の消去及び再書
込みが可能である。また、上記感熱記録層3において
は、サーマルヘッドの発熱素子で比較的高温に加熱する
場合も必要な熱エネルギは0.3mJ/dot程度の低
エネルギーでよいため、隠蔽層6の変色等を伴うことな
く赤外線透過率の大きい部位と小さい部位とを形成して
記録像とすることができる。
【0035】上記有機低分子物質としては、融点30〜
200℃程度のものが好ましく、例えばラウリン酸、ミ
リスチン酸、ペンタデカン酸、バルミチン酸、マルガリ
ン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、オレ
イン酸、エイコン酸、ヘンニイコン酸、ベヘン酸、リグ
ノセリン酸、ペンタイタコン酸、セロチン酸、ヘプタコ
サン酸、モンタン酸、ノナコサン酸、メリシン酸、2−
ヘキサデカン酸、トランス−3−ヘキサデカン酸、2−
ヘプタデセン酸、トランス−2−オクタデセン酸、シス
−2−オクタデカン酸、トランス−4−オクタデセン
酸、シス−6−オクタデセン酸、エライジン酸、バセニ
ン酸、トランス−コンドイン酸、ニルカ酸、ブラシン
酸、セラコレイン酸、トランス−8−,−トランス−1
0−オクタデカジエン酸、リノエライジン酸、o−エレ
オステアリン酸、β−エレオステアリン酸、ブソエレオ
ステアリン酸、12,2−o−ヘンエイコサジエン等の
高級脂肪酸が適用できる。
【0036】また、ステアリン酸メチル、ステアリン酸
オクタデシル、ラウリン酸オクタデシル、パルミチン酸
テトラデシル、ベヘン酸ドコシル等の高級脂肪酸やマロ
ン酸、マロン酸−p−ニトロベンジルエステル、マロン
酸−S−p−ブルムベンジルチウロニウム塩、マロン酸
ベンジルアンモニウム塩、マロン酸ジアミド、マロン酸
アニリド;コハク酸、コハク酸p−ニトロベンジルエス
テル、コハク酸フェナシルエステル、コハク酸S−p−
クロルベンジルチウロニウム塩、コハク酸ベンジルアン
モニウム塩、コハク酸モノアミド、コハク酸アニリド、
コハク酸ジヒドラジド;グルタル酸、グルタル酸フェナ
シルエステル、グルタル酸−p−ブロムフェナルシルエ
ステル、グルタル酸−S−p−ブロムベンジルチウロニ
ウム塩、グルタル酸アニリド;アジピン酸、アジピン酸
−p−ニトロベンジルエステル、アジピン酸フェナシル
エステル、アジポン酸モノアミド、アジピン酸アニリ
ド;ピメリン酸、ピメリン酸−p−ブロムフェナシルエ
ステル、ピメリン酸アニリド、ピメリン酸ジアニリド、
ピメリン酸ジベンザルヒドラジド;スベリン酸、スベリ
ン酸−p−ニトロベンジルエステル、スベリン酸フェナ
シルエステル、スベリン酸モノアミド、スベリン酸アニ
リド;アゼライン酸、アゼライン酸−p−ブロムフェナ
シルエステル、アゼライン酸−p−フェニルフェナルシ
ルエステル、アゼライン酸モノアミド;セバシン酸、セ
バシン酸フェナルシルエステル、セバシン酸−p−フェ
ニルフェナルシルエステル、セバシン酸ベンジルアンモ
ニウム塩等のジカルボン酸又はその誘導体も適用でき
る。
【0037】一方、上記樹脂母材としては、透明な合成
樹脂が適用でき、例えばポリ塩化ビニル、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニル
アルコール三元共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マ
レイン酸三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステ
ル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;ポリ塩化ビニリデ
ン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニル
−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系樹
脂;ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステ
ル、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合
体等のアクリル系樹脂;ポリエステル;ポリアミド;シ
リコーン樹脂等が適用できる。
【0038】感熱記録層3は、これらの有機低分子物質
と樹脂母材を適当な溶剤に溶解又は分散して溶液又は分
散液とし、シート基材上にスクリーン印刷法、グラビア
印刷法等の方法で塗布乾燥することにより形成される。
有機低分子物質が溶剤に溶解している場合にも、樹脂母
材と有機低分子物質の溶解度の相違に基づいて溶剤乾燥
に伴って有機低分子物質が樹脂母材中に析出し微細な結
晶を構成する。また、感熱記録層3は、樹脂母材100
重量部に対して有機低分子物質10〜1600重量部の
混合物からなることが望ましい。また、感熱記録層3
は、赤外線による機密情報再生時における白濁部と透明
部とのコントラストをとるため、上記シート基材内又は
このシート基材と感熱記録層との間に設けられた被膜内
にカーボンブラック等の赤外線吸収物質を配合させる
か、あるいは、上記シート基材上にアルミニウム(A
l)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、金(Au)等
赤外反射性の金属層(反射層)を形成する。すなわち、
正反射と乱反射でコントラストをとる場合には、図5に
示すように例えばポリエチレンテレフタレート(PE
T)製のシート基材2上に上述したアルミニウム(A
l)、スズ(Sn)等の蒸着膜からなる反射層14を形
成し、この反射層14上に上記感熱記録層3を形成す
る。この場合、赤外線は感熱記録層3の白濁部分15a
で乱反射し、透明部分15bを透過して反射層14で正
反射するようになるため、乱反射と正反射とでそのコン
トラストをとることができる。また、吸収と乱反射でコ
ントラストをとる場合には、図6に示すようにシート基
材2上にカーボンブラック等赤外線吸収物質が配合され
た吸収層16を形成し、この吸収層16上に上記感熱記
録層3を積層する。この場合、赤外線は感熱記録層3の
白濁部分15aで乱反射し、透明部分15bを透過し吸
収層16で吸収されるようになりコントラストがとれ
る。
【0039】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、機密情報
を記録する機密情報記録領域上に赤外光を透過し可視光
を遮断する隠蔽層が積層されているため、記録された機
密情報を肉眼で判読することが困難となり機密情報の漏
洩防止が図れる効果を有している。
【0040】また、請求項2〜4に係る発明によれば、
サーマルヘッド等の加熱手段により赤外線センサで機械
読取りされる機密情報を容易に記録できる効果を有して
いる。
【0041】更に、請求項5に係る発明によれば、感熱
記録層上の少なくとも隠蔽層の表面に耐熱性保護層が積
層されているため、サーマルヘッド等加熱手段の熱によ
る隠蔽層表面の平滑性の変化が防止され、隠蔽層表面の
平滑性の変化に起因して生じることのある機密情報の視
認化を防止できる効果を有している。
【0042】また、請求項6に係る発明によれば、機密
情報を特定の者以外の者に判読されること無くファクシ
ミリにより送ることが可能になると共に、送られた機密
情報については特定の者のみに判読させることが可能と
なる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感熱記録シートの一実施例を示す
正面図。
【図2】図1の感熱記録シートの部分的拡大断面図。
【図3】本発明に係る感熱記録シートを用いたファクシ
ミリシステムの一実施例を示す概略的構成図。
【図4】同ファクシミリシステムのフローチャート図。
【図5】本発明に係る感熱記録シートの別の実施例を示
す一部省略拡大断面図。
【図6】本発明に係る感熱記録シートの別の実施例を示
す一部省略拡大断面図。
【図7】実施例において適用されたリニヤセンサの波長
に対する相対感度を示すグラフ図。
【図8】実施例において適用された赤外透過フィルタの
分光特性を示すグラフ図。
【符号の説明】
1 感熱記録シート 1A 感熱記録シート 2 シート基材 3 感熱記録層 4 一般情報記録領域 5 機密情報記録領域 6 隠蔽層 10 耐熱性保護層 11 送信側ファクシミリ 12 受信側ファクシミリ 13 画像表示装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】肉眼では判読されない機密情報を記録する
    感熱記録シートであって、 シート基材と、 このシート基材上に設けられ、可視領域及び近赤外領域
    に吸収・反射変化を生じさせると共に、一般情報を記録
    する一般情報記録領域と機密情報を記録する機密情報記
    録領域を有する感熱記録層と、 感熱記録層の上記機密情報記録領域上に積層され赤外光
    を透過し可視光を遮断する隠蔽層と、 感熱記録層の上記一般情報記録領域に設けられた識別マ
    ーク、とを具備することを特徴とする感熱記録シート。
  2. 【請求項2】上記感熱記録層がロイコ系染料と顕色剤と
    を主成分とする赤外吸収性の記録材料により構成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の感熱記録シート。
  3. 【請求項3】上記感熱記録層が樹脂母材とこの樹脂母材
    に分散された有機低分子物質とを主成分とし温度に依存
    してその透明度が可逆的に変化する記録材料により構成
    され、かつ、上記シート基材内又はこのシート基材と感
    熱記録層との間に設けられた被膜内に赤外吸収物質が配
    合されていることを特徴とする請求項1記載の感熱記録
    シート。
  4. 【請求項4】上記感熱記録層が樹脂母材とこの樹脂母材
    に分散された有機低分子物質とを主成分とし温度に依存
    してその透明度が可逆的に変化する記録材料により構成
    され、かつ、上記シート基材と感熱記録層との間に赤外
    線反射性の金属層が設けられていることを特徴とする請
    求項1記載の感熱記録シート。
  5. 【請求項5】感熱記録層上の少なくとも上記隠蔽層の表
    面には耐熱性保護層が積層されていることを特徴とする
    請求項1記載の感熱記録シート。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4又は5記載の感熱記
    録シートにおける上記識別マーク、及び、記録された一
    般情報並びに機密情報を可視光センサ並びに赤外線セン
    サを介して読取りこれらの信号を送る送信側ファクシミ
    リと、 送信された上記識別マークの信号により上記感熱記録シ
    ートと略同一構成で未使用の感熱記録シートを選択し、
    この感熱記録シートの一般情報記録領域と機密情報記録
    領域にそれぞれ送信された一般情報並びに機密情報を記
    録する受信側ファクシミリと、 この受信側ファクシミリにより記録された感熱記録シー
    ト上の上記機密情報を赤外線センサを介して読取りかつ
    出力表示する画像表示装置、とを備えたことを特徴とす
    る感熱記録シートを用いたファクシミリシステム。
JP5243017A 1993-09-29 1993-09-29 感熱記録シートとこれを用いたファクシミリシステム Pending JPH0796666A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007118200A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Brother Ind Ltd 感熱複写シート及び感熱複写プリンタ
JP2007230098A (ja) * 2006-03-01 2007-09-13 Oji Paper Co Ltd 多層ハガキ

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