JPH0796462B2 - 鋼滓を改質した超速硬セメント原料の製造法 - Google Patents

鋼滓を改質した超速硬セメント原料の製造法

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JPH0796462B2
JPH0796462B2 JP2413805A JP41380590A JPH0796462B2 JP H0796462 B2 JPH0796462 B2 JP H0796462B2 JP 2413805 A JP2413805 A JP 2413805A JP 41380590 A JP41380590 A JP 41380590A JP H0796462 B2 JPH0796462 B2 JP H0796462B2
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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛍石を用いた溶銑予備
処理または製鋼過程で発生するCaF2含有鋼滓の有効利用
方法、具体的には、この鋼滓を改質して超速硬セメント
原料(クリンカー)を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶銑予備処理または製鋼過程において、
媒溶剤(フラックス)などの副原料の一部として蛍石
(CaF2)を使用した処理が行われることがある。例え
ば、溶銑の脱燐処理は、脱燐効率およびコストの面から
低温処理が好ましく、低温処理でスラグ滓化を促進させ
る目的で蛍石を低融点媒溶剤として使用することが多
い。このように蛍石を使用した処理で発生する鋼滓(ス
ラグ)は、未反応のCaF2をかなりの量で含有しており、
これからフッ素イオンの溶出が懸念されるため、埋立用
以外に利用の方法がなかった。そこで、かかるCaF2含有
鋼滓の高付加価値的利用を図るために、組成がセメント
原料に比較的類似していることに着目して、この鋼滓を
改質してセメント原料、特に超速硬型セメント原料とし
て利用することが試みられてきた。
【0003】例えば、特公昭57−34223 号公報には、重
量%で、CaO =68〜72%、Fe203 =0.2 〜1.0 %、SiO2
=22〜26%、P205=0.1 〜0.6 %、Al203 =1〜3%、
TiO2=0.4 〜0.9 %、 MnO=0.4 %以下、CaF2=0.3 〜
2.0 %、MgO = 0.3〜3.0 %からなる組成をもち、鉱物
組織としては、主に3CaO・SiO2の形で存在し、3CaO・Al
203 がほとんど存在しないことを特徴とする、鋼滓を改
質した鋼滓セメントの製造法が開示されている。これ
は、鋼滓セメント成分中のAl203 が少なく、超速硬性を
示す 11CaO・7Al203・CaF2の鉱物組織をほとんど存在し
ていない、いわゆる早強性セメントに類するものであ
る。
【0004】特開昭63−206336号公報には、脱燐スラグ
を用いた速硬セメントの製造方法として、磁選して金属
鉄分を除いた脱燐スラグ粉末にアルミナ源と石灰源を配
合し、850 〜1250℃で焼成し、 11CaO・7Al203・CaF2
主成分とするクリンカーを造り、これを粉砕した後、石
膏を添加して速硬セメントとする方法が記載されてい
る。この方法で製造されたセメントは超速硬性が低く、
JISモルタル試験での1時間の圧縮強度は2〜6kg重
/cm2である。この圧縮強度は、市販の超速硬セメントで
あるジェットセメントの35〜40kg重/cm2に比べて1/6 以
下とはるかに低いという問題がある。また磁選した後の
脱燐スラグを原料とするため、熱スラグの持っている顕
熱を有効利用できず製造コストが高くつく上、MnO を除
去できないので、セメント強度の低下とセメントの色が
褐色を帯びるという問題もある。
【0005】特開平2−236214号公報には、精錬中の溶
鋼あるいは溶銑予備処理過程の溶銑に、トップチャージ
あるいはインジェクションにて、石灰、石灰石、酸化
鉄、蛍石、アルミニウム、アルミドロス、アルミナ系廃
棄物、ボーキサイト、水酸化アルミの一種あるいは二種
以上を混合して、スラグ成分を重量%で CaO=35〜45
%、Al203 =25〜35%とし、固化したスラグ成分の主成
分が 12CaO・7Al203あるいは 11CaO・7Al203・CaF2とな
るようにしたことを特徴とする、鋼滓の改質方法が記載
されている。得られた改質スラグは、急結固化剤として
超速硬セメント原料となる。この改質方法は精錬中に実
施することから、スラグ改質処理前にスラグを還元処理
することができない。そのため、得られた改質スラグは
FeO 、Fe203 などの鉄分を多く含み、またMnO を多く含
むため、後工程で磁選処理して鉄分を除去することが必
要となり、操作がかえって煩雑になる。また、スラグか
らMnO を取り除くことは不可能であり、上述したよう
に、MnO の存在は、セメント強度の阻害とセメントの色
が褐色を帯びるという問題を生ずる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点のない鋼滓を改質した超速硬セメント原料の製造
方法を提供することである。より具体的には、熱鋼滓の
顕熱を有効利用した改質処理により、品質の優れた超速
硬セメント原料を、磁選を行わずに製造することのでき
る方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、予備処理
工程または精錬過程で発生したCaF2含有熱鋼滓をそのま
ま鍋等の容器に移し替え、直ちに成分調整して焼成する
ことにより、鋼滓の顕熱を有効利用して 11CaO・7Al203
・CaF2を主成分とする超速硬セメント原料 (クリンカ
ー) が製造できること、およびその前に熱鋼滓に炭素等
の還元剤を加えて還元処理を行うと、FeO 、Fe203 、Mn
O 、Mn2O3 を合金鉄 (Fe−Mn) として比重分離すること
ができ、これにより、セメントの品質低下をもたらすFe
分およびMn分を含まない高品質の超速硬セメント原料が
製造できることを見出した。
【0008】ここに、本発明の要旨は、溶銑予備処理ま
たは製鋼過程で発生したCaF2含有熱鋼滓にアルミナ源お
よび石灰源を配合して、熱鋼滓の組成をCaF2 1モルに対
しAl203 3〜10モル、CaO 5〜17モルに調整した後、こ
の熱鋼滓を 850〜1250℃で焼成して、 11CaO・7Al203
CaF2を主成分とする生成物を得ることを特徴とする、鋼
滓を改質した超速硬セメント原料の製造方法にある。好
ましくは、CaF2含有熱鋼滓に、まず還元剤を加えて1300
〜1800℃で溶融還元した後、沈降した合金鉄を比重分離
することによって、FeO+Fe203含有量 0.1〜5重量%、M
nO+Mn203 含有量2.0 重量%以下に成分調整してから、
上記の処理を行う。また、比重分離により回収された合
金鉄は、製鋼副原料等として利用することができる。
【0009】本発明で処理する鋼滓は、溶銑予備処理ま
たは製鋼過程で発生するCaF含有スラグであれば特
に限定されない。その代表例は、媒溶剤の一部として蛍
石を使用した脱燐処理で生ずる脱燐スラグであるが、C
aFを含有する限り、他の鋼滓も使用することができ
る。鋼滓中のCaF量も特に限定されないが、目的と
する11CaO・7Al・CaFを効果的に生
成させるためには、CaF含有量が3重量%以上ある
ことが好ましい。アルミナ源としては、Alを含
む材料であれば何でも使用できる。好適なアルミナ源の
例は、アルミ灰、アルミドロス、アルミニウム、ボーキ
サイトである。石灰源としては、CaOを含有する任意
の材料が使用できる。好ましい石灰源には、生石灰、石
灰石がある。還元剤としては、炭素または炭素源(例、
粉コークス、石炭、ピッチ、電極屑)、一酸化炭素(C
O)、アルミニウムなどが使用できる。
【0010】
【作用】本発明の方法は、溶銑予備処理または製鋼過程
で発生したCaF2を含有する熱鋼滓 (溶融鋼滓) 、例え
ば、転炉での脱燐処理で発生したCaF2含有熱鋼滓を、直
ちに適当な加熱炉に移し変えて行うことが、その顕熱の
有効利用の観点から好ましい。加熱炉としては、電気、
高周波、ガス、液体もしくは固体燃料などの任意の方法
で加熱が可能なものであれば何でも使用できる。例え
ば、電気炉、転炉、取鍋などの鍋などが使用できる。
【0011】好適態様にあっては、まず、CaF2含有熱鋼
滓に、上記のような還元剤を加えて1300〜1800℃に加熱
して溶融還元し、鋼滓中のFeO 、Fe203 、MnO 、Mn203
を還元して合金鉄(Fe-Mn)とする。生成した合金鉄は鋼
滓より比重が大きいため、炉底に沈むので、比重分離に
より鋼滓から分離して回収できる。これにより、鋼滓中
のFeO+Fe203 含有量が 0.1〜5重量%、MnO+Mn203 含有
量が2.0 重量%以下になるように成分調整する。この還
元処理を行う理由は次の通りである。
【0012】〔セメント中のFe203 〕Fe203 はセメント
製造において媒溶剤として作用し、セメント原料の焼成
およびその化合を容易ならしめるほかセメント特有の配
色を付与する重要な役目を持っている。しかし、Fe203
は11CaO ・7Al203・CaF2および3CaO・SiO2などの水和を
抑制する働きがあることから、超速硬性セメントにおい
ては酸化鉄分を低位にすることが重要である。そのた
め、超速硬セメントにおいては、Fe203 含有量を0.1 〜
2.0 重量%としている。
【0013】〔セメント中のMnO 、Mn203 〕MnO(Mn203)
はセメント製造において、焼成中の3CaO・SiO2の生成量
を減少させることにより、セメント強度を阻害する。ま
た、セメントの色を褐色化させる問題もあり、セメント
中のMnO(Mn203)含有量は少ない程良いとされている。セ
メント協会発行の文献 (第35回セメント技術大会の日本
セメント発表資料)によれば、Mn203 として0.2 %を越
えるとセメント強度の低下がみられるとしている。
【0014】上記の理由から、鋼滓中のFeO、Fe
、MnO、Mnを除去し、生成クリンカー中
のFeO、Fe、MnO、Mnを減少させ
ること好ましい。このための方法として溶融還元法を
採用するのは、比重分離という簡便な方法で鉄およびマ
ンガンの分離が可能であり、熱鋼滓の顕熱をそのまま利
用できるからである。改質された生成クリンカー中の主
要生成物である11CaO・7Al・CaF
生成量を大きくするためには、焼成温度を1250℃以
下とする必要性があることから、還元処理工程は11C
aO・7Al・CaFの焼成工程の前でなくて
はならない。また、還元処理温度としては、前述の理由
から鋼滓の溶融温度以上で、かつCaOおよびAl
が還元されない温度以下とする必要があることから、
1300〜1800℃の範囲とする。好ましい還元処理
温度は、1400〜1700℃である。この還元処理に
よりFeO+Fe含有量0.1〜5重量%、Mn
Mn含有量2.0重量%以下に成分調整す
る。鋼滓中の酸化鉄および酸化マンガンの含有量をこの
範囲内に低減しておけば、本発明の方法により改質され
たクリンカーに石膏やポルトランドセメントを配合して
得られる超速硬セメントのFe含有量およびMn
O(Mn)含有量を上記の範囲内に調整すること
が可能となり、品質に優れた超速硬セメントとなる。
【0015】比重分離により鋼滓から分離回収された合
金鉄(Fe-Mn) は、フェロマンガンとして各種の用途に有
用である。例えば、脱酸その他の目的で製鋼等の副原料
に有効利用することができる。それにより、廃棄物を生
ずることなく、鋼滓の実質的に全成分を有効に再利用す
ることができ、環境保護および資源保護の両面に役立
つ。
【0016】好ましくは上記のように還元処理して酸化
鉄および酸化マンガンの含有量を調整した後、 11CaO・
7Al203・CaF2を主成分とする超速硬性生成物を生成させ
るべく、還元後の熱鋼滓にアルミナ源および石灰源を配
合して成分調整した後、焼成する。この焼成は、還元工
程に使用した炉をそのまま利用して実施することが簡便
である。即ち、適当な加熱炉内で還元処理後、比重分離
により合金鉄が分離された加熱炉内の熱鋼滓に、直ちに
アルミナ源および石灰源を投入し、 850〜1250℃で焼成
を行う。この場合、加熱炉には、図1に示すように、還
元剤、アルミナ源、および石灰源の各供給用ホッパーを
付設し、また加熱炉の側面には上からクリンカー (改質
鋼滓) 取出口と合金鉄取出口を設けて、合金鉄の比重分
離を行うのが好都合である。勿論、焼成を還元工程とは
別の容器で行うこともできる。
【0017】配合後の鋼滓中の成分は、CaF2 1モルに対
しAl203 3〜10モル、好ましくは5〜8モル、CaO 5〜
17モル、好ましくは7〜13モルとする。 11CaO・7Al203
・CaF2の生成量を最大とするためには、Al203 約7モ
ル、CaO 約11モルが最も好ましい。焼成温度は、 850〜
1250℃とする。この範囲外では 11CaO・7Al203・CaF2
生成効率が低下する。好ましい焼成温度は 900〜1200℃
である。
【0018】この焼成により改質された 11CaO・7Al203
・CaF2を主成分とする生成物を加熱炉から回収し、超速
硬セメント原料 (クリンカー) を得る。このクリンカー
に、石膏やポルトランドセメントを配合し、超速硬セメ
ントとして使用する。石膏やポルトランドセメントの配
合量は速硬性やセメント強度を考慮して調整するが、通
常は重量%で本発明の方法で得たクリンカー20〜40%、
石膏10〜25%、ポルトランドセメント35〜70%の範囲内
である。
【0019】次に実施例により本発明をさらに説明す
る。実施例中、%は特に指定しない限り、重量%であ
る。
【実施例】図1に図示したような、還元剤、アルミナ
源、および石灰源の各ホッパーおよび定量切出装置を備
え、側面にクリンカーおよび合金鉄の取出口を設けた電
気炉を使用して、転炉で発生した脱燐スラグを本発明方
法により改質した。使用した脱燐スラグ、還元剤 (粉コ
ークス) 、アルミナ源 (アルミ灰) および石灰源 (生石
灰) の組成を表1に示す。
【0020】転炉にて脱燐処理完了後、スラグの熱源を
有効に活用するため、すぐに脱燐スラグを電気炉に移し
替え、還元剤として粉コークスを、スラグと粉コークス
の合計量に対して10%の量で投入し、表2に示す還元温
度まで昇熱し、1時間保熱して還元処理した。この保熱
終了時に、炉底に沈降した合金鉄を、炉側面下部の合金
鉄取出口より排出して溶融スラグから比重分離した。次
に、アルミ灰と生石灰を各々のホッパーより表3に示す
量で溶融スラグに投入し、表3に示す焼成温度に3時間
保持して焼成し、超速硬セメント原料となるクリンカー
を得た。
【0021】表2に還元処理条件と還元結果 (比重分離
後の溶融スラグ中のFeO+Fe203 およびMnO+Mn203含有量
と溶融状況) を示す。還元温度の上昇に伴い、還元処理
後のスラグ中のFeO+Fe203 およびMnO+Mn203とも減少し
ている。しかし、還元温度を高くする程、製造コストが
高くなるので、使用するスラグの成分および改質後の最
終生成クリンカーの目標組成によって還元温度を決定す
ればよい。但し、比較例に示すように、処理温度1300℃
未満では溶融比重分離ができず、1800℃を超えるとCaO
やAl203 まで還元されるため、最終的に 11CaO・7Al203
・CaF2の生成量が極端に減少するので、本発明の目的を
果たすことができない。
【0022】表3に焼成処理条件と結果 (焼成クリンカ
ー中の11CaO ・7Al203・CaF2の含有量) を示す。焼成温
度は850 〜1250℃がよく、1200℃前後が最もよい結果と
なった。この範囲を外れると、11CaO ・7Al203・CaF2
効率よく生成しない。CaO とAl203 の配合量について
は、CaF2 1モルに対しAl203 3〜10モル、CaO 5〜17モ
ルの範囲内で、11CaO ・7Al203・CaF2を主成分とするク
リンカーが得られ、この範囲を外れると、 11CaO・7Al2
03・CaF2の生成量が極端に少なくなる。CaO 約11モル、
Al203 約7モルが最もよい結果が得られたが、アルミナ
源と石灰源の配合量は 11CaO・7Al203・CaF2の目標生成
量と製造コストの関係から決定すればよい。
【0023】〔モルタル圧縮強度試験〕前記の焼成され
たクリンカーをボールミルにて比表面積4000cm2/g に粉
砕した粉体を、表4に示す条件と組合わせで配合し (超
速硬性原料は本実施例で得られた4000cm2/g の粉体、無
水石膏(CaSO4)は市販品、ポルトランドセメントは市販
の普通ポルトランドセメント) 、配合後のセメント組成
物中のFeO+Fe203 およびMnO+Mn203 の含有量を調査し
た。その結果を表4に示す。次にJIS R 5201に規定する
モルタル供試体を作成し、圧縮強度を調べた。その結果
を同表に示す。なお、表中の比較例には、還元なしで焼
成処理した超速硬性原料を用いた例と、普通ポルトラン
ドセメント (市販品) およびジェットセメント (市販の
超速硬性セメント) の圧縮強度を併記した。本発明方法
により改質した原料を用いた超速硬性セメントは市販品
と同等の性能を示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、従来は埋め立て用とし
て廃棄されていたCaF2を含有する溶融鋼滓から、その顕
熱を有効利用して経済的に、付加価値の高い超速硬セメ
ントの原料(クリンカー)が製造される。しかも、還元
処理を併用することによって、鋼滓中のFe分、Mn分を合
金鉄 (Fe−Mn) として除去回収することができ、強度や
色などの品質に優れたクリンカーが得られると同時に、
回収された合金鉄は製鋼等の副原料として有効利用可能
であるため、鋼滓の全成分を有効に活用することができ
る。従って、本発明の方法は、資源の有効利用のみなら
ず、従来は比較的高価であった超速硬セメントをより安
価に供給することができるという、産業上極めて優れた
効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法で使用することのできる加熱炉
の説明図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶銑予備処理または製鋼過程で発生した
    CaF2含有熱鋼滓にアルミナ源および石灰源を配合して、
    熱鋼滓の組成をCaF2 1モルに対しAl203 3〜10モル、Ca
    O 5〜17モルに調整した後、この熱鋼滓を 850〜1250℃
    で焼成して、11CaO・7Al203・CaF2を主成分とする生成
    物を得ることを特徴とする、鋼滓を改質した超速硬セメ
    ント原料の製造方法。
  2. 【請求項2】 溶銑予備処理または製鋼過程で発生した
    CaF2含有熱鋼滓に還元剤を加えて1300〜1800℃で溶融還
    元した後、沈降した合金鉄を比重分離することによっ
    て、FeO+Fe203 含有量 0.1〜5重量%、MnO+Mn203 含有
    量2.0 重量%以下に成分調整し、次いでこの熱鋼滓にア
    ルミナ源および石灰源を配合して、その組成をCaF2 1モ
    ルに対しAl203 3〜10モル、CaO 5〜17モルに調整した
    後、この熱鋼滓を850 〜1250℃で焼成して、 11CaO・7A
    l203・CaF2を主成分とする生成物を得ることを特徴とす
    る、鋼滓を改質した超速硬セメント原料の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の方法において、比重分離
    により回収された合金鉄を製鋼副原料として利用する方
    法。
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