JPH079621A - 溝付き化粧合板及びその製造方法 - Google Patents

溝付き化粧合板及びその製造方法

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JPH079621A
JPH079621A JP18184593A JP18184593A JPH079621A JP H079621 A JPH079621 A JP H079621A JP 18184593 A JP18184593 A JP 18184593A JP 18184593 A JP18184593 A JP 18184593A JP H079621 A JPH079621 A JP H079621A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラワン等の下級木材のみを原材として簡単な
製造工程によって製造することができ、しかも天然木の
突板を用いたものと同等の優れた質感や美観を有する安
価な溝付き化粧合板を提供する。 【構成】 普通合板6の表面に半透明性のシート材8を
接着剤10によって接着した基体4を製造する。基体4
のシート材接着面18に、エンボスe1による木目模様
20及びエンボスe2による溝22をエンボス加工によ
って同時に形成する。そして、基体4のシート材接着面
18に表面塗装層24を形成して溝突き化粧合板2を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、床板用の板材等として
好適に使用することができる溝付き化粧合板及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、洋室の床板用板材として、表層材
に天然木の突板を用いた溝付き化粧合板が使用されてい
る。
【0003】上記溝付き化粧合板は、例えば図7に示す
ものである。図7の溝付き化粧合板52は、下級木材で
あるラワン等の単板54を複数枚(本例では5枚)貼り
合わせた長さ約1800mm(6尺)、幅約300mm
(1尺)、厚さ約12mmの普通合板56の表面に天然
木の突板58を接着した後、溝加工により溝60、60
を形成し、最後に表面塗装62を施したものである。
【0004】上記突板58は、優良天然木の板材を厚さ
0.2mm〜0.3mm程度に薄くスライスしたもの
で、木材特有の質感や美観をもたらす柾目、板目などの
木目模様64が良好に表れており、またその色相も全面
にわたってほぼ同系で整っている。したがって、この天
然木の突板58を用いた溝付き化粧合板52は見栄えが
よく、商品価値の高いものとなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、優良天然木の不
足が進んできている。また、世界的にも天然木の有効利
用や節約を図る傾向にある。そして、このような状況を
背景として、優良天然木の突板の安定供給、適正価格維
持が難しくなっていているのが現状である。このため、
図7に示したような天然木の突板を用いた溝付き化粧合
板は、非常に高価格になってきている。
【0006】また、図7に示した天然木の突板を用いた
溝付き化粧合板は、普通合板と突板との接着を行った
後、さらに溝加工を行わなければならず、製造工程が煩
雑であるという問題があり、しかも図7(A)に示すよ
うに表面に突板の接合部66がある場合、長期間が経過
するとこの接合部66が劣化し、隣接する突板間に隙間
が生じるという欠点がある。
【0007】一方、これまで木材特有の質感や美観を表
す突板の材料として使用されていなかったラワン等の下
級木材では、その供給は優良天然木のように厳しい状況
にはなっていない。したがって、下級木材を用いて外観
の優れた溝付き化粧合板を製造することができれば、産
業上、資源保護上きわめて有効である。
【0008】しかし、下級木材の場合、優良天然木とは
異なり、その板材の表面には柾目、板目等の良好な木目
模様は通常表れておらず、しかもその表面には様々な大
きさや色の濃さを持った導管の断面や導管口が存在して
いたり、色相も部分部分で異なっていることが多い。
【0009】したがって、下級木材のみを原材として溝
付き化粧合板を製造した場合、模様的な統一がなく見栄
えの悪いものしか得ることができず、高級感のある溝付
き化粧合板を得ることは困難である。
【0010】また、下級木材から得られた単板は、前述
したように表面に導管口などが存在しているほか、繊維
が毛羽立っていることが多い。このため、表面塗装など
の化粧仕上げ前に表面研磨を行っても、レイズグレーン
等の発生によって仕上げ塗装を良好に行うことが難しい
という問題もある。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、安価でかつ簡便な製造工程によって製造することが
でき、しかも天然木の突板を用いたものと同等の優れた
質感や美観を有する溝付き化粧合板を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため、優良天然木の突板を用いること
なく優れた外観を有する溝付き化粧合板を製造すること
について鋭意研究を行った結果、(1)下級木材からな
る普通合板の表面に半透明性のシート材を接着すること
により、普通合板の表面が備えている外観的な要素から
所望の部分だけを選択してシート材の表面に表すことが
できること、(2)普通合板の表面に半透明性のシート
材を接着することにより、普通合板表面の毛羽立ち等が
シート材によって隠され、シート材の表面に仕上げ塗装
を良好に行えること、(3)普通合板の表面に半透明性
のシート材を接着し、このシート材接着面にエンボス加
工によってエンボスによる模様を設けることにより、普
通合板の表面から選択した外観的要素とエンボスによる
模様とが複合してシート材表面に表れ、優良天然木の突
板と同等の外観を有する化粧合板が得られること、
(4)エンボス加工工程において、エンボスによる模様
の形成と同時にエンボスによる溝を形成することによ
り、溝加工工程を要することなく溝を形成することがで
き、製造工程を簡略化できることに想到した。
【0013】そして、上述した普通合板への半透明性シ
ート材の接着、エンボス加工による模様及び溝の形成と
いう手段を採用することにより、天然木の突板を用いる
ことなく、しかも下級木材が本来持っている木の質感を
利用しながら、優れた質感及び美観を備えた溝付き化粧
合板を簡便かつ安価に製造できることを知見し、本発明
を完成するに至った。
【0014】したがって、本発明は、普通合板の表面に
半透明性のシート材が接着されてなる基体のシート材接
着面にエンボスからなる模様及び溝が形成され、かつ前
記基体のシート材接着面に表面塗装が施されていること
を特徴とする溝付き化粧合板を提供する。
【0015】また、本発明は、普通合板の表面に半透明
性のシート材を接着することにより基体を製造し、次い
で前記基体のシート材接着面にエンボス加工によってエ
ンボスによる模様及び溝を同時に形成した後、基体のシ
ート材接着面に表面塗装を施すことを特徴とする溝付き
化粧合板の製造方法を提供する。
【0016】以下、本発明につきさらに詳しく説明す
る。本発明の溝付き化粧合板は、普通合板の表面に半透
明性のシート材を接着した基体を用いる。
【0017】ここで、普通合板の種類に限定はなく、公
知の普通合板、例えばラワン、カポール等の下級木材か
らなる複数枚の単板を接着剤によって繊維方向が互いに
直交するように貼り合わせたものなどを使用することが
できる。本発明の溝付き化粧合板を床板用の板材とする
場合、普通合板の厚さは10〜18mm程度とすること
が好ましい。
【0018】半透明性のシート材としては、必ずしも限
定されないが、普通合板表面の木目模様をほぼ透かす一
方で、木口割れや導管口をほぼ隠すような半透明性を有
するものであることが好ましい。このような半透明性の
度合いのシート材を用いることにより、普通合板の表面
が備えている外観的な要素から木目模様のみを選択して
シート材の表面に表すことができる。なお、シート材の
半透明性の度合いは、全面にわたってほぼ一定にしても
よく、部分的に異ならせてもよい。
【0019】半透明性のシート材として、具体的には、
例えば秤量が20〜50g/m2の薄葉紙(麻の繊維に
よって作られたインディアンペーパー、ライスペーパー
等)、グラシンペーパー、パラフィンペーパー、和紙、
樹脂性シートなどを挙げることができるが、これらに限
定されるものではない。
【0020】これらのなかで特に好ましいのは、薄葉
紙、中でも未漂白のパルプを含む薄葉紙である。未漂白
のパルプを含む薄葉紙は、その色相が普通合板を構成す
る下級木材と同系の薄茶色であるため、この薄葉紙を普
通合板に接着した場合、普通合板の木としての色相をさ
ほど損なわない状態で普通合板の木肌や色相を一定の範
囲内において薄葉紙の表面に表すことができる。そし
て、これにより普通合板の木肌や色相の大きさ、濃淡の
ばらつきの幅が小さく抑えられ、模様的な統一の少なさ
が緩和される。
【0021】また、シート材として和紙を用いた場合、
和紙には繊維が密になった部分と疎になった部分とがあ
るため、部分部分で半透明性の度合いが異なっており、
変化に富んだ外観を引き出すことができる。
【0022】普通合板にシート材を接着する接着剤とし
ては、酢酸ビニル系等の任意の接着剤を用いることがで
きるが、本発明では接着剤に木材の素地調製等に用いら
れる砥の粉を分散することが好ましい。砥の粉を分散し
た接着剤を用いた場合、砥の粉によって普通合板表面の
微小で雑多な導管や導管口が隠蔽され、製品の外観が向
上する。
【0023】また、シート材として未漂白のパルプを含
む薄葉紙を用い、かつ接着剤として砥の粉を分散したも
のを用いた場合、砥の粉は薄葉紙の原料の一部となって
いる未漂白のパルプ及び普通合板と同様の色相を持って
いるので、薄葉紙の表面には普通合板、砥の粉及び薄葉
紙の色相が同調した色相が表れる。
【0024】本発明の溝突き化粧合板は、上記基体のシ
ート材接着面にエンボスからなる模様及び溝が形成され
ている。エンボスとは、エンボス加工によって形成した
凹部をいう。エンボス加工は、エンボスに対応する凸部
が形成された成形ロールを備えたエンボス加工機を用い
て行われる。
【0025】この場合、エンボスによる模様は、基体の
シート材接着面に小型の任意数の互いに密集したエンボ
ス群を目的とする模様状に配列することにより形成する
ことができる。エンボスによる模様としては、例えば柾
目模様、板目模様などの木目模様、あるいは唐草模様、
市松模様等が挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。
【0026】また、エンボスによる溝は、基体のシート
材接着面に長尺溝状のエンボスを設けることにより形成
することができる。
【0027】なお、模様及び溝を形成するエンボスの断
面形状、平面形状等に特に限定はなく、目的に応じた任
意の形状とすることができる。
【0028】また、エンボス加工機の成型ロールの模様
形成用凸部を任意の高さ範囲(例えば100〜400
μ)で様々な高さを有するものに形成したり、成型ロー
ル表面の任意の箇所、例えば凸部の上面あるいは凸部間
に形成される凹部の底面に細かい凹凸模様(例えば梨地
模様)を付けることにより、さらに変化のある外観を有
する溝付き化粧合板を得ることができる。
【0029】本発明の溝付き化粧合板は、基体のシート
材接着面に表面塗装が施されている。塗装材としては、
無色透明あるいは有色透明のラッカー、ウレタン塗料等
を挙げることができるが、これらに限定されるものでは
ない。なお、塗装を行う前に基体のシート材接着面に染
料や顔料によって着色を施してもよい。
【0030】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に示す
が、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0031】実施例 図1及び図2は本発明の一実施例に係る溝付き化粧合板
を示す。この化粧合板2は床板用の板材として使用され
るものである。図中4は基体を示す。この基体4は、普
通合板6の表面に半透明性のシート材8を接着剤10に
よって接着したものである。
【0032】普通合板6は、表単板12、中単板14及
び裏単板16を接着剤(カゼイングルー)によって貼り
合わせた厚さ約12mmのものである。これらの単板1
2、14、16は、いずれも下級木材であるラワン系木
材から切り出したもので、それぞれの繊維方向が互いに
直交するように積層されている。
【0033】シート材8は、未漂白のパルプ(機械パル
プ)を約30〜60%含んだ秤量40g/m2以下の薄
葉紙で、その表面側には裏面側(普通合板6側)に比べ
て滑らかな平滑面加工がされている。このシート材8
は、薄茶色を呈した半透明性のもので、その薄茶色は普
通合板6の表単板12表面の色相と同系のものとなって
いる。
【0034】接着剤10は酢酸ビニル系のものであり、
表単板12の表面全面にわたって塗布されている。ま
た、接着剤10には砥の粉が均一に分散されている。
【0035】基体4のシート材接着面18には、シート
材8の上から、互いに密集した任意の数の小型エンボス
e1からなるエンボス群E1が板目模様状に配列され、こ
のエンボス群E1によって木目模様20が形成されてい
る。
【0036】小型エンボスe1は、縦断面形状が四角形
のものであり、平面形状は雲型、楕円形、紡錘形などで
ある。小型エンボスe1の寸法は、深さが約0.1〜
0.2mm、幅が約0.3〜1.8mm、長さが約1.
3〜8.0mm程度である。
【0037】また、基体4のシート材接着面には、シー
ト材8の上から、長さ方向に沿って連続した2本の長尺
溝状エンボスe2が等間隔毎に平行配置され、この長尺
溝状エンボスe2によって溝22が形成されている。
【0038】長尺溝状エンボスe2は、縦断面形状が四
角形のものである。長尺溝状エンボスe2の寸法は、深
さが約0.5〜2mm、幅が約0.5〜2mmで、長さ
は基体4の長さと同じである。
【0039】基体4のシート材接着面18全面には、化
粧仕上げのための表面塗装層24が形成されている。こ
の塗装層24は、透明塗料であるクリアラッカーからな
る。
【0040】本実施例の溝突き化粧合板2の製造は、以
下のように行う。まず、必要により、普通合板6の表面
をスクレーバー、ベルトサンダー等の研磨機によって研
磨する。表面研磨後の表単板12の表面には、通常図3
に示すように導管26や導管口28が比較的乱雑に存在
し、また不揃いな濃淡のある色模様30も存在してい
る。
【0041】次に、砥の粉を均一に分散した接着剤10
を普通合板6の表面全面にわたって塗布し、この接着剤
10によってシート材8を普通合板6の表面に接着する
ことにより、基体4を製造する。
【0042】このとき接着剤10は薄葉紙(シート材)
8に含浸し、薄葉紙8の薄茶色の色相を淡いものとする
が、薄葉紙8がこれによって完全に透明化することはな
く、その半透明性は薄茶色の色相の下で維持される。
【0043】基体4を乾燥させた後、エンボス加工機を
用いて、そのシート材接着面18にシート材8の上から
エンボスe1及びe2を同時に形成する。
【0044】この場合、エンボス加工機の成形ロールと
しては、木目模様20を構成するエンボスe1及び溝2
2を構成するエンボスe2に対応する凸部を有するもの
を用いる。この凸部は、成形ロールの表面にエッチング
等によって設ける。そして、エンボス加工機の成形ロー
ルと搬送台との間に基体4を置き、成形ロールを基体4
のシート材接着面18に押しつけながら成形ロールを回
転させることにより、エンボスe1及びe2を形成する。
【0045】最後に、基体4のシート材接着面18全面
に表面保護、つや出し等のためにクリアラッカーを塗装
して表面塗装層24を形成する。これにより本実施例の
溝突き化粧合板2が完成する。
【0046】なお、必要により、塗装層24の形成前に
基体4のシート材接着面18を染料によって着色しても
よい。染料はエンボスe1及びe2の内周壁部及び底部を
染色する。このとき、普通合板6の単板の繊維方向が水
平方向に沿っていることによって、エンボスe1及びe2
の底部よりも内周壁部に染料がより多く浸透して強い着
色を果たし、エンボスe1及びe2内において色調の変化
が生じるようになる。なお、この着色には顔料を用いて
もよい。
【0047】本実施例の作用効果は次に述べる通りであ
る。本実施例においては、普通合板6の表単板12の表
面に、未漂白のパルプを含みその色相が表単板12の表
面と同系の薄茶色となっている薄葉紙8が貼り付けられ
ている。そのため、薄葉紙8は、表単板12の自然な色
相をさほど損なわない状態で、その半透過性によって図
3に示した表単板12の模様としての導管26、導管口
28、色模様30を、一定の範囲内の大きさや濃さに限
ってその表面に表すことになる。すなわち、図4に示す
ように、薄葉紙8の表面には、大きさや濃淡のばらつき
の幅が小さく抑えられて模様的な統一の少なさが緩和さ
れた新たな導管32、導管口34、色模様36が表れ
る。
【0048】また、図5に示すように、薄葉紙8を普通
合板6に接着する接着剤10には砥の粉38が均一に分
散されているので、この砥の粉38が微小で雑多な導管
40や導管口42を隠す働きをする。しかも、砥の粉3
8は薄葉紙8の原料の一部となっている未漂白のパルプ
及び表単板12と同系の色相を持っているので、薄葉紙
8の表面に表れる色相は表単板12、砥の粉38及び薄
葉紙8の色相が同調したものとなる。
【0049】さらに、図6に示すように、表単板12の
表面にある粗雑な繊維44や導管口42付近で発生して
いるレイズグリーン46は、接着剤10及び薄葉紙8に
よって毛羽立ちが矢印方向に阻止されている。これによ
って、薄葉紙8の表面に均一な塗装24を容易に行うこ
とができ、良好に化粧仕上げ得ることができる。
【0050】また、本実施例においては、エンボス群E
1による木目模様20を設けてあるので、シート材8の
表面に表れた普通合板6表面の外観的要素とエンボス群
E1による木目模様20とが複合化し、天然木の突板を
用いたものと同等の質感や美観を備え、意匠的に優れた
外観の溝突き化粧合板2を得ることができる。
【0051】さらに、本実施例においては、エンボス加
工工程でエンボスe1及びe2からなく模様20及び溝2
2を同時に形成するようにしたので、製造工程を簡略化
して製造コストを引き下げることができる。
【0052】なお、上記実施例においてはエンボスe1
及びe2の縦断面形状を四角形としたが、例えば縦断面
形状をV字形とすることによりエンボスe1及びe2の内
周壁部の面積を大きくし、内周壁部からの反射光を乱反
射させて、エンボスe1及びe2の見た目に変化が出るよ
うにしてもよい。また、その他の構成についても本発明
の要旨を逸脱しない範囲で種々変更して差し支えない。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、普通合板の表面に半透明性のシート材を接着し、さ
らにこのシート材接着面にエンボスによる模様を設けた
ので、シート材を透過した普通合板表面の外観的要素と
エンボスによる模様とが複合化し、優良天然木の突板を
用いたものと同等の優れた外観を有する溝付き化粧合板
を得ることができる。しかも、天然木突板を用いた溝付
き化粧合板のように突板の接合部の経時的劣化によって
隙間ができるという問題も生じない。
【0054】また、本発明の製造方法によれば、エンボ
ス加工工程で模様及び溝の両者を同時に形成するように
したので、従来のような普通合板と突板との接着工程及
びその後の溝加工工程が必要なく、しかも普通合板にシ
ート材を積層してあることにより仕上げ塗装が容易であ
るため、製造工程を簡便にして本発明溝付き化粧合板を
効率良く製造することができる。
【0055】したがって、本発明によれば、高価な突板
を用いることなく下級木材のみを原材とし、かつ簡便な
製造工程によって、下級木材の本来持っている木の質感
を尊重しながら優れた外観を備え、しかも化粧仕上げも
良好な安価な溝付き化粧合板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る溝付き化粧合板を示す
一部省略平面図である。
【図2】同例の溝付き化粧合板を示す模式的拡大断面図
である。
【図3】同例の溝付き化粧合板に用いた普通合板の表単
板表面を示す一部省略平面図である。
【図4】同例の溝付き化粧合板においてシート材表面に
表れた模様を示す一部省略平面図である。
【図5】同例の溝付き化粧合板の接着剤層を示す模式的
拡大断面図である。
【図6】同例の溝付き化粧合板の接着剤層及びシート材
の作用を示す説明図である。
【図7】天然木の突板を用いた従来の溝付き化粧合板を
示すもので、(A)は一部省略平面図、(B)は断面図
である。
【符号の説明】
2 溝付き化粧合板 4 基体 6 普通合板 8 半透明性のシート材 10 接着剤 18 シート材接着面 20 木目模様 22 溝 24 表面塗装層 e1 小型エンボス e2 長尺溝状エンボス

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 普通合板の表面に半透明性のシート材が
    接着されてなる基体のシート材接着面にエンボスからな
    る模様及び溝が形成され、かつ前記基体のシート材接着
    面に表面塗装が施されていることを特徴とする溝付き化
    粧合板。
  2. 【請求項2】 基体が、砥の粉が分散された接着剤によ
    って普通合板の表面に半透明性のシート材が接着された
    ものである請求項1記載の溝付き化粧合板。
  3. 【請求項3】 半透明性のシート材が、未漂白のパルプ
    を含む薄葉紙である請求項1又は2記載の溝付き化粧合
    板。
  4. 【請求項4】 普通合板の表面に半透明性のシート材を
    接着することにより基体を製造し、次いで前記基体のシ
    ート材接着面にエンボス加工によってエンボスによる模
    様及び溝を同時に形成した後、基体のシート材接着面に
    表面塗装を施すことを特徴とする溝付き化粧合板の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 砥の粉が分散された接着剤によって普通
    合板の表面に半透明性のシート材を接着することにより
    基体を製造するようにした請求項4記載の溝付き化粧合
    板の製造方法。
  6. 【請求項6】 半透明性のシート材として未漂白のパル
    プを含む薄葉紙を用いる請求項4又は5記載の溝付き化
    粧合板の製造方法。
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