JP2942070B2 - 化粧材およびその製造方法 - Google Patents
化粧材およびその製造方法Info
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Description
の内装材などに用いられる化粧材に関するものである。
まま化粧面となっている。この種のものには、基材が木
材からできていてその表面に表われている木肌が化粧面
となっているものや、プラスチック材、ゴム材、鋼材、
石材などの基材の表面に模様や図柄あるいは色彩などの
装飾を印刷などによって施したものがある。
まま見せることで化粧材としての意匠的な機能を果たし
ている。
な化粧材では、例えば木肌に木口割れや道管口などがあ
った場合には、木目の美しさがかえって損なわれてしま
うことがある。また、印刷などによる装飾にも技術的な
限界があるため、その化粧面の見栄えの良さにも限度が
ある。
適宜選択していたので、化粧面の見栄えの改善や外観の
バリエーションの拡大にも自ずと制限があった。
てなされたもので、化粧面の見栄えの改善、外観のバリ
エーションの拡大を図ることのできる化粧材を提供する
ことを目的としている。
に木口割れ・道管口・やにつぼ・くされ節等の不具合部
分が表れた木材において、少なくとも前記不具合部分
に、当該不具合部分を隠蔽可能な厚さの半透過性のシー
トを貼り付けて、前記不具合部分を覆い、更に、エンボ
スにより模様を形成し、前記半透過性のシートの上に着
色を施し、透明樹脂で塗装したことを特徴とする。ま
た、請求項2の化粧材の製造方法は、化粧面に木口割れ
・道管口・やにつぼ・くされ節等の不具合部分が表れた
木材において、少なくとも前記不具合部分に、当該不具
合部分を隠蔽可能な厚さの半透過性のシートを貼り付け
て、前記不具合部分を覆い、更に、エンボスにより模様
を形成した後に、前記半透過性のシートの上に着色を施
し、透明樹脂で塗装することを特徴とする。
表面が化粧面となっている基材のその表面に半透過性を
備えたシート材を貼りつけることとしたので、化粧材の
化粧面が備えている外観的な要素から所望の部分だけを
選択してシート材の表面に表すことができる。これによ
って化粧面の見栄えの改善を図ることができる。また、
半透過性の割合の異なるシート材を必要に応じて基材と
組み合わせることによって、一つの化粧材から意匠的に
異なる複数種の外観を引き出すことができ、化粧材の外
観のバリエーションの拡大を図ることができる。
説明する。
もので、図1、図2において、1は表面がそのまま化粧
面となっている基材としてのいわゆる無垢の板材であ
る。
一枚板となっており、その化粧面には、年輪の断面であ
る明瞭な板目模様2を備えている。また、この化粧面に
は破線で示すような木口割れ3、道管口4も表われてい
る。
の化粧面の見栄えをかえって損なってしまいがちである
が、板目模様2ほどは明瞭なものではない。
ト材としての透かし紙5が接着剤を十分に含浸させた状
態で貼りつけられている。この透かし紙5は、漂白せず
に抄造したいわゆる未晒し紙とよばれるもので、その半
透過性の割合は、板目模様2をほぼ透かす一方で、木口
割れ3や道管口4をほぼ隠す程度になっており、また全
面にわたってほぼ一定とされている(図中矢印が半透過
性の度合を示している)。
の化粧面が備えている外観的な要素から板目模様2だけ
を選択して透かし紙5の表面に表すことができる。しか
も、透かし紙5には接着剤が十分含浸されている状態と
なっているので、その半透過性とあいまって板目模様2
の透明感がでるようになる。また、接着剤の含浸により
透かし紙5の剥離も起こりにくくなっている。
て、上記の半透過性の割合を強めたり、弱めたりするこ
とで、同じ板材1から意匠的に異なる複数種の外観を引
き出すことができ、その外観のバリエーションの拡大を
図ることができる。
他に、いわゆる坪量が1平方メートル当り20〜50g
とされている薄葉紙(麻の繊維によって作られたインデ
ィアペーパー、ライスペーパーなど)や、散薬などを包
むのに用いられるグラシンペーパー、パラフィンペーパ
ー、和紙なども用いることができる。特に、和紙の場合
には、繊維の密になった部分と疎になった部分とがある
ので、部分部分で半透過性の度合が異なっており、変化
に富んだ外観を引き出すことができる。
的に異ならせるには、上述したように和紙などを用いる
他、透かし紙の厚さを部分部分で異ならせるようにした
り、特定の部分に着色をするようにしても達成できる。
もので、図3、図4において11は、表面がそのまま化
粧面となっている基材としての普通合板である。
た表単板12、中単板13、裏単板14とを、互いにそ
の繊維方向をほぼ直交させて積層接着して構成されてい
る。表単板12の表面の木肌には、意匠的な外観となる
ような木目模様が明瞭に表われておらず、その代わり
に、やにつぼ15やくされ節16が表われている。
普通合板12の化粧面の見栄えをかえって損なってしま
いがちなものである。
着剤によって貼りつけられている。その半透過性の割合
は、やにつぼ15、くされ節16をほぼ隠す程度に厚さ
が設定されている。
から、互いに密集した任意の数のエンボスEからなるエ
ンボス群18が板目模様状に配列されている。これらの
エンボスEは、後述するように成形ロールを用いて形成
されるものである。
断面形状が底面部を有する矩形形状とされ、またその平
面形状は、同図(B)に示すような雲型をはじめとして
楕円形状や紡錘形状のものなどがある。なお、エンボス
3の原板における寸法は、深さが約0.1〜0.2mm、幅が
約0.3〜1.8mm、長さが約1.3〜8.0mm程度のものとさ
れている。
単板12の表面には、図3に示すように、染料19によ
り着色としての染色が施されている。この染料19は、
図6(A)に示すように、エンボスEの内周壁部Eaお
よび底部Ebを染色する。このとき、表単板12の木部
の繊維の方向が水平方向に沿っていることと透かし紙1
7が介在していることによって、染料19は、底部Eb
よりも内周壁部Eaに、より多く浸透して強い染色を果
たし、エンボスE内において色調の変化がでるようにな
る(図中斜線部分参照)。なお、この着色には色料とし
て顔料を用いるようにしてもよい。
は、図3に示すように、有色透明なウレタン塗料による
樹脂塗装20が施され、表面の保護とつや出しが図られ
ている。
込まず、掃除が容易に行えるという配慮がなされてい
る。
である。
ク材22を基材とし、その表面に色彩および模様(図示
省略)が印刷されているものである。
過性を備えたシート材としての樹脂製のシート材23が
接着剤によって貼りつけられている。この樹脂製のシー
ト材23は、厚さが約0.3mm程度とごく薄く引き延
ばされた半透明樹脂シートで、樹脂層の中に色素が混入
され、有色透明とされている。その半透過性の割合は、
厚さを変えることや、色素の含有量を変えることで達成
される。このような樹脂製のシート材を各種用いること
で、プラスチック化粧板21の色彩の明度と模様の透か
しの程度を選択することができる。
樹脂製のシート材としては、この他に、厚さが0.25
mm以下とされるようなフィルムシート、防湿セロハン
などがある。これらの各種のシート材の裏面(接着面)
側に、予め模様や色彩を施すようにして、意匠的な面白
さを表すようにしてもよい。
法について図3、図4ならびに図7を用いて説明する。
磨する。研磨されたこの表面をよく払拭したのち、接着
剤を均一に塗布する。そして、透かし紙17を貼りつけ
る。
せる。普通合板11の表面に意匠的な外観があまりない
場合には、透かし紙17の上から凸状のエンボス型にて
エンボスEを形成する。このエンボス型は、成形ロール
(図示省略)の表面にエッチングによって、所望の寸法
と配列で形成されているものである。
(図示省略)との間に普通合板11を置き、成形ロール
を普通合板11に押しつけながら成形ロールを回転させ
て形成されるものである。
合板11の表面を研磨するのは、エンボスE内へ研磨く
ずがたまって目ずまりすることを防止するためである。
料19によって染色する。この染色は染料19を塗布し
て行われるが、その塗布に際しては、表面の拭き取りを
念入りに行うことが望ましい。
らに有色透明なウレタン塗料20で塗装を行う。このウ
レタン塗料20は、透かし紙17を貼りつけるための接
着剤とともに透かし紙17を含浸させる作用を発揮する
もので、あたかも透かし紙17が存在しないかのような
透明感をもたらすものである。そして、所定時間をかけ
て乾燥を行い、塗装表面を研磨して仕上がる。
を用いる場合には、染色工程をそのシート材の接着工程
の前にもってくるようにする。また、上記の製造方法を
用いて化粧材の工業化生産を行うため、各工程を機械化
することも可能である。
基材が木材であるものを、また第3実施例においては、
基材がいわゆるプラスチック化粧板であるものをそれぞ
れ示したが、この発明は、基材の材質にかかわらず、特
殊合板、天然木化粧合板、特殊加工化粧合板、集成材な
ど、表面が化粧面となっているものにすべて適用するこ
とができる。
ば、表面が化粧面となっている基材のその表面に半透過
性を備えたシート材を貼りつけて、前記不具合部分を覆
い、更に、エンボスにより模様を形成し、前記半透過性
のシートの上に着色を施し、透明樹脂で塗装したので、
化粧材の化粧面が備えている外観的な要素から所望の部
分だけを選択してシート材の表面に表すことができる。
また、エンボス模様により所望の部分のみを表面に表す
ことが出来、エンボス内に着色料が浸透し、エンボス内
に色調の変化が出ることとなると共に、透明樹脂により
半透過性のシートが存在しないかのような透明感をもた
し、化粧面が透けて見えるので、化粧面の見栄えの改善
を図ることができ、木材の外観品質を向上できる。さら
に、半透過性の割合の異なるシート材を必要に応じて基
材と組み合わせることによって、一つの化粧材から意匠
的に異なる複数種の外観を引き出すことができ、化粧材
の外観のバリエーションの拡大を図ることができるとい
う効果を奏する。
を必要に応じて基材と組み合わせることによって、一つ
の化粧材から意匠的に異なる複数種の外観を引き出すこ
とができ、化粧材の外観のバリエーションの拡大を図る
ことができるという効果を奏する。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】化粧面に木口割れ・道管口・やにつぼ・く
され節等の不具合部分が表れた木材において、少なくと
も前記不具合部分に、当該不具合部分を隠蔽可能な厚さ
の半透過性のシートを貼り付けて、前記不具合部分を覆
い、更に、エンボスにより模様を形成し、前記半透過性
のシートの上に着色を施し、透明樹脂で塗装したことを
特徴とする化粧材。 - 【請求項2】化粧面に木口割れ・道管口・やにつぼ・く
され節等の不具合部分が表れた木材において、少なくと
も前記不具合部分に、当該不具合部分を隠蔽可能な厚さ
の半透過性のシートを貼り付けて、前記不具合部分を覆
い、更に、エンボスにより模様を形成した後に、前記半
透過性のシートの上に着色を施し、透明樹脂で塗装する
ことを特徴とする化粧材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4233481A JP2942070B2 (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 化粧材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4233481A JP2942070B2 (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 化粧材およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06115298A JPH06115298A (ja) | 1994-04-26 |
JP2942070B2 true JP2942070B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=16955687
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4233481A Expired - Lifetime JP2942070B2 (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 化粧材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2942070B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6244784U (ja) * | 1985-09-07 | 1987-03-18 | ||
JP3016034B2 (ja) * | 1990-09-19 | 2000-03-06 | 大日本印刷株式会社 | 化粧材シート及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-09-01 JP JP4233481A patent/JP2942070B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06115298A (ja) | 1994-04-26 |
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