JPH0243043A - 化粧材の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、サイドボード等の木製家具や、壁材等の建材
などとして好適に用いられる化粧材とその製造方法に関
し、木材に、加飾印刷の施された透明性を発揮する紙材
または不織布を積層し、この紙材または不織布上に透明
塗膜を形成することによって、新規な質感を木材に付与
して低級材の商品価値を高めるようにしたものである。

「従来の技術」 従来より化粧材として、■木材に象眼を埋め込んで塗装
を施した化粧材、■木材の表面に直接あるいは下塗り後
にグラビアオフセット印刷を施したあと上塗りを施した
化粧材、■木材の表面に直接あるいは塗装後にシルク印
刷した化粧材などが提供されている。

「発明が解決しようとする課題」 前記■の化粧材は、コストが高い問題があった。

また前記■の化粧材にあっては、多品種少量生産に適さ
ない問題があった。

前記■の化粧材にあっては、シルク印刷層によって木材
の表面がほとんど隠蔽されてしまい木質感が損なわれる
問題があった。

「発明の目的」 本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、安価に製造
でき、多品種少量生産に適し、かつ木質感豊かで新規な
質感を備えた化粧材を提供することを目的とする。

「課題を解決するための手段」 前記目的を達成するために、本発明の化粧材においては
、木材に、加飾模様の描かれた透明性を発揮する紙材ま
たは不織布を積層し、この紙材または不織布上に透明塗
膜を形成した。

木材には、バーズアイ、亀甲杢を有するカエデ、サペリ
などの貴重材を含む各種のものを利用できるが、メープ
ルやカバ丸ムキ単板などの安価な低級材を用いると、そ
の商品価値を大幅に向上できる点で好ましい。

この木材は、無垢の木材であっても、合板等の改良木材
であっても良く、また予めテーブル等の形状に加工され
ていても良い。また木材は、無処理のものであっても良
いが、着色処理や各種の劣化防止処理が施されたもので
あっても良い。

また特許請求の範囲でぃう“透明性を発揮する紙材また
は不織布”とは、該紙材または不織布上に透明塗膜を形
成するために用いる塗料や、該紙材または不織布を木材
に張り合わせる際に必要に応じて用いる接着剤がこれら
紙材または不織布に浸透して硬化した状態、いわゆる濡
れ色となった状態のとき、透明または半透明である紙材
や不織布を示す。また当然、前記のように濡れ色となる
前の状態でも透明または半透明であるような紙材または
不織布をも含む。このような透明性を発揮する紙材また
は不織布の具体例としては、和紙や薄手の不織布を例示
することができる。

この紙材または不織布と木材との張り合わせは、透明性
を有する接着剤によって好適に行なわれるが、紙材また
は不織布上に塗膜を形成するために塗布される塗料が紙
材または不織布に浸透してこれが硬化することによって
も紙材または不織布と木材とを張り合わせることができ
る。

この紙材または不織布には、木目、大理石模様、抽象柄
、文字などの適宜な加飾模様が描かれている。加飾模様
は、紙材または不織布の一部に描かれても、全体に描か
れても良い。また加飾模様は、多色であっても単色であ
ってら良い。加飾模様を描くインクには、各種のものを
利用できるが、紙材または不織布上に塗膜を形成する際
に用いる塗料の溶剤や、紙材または不織布を木材に張り
合わせる際に必要に応じて用いられる接着剤の溶剤に対
する耐性を有するものを用いる必要がある。また紙材あ
るいは不織布の全体に加飾模様を描く場合は、透明性を
有するインクを用いることが望ましい。加えてインクに
、耐光性のある金属系のものを用いると、独特な質感を
得ることができる。

紙材または不織布を木材に張り合わせる際に必要に応じ
て用いられる接着剤は、完全透明または半透明であるこ
とが必要である。そのような接着剤としては、尿素系、
スチレン・ブタジェン・う）＜−（ＳＢＲ）−尿素系、
酢酸ビニル系、エポキシ樹脂系、ビニルウレタン系など
各種のものを例示できる。

この紙材または不織布上に積層される透明塗膜は、透明
性を有する樹脂によって形成された層である。この塗膜
を形成する樹脂としては、ウレタン系樹脂、アルキッド
系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂等の各種のものを例
示できる。この塗膜は、透明性を失わない程度に着色さ
れたものであっても良い。特にパール顔料で塗膜を着色
した場合には、独特の質感を得ることができる。

この化粧材の製造方法としては、木材表面に、透明性を
有する接着剤を塗布したのち、加飾模様の印刷された透
明性を発揮する紙材または不織布を積層して接着し、つ
いで透明性を有する塗料を塗布する方法がある。

紙材・不織布を木材表面に接着する際には、ホットプレ
スやコールドプレスを利用することが望ましい。

塗料の塗布は、！工程で行うこともできるが、下塗り工
程、上塗り工程等の複数の工程に別けて行うこともでき
る。また塗布手段としては、フローコーター法、ロール
コータ法、フィルム法等を利用することができる。

このようにして塗膜を形成したあとには、必要に応じて
研削（サングーストップ）、鏡面仕上げ（クローズドボ
アー）、オーブンボアー等の仕上げ処理を行う。

「作用　」 本発明の化粧材は、紙材または不織布が透明あるいは半
透明であって視認し難い状態であるので、紙材または不
織布上に描かれた加飾模様が木材の表面に厚き上かって
、木材の表面の木目に加飾模様が立体的に重なった状態
に見えるものとなる。

また塗膜が鏡面仕上げされたものの場合は、塗膜のレン
ズ効果によって、質感が向上される。

また本発明の化粧材においては印刷適性に優れた紙材ま
たは不織布に加飾模様が描かれているので、微細で鮮明
な加飾模様を木材表面に容易に施すことができる。

「実施例」 以下、図面を参照して本発明の化粧材を詳しく説明する
。

第１図は、本発明の化粧材の第１実施例を示すもので、
図中符号１は木材である。この木材１は、ポリウレタン
樹脂に染顔料を添加した処理剤でカバ丸ムキ単板を着色
処理してなるものである。

この本＋ｔ１の表面には、薄手の不織布２が張り合わさ
れている。この不織布２は後述する塗膜４が形成された
状態で透明性を発揮するものである。

この不織布２には、抽象的な加飾模様３が耐光性を有す
る金属色のインクで印刷されている。

この不織布２上には、塗膜４が形成されている。

この塗膜４は若干着色されたバール調を呈する透明な不
飽和ポリエステル樹脂によって形成されている。またこ
の塗膜４の表面は鏡面仕上げされている。

この化粧材は次のように製造された。

まずカバ丸ムキ単板に、ポリウレタン樹脂と染顔料とか
らなる着色剤をロールコータ法で塗布して木材ｌとした
。ついでこの木材ｌの表面に酢酸ビニル系の接着剤を塗
布した。

これとは別に、薄手の不織布２を準備し、これに金属色
のインクを用いて加飾模様３をグラヒアオフセット印刷
した。

ついでこの加飾模様３の施された不織布２を前記接着剤
の塗布された木材１に重ねてホットプレスし、不織布２
と木材ｌとを張り合わせた。

この後、染顔料とパール顔料の添加された透明性を有す
る不飽和ポリエステル系の塗料を、フローコーター法で
不織布２上に下塗りし、ついでさらに顔料の添加されて
いない不飽和ポリエステル系透明塗料を上塗りして塗膜
４を形成した。

この後塗膜４の表面を薄く研削し、ついで鏡面仕上げし
て第１図に示す化粧材を完成した。

この化粧材は、塗装を施した段階で不織布２が透明にな
って見えなくなり、不織布２に描かれた加飾模様３が、
木材ｌの表面に重ねて描かれたような外観となった。ま
た加飾模様３は木材ｌの表面から浮き上がり立体的な状
態となり、元のカバ丸ムキ単板からは予想できない高級
感豊かなものとなった。

またこの化粧材は、鏡面仕上げされた塗膜４のレンズ効
果によって、より高級な質感を呈するものとなっていた
。

またこの化粧材においては、加飾模様３を不織布２に印
刷したので、加飾模様３を微細かつ鮮明に描くことがで
き、高品質なものとなった。

「発明の効果」 以上説明したように本発明の化粧材は、木材に、加飾模
様の描かれた透明性を発揮する紙材または不織布が積層
され、この紙材または不織布上に透明塗膜が形成された
ものなので、木材の表面の自然な木目に加飾模様が立体
的に重なって描かれたような外観となる。

従って、本発明の化粧材は、不均一さとか独特の照りと
かを有する天然木の良さと人工的な加飾模様とが調和し
た、新規な質感を発揮するものとなる。

また本発明の化粧材においては、印刷適性に優れた紙材
あるいは不織布に加飾模様が描かれているので、微細で
鮮明な模様を木材表面に施すことができる。従って本発
明の化粧材は、高品質なものとなる。

また本発明の化粧材は、加飾模様が施された紙材または
不織布が木材に積層されてなるものなので、安価に製造
し得るものとなる。

さらに、本発明の化粧材によれば、紙材または不織布に
描く加飾模様を変えることによって、容易にその外観を
変化させることができるので、柄材えの自由度が高く、
多品種少潰生産に適したものとなる。

そして請求項１の化粧材の製造方法として、木材表面に
、透明性を有する接着剤を塗布したのち、加飾模様の施
された透明性を発揮する紙材または不織布を積層して接
着し、ついで透明性を有する塗料を塗布する製造方法を
採用することによって、新規な質感を備えた化粧材を容
易に製造することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の化粧材の一実施例を示す断面図である
。 ！・・・木材、　　　　２・・・不織布、３・・加飾模
様、 ４・・塗膜

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）木材に、加飾模様の描かれた透明性を発揮する紙
   材または不織布が積層され、この紙材または不織布上に
   透明塗膜が形成されたことを特徴とする化粧材。
2. （２）木材表面に、透明性を有する接着剤を塗布したの
   ち、加飾模様の印刷された透明性を発揮する紙材または
   不織布を積層して接着し、ついで透明性を有する塗料を
   塗布することを特徴とする化粧材の製造方法。