JP2574114B2 - 特殊加工化粧合板 - Google Patents

特殊加工化粧合板

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JP2574114B2
JP2574114B2 JP5163512A JP16351293A JP2574114B2 JP 2574114 B2 JP2574114 B2 JP 2574114B2 JP 5163512 A JP5163512 A JP 5163512A JP 16351293 A JP16351293 A JP 16351293A JP 2574114 B2 JP2574114 B2 JP 2574114B2
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veneer
plywood
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修 丸山
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NANKAI PURAIUTSUDO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、主として家具の造作
材や住宅の内装材などに用いられる特殊加工化粧合板に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、上記の用途に適したものとし
て、天然木化粧合板(いわゆる突板)とよばれるものが
ある。これは、複数の単板を貼りあわせた普通合板の表
面に、厳選された優良天然木の板材からごく薄くスライ
ス状に剥ぎとった薄単板を貼りあわせたものである。
【0003】この突板は、その薄単板の表面に、優良天
然木特有のいわゆる柾目、板目とよばれる美麗な木目模
様が良好に表われており、またその色相も全面にわたっ
てほぼ同系で整っているので、見栄えが良く高級感もあ
り商品価値の高いものとなっている。
【0004】ところで、近年では、優良天然木の不足が
深刻化してきている。また、世界的にも天然資源の有効
利用や節約を積極的に図る動向にある。このような実情
を背景として、突板の安定供給、適正価格維持がむずか
しくなってきている。
【0005】これに比べて、普通合板の単板などに多く
用いられているいわゆる下級木材は、供給量が安定して
おり、価格も廉価である。
【0006】そこで、優良天然木の代わりにこの下級木
材を用いた特殊加工化粧合板を開発することが産業上有
利と考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、下級木材の場
合、優良天然木とは異なり、美麗な木目模様が明瞭に表
われていないことが多い。加えて、その表面には、大き
さや色の濃さのまちまちな導管の断面や導管口が多数存
在していたり、色相も部分部分で異なっていることが多
く、全体の見栄えが良好なものとは言いがたい。
【0008】このため、優良天然木の代わりに単に下級
木材を置き換えただけの特殊加工化粧合板では、従来の
突板のように高級感のある外観性を期待することがむず
かしく、安価ではあるが商品価値が低いものとなってし
まうという問題があった。
【0009】また、前に述べたように、下級木材の表面
には導管口などが散在しているほか、粗雑な繊維が多く
毛羽立っていることも多い。このため、塗装などの化粧
仕上前に、表面研磨を行っても、いわゆるレイズグレー
ンなどの発生によって、着色、塗装などを良好におこな
うことがむずかしいという問題もあった。
【0010】この発明は、これらの問題を解決するため
に創作されたもので、天然木の代わりにいわゆる下級木
材を使用した安価な特殊加工化粧合板でありながら、下
級木材の本来もっている木の質感を損なうことなくその
外観性の向上を図り、また化粧仕上も良好とすることの
できる特殊加工化粧合板を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の特殊加工化粧
合板は、上記の課題を解決するために、普通合板の表面
に、砥の粉が均一に混入された接着剤によって、未漂白
のパルプを含み半透過性を備えた薄葉紙を貼りあわせた
ことを特徴としている。
【0012】
【作用】この発明の特殊加工化粧合板に用いられる薄葉
紙は、未漂白のパルプを含んでいる。パルプの原料は木
材なので、普通合板の表面と薄葉紙とが同系の薄茶色と
なっている。薄葉紙のこの薄茶色相が一種のフィルター
となって、普通合板の表面に表われている導管の断面や
導管口、まちまちな色相などを目立たないものとし、全
体の見栄えを改善する。
【0013】また、薄葉紙を貼りあわせるための接着剤
には、砥の粉が均一に混入されているので、下級木材の
表面の微小で雑多な導管や導管口を埋めて、あるいは覆
って隠す働きをする。そして、この砥の粉は薄葉紙の原
料の一部となっている未漂白のパルプおよび下級木材と
同色相をもっているので、薄葉紙の表面に表われる色相
は、同調されたものとなる。
【0014】さらに、下級木材の表面の毛羽立ちもこの
砥の粉によって抑えることができ、化粧仕上の際のサン
ディングを容易なものとすることができる。
【0015】
【実施例】以下に、この発明の特殊加工化粧合板の実施
例を、図面にもとづいて説明する。
【0016】図1において、1は特殊加工化粧合板(以
下、単に化粧合板という)で、基材2の表面に表層材3
を積層させて貼りあわせた普通合板が基礎となってい
る。
【0017】基材2は、裏単板4と中単板5とをカゼイ
ングルー(接着剤)6によって貼りあわせたものであ
る。これらの裏単板4および中単板5は、いずれも下級
木材であるラワン系木材から得られており、それぞれの
繊維質が互いに直交しあうように積層されている。
【0018】表層材3は、ラワン系木材からロータリー
レース(木材加工機械)によって薄くスライス状に剥ぎ
とった薄単板で、その繊維質が中単板5の繊維質と直交
するようにして中単板5にカゼイングルー6によって貼
りあわされている。
【0019】この表層材3の表面は、スクレーパー、ベ
ルトサンダーなどの研磨機によって表面研磨がなされて
いる。
【0020】この表面研磨後の表層材3の表面には、図
5に示すように、導管7aや導管口7bが比較的乱雑に
存在しており、また不揃い(濃淡)な色模様8a、8b
も散見されている。
【0021】11は、未漂白のパルプ(機械パルプ)を
約30〜60%含んだ坪量40g/m2以下の薄葉紙
で、その表面側は裏面側(表層材3側)に比べて滑らか
な平滑面加工がされている。
【0022】また、この薄葉紙11は、薄茶色を呈して
しかも半透過性とされ、その薄茶色は、表層材3の色相
と同系のものとなっている。
【0023】この薄葉紙11は、表層材3の表面の全面
にわたって塗布された酢酸ビニル系の接着剤12によっ
て表層材3に貼りつけられている。
【0024】その接着剤12には、木材の素地調整など
に広く用いられる砥の粉13が均一に混入されている。
【0025】接着剤12は、薄葉紙11に含浸した場
合、薄葉紙11の薄茶色の色相を淡いものとするが、薄
葉紙11がこれによって完全に透明化することはなく、
その半透過性は薄茶色の色相を呈しているものである。
【0026】14は、化粧仕上としてのクリアラッカー
(透明塗装層)で、薄葉紙11の表面に全面にわたって
施されている。
【0027】次に、このような構成の化粧合板1の作用
について説明する。
【0028】表層材3の表面に貼りつけられている薄葉
紙11は、未漂白のパルプを含んでいる。パルプの原料
は木材なので、表層材3の表面と薄葉紙11とは同系の
薄茶色となっている。薄葉紙11のこの薄茶色相が一種
のフィルターとなって、表層材3の表面に表われている
導管7a、導管口7bや、色模様8a、8bなどを目立
たないものとし、全体の見栄えを改善している。
【0029】つまり、接着剤12が含浸された薄葉紙1
1は、表層材3のラワン系木材としての自然な色相をさ
ほど損なわない状態で、その半透過性によって、表層材
3の導管7aや色模様8a、8bを、一定の範囲内の大
きさや濃さに抑えて表層材3の表面に表す。したがっ
て、図2に示すように、薄葉紙11の表面には、大きさ
や濃淡のばらつきの幅が小さく抑えられて模様的な統一
の少なさが緩和されたあらたな導管7cや色模様8cが
表われることとなる。
【0030】また、薄葉紙11を表層材3に貼りあわせ
るための接着剤12には、砥の粉13が均一に混入され
ているので、図3に示すように、微小で雑多な導管9や
導管口10を埋めてあるいは覆って隠す働きをする。
【0031】しかも、砥の粉13は薄葉紙11の原料の
一部となっている未漂白のパルプおよび表層材3と同色
相をもっているので、薄葉紙11の表面に表われる色相
は、同調されたものとなっている。
【0032】さらに、図4に示すように、表層材3の表
面にある粗雑な繊維21や導管口10付近で発生してい
るレイズグレーン22は、砥の粉13によって毛羽立ち
が矢印方向に阻止されている。これによって、表層材3
の表面のサンディングを容易におこなうことができ、良
好な化粧仕上を得ることができる。
【0033】なお、近時では、優良天然木の供給量不足
などに対応して、薄単板の厚さを極薄(0.2mm程
度)にした突板も開発されているが、普通合板側の不必
要な木肌が化粧面に表われてしまう場合もある。この不
具合も、この発明における薄葉紙、接着剤を適用するこ
とで緩和することができる。
【0034】なお、この実施例では、下級木材としてラ
ワン系木材を挙げたが、他にアピトン、タンギールなど
の輸入材、ヒバ、スギなどの針葉樹、ブナなどの広葉樹
など多種のものがある。
【0035】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明によれ
ば、天然木の代わりにいわゆる下級木材を使用した安価
な特殊加工化粧合板でありながら、下級木材の本来もっ
ている木の質感を損なうことなくその外観性の向上を図
り、また化粧仕上も良好とすることのできる特殊加工化
粧合板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る特殊加工化粧合板の構
成を示す断面図である。
【図2】同薄葉紙の表面に表われたあらたな模様を示す
平面図である。
【図3】同接着剤層の拡大断面図である。
【図4】同接着剤および薄葉紙の働きを示す説明図であ
る。
【図5】下級木材から得られた表層材の表面を示す平面
図である。
【符号の説明】
1 特殊加工化粧合板 2 基材 4 裏単板 5 中単板 3 表層材 11 薄葉紙 12 接着剤 13 砥の粉 14 クリアラッカー(化粧仕上)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 普通合板の表面に、砥の粉が均一に混入
    された接着剤によって、未漂白のパルプを含み半透過性
    を備えた薄葉紙を貼りあわせたことを特徴とする特殊加
    工化粧合板。
JP5163512A 1993-07-01 1993-07-01 特殊加工化粧合板 Expired - Lifetime JP2574114B2 (ja)

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JPH0716984A JPH0716984A (ja) 1995-01-20
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Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
柳下正著 実用木材加工全書第9巻《特殊合板》P228 森北出版株式会社 昭和43年10月10日発行

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