JPH0795926B2 - 色滲みのないペースト状デザート食品 - Google Patents

色滲みのないペースト状デザート食品

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JPH0795926B2
JPH0795926B2 JP62018724A JP1872487A JPH0795926B2 JP H0795926 B2 JPH0795926 B2 JP H0795926B2 JP 62018724 A JP62018724 A JP 62018724A JP 1872487 A JP1872487 A JP 1872487A JP H0795926 B2 JPH0795926 B2 JP H0795926B2
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至 田村
俊 横井
治 稲波
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T Hasegawa Co Ltd
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T Hasegawa Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、多層状ペースト食品等に代表されるペースト
状デザート食品に配合して、隣接層への色素の滲み出し
による層境界面不鮮明化現象などのトラブルを防止でき
る優れた着色剤に関する。
(ロ)従来の技術 多層状ペースト食品、例えば、ババロア類、プデイング
類、ヨーグルト類、その他類似物の如きペースト食品に
於いて、複数の層を積み重ねた状態で形成された多層状
ペースト食品、例えば容器に充填された多層状ペースト
食品が各種市販されており、これら複数層の少なくとも
一層が、多層状ペースト食品用のソース類もしくはフル
ーツプレザーブ類で形成されたものが知られている。
このような多層状ペースト食品に於いて、複数の各層の
互いに隣接する境界面が不鮮明な場合には多層状ペース
ト食品の美観及び嗜好感が悪くなるので、層界面を鮮明
に形成することが重要である。
ところが、一旦、層界面が鮮明に形成した多層状ペース
ト食品の該界面が、経時的に不鮮明化するトラブルがあ
る。特に、多層状ペースト食品用のソース類もしくはフ
ルーツプレザーブ類を使用する場合、その色調を鮮明に
するために着色剤を配合することが多いが、配合された
着色剤が該ソース類もしくはフルーツプレザーブ類含有
層から隣接する層へ滲みだして多層状ペースト食品の層
界面の鮮明さを失わせるトラブルがある。
かかるトラブルを回避する方法として、本発明者等は、
先にモナスカスに属する公知のモナスカス色素生産菌の
生産する公知の水難溶性乃至水不溶性モナスカス色素を
分子量約3000以上の水溶性乃至水易分散性の蛋白質及び
/又はペプチド類で処理したモナスカス色素を有効成分
として含有し、多層状ペースト食品用のソース類もしく
はフルーツプレザーブ類に配合することを特徴とする着
色剤を提案した(特開昭57−208949号公報)。
本発明者等は、上記提案に引き続き、水難溶性乃至水不
溶性のモナスカス色素に代えて、水可溶性色素を利用し
たペースト状デザート食品用着色剤の開発研究を行って
きた。
水溶性色素による着色物からの脱色防止法としては、例
えば、着色寒天ゲルを調整する際に、寒天溶液にカゼイ
ネイトとラクトン類を加えて水溶液を作り、これに着色
料を加えて加熱し、溶液中に溶存する着色料をカゼイン
に吸着させることにより、着色寒天からの着色料の溶出
拡散を防止する着色寒天の脱色防止法が開示されている
(特公昭61−41540号公報)。
しかしながらこの提案は、着色寒天からの色素の溶出を
防止する方法に関するものであって、該着色寒天を乾燥
して他の飲食品の着色剤として利用するなどということ
には全く言及もしていないし示唆もしていない。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 本発明者等は、先の提案を更に改善し、水溶性色素全般
を利用する多層状ペースト食品をはじめとする広い範囲
のペースト状デザート食品における上記色滲みのトラブ
ルを克服する方法を開発すべく研究をおこなってきた。
(ニ)問題点を解決するための手段 その結果、水溶性色素を水不溶性蛋白質に染着せしめた
着色蛋白質質を、例えば、水及びアルコールにて洗浄
後、乾燥、粉砕することによって得られる該着色蛋白質
の乾燥物が、多層状ペースト食品用ソース類もしくはフ
ルーツプレザーブ類をはじめとするペースト状デザート
食品の隣接層との接触界面における経時的な不鮮明化の
トラブル解消をはじめとして、各種の飲食品における上
記類似のトラブルの克服に優れた効果を示すことを発見
した。
従って、本発明の目的は、優れた適合性と界面不鮮明化
防止性とを示し、多層状ペースト食品用のソース類もし
くはフルーツブレザーブ類等の多層状デザート類を包含
して、ペースト状デザート食品のための着色に特に有用
な着色剤を提供するにある。
本発明の上記目的及び更に多くの他の目的ならびに利点
は、以下の記載から一層明らかとなるであろう。
本発明においては、可食性の水溶性色素であって、且つ
蛋白質染着性のある色素であれば、合成もしくは天然た
とえば動植物起源のいかなる種類の水溶性色素も利用す
ることができ、例えば食用赤色2号、同3号、同102
号、同104号、同105号及び第106号;食品黄色4号及び
同5号;食用緑色3号;食用青色1号及び同2号等の合
成タール系色素;カカオ色素、クチナシ黄色素、クチナ
シ青色素、クチナシ緑色素、グレープスキン色素、コチ
ニール色素、紫トウモロコシ色素、紫キャベツ色素、シ
ソ色素、ハイビスカス色素、レッドビート色素、紅花色
素、ラック色素、ターメリック色素、カラメル色素等の
天然色素及び上記例示した如き水溶性色素類の任意の混
合物を例示することができる。
また本発明において利用することのできる水不溶性蛋白
質としては、例えば、カゼイン、小麦グルテン、大豆蛋
白、絹フィブロイン及びケラチン等の動植物性水溶性蛋
白質もしくはペプタイド及びこれらの任意の混合物を例
示することができる。
次に、本発明の好ましい一実施態様を例示すれば、前記
した如き天然及び/又は合成水溶性色素1重量部に、前
記した如き不溶性蛋白質のたとえば約0.2〜約10重量部
を加え、水又は、任意の含水率、好ましくは約50〜約90
%の水を含有する例えば、メタノール、エタノール、グ
リセリン及びプロピレングリコール等の水混和性アルコ
ール類含水物等の溶媒の存在下に接触処理することによ
って、水溶性色素を水不溶性蛋白質に染着せしめた着色
蛋白質を得ることができる。
該溶媒の配合量も適宜に選択することができるが、好ま
しくは、前記水不溶性蛋白質が浸るに充分な量、例え
ば、水不溶性蛋白質の重量に基づいて約0.5〜約10倍量
の如き配合量を例示することができる。
この際、溶媒に予め水溶性色素を溶解した溶液を調製
し、そこへ水不溶性蛋白質を加えるか、或いは、溶媒に
水不溶性蛋白質を分散させたところへ水溶性色素を添加
し、接触処理する等の任意の態様を採用することができ
る。
かかる接触処理の条件も任意に選択することができる
が、好ましくは、水溶性色素、水不溶性蛋白質及び水性
溶媒の混合物を、例えば、室温乃至使用溶媒の沸点温度
にて、例えば、約30分〜約15時間静置もしくは攪拌条件
下に接触せしめる如き態様を例示することができる。
接触処理終了後、色素を吸着した水不溶性蛋白質を、例
えば濾過、遠心分離等の適宜の固液分離手段により分離
して、本発明の着色蛋白質を得ることができる。該着色
蛋白質は、そのまま乾燥粉砕或いは水もしくはエタノー
ル等で洗浄し、未吸着の色素を除去して乾燥粉砕するこ
とができる。
その際、接触処理を終了した混合物をそのまま、或いは
該混合物に所望により水或いは、デキストリン、アラビ
アガム、澱粉、ゼラチン等の賦形剤を加え、噴霧乾燥、
ドラム乾燥、真空乾燥等の任意の公知乾燥手段によって
乾燥することにより本発明の着色剤を得ることができ
る。又、該着色剤は、粉末状のほかに、フレーク、顆
粒、粒など他の任意の乾燥物形状であることができる。
(ニ)作用 本発明着色剤は、水溶性色素を固定化すなわち水不溶化
したものであり、多層状ペースト食品等の特定層に配合
して着色した場合にも、隣接層への色素の滲みだしによ
る境界面の不鮮明化等のトラブルを防止し、任意の層に
任意の着色をしたものを接触させることが可能となる。
(ホ)実施例 以下、実施例により本発明の数態様を更に詳しく説明す
る。
実施例 1. コチニール色素10部、水30部及び明ばん15部を混合溶解
し、その溶液に水不溶性大豆蛋白(ニューフジプロE:不
二製油、フジピュリナ)10部を加え、約85℃にて1時間
加熱する。次いでこれに水50部を加え、95℃で15分間加
熱殺菌後冷却する。瀘紙濾過後、得られた着色蛋白を温
水で洗浄し乾燥、粉砕して本発明の着色剤11gを得た
(本発明品1)。
実施例 2. クチナシ青色素10部及び水25部を混合溶解した溶液に、
カゼイン10部を加えて混合後、室温にて15時間静置し
た。この混合物による水50部及びクエン酸2部を85℃に
て15分間加熱殺菌した。冷却後濾紙濾過し、得られた着
色蛋白を60%エタノールを用いて洗浄し未吸着の色素を
除き、乾燥粉砕して本発明の着色料11gを得た(本発明
品2)。
実施例3. 冷凍苺300gを粉砕してペースト状としたものに水300g及
びペクチン10gと砂糖400gの均一混合物を加え、加熱攪
拌してペクチンを溶解させストロベリーソースを調製し
た。
得られたストロベリーソースを2等分し、一方の500gに
実施例1で得られた着色料(本発明品1)5gを添加し均
一に混合した。残りのストロベリーソース500gに実施例
1で使用した未処理のコチニール色素1g及び明ばん0.5g
を添加し(比較品1)、夫々加熱溶解して好ましい色調
のストロベリーソースを得た。
次に、100mlのビーカーにハードヨーグルト各100gを入
れ、表面を平坦にした上に上記ストロベリーソースを夫
々10gを載せて広げ、二層フルーツヨーグルトを調製
し、冷蔵庫に保管して経時的に色滲みの状態を観察し
た。その結果を第1表に示す。
第1表の結果から明らかな如く、本発明品は全く色滲み
を認めなかったが、比較品は激しい色滲みのために商品
価値がなくなった。
実施例4. 市販のプレーンヨーグルト100gに実施例2で得た本発明
品2の着色料0.3gを添加し、均一に混合して着色ヨーグ
ルトを調製した。同様にして実施例2で用いた未処理の
クチナシ青色素(比較品2)0.1gを添加した着色ヨーグ
ルトを調整し、実施例3と同様に、二層フルーツヨーグ
ルトを調製し、冷蔵庫に保管して経時的に色にじみの状
態を観察した。その結果を第2表に示す。
第2表の結果から明らかな如く、本発明品は色滲みを認
めなかったが、比較品は著しい色滲みをおこしていた。
実施例5. 食用赤色色素3号1部を水50部に溶解し、この溶液に水
不溶性大豆蛋白15部を加えて混合後室温で15時間静置し
た。次いでこれに水60部及びクエン酸2部を加え、85℃
にて10分間加熱殺菌後冷却した。得られた混合物を直ち
に噴霧乾燥して本発明の着色料15部を得た(本発明品
3)。
実施例6. クランベリーピューレ200g,砂糖250g、水飴150g及び水4
00gの混合物にペクチン5gを添加し、加熱攪拌してペク
チンを完全に溶解させた。得られたクランベリーソース
を2等分し、一方に実施例5で得た本発明品3の着色料
3gを添加し、他方に食用赤色色素3号(比較品3)を0.
1g添加し、夫々均一に混合して色調の良いクレンベリー
ソースを調製した。
次いで上記2種のソースを、予め100mlのビーカーに調
整しておいた各100gのハードヨーグルトの表面に夫々10
gずつ載せて広げ、実施例3と同様に冷蔵庫の中に保存
して、経時的に色滲みの状態を観察した。
その結果を第3表に示す。
第3表の結果から明らかな如く、本発明の着色剤を添加
した二層ヨーグルトは境界面が鮮明であったが、未処理
の色素を添加した比較品は下層のハードヨーグルトの層
まで赤色色素が滲みだし、その境界線は不明確であり著
しく美観を損ね、商品価値を失っていた。
(ト)発明の効果 実施例で示した様に、本発明になる水溶性色素を水不溶
性蛋白質に染着せしめた着色蛋白質の乾燥物からなる着
色剤は、それ自体からの色素の溶出が極めて少なく、例
えばババロア類、プディング類、ヨーグルト類その他の
類似のペースト状デザート食品、殊に多層状ペースト食
品類の着色剤として添加した場合も着色層から他の層へ
の色素の滲みだしが無く、鮮明な境界面を長期間に亙っ
て保持する効果がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性色素を水不溶性蛋白質に染着せしめ
    た着色蛋白質の乾燥物を配合したことを特徴とする色滲
    みのないペースト状デザート食品。
JP62018724A 1987-01-30 1987-01-30 色滲みのないペースト状デザート食品 Expired - Lifetime JPH0795926B2 (ja)

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JPS63188363A JPS63188363A (ja) 1988-08-03
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