JPH0794349B2 - コンクリート構造物表面保護層の施工法 - Google Patents
コンクリート構造物表面保護層の施工法Info
- Publication number
- JPH0794349B2 JPH0794349B2 JP1189984A JP18998489A JPH0794349B2 JP H0794349 B2 JPH0794349 B2 JP H0794349B2 JP 1189984 A JP1189984 A JP 1189984A JP 18998489 A JP18998489 A JP 18998489A JP H0794349 B2 JPH0794349 B2 JP H0794349B2
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- concrete structure
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Description
【発明の詳細な説明】 (発明が属する技術分野) 本発明は、コンクリート構造物の表面に、コンクリート
の風化や中性化を防止するためのセメントペーストによ
る保護層を施工する技術に関するものである。
の風化や中性化を防止するためのセメントペーストによ
る保護層を施工する技術に関するものである。
(発明の課題とその特徴点) 通常のクンクリート構造物は、施工上の都合により、セ
メントの化学反応に必要な量の倍近い多量の水を用いた
軟練りのコンクリートによらざるを得ないため、施工直
後から表面のコンクリートの中性化がはじまり易く、ま
た、コンクリート中の水分蒸発により収縮クラックが発
生して、構造物の強度に問題が生じるのみならず、クラ
ックから浸入した雨水により鉄筋に錆が生じ、それによ
ってコンクリートの被り厚の部分が爆裂する等して、構
造耐力が著しく減少する場合も生ずるものである。した
がって、軟練りのコンクリートによらざるを得ない通常
のコンクリート構造物では、特に表面保護が重視されな
ければならないが、従来は単に化粧をすることのみが考
えられて、近年問題になっている酸性雨等によるコンク
リートの中性化に対する考慮は殆どなされていない状態
である。
メントの化学反応に必要な量の倍近い多量の水を用いた
軟練りのコンクリートによらざるを得ないため、施工直
後から表面のコンクリートの中性化がはじまり易く、ま
た、コンクリート中の水分蒸発により収縮クラックが発
生して、構造物の強度に問題が生じるのみならず、クラ
ックから浸入した雨水により鉄筋に錆が生じ、それによ
ってコンクリートの被り厚の部分が爆裂する等して、構
造耐力が著しく減少する場合も生ずるものである。した
がって、軟練りのコンクリートによらざるを得ない通常
のコンクリート構造物では、特に表面保護が重視されな
ければならないが、従来は単に化粧をすることのみが考
えられて、近年問題になっている酸性雨等によるコンク
リートの中性化に対する考慮は殆どなされていない状態
である。
本発明は、前記実情に鑑み、コンクリート構造物の表面
に、特にコンクリートの中性化を防止するのに有効なセ
メントペーストによる保護層を確実に形成する方法を提
供することを目的としているものであって、その構造上
の特徴は特許請求の範囲に記載したとおりである。
に、特にコンクリートの中性化を防止するのに有効なセ
メントペーストによる保護層を確実に形成する方法を提
供することを目的としているものであって、その構造上
の特徴は特許請求の範囲に記載したとおりである。
すなわち、本発明は、予め、水を吸収しないように下地
処理をしたコンクリート構造物の表面に、セメントの化
学反応に必要なだけの少量の水を使用したセメントペー
スト層を施し、その後直ちに、このセメントペースト層
の表面に、該層からの水分蒸発を防止する被覆層を設け
ることにより、セメントペースト層を化学的に完全に熟
成硬化させ、コンクリート本体と一体化させて、コンク
リート本体の風化や中性化を確実に防止することができ
るセメントペーストによる表面保護層を形成するように
したものである。
処理をしたコンクリート構造物の表面に、セメントの化
学反応に必要なだけの少量の水を使用したセメントペー
スト層を施し、その後直ちに、このセメントペースト層
の表面に、該層からの水分蒸発を防止する被覆層を設け
ることにより、セメントペースト層を化学的に完全に熟
成硬化させ、コンクリート本体と一体化させて、コンク
リート本体の風化や中性化を確実に防止することができ
るセメントペーストによる表面保護層を形成するように
したものである。
因みに、このような目的でセメントペースト層を施して
も、その後直ちにシート等による被覆層を設けない場合
には、薄く塗られたセメントペースト層は、亀甲状に割
れて全く強度が出ないものであり、被覆層を設けると、
通常のモルタルと比べて2倍以上の接着強度が得られる
ことが實験上確かめられている。
も、その後直ちにシート等による被覆層を設けない場合
には、薄く塗られたセメントペースト層は、亀甲状に割
れて全く強度が出ないものであり、被覆層を設けると、
通常のモルタルと比べて2倍以上の接着強度が得られる
ことが實験上確かめられている。
なお、請求項(2)の発明のように、この被覆層の形成
を、表面にコンクリートの結合材料であるセメントの粉
体が圧接・付着されている合成樹脂のシートを用いて行
うと、このシートをセメントペースト層の表面に押し当
てたときに、シートの表面に圧接・付着されているセメ
ントがセメントペースト層の表面の水分を吸収して化学
反応を起こし、接着剤を使用しないでシートをセメント
ペースト層の表面に緊密・一体的に接着させることがで
きる。
を、表面にコンクリートの結合材料であるセメントの粉
体が圧接・付着されている合成樹脂のシートを用いて行
うと、このシートをセメントペースト層の表面に押し当
てたときに、シートの表面に圧接・付着されているセメ
ントがセメントペースト層の表面の水分を吸収して化学
反応を起こし、接着剤を使用しないでシートをセメント
ペースト層の表面に緊密・一体的に接着させることがで
きる。
(発明の実施態様の説明) 図面において、1はコンクリート構造物、2はセメント
ペースト層、3は被覆層である。
ペースト層、3は被覆層である。
本発明では、予め、水を吸収しないように下地処理をし
たコンクリート構造物1の表面に、セメントの化学反応
に必要なだけの少量の水を使用したセメントペースト層
2を施し、その後直ちに、このセメントペースト層2の
表面に、該層からの水分蒸発を防止する被覆層3を形成
する。
たコンクリート構造物1の表面に、セメントの化学反応
に必要なだけの少量の水を使用したセメントペースト層
2を施し、その後直ちに、このセメントペースト層2の
表面に、該層からの水分蒸発を防止する被覆層3を形成
する。
コンクリート構造物1の表面の下地処理は、セメントペ
ースト層2の含有水分がコンクリート構造物1に吸い取
られないようにするものであって、例えば、表面に適量
の水を撒いて湿気を与えたり、モルタル接着剤を塗布し
て遮水層を形成したりして行われる。
ースト層2の含有水分がコンクリート構造物1に吸い取
られないようにするものであって、例えば、表面に適量
の水を撒いて湿気を与えたり、モルタル接着剤を塗布し
て遮水層を形成したりして行われる。
セメントペースト層2は、具体的には水セメント比が35
%程度のセメントペーストから成り、その厚さは4〜5m
m程度である。
%程度のセメントペーストから成り、その厚さは4〜5m
m程度である。
被覆層3は、例えば、合成樹脂、ゴムまたは金属等から
成る膜体の貼着、膜体構成材の塗布または吹き付け等に
よって形成される。
成る膜体の貼着、膜体構成材の塗布または吹き付け等に
よって形成される。
なお、被覆層3の形成を、表面にコンクリートの結合材
料であるセメントが圧接・付着されている合成樹脂のシ
ートを用いて行うと、前述のような利点があるが、この
シートは、例えば、成形機を出たばかりの柔らかい熱可
塑性合成樹脂のシートを、1対の回転ロールで挟んで送
り出す際に、、回転ロールの表面にセメントの粉体を供
給することにより、作ることができる。
料であるセメントが圧接・付着されている合成樹脂のシ
ートを用いて行うと、前述のような利点があるが、この
シートは、例えば、成形機を出たばかりの柔らかい熱可
塑性合成樹脂のシートを、1対の回転ロールで挟んで送
り出す際に、、回転ロールの表面にセメントの粉体を供
給することにより、作ることができる。
被覆層3は、セメントペースト層2からの水分の蒸発を
防止し、セメントペースト層2を熟成硬化させるための
ものであるから、後で除去する場合でも、少なくともセ
メントペーストの4週強度が出る程度の期間、そのまま
にしておくことが必要である。
防止し、セメントペースト層2を熟成硬化させるための
ものであるから、後で除去する場合でも、少なくともセ
メントペーストの4週強度が出る程度の期間、そのまま
にしておくことが必要である。
(発明の効果) 本発明によれば、「骨材を混ぜないセメントだけの層
で、水セメント比が小さいため、通常のモルタルと比べ
て2倍以上の接着強度が期待でき、コンクリートよりも
密実で、収縮亀裂もなく、吸水性が極めて少ないので、
雨水の浸入を防いでコンクリートの風化を防止し、ま
た、強アルカリ性であるから、雨水のみならず火災に対
してもコンクリートの中性化を防ぎ、コンクリート本体
の強度劣化を防ぐことができる」というセメントペース
ト層による優れたコンクリート構造物表面保護層を施工
することができる。
で、水セメント比が小さいため、通常のモルタルと比べ
て2倍以上の接着強度が期待でき、コンクリートよりも
密実で、収縮亀裂もなく、吸水性が極めて少ないので、
雨水の浸入を防いでコンクリートの風化を防止し、ま
た、強アルカリ性であるから、雨水のみならず火災に対
してもコンクリートの中性化を防ぎ、コンクリート本体
の強度劣化を防ぐことができる」というセメントペース
ト層による優れたコンクリート構造物表面保護層を施工
することができる。
そして、特に、請求項2の発明は、被覆層の形成を、表
面にセメントの粉体が圧接・付着されている合成樹脂の
シートを用いて行うので、このシートをセメントペース
ト層に押し当てるだけでセメントペースト層に緊密・一
体的に接着された被覆層を形成することができ、被覆層
の形成が強固かつ確実である。
面にセメントの粉体が圧接・付着されている合成樹脂の
シートを用いて行うので、このシートをセメントペース
ト層に押し当てるだけでセメントペースト層に緊密・一
体的に接着された被覆層を形成することができ、被覆層
の形成が強固かつ確実である。
図面は本発明の実施態様を説明するための断面図であ
る。 図中、1:コンクリート構造物、2:セメントペースト層、
3:被覆層。
る。 図中、1:コンクリート構造物、2:セメントペースト層、
3:被覆層。
Claims (2)
- 【請求項1】予め、水を吸収しないように下地処理をし
たコンクリート構造物の表面に、セメントの化学反応に
必要なだけの少量の水を使用したセメントペースト層を
施し、その後直ちに、このセメントペースト層の表面
に、該層からの水分蒸発を防止する被覆層を形成するこ
とを特徴とするコンクリート構造物表面保護層の施工
法。 - 【請求項2】被覆層の形成を、表面にコンクリートの結
合材料であるセメントの粉体が圧接・付着されている合
成樹脂のシートを用いて行う請求項(1)記載のコンク
リート構造物表面保護層の施工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1189984A JPH0794349B2 (ja) | 1989-07-20 | 1989-07-20 | コンクリート構造物表面保護層の施工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1189984A JPH0794349B2 (ja) | 1989-07-20 | 1989-07-20 | コンクリート構造物表面保護層の施工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0354177A JPH0354177A (ja) | 1991-03-08 |
JPH0794349B2 true JPH0794349B2 (ja) | 1995-10-11 |
Family
ID=16250456
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1189984A Expired - Lifetime JPH0794349B2 (ja) | 1989-07-20 | 1989-07-20 | コンクリート構造物表面保護層の施工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0794349B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05340212A (ja) * | 1992-06-05 | 1993-12-21 | Sumitomo Electric Ind Ltd | セラミックス製アジャスティングシム |
JP5835390B2 (ja) * | 2014-03-26 | 2015-12-24 | 積水ハウス株式会社 | 基礎構造 |
CN105155795A (zh) * | 2015-08-24 | 2015-12-16 | 山东金色童年股份有限公司 | 一种磁力道具墙及其制作方法和应用 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5640824Y2 (ja) * | 1976-01-20 | 1981-09-24 | ||
JPS5438322A (en) * | 1977-08-31 | 1979-03-22 | Nippon Tokushu Toryo Co Ltd | Method of coloring and dressing thick slate |
JPS5472218A (en) * | 1977-11-19 | 1979-06-09 | Nippon Tokushu Toryo Co Ltd | Method of making colored pressed cement roof tile |
JPH07102874B2 (ja) * | 1986-06-19 | 1995-11-08 | 日本ジツコウ株式会社 | コンクリ−ト構造物の防食ライニング方法 |
-
1989
- 1989-07-20 JP JP1189984A patent/JPH0794349B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0354177A (ja) | 1991-03-08 |
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Legal Events
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