JPH0793189B2 - 薄膜el素子用発光膜の作製方法 - Google Patents
薄膜el素子用発光膜の作製方法Info
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- JPH0793189B2 JPH0793189B2 JP61191295A JP19129586A JPH0793189B2 JP H0793189 B2 JPH0793189 B2 JP H0793189B2 JP 61191295 A JP61191295 A JP 61191295A JP 19129586 A JP19129586 A JP 19129586A JP H0793189 B2 JPH0793189 B2 JP H0793189B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は薄膜EL素子用発光膜の作製方法、さらに詳細に
は表面が平坦で、高結晶性のZnS、ZnSe薄膜発光層の作
製方法に関する。
は表面が平坦で、高結晶性のZnS、ZnSe薄膜発光層の作
製方法に関する。
情報処理装置の発達に伴い、平面形表示素子の一つとし
て薄膜エレクトロルミネッセンス(EL)素子の研究が盛
んに行われている。薄膜EL素子では、発光色に応じて適
当な物質をドーピングしたZnSやZnSeなどの薄膜を発光
層として用いるのが一般的である。
て薄膜エレクトロルミネッセンス(EL)素子の研究が盛
んに行われている。薄膜EL素子では、発光色に応じて適
当な物質をドーピングしたZnSやZnSeなどの薄膜を発光
層として用いるのが一般的である。
ZnSやZnSeの薄膜の作製方法としては、これまで電子ビ
ーム蒸着法やスパッタ法が用いられてきたが、最近、よ
り一層特性の改善を目的とし、アトミックレイヤエピタ
キシ(ALE)法や、分子線ビームエピタキシ(MBE)法、
有機金属気相成長法(MOCVD)法などが用いられるよう
になってきている。
ーム蒸着法やスパッタ法が用いられてきたが、最近、よ
り一層特性の改善を目的とし、アトミックレイヤエピタ
キシ(ALE)法や、分子線ビームエピタキシ(MBE)法、
有機金属気相成長法(MOCVD)法などが用いられるよう
になってきている。
特に、MOCVD法は、大面積の膜を安価に作製できるとい
う特徴があり、また最近ではZnS:Mn黄橙色薄膜EL素子で
6000 cd/m2以上の高輝度を示し、さらにマージンが大
きく安定なメモリ特性を有するものが作製されたり(文
献:K.Hirabayashi et al;Jpn.J.Appl.Phys.25(1986),
711およびK.Hirabayashi et al;Jpn.J.Appl.Phys.25(1
986)L379)、ZnS:TbF3緑色薄膜EL素子では500cd/m2以
上の高輝度が得られる(文献:平林他、1986年春、応物
予稿集、P617)など、高性能EL素子用発光膜の有力な作
製手段としての地位を確立しつつある。
う特徴があり、また最近ではZnS:Mn黄橙色薄膜EL素子で
6000 cd/m2以上の高輝度を示し、さらにマージンが大
きく安定なメモリ特性を有するものが作製されたり(文
献:K.Hirabayashi et al;Jpn.J.Appl.Phys.25(1986),
711およびK.Hirabayashi et al;Jpn.J.Appl.Phys.25(1
986)L379)、ZnS:TbF3緑色薄膜EL素子では500cd/m2以
上の高輝度が得られる(文献:平林他、1986年春、応物
予稿集、P617)など、高性能EL素子用発光膜の有力な作
製手段としての地位を確立しつつある。
このような従来の典型的MOCVD法を実施するための装置
を第1図に示す。
を第1図に示す。
この図より明らかなように気相反応室1内には基板2を
載置するためのサセプタ3が形成されており、このサセ
プタ3は回転可能になっている。さらに、反応室1上部
には、この反応室1内に原料ガスである亜鉛のアルキル
化物ガスを導入するためのノズル41、硫黄またはセレン
水素化物を導入するためのノズル42が形成されていると
ともに、さらに発光中心を導入するためのノズル43が備
えられた構造になっている。
載置するためのサセプタ3が形成されており、このサセ
プタ3は回転可能になっている。さらに、反応室1上部
には、この反応室1内に原料ガスである亜鉛のアルキル
化物ガスを導入するためのノズル41、硫黄またはセレン
水素化物を導入するためのノズル42が形成されていると
ともに、さらに発光中心を導入するためのノズル43が備
えられた構造になっている。
このようなMOCVD装置において発光膜を製造する場合、
まず、たとえばRFコイルに高周波電源を流すことによっ
てサセプタ3を加熱し、基板2を所定温度にする。その
後、ノズル41、ノズル42、さらにはノズル43より、それ
ぞれ亜鉛のアルキル化物ガス、硫黄またはセレン水素化
物ガス、発光中心となる不純物、たとえばマンガン、テ
ルビウム、サマリウムなどを含むガスを反応室1に導入
し、気相反応によって、発光中心を含むZnSまたはZnSe
薄膜を基板2上に形成させるものである。
まず、たとえばRFコイルに高周波電源を流すことによっ
てサセプタ3を加熱し、基板2を所定温度にする。その
後、ノズル41、ノズル42、さらにはノズル43より、それ
ぞれ亜鉛のアルキル化物ガス、硫黄またはセレン水素化
物ガス、発光中心となる不純物、たとえばマンガン、テ
ルビウム、サマリウムなどを含むガスを反応室1に導入
し、気相反応によって、発光中心を含むZnSまたはZnSe
薄膜を基板2上に形成させるものである。
しかしながら、亜鉛のアルキル化物ガスと硫黄またはセ
レンの水素化物を原料とするZnSまたはZnSeのMOCVD成長
においては、これらのガスが反応性に富んでいるため、
基板2に到達する前に前記原料ガスが反応してしまい、
その結果、ZnS、ZnSeの薄膜表面が荒れたり、膜の結晶
性が悪くなったりする欠点があった。したがって、従来
のMOCVD法で得られたZnSやZnSe膜を発光層に用いた薄膜
EL素子は発光が散乱しやすく、かつ駆動電力が高いとい
う欠点があった。
レンの水素化物を原料とするZnSまたはZnSeのMOCVD成長
においては、これらのガスが反応性に富んでいるため、
基板2に到達する前に前記原料ガスが反応してしまい、
その結果、ZnS、ZnSeの薄膜表面が荒れたり、膜の結晶
性が悪くなったりする欠点があった。したがって、従来
のMOCVD法で得られたZnSやZnSe膜を発光層に用いた薄膜
EL素子は発光が散乱しやすく、かつ駆動電力が高いとい
う欠点があった。
本発明は上述の点に鑑みなされたものであり、反応室に
おける原料ガス間の基板到達前における反応を抑制する
ことによって、薄膜表面が平坦で、結晶性が良好な薄膜
EL素子用発光膜を作製する方法を提供することを目的と
する。
おける原料ガス間の基板到達前における反応を抑制する
ことによって、薄膜表面が平坦で、結晶性が良好な薄膜
EL素子用発光膜を作製する方法を提供することを目的と
する。
したがって、本発明による薄膜EL素子用発光膜の作製方
法は、亜鉛のアルキル化物ガスと硫黄またはセレンの水
素化物ガスを反応室で気相中で反応させて、基板上に薄
膜EL素子の発光層である硫化亜鉛またはセレン化亜鉛の
薄膜を成長させる薄膜EL素子発光膜の作製方法におい
て、前記反応室を複数の副反応室に分割するとともに、
前記亜鉛のアルキル化物ガスと硫黄またはセレンの水素
化物ガスをそれぞれ別の副反応室に導入し、前記基板を
順次各副反応室に移動させることによりZnSまたはZnSe
の薄膜を成長させることを特徴とするものである。
法は、亜鉛のアルキル化物ガスと硫黄またはセレンの水
素化物ガスを反応室で気相中で反応させて、基板上に薄
膜EL素子の発光層である硫化亜鉛またはセレン化亜鉛の
薄膜を成長させる薄膜EL素子発光膜の作製方法におい
て、前記反応室を複数の副反応室に分割するとともに、
前記亜鉛のアルキル化物ガスと硫黄またはセレンの水素
化物ガスをそれぞれ別の副反応室に導入し、前記基板を
順次各副反応室に移動させることによりZnSまたはZnSe
の薄膜を成長させることを特徴とするものである。
本発明によ薄膜EL素子用発光膜の作製方法によれば、前
記ZnS、ZnSe発光層を形成する原料ガスをそれぞれ別々
の副反応室に導入するため、原料ガス相互の基板到達前
における反応が抑制され、平坦な表面を有し、かつ結晶
性の良好な発光層を作製できるという利点がある。
記ZnS、ZnSe発光層を形成する原料ガスをそれぞれ別々
の副反応室に導入するため、原料ガス相互の基板到達前
における反応が抑制され、平坦な表面を有し、かつ結晶
性の良好な発光層を作製できるという利点がある。
第2図は本発明による方法を実施するためのMOCVD装置
の概略図であるが、この装置を用いて、亜鉛のアルキル
化物としてジメチル亜鉛(DMZ)、硫黄の水素化物とし
て硫化水素(H2S)を使用し、ZnS薄膜を作製する場合を
例として説明する。
の概略図であるが、この装置を用いて、亜鉛のアルキル
化物としてジメチル亜鉛(DMZ)、硫黄の水素化物とし
て硫化水素(H2S)を使用し、ZnS薄膜を作製する場合を
例として説明する。
第2図において、1は反応室、2は基板、3はサセプ
タ、41、42、43、44は原料ガスあるいは水素ガスを導入
するためのノズル、5は反応室1を分割する仕切板、6
は蓋、A、B、C、Dは副反応室を示している。
タ、41、42、43、44は原料ガスあるいは水素ガスを導入
するためのノズル、5は反応室1を分割する仕切板、6
は蓋、A、B、C、Dは副反応室を示している。
この図より明らかなように、このMOCVD成長装置は、反
応室1は仕切板5によって4つの副反応室A、B、C、
Dに分割されており、基板2を支持するサセプタ3はそ
の仕切板5の下方に設けられているとともに、回転可能
になっており、前記基板2がそれぞれの副反応室A、
B、C、Dに導入可能になっている。それぞれの副反応
室A、B、C、Dの蓋6にはそれぞれ、原料ガスを導入
する原料ガスあるいは水素を導入するノズル41、42、4
3、44が備えられており、、前記それぞれの副反応室に
水素あるいは原料ガスのいずれかを導入できるようにな
っている。
応室1は仕切板5によって4つの副反応室A、B、C、
Dに分割されており、基板2を支持するサセプタ3はそ
の仕切板5の下方に設けられているとともに、回転可能
になっており、前記基板2がそれぞれの副反応室A、
B、C、Dに導入可能になっている。それぞれの副反応
室A、B、C、Dの蓋6にはそれぞれ、原料ガスを導入
する原料ガスあるいは水素を導入するノズル41、42、4
3、44が備えられており、、前記それぞれの副反応室に
水素あるいは原料ガスのいずれかを導入できるようにな
っている。
この装置を使用して薄膜EL素子用発光膜を製造する場
合、まず図示されていないRFコイル(反応室外側にあ
る)に高周波電流を流すことによりサセプタ3を加熱
し、このサセプタ3上に支持されている基板2を所定温
度に加熱する。
合、まず図示されていないRFコイル(反応室外側にあ
る)に高周波電流を流すことによりサセプタ3を加熱
し、このサセプタ3上に支持されている基板2を所定温
度に加熱する。
その間、反応室1内の副反応室A、B、C、Dの全室に
はノズル41、42、43、44を介して水素を充填しておく。
反応室内が充分水素で置換され、かつ基板温度が所定の
温度になったら、前記副反応室Aには、ノズル41よりDM
Z、副反応室Cにはノズル43よりH2Sを、副反応室B、D
にはそれぞれノズル42および44より水素を供給する。
はノズル41、42、43、44を介して水素を充填しておく。
反応室内が充分水素で置換され、かつ基板温度が所定の
温度になったら、前記副反応室Aには、ノズル41よりDM
Z、副反応室Cにはノズル43よりH2Sを、副反応室B、D
にはそれぞれノズル42および44より水素を供給する。
原料ガラス導入当初、副反応室A、すなわちDMZ雰囲気
中にあった基板2をサセプタ3の回転により、水素、H2
S、水素、DMZ(副反応室B→C→D→A)と、次々に各
雰囲気を通すことによって、基板2上にZnS薄膜を成長
させる。副反応室BおよびDに水素を供給するのは、仕
切板5付近でのDMZとH2Sの反応を防ぐためである。
中にあった基板2をサセプタ3の回転により、水素、H2
S、水素、DMZ(副反応室B→C→D→A)と、次々に各
雰囲気を通すことによって、基板2上にZnS薄膜を成長
させる。副反応室BおよびDに水素を供給するのは、仕
切板5付近でのDMZとH2Sの反応を防ぐためである。
ここで、薄膜EL素子用発光膜にZnS膜を用いる場合、発
光中心となる不純物(マンガン、テルビウム、サマリウ
ムなど)をドーピングする必要があるが、本発明による
方法の場合、ノズル41、42、43、44のいずれかのノズル
よりこれらの不純物を含むガラスをZnS膜成長中に副反
応室に導入すればよい。
光中心となる不純物(マンガン、テルビウム、サマリウ
ムなど)をドーピングする必要があるが、本発明による
方法の場合、ノズル41、42、43、44のいずれかのノズル
よりこれらの不純物を含むガラスをZnS膜成長中に副反
応室に導入すればよい。
また、各原料ガラスの供給速度、成長圧力などを適当に
制御することにより、原料ガラスの混合が起こらないよ
うにすることができれば、副反応室の数はAとCに相当
する2つでよいことは明らかである。
制御することにより、原料ガラスの混合が起こらないよ
うにすることができれば、副反応室の数はAとCに相当
する2つでよいことは明らかである。
上述のような有機金属気相成長法によって、発光層を作
製する場合、基板温度は、このましくは300〜500℃であ
るのがよい。300℃未満であると薄膜形成速度が遅すぎ
て良好な薄膜が成長しない虞があり、500℃を超えると
高品質の膜が形成しない虞があるからである。
製する場合、基板温度は、このましくは300〜500℃であ
るのがよい。300℃未満であると薄膜形成速度が遅すぎ
て良好な薄膜が成長しない虞があり、500℃を超えると
高品質の膜が形成しない虞があるからである。
また、反応系の真空度としては0.1〜760Torrであるのが
よい。0.1Torr未満であると薄膜形成速度が遅すぎて良
好な膜を形成しない虞があるからである。
よい。0.1Torr未満であると薄膜形成速度が遅すぎて良
好な膜を形成しない虞があるからである。
さらに反応室に亜鉛のアルキル化物を導入するときの導
入速度は、好ましくは1×10-5〜4×10-5mol/分である
のがよい。1×10-5mol/分未満であると薄膜形成速度が
遅すぎて、実用的ではなく、また4×10-5mol/分を超え
ると膜質が悪くなる虞がある。
入速度は、好ましくは1×10-5〜4×10-5mol/分である
のがよい。1×10-5mol/分未満であると薄膜形成速度が
遅すぎて、実用的ではなく、また4×10-5mol/分を超え
ると膜質が悪くなる虞がある。
前記亜鉛のアルキル化物としては、本発明において基本
的に限定されるものではない。たとえばジメチル亜鉛の
他、ジエチル亜鉛などを使用できる。
的に限定されるものではない。たとえばジメチル亜鉛の
他、ジエチル亜鉛などを使用できる。
また、前記硫黄またはセレン水素化物の導入速度は3.3
〜14×10-5mol/分であるのがよい。3.3×10-5mol/分未
満であると、膜形成速度が遅すぎて、実用的ではなく、
また14×10-5mol/分を超えると膜質が悪くなる虞がある
からである。
〜14×10-5mol/分であるのがよい。3.3×10-5mol/分未
満であると、膜形成速度が遅すぎて、実用的ではなく、
また14×10-5mol/分を超えると膜質が悪くなる虞がある
からである。
また、サセプタ3の回転速度は1〜30r.p.mであるのが
好ましい。サセプタの回転速度が1r.p.m未満であると、
良質の薄膜ができない虞があり、また、30r.p.mを超え
ると、同様に良質な膜ができない虞がある。
好ましい。サセプタの回転速度が1r.p.m未満であると、
良質の薄膜ができない虞があり、また、30r.p.mを超え
ると、同様に良質な膜ができない虞がある。
また水素の副反応質への供給速度は、前記原料ガスが混
合しないような量を供給するのがよい。このため0.5
/分以上であるのが好ましい。
合しないような量を供給するのがよい。このため0.5
/分以上であるのが好ましい。
次に本発明の実施例について説明する。
実施例 第2図に示すような装置を使用して、下記の作製条件で
ガラス基板2上にZnS膜を作製した。発光中心として、
トリカルボニルメチルシクロペンタジエニルマンガン
(TCM)をノズル41よりDMZと混合して供給した。
ガラス基板2上にZnS膜を作製した。発光中心として、
トリカルボニルメチルシクロペンタジエニルマンガン
(TCM)をノズル41よりDMZと混合して供給した。
〔作製条件〕 基板2上の温度・・・300〜500℃ 反応炉1内の真空度・・・0.1〜760Torr ノズル41より副反応室AへのDMZ供給速度・・・1〜
4×10-5mol/分 ノズル43から副反応室CへのH2S供給速度・・・3.3×
14×10-5mol/分 ノズル42、ノズル44より副反応室B、Dへの水素供給
速度・・・それぞれ1/分 サセプタの回転速度・・・1〜30r.p.m 上記〜の各条件に設定したところ、副反応室AとC
内でそれぞれ原料ガスが熱分解し、亜鉛と硫黄ができ、
基板2上に到達し、亜鉛と硫黄の原子層が交互に成長
し、成長操作を継続した結果、マンガンをドーピングし
たZnS薄膜(ZnS:Mn膜)を作製することができた。
4×10-5mol/分 ノズル43から副反応室CへのH2S供給速度・・・3.3×
14×10-5mol/分 ノズル42、ノズル44より副反応室B、Dへの水素供給
速度・・・それぞれ1/分 サセプタの回転速度・・・1〜30r.p.m 上記〜の各条件に設定したところ、副反応室AとC
内でそれぞれ原料ガスが熱分解し、亜鉛と硫黄ができ、
基板2上に到達し、亜鉛と硫黄の原子層が交互に成長
し、成長操作を継続した結果、マンガンをドーピングし
たZnS薄膜(ZnS:Mn膜)を作製することができた。
得られたZnS:Mn膜の表面は光干渉色を呈する平坦な面に
なっており、良好な膜であることを示していた。また結
晶性をX線回析によって比較したところ、従来の方法に
より作製いたものよりも良好な結晶性の膜ができあがっ
ていることが判明した。さらに、本発明の方法で作製し
たZnS:Mn膜を用いて薄膜EL素子を作製したところ、反応
室を仕切らずに作製したZnS:Mn膜を用いた場合に比べて
薄膜の平坦性が良いため、耐圧が高く、かつ高結晶であ
ることから、低電圧駆動のEL素子が実現できた。
なっており、良好な膜であることを示していた。また結
晶性をX線回析によって比較したところ、従来の方法に
より作製いたものよりも良好な結晶性の膜ができあがっ
ていることが判明した。さらに、本発明の方法で作製し
たZnS:Mn膜を用いて薄膜EL素子を作製したところ、反応
室を仕切らずに作製したZnS:Mn膜を用いた場合に比べて
薄膜の平坦性が良いため、耐圧が高く、かつ高結晶であ
ることから、低電圧駆動のEL素子が実現できた。
なお、硫化水素をセレン化水素に変更した場合も同様な
方法で高結晶のZnSe:Mn膜が基板2上に成長でき、薄膜E
L素子化したところ、従来に比較して高性能のEL素子が
実現できた。
方法で高結晶のZnSe:Mn膜が基板2上に成長でき、薄膜E
L素子化したところ、従来に比較して高性能のEL素子が
実現できた。
以上説明したように、MOCVD法による薄膜EL素子用発光
膜の作製において、本発明による方法を用いることによ
り、原料ガス間の基板到達前における反応を防止でき、
その結果、平坦で高結晶のZnS、ZnSeの薄膜が作製でき
るという利点がある。さらに、それらの薄膜を使用し、
薄膜EL素子を製造したところ、高輝度、高耐圧、低電圧
駆動の平面型発光素子を実現でき、高性能長寿命の平面
型発光表示パネルを提供できるという利点がある。
膜の作製において、本発明による方法を用いることによ
り、原料ガス間の基板到達前における反応を防止でき、
その結果、平坦で高結晶のZnS、ZnSeの薄膜が作製でき
るという利点がある。さらに、それらの薄膜を使用し、
薄膜EL素子を製造したところ、高輝度、高耐圧、低電圧
駆動の平面型発光素子を実現でき、高性能長寿命の平面
型発光表示パネルを提供できるという利点がある。
第1図は従来のMOCVD法による成長装置の概略図、第2
図は本発明の方法を実施するための装置の一例の概略図
である。 1……反応室、2……基板、3……サセプタ、41、42、
43、44……ノズル、5……仕切板、A、B、C、D……
副反応室。
図は本発明の方法を実施するための装置の一例の概略図
である。 1……反応室、2……基板、3……サセプタ、41、42、
43、44……ノズル、5……仕切板、A、B、C、D……
副反応室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小沢口 治樹 茨城県那珂郡東海村大字白方字白根162番 地 日本電信電話株式会社茨城電気通信研 究所内 (56)参考文献 特開 昭60−151997(JP,A) 特開 昭60−216495(JP,A) 特開 昭60−216494(JP,A) 特開 昭61−260593(JP,A) 特開 昭62−31990(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】亜鉛のアルキル化物ガスと硫黄またはセレ
ンの水素化物ガスを反応室で気相中で反応させて、基板
上に薄膜EL素子の発光層である硫化亜鉛またはセレン化
亜鉛の薄膜を成長させる薄膜EL素子発光膜の作製方法に
おいて、前記反応室を複数の副反応室に分割するととも
に、前記亜鉛のアルキル化物ガスと硫黄またはセレンの
水素化物ガスをそれぞれの別の副反応室に導入し、前記
基板を順次各副反応室に移動させることによりZnSまた
はZnSeの薄膜を成長させることを特徴とする薄膜EL素子
用発光膜の作製方法。 - 【請求項2】前記副反応室の数を4つとし、対向する一
対の副反応室に水素を供給し、他の一対の副反応室のう
ちの一方に亜鉛のアルキル化物ガス、他方に硫黄または
セレンの水素化物ガスを供給することを特徴とする特許
請求の範囲第1項記載の薄膜EL素子用発光膜の作製方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61191295A JPH0793189B2 (ja) | 1986-08-15 | 1986-08-15 | 薄膜el素子用発光膜の作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61191295A JPH0793189B2 (ja) | 1986-08-15 | 1986-08-15 | 薄膜el素子用発光膜の作製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6348792A JPS6348792A (ja) | 1988-03-01 |
JPH0793189B2 true JPH0793189B2 (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=16272188
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61191295A Expired - Lifetime JPH0793189B2 (ja) | 1986-08-15 | 1986-08-15 | 薄膜el素子用発光膜の作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0793189B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0699082B2 (ja) * | 1990-05-01 | 1994-12-07 | 浜名鉄工株式会社 | 巻取ボビンの自動交換装置 |
DE4015377C2 (de) * | 1990-05-14 | 2002-08-14 | Truetzschler Gmbh & Co Kg | Vorrichtung zum Transport mindestens einer Kanne zwischen einer faserbandabliefernden Spinnereimaschine, z. B. Karde und einer faserbandgespeisten Spinnereimaschine, z. B. Strecke |
FR2946799B1 (fr) * | 2009-06-15 | 2012-03-02 | Astron Fiamm Safety | Diode et procede de realisation d'une diode electroluminescente organique incluant une couche de planarisation du substrat |
-
1986
- 1986-08-15 JP JP61191295A patent/JPH0793189B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6348792A (ja) | 1988-03-01 |
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