JPH0792965B2 - 記録媒体ロ−デイング機構 - Google Patents

記録媒体ロ−デイング機構

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JPH0792965B2
JPH0792965B2 JP61159119A JP15911986A JPH0792965B2 JP H0792965 B2 JPH0792965 B2 JP H0792965B2 JP 61159119 A JP61159119 A JP 61159119A JP 15911986 A JP15911986 A JP 15911986A JP H0792965 B2 JPH0792965 B2 JP H0792965B2
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JP
Japan
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cassette
cassette carrier
racks
recording medium
moved
Prior art date
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JP61159119A
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源一 飯塚
厚博 熊谷
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication of JPH0792965B2 publication Critical patent/JPH0792965B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明記録媒体ローディング機構を以下の項目に従って
説明する。
A.産業上の利用分野 B.発明の概要 C.背景技術[第10図、第11図] D.発明が解決しようとする問題点[第10図、第11図] E.問題点を解決するための手段 F.実施例 a.VTRの概要[第2図乃至第5図、第8図] b.支持体[第3図乃至第5図] d.テープカセットローディング機構[第1図乃至第9
図] d−1.駆動部[第3図] d−2.摺動体[第2図乃至第6図、第8図] d−2−a.主部[第2時図乃至第6図、第8図] d−2−b.カセットキャリア支持手段[第3図、第4
図、第6図] d−3.カセットキャリア[第1図乃至第5図、第7図乃
至第9図] d−3−a.カセット載置板[第1図乃至第3図、第5
図、第7図、第8図] d−3−b.側板[第1図乃至第4図、第7図乃至第9
図] d−3−c.ラック[第1図、第4図、第7図乃至第9
図] d−3−d.蓋起し[第1図乃至第3図、第5図、第7
図、第8図] d−3−e.カセットキャリアの支持[第2図乃至第4
図、第8図、第9図] d−4.カセットキャリア及び摺動体の移動 d−4−a.ローディング方向への移動 d−4−b.アンローディング方向への移動 d−5.検出スイッチ[第8図] d−6.カセットキャリアのラックの位相ズレの修正動作
[第8図、第9図] d−7、テープカセットのローディング動作及びアンロ
ーディング動作 d−7−a.ローディング動作 d−7−d.アンローディング動作 G.発明の効果 (A.産業上の利用分野) 本発明は新規な記録媒体ローディング機構に関する。詳
しくは、支持体に移動自在に支持されイジェクト位置と
ローディング完了位置との間を移動されると共に互いに
移動方向と直交する方向に離間して位置されかつ移動方
向に沿って延び支持体側に支持された2つの送りギヤと
各別に噛合する2つのラックを有し上記送りギヤが回転
されることによって移動される記録媒体搬送部材を備
え、記録媒体の記録再生部への装着は記録媒体搬送部材
に記録媒体を載置した状態で記録媒体搬送部材をローデ
ィング完了位置へと移動させることによって行なう記録
媒体ローディング機構、例えば、テープカセットや磁気
ディスクカセットのローディングが所謂リニアスケート
方式により行なわれるテープレコーダやディスクプレー
ヤ等における記録媒体ローディング機構に関するもので
あり、記録媒体搬送部材のラックの構造を改良すること
により、万が一2つのラックの移動の間にズレが生じて
も、記録媒体搬送部材の移動をやり直すことによって上
記位相のズレが自動的に修正されるようにした新規な記
録媒体ローディング機構を提供しようとするものであ
る。
(B.発明の概要) 本発明記録媒体ローディング機構は、支持体に移動自在
に支持されイジェクト位置とローディング完了位置との
間を移動されると共に互いに移動方向と直交する方向に
離間して位置されかつ移動方向に沿って延び支持体側に
支持された2つの送りギヤと各別に噛合する2つのラッ
クを有し上記送りギヤが回転されることによって移動さ
れる記録媒体搬送部材を備えた記録媒体ローディング機
構において、上記2つのラックの一方に歯欠部を設ける
ことにより、2つのラックの移動の間に万一位相のズレ
が生じても、記録媒体搬送部材の移動をやり直すことに
よって上記位相のズレが自動的に修正されるようにした
ものである。
(C.背景技術)[第10図、第11図] 近時、記録再生システムに使用される磁気テープや磁気
ディスク等の記録媒体はテープカセットや磁気ディスク
カセット等所定のカセットケースに収納されたものが多
い。
また、これらの記録媒体を使用する記録再生機器には、
通常、記録媒体の載置及び取出が行なわれるイジェクト
位置と記録媒体を記録再生部に装着するローディング完
了位置との間を移動される記録媒体搬送部材を備えた記
録媒体ローディング機構が設けられており、記録媒体の
記録再生部への装着は記録媒体搬送部材に記録媒体を載
置した状態で記録媒体搬送部材をローディング完了位置
へ移動させることによって行なうようになっている。
そして、このような記録媒体ローディング機構には、従
来から各種のものがあるが、その中の1つに、記録媒体
搬送部材にその移動方向に沿って延びかつ該移動方向と
直交する方向に離間して位置すると共に支持体側に支持
された2つの送りギヤと各別に噛合する2つのラックを
設け、上記送りギヤが回転されることによって記録媒体
搬送部材が移動されるようにしたものがある。
第10図及び第11図はそのような2つのラックと2つの送
りギヤを備えたテープカセットローディング機構の一例
aを概略的に示すものである。
同図において、bは外筺c(図面ではその前面板の一部
のみを示してある。)側に前後方向へ移動自在に支持さ
れた摺動体であり、該摺動体bにカセットキャリアdが
上下方向へ移動自在なるように支持されている。
カセットキャリアdは互いに左右方向に離間して位置す
る2枚の側板e、e′とその左右両側部が該2枚の側板
e、e′に取着されたカセット載置板fとを備え、側板
e、e′が摺動体bに上下方向へ摺動自在なるように支
持されている。また、側板e、e′の底面と前側面には
これら2つの面に連続して延びるラックg、g′が形成
されており、該ラックg、g′が外筺c側に支持された
2つの送りギヤh、h′と噛合されている。
尚、送りギヤh、h′はモータによって回転される回転
軸iの両端部に固定されている。
そして、カセットキャリアdはそのラックg、g′の後
端部が送りギヤh、h′と噛合される状態において外筺
c外へ突出するように位置するイジェクト位置に来てお
り、その状態から送りギヤh、h′が第10図における反
時計回り方向へ回転することによって第10図に1点鎖線
矢印で示すような略横倒L字形を成す移動軌跡に沿って
移動され、ラックg、g′の上端部が送りギヤh、hと
噛合する状態においてカセット載置板fに載置されたテ
ープカセットjを記録再生部に装着するローディング完
了位置に来ることになる。
尚、摺動体bはカセットキャリアdがその移動軌跡の水
平部を移動される間カセットキャリアdによって移動さ
れ、カセットキャリアdがイジェクト位置に来ることに
よってその略全部が外筺cの前面板kに形成された開口
部lから突出される引出し位置に到達し、また、カセッ
トキャリアdがイジェクト位置から移動軌跡の横倒L字
形の屈曲点位置まで移動されることによってその前面が
上記開口部lを閉塞するように位置する引込位置に到達
することになる。
(D.発明が解決しようとする問題点)[第10図、第11
図] 第10図及び第11図に示したテープカセットローディング
機構aは上記したように構成されているので、例えば、
摺動体bが引出し位置に来ている状態から摺動体を外筺
c内へ無理に押し込むようなことが行われると、カセッ
トキャリアdのラックg、g′が送りギヤh、h′をモ
ータによる負荷に抗して回転させながら後方へ移動され
ることになるため、ややもすると、ラックg、g′がそ
の歯が送りギヤh、h′の歯を1乃至複数越えて移動さ
れるということが起り得る。
また、この場合、左側のラックgが左側の送りギヤhの
歯を乗り越えて来た数と右側のラック8′が右側の送り
ギヤh′の歯を乗り越えて来た数とが互いに同じであれ
ば2つのラックg、g′の間の位相がずれることはない
が、ラックg、g′が送りギヤh、h′の歯を乗り越え
た数がそれぞれ異なると左右のラックg、g′の間の位
相がズレることになる。
すると、カセットキャリアdは移動軌跡中の水平部に位
置しているときは2枚の側板e、e′の位置が前後方向
にズレた姿勢となり、また、移動軌跡中の垂直部に位置
しているときは第11図に2点鎖線で示すように2枚の側
板e、eは上下方向における位置がズレた姿勢となる。
従って、カセットキャリアdがこのような状態でローデ
ィング完了位置に移動されて来るとテープカセットjは
両側部が上下方向にズレて位置する傾いた姿勢で記録再
生部に到達することになるので、テープカセットjが記
録再生部における所定のカセット装置位置に装着されな
いことになり、そのような状態からテープローディング
が行われた場合はテープローディング機構やテープカセ
ットjから引出されて行く磁気テープ等に様々なトラブ
ルが生じることになる。
また、一旦、ラックg、g′の間の位相にズレが生じる
と、テープカセットローディング機構aを分解しないで
この位相のズレを修正することはきわめて困難なことで
ある。
(E.問題点を解決するための手段) 本発明記録媒体ローディング機構は、上記した問題点を
解決するために、記録媒体搬送部材の2つのラックの一
方に1乃至複数の歯が除去された歯欠部を設けたもので
ある。
従って、本発明によれば、2つのラックの間に送りギヤ
と噛合された箇所にの位相のズレ生じると記録媒体搬送
部材がこれを構成する部材が有する剛性に抗して歪むこ
とになるため2つのラックに互いに反対方向への移動力
が生じることになるので、その状態において記録媒体搬
送部材の移動のやり直しが行われて一方のラックに形成
された歯欠部が一方の送りギヤと対向する位置まで来る
と、一方のラックは一方の送りギヤとの噛合から開放さ
れ前記移動力によって他方のラックとの間の位相が揃う
位置へと自動的に移動することになる。
(F.実施例) 以下に、本発明記録媒体ローディング機構の詳細を添付
図面に示した実施例に従って説明する。
尚、図面に示した実施例は、本発明記録媒体ローディン
グ機構をカセットローディング方式が所謂リニアスケー
ト方式であるビデオテープレコーダ(以下、「VTR」と
言う。)のテープカセットローディング機構に適用した
ものである。
(a.VTRの概要)[第2図乃至第5図、第8図] 1はVTRである。
2はVTR1の外筺であり、その前面板3が所定の表示窓や
操作ボタンが配置された操作パネルになっており、ま
た、左右方向(第2図における左斜め下方へ向う方向を
左側とし、右斜め上方へ向う方向を右側とする。また、
同図における右斜め下方へ向う方向を前側とし、左斜め
上方へ向う方向を後側とする。以下の説明において向き
を示すときはこの方向によるものとする。)に細長い開
口部4が形成されている。
5は外筺2内の上記開口部4と略対応する位置に固定さ
れた支持体6に前後方向へ摺動自在なるように支持され
た摺動体であり、該摺動体5にカセットキャリア7が上
下方向へ移動自在なるように支持されている。
そして、カセットキャリア7の左右両側板8、8′の底
面と前端面には上記2つの面に連続して延びるラック
9、9′が形成されると共に、これらラック9,9′が支
持体6に設けられた駆動部10によって回転される送りギ
ヤ11、11′と噛合されており、カセットキャリア7は上
記ラック9、9′が送りギヤ11、11′によって水平方向
へ送られることによって前後方向へ移動され、垂直方向
へ送られることによって上下方向へ移動されるようにな
っている。
また、摺動体5はカセットキャリア7が前後方向へ移動
される間該カセットキャリア7によってこれと一体的に
前後方向へ移動され、それによって、第4図に細い2点
鎖線で示すように、その前端面が外筺2に形成された前
記開口部4を塞ぐ位置(以下、「引込位置」と言う。)
と、第2図、第3図及び第5図に示し、また、第4図に
太い2点鎖線で示すようにその略全部が外筺2外へ引き
出された位置(以下、「引出位置」と言う。)との間を
移動されるようになっている。
そして、カセットキャリア7は摺動体5が引出位置に来
たとき、第2図乃至第5図等を見て良く解るように、そ
の大部分が外筺2外に、即ち、左右両側板8、8′の大
部分とカセットキャリア7の底部を構成しているカセッ
ト載置板12の全体が外筺2外にある位置(以下、「イジ
ェクト位置」と言う。)に達し、又、摺動体5が引込位
置に来ている状態において上下方向へ移動され、かつ、
その上下方向における移動ストロークの下端に来ること
によって第4図及び第5図に細い2点鎖線で示し、ま
た、第8図に実線で示す位置、即ち、カセット載置板12
に載置されたテープカセット13を後述する記録再生部に
装着する位置(以下、「ローディング完了位置」と言
う。)に達する。
従って、カセットキャリア7は略横倒L字状の移動軌跡
を移動することになり、テープカセット13のカセットキ
ャリア7に対する載置及び取出しはカセットキャリア7
がイジェクト位置に来ている状態で行なわれ、カセット
キャリア7にテープカセット13が載置された状態でカセ
ットキャリア7がローディング完了位置へと移動される
ことによりテープカセット13が記録再生部に装着される
ことになる。
(b.支持体)[第3図乃至第5図] 支持体6は下部シャーシと上部シャーシとから成る。
14は下部シャーシである。該下部シャーシ14は略板状に
形成された主部15と該主部15の後端から立ち上げ状に形
成された後壁16と図示しない前壁及び左右の側壁とから
成り、全体として見た形状がその上面が開口された略箱
型を成すように形成されている。
17は上部シャーシである。該上部シャーシ17はその外形
が下部シャーシ14の外形より略ひと回り程大きな略正方
形状を成すと共に、その正方形の4つの辺を成す前片1
8、後片19、左片20及び右片21により略枠状に形成され
ている。そして、左片20と右片21の後端部は後片19から
後方へ突出するように位置され、左片20の後端は右片21
の後端より稍後方に位置されており、それぞれの後端に
下方へ向けて突設されたガイド軸支持片22、22′(第3
図参照)が形成されている。
また、左片20及び右片21にはこれらの外側縁から下方へ
向けて屈曲された側片23、23′(第3図にその前端部の
みを示してある。)が形成され、かつ、該側片23、23′
の前端部は内側へ向けて略L字状に屈曲されたガイド軸
支持片23a、23′aに形成されている。
24、24′は摺動体5を摺動自在に支持するためのガイド
軸であり、該ガイド軸24、24′はその後端が前記後側の
ガイド軸支持片22、22′に支持され、その前端が前側の
ガイド軸支持片23a、23′aに支持されており、従っ
て、これら2本のガイド軸24、24′は上部シャーシ17の
左右両側部に前後方向へ延びる状態で配置されている。
25(第3図参照)は左側のガイド軸24の後端部に外嵌さ
れたコイルスプリングである。このコイルスプリング25
の作用については後述する。
26は桟であり、該桟26はその左右両端が左片20及び右片
21に連続されている。
そして、第3図を見て良く解るように、左片20及び右片
21の互いに対向する側縁のうち後片19と桟26との間の部
分のうち後部は他の部分より内側へ突出するように位置
されており、その部分に下方へ向けて略直角に屈曲され
たガイド片27、27′が形成され、該ガイド片27、27′の
前側縁27a、27′aは、第4図に示すように、側方から
見て略逆L字形に形成されている。尚、このガイド片2
7、27′はカセットキャリア7の前後方向への移動と上
下方向への移動とが連続されるときのカセットキャリア
7の移動方向を案内するための部材である。
そして、このように構成された上部シャーシ17はその後
片19が前記下部シャーシ14の後壁16の上端に載置され、
かつ、該後壁16にねじ止めされると共に、その側片23、
23′の前端寄りの位置に形成された取付片23b、23′b
が下部シャーシ14の図示しない側壁の上端部に形成され
た取付片にねじ止めされることによって、下部シャーシ
14に固定される。
しかして、下部シャーシ14と上部シャーシ17とが結合さ
れ、それによって、全体として略箱形を成す支持体6が
構成されると共に、支持体6の上端部の左右両側部に2
本のガイド軸24、24′が配置されることになる。
尚、下部シャーシ14の図示しない前壁と上部シャーシ17
の前片18との間には外筺2に形成された前記開口部4と
略同じ大きさの開口部が画成され、支持体6はその開口
部が外筺2の開口部4に後側から近接して対向する状態
で配置され、かつ、外筺2に固定されている。
(c.記録再生部)[第3図乃至第5図、第8図] 28は記録再生部である。
29は記録再生部28のベースとなるメカシャーシであり、
該メカシャーシ29は前記支持体6の下部シャーシ14の主
部15の上面に固定され、その後部の略中央部に図示しな
い回転磁気ヘッドを備えたヘッドドラム30が設けられて
おり、また、その前端寄りの部分に互いに左右方向に離
間して位置する2つのリール台31、31′が設けられてい
る。31a、31′aはリール台31、31′のリール係合軸で
ある。
そして、メカシャーシ29の前部には4本のカセット位置
決めピン32、32′及び33、33′が立設されており、これ
ら4本のカセット位置決めピン32、32′及び33、33′の
うち後側の2本のカセット位置決めピン32、32′はその
上端に略円錐状の挿入部32a、32′aが形成され、ま
た、前側の2本のカセット位置決めピン33、33′はメカ
シャーシ29の前端縁寄りの部分に位置されており、テー
プカセット13はそのカセットケース34がこれらカセット
位置決めピン32、32′及び33、33′上に載置されること
によって記録再生部28に対する高さが規定されると共
に、カセットケース34の底面に形成された図示しない2
つの位置決め孔に後側のカセット位置決めピン32、32′
の挿入部32a、32′aが挿入されることによって記録再
生部28に対する水平方向における位置決めが為されるこ
とになる。
35は蓋起し回動ピンであり、該蓋起し回動ピン35はメカ
シャーシ29の左側部の前後方向における略中央部から立
設された支持片36の上端部から右側へ向けて略水平に突
出するように設けられると共に、カセットキャリア7が
その水平方向の移動軌跡上に位置する状態においてカセ
ットキャリア7に設けられた後述する蓋起しの底面と略
同じ高さに位置されている。
(d.テープカセットローディング機構)[第1図乃至第
9図] 37はテープカセットローディング機構であり、該テープ
カセットローディング機構37は、前記摺動体5及びカセ
ットキャリア7と、カセットキャリア7を移動するため
の駆動部10及びカセット保持手段から成る。
(d−1.駆動部)[第3図] 38はモータであり、該モータ38は下部シャーシ14の図示
しない左側壁の後端部内面に取着されており、その回転
軸38aに駆動プーリ39が固定されている。
40は上記駆動プーリ39よりかなり大きな径を有する減速
プーリであり、該減速プーリ40はその右側に位置するギ
ヤ部41が一体に形成されると共に、下部シャーシ14から
略水平に突出されたプーリ支持軸42に回転自在に支持さ
れており、この減速プーリ40と駆動プーリ39との間に無
端状の伝達ベルト43が架け渡されている。
44及び45は上記減速プーリ40のギヤ部41の前側に位置さ
れた減速ギヤであり、これら2つの減速ギヤ44及び45は
下部シャーシ14の左側壁から突設されたギヤ支持軸46、
47に各別に、かつ、回転自在に支持されると共に、後側
の減速ギヤ44は比較的大きな径を有する大ギヤ44aと該
大ギヤ44aの右側に位置する比較的小さな径を有する小
ギヤ44bとが一体に形成されて成り、その大ギヤ44aが減
速プーリ40のギヤ部41と噛合され、また、その小ギヤ44
bが前側の減速ギヤ45と噛合されている。
しかして、モータ38が回転すると、その回転が減速プー
リ39−伝達ベルト43−減速プーリ40及びそのギヤ部41−
後側の減速ギヤ44という伝達系路を介して前側の減速ギ
ヤ45に伝達され、そのように伝達される間に所定の回転
速度に減速されることになる。
48は回転軸である。該回転軸48はその大部分が下部シャ
ーシ14の図示しない前壁に設けられた図示しない回転軸
支持部材に回転自在に支持されており、その左右両端寄
りの部分に前記送りギヤ11、11′が各別に固定され、更
に、その左端部に被駆動ギヤ49が固定され、該被駆動ギ
ヤ49が前記前側の減速ギヤ45と噛合されている。
従って、モータ38が回転すると被駆動ギヤ49が回転され
るので回転軸48が回転され、それによって送りギヤ11、
11′が回転されることになる。
尚、モータ38はカセットキャリア7をそのイジェクト位
置からローディング完了位置へと移動させるローディン
グが行なわれるときはVTR1を左側から見て時計回り方向
へ回転し、また、カセットキャリア7をローディング完
了位置からイジェクト位置へと移動させるアンローディ
ングが行なわれるときは反時計回り方向へ回転するよう
になっている。従って、送りギヤ11、11′はローディン
グが行なわれるときはVTR1を左側から見て反時計回り方
向へ回転され、アンローディングが行なわれるときは時
計回り方向へ回転されることになる。
(d−2.摺動体)[第2図乃至第6図、第8図] (d−2−a.主部)[第2図乃至第6図、第8図] 摺動体5はその主部が互いに左右方向に離間し、かつ、
略平行に対向し合う2枚の側板50、50′と該側板50、5
0′の前端間を連結する前板51とにより上下方向から見
て前後方向に長い略コ字形を成すように形成されてお
り、その幅、即ち、側板50と50′の外側面間の長さは外
筺2に形成された前記開口部4の左右方向における長さ
と略等しくなっており、また、その前後方向における長
さは前記上部シャーシ17の前後方向における長さと略同
じ程度の長さを有している。
側板50、50′はその横断面形状が互いに内側に開口する
略コ字形を成すように形成されると共に、左側の側板50
は右側の側板50′より稍長く形成されている。そして、
側板50、50′の上片50a、50′aの前後方向における略
中間部間には補強材52が架け渡し状に設けられ、また、
上片50a、50′aの前端部寄りの部分には左右方向から
見て略逆台形状を成す凹部53、53′が形成されている。
そして、左側板50のコ字形の中間片50bの外側面の後端
寄りの略3分の1程度の部分の上半部には外側へ向けて
突出した挿通部54が形成されると共に、該挿通部54の前
後両端部に挿通孔55、55が形成されている。
また、これと略同様に、右側板50′のコ字形の中間片5
0′bの外側面の後端寄りの略3分の1程度の部分の上
半部にも外側へ向けて突出した挿通部54′が形成される
と共に、該挿通部54′に挿通孔55′が形成されている。
そして、摺動体5は上記挿通孔55、55及び55′に上部シ
ャーシ17に支持された前記2本のガイド軸24、24′が摺
動自在に挿通されることにより、支持体6に前後方向へ
摺動自在なるように支持されており、第3図を見て良く
解るように、その挿通部54、54′の前端面が上部シャー
シ17の側片23、23′のガイド軸支持片23a、23′aに当
接されることによって引出位置より前方への移動が阻止
されることになる。
(d−2−b.カセットキャリア支持手段)[第3図、第
4図、第6図] 56、56及び56′56′(第3図及び第6図参照)は側板5
0、50′の中間片50b、50′bの内側面の前後方向におけ
る略中央部に互いに前後方向に稍離間し、かつ、上下方
向に沿って延びるように形成された突条であり、これら
2つの突条56、56及び56′、56′によって上下方向に沿
って延びるガイド溝57、57′が形成されており、これら
ガイド溝57、57′の下端は側板50、50′の下片50c、5
0′cに開口されている。
また、58、58′は側板50、50′の中間片50b、50′bの
前端部内側面に上記ガイド溝57、57′と略同じような構
造を有し上下方向に沿って延びるように形成されたガイ
ド溝であり、該ガイド溝58、58′の下端も下片50c、5
0′cに開口されている。
尚、上記したガイド溝57、57′及び58、58′にはカセッ
トキャリア7に形成された後述する係合部が摺動自在に
係合され、それによって、カセットキャリア7が摺動体
5に上下方向へ移動自在なるように支持される。
59、59′は側板50、50′の略3分の1程度の長さを有す
る回転軸であり、該回転軸59、59′の両端部にピニオン
ギヤ60、60及び60′、60′が固定されており、回転軸5
9、59′は、そのピニオンギヤ60、60及び60′、60′の
うち前側のもの60、60′が側板50、50′の内側面の下端
部のうち前記前側のガイド溝58、58′から稍後方へ寄っ
た位置と対応する位置に位置される状態で、側板50、5
0′の内側面に形成された軸受部61、61、・・・(図面
では右側板50′に形成されたもののみを示してある)に
回転自在に支持されている。
尚、ピニオンギヤ60、60及び60′、60′はその外周面の
一部が側板50、50′の内端から僅かに突出するように位
置されている。
(d−3.カセットキャリア)[第1図乃至第5図、第7
図乃至第9図] カセットキャリア7はテープカセット13が載置されるカ
セット載置板12と該カセット載置板12の左右両側に位置
する2つの側板8、8′とテープカセット13の前面蓋62
を開閉するための蓋起し等から成る。
(d−3−a.カセット載置板)[第1図乃至第3図、第
5図、第7図、第8図] カセット載置板12は全体として見た形状が左右方向に長
い略長方形状を成す板状に形成されており、その大きさ
は、第3図等を見て良く解るように、テープカセット13
のカセットケース34の外形と略同じ程度になっている。
そして、カセット載置板12の後端寄りの部分の左右両端
部を除く部分には切欠部63が形成されると共に、後端の
左右両端部から上方へ向けて突出された位置決め片64、
64′が形成されており、また、前端部の左右の隅角部が
略L字形に切り欠かれると共に、そのL字形に切り欠か
れると共に、そのL字形に切り欠かれた部分の間の前端
から略前方斜め上方へ向けて屈曲された折曲片65が形成
され、更に、前記後端部に設けられた切欠部63と前端と
の間の部分に互いに左右方向に離間して位置する2つの
リール台挿通孔66、66′が形成されている。
67、67′はカセット載置板12の左右両側縁のうち後端寄
りの位置から上方へ向けて立ち上げられた側片であり、
該側片67、67′の略中央部に外側へ向けて略水平に突出
した蓋起し支持ピン68、68′が設けられている。69(第
3図参照)はカセット載置板12の右側縁のうち側片67′
の後側の位置から右側へ向けて突設されたストッパーで
あり、このストッパー69は後述する蓋起しを所定の位置
に保持するためのものである。
70、70′(第8図参照)はカセット載置板12の底面の左
右両側部から下方へ向けて突出するように設けられたス
イッチ押圧片であり、このスイッチ押圧片70、70′はカ
セットキャリア7がローディング完了位置に来たときの
姿勢に傾きがあるか否かを検出するための後述する検出
スイッチを押圧するためのものである。
(d−3−b.側板)[第1図乃至第4図、第7図乃至第
9図] カセットキャリ7の左右の側板8、8′はカセット載置
板12の前後方向における長さの略1.5倍程度の長さを有
しており、その幅は前記摺動体5の左右の側板50、50′
の対向面間の幅と略等しくなるようにされており、その
上面の前端寄りの略3分の1程度の部分に凹部71、71′
が形成されている。
72、72′は側方から見て略横倒L字形を成す化粧部であ
り、該化粧部72、72′は側板8、8′の内側面のうち上
記凹部71、71′と対応する部分から内側へ突出するよう
に形成されている。
そして、カセット載置板12はその左右両側縁の前部から
上方へ向けて突出された図示しない取付片が上記した化
粧部72、72′に形成された図示しない溝状部に下方から
挿入されると共にその取付片に側板8、8′に形成され
たねじ挿通孔を挿通されたねじが螺合されることによっ
て側板8、8′に固定されており、化粧品72、72′の内
側面はカセット載置板12の側片67、67′と略同一の平面
上に位置される。
73、73′は側板8、8′の前端部の上端部から外方へ向
けて略水平に突出された係合ピン、また、74、74′は側
板8、8′の後端寄りの部分の外側に上下方向に沿って
延び、かつ、上方から見て略L字形に形成された係合片
である。
75、75′は側板8、8′の後端部の上端部から外方へ向
けて略水平に突出された被ガイドピンである。
また、76、77及び76′、77′は側板8、8′の外側面に
上下方向に沿って延びるように形成された案内ラックで
あり、該案内ラック76、77及び76′、77′のうち前側に
位置するもの76、76′は前記凹部71、71′の前側に形成
され、後側に位置するもの77、77′は前記係合片74、7
4′の前側に形成されている。
(d−3−c.ラック)[第1図、第4図、第7図乃至第
9図] また、前記したように、カセットキャリア7の左右の側
板8、8′にはその底面と前端面に連続して延びるラッ
ク9、9′が形成されており、これらラック9、9′の
うち側板8、8′の底面に形成された部分(以下、「水
平部」と言う。)9a、9′aと側板8、8′の前端面に
形成された部分(以下、「垂直部」と言う。)9b、9′
bとが連続する部分(以下、「連続部」と言う。)9c、
9′cは略円弧状に延びるように形成されている。
そして、左側の側板8′に形成されたラック9′の水平
部9′aの連続部9′c寄りの部分に2つの歯が除去さ
れて成る歯欠部78が形成されている。
(d−3−d.蓋起し)[第1図乃至第3図、第5図、第
7図、第8図] 79はテープカセット13の前面蓋62を回動するための蓋起
しであり、該蓋起し79は左右方向に長い板状に形成され
た主部79aと該主部79aの左右両端から前方へ向けて略直
角に突出された側片79b、79bとにより略コ字形を成すよ
うに形成されると共に、その左右両側片79b、79bの前端
部がカセット載置板12の側片67、67′に突設された前記
蓋起し支持ピン68、68′に回動自在に支持されている。
そして、蓋起し79の右側の側片79bには右側の蓋起し支
持ピン68′に外嵌されたトーションバネ80(第3図にの
み示してある。)の一方の腕が係着され、それによって
蓋起し79に第5図における反時計回り方向への回動力が
付勢されており、これを時計回り方向へ回動させる力が
加えられていない状態においてはその右側片79bがカセ
ット載置板12に形成された前記ストッパー69に上方から
当接されることによってその主部79aが略垂直な姿勢と
なる位置(以下、「非起し位置」と言う。)に保持さ
れ、この状態において主部79aはカセット載置板12の位
置決め片64、64′に後方から近接して位置される。
尚、左側の側片79bの下端部には右方へ僅かに突出した
押上げ片81(第3図参照)が形成されており、カセット
載置板12にテープカセット13が載置されるとその前面蓋
62の左側片の下端縁がこの押上げ片81上に位置される。
また、主部79aの下端面は第5図を見て良く解るように
いわゆる面取状の斜面に形成されている。
(d−3−e.カセットキャリアの支持)[第2時乃至第
4図、第8図、第9図] そこで、このように構成されたカセットキャリア7は摺
動体5及び送りギヤ11、11′に次のように支持される。
即ち、カセットキャリア17はその係合ピン73、73′が摺
動体5の側板50、50′に形成された前記前側のガイド溝
58、58′に摺動自在なるように係合されると共に、その
係合片74、74′が摺動体5の側板50、50′に形成された
後側のガイド溝57、57′に摺動自在に係合され、摺動体
5に上下方向へ移動自在なるように支持される。
そして、カセットキャリア7が摺動体5にこのように支
持されるとカセットキャリア7の側板8、8′に形成さ
れた案内ラック76、77及び76′、77′が摺動体5に回転
自在に支持された前記ピニオンギヤ60、60及び60′、6
0′と噛合されることになる。従って、カセットキャリ
ア7はその側板8、8′の前後両端部が互いに同期して
回転される2つのピニオンギヤ60、60及び60′、60′に
よって常に同じ高さに保持されることになり、これによ
ってカセットキャリア7の姿勢が常に水平に保持される
ことになる。
また、カセットキャリア7がその上下方向における移動
ストロークの上端の位置(以下、「浮上位置」と言
う。)に来ると、その側板8、8′の上面が摺動体5の
側板50、50′の上面と並ぶように位置され、かつ、側板
8、8′の底板も側板50、50′の底面と略同じ高さに位
置されると共に、側板8、8′に形成された前記化粧部
72、72′が摺動体5の側板50、50′に形成された前記逆
台形状の凹部53、53′と並ぶように位置されることにな
る。
更に、カセットキャリア7は、第4図、第8図及び第9
図等を見て解るように、そのラック9、9′が支持体6
側に支持された送りギヤ11、11′と噛合される。
(d−4.カセットキャリア及び摺動体の移動) しかして、カセットキャリア7及び摺動体5は次のよう
に移動される。
(d−4−a.ローディング方向への移動) 摺動体5が引出位置に来ている状態,即ち、カセットキ
ャリア7がイジェクト位置に来ている状態から送りギヤ
11、11′が反時計回り方向へ回転されると、ラック9、
9′の水平部9a、9′aが後方へ送られるので、カセッ
トキャリア7がその浮上位置に保持された状態で後方へ
向けて移動され、それと一体的に摺動体5も後方へ向け
て移動される。
そして、摺動体5がその引込位置に至る少し手前の位置
まで来ると、カセットキャリア7のラック9、9′はそ
の連続部9c、9′cが送りギャ11、11′と噛合され、こ
の時点からカセットキャリア7は後方への移動量が漸減
され、かつ、下方への移動量が漸増されて行くことにな
る。
尚、このときから、カセットキャリア7の後端部に設け
られた被ガイドピン75、75′は上部シャーシ17に形成さ
れたガイド片27、27′の略逆L字形を成す前縁27a、2
7′aに当接して該前縁27a、27′aに摺接しながら移動
されるようになり、これによって、カセットキャリア7
の移動が略逆L字形の移動軌跡に沿って為されるように
その移動方向が案内されることになる。
また、これと共に、摺動体5がその引込位置に至る少し
手前の位置まで引き込まれて来ると、その左側板70の挿
通部54の後端面が左側のガイド軸24に外嵌されたコイル
スプリング25に接触してこれを圧縮し始めるため、摺動
体5にそのコイルスプリング25の反発力、即ち、前方へ
の押圧力が加えられることになり、その押圧力がカセッ
トキャリア7にも加えられるので、ラック9、9′が送
りギヤ11、11′に押し付けられるようにされ、それによ
って、ラック9、9′の連続部9c、9′c及び垂直部9
b、9′bと送りギヤ11、11′との噛み合いが確実に保
持されることになる。
そして、摺動体5がその引込位置に到達するのと略同時
に、カセットキャリア7のラック9、9′はその垂直部
9b、9′bが送りギヤ11、11′と噛合され始め、この状
態からカセット載置板7は専ら下方へ移動されて行くこ
とになる。
尚、カセットキャリア7が下方へ移動されて行くとその
側板8、8′に形成された案内ラック76、77、76′、7
7′が摺動体5に支持されたピニオンギヤ60、60、6
0′、60′を全て同期回転させながら下方へ移動されて
行くことになる。
そして、カセットキャリア7が、第5図に細い2点鎖線
で示すように、そのカセット載置板12の上面が前記メカ
シャーシ29から立設されたカセット位置決めピン32、3
2′及び33、33′の上端面と略同じ高さに位置されるま
で下降して来ると、図示しないストッパーによってそれ
より下方への移動が阻止され、これによってカセットキ
ャリア7がローディング完了位置に到達することにな
る。
尚、この状態において、カセットキャリア7のラック
9、9′は、第4図及び第8図に示すように、その垂直
部9b、9′dの上端部が送りギヤ11、11′と噛合され、
また、案内ラック76、77、76′、77′はその上端部がピ
ニオンギヤ60、60、60′、60′と噛合される。
そして、カセットキャリア7がローディング完了位置に
到達すると、カセットキャリア7はメカシャーシ29に設
けられた図示しないロック手段によって上方への移動を
阻止されるようになる。
(d−4−b.アンローディング方向への移動) また、カセットキャリア7がローディング完了位置に来
ている状態から上記したロック手段によるカセットキャ
リア7に対するロックが解除され、送りギヤ11、11′が
時計回り方向へ回転すると、カセットキャリア7はその
ラック9、9′の垂直部9b、9′bが上方へ送られるた
め、浮上位置へ向けて移動されて行き、浮上位置に至る
少し手前の位置まで上昇して来ると今度はそのラック
9、9′の連続部9c、9′cが送りギヤ11、11′と噛合
されるので、上方への移動量が漸減され、かつ、前方へ
の移動量が漸増されて行くことになる。従って、この時
点からカセットキャリア7が摺動体5を前方へ押圧し始
めることになるので、摺動体5がその引込位置から前方
へ移動され始めることになる。
そして、カセットキャリア7はそのラック9、9′の水
平部9a、9′aが送りギヤ11、11′と噛合され始めたと
ころで浮上位置に到達すると共に、今度は専ら前方へ向
けて移動されて行くことになり、摺動体5が引出位置に
到達することによってそれより前方への移動が阻止さ
れ、それによりカセットキャリア7がイジェクト位置に
到達することになる。
尚、この状態において、カセットキャリア7のラック
9、9′はその水平部9a、9′aの後端部が送りギヤ1
1、11′と噛合され、また、案内ラック76、77、76′、7
7′はその下端部がピニオンギヤ60、60、60′、60′と
噛合されている。
(d−5.検出スイッチ)[第8図] 82,82′はメカシャーシ29に設けられた検出スイッチで
あり、該検出スイッチ82、82′はカセットキャリア7が
記録再生部28に対して傾き、即ち、その左右両側部が上
下方向において位置がズレていない姿勢(以下、「正規
の姿勢」と言う。)でローディング完了位置に来たか否
かを検出するためのスイッチである。
そして、これら検出スイッチ82、82′はそれぞれ互いに
上下方向に稍離間して位置する2つの接触片82aと82a、
82′aと82′aを備えており、該接触片82a、82a及び8
2′a、82′aがローディング完了位置に降りて来るカ
セットキャリア7の前記スイッチ押圧片70、70′によっ
て押圧される位置に配置されている。
従って、これら検出スイッチ82、82′はカセットキャリ
ア7が正規の姿勢でローディング完了位置に降りて来た
ときは、第8図に実線で示すように、そのいずれの接触
片82a、82a及び82′a、82′aもスイッチ押圧片70、7
0′によって押圧されることにより互いに接触されるこ
とになり、それによって2つの検出スイッチ82、82′か
ら所定の信号が出力されることになる。
ところが、カセットキャリア7が、例えば、第8図に2
点鎖線で示すように、その右側部が左側部より高くなっ
ている姿勢でローディング完了位置に降りて来ると、2
つの検出スイッチ82、82′のうち左側の検出スイッチ82
の接触片82a、82aは互いに接触されるが、この状態でカ
セットキャリア7の下方への移動が停止されるため右側
の検出スイッチ82′の接触片82′a、82′aは離間され
たままの状態となる。従って、このような場合は左側の
検出スイッチ82のみから信号が出力されることになり、
これによって、カセットキャリア7が傾いた姿勢でロー
ディング完了位置に降りて来たことが検出される。
そして、図示しない制御回路において、カセットキャリ
ア7がローディング完了位置に降りて来たとき2つの検
出スイッチ82、82′の両方から所定の信号が出力された
ときはテープローディング動作等所定の動作が開始さ
れ、また、2つの検出スイッチ82、82′のいずれか一方
のみからしか信号が出力されなかったときはモータ38を
逆転、即ち、反時計回り方向へ回転させてカセットキャ
リア7をイジェクト位置へと戻すように構成されてい
る。
(d−6.カセットキャリアのラックの位相ズレの修正動
作)[第8図、第9図] ところで、カセットキャリア7がイジェクト位置に来る
と、該カセットキャリア7及び摺動体5は外筺2に形成
された開口部4から突出するように位置されるので、そ
の状態から摺動体5を押圧して外筺2内へ無理に押し込
むようなことが行われると、カセットキャリア7の2つ
のラック9、9′の間で送りギャ11、11′と噛合してい
る部分の位相がズレることが起り得るが、仮にそのよう
な位相のズレが生じても、その位相ズレはカセットキャ
リア7の移動をやり直すことによって自動的に修正され
る。
このような位相ズレの修正動作を第8図及び第9図によ
って説明する。
尚、一例として、ラック9、9′間の位相ズレは、右側
のラック9′の送りギヤ11′に対する噛合位置が左側の
ラック9の送りギャ11に対する噛合位置より1噛合分遅
れたズレとなっているものとする。
また、ラック9、9′間にこのような位相ズレが生じて
いると、左右のラック9、9′には、これらが形成され
た側板8、8′やカセット載置板12等が有する剛性によ
って、互いに反対方向への移動力が生じることになる。
従って、前記した位相ズレの場合においては、ラック
9、9′の水平部9a、9′aが送りギヤ11、11′と噛合
しているときは左側のラック9には前方へ向う移動力が
生じ、右側のラック9′には後方へ向う移動力が生じる
ことになり、また、ラック9、9′の垂直部9b、9′b
が送りギヤ11、11′と噛合しているときは左側のラック
9に上方へ向う移動力が生じ、右側のラック9′に下方
へ向う移動力が生じることになる。
そこで、カセットキャリア7がこのような状態でローデ
ィング完了位置に降りて来ると、第9図(A)を見て良
く解るように、左側のラック9はその垂直部9bの上端が
左側の送りギヤ11と噛合されるが、右側のラック9′は
その垂直部9′bの上端から1ピッチ下の位置が右側の
送りギヤ11′と噛合され、この状態でカセットキャリア
7の下方への移動が停止することになる。
従って、カセットキャリア7は、第8図に2点鎖線で示
すように、その右側が左側よりラック9、9′の1ピッ
チ分上方に位置する傾いた姿勢で降りて来ることになる
ので、前記したように、左側の検出スイッチ82だけが所
定の信号を出力することになる。
これにより、カセットキャリア7が記録再生部28に正規
の姿勢で降りて来たものではないことが検出されるの
で、モータ38が逆転し、送りギヤ11、11′が時計回り方
向へ回転されることになり、カセットキャリア7がイジ
ェクト位置へ戻されて行くことになる。
そして、このようにイジェクト位置へ向けて戻されて行
くカセットキャリア7が移動軌跡における水平部に乗る
ようになると、間もなく、第9図(B)に示すように、
右側のラック9′に形成された前記歯欠部78が右側の送
りギヤ11′と対向することになる。
これによって、右側のラック9′は一時的に送りギヤ1
1′との噛合から解放されることになるので、この状態
において右側のラック9′に生じている前記移動力、即
ち、後方への移動力により後方へ丁度1ピッチ分移動さ
れることになる。
しかして、第9図(C)に示すように、左右のラック
9、9′の間の位相が揃うことになり、カセットキャリ
ア7はこの状態でイジェクト位置まで移動されて行くこ
とになる。
尚、このようにしてイジェクト位置まで戻されたカセッ
トキャリア7が再びローディング完了位置へと移動され
ると、今度は記録再生部28に対して傾きのない正規の姿
勢で降りて来ることになるので、2つの検出スイッチ8
2、82′の接触片82aと82a、82′aと82′aが第8図に
実線で示すようにいずれも接触することになる。従っ
て、今度は2つの検出スイッチ82、82′の両方から所定
の信号が出力されることになり、次の所定の動作、例え
ば、テープローディング動作が開始されて行くことにな
る。
(d−7.テープカセットのローディング動作及びアンロ
ーディング動作) 上記したように構成されたテープカセットローディング
機構37によるテープカセットのローディング動作及びア
ンローディング動作は次のように行なわれる。
(d−7−a.ローディング動作) まず、ローディング動作について説明する。
カセット載置板12にテープカセット13が載置された状態
でローディング動作が開始されると、摺動体5が後方へ
移動され、テープカセット13は、カセットキャリア7の
左右両側部に回動自在に支持されたカセット押え83、8
3′によってカセットケース34の左右両側部が上方から
保持されることになる。そして、摺動体5が引込位置に
至る少し手前の位置まで来ると、カセットキャリア7に
設けられた蓋起し79が第5図に太い2点鎖線で示すよう
に、メカシャーシ29に設けられた前記蓋起し回動ピン35
に乗り上げることによって、稍時計回り方向へ回動さ
れ、これによって、蓋起し79に形成された前記押上げ片
81がテープカセット13の前面蓋62を上方へ押上げること
になるので、前面蓋62がカセットケース34のテープ引出
面34aを閉じる閉塞位置から上記テープ引出面34aを開く
開放位置へ向けて回動され始めることになる。
そして、この状態から摺動体5がその引込位置に移動し
て行くと共に、カセットキャリア7が下方へ移動されて
行き、カセットキャリア7がローディング完了位置に到
達するのと略同時にテープカセット13のカセットケース
34がメカシャーシ29から立設されたカセット位置決めピ
ン32、32′及び33、33′の上端面に載置され、かつ、カ
セットケース34の底面に形成された図示しない位置決め
孔に後側のカセット位置決めピン32、32′に形成された
挿入部32a、32′aが挿入され、それによって、テープ
カセット13の記録再生部28に対する水平方向及び高さ方
向における位置決めが為される。
しかして、テープカセット13が記録再生部28に装着され
ると共に、この状態において蓋起し79は時計回り方向へ
略90°回動された位置に来ており、従って、テープカセ
ット13の前面蓋62が開放位置に到達し、これによってカ
セットケース34のテープ引出面34aがヘッドドラム30と
対向する状態で開放されることになり、また、カセット
ケース34内に収納された図示しないテープリールの係合
孔にリール台31、31′のリール係合軸31a、31′aが相
対的に挿入されることになる。
尚、カセットキャリア7がこのようにしてローディング
完了位置に到達するとき、カセットキャリア7の2つの
ラック9、9′の間の位相がズレていた場合はカセット
キャリア7が記録再生部28に対して傾いた姿勢で降りて
来るので、それが検出スイッチ82、82′によって検出さ
れると共に前記したようにカセットキャリア7がイジェ
クト位置へ戻されて行き、そのように戻されて行く間に
前記位相のズレが修正されることになる。
(d−7−b.アンローディング動作) 次に、アンローディング動作について説明する。
カセットキャリア7がローディング完了位置に来ている
状態からアンローディング動作が開始すると、カセット
キャリア7が先ず浮上位置へと移動され、次いで摺動体
5を押圧しながら前方へ向けて移動され、これによって
摺動体5が引出位置へと移動され、かつ、カセットキャ
リア7がイジェクト位置へと移動される。
そして、カセットキャリア7が浮上位置へと移動される
間にテープカセット13の前面蓋62が開放位置から閉塞位
置に略戻されると共に、カセットキャリア7が前方へ移
動されて行く間に、カセット押え83、83′によるテープ
カセット13の保持が解除されることになる。
(G.発明の効果) 以上に記載したところから明らかなように、本発明記録
媒体ローディング機構は、支持体に移動自在に支持され
イジェクト位置とローディング完了位置との間を移動さ
れると共に互いに移動方向と直交する方向に離間して位
置されかつ移動方向に沿って延び支持体側に支持された
2つの送りギヤと各別に噛合する2つのラックを有し上
記送りギヤが回転されることによって移動される記録媒
体搬送部材を備え、上記2つのラックの一方に1乃至複
数の歯が除去された歯欠部を設けたことを特徴とする。
即ち、本発明によれば、2つのラックの間の位相にズレ
が生じると記録媒体搬送部材がこれを構成する部材が有
する剛性に抗して歪むことになるため2つのラックに互
いに反対方向への移動力が生じることになるので、その
状態から前記歯欠部が一方のラックと対向されるように
記録媒体搬送部材を所定の方向へ移動させ、歯欠部が一
方の送りギヤと対向する位置まで来ると、一方のラック
は一方の送りギヤとの噛合から開放され前記移動力によ
って他方のラックとの位相が揃う位置へと自動的に移動
することになる。
しかして、本発明によれば、2つのラックの間に位相ズ
レが生じても、記録媒体搬送部材の移動をやり直すこと
によって上記位相のズレを自動的に修正することができ
る。
尚、前記した実施例においては、記録媒体搬送部材がロ
ーディング完了位置に到達するときの姿勢が2つのラッ
クの間で位相がずれた状態であるか否かを検出する検出
手段を設けると共に位相がズレていることが検出された
ときは記録媒体搬送部材を一旦イジェクト位置へ戻して
記録媒体搬送部材のローディング完了位置への移動のや
り直しが自動的に行われるようにしたが、このようにす
ることによって、記録媒体搬送部材の2つのラックの間
の位相ズレの修正を自動的に行うことができる。
また、前記した実施例においては、本発明をその記録媒
体ローディング方式が所謂リニアスケート方式であるテ
ープレコーダの記録媒体ローディング機構に適用したも
のを示したが、本発明はこのような適用例に限られるも
のではなく、支持体に移動自在に支持されイジェクト位
置とローディング完了位置との間を移動されると共に互
いに移動方向と直交する方向に離間して位置されかつ移
動方向に沿って延び支持体側に支持された2つの送りギ
ヤと各別に噛合する2つのラックを有し上記送りギヤが
回転されることによって移動される記録媒体搬送部材を
備えた各種の記録媒体ローディング機構に適用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第9図は本発明記録媒体ローディング機構を
VTRのテープカセットローディング機構に適用した実施
の一例を示すものであり、第1図はカセットキャリアの
底面図、第2図はVTRの全体をカセットキャリアがイジ
ェクト位置に来ている状態で示す斜視図、第3図はテー
プカセットローディング機構の平面図、第4図はテープ
カセットローディング機構の一部省略側面図、第5図は
テープカセットローディング動作を示す要部の側面図、
第6図は摺動体の拡大斜視図、第7図はカセットキャリ
アの拡大斜視図、第8図はテープカセットローディング
機構の要部をカセットキャリアがローディング完了位置
に来ている状態で示す拡大正面図、第9図は送りギヤと
カセットキャリアの2つのラックの間の位相ズレを修正
する動作を(A)から(C)へ順を追って示す要部拡大
側面図、第10図及び第11図はリニアスケート方式のテー
プカセットローディング方式を採用したテープレコーダ
の一例を示すものであり、第10図は概略側面図、第11図
は概略正面図である。 符号の説明 6……支持体、7……記録媒体搬送部材、9、9′……
ラック、11、11′……送りギヤ、37……記録媒体ローデ
ィング機構、78……歯欠部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体に移動自在に支持されイジェクト位
    置とローディング完了位置との間を移動されると共に互
    いに移動方向と直交する方向に離間して位置されかつ移
    動方向に沿って延び支持体側に支持された2つの送りギ
    ヤと各別に噛合する2つのラックを有し上記送りギヤが
    回転されることによって移動される記録媒体搬送部材を
    備え、 上記2つのラックの一方に1乃至複数の歯が除去された
    歯欠部を設けた ことを特徴とする記録媒体ローディング機構
JP61159119A 1986-07-07 1986-07-07 記録媒体ロ−デイング機構 Expired - Lifetime JPH0792965B2 (ja)

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JPS6314364A JPS6314364A (ja) 1988-01-21
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