JPH0792872A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 クリーニング装置のクリーニングブレードに
よるクリーニング不良の発生を防止することにより、ク
リーニングブレードの寿命を長く保ちつつ高品質の画像
形成をおこなう画像形成装置を提供する。 【構成】 静電潜像を顕像化したトナー像を担持する感
光体の表面に感光体塗布剤を塗布して残留するトナーを
クリーニング装置で除去して画像形成をおこなう画像形
成装置において、回転する感光体１と、上記感光体１上
のトナー像４ａを転写用紙２等に転写する転写装置３
と、感光体１の表面に当接して残留する残留トナー４ｂ
を除去するクリーニング装置５と、感光体１の回転方向
に対して転写装置３の下流であって、且つ、クリーニン
グ装置５の上流に配置されて感光体１の表面に感光体塗
布剤６を塗布する塗布装置７と、塗布装置７が感光体１
の表面の非画像域１ａ或は非画像域１ａと画像域１ｂに
またがって接触する塗布部材８とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は画像形成装置に関し、詳
しくは電子写真プロセスを利用した複写機、ファクシミ
リ、レーザプリンタ等の如く、感光体表面に表面潤滑手
段としての塗布剤を塗布して画像形成を行うようにした
画像形成装置の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】電子写真プロセスを利用した複写機、フ
ァクシミリ、レーザプリンタ等の従来の画像形成装置
は、一様に帯電した感光体上に原稿反射光等の画像情報
としての光を照射することにより、画像情報に応じた静
電潜像を形成してから、感光体の回転とともに移動する
該潜像にトナーを塗布して可視像化し、続いてこの可視
像を記録紙上に転写、定着することにより画像形成を行
っている。画像の転写後に回転する感光体の表面に残留
するトナーは、これを次の画像形成サイクルまでに除去
する必要がある為、転写位置の下流側にはクリーニング
装置を配置して残留トナーを除去している。該クリーニ
ング装置の一つにウレタンゴム等のエッジを感光体に圧
接して残留トナーを掻き落すブレードクリーニング方式
や毛ブラシを用いたファーブラシクリーニング方式等が
ある。特に、ブレードクリーニング方式は機構的に簡単
であり、しかも安価であるため幅広く利用されている。
然し、流動性の良いトナーは、クリーニングブレードエ
ッジに堆積しにくく、ブレードと感光体の摩擦係数が高
くなるため、クリーニングブレードエッジにかかるスト
レスが大きくなる。そのために、クリーニングブレード
エッジの摩耗や欠けが発生しやすくなり、その結果、転
写紙上に黒スジ等のクリーニング不良が発生し画像品質
が低下するまでの時間が著しく短くなっていた。

【０００３】このようなことを防止するために、感光体
の表面に感光体塗布剤間欠塗布装置によって潤滑油剤
（低摩擦係数の物質）を塗布する方法がおこなわれてい
る（実開平１−１２２７９号、特開平５−５１０６０号
等の公報を参照）。然し、感光体の回転方向に対して、
クリーニングブレードの下流方向で潤滑油剤を塗布する
ために、潤滑油剤が現像装置内に入り込み、画質を低下
させたり、感光体への塗布量が不足した場合には、クリ
ーニング不良等の前述の不具合が生じていた。感光体の
回転方向に対して、クリーニングブレードの上流方向に
クリーニング助剤付与手段で、ステアリン酸亜鉛又はフ
ッソ化合物を主成分とした潤滑油添加剤等のクリーニン
グ助剤を使用することも提案されている（特開平５−５
３４８５号の公報を参照）。更に、弾性体のクリーニン
グブレード等に潤滑油添加剤を含浸させることも提案さ
れている（特開平３−１４１３８３号の公報を参照）。
然し、従来の感光体表面に潤滑油剤を塗布する塗布装置
を有するクリーニング装置であっても、特に、感光体表
面の画像域と非画像域で、トナー等の摺擦抵抗を低減さ
せる物質の量が大きく異なり、感光体表面の画像域と非
画像域との境界付近でのクリーニング装置のクリーニン
グブレード等の姿勢が不安定となり、クリーニング不良
が発生するという不具合が生じていた。

【０００４】

【発明の目的】前述した、従来の画像形成装置において
は、クリーニング装置のクリーニングブレード等の姿勢
が不安定で、クリーニング不良が発生するという問題点
があった。そこで本発明は、このような問題点を解決す
るものである。すなわち、本発明は、クリーニング装置
のクリーニングブレードによるクリーニング不良の発生
を防止することにより、クリーニングブレードの寿命を
長く保ちつつ高品質の画像形成を行う画像形成装置を提
供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、静電潜像を顕像化したトナー像を担持す
る感光体の表面に感光体塗布剤を塗布した後で、該感光
体表面に残留するトナーをクリーニング装置により除去
する画像形成部を備えた画像形成装置において、回転す
る感光体と、上記感光体上のトナー像を転写用紙等に転
写する転写装置と、上記感光体の表面に当接して残留す
る残留トナーを除去する上記クリーニング装置と、上記
感光体の回転方向に対して上記転写装置の下流側であっ
て、且つ、上記クリーニング装置の上流側に配置されて
上記感光体の表面に感光体塗布剤を塗布する塗布装置と
を備え、上記塗布装置が上記感光体の表面の非画像域、
或は上記非画像域と画像域とにまたがって接触する塗布
部材とを有すること、上記塗布部材は上記感光体の軸方
向に複数に分割して配列した構成であること、上記塗布
部材は上記感光体の軸方向に径が異なる回転体の形態を
備えていることを特徴としている。

【０００６】

【作用】上記のように構成された画像形成装置は、クリ
ーニング装置のクリーニングブレードの上流に配置され
て感光体の表面に感光体塗布剤を塗布する塗布装置の塗
布部材が、感光体表面の非画像域、或は非画像域と画像
域にまたがって接触させて、クリーニングブレードを通
過するトナーと感光体塗布剤の合計量が軸方向に大差が
ないようにすることにより、クリーニングブレードの挙
動が安定するようにして、クリーニング装置のクリーニ
ングブレードによるクリーニング不良の発生を防止し、
クリーニングブレードの寿命も長く、高品質の画像形成
を行う画像形成装置を提供することができるようにす
る。

【０００７】

【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図１は本発明を適用した画像形成装置の要
部構成を示す概略図であり、ドラム状の感光体１は、矢
印Ａ方向に回転駆動するようになっていて、上記感光体
１の表面は、帯電装置９により予め均一に帯電され、該
帯電面に対しては露光装置１０により原稿反射光等が露
光されて画像情報に応じた静電潜像が形成される。上記
静電潜像は現像装置１１によるトナー４の塗布を受ける
ことにより、可視像のトナー像４ａとなり、トナー像４
ａは転写装置３により、別途搬送される転写用紙２に転
写されてから、図面左方に位置する図示しない定着装置
により定着されて、原稿画像の形成が順次行われるよう
になっている。転写後の感光体１の表面に残留した残留
トナー４ｂは、感光体１の表面に感光体塗布剤６を塗布
する塗布装置７を通過してから、クリーニング装置５の
クリーニングブレード５ａで掻き落されて除去され、ト
ナー排出コイル１２によって上記クリーニング装置５外
へ排出され、図示しない廃トナーボトルに回収されるよ
うになっている。感光体１の表面に感光体塗布剤６を塗
布する塗布装置７は、感光体１の図示の矢印Ａ方向の回
転方向に対して転写装置３の下流であって、且つ、クリ
ーニング装置５の上流に配置されている。

【０００８】図２は上記実施例の要部構成を示す拡大図
であり、塗布装置７によって、感光体１の表面に塗布さ
れた感光体塗布剤６は、感光体１とクリーニングブレー
ド５ａとの間の微小な隙間を通過することができ、ブレ
ード通過時に感光体１の表面に擦り付けられることによ
って均一、且つ、強く付着する。図３は塗布装置の外観
構成を示す斜視図であり、塗布装置７は、感光体塗布剤
６としての潤滑油添加剤をローラ状の弾性体に含浸させ
て成る塗布部材８と、上記塗布部材８の感光体１への食
い込み量を規制するスペーサとしてのコロ１３と、塗布
部材８とコロ１３の軸心を固定的に支持する駆動軸１４
と、該駆動軸１４に図示しないモータからの駆動力を伝
える駆動ギア１５で構成されている。

【０００９】上記塗布部材８は、感光体１の回転軸１ｃ
の軸方向に複数に分割され、感光体１上の非画像域１
ａ、或は上記非画像域１ａと画像域１ｂとにまたがる様
に接触する位置となるように構成されている。従って、
クリーニングブレード５ａを通過しようとする残留トナ
ー４ｂと感光体塗布剤６の合計量が、感光体１の回転軸
１ｃの軸方向に渡って大差がないようになり、クリーニ
ングブレード５ａの挙動が安定して、感光体塗布剤６の
塗布過多によるクリーニング不良並びに、非画像域１ａ
と画像域１ｂとの境界に発生するクリーニング不良を防
止することができる。更に、クリーニングブレード５ａ
の寿命も長くなり、高品質の画像形成を行う画像形成装
置を提供することができる（図１参照）。

【００１０】図４は本発明の変形実施例であり、塗布装
置７の塗布部材８ａは、駆動軸１４の図示の矢印Ｂ方向
の方向に、換言すれば感光体１の回転軸１ｃ方向に、径
が異なる回転体の形態となっている。詳細には、この実
施例では塗布部材８ａを構成する弾性ローラの軸方向中
央部が、軸方向両端部の径よりも徐々に小さくなってい
る構成が特徴的である。従って、コロ１３によって規制
される感光体表面への食い込み量が一定であっても、感
光体１の表面に塗布される感光体塗布剤６の量が感光体
の軸方向に異なるようになっている。従って、上記転写
装置３による転写プロセス後の感光体１の表面の上記残
留トナー４ｂが多い画像域１ｂは、感光体塗布剤６の量
が少なく、或は全く無い状態にすることができる。他
方、感光体１の表面の上記残留トナー４ｂが少ない前記
非画像域１ａの、感光体塗布剤６の量を多くすることが
できる。

【００１１】図５は本発明の他の実施例の概略構成説明
図であり、この塗布装置７は、固形の感光体塗布剤６ａ
と、固形の感光体塗布剤６ａと感光体表面に同時に接触
し夫々の表面を摺擦するブラシローラ８ｂによって、感
光体１の表面に感光体塗布剤６を塗布するようになって
いる。ブラシローラ８ｂはその中心軸を図示のごとき適
所に回転自在に支持されることにより、塗布剤６ａ表面
と感光体表面に同時に接触することができ、塗布剤６ａ
表面から擦り取った適量の塗布剤を感光体表面に塗布す
ることができる。ブラシローラ８ｂは、感光体の回転力
を受けて回転する様にしてもよいし、図示しないモータ
からの駆動力により駆動させてもよい。また、このブラ
シローラ８ｂの軸方向径を図４の実施例の如く、中央部
に向かうに連れて小さく成る様に構成すれば、図４と同
様に、転写装置による転写プロセス後の感光体１の表面
の上記残留トナーが多い画像域１ｂは、感光体塗布剤６
の量が少なく、或は全く無い状態にすることができる。
他方、感光体１の表面の上記残留トナーが少ない前記非
画像域１ａの、感光体塗布剤６の量を多くすることがで
きる。従って、上記実施例のように塗布部材８は、潤滑
油添加剤を弾性体に含浸させるようなことをしなくても
良い。本実施例では、ステアリン酸亜鉛をスポンジロー
ラに含浸させたり、テフロンでコーテイングしたゴムロ
ーラが用いられている。

【００１２】図６は本発明の他の実施例の要部構成を示
す一部断面斜視図であり、上記各実施例と同一部分には
同一の符号を付してある。図６においては、感光体１の
表面に対する、クリーニング装置５内の塗布装置７（特
に、コロ１３及び塗布部材８ａ、或はブラシローラ８
ｂ）の付勢力を調整可能にした構成が特徴的である。即
ち、この実施例では、駆動軸１４に対してソレノイド１
６による離間方向への付勢力と、加圧スプリング１７に
よる圧接方向への付勢力を交互に作用させることによ
り、塗布装置７を感光体表面に対して自動的に接離でき
るようになっている。

【００１３】図７は本発明の図６の実施例の構成を他の
角度から見た図であり、塗布部材８は、ソレノイド１６
がそのアーム１６ａを縮めて軸１４を引いている状態で
は、感光体１の表面から離れ、他方ソレノイド１６がフ
リーの状態では、アーム１６ａ及び軸１４が加圧スプリ
ング１７によって感光体側へ引かれる為、塗布部材８は
感光体１の表面に圧接される。この際の感光体１の表面
への塗布部材８の食い込み量（圧接力）は、食い込み量
を規制する前記コロ１３により、一定量に規制される。
塗布装置７の駆動軸１４には、駆動ギア１５が設けてお
り、感光体１の回転方向に対し順逆方向に回転可能な図
示しない駆動手段から、駆動力がアイドラ１８を介して
伝達される。図示の様に上記ソレノイド１６が引いてい
る状態では、上記駆動ギア１５と上記アイドラ１８が離
れ、駆動力は伝達されない。

【００１４】感光体１の表面上の感光体塗布剤６の量が
過剰になると上記クリーニングブレード５ａを通過する
感光体塗布剤６の量が多くなり過ぎ、これが後刻上記現
像装置１１に入り込み現像能力を低下させる。このよう
な不具合をなくする為には、予め所定のコピー枚数を設
定し、前回の塗布動作終了時から累積コピー枚数等が所
定枚数以上になった時の一連のコピー動作終了時、或は
連続コピー枚数が所定枚数に達した時のコピー動作間に
塗布動作を実行するようにすれば良い。或は、予め所定
の感光体１の回転時間を設定し、前回の塗布動作終了時
から累積回転時間が所定の回転時間以上に達した時の一
連のコピー動作終了時、或は連続コピー動作が所定の回
転時間以上になった時のコピー動作間に塗布動作を実行
するようにしても良い。そして、上記の塗布動作が終了
した時点で、上記累積コピー枚数及び上記累積回転時間
をリセットする。上記塗布動作は、電源投入後の感光体
１のウォーミング回転時のみ行なわれ、それ以外の時に
は該塗布装置７は感光体１の表面に接触しない位置まで
退避するようにしても良い。

【００１５】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、クリーニング装置のクリーニングブレード
の上流に配置されて感光体の表面に感光体塗布剤を塗布
する塗布部材が、感光体表面の非画像域、或は非画像域
と画像域の双方にまたがって接触するから、クリーニン
グブレードを通過する残留トナーと感光体塗布剤との合
計量が軸方向に大差がないようになり、クリーニングブ
レードの挙動が安定する。この結果、クリーニング装置
のクリーニングブレードによるクリーニング不良の発生
が防止されて、クリーニングブレードの寿命も長くな
り、高品質の画像形成を行う画像形成装置を提供するこ
とができるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用した画像形成装置の一実施例の要
部概略構成を説明する断面図である。

【図２】塗布装置の要部構成及び動作を説明する拡大図
である。

【図３】塗布装置の外観構成を示す斜視図である。

【図４】本発明の他の実施例の画像形成装置の要部の斜
視図である。

【図５】本発明の他の実施例を示す画像形成装置の他の
要部の正断面図である。

【図６】本発明の他の実施例を示す画像形成装置の他の
要部の斜視図である。

【図７】図６の実施例の具体的構成説明図である。

【符号の説明】

１・・・感光体、１ａ・・・非画像域、１ｂ・・・画像
域、１ｃ・・・回転軸、２・・・転写用紙、３・・・転
写装置、４・・・トナー、４ａ・・・トナー像、４ｂ・
・・残留トナー、５・・・クリーニング装置、５ａ・・
・クリーニングブレード、６・・・感光体塗布剤、６ａ
・・・固形感光体塗布剤、７・・・塗布装置、８・・・
塗布部材、８ａ・・・塗布部材、８ｂ・・・ブラシロー
ラ、９・・・帯電装置、１０・・・露光装置、１１・・
・現像装置、１２・・・トナー排出コイル、１３・・・
コロ、１４・・・駆動軸、１５・・・駆動ギア、１６・
・・ソレノイド、１７・・・加圧スプリング、１８・・
・アイドラ。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 静電潜像を顕像化したトナー像を担持す
   る感光体の表面に感光体塗布剤を塗布した後で、該感光
   体表面に残留するトナーをクリーニング装置により除去
   する画像形成部を備えた画像形成装置において、回転す
   る感光体と、上記感光体上のトナー像を転写用紙等に転
   写する転写装置と、上記感光体の表面に当接して残留す
   る残留トナーを除去する上記クリーニング装置と、上記
   感光体の回転方向に対して上記転写装置の下流側であっ
   て、且つ、上記クリーニング装置の上流側に配置されて
   上記感光体の表面に感光体塗布剤を塗布する塗布装置と
   を備え、 上記塗布装置が上記感光体の表面の非画像域、或は上記
   非画像域と画像域とにまたがって接触する塗布部材とを
   有することを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 上記塗布部材は上記感光体の軸方向に複
   数に分割して配列した構成であることを特徴とする請求
   項１記載の画像形成装置。
3. 【請求項３】 上記塗布部材は上記感光体の軸方向に径
   が異なる回転体の形態を備えていることを特徴とする請
   求項１記載の画像形成装置。