JPH0790205B2 - 有機珪素化合物の硬化物からなる剥離性硬化皮膜の製造法 - Google Patents

有機珪素化合物の硬化物からなる剥離性硬化皮膜の製造法

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JPH0790205B2
JPH0790205B2 JP5255322A JP25532293A JPH0790205B2 JP H0790205 B2 JPH0790205 B2 JP H0790205B2 JP 5255322 A JP5255322 A JP 5255322A JP 25532293 A JP25532293 A JP 25532293A JP H0790205 B2 JPH0790205 B2 JP H0790205B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オルガノポリシロキサ
ンまたはシランからなる有機珪素化合物の膜状物を、紫
外線ならびに電離性放射線を含む放射線の照射により迅
速硬化させて、剥離性硬化皮膜を形成する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、放射線硬化性のオルガノポリシロ
キサンまたはシランとしては、 イ)CH2=CRCOOR′Si(特公昭52−319
10号公報。Rは水素またはメチル、R′は二価の炭化
水素基。以下、同様。)、CH2=CRCOOSi(特
公昭53−2912号公報)のように、Si1個あたり
に(メタ)アクリルオキシ基を1個有するもの、 ロ)CH2=CRCOO(CH23SiOC24OCO
CR=CH2(特公昭57−57096号公報)のよう
にSiCとSiOCとの異なった結合によって、Si1
個あたり2個の(メタ)アクリルオキシ基を有するも
の、 ハ)SiOCH2C(CH2OCOCH=CH23(特公
昭52−35720号公報)のようにSiOC結合によ
りSi1個あたり3個の(メタ)アクリルオキシ基を有
するもの、 が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のうち、SiOC型は、周知のごとく耐水性が低い欠点
があり、SiC型は、合成法に難があった。
【0004】本発明の主要な目的は、合成が非常に容易
で、且つ安定でありながら、良好な放射線硬化特性を有
する新規なオルガノポリシロキサン系材料を放射線照射
により膜状硬化させて剥離性硬化皮膜を製造する方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決すべき手段】すなわち、本発明の有機珪素
化合物の硬化物からなる剥離性硬化皮膜の製造法は、下
記(A)成分と、該(A)成分中の一級アミノ基に対し
て等モル量以上であり、(A)成分中のN結合水素原子
の数の約1.1倍モル量まで、あるいはそれより過剰で
あるが(A)成分重量よりは小なる重量割合の下記
(B)成分とを、マイケル付加反応に付して得られた生
成物である有機珪素化合物の膜状物に放射線を照射して
硬化させることを特徴とするものである。
【0006】(A)以下の平均組成式で示される一分子
中に少なくとも一個のアミノ基を有する有機珪素化合
物。
【0007】 [H2N・(CH2CH2NH)C1a・R2 b・SiO(4-a-b)/2 ・・・(1) (式中、R1は二価の炭化水素基;R2は置換または非置
換の一価の炭化水素基;aおよびbは、0<a≦3、0
<b≦3および0<a+b≦4の関係を満たす正数;c
は0または1)、(B)下記で示されるアクリル基を一
分子中に、少なくとも2個有するアクリル化合物
【0008】
【化2】 (式中のR3は水素基またはメチル基)。
【0009】すなわち、本発明で硬化皮膜の原料として
用いる有機珪素化合物(以下、「オルガノポリシロキサ
ン」ということがある)は、上記したアミノ基を有する
(A)成分と(メタ)アクリル基を有する(B)成分と
のマイケル付加反応により容易に合成可能であり、一分
子中にシロキサン基とアクリル基が適当に分離して存在
するため、無溶剤で放射線により速やかに硬化する性質
を有し、硬化性、剥離性に優れたオルガノポリシロキサ
ンが得られるとともに、従来のSiOC型オルガノポリ
シロキサンに比べて経時的安定性にも優れる。
【0010】以下、本発明を更に詳細に説明する。以下
の記載において、組成を表わす「%」および「部」は、
特に断らない限り重量基準とする。
【0011】本発明で用いる有機珪素化合物を構成する
成分(A)は、上記平均組成式(1)に示す構造を有
し、式中の基の意味も前述した通りであるが、若干補足
すると、R1の具体例としては、メチレン基、エチレン
基、プロピレン基等のアルキレン基、シクロアルキレン
基、フェニレン基等が挙げられる。またR2の具体例と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキ
ル基、ビニル基、アリル基などのアルケニル基、フェニ
ル基などのアリール基、メトキシ基、エトキシ基などの
アルコキシ基、更にはこれらの基の炭素原子に結合した
水素原子の一部を、ハロゲン原子、シアノ基などで置換
した基などの一価有機基が挙げられる。上記式に示す組
成を有する限りにおいてアミノ基の結合位置に制限はな
く、また線状、分岐鎖構造のいずれを取ることもでき
る。分子量は、成分(A)がシロキサンであるかシラン
であるかによっても異なり、広い範囲を取り得るが、無
溶剤型として用いる場合は、概ね室温での粘度を200
0ポイズ以下、好ましくは100ポイズ以下とする範囲
が用いられる。
【0012】成分(A)の具体例としては、以下に挙げ
るものがある。
【0013】
【化3】
【0014】上記したような有機珪素化合物(成分
(A))は、例えば以下のようにして製造される。
【0015】(1)アルコキシシランの加水分解 例えば
【0016】
【化4】 (CH32Si(OCH3210モルと水11モルとの
共加水分解により、次の平均組成式のアミノ基含有ポリ
シロキサンが得られる。
【0017】
【化5】
【0018】(2)平衡化 例えば
【0019】
【化6】 (CH32SiO200モルとを、KOHを触媒として
平衡化することにより、次の平均組成式のアミノ基含有
ポリキサンが得られる。
【0020】
【化7】
【0021】次に、アクリル化合物(B)としては、上
記式(2)で示すような(メタ)アクリル基を少なくと
も2個有するものであれば、線状、分岐鎖構造のいずれ
でもよい。具体的には、例えば、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、エチレングリコールジアクリレー
ト、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチ
レングリコール(分子量400)ジアクリレート、1,
6−ヘキサングリコールジアクリレート、ポリプロピレ
ングリコール(分子量400)ジアクリレート、トリメ
チロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、テトラメチロールメタントリア
クリレートなど、ならびにこれらアクリレートの対応す
るメタクリレート等が挙げられる。
【0022】本発明で用いる有機珪素化合物は、上記成
分(A)および(B)を反応させることにより、上記成
分(A)について例示した式において、それぞれ含まれ
るN原子に結合したH原子の全部または一部を、上記し
た成分(B)の2個のアクリル不飽和基のうちの1個へ
の水素付加により生ずる基、例えば成分(B)がネオペ
ンチルグリコールジアクリレートであるときは以下の
基、で置換した式を有する化合物として得られる。
【0023】
【化8】
【0024】上記した成分(A)と成分(B)の反応
は、一般にマイケル付加反応として知られているもので
あり、例えば、成分(A)と成分(B)とを一級アミノ
基に対して等モル以上の量のアクリレートを配合し、必
要に応じて溶剤を加えて均一となし、室温〜100℃の
条件で反応させればよい。アクリレートのアミノ基に対
する反応量の上限はNに結合した水素原子の数より10
%程度過剰量である。これより多いものは、配合して、
過剰物として系内に存在させても構わないが、硬化時に
共反応物となる。アクリレートが少なすぎると、存在さ
せるべきアクリル基が未反応のNHと反応し保存安定性
を著しく害するので適当ではない。
【0025】上記した本発明で用いる有機珪素化合物
は、二種以上併用することもでき、特にシロキサン単位
が50以上のオルガノポリシロキサンと、シロキサン単
位が1〜50のオルガノポリシロキサンまたはシラン
を、重量比で1:0.3〜3.0の割合で併用すること
が放射線硬化性、基材との接着性および効果皮膜硬度を
調和させる上では好ましい。
【0026】上記のようにして得られた本発明で用いる
有機珪素化合物は、そのままで電離性放射線照射による
硬化性を有するが、必要に応じて紫外線硬化性とするた
めに、その100部に対して、10部程度まで、好まし
くは0.5〜2部程度の光増感剤を加えることができ
る。光増感剤としては公知のものを用いることができ、
例えばアセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェ
ノン、エチルベンゾフェノン、ベンゾキノン、p−ジア
セチルベンゼン、1,3−ジフェニルアセトン、キサン
トン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレノ
ン、アンスラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾー
ル、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェ
ノン、4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、ベンズフ
ラン、ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテル、
更にはオルガノポリシロキサンとの相溶性の優れたもの
として特公昭51−48794号公報に開示されている
有機ケイ素基含有ベンゾフェノン誘導体等が例示され
る。
【0027】また本発明で用いる有機珪素化合物には、
硬化性、得られる硬化皮膜の硬度、基材との接着性の改
善等、あるいは希釈剤等として、その100部に対して
50部程度までの(メタ)アクリレートモノマーを併用
してもよい。併用する場合、希釈剤として用い、あるい
は皮膜硬度を下げるためには単官能のものを、接着性向
上のためにはC2以上のアルコール残基を有するもの、
OH、NH、エポキシ等の極性基を有するモノアクリレ
ートを、また硬化性向上や皮膜硬度向上のためには上記
成分(B)として例示したような多官能アクリレートを
用いる等、目的に応じて、適宜選択することが望まし
い。
【0028】更に本発明で用いる有機珪素化合物を主剤
とする組成物には、必要に応じて、ポットライフ延長剤
としてのハイドロキノンのような酸化防止剤を添加する
ことも可能であり、この添加量は50〜1000ppm
とすることが望ましい。さらにまた組成物の特徴を損な
わない範囲で、使用目的に応じて、通常のジオルガノポ
リシロキサン、フィラー、着色剤およびその他の添加剤
を加えることは差支えない。
【0029】本発明で用いる有機珪素化合物は、その優
れた放射線硬化性ならびに基材等への接着性、硬化物の
絶縁性、耐熱性、耐溶剤性、機械的性質等の特質を活し
て、巾広い用途への適用が可能である。例えば、迅速硬
化性を要求される無溶剤の塗料、接着剤(シーリング
剤、コーキング剤)、プラスチックの塗布による表面改
質剤(耐溶剤性、耐薬品性、耐衝撃性、耐摩耗性)、合
成繊維の改質剤(耐洗濯性、帯電性、耐久性、撥水性)
あるいは電気部品の絶縁剤としてのポッティングあるい
はプリント基板のコーティング剤、プリント配線におけ
るエッチングレジスト、レジスト印刷用塗料、無電解メ
ッキ用マスキング剤、印刷インキ、等の主剤として効果
的に用いられる。しかしながら、本発明に従い放射線照
射により硬化させて、優れた皮膜特性、剥離性ないし離
型性を有し、剥離紙等を構成する剥離性硬化皮膜を形成
させることが好ましい。
【0030】すなわち本発明により剥離性硬化皮膜を得
るためには、まず上記した本発明に用いる有機珪素化合
物を主剤とする塗料組成物を、任意の固体基材上に塗布
することにより放射線硬化性の塗膜が得られる。たとえ
ば剥離紙を与えるために適当な適当なシート状基材の例
としては、グラシン紙、クレーコート紙、上質紙、ポリ
エチレンラミネート紙、プラスチックフィルム、金属箔
などが挙げられ、また適当な塗布量としては、概略0.
5〜5g/m2程度である。
【0031】塗料組成物は、分子量の調節あるいは希釈
等により、塗布に適した500〜1000センチストー
クスの粘度に容易に調節が可能であり、溶剤により希釈
することなく、ロールコーティング、グラビアコーティ
ング、エアーコーティング等の一般的な方法によって塗
布可能である。また粘度10000センチストークス以
上の高粘度の場合でも、加熱金属ロールとゴムまたはプ
ラスチックによる被覆ロールを交互に配設し、中間のロ
ールが揺動するようにしたコーティングヘッドを有する
無溶剤ラミネーターコーター(特開昭57−71662
号公報参照)を用いれば塗布可能であり、この方法によ
れば最高20万センチストークス(25℃)までの塗料
の塗布が可能である。
【0032】このようにして形成された塗膜を硬化させ
る放射線としては、紫外線、電子線、γ線等が用いられ
る。
【0033】紫外線源としては、例えばキセノンラン
プ、低圧、中圧、高圧の水銀等を用いることができる。
更に詳しくは、紫外線源としては、例えば単位長さ当り
の出力が80〜160W/cmで、主波長が約365n
m、波長域230〜450程度のものを用いることが好
ましく、照射時間は、一般に数秒以下であるが、熱の影
響を受けないためにも短時間であることが好ましく、1
秒以下、特に0.1秒以下の時間が好ましい。すなわち
電気入力160W/cmのランプ1灯あたり1秒以下の
照射時間とすればよい。また電子線源としてはバンデグ
ラフ型、共振変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高
周波型等の各種電子線加速器を用い、これから放出され
る50〜1000KeV、好ましくは100〜300k
eVの範囲のエネルギーを持つ電子線を0.1〜10M
Radの線量で照射すればよい。電子線源としては、リ
ニアフィラメントから連続したカーテン状のビームを照
射するタイプのものが特に好ましく、例えば、エネルギ
ーサイエンスインダストリー社製エレクトロカーテンC
B20d50/30、オフト−デコール社製NP−ES
H150などが挙げられる。
【0034】かくして得られた本発明による剥離性硬化
皮膜は、それ自体の分子中にアクリル基を有し安定性が
優れ且つ硬化性の優れたオルガノポリシロキサンの硬化
により得られているため、剥離性および残留接着性が優
れており、剥離紙あるいは成形用型材の表面材等として
優れた適性を示すほか、硬化後、離型性表面からの剥離
により得られる単独フィルムとしても有用である。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例により、更に具体的に
説明する。
【0036】実施例1 1リットルの4つ口フラスコに1,6−ヘキサジオール
ジアクリレート99.4g(0.44モル)とトルエン
200mlを加えて70℃まで加熱し、アミノプロピル
(ジメチル)シロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロ
キサン(粘度630cp、25℃)を1490g(0.
1モル)滴下し、80℃で30分間の後攪拌後、溶剤お
よび過剰のアクリレートをストリップした結果、両末端
に多官能アクリレートを含むオルガノポリシロキサン
(粘度1050cp、25℃)が得られた。―これを生
成物Iとする。
【0037】同様に上述したシロキサンに、トリメチル
ロールプロパントリアクリレート、または1,6ヘキサ
ジオールジメタクリレートを、それぞれ付加した生成物
をII、IIIとする。
【0038】生成物I、II、IIIの各々をアクリル
板に0.1mmになるように塗布したサンプルを作成
し、電子線照射装置(ESI社製)を用いて、酸素濃度
50ppmの雰囲気で、加速電圧165kV、照射線量
2Mradの電子線を照射し、塗膜を硬化させた。
【0039】同様に上述の生成物I〜IIIの各々10
0部に対して、p−エチルベンゾフェノン2部を加えて
得た塗料を、アクリル板に同様にコーティングして、主
波長365mmの紫外光線を使用して窒素雰囲気下(O
2濃度200ppm)で、110秒照射(160W/c
m×1灯)し、塗膜を硬化させた。
【0040】比較例として両末端にγ−アクリロキシプ
ロピル(ジメチル)シロキシ基を含む重合度200の粘
度530cp(25℃)なるシロキサンを用いた以外は
同様にして生成物IVを得、上述の硬化方法を行なっ
た。
【0041】硬化物の一般物性を表1にまとめて示す。
【0042】
【表1】
【0043】実施例2 実施例1で示したシロキサンI、IIの各100部に、
それぞれ多官能アクリレートであるトリメチロールプロ
パントリアクリレートを20部加えて実施例1と同様の
硬化テストを行なった。その結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】実施例3 アミノプロピル(ジメチル)シロキシ基で封鎖されたジ
メチルポリシロキサン(重合度n=300、粘度143
0cp(25℃))と、重合度n=18、粘度20cp
(25℃)なるシロキサンにそれぞれネオペンチルグリ
コールジアクリレートを反応させて得た二種の生成物
を、配合比を変えてブレンドして、実施例1と同様に電
子線照射を行ない硬化テストを行なった。基材としては
ステンレス板を用い、0.2mmの塗布厚さで試験片を
作成した。
【0046】評価結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】実施例4 下記組成式
【0049】
【化9】 で示されるアミノ基含有シロキサン1モルと1,6−ヘ
キサンジオールジアクリレート3.6モルとの反応によ
り得られた変性シリコーン組成物を、ポリエチレンコー
ト紙上に塗布量が0.5g/m2となるように塗布し、
次いで塗布側から窒素気流中で加速エネルギー165K
eV、照射線量3Mradの電子線を照射することによ
り、光沢を有する硬化皮膜が得られた。
【0050】上記の硬化皮膜上に、ポリエステル基材に
感圧接着剤を塗布してなるテープ(日東電工社製、ルミ
ラー31B)を貼着し、2.0Kgのローラーを2往復
させた。その後、70℃、20g/cm2で20時間加
熱プレスし、更に25℃で3時間放置後、上記シリコー
ン硬化皮膜と接着剤との界面で分離するのに要する剥離
抵抗を、引張試験機(東洋測器製作所製テンシロン)に
て180゜方向、引張り速度500mm/分の条件で測
定して、45g/インチの値を得た。またアクリル系粘
着剤(東洋インキ社製、オリバインBPS−5127)
を用いて行なった転写法による剥離力は、24g/イン
チ、残留接着力(すなわち粘着剤を試料剥離性面に接着
した前後の、標準被着面(通常は、研磨したステンレス
板)に対する180゜接着力の変化率であり剥離性の尺
度となる)は、82%であった。
【0051】実施例5 下記組成式
【0052】
【化10】 で示されるジメチルシロキサン単位200を含有するア
ミノ変性シロキサン1モルとネオペンチルグリコールジ
アクリレート4.4モルとの反応により得られたアクリ
ル官能性変性シリコーン組成物を、予めコロナ処理した
ポリエチレンテレフタレートフィルム(38μm)に
0.5g/m2の量で塗布し、実施例1と同様にして電
子線を照射して、透明性の良好な光沢を有する硬化皮膜
を得た。
【0053】この硬化皮膜について実施例4と同様にし
て得られた剥離抵抗は50g/インチ、転写法による剥
離力は40g/インチ、残留接着力は90%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 83/08 LRT C09D 183/08 PMV C09J 7/02 JKV (72)発明者 近藤 清宏 群馬県安中市磯部2−13−1 信越化学工 業株式会社シリコーン電子材料技術研究所 内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)成分と、該(A)成分中の一
    級アミノ基に対して等モル量以上であり、(A)成分中
    のN結合水素原子の数の約1.1倍モル量まで、あるい
    はそれより過剰であるが(A)成分重量よりは小なる重
    量割合の下記(B)成分とを、マイケル付加反応に付し
    て得られた生成物である有機珪素化合物の膜状物に放射
    線を照射して硬化させることを特徴とする剥離性硬化皮
    膜の製造法。 (A)以下の平均組成式で示される一分子中に少なくと
    も一個のアミノ基を有する有機珪素化合物。 [H2N・(CH2CH2NH)C1a・R2 b・SiO(4-a-b)/2 ・・・(1) (式中、R1は二価の炭化水素基;R2は置換または非置
    換の一価の炭化水素基;aおよびbは、0<a≦3、0
    <b≦3および0<a+b≦4の関係を満たす正数;c
    は0または1)、 (B)下記で示されるアクリル基を一分子中に、少なく
    とも2個有するアクリル化合物 【化1】 (式中のR3は水素基またはメチル基)。
  2. 【請求項2】 シート基材上に塗布形成した前記有機珪
    素化合物の膜状物に放射線を照射して硬化させる請求項
    1に記載の製造法。
JP5255322A 1993-09-20 1993-09-20 有機珪素化合物の硬化物からなる剥離性硬化皮膜の製造法 Expired - Lifetime JPH0790205B2 (ja)

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