JPH0789774A - セラミック部材の彩色方法 - Google Patents

セラミック部材の彩色方法

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 生成形体又は素焼きのセラミック部材に、金
属塩から成る着色剤と、松脂及び/又はバルサム樹脂か
ら成る増粘剤と、アルコール又は主成分がアルコールか
ら成る溶剤で構成される着色剤溶液を塗布して焼成した
り、生成形体又は素焼きのセラミック部材に着色剤溶液
を塗布して乾燥した後、金属塩から成る着色剤を水に溶
解させた水溶液状の着色剤を塗布又は含浸させて焼成す
る。 【効果】 彩色工程を一工程だけで行うことができ、焼
成したときの発色も着色剤溶液を塗布した通りのものに
なり、自然な風合いを持った着色を簡単に行うことがで
きる。また、有色の素地に有色の模様のある彩色を簡単
に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は着色剤溶液を用いたセラ
ミック部材の彩色方法に関し、特にセラミック部材に自
然な風合いを持ったマーブル模様やめのう状模様を彩色
するセラミック部材の彩色方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、陶磁器などにマーブル模様やめの
う状模様を施す場合、一般に練り込み技法が用いられて
いた。すなわち、色の異なる原料から、充分な可塑性を
持たせた杯土に練り上げ、この複数種の杯土を互いに不
規則に積層もしくは混練して成形して焼成するものであ
る。
【0003】ところが、アルミナ(Al2 3 )などの
セラミック部材、特に透光性アルミナなどの高純度なセ
ラミック原料を用いて、練り込み技法でマーブル模様や
めのう状模様を施すことを試みても、充分な可塑性を持
つ杯土が作れず、マーブル模様やめのう状模様を施すこ
とはできないという問題があった。
【0004】そこで、セラミック部材にマーブル模様や
めのう状模様を施す場合、従来は素焼きのセラミック部
材を作り、この素焼き品にテレピン油や石油系などの有
機溶剤に松脂やバルサムのような樹脂を溶かし込んだニ
ス状の撥水剤をマーブル模様に塗布し、しかる後に水溶
液状の着色剤を塗布又は含浸させて乾燥し、その後仮焼
によって着色剤を酸化物にした後に、セラミック部材を
焼結することで発色させていた。セラミック部材の素焼
き品に、撥水剤をマーブル模様に塗布した後に、着色剤
を塗布又は含浸させると、撥水された部分は、白抜きの
模様になり、全体としてマーブル模様になる。この方法
によると、セラミック部材にも、マーブル模様やめのう
状模様を施すことができ、絵画的、工芸的な表現を行う
ことができるようになる。しかも、原料に無駄が出にく
く、管理上も顔料粉末の飛散や顔料による汚染が少な
く、利点も多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、セラミック
部材に撥水剤を塗布した後に、水溶液状の着色剤を塗布
又は含浸させる方法では、工程が撥水剤の塗布工程と水
溶液状の着色剤の塗布又は含浸工程の二工程になり、工
程が複雑であると共に、撥水剤を塗布する作業をしてい
る時点では、この作業が出来上がった時に自然な風合い
を要求される最も重要な作業であるにも拘らず、最終の
着色状態が判りにくいという問題があった。
【0006】この方法では、有色の素地にセラミック本
来の色調であるアイボリー若しくは白抜きの模様とな
る。
【0007】また、上述のような撥水剤を塗布せずに、
水溶液の着色剤を素焼きのセラミック部材に直に塗布す
ると、水溶性の液体顔料は乾燥に長時間掛かり、セラミ
ック部材の中に拡散していって、模様の輪郭が不明瞭に
なり、繊細な模様を描くことはできない。
【0008】また、撥水剤自体に着色剤を添加すること
も考えられるが、金属塩から成る着色剤は水溶性であ
り、油溶性ではない。したがって、油性の撥水剤には不
溶解か直ちに沈澱物を作り、着色剤溶液にはならないと
いう問題があった。
【0009】また、セラミック部材に撥水剤を塗布した
後に、水溶液状の着色剤を塗布又は含浸させる方法で
は、有色の素地に有色の模様となる様には着色できなか
った。
【0010】また、上述のような撥水剤を塗布せずに、
2色以上の水溶液状の着色剤を素焼きのセラミック部材
に直に塗布すると、水溶性の液体顔料は乾燥に長時間か
かり、多孔質なセラミック部材の中に染み込んだ顔料は
互いに接して拡散し、混ざり合って、模様の輪郭が不明
瞭になり、繊細な模様を描くことはできないという問題
があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係るセラミック
部材の彩色方法は、上述のような従来技術の問題点に鑑
みて発明されたものであり、請求項1に記載した発明の
特徴とするところは、生成形体又は素焼きのセラミック
部材に、着色剤溶液を塗布して焼成するセラミック部材
の彩色方法において、前記着色剤溶液を、金属塩から成
る着色剤と、松脂及び/又はバルサム樹脂から成る増粘
剤と、アルコール又は主成分がアルコールから成る溶剤
で構成した点にある。また、請求項2に記載した発明の
特徴とするところは、生成形体又は素焼きのセラミック
部材に、着色剤溶液を塗布して焼成するセラミック部材
の彩色方法において、前記着色剤溶液を塗布して乾燥し
た後、金属塩の水溶液から成る着色剤を塗布又は含浸さ
せて焼成するする点にある。
【0012】
【作用】請求項1に記載した発明のように、溶剤として
アルコールを用いると、このアルコールが金属塩から成
る着色剤と松脂及び/又はバルサム樹脂から成る増粘剤
の双方の溶剤となり、着色剤と増粘剤の混合物から成る
着色剤溶液を作ることができる。この着色剤溶液を生成
形体又は素焼きのセラミック部材に塗布すると、着色剤
溶液はセラミック部材に吸収され、また溶剤はすぐに揮
発し、着色剤と増粘剤は生成形体又は素焼き品に固着す
る。その後、仮焼により着色剤を酸化させ、焼成するこ
とによってセラミック部材と反応させるとセラミック部
材が発色することになる。なお、セラミック部材に固着
した増粘剤は、着色剤溶液塗布後の仮焼工程で燃焼揮散
させる。もって、この増粘剤が、セラミック部材の発色
と焼結に不都合になることはない。また、請求項2に記
載した発明のように、生成形体又は素焼きのセラミック
部材に着色剤溶液を塗布して乾燥させた後、金属塩から
成る着色剤を水に溶解させた水溶液状の着色剤を塗布又
は含浸させると、増粘剤である松脂及び/又はバルサム
樹脂は撥水性があることから、先に塗布した着色剤溶液
の着色剤と、後から塗布又は含浸する水溶液状の着色剤
は、混ざり合うことがない。乾燥の後、仮焼により着色
剤を酸化させ、焼成することによってセラミック部材と
反応させるとセラミック部材が発色することになる。な
お、セラミック部材に固着した増粘剤は、仮焼工程で燃
焼揮発させる。もって、この増粘剤がセラミック部材の
発色と焼結に不都合になることはない。
【0013】
【実施例】以下、請求項1及び2に記載した発明の実施
例を詳細に説明する。まず、請求項1に記載した発明の
実施例を説明する。請求項1に記載した発明に係るセラ
ミック部材の彩色方法では、セラミック部材の素焼き品
に着色剤溶液を塗布する。
【0014】セラミック部材の素焼き品は、以下のよう
に形成される。すなわち、例えば高純度アルミナ100
部に、分散剤0.5〜1部、バインダー2〜5部、純水
25〜30部を加え、ボールミルで混合した後、真空脱
泡し、例えば鋳込み成形法などで生成形品を形成する。
次に、この生成形品を乾燥後、脱バインダーのために5
00℃近辺までゆっくり昇温し、900〜1000℃で
加熱する。これにより多孔質なセラミック部材の素焼き
品が形成される。
【0015】次に、セラミック部材の素焼き品に着色剤
溶液を塗布する。本発明で用いられた着色剤溶液は、着
色剤と撥水性の増粘剤と溶剤から成る。
【0016】着色剤としては、水に溶けて安定した状態
で保存できるようにするために、硝酸クロム(Cr(N
3 2 ・9H2 O)、硝酸コバルト(Co(NO3
2 ・6H2 O)、硝酸ニッケル(Ni(NO3 2 ・6
2 O)、硝酸マンガン(Mn(NO3 2 ・nH
2 O)(n=4〜6)、酢酸銅((CH3 COO)2
Cu・H2 O)などの金属塩を用いる。硝酸クロムは、
ピンク〜赤〜深紅に発色し、硝酸コバルトは、淡青〜濃
紺に発色し、硝酸ニッケルは真空炉焼成した場合は灰〜
青、ガス炉焼成した場合は黄緑〜暗緑に発色し、硝酸マ
ンガンは真空炉焼成した場合はピンク、ガス炉焼成した
場合はオレンジに発色し、酢酸銅は、真空炉焼成した場
合は金属的な茶、ガス炉焼成した場合は濃茶に発色す
る。
【0017】撥水性の増粘剤には、松脂やバルサム樹脂
などがある。この増粘剤には、着色剤溶液に粘性を持た
せるために、着色剤溶液に対して少なくとも5重量%含
有させることが望ましく、また滲みのないハッキリした
模様を描くためには、10重量%以上添加することが好
適である。一方、この増粘剤が20重量%を越えると、
着色剤溶液が強く粘りつき、実用的でない。したがっ
て、着色剤溶液中の増粘剤の含有量は、5〜20重量%
が望ましい。この増粘剤は、松脂のみ、バルサム樹脂の
み、或いは松脂とバルサム樹脂の双方でもよい。また、
この増粘剤は、水溶性の着色剤を素焼きのセラミック部
材表面に塗布したときに、着色剤が一瞬にして多孔質な
セラミック部材に吸収されて拡散しないようにするため
に添加する。また、乾燥した着色剤は、増粘剤によって
撥水性を示す。さらに、この増粘剤は、予めテレピン油
や石油系などの溶剤で溶解してもよい。特に模様などを
筆で描く場合には、筆のすべり具合などの使い勝手がよ
くなる。
【0018】溶剤には、メチルアルコールやエチルアル
コールなどがある。このメチルアルコールやエチルアル
コールは、水と油の双方に溶け、上述の金属塩から成る
着色剤および松脂やバルサム樹脂から成る増粘剤の双方
にとって溶剤となる。
【0019】このような着色剤溶液を素焼きのセラミッ
ク部材表面に塗布する。セラミック部材の表面に塗布す
る場合、海綿、布、スポンジなどをピンセットでつま
み、これを筆代わりに着色剤溶液を含ませて、調子をと
りながらセラミック部材の表面を連続してはたきつけな
がら塗布する。
【0020】また、上記着色剤溶液は、下絵付け用着色
剤としても使用でき、加飾技法の可能性を広げることが
できる。
【0021】このように着色剤溶液を塗布した後、乾燥
させて1000℃程度で仮焼し、1650℃以上の温度
で焼成する。
【0022】−実施例1− 硝酸ニッケル6水和物(Ni(NO3 2 ・6H2 O)
15gをメチルアルコールに溶解し、全体を50mlに
した。コッパイババルサム10gをテレピン油50ml
に温めながら溶解させた。この両者を混合し、淡い緑を
呈する透明なニス状の着色剤溶液を得た。次に、高純度
微粉アルミナ成形体を900℃で素焼きしたものに、前
記着色剤溶液をスポンジ片に付着させて、これをピンセ
ットでつまんではたきつけながら、模様を描いていっ
た。にじみが少なく明瞭な模様を描くことができた。自
然乾燥を一昼夜行い、電気炉で1100℃で仮焼した。
これを真空炉で1700℃で焼結させ、灰白色の素地に
灰黒色の大理石模様を持つアルミナセラミック部材を得
た。さらに、これをガス炉で1600℃で再び焼成し淡
いクリーム色の素地に、黄緑〜濃緑の繊細な大理石模様
を持つアルミナセラミックを得た。
【0023】−実施例2− 硝酸マンガン水和物(Mn(NO3 2 ・nH2 O)5
gをメチルアルコールに溶解し、全体を60mlにし
た。カナダバルサム7gをテレピン油40mlに加温し
つつ溶解させた。この両者を混合し、無色透明なニス状
の着色剤溶液を得た。実施例1と同様の素焼き品に同様
の技法で、この着色剤溶液で模様を描いていった。無色
の着色剤溶液であったが、濡れた所の色調で模様の具合
は良く分かった。実施例1と同様に乾燥と仮焼を行っ
た。これを真空炉1650℃で焼結させ、白地にピンク
のマーブル模様を持つアルミナセラミックを得た。さら
に、これをガス炉1600℃で再焼成し、アイボリー地
にオレンジ色の繊細なマーブル模様を持つアルミナセラ
ミックを得た。 −実施例3− 硝酸クロム9水和物(Cr(NO3 2 ・9H2 O)3
0gをエチルアルコールに溶解し、全体を100mlに
した。それに、松脂10gを溶解し、深緑色を呈する透
明なニス状の着色剤溶液を得た。実施例1と同様の素焼
き品に同様の技法で、この着色剤溶液で模様を描いてい
った。実施例1と同様に乾燥と仮焼を行った後、これを
真空炉1750℃で焼結させ、白地に濃赤のめのう状模
様を持つアルミナセラミックを得た。さらに、これをガ
ス炉1650℃で再焼成し、アイボリー地に濃赤のめの
う状模様を持つアルミナセラミックを得た。
【0024】−実施例4− 硝酸コバルト6水和物(Co(NO3 2 ・6H2 O)
20gをエチルアルコールに溶解し、全体を100ml
にした。それに松脂13gを溶解し、薄赤色を呈する透
明なニス状の着色剤溶液を得た。実施例1と同様の素焼
き品に、同様の技法で、この着色剤溶液で模様を描いて
いった。実施例1と同様に乾燥と仮焼を行った後、これ
を真空炉1750℃で焼結させ、白地に濃青のマーブル
模様を持つアルミナセラミックを得た。さらに、これを
ガス炉1650℃で再焼成し、アイボリー地に濃青のマ
ーブル模様を持つアルミナセラミックを得た。
【0025】次に、請求項2に記載した発明の実施例を
説明する。請求項2に記載した発明に係るセラミック部
材の彩色方法では、セラミック部材の素焼き品に撥水性
の着色剤溶液を塗布し、乾燥のあと、水溶液状の着色剤
を塗布又は含浸する。なお、この発明で用いる撥水性の
着色剤溶液は、請求項1に記載した発明で用いられる着
色剤溶液と同一である。
【0026】この着色剤溶液を生成形体又は素焼きのセ
ラミック部材に塗布し乾燥させた後、次は水溶液状の着
色剤を塗布又は含浸させる。この着色剤は前記した金属
塩と同じもので、純水に溶解した溶液である。
【0027】先に塗布した着色剤溶液中の着色剤は乾燥
すると撥水性になるため、後に塗布する水溶液状の着色
剤に溶けたり、まざり合ったりすることはない。
【0028】−実施例5− 硝酸クロム9水和物(Cr(NO3 2 ・9H2 O)3
0gをエチルアルコールに溶解して全体を100mlに
した。それに松脂10gを溶解して深緑色を呈する透明
なニス状の着色剤溶液を得た。高純度微粉アルミナ成形
体を900℃で素焼きしたものに、前記着色剤溶液をス
ポンジ片に付着させて、これをピンセットでつまんでは
たきつけながら、模様を描いていった。滲みが少なく明
瞭な模様を描くことができた。乾燥の後、硝酸マンガン
(Mn(NO3 2 ・nH2 O)(n=4〜6)6gを
純水に溶解し、全体を100mlにした薄ピンク色を呈
する透明な水溶液状の着色剤を用い含浸着色を行った。
自然乾燥を一昼夜行い、電気炉で1100℃で仮焼し
た。これを真空炉で1750℃で焼結させ、薄ピンク色
地に赤色のマーブル模様を持つアルミナセラミックを得
た。さらにこれをガス炉で1650℃で再び焼成し、オ
レンジ色地に赤色の繊細はマーブル模様を持つアルミナ
セラミックを得た。
【0029】−実施例6− 硝酸コバルト6水和物(Co(NO3 2 ・6H2 O)
20gをメチルアルコールに溶解し、全体を100ml
にした。それに松脂を13g溶解し、薄赤色を呈する透
明なニス状の着色剤溶液を得た。実施例5と同様の素焼
き品に同様の技法で、この着色剤溶液で模様を描いてい
った。乾燥の後、硝酸ニッケル6水和物(Ni(N
3 2 ・6H2 O)5gを純水に溶解し、全体を10
0mlにした淡い緑色を呈する透明な水溶液状の着色剤
を用いて含浸着色を行った。実施例5と同様に乾燥と仮
焼を行った。これを真空炉1700℃で焼結させ、灰色
と黒色のめのう状模様を持つアルミナセラミック部材を
得た。さらに、これをガス炉で1600℃で再び焼成
し、緑色地に青色の繊細なめのう状模様を持つアルミナ
セラミック部材を得た。
【0030】−実施例7− 硝酸クロム9水和物(Cr(NO3 2 ・9H2 O)1
5gをエチルアルコールに溶解し、全体を50mlにし
た。コッパイババルサム10gを温めながらテレピン油
50mlに溶解させた。この両者を混合し、深緑色を呈
する透明なニス状の着色剤溶液を得た。実施例5と同様
の素焼き品に同様の技法で、この着色剤溶液で模様を描
いていった。乾燥の後、硝酸ニッケル6水和物(Ni
(NO3 2 ・6H2 O)4gを純水に溶解し、全体を
100mlにした淡い緑色を呈する透明な水溶液状の着
色剤を用い含浸着色を行った。実施例5と同様に乾燥と
仮焼を行った。これを真空炉1750℃で焼結させ、灰
色地に灰赤色の大理石模様を持つアルミナセラミックを
得た。さらに、これをガス炉1650℃で再焼成し、黄
緑色地に赤茶色の大理石模様を持つアルミナセラミック
を得た。
【0031】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載した発明
に係るセラミック部材の彩色方法によれば、生成形体又
は素焼きのセラミック部材に、金属塩から成る着色剤
と、松脂及び/又はバルサム樹脂から成る増粘剤と、ア
ルコール又は主成分がアルコールから成る溶剤で構成さ
れる着色剤溶液を塗布して焼成することから、彩色工程
を一工程だけで行うことができ、焼成したときの発色も
着色剤溶液を塗布した通りのものになり、自然な風合い
を持った着色を簡単に行うことができる。また、請求項
2に記載したセラミック部材の彩色方法によれば、生成
形体又は素焼きのセラミック部材に着色剤溶液を塗布し
て乾燥した後、金属塩から成る着色剤を水に溶解させた
水溶液状の着色剤を塗布又は含浸させ焼成することか
ら、有色の素地に有色の模様のある彩色を簡単に行うこ
とができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生成形体又は素焼きのセラミック部材
    に、着色剤溶液を塗布して焼成するセラミック部材の彩
    色方法において、前記着色剤溶液を、金属塩から成る着
    色剤と、松脂及び/又はバルサム樹脂から成る増粘剤
    と、アルコール又は主成分がアルコールから成る溶剤で
    構成したことを特徴とするセラミック部材の彩色方法。
  2. 【請求項2】 生成形体又は素焼きのセラミック部材
    に、着色剤溶液を塗布して焼成するセラミック部材の彩
    色方法において、前記着色剤溶液を塗布して乾燥した
    後、金属塩の水溶液から成る着色剤を塗布又は含浸させ
    て焼成するすることを特徴とするセラミック部材の彩色
    方法。
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