JPH0787921A - 液状もしくはペースト状調味料組成物 - Google Patents

液状もしくはペースト状調味料組成物

Info

Publication number
JPH0787921A
JPH0787921A JP5259417A JP25941793A JPH0787921A JP H0787921 A JPH0787921 A JP H0787921A JP 5259417 A JP5259417 A JP 5259417A JP 25941793 A JP25941793 A JP 25941793A JP H0787921 A JPH0787921 A JP H0787921A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
seasoning
parts
liquid
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5259417A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3162554B2 (ja
Inventor
Yoshinobu Nakajima
義信 中島
Tomoko Fukunaga
朋子 福永
Kazuichi Tomonobu
一市 友延
Hideki Mori
秀樹 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP25941793A priority Critical patent/JP3162554B2/ja
Publication of JPH0787921A publication Critical patent/JPH0787921A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3162554B2 publication Critical patent/JP3162554B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Edible Oils And Fats (AREA)
  • Seasonings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種の食物の本来の風味を損なうことなく、
更に、持続的なコク、旨味、まろやかさ等の風味を付与
することができる液状もしくはペースト状調味料組成物
を提供する。 【構成】 調味成分と、組成物全量に対して0.1〜5
0重量%の、平均粒子径が1μm以下の油滴の状態にあ
る油脂とを含む液状もしくはペースト状調味料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食べ物に持続的なコ
ク、旨味、まろやかさ等の好ましい風味を与えることが
できる液状もしくはペースト状の調味料組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】食べ物に、甘味、酸味、苦味、塩味及び
旨味の五つの基本味のいずれか一種以上を与える液状も
しくはペースト状の調味料として、醤油、味噌、ソース
類、ケチャップ類、味醂、酒類、食酢、甘味料等の基礎
調味料や、風味調味料、旨味調味料、たれ類、めんつゆ
類、スパイス類等の複合調味料等が、一般家庭にまた業
務用に使用されている。
【0003】これらの液状もしくはペースト状調味料に
は、基本的に個々の調味料に固有の調味成分が含まれ、
更に好みに応じて種々の成分が含まれている。これらの
液状もしくはペースト状調味料を使用して食べ物を味つ
けする際に、食べ物に基本味を付けることの他に更に、
持続的なコク、旨味、まろやかさ等の風味を付けること
が好ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、その
本来の風味を損なうことなく、更に、持続的なコク、旨
味、まろやかさ等の風味を有し、食べ物に好ましい風味
を付けることができる液状もしくはペースト状調味料組
成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、調味成分と、
組成物全量に対して0.1〜50重量%の、平均粒子径
が1μm以下の油滴の状態にある油脂とを含むことを特
徴とする液状もしくはペースト状調味料組成物である。
【0006】本発明の液状もしくはペースト状調味料組
成物には、組成物全量に対して0.1〜50重量%の油
脂が含まれており、この油脂が従来の液状もしくはペー
スト状調味料に於けるように大部分の油滴が3〜20μ
mの比較的大きな粒子径の状態で含まれている場合に
は、この液状もしくはペースト状調味料組成物は油っぽ
くなり、その旨さが油脂を含まない場合よりも低下する
傾向がある。
【0007】しかしながら、本発明の液状もしくはペー
スト状調味料組成物に於ては、含まれる油脂が1μm以
下の平均粒子径を有する油滴の状態になっているため
に、上記のような量で油脂が含まれているにもかかわら
ず、本発明の液状もしくはペースト状調味料組成物は、
その本来の風味を損なうことなく、更に、持続的なコ
ク、旨味、まろやかさ等の好ましい風味が加わるのであ
る。
【0008】本発明の液状もしくはペースト状調味料組
成物は、平均粒子径が1μm以下の油滴の状態にある油
脂を0.1〜50重量%含有することの他は、従来の液
状もしくはペースト状調味料と同様のものである。
【0009】従って、本発明の液状もしくはペースト状
調味料組成物は、従来公知の液状もしくはペースト状調
味料の何れの種類のものであってもよい。液状もしくは
ペースト状調味料組成物の具体例としては、一般的に、
醤油、味噌、ソース類、ケチャップ類、味醂、酒類、食
酢、甘味料、旨味調味料、風味調味料、たれ類、めんつ
ゆ類、液状もしくはペースト状のスパイス類等に分類さ
れるもの及びこれらに類似するものを挙げることができ
る。
【0010】例えば、液状の旨味調味料には、アミノ酸
系の調味成分(L−グルタミン酸ナトリウム等のグルタ
ミン酸塩等)を含むもの、核酸系の調味成分(5′−イ
ノシン酸ナトリウム、5′−グアニル酸ナトリウム、
5′−リボヌクレオチドナトリウム等)を含むもの、こ
れらの両方を含むもの等が含まれる。旨味調味料は場合
により風味調味料に分類されることもある。
【0011】また、液状もしくはペースト状の風味調味
料は一般に「だしの素」と呼ばれているものである。風
味調味料には調味成分として、肉エキス、魚介類エキス
等の動物質エキス、昆布、しいたけ、野菜、果物等から
の植物質エキス、動物性蛋白加水分解物(HAP)、植
物性蛋白質加水分解物(HVP)、酵母エキス、アミノ
酸を含む有機酸又はその塩、香辛料(スパイス)等が含
まれている。風味調味料には更に、旨味調味料、醤油、
味噌、味醂、酒類、食酢、食塩、甘味料等の他の調味料
が含まれていることがある。
【0012】また、液状もしくはペースト状のスパイス
類には、主としてわさび、からし、しょうが、にんに
く、マスタード等の香辛料成分を含むペースト状の練り
製品が含まれる。
【0013】また、ソース類は、野菜、果実、香辛料、
食酢、食塩、カラメル、糖類、デンプン等を原料として
作られるもので、たれ類は、野菜、果実、香辛料、食
酢、醤油、食塩、糖類、デンプン等を原料として作られ
るもので、焼肉用、しゃぶしゃぶ用、蒲焼用等に用いら
れるものである。
【0014】上記の液状もしくはペースト状調味料の分
類の内のその他の調味料については、特に説明するまで
もなく一般に明らかであろう。個々の液状もしくはペー
スト状調味料の詳細については、例えば、「市販食品成
分表」(女子栄養大学出版部1989年刊)、「調味料
・香辛料の事典」(朝倉書店1992年刊)等に記載さ
れている。液状もしくはペースト状調味料の形態は、嗜
好の多様化、簡便性及び経済性のために消費者のニーズ
によるメニューの拡張などにより種類が非常に多くなっ
ているが、本発明の液状もしくはペースト状調味料組成
物には、これらの文献に記載されているものに限定され
るものではなく、それらに類似する形態や用途のものも
含まれる。
【0015】本発明の液状もしくはペースト状調味料組
成物の調味成分は、従来の液状もしくはペースト状調味
料の調味成分と同様であり、液状もしくはペースト状調
味料組成物に応じて種々の種類のものであってよい。
【0016】本発明の液状もしくはペースト状調味料組
成物中には、平均粒子径が1μm以下、好ましくは0.
01〜0.8μmの範囲内である油滴の状態にある油脂
が、組成物全量に対して0.1〜50重量%、好ましく
は0.5〜30重量%含まれている。
【0017】上記の油脂としては、食用に適するもので
あれば特に限定されず、常温で液体であるもの及び固体
であるものを含む植物性油脂及び動物性油脂の何れであ
ってもよい。好ましい油脂の例としては、ナタネ油、大
豆油、トウモロコシ油、ヒマワリ油、サフラワー油、綿
実油、米油、ヤシ油、オリーブ油、ゴマ油、ピーナッツ
油、パーム油、魚油、ポークファット、チキンファッ
ト、ビーフファット等の油脂、及びこれらの油脂に硬
化、分別、エステル交換等の処理を施した油脂を挙げる
ことができる。
【0018】本発明の液状もしくはペースト状調味料組
成物は、少なくとも一種の調味成分と油脂とを、例えば
食品用乳化剤の存在下で適当な乳化機及び/又は均質機
を使用して水中に均質化することによって製造すること
ができる。
【0019】食品用乳化剤としては油脂を乳化し得る界
面活性を有し、食品に添加することができるものであれ
ば特に限定されず使用することができる。使用できる乳
化剤の例としては、モノグリセライド、有機酸モノグリ
セライド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪
酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレング
リコール脂肪酸エステル、リン脂質、酵素分解リン脂
質、酵素処理リン脂質、糖脂質、サポニン等のような合
成又は天然の界面活性剤、卵タンパク質、乳タンパク
質、大豆由来タンパク質、小麦由来タンパク質、血清由
来タンパク質のような動物、植物由来のタンパク質及び
これらタンパク質を酵素的、化学的に分解して乳化性能
を高めたタンパク質分解物等を挙げることができる。こ
れらの乳化剤は一種類でも二種類以上を組み合わせても
使用することができる。乳化剤の使用量は特に限定され
ないが、一般に油脂に対して0.01〜2重量倍である
ことが好ましい。
【0020】上記のような極めて微細な油滴の状態で油
脂を含む本発明の液状もしくはペースト状調味料組成物
を製造するための装置としては、液体を高圧下(100
〜3000g/cm2 )、均質バルブ又はスリットを通
して低圧部に送り、その際の剪断力、衝撃力等により油
脂球を粉砕する形式の高圧均質機(高圧ホモジナイザ
ー)が好ましい。このような装置としては、ナノマイザ
ー(ヤマサトレーディング社)、マイクロフルイダイザ
ー(バイオテクノロジー・デベロップメント社)、マン
トンゴーリン(ゴーリン社)等の装置がある。また、界
面化学的手法を用いて微細な油滴の乳化物を得るD相乳
化法(Fragrance Journal,4, 34-41(1993)参照)によっ
て、油脂を上記のような微細な油滴に乳化させることも
できる。また、高圧均質機で処理する前に予め他の形式
の乳化機で油脂を乳化しておき、この乳化物(油滴の粒
子径は比較的大きい)を高圧均質機で乳化すると、油滴
の平均粒子径を小さくする上で有効である。また、油滴
の平均粒子径を小さくするために、乳化物を高圧均質機
に繰り返し通すことも有効である。
【0021】本発明の液状もしくはペースト状調味料組
成物は、従来の液状もしくはペースト状調味料と同様に
使用することができ、食べ物に、液状もしくはペースト
状調味料組成物が有する独自の味に加えて、その独自の
味を損なうことなく、持続的なコク、旨味、まろやかさ
等の好ましい風味を付与することができる。
【0022】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。実施例に於いて「部」は重量部である。
【0023】[実施例1]L−グルタミン酸ナトリウム
4.5部、5′−イノシン酸ナトリウム0.25部、
5′−グアニル酸ナトリウム0.25部及びデカグリセ
リンモノオレエート5.00部からなる混合物を、50
℃で水80.0部に溶解し、T.K.ホモミキサー(特
殊機化工業(株)製)を使用して、得られた溶液に大豆
白絞油10.0部を滴下して予備乳化して調味料組成物
を調製した。得られた調味料組成物を試料Aとする。
【0024】試料Aを下記の乳化条件で本乳化させて、
それぞれ試料B、試料C、試料D、試料E、及び試料F
を調製した。
【0025】乳化条件 試料B:高圧均質機としてマントンゴーリン(ゴーリン
社製)を使用し、50kgf/cm2 の乳化圧で2回均
質化処理部を通過させる。 試料C:高圧均質機としてマントンゴーリンを使用し、
200kgf/cm2の乳化圧で3回均質化処理部を通
過させる。 試料D:高圧均質機としてマントンゴーリンを使用し、
500kgf/cm2の乳化圧で10回均質化処理部を
通過させる。 試料E:高圧均質機としてナノマイザー(ナノマイザー
社製)を使用し、1000kgf/cm2 の乳化圧で1
0回均質化処理部を通過させる。 試料F:高圧均質機としてナノマイザーを使用し、10
00kgf/cm2 の乳化圧で30回均質化処理部を通
過させる。
【0026】上記の各試料中の大豆白絞油の油滴の平均
粒子径を、レーザー回折式粒度分布測定装置(SALD
−1100型、株式会社島津製作所製)を用いて測定し
た。また、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定でき
ない粒子径0.2μm以下の油滴を有する試料について
は、光散乱光度計(DLS−7000、大塚電子株式会
社製)を用いて測定した。各試料中の油滴の平均粒子径
を表1に示す。
【0027】上記の各試料を水で50倍に希釈したもの
について、味覚パネル30人により対照試料との一対比
較により旨味の強さ及びコクの強さに関する官能評価を
行った。官能評価の結果を表1に示す。
【0028】なお、対照試料としては、L−グルタミン
酸ナトリウム4.5部、5′−イノシン酸ナトリウム
0.25部、5′−グアニル酸ナトリウム0.25部及
びデカグリセリンモノオレエート5.00部を水90.
0部に溶解した溶液を、水で50倍に希釈した溶液を使
用した。
【0029】
【表1】 表1 ──────────────────────────── 調味組成物 平均粒子径 旨味の強さ コクの強さ ────── ─────── ───── ────── 試料A 8.56μm ± ± 試料B 1.50μm ± ± 試料C 0.84μm + + 試料D 0.25μm + ++ 試料E 0.15μm ++ +++ 試料F 0.09μm ++ +++ ──────────────────────────── 評価記号 ± :対照に対して有意差なし + :対照に対して18/12〜22/8で支持 ++ :対照に対して23/7〜26/4で支持 +++:対照に対して27/3 以上で支持
【0030】表1のデータから、本発明の調味料組成物
である試料C、試料D、試料E及び試料Fは、含まれる
油滴の平均粒子径が1μm以下であり、旨味の強さ及び
コクの強さが対照試料よりも優れているのに対して、油
滴の平均粒子径が大きい本発明の範囲外の調味料組成物
である試料A及び試料Bは旨味の強さ及びコクの強さが
大豆油を含まない対照試料と同程度であることが明らか
である。
【0031】[実施例2]実施例1で調製した調味料組
成物である試料B、試料C、試料D、試料E及び試料F
のそれぞれを、市販のワカメスープに2重量%添加して
スープB、C、D、E及びFを調製した。
【0032】得られたスープB、C、D、E及びFにつ
いて、実施例1で調製した試料Aを同じ市販のワカメス
ープに2重量%添加して調製したスープAを対照試料と
して、味覚パネル30人により対照試料との一対比較に
より持続的旨味の強さ、持続的コクの強さ、まろやかさ
及び好ましさに関する官能評価を行った。官能評価の結
果を表2に示す。
【0033】
【表2】 表2 ─────────────────────────────────── 持続的 持続的 スープ 調味組成物 旨味の強さ コクの強さ まろやかさ 好ましさ ──── ───── ───── ───── ───── ────── B 試料B ± ± ± ± C 試料C + + + + D 試料D + ++ ++ ++ E 試料E ++ +++ +++ +++ F 試料F ++ +++ +++ +++ ─────────────────────────────────── 評価記号の意味は、表1に記載したものと同じである。
【0034】表2のデータから、本発明の調味料組成物
を添加したスープC、D、E及びFが、油滴の平均粒子
径が大きい本発明の範囲外の調味料組成物(試料A)を
添加したスープAに比べて、持続的な旨味及びコクが強
くなり、まろやかさも加わって有意に好まれるものであ
ることが明らかである。また、試料Aよりも油滴が微粒
子化したが依然として本発明の範囲外の大きさの油滴を
含む調味料組成物(試料B)を添加したスープBはスー
プAに対して有意差がなかった。
【0035】[実施例3]かつおエキス3.5部、ほた
てエキス3.5部、ガーリックエキス1.0部、ビーフ
エキス1.0部、動物蛋白加水分解物2.5部、食塩
6.0部、L−グルタミン酸ナトリウム4.5部、及び
デカグリセリンモノステアレート4.0部からなる混合
物を、50℃で水59.0部に溶解し、T.K.ホモミ
キサーを使用して、得られた溶液にゴマ油15.0部を
滴下して予備乳化して調味料組成物を調製した。得られ
た調味料組成物を試料Gとする。
【0036】試料Gを下記の乳化条件で本乳化させて、
それぞれ試料H、試料I及び試料Jを調製した。
【0037】乳化条件 試料H:高圧均質機としてマントンゴーリンを使用し、
50kgf/cm2 の乳化圧で2回均質化処理部を通過
させる。 試料I:高圧均質機としてマントンゴーリンを使用し、
300kgf/cm2の乳化圧で5回均質化処理部を通
過させる。 試料J:高圧均質機としてナノマイザーを使用し、10
00kgf/cm2 の乳化圧で20回均質化処理部を通
過させる。
【0038】上記の各試料中のゴマ油の油滴の平均粒子
径を、実施例1に記載の方法により測定した。その結果
を表3に示す。
【0039】穀物酢30部、リンゴ酢10部、ぶどう糖
果糖液糖10部、醤油16部、味醂3部及び水11部の
混合物に、上記の調味料組成物の試料G、試料H、試料
I及び試料Jをそれぞれ20部添加混合して、和風ドレ
ッシングG、H、I及びJを調製した。
【0040】得られた和風ドレッシングH、I及びJに
ついて、和風ドレッシングGを対照試料として、味覚パ
ネル30人により対照試料との一対比較により持続的コ
クの強さ、まろやかさ及び好ましさに関する官能評価を
行った。官能評価の結果を表3に示す。
【0041】
【表3】 表3 ──────────────────────────────────── ドレッ 持続的 シング 調味組成物 平均粒子径 コクの強さ まらやかさ 好ましさ ──── ───── ────── ───── ───── ────── G 試料G 6.54μm ─── ─── ─── H 試料H 1.80μm ± ± ± I 試料I 0.48μm ++ ++ ++ J 試料J 0.11μm +++ +++ +++ ──────────────────────────────────── 評価記号の意味は、表1に記載したものと同じである。
【0042】表3のデータから、本発明の調味料組成物
(試料I及びJ)を添加した和風ドレッシングI及びJ
が、油滴の平均粒子径が大きい本発明の範囲外の調味料
組成物(試料G)を添加した和風ドレッシングGに比べ
て、持続的なコクが強くなり、まろやかさも加わって有
意に好まれるものであることが明らかである。また、試
料Gよりも油滴が微粒子化したが、依然として本発明の
範囲外の大きさの油滴を含む調味料組成物(試料H)を
添加した和風ドレッシングHは和風ドレッシングGに対
して有意差がなかった。
【0043】[実施例4]砂糖10部、食塩6部、L−
グルタミン酸ナトリウム6部、かつおエキス6部、こん
ぶエキス1部、コハク酸ナトリウム0.5部、デカグリ
セリンモノオレエート3部及びショ糖ステアリン酸エス
テル(HLB=10)1部からなる混合物を、50℃で
水55.5部に溶解し、T.K.ホモミキサーを使用し
て、得られた溶液にナタネサラダ油10部を滴下して予
備乳化して調味料組成物を調製した。得られた調味料組
成物を試料Kとする。
【0044】試料Kを下記の乳化条件で本乳化させて、
それぞれ試料L、試料M及び試料Nを調製した。
【0045】乳化条件 試料L:高圧均質機としてマントンゴーリンを使用し、
50kgf/cm2 の乳化圧で2回均質化処理部を通過
させる。 試料M:高圧均質機としてマントンゴーリンを使用し、
300kgf/cm2の乳化圧で5回均質化処理部を通
過させる。 試料N:高圧均質機としてナノマイザーを使用し、10
00kgf/cm2 の乳化圧で20回均質化処理部を通
過させる。
【0046】上記の各試料中のナタネサラダ油の油滴の
平均粒子径を、実施例1に記載の方法により測定した。
その結果を表4に示す。
【0047】とり肉13部、にんじん9部、ごぼう9
部、たけのこ9部、しいたけ1部、こんにゃく13部、
じゃがいも21部、グリーンピース1.3部、大豆サラ
ダ油2部、食塩0.7部、醤油4部、及び日本酒2部の
混合物に、上記の調味料組成物の試料K、試料L、試料
M及び試料Nを水で10倍に希釈した液をそれぞれ15
部添加混合して、常法に従っていりどり(煎鳥)K、
L、M及びNを調製した。
【0048】得られたいりどりL、M及びNについて、
いりどりKを対照試料として、味覚パネル30人により
対照試料との一対比較により持続的コクの強さ、まろや
かさ及び好ましさに関する官能評価を行った。官能評価
の結果を表4に示す。
【0049】
【表4】 表4 ──────────────────────────────────── いりど 持続的 り 調味組成物 平均粒子径 コクの強さ まらやかさ 好ましさ ──── ───── ────── ───── ───── ────── K 試料K 4.62μm ─── ─── ─── L 試料L 2.10μm ± ± ± M 試料M 0.35μm ++ ++ ++ N 試料N 0.08μm +++ +++ +++ ──────────────────────────────────── 評価記号の意味は、表1に記載したものと同じである。
【0050】表4のデータから、本発明の調味料組成物
(試料M及びN)を添加したいりどりM及びNが、油滴
の平均粒子径が大きい本発明の範囲外の調味料組成物
(試料K)を添加したいりどりKに比べて、持続的なコ
クが強くなり、まろやかさも加わって有意に好まれるも
のであることが明らかである。また、試料Kよりも微粒
子化したが、依然として本発明の範囲外の大きさの油滴
を含む調味料組成物(試料L)を添加したいりどりLは
いりどりKに対して有意差がなかった。
【0051】[実施例5]食塩7部、砂糖7部、植物蛋
白加水分解物7部、L−グルタミン酸ナトリウム9部及
びデカグリセリンモノステアレート5部からなる混合物
を、50℃で水55部に溶解し、T.K.ホモミキサー
を使用して、得られた溶液にポークファット20部を滴
下して予備乳化して調味料組成物を調製した。得られた
調味料組成物を試料Oとする。
【0052】試料Oを下記の乳化条件で本乳化させて、
それぞれ試料P、試料Q及び試料Rを調製した。
【0053】乳化条件 試料P:高圧均質機としてマントンゴーリンを使用し、
50kgf/cm2 の乳化圧で2回均質化処理部を通過
させる。 試料Q:高圧均質機としてマントンゴーリンを使用し、
300kgf/cm2の乳化圧で5回均質化処理部を通
過させる。 試料R:高圧均質機としてナノマイザーを使用し、10
00kgf/cm2 の乳化圧で20回均質化処理部を通
過させる。
【0054】上記の各試料中のポークファットの油滴の
平均粒子径を、実施例1に記載の方法により測定した。
その結果を表5に示す。
【0055】合い挽き肉53部、大豆タンパク質(フジ
プロ−R、不二製油(株)製)2部、パン粉5部、たま
ねぎ26部、鶏卵6部、黒コショウ0.4部、ナツメグ
0.3部、及びジンジャー0.3部の混合物に、上記の
調味料組成物の試料O、試料P、試料Q及び試料Rをそ
れぞれ7部添加混合して、常法に従ってハンバーグO、
P、Q及びRを作った。
【0056】得られたハンバーグP、Q及びRについ
て、ハンバーグOを対照試料として、味覚パネル30人
により対照試料との一対比較により持続的コクの強さ及
び好ましさに関する官能評価を行った。官能評価の結果
を表5に示す。
【0057】
【表5】 表5 ──────────────────────────────── 持続的 ハンバーグ 調味組成物 平均粒子径 コクの強さ 好ましさ ────── ───── ────── ───── ────── O 試料O 9.81μm ─── ─── P 試料P 2.15μm ± ± Q 試料Q 0.72μm + + R 試料R 0.13μm +++ +++ ──────────────────────────────── 評価記号の意味は、表1に記載したものと同じである。
【0058】表5のデータから、本発明の調味料組成物
(試料Q及びR)を添加したハンバーグQ及びRが、油
滴の平均粒子径が大きい本発明の範囲外の調味料組成物
(試料O)を添加したハンバーグOに比べて、持続的な
コクが強くなり、有意に好まれるものであることが明ら
かである。また、試料Oよりも微粒子化したが、依然と
して本発明の範囲外の大きさの油滴を含む調味料組成物
(試料P)を添加したハンバーグPはハンバーグOに対
して有意差がなかった。
【0059】
【発明の効果】本発明の液状もしくはペースト状調味料
組成物は、各種の食べ物に、その食べ物の本来の風味を
損なうことなく、更に、持続的なコク、旨味、まろやか
さ等の風味を付与することができるという顕著な効果を
奏するものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】上記のような極めて微細な油滴の状態で油
脂を含む本発明の液状もしくはペースト状調味料組成物
を製造するための装置としては、液体を高圧下(100
〜3000kgf/cm)、均質バルブ又はスリット
を通して低圧部に送り、その際の剪断力、衝撃力等によ
り油脂球を粉砕する形式の高圧均質機(高圧ホモジナイ
ザー)が好ましい。このような装置としては、ナノマイ
ザー(ヤマサトレーディング社)、マイクロフルイダイ
ザー(バイオテクノロジー・デベロップメント社)、マ
ントンゴーリン(ゴーリン社)等の装置がある。また、
界面化学的手法を用いて微細な油滴の乳化物を得るD相
乳化法(Fragrance Journal,4,3
4−41(1993)参照)によって、油脂を上記のよ
うな微細な油滴に乳化させることもできる。また、高圧
均質機で処理する前に予め他の形式の乳化機で油脂を乳
化しておき、この乳化物(油滴の粒子径は比較的大き
い)を高圧均質機で乳化すると、油滴の平均粒子径を小
さくする上で有効である。また、油滴の平均粒子径を小
さくするために、乳化物を高圧均質機に繰り返し通すこ
とも有効である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調味成分と、組成物全量に対して0.1
    〜50重量%の、平均粒子径が1μm以下の油滴の状態
    にある油脂とを含むことを特徴とする液状もしくはペー
    スト状調味料組成物。
JP25941793A 1993-09-22 1993-09-22 液状もしくはペースト状調味料組成物 Expired - Fee Related JP3162554B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25941793A JP3162554B2 (ja) 1993-09-22 1993-09-22 液状もしくはペースト状調味料組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25941793A JP3162554B2 (ja) 1993-09-22 1993-09-22 液状もしくはペースト状調味料組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0787921A true JPH0787921A (ja) 1995-04-04
JP3162554B2 JP3162554B2 (ja) 2001-05-08

Family

ID=17333822

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25941793A Expired - Fee Related JP3162554B2 (ja) 1993-09-22 1993-09-22 液状もしくはペースト状調味料組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3162554B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001299263A (ja) * 2000-04-18 2001-10-30 Q P Corp 酸性液体調味料
JP2003111575A (ja) * 2001-10-04 2003-04-15 Mitsukan Group Honsha:Kk 炊飯前添加用液状調味料
JP5666736B1 (ja) * 2014-06-24 2015-02-12 日本水産株式会社 炭火焼き肉類の製造方法。
JP2017205024A (ja) * 2016-05-16 2017-11-24 池田食研株式会社 酵素処理水中油型乳化調味料の製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001299263A (ja) * 2000-04-18 2001-10-30 Q P Corp 酸性液体調味料
JP2003111575A (ja) * 2001-10-04 2003-04-15 Mitsukan Group Honsha:Kk 炊飯前添加用液状調味料
JP5666736B1 (ja) * 2014-06-24 2015-02-12 日本水産株式会社 炭火焼き肉類の製造方法。
JP2016026478A (ja) * 2014-06-24 2016-02-18 日本水産株式会社 炭火焼き肉類の製造方法。
JP2019106891A (ja) * 2014-06-24 2019-07-04 日本水産株式会社 炭火焼き肉類の製造方法。
JP2017205024A (ja) * 2016-05-16 2017-11-24 池田食研株式会社 酵素処理水中油型乳化調味料の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3162554B2 (ja) 2001-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5884726B2 (ja) 呈味強化用油脂ならびに呈味含有含油食品の呈味を強化する方法
WO2017065240A1 (ja) マヨネーズ様調味料
JPH0787921A (ja) 液状もしくはペースト状調味料組成物
JPWO2019102914A1 (ja) 粉末油脂組成物の製造方法
JPWO2015156380A1 (ja) 香料組成物
JPH0787922A (ja) 固形調味料組成物
JPH02117361A (ja) 含脂粉末スパイスシーズニング組成物及びその製造法
JP5796296B2 (ja) 焙煎ごま含有食品
JP2011142905A (ja) 塩味付与組成物および塩味味質改善方法
TWI683628B (zh) 香料組成物、調味料之製造方法、食品之製造方法、調味料、食品,及調理感之賦予方法
JPH10150956A (ja) パスタ用ソース
JP2003144046A (ja) 調味油脂組成物及びこれを用いてなる加工食品
JP2008237124A (ja) ホワイトソース用添加剤及び該添加剤を使用した食品
JP2001000106A (ja) 炒め物用調味料
JP7062845B1 (ja) タマネギ粉砕物含有液の製造方法及び酸性液状調味料の製造方法
JPH07184609A (ja) 即席スープ組成物及び液状食品
JP7102672B2 (ja) 塩味増強剤
JP2020000132A (ja) フォアグラ風味増強剤および調味料
WO2019009217A1 (ja) 具材入り乳化液状調味料
JP7159526B2 (ja) 塩味増強剤
JPH0787904A (ja) 食品処理方法
JP2003250484A (ja) 胡麻含有液状調味料
JPH0556765A (ja) 食用ソース
WO2017170196A1 (ja) 調理感付与剤
JP2022070778A (ja) 炒め調理用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010130

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080223

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090223

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees