JPH0787121B2 - 回転型ポテンショメータ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は回転型ポテンシヨメータに関するものである。

従来の技術 近年、ポテンシヨメータは一般的な民生機器用のポテン
シヨメータとしての利用範囲から産業用の位置角度検出
用のポテンシヨメータとして使用範囲が拡大されつつあ
り、これに伴つてポテンシヨメータに要求される使用条
件も厳しくなつてきている。また、同時に信頼性の確保
および価格低減も要求されている。

以下、第８図〜第10図に基づき従来の回転型ポテンシヨ
メータの軸とレバーの連結部の構造について説明する。

図において、１はレバー、２はこのレバー１に結合され
る軸である。３は前記軸２の先端に形成されている四角
型のめ代部であり、このめ代部３はレバー１の孔部
４に嵌入された状態でめ用ポンチ５により第８図矢印
A,B方向に拡げられることにより孔部４にめ固定さ
れ、レバー１と軸２が結合される。６は相手側の位置検
出回転部と連結されるレバー１の先端折曲部分である。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、レバー１に対する
軸２のめ力がめ代部３に第８矢印A,B方向のみに作
用し、め部付近におけるレバー１の応力集中における
破損、レバー１と軸２との間に垂直度が得られないとい
う点で問題があつた。また、軸２を加工する場合、軸２
自体の丸型加工とめ代部３の四角型加工が必要とな
り、コストアツプになるという問題もあつた。

本発明はこのような問題点を解決するもので、めによ
るレバーの応力集中による破損を無くするとともに軸と
レバーとの間の垂直度を容易に確保し、レバーと軸との
結合部強度を向上させ、さらに軸の加工工数を削減する
ことによつて安価な回転型ポテンシヨメータを提供する
ことを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本発明は、軸の先端め代
部を円形に形成するとともに前記レバーの孔部を多角形
に形成し、多角形の各角部でめ代部をめて軸とレバ
ーとを結合させたものである。

作用 この構成により、レバーに形成した孔部の各角部で軸を
めることによりめ力を孔部の角部の方向に分散させ
ることができ、レバーの応力集中による破損を防止する
ことができる。また、レバーと軸は孔部の各角部で結合
されていることにより結合部強度が向上するとともに回
転方向の強度も向上し、同時に軸とレバーとの間の垂直
度が得られる。さらに、軸は胴部および先端め代部と
もに円形で丸型加工すれば良く、軸の加工工数を削減で
き、コストダウンを図ることができる。

実施例 以下、本発明の一実施例について、図面に基づいて説明
する。

第１図〜第７図において、11は回転型ポテンシヨメータ
の樹脂製ケース、12はこのケース11の上方に突出する軸
13の先端に取り付けられている薄い金属板から成るレバ
ーで、このレバー12には軸13の先端との連結のために多
角形〔図面では正六角形〕の孔部14が形成されている。
また、前記軸13の先端には軸13の胴部よりも小径の円形
のめ代部15が形成されており、このめ代部15を前記
レバー12の孔部14に嵌入させて、孔部14の各角部14aに
おいて代部15を第５図に示すようにめ用ポンチ16に
よりめることにより軸13にレバー12が結合される〔第
６図、第７図参照〕。17は軸13のめ部である。18は相
手側の位置検出回転部と連結されるレバー12の先端折曲
部分、19は前記ケース11の上端にインサートされた金属
製のフランジである。

以上のように本実施例によれば、レバー12の孔部14の形
状を多角形に、軸13のめ代部15の形状を円形にしたこ
とにより、め用ポンチ16でめるときの軸13とレバー
12に加わるめ力を孔部14の角部14aの方向に分散させ
ることができるため、レバー12の応力集中による破損や
反りを低減させることができる。また、レバー12の孔部
14の角部14aの数が多く、この角部14aで軸13とレバー12
が結合されていることにより結合部強度が向上するとと
もに回転方向の強度も向上し、同時に軸13とレバー12と
の間の垂直度も得られる。さらに、前記軸13を加工する
場合、軸13の胴部および先端め代部15ともに丸型に加
工すれば良く、軸13の加工工数を削減することができ
る。

発明の効果 以上のように本発明によれば、レバーに多角形の孔部を
設け、この孔部の各角部で軸をめることによりめ力
を孔部の角部の方向に分散させることができ、レバーの
応力集中による破損を防止することができる。また、レ
バーと軸は孔部の各角部で結合されていることにより結
合部強度が向上するとともに回転方向の強度も向上し、
同時に軸とレバーとの間の垂直度が得られる。さらに、
軸は胴部および先端め代部ともに円形で丸型加工すれ
ば良く、軸の加工工数を削減でき、コストダウンを図る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第７図は本発明の一実施例を示すもので、第１
図は回転型ポテンシヨメータの平面図、第２図は同要部
破断側面図、第３図は同正面図、第４図は同底面図、第
５図はレバーと軸とのめ時の状態を示す斜視図、第６
図はレバーと軸のめ部の拡大平面図、第７図は同拡大
側面図、第８図〜第10図は従来例を示し、第８図はレバ
ーと軸とのめ時の状態を示す斜視図、第９図はレバー
と軸のめ部の拡大平面図、第10図は同拡大側面図であ
る。 11……樹脂製ケース、12……レバー、13……軸、14……
孔部、14a……角部、15……め代部、16……め用ポ
ンチ、17……め部、18……先端折曲部分。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】樹脂製ケースより突出した軸の先端め代
   部をレバーの孔部に嵌入させ、前記め代部をめるこ
   とによつて軸にレバーを結合させ、レバーに相手側回転
   部を連結させるようにした回転型ポテンシヨメータであ
   つて、前記軸の先端め代部を円形に形成するともに前
   記レバーの孔部を多角形に形成し、多角形の各角部で
   め代部をめて軸とレバーとを結合させた回転型ポテン
   シヨメータ。