JPH078688A - 浴室用温風装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 浴室内の人に圧迫感を与えてしまったり、建
築設備費が非常に高価となったりすることのない浴室内
設置型の温風装置を提供する。 【構成】 浴槽上端縁をなすフランジ部１０の下方空間
に、高温に加熱される放熱部７と、放熱部７周辺の高温
の空気をエプロン部１１に形成した温風口１３を通して
浴室３内に送風する送風機７とを配設し、送風機１２を
駆動させて放熱部７周辺の高温の空気ｂをエプロン部１
１の温風口１３を通して浴室２内に送風する。これによ
り、浴室２内を温風装置により占有されることなく、広
々と使用でき、かつ安価に設置できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は温風を排出して衣類など
を乾燥する場合などに用いられる温風装置に関するもの
であり、特に浴室に設置される温風装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、温風を排出して衣類等を乾燥する
温風装置を浴室内に配設したものが実用化されている。
図４に示すように、この温風装置２０は浴室２１の天井
部２２に一体的に埋設され、この温風装置２０を駆動さ
せることにより浴室２１内に高温の空気ａを送風して、
浴室２１内に干した衣類等を温風乾燥するように構成さ
れている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構成の温風装置２０は浴室２１の天井部２２に配置さ
れているため、この温風装置２０を設置した分だけ、天
井部２２のスペースが狭くなって、浴室２１内の人に圧
迫感を与えてしまうという問題があった。また、浴室２
１の天井部２２に一体的に埋設して天井部２２自体も改
造する構成であるため、設備費が非常に高価となるとい
う問題もあった。

【０００４】本発明は上記問題を解決するもので、浴室
内の人に圧迫感を与えてしまったり、設備費が非常に高
価となったりすることのない浴室内設置型の温風装置を
提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明の浴槽用温風装置は、浴槽上端縁をなすフラン
ジ部の下方空間に、高温に加熱される放熱部と、エプロ
ン部に形成した温風口を通して放熱部周辺の高温の空気
を浴室内に送風する送風機とを配設してなるものであ
る。

【０００６】

【作用】上記構成において、送風機を駆動させて放熱部
周辺の高温の空気をエプロン部の温風口を通して浴室内
に送風することにより、浴室内は高温の空気が循環され
て、浴室内に干された衣類などを良好に乾燥することが
できる。この場合に、放熱部および送風機は浴槽上端縁
をなすフランジ部の下方空間に配設されるため、浴室内
の天井箇所などのスペースが温風装置により占有される
ことがなくなるとともに、天井箇所などの建築構造物を
改造する必要がないので容易に後付けでき、かつ安価に
設置できる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例に係る浴室用温風装
置を図面に基づき説明する。図１において、１は浴室２
に設置された浴槽本体で、この浴槽本体１は給湯経路３
により給湯装置４と接続されている。給湯経路３の途中
箇所には切換弁５が取り付けられ、この切換弁５を介し
て、給湯経路３の温水が、追い焚き用給湯経路６と、後
述する放熱部７に接続された放熱部用給湯経路８とに供
給されるようになっている。

【０００８】１０は浴槽本体１の上端縁をなすフランジ
部、１１は浴槽本体１の前面上部より垂下する状態で取
り付けられているエプロン部で、フランジ部１０の下方
空間におけるエプロン部１１と浴槽本体１との間に放熱
部７が配設されている。そして、切換弁５を放熱部用給
湯経路８側に切り換えることにより、給湯装置４からの
温水が放熱部７に循環されて加熱されるようになってい
る。また、フランジ部１０の下方空間におけるエプロン
部１１と浴槽本体１との間には、ファンなどからなる送
風機１２も配設されているとともに、エプロン部１１の
下部には温風口１３が形成されている。そして、送風機
１２を駆動させることにより、放熱部７周辺の高温の空
気が温風口１３を通して浴室２内に送り出されるように
なっている。

【０００９】上記構成において、放熱部７に放熱部用給
湯経路８を介して給湯装置４からの温水を循環させる
と、循環する温水により放熱部７が加熱される。したが
って、この状態で送風機１２を駆動させることにより、
放熱部７周辺の高温の空気ｂが温風口１３を通して浴室
２内に送風される。図１において矢印で示すように、浴
室２内には高温の空気ｂが、浴室２の下部から上方に向
かって流れて浴室２内をまんべんなく循環して、浴室２
の上部２ａに干された衣類などは良好に乾燥される。

【００１０】この場合に、浴室用温風装置の主体をなす
放熱部７および送風機１２はフランジ部１０の下方空間
に配設されているため、浴室２内の天井箇所などのスペ
ースが温風装置により占有されることはなく、従来のよ
うに浴室において人に圧迫感を与えたりすることがな
い。また、一般の浴室において、この浴室用温風装置を
設置する場合でも、エプロン部１１などの箇所を一部取
り換えて、放熱部７や送風機１２を配設するだけでよい
ため、容易に後付けでき、かつ安価に設置できる。

【００１１】ここで、上記実施例においては、放熱部７
および送風機１２をフランジ部１０の下方空間における
エプロン部１１と浴槽本体１との間に配設した場合を示
したが、放熱部７および送風機１２をフランジ部１０の
下方空間における浴槽本体１と浴室２の壁部２ｂ（図２
参照）との間に配設してもよい。また、上記実施例で
は、切換弁５を介して放熱部７に給湯する例を示した
が、切換弁を介することなく放熱部７専用の給湯経路を
設けてもよい。さらに、上記実施例では、浴槽本体１へ
の給湯装置４からの温水を放熱部７の加熱源として兼用
した場合を述べ、この場合には特に放熱部７を単独に加
熱する加熱源を設けなくても良いために製造費などを低
減できる利点を有するが、ガスや電気などの別途加熱機
器や放熱部７だけ加熱する単独の給湯装置により放熱部
７を加熱するように構成することも可能である。なお、
上記浴槽用温風装置は、衣類などの乾燥だけでなく、浴
室自体の温風乾燥や浴室内の暖房も行うことができ、こ
れにより、浴室内壁のかびの発生などを防止したり、浴
室内を予め暖房したりすることができる。

【００１２】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、浴槽上端
縁をなすフランジ部の下方空間に放熱部と送風機とを配
設し、放熱部周辺の高温の空気をエプロン部に形成した
温風口を通して浴室内に送風することにより、浴室内に
干された衣類などを良好に乾燥できながら、浴室内の天
井箇所などのスペースが従来の温風装置のように占有さ
れることがないので、浴室において人に圧迫感を与えた
りすることがなく、浴室を広々と使用することができ
る。また、一般の浴室において、この浴槽用温風装置を
設置する場合でも、エプロン部などの箇所を一部取り換
えて、放熱部や送風機を配設するだけでよいため、温風
装置を容易に後付けでき、かつ安価に設置できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る浴室用温風装置を設置
した浴室の概略構成を示す側面断面図である。

【図２】同浴室の平面図である。

【図３】同浴室の正面図である。

【図４】従来の温風装置を設置した浴室の概略構成を示
す正面図である。

【符号の説明】

１ 浴槽本体 ２ 浴室 ４ 給湯装置 ７ 放熱部 １０ フランジ部 １１ エプロン部 １２ 送風機 １３ 温風口

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽上端縁をなすフランジ部の下方空間
   に、高温に加熱される放熱部と、エプロン部に形成した
   温風口を通して放熱部周辺の高温の空気を浴室内に送風
   する送風機とを配設してなる浴室用温風装置。