JPH0786846A - 電力増幅器 - Google Patents

電力増幅器

Info

Publication number
JPH0786846A
JPH0786846A JP5229969A JP22996993A JPH0786846A JP H0786846 A JPH0786846 A JP H0786846A JP 5229969 A JP5229969 A JP 5229969A JP 22996993 A JP22996993 A JP 22996993A JP H0786846 A JPH0786846 A JP H0786846A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
pulse
winding
output
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5229969A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3319072B2 (ja
Inventor
Kazuya Iwata
和也 岩田
Masahiko Hatanaka
正彦 畠中
Katsuyoshi Fujii
克芳 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP22996993A priority Critical patent/JP3319072B2/ja
Publication of JPH0786846A publication Critical patent/JPH0786846A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3319072B2 publication Critical patent/JP3319072B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Amplifiers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パルス交流電圧を入力信号に対応してパルス
密度変調することで、電力変換効率の高い低歪率な電力
増幅器を提供すること。 【構成】 入力端子102と103間に印可された交流
電圧は整流平滑器104で直流電圧に変換され、インバ
ータ107でパルス状の交流電圧に変換され、高周波ト
ランス109の中点を接地した2次側の巻き線の両端か
ら半波整流器111及び112を介してパルス密度変調
器113に供給される。パルス発生器115は、制御器
110が発生するクロックに同期して、入力端子114
から入力される入力信号をサンプリングしパルス信号に
変換する。スイッチ116は、パルス発生器115の出
力に応じてオン・オフする。従って、パルス密度変調器
113は供給されたパルス交流電圧を入力信号に応じて
パルス密度変調する。フィルタ117は、パルス密度変
調器113の出力信号の帯域を制限し入力信号を復調
し、出力端子122を介して負荷123に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音響機器においてスピ
ーカ等の負荷を駆動する電力増幅器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】音響機器における電力増幅器は、直流電
源から与えられる直流電圧を入力信号に基づき変調し、
入力信号に相似な波形を負荷であるスピーカに供給する
ものが通常である。この様な電力増幅器において、電力
損失を極力小さくし電力変換効率を向上したものが開発
されており、直流電源にはスイッチングレギュレータ、
電力増幅器にはD級電力増幅器が存在することは公知で
ある。
【0003】ところで、上記スイッチングレギュレータ
とD級電力増幅器の組み合わせでは、電力交換効率は向
上できるが、回路規模が大きくなる、コストがかかる等
の問題点がある。
【0004】そこで、従来より特開昭57−87218
号公報に記載されている様な負荷駆動回路があった。
【0005】以下に、従来の負荷駆動回路について説明
する。図10は従来の負荷駆動回路を示すものである。
1001は1002、1003、1004から成るパル
ス状の交流電圧を発生するパルス電圧発生器、1002
は商用交流電源から供給される交流電圧を整流平滑して
直流電圧に変換する整流平滑器、1003は整流平滑器
1002で生成した直流電圧を交流電圧に変換するイン
バータ、1004はインバータ1003を制御する制御
器、1005は1006及び1007から成るパルス幅
変調器、1006はアナログ入力信号に応じたパルス幅
を有するパルス幅変調信号を生成する変調信号発生器、
1007は変調信号発生器1006の出力に従いパルス
電圧発生器1001の出力信号のパルス幅を変調するス
イッチ、1008はパルス幅変調器1005の出力を積
分するフィルタである。
【0006】図11は従来の負荷駆動装置の動作を説明
する説明図である。図12は従来の負荷駆動装置の動作
を説明する説明図である。
【0007】以下、図10〜図12を用いて、全体の動
作を説明する。図10において、商用交流電源の交流電
圧V21がパルス電圧発生器1001に印可されている。
パルス電圧発生器1001において、交流電圧V21は整
流器D 1及び平滑コンデンサC1から成る整流平滑器10
02で直流電圧V22に変換される。そして、直流電圧V
22はインバータ1003に印可される。
【0008】ところで、インバータ1003において、
高周波トランスT1の1次巻き線L1の両端にはトランジ
スタQ1及びQ2のエミッタが直列接続されている。そし
て、トランジスタQ1,Q2のエミッタ共通接続点と1次
巻き線L1の中点間に直流電圧V22が印可されている。
また、トランジスタQ1,Q2の各々のベースには制御器
1004の出力が供給される。制御器1004は、例え
ば所定周波数の方形波信号とその反転信号とを発生する
発振器からなり、トランジスタQ1,Q2の各々のベース
に逆相の方形波信号を供給することによってトランジス
タQ1,Q2を交互にオン・オフしている。
【0009】従って、トランジスタQ1,Q2のオン・オ
フ動作によりトランスT1の1次側の電流が断続され
る。これにより、直流電圧V22は1次巻き線L1と2次
巻き線L2の巻き線比に応じた電圧値を持つ方形波状の
交流電圧V23として2次巻き線の両端間に生じる。パル
ス状の交流電圧V23がパルス電圧発生器1001の出力
信号である。
【0010】次に、アナログ入力信号viはパルス幅変
調器1005に入力される。そして、変調信号発生器1
006でパルス信号に変更される。この動作を図11及
び図12を用いて説明する。
【0011】図11及び図12において、(a)はパル
ス電圧発生器1001より出力される交流電圧V23
(b)は入力信号vi及び三角波信号S、(c)は変調
信号発生器1006の出力、(d)はパルス幅変調器1
005の出力、(e)はフィルタ1008の出力のそれ
ぞれの波形である。
【0012】まず、入力信号viが無信号の場合につい
て図11を用いて説明する。図11の(a)に示す様に
パルス交流電圧V23は、正負に振れる電圧値が同じでデ
ューティー比が50%のパルス状の交流電圧である。ま
た、変調信号発生器1006は図11の(b)に示す様
な三角波信号Sを発生し、入力信号viをサンプリング
する。変調信号発生器1006の出力は図11の(c)
に示す様な入力信号v iの信号レベルに対応したパルス
幅を持つパルス幅信号となる。スイッチ1007は変調
信号発生器1006の出力に応じて開閉する即ち変調信
号発生器1006の出力で交流電圧V23のパルス幅を変
調するため、フィルタ1008には図11の(d)に示
す様な波形が入力される。フィルタ1008は、図10
に示す様にコイルL3,L4、コンデンサC2,C3からな
るローパスフィルタであり、パルス幅変調器1005の
出力を積分して図11の(e)に示す様な波形を得る。
図11の(d)において、正負のパルス幅が等しいため
フィルタ1008の出力はゼロとなる。
【0013】次に、入力信号viが図12の(b)に示
す様な波形の場合の動作を図12を用いて説明する。変
調信号発生器1006は、入力信号viと三角波信号S
と比較し、入力信号viの振幅値が三角波信号Sの振幅
値より大きければ正のパルス、小さければ負のパルスを
発生する。それを示したのが図12の(c)であり、パ
ルス幅変調器1005の出力は図12の(d)となる。
この信号をフィルタ1008で積分すると図12の
(e)となり、入力信号viが電力増幅され、負荷RL
駆動する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、パルス交流電圧の周波数とパルス幅変調手
段のサンプリングクロックである三角波信号とを同期す
る構成でないため、入力信号がゼロであっても出力信号
が発生するオフセット電圧の発生や、入力信号が存在す
る場合変調信号発生器の信号に対応したパルスがフィル
タに入力できないため波形歪の発生が生じると言う問題
点を有していた。
【0015】また、パルス交流電圧の発生を制御する制
御器がデューティー比50%の所定の周波数のクロック
信号しか発生しないため入力交流電圧の変動や、トラン
ス、スイッチ及びフィルタの持つインピーダンスや負荷
のインピーダンスにより生じる電圧変動に対応すること
ができないためパルス交流電圧の電圧値が変動し、出力
波形に波形歪が発生すると言う問題点を有していた。
【0016】更に、フィルタが高周波トランスの2次側
のコイルの両端に接続されているため、フィルタで低周
波信号に復調された信号が高周波トランスの2次側に流
れる。しかし、高周波トランスは低周波信号を充分に通
す能力がないため負荷に供給される信号波形が大幅に歪
むと言う問題点を有していた。
【0017】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、パルス交流電圧の周波数とパルス密度変調手段のサ
ンプリングクロックとを同期させることで、増幅したパ
ルスのパルス幅歪を除去でき出力信号の波形歪の発生を
減少させることを可能とすることと、高周波トランスの
1次側に設けたコイルに発生する電圧値が一定になるよ
うにパルス交流電圧発生手段を制御することで、入力交
流電圧の変動を除去することを可能とすることと、高周
波トランスの2次側に発生する電圧の電圧値を一定にな
るようにパルス電圧発生手段を制御することでトラン
ス、スイッチ、フィルタ及び負荷のインピーダンスによ
る影響を除去することを可能とすることと、高周波トラ
ンスの2次側のコイル両端にスイッチを設けフィルタで
発生する低周波信号を高周波トランスの2次側に流さな
い構成をとることで波形歪が削減することを可能とする
電力増幅器を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の電力増幅器は、パルス状の交流電圧を発生す
るパルス電圧発生手段と、パルス電圧発生手段の出力で
あるパルス状の交流電圧のパルス密度を入力信号に応じ
てパルス密度変調するパルス密度変調手段と、パルス密
度変調手段の出力信号の周波数帯域を制限するフィルタ
手段とを備え、パルス状の交流電圧がパルス密度変調手
段のサンプリングクロックとが同期している構成を持
つ。
【0019】また、本発明の電力増幅器は、上記パルス
電圧発生手段中にある高周波トランスの1次側に設けた
巻き線に発生する電圧が一定になるような構成を持つ。
【0020】更に、本発明の電力増幅器は、上記パルス
電圧発生手段中にある高周波トランスの2次側に発生す
るパルス状の交流電圧の電圧値が一定になるような構成
を持つ。
【0021】
【作用】本発明は上記した構成により、以下の様な作用
をする。即ち、パルス電圧発生手段はパルス密度変調手
段のサンプリングクロックに同期して直流電源から供給
される直流電圧を高周波トランスの1次側に印可し2次
側にパルス状の交流電圧を発生する。また、パルス密度
変調手段は、サンプリングクロックに同期して入力信号
をサンプリングし、パルス信号に変換する。この信号を
基に高周波トランスの2次側に発生したパルス状の交流
電圧のパルス密度を入力信号に応じて変調する。そし
て、フィルタ手段はパルス密度変調手段の出力信号の周
波数帯域を制限し、入力信号を電力増幅した出力信号で
負荷を駆動する様にしている。
【0022】また、本発明は上記した構成により、以下
の様な作用をする。即ち、パルス電圧発生手段はパルス
密度変調手段のサンプリングクロックに同期して直流電
源から供給される直流電圧を高周波トランスの1次側に
印可し2次側にパルス状の交流電圧を発生する。また、
パルス密度変調手段は、サンプリングクロックに同期し
て入力信号をサンプリングし、パルス信号に変換する。
この信号を基に高周波トランスの2次側に発生したパル
ス状の交流電圧のパルス密度を入力信号に応じて変調す
る。ところで、高周波トランスの1次側には別に設けた
巻き線があり、この巻き線に発生した交流電圧を整流平
滑した電圧が一定値に成る様にサンプリングクロックは
制御されている。そして、フィルタ手段はパルス密度変
調手段の出力信号の周波数帯域を制限し、入力信号を電
力増幅した出力信号で負荷を駆動する様にしている。
【0023】更に、本発明は上記した構成により、以下
の様な作用をする。即ち、パルス電圧発生手段はパルス
密度変調手段のサンプリングクロックに同期して直流電
源から供給される直流電圧を高周波トランスの1次側に
印可し2次側にパルス状の交流電圧を発生する。また、
パルス密度変調手段は、サンプリングクロックに同期し
て入力信号をサンプリングし、パルス信号に変換する。
この信号を基に高周波トランスの2次側に発生したパル
ス状の交流電圧のパルス密度を入力信号に応じて変調す
る。ところで、サンプリング信号は高周波トランスの2
次側に別に設けた整流平滑回路に発生する電圧値が一定
値になるように制御されている。そして、フィルタ手段
はパルス密度変調手段の出力信号の周波数帯域を制限
し、入力信号を電力増幅した出力信号で負荷を駆動する
様にしている。
【0024】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0025】図1は本発明の第1の実施例における電力
増幅器のブロック図を示す。図1において、101はパ
ルス状の交流電圧を発生するパルス電圧発生器、10
2,103はパルス電圧発生器101の入力端子、10
4は交流電圧を直流電圧に変換する整流平滑器、105
は全波整流器、106はコンデンサ、107は直流電圧
をパルス状の交流電圧に変換するインバータ、108は
トランジスタ、109は高周波トランス、110はトラ
ンジスタ108を制御する制御器、111,112はパ
ルス電圧発生器101の出力を半波整流する半波整流
器、113は入力信号に応じてパルス電圧発生器101
の出力をパルス密度変調するパルス密度変調器、114
は入力信号を入力する入力端子、115は入力信号をパ
ルス信号に変換するパルス発生器、116はパルス発生
器115の出力に基づき開閉するスイッチ、117はス
イッチ116の出力信号から必要な帯域を通過させるフ
ィルタ、118,119はフィルタ117を構成するコ
イル、120,121はフィルタ117を構成するコン
デンサ、122は出力端子、123は負荷である。
【0026】図2は、本発明の第1の実施例におけるパ
ルス密度変調器113の具体的な回路の一例であり、2
01は入力端子114から入力される入力信号とパルス
密度変調器113の出力信号を加算する加算器、202
は加算器201の出力信号を積分する積分器、203は
積分器202の出力信号の極性を判別するコンパレー
タ、204は制御器110が発生する制御信号からクロ
ック信号を発生するクロック発生器、205はコンパレ
ータ203の出力信号をクロック発生器204の出力ク
ロックに基づきラッチするD型フリップフロップ、20
6はD型フリップフロップ205の出力信号を増幅する
ドライバ、207,208はドライバ206の出力に基
づきオン・オフするトランジスタである。
【0027】図3はパルス幅歪を説明する説明図であ
る。図4,図5は本発明の第1の実施例における電力増
幅器の動作説明図であり、同図において、(a)は半波
整流器111の出力信号、(b)は半波整流器112の
出力信号、(c)は入力端子114に供給される入力信
号、(d)はクロック発生器204の出力信号、(e)
はパルス発生器115の出力信号、(f)はスイッチ1
16の出力信号、(g)はフィルタ117の出力信号で
ある。
【0028】この様に構成された本発明の第1の実施例
の電力増幅器について、以下その動作について説明す
る。
【0029】本発明の第1の実施例の電力増幅器は、パ
ルス電圧発生器101、パルス密度変調器113及びフ
ィルタ117で構成されている。パルス電圧発生器10
1は商用交流電源から供給される交流電圧をパルス状の
交流電圧に変換する。次に、パルス密度変調器113は
入力信号に応じてこのパルス交流電圧をパルス密度変調
する。そして、フィルタ117はパルス密度変調された
パルス交流電圧を帯域制限して電力増幅されたオーディ
オ信号を得、出力端子122に接続された負荷123を
駆動する。
【0030】以下に各部の動作の詳細について説明す
る。パルス電圧発生器101は、入力端子102及び1
03と全波整流器105及びコンデンサ106から成る
整流平滑器104と、トランジスタ108,高周波トラ
ンス109及び制御器110から成るインバータ107
とで構成されている。
【0031】入力端子102と103間には、商用交流
電源から供給される交流電圧V1が印可される。印可さ
れた交流電圧V1は、整流平滑器104で直流電圧V2
変換される。即ち、全波整流器105で全波整流された
のちコンデンサ106で平滑される。
【0032】次に、直流電圧V2は、インバータ107
でパルス状の交流電圧V3,V4及びV5に変換される。
即ち、制御器110は、パルス密度変調器113のサン
プリングクロックと同一の周波数でデューティー比50
%のクロックを発生する。トランジスタ108は、制御
器110の出力クロックに基づきオン・オフする。これ
に伴い高周波トランス109の1次側巻き線には、断続
的に直流電圧V2が印可され、1次側巻き線の両端には
制御器110の発生するクロックに相似なパルス状の交
流電圧V3が発生する。従って、中点が接地された高周
波トランス109の2次側巻き線には、1次側巻き線と
2次側巻き線の巻き線比に比例した1次側巻き線に発生
したパルス交流電圧V3に相似な互いに逆相で合同なパ
ルス交流電圧V4及びV5が発生する。これらのパルス交
流電圧V4及びV5は、それぞれ半波整流器111及び1
12で半波整流される。これらの波形は、それぞれ図4
または図5の(a)及び(b)に示してある。
【0033】パルス密度変調器113は、入力端子11
4、パルス発生器115及びスイッチ116で構成され
ている。
【0034】入力端子114に供給された入力信号vi
は、パルス発生器115でパルス信号に変換される。即
ち、パルス発生器115では、制御器110から発生さ
れるクロックからサンプリングクロックを発生する。そ
して、入力信号viは、サンプリングされパルス密度変
調信号に変換される。次に、スイッチ116は、半波整
流器111及び112から供給されるパルス交流電圧を
パルス発生器115の出力に基づきパルス密度変調す
る。
【0035】ここで、パルス発生器115及びスイッチ
116の具体的な回路例の図2を説明する。
【0036】制御器110から出力されるクロックは、
クロック発生器204に入力される。クロック発生器2
04は、入力されたクロックに同期した図4または図5
の(d)に示すサンプリングクロックを発生する。ま
た、加算器201は、入力端子114から入力された入
力信号viとパルス密度変調器113の出力信号との差
を算出する。積分器202は、加算器201の出力を積
分する。次に、コンパレータ203は、積分器202の
出力信号の極性を判別する。そして、D型フリップフロ
ップ205は、クロック発生器204が発生するサンプ
リングクロックに基づきコンパレータ203の出力をサ
ンプリングする。ここで、D型フリップフロップ205
の出力は、入力信号viをクロック発生器204の発生
するサンプリングクロックでサンプルしたパルス密度変
調信号である。次に、ドライバ206は、トランジスタ
207及び208を駆動できるようにD型フリップフロ
ップ205の出力信号を増幅する。そして、トランジス
タ207及び208はドライバ206の出力に従って相
補的にオン・オフの動作を行う。即ち、半波整流器11
1及び112から供給されるパルス交流電圧を入力信号
iに対応してパルス密度変調している。
【0037】フィルタ117は、コイル118及び11
9とコンデンサ120及び121からなる梯子型フィル
タとして構成されている。そして、オーディオ帯域の信
号を通過させるようにコイル118,119及びコンデ
ンサ120,121の定数を設定している。
【0038】パルス密度変調器113及びフィルタ11
7の動作を説明する。まず、入力信号viが無信号の時
の動作を図4を用いて説明する。
【0039】図4において、(a)及び(b)は、それ
ぞれ半波整流器111及び112が供給するパルス交流
電圧であり、互いに逆相のデューティー比50%の矩形
波である。(c)が入力信号vi、(d)がパルス交流
電圧(a),(b)に同期したサンプリングクロックの
波形である。入力信号viをパルス発生器115でパル
ス密度変調すると波形(e)となる。次に、スイッチ1
16は、パルス発生器115の出力に基づきパルス交流
電圧(a),(b)をパルス密度変調すると波形(f)
となる。波形(f)において、正のパルスと負のパルス
は互いの数が等しく、面積も等しいため、フィルタ11
7で処理すると出力は波形(g)に示す様に無信号とな
る。
【0040】次に、入力信号viが無信号でない場合の
動作を図5を用いて説明する。図5において、波形
(c)の様な入力信号viが入力されるとパルス発生器
115の出力波形は、波形(e)となる。波形(e)に
基づきスイッチ116を駆動すると、パルス交流電圧
(a),(b)はパルス密度変調され波形(f)とな
る。この波形(f)をフィルタ117で処理すると、波
形(g)の様に入力信号viに相似な電力増幅された信
号が得られる。
【0041】ところで、パルス発生器115の出力であ
るパルス密度変調信号には、図3の(c)に示す様なパ
ルス幅歪が発生する。即ち、パルス発生器115が理想
状態である場合、図3の(a)に示したサンプリングク
ロックの立ち上がりエッジでパルス発生器115の出力
波形が図3の(b)の様に変化する。しかし、実際の回
路では、図3の(c)の様になる。図3の(b)と比較
すると図示した様なパルス幅歪が発生していることがわ
かる。この様な状態で、スイッチ116に直流電圧を供
給し、直流電圧をパルス密度変調すると、スイッチ11
6の出力は図3の(c)に相似な出力信号となる。この
ため、パルス幅歪がそのまま増幅された形となる。
【0042】しかし、本発明の第1の実施例の電力増幅
器では、上記の様な構成をとることで図4,図5の
(f)に示す様に、パルス発生器115のパルス列をパ
ルス幅の異なるパルス列に変換し、パルス幅歪を除去し
ている。
【0043】以上の様に、本発明の第1の実施例では、
パルス状の交流電圧を入力信号に応じてパルス密度変調
することにより、パルス幅歪の発生しない電力変換効率
の高い電力増幅器を構成している。
【0044】図6は本発明の第2の実施例における電力
増幅器のブロック図を示す。図6において、601はパ
ルス状の交流電圧を発生するパルス電圧発生器、60
2,603はパルス電圧発生器601の入力端子、60
4は交流電圧を直流電圧に変換する整流平滑器、605
は全波整流器、606はコンデンサ、607は直流電圧
をパルス状の交流電圧に変換するインバータ、608は
トランジスタ、609は高周波トランス、610は高周
波トランス609の1次側に設けた巻き線、611は高
周波トランス609の1次側に設けた巻き線、612は
巻き線611に発生したパルス電圧を半波整流する半波
整流器、613は半波整流器612の出力を平滑するコ
ンデンサ、614はトランジスタ608を制御する制御
器、615,616はパルス電圧発生器601の出力を
半波整流する半波整流器、617は入力信号に応じてパ
ルス電圧発生器601の出力をパルス密度変調するパル
ス密度変調器、618は入力信号を入力する入力端子、
619は入力信号をパルス信号に変換するパルス発生
器、620はパルス発生器619の出力に基づき開閉す
るスイッチ、621はスイッチ620の出力信号から必
要な帯域を通過させるフィルタ、622は出力端子、6
23は負荷である。
【0045】図7,図8は本発明の第2の実施例におけ
る電力増幅器の動作説明図であり、同図において、
(a)は整流平滑器604の出力信号、(b)は半波整
流器615の出力信号、(c)は半波整流器616の出
力信号、(d)は入力端子618に供給される入力信
号、(e)はクロック発生器204の出力信号、(f)
はパルス発生器619の出力信号、(g)はスイッチ6
20の出力信号、(h)はフィルタ621の出力信号で
ある。
【0046】この様に構成された本発明の第2の実施例
の電力増幅器について、以下その動作について説明す
る。
【0047】本発明の第2の実施例の電力増幅器は、パ
ルス電圧発生器601、パルス密度変調器617及びフ
ィルタ621で構成されている。パルス電圧発生器60
1は商用交流電源から供給される交流電圧をパルス状の
交流電圧に変換する。次に、パルス密度変調器617は
入力信号に応じてこのパルス交流電圧をパルス密度変調
する。そして、フィルタ621はパルス密度変調された
パルス交流電圧を帯域制限して電力増幅されたオーディ
オ信号を得、出力端子622に接続された負荷623を
駆動する。
【0048】以下に各部の動作の詳細について説明す
る。パルス電圧発生器601は、入力端子602及び6
03と全波整流器605及びコンデンサ606から成る
整流平滑器604と、トランジスタ608、高周波トラ
ンス609と高周波トランス609の1次側に設けた巻
き線611に発生するパルス電圧を半波整流する半波整
流器612と半波整流した電圧を平滑するコンデンサ及
び制御器614から成るインバータ607とで構成され
ている。
【0049】図6において、入力端子602及び60
3、全波整流器605、コンデンサ606、トランジス
タ608、高周波トランス609は図1における入力端
子102及び103、全波整流器105、コンデンサ1
06、トランジスタ108、高周波トランス109と全
く同一の動作をする。
【0050】まず、入力端子602と603間に印可し
た商用交流電源から供給される交流電圧V6は、整流平
滑器604で直流電圧V7に変換される。
【0051】次に、直流電圧V7は、インバータ607
でパルス状の交流電圧V8,V9及びV10に変換される。
即ち、制御器614は、パルス密度変調器617のサン
プリングクロックと同一の周波数で交流電圧V6が変動
しないつまり、直流電圧V7が変動しなければ、デュー
ティー比50%のクロックを発生する。トランジスタ6
08は、制御器614の出力クロックに基づきオン・オ
フする。これに伴い高周波トランス609の1次側巻き
線には、断続的に直流電圧V7が印可され、1次側巻き
線610の両端には制御器614の発生するクロックに
相似なパルス状の交流電圧V8が発生する。従って、中
点が接地された高周波トランス609の2次側巻き線に
は、1次側巻き線610と2次側巻き線の巻き線比に比
例した1次側巻き線610に発生したパルス交流電圧V
8に相似な互いに逆相で合同なパルス交流電圧V9及びV
10が発生する。
【0052】一方、高周波トランス609の1次側に設
けた巻き線611にはパルス交流電圧V8に比例した
(比例係数は、巻き線610と巻き線611の巻き線数
の比に等しい)パルス交流電圧V11が発生する。半波整
流器612はパルス交流電圧V 11を整流し、コンデンサ
613はこれを平滑し、直流電圧V12に変換する。ここ
で、制御器614は、直流電圧V12が所定の電圧値を持
つ基準電圧V13であるかを判断する。今、交流電圧V6
が一定であるため、直流電圧V12も一定であり、基準電
圧V13に等しい。ところが、交流電圧V6が変動する
と、直流電圧V7、パルス交流電圧V8,V9,V10,V
11及び直流電圧V12も変動する。そのため、直流電圧V
12は、基準電圧V13と異なる。しかし、制御器614
は、直流電圧V12と基準電圧V13が等しくなる様に制御
器614が発生するクロックのデューティー比を変化さ
せる。即ち、直流電圧V12>基準電圧V13であればトラ
ンジスタ608がオンの期間を少なくし、直流電圧V12
<基準電圧V13の場合はトランジスタ608がオンの時
間が長くなるように制御器614が発生するクロックの
デューティー比を変化させる。これらのパルス交流電圧
9及びV10は、それぞれ半波整流器615及び616
で半波整流され、パルス密度変調器617に供給され
る。
【0053】パルス密度変調器617は、入力端子61
8、パルス発生器619及びスイッチ620で構成され
ている。
【0054】図6におけるパルス密度変調器617は、
図1におけるパルス密度変調器113と全く同一の動作
を行う。
【0055】入力端子618に供給された入力信号vi
は、パルス発生器619でパルス信号に変換される。次
に、スイッチ620は、半波整流器615及び616か
ら供給されるパルス交流電圧をパルス発生器619の出
力に基づきパルス密度変調する。
【0056】図6におけるフィルタ621は、図1にお
けるフィルタ117と全く同一の動作を行う。
【0057】交流電圧V6が変動した時の本発明の第2
の実施例の動作について図7及び図8を用いて説明す
る。ここでは、図7または図8の(d)に示す入力信号
iが入力された時の動作である。
【0058】図7は、制御器614が直流電圧V12と基
準電圧V13と一致するように制御器614の出力クロッ
クのデューティー比を制御しない時、つまり、デューテ
ィー比50%のクロックを出力している場合を示す。交
流電圧V6が変動することにより直流電圧V7が図7の
(a)の様に変化したとする。ここで、破線は交流電圧
6が変化しない時の電圧値Vdd0とする。直流電圧V7
が図7の(a)の様に変化することにより、半波整流器
615及び616の出力電圧はそれぞれ図7の(b)及
び(c)の様になる。即ち、デューティー比は50%で
あるが、電圧値が直流電圧V7の変化に従って変化して
いる。一方、図7の(d)に示す入力電圧viは、パル
ス発生器619において、パルス密度変調され、図7の
(f)に示すパルス信号に変換される。このパルス信号
により、スイッチ620をオン・オフすると図7の
(g)に示す波形が得られる。これを、フィルタ621
で帯域制限し、オーディオ信号に復調すると、図7の
(h)に実線で示す波形となる。図7の(h)に入力信
号viが理想的に増幅されたときの波形を破線で示し、
実線と破線の差の部分にハッチングを入れている。即
ち、図7は、交流電圧V6の電圧値が変化すると波形歪
が発生することを示している。
【0059】図8は、制御器614が直流電圧V12と基
準電圧V13と一致するように制御器614の出力クロッ
クのデューティー比を制御する場合を示す。図8の
(a)は交流電圧V6が変動を示す。ここで、破線は交
流電圧V6が変化しない時の電圧値Vdd0とする。制御器
614の働きにより、半波整流器615及び616の出
力電圧はそれぞれ図8の(b)及び(c)の様になる。
即ち、直流電圧V7の電圧値がVdd0で一定の場合のパル
ス交流電圧V9及びV10に成るようにパルス幅が変化し
ていることがわかる。これを図7と同様に、図8の
(d)に示す入力電圧v iが、パルス密度変調器617
に入力された時の出力波形が図8の(g)である。これ
を、フィルタ621で帯域制限し、オーディオ信号に復
調したものが図8の(h)であり、図8の(d)と相似
形であり波形歪が発生していない。
【0060】以上の様に、本発明の第2の実施例では、
パルス状の交流電圧を入力信号に応じてパルス密度変調
することにより、パルス幅歪の発生しない、さらに、高
周波トランスの1次側の巻き線に発生するパルス交流電
圧の電圧値を安定化することにより商用交流電源の電圧
値が変動しても波形歪が発生しない電力変換効率の高い
電力増幅器を構成している。
【0061】図9は本発明の第3の実施例における電力
増幅器のブロック図を示す。図9において、901はパ
ルス状の交流電圧を発生するパルス電圧発生器、90
2,903はパルス電圧発生器901の入力端子、90
4は交流電圧を直流電圧に変換する整流平滑器、905
は全波整流器、906はコンデンサ、907は直流電圧
をパルス状の交流電圧に変換するインバータ、908は
トランジスタ、909は高周波トランス、910は高周
波トランス909の2次側に発生したパルス交流電圧を
半波整流する半波整流器、911は半波整流器910の
出力を平滑するコンデンサ、912はトランジスタ90
8を制御する制御器、913,914はパルス電圧発生
器901の出力を半波整流する半波整流器、915は入
力信号に応じてパルス電圧発生器901の出力をパルス
密度変調するパルス密度変調器、916は入力信号を入
力する入力端子、917は入力信号をパルス信号に変換
するパルス発生器、918はパルス発生器917の出力
に基づき開閉するスイッチ、919はスイッチ918の
出力信号から必要な帯域を通過させるフィルタ、920
は出力端子、921は負荷である。
【0062】この様に構成された本発明の第3の実施例
の電力増幅器について、以下その動作について説明す
る。
【0063】本発明の第3の実施例の電力増幅器は、パ
ルス電圧発生器901、パルス密度変調器915及びフ
ィルタ919で構成されている。パルス電圧発生器90
1は商用交流電源から供給される交流電圧をパルス状の
交流電圧に変換する。次に、パルス密度変調器915は
入力信号に応じてこのパルス交流電圧をパルス密度変調
する。そして、フィルタ919はパルス密度変調された
パルス交流電圧を帯域制限して電力増幅されたオーディ
オ信号を得、出力端子920に接続された負荷921を
駆動する。
【0064】以下に各部の動作の詳細について説明す
る。パルス電圧発生器901は、入力端子902及び9
03と全波整流器905及びコンデンサ906から成る
整流平滑器904と、トランジスタ908、高周波トラ
ンス909と高周波トランス909の2次側に発生した
パルス交流電圧V17を半波整流する半波整流器910
と半波整流した電圧を平滑するコンデンサ911及び制
御器912から成るインバータ907とで構成されてい
る。
【0065】図9において、入力端子902及び90
3、全波整流器905、コンデンサ906、トランジス
タ908、高周波トランス909は図1における入力端
子102及び103、全波整流器105、コンデンサ1
06、トランジスタ108、高周波トランス109と全
く同一の動作をする。
【0066】まず、入力端子902と903間に印可し
た商用交流電源から供給される交流電圧V14は、整流平
滑器904で直流電圧V15に変換される。
【0067】次に、直流電圧V15は、インバータ907
でパルス状の交流電圧V16,V17及びV18に変換され
る。即ち、制御器912は、パルス密度変調器915の
サンプリングクロックと同一の周波数でパルス交流電圧
17が変動しなければ、デューティー比50%のクロッ
クを発生する。トランジスタ908は、制御器912の
出力クロックに基づきオン・オフする。これに伴い高周
波トランス909の1次側巻き線には、断続的に直流電
圧V15が印可され、高周波トランス909の1次側巻き
線の両端には制御器912の発生するクロックに相似な
パルス状の交流電圧V16が発生する。従って、中点が接
地された高周波トランス909の2次側巻き線には、1
次側巻き線と2次側巻き線の巻き線比に比例した1次側
巻き線に発生したパルス交流電圧V16に相似な互いに逆
相で合同なパルス交流電圧V17及びV18が発生する。
【0068】一方、入力信号viに楽音信号を用いた場
合、振幅が急峻に大きくなる等の振幅レベルの時間変動
が発生する。また、スピーカを負荷とした場合負荷のイ
ンピーダンスが周波数特性を持っている。これらに伴い
負荷921に供給される電流が変化する。しかし、高周
波トランス909の巻き線はインピーダンスを持つ。そ
して、高周波トランス909の巻き線で電圧降下が生じ
る。そのため、負荷921には入力信号viに対応した
電流が供給できなくなり、波形歪が発生する。
【0069】そこで、高周波トランス909の2次側に
発生したパルス交流電圧V17を半波整流器910が整流
し、コンデンサ911がこれを平滑し、直流電圧V19
変換する。ここで、制御器912は、直流電圧V19が所
定の電圧値を持つ基準電圧V 20であるかを判断する。
【0070】今、パルス交流電圧V17が一定であれば、
直流電圧V19も一定であり、基準電圧V20に等しい。そ
して、制御器912からはデューティー比50%のクロ
ックが出力される。
【0071】ところが、パルス交流電圧V17が変動する
と、直流電圧V19も変動する。そのため、直流電圧V19
は、基準電圧V20と異なる。しかし、制御器912は、
直流電圧V19と基準電圧V20が等しくなる様に制御器9
12が発生するクロックのデューティー比を変化させ
る。即ち、直流電圧V19>基準電圧V20であればトラン
ジスタ908がオンの期間を少なくし、直流電圧V19
基準電圧V20の場合はトランジスタ908がオンの時間
が長くなるように制御器912が発生するクロックのデ
ューティー比を変化させる。高周波トランス909の2
次側に発生したパルス交流電圧V17及びV18は、それぞ
れ半波整流器913及び914で半波整流される。そし
て、パルス密度変調器915に供給される。
【0072】パルス密度変調器915は、入力端子91
6、パルス発生器917及びスイッチ918で構成され
ている。
【0073】図9におけるパルス密度変調器917は、
図1におけるパルス密度変調器113と全く同一の動作
を行う。
【0074】入力端子916に供給された入力信号vi
は、パルス発生器917でパルス信号に変換される。次
に、スイッチ918は、半波整流器913及び914か
ら供給されるパルス交流電圧をパルス発生器917の出
力に基づきパルス密度変調する。パルス密度変調器91
5の出力は、フィルタ919に供給され帯域制限されオ
ーディオ信号が出力端子920を介して負荷921に供
給される。
【0075】図9におけるフィルタ919は、図1にお
けるフィルタ117と全く同一の動作を行う。
【0076】ここで、高周波トランス909の巻き線の
持つインピーダンスにより電圧降下が生じパルス交流電
圧V17が変動した時の本発明の第3の実施例の動作につ
いて図7及び図8を用いて説明する。ここでは、図7ま
たは図8の(d)に示す入力信号viが入力された時の
動作である。
【0077】図7は、制御器912が直流電圧V19と基
準電圧V20とが一致するように制御器912の出力クロ
ックのデューティー比を制御しない時、つまり、デュー
ティー比50%のクロックを出力している場合を示す。
パルス交流電圧V17が変動することにより半波整流器9
13及び914の出力がそれぞれ図7の(b),(c)
の様に変化したとする。即ち、デューティー比は50%
であるが、電圧値がパルス交流電圧V17の変化に従って
変化している。一方、図7の(d)に示す入力電圧vi
は、パルス発生器917において、パルス密度変調さ
れ、図7の(f)に示すパルス信号に変換される。この
パルス信号により、スイッチ918をオン・オフすると
図7の(g)に示す波形が得られる。これを、フィルタ
919で帯域制限し、オーディオ信号に復調すると、図
7の(h)に実線で示す波形となる。図7の(h)に入
力信号viが理想的に増幅されたときの波形を破線で示
し、実線と破線の差の部分にハッチングを入れている。
即ち、図7は、パルス交流電圧V17の電圧値が変化する
と波形歪が発生することを示している。
【0078】図8は、制御器912が直流電圧V19と基
準電圧V20と一致するように制御器912の出力クロッ
クのデューティー比を制御する場合を示す。図7と同様
にパルス交流電圧V17が変化すると、半波整流器913
及び914の出力はそれぞれ図7の(b),(c)の様
に変化する。しかし、制御器912の働きにより、半波
整流器913及び914の出力電圧はそれぞれ図8の
(b)及び(c)の様になる。即ち、パルス交流電圧V
17の電圧値が一定に成るようにパルス幅が変化している
ことがわかる。これを図7と同様に、図8の(d)に示
す入力電圧viが、パルス密度変調器915に入力され
た時の出力波形が図8の(g)である。これを、フィル
タ919で帯域制限し、オーディオ信号に復調したもの
が図8の(h)であり、図8の(d)と相似形であり波
形歪が発生していない。
【0079】以上の様に、本発明の第3の実施例では、
パルス状の交流電圧を入力信号に応じてパルス密度変調
することにより、パルス幅歪の発生しない、さらに、高
周波トランスの2次側の巻き線に発生するパルス交流電
圧の電圧値を安定化することにより商用交流電源の電圧
値の変動や高周波トランスの巻き線インピーダンスによ
る電圧降下が生じても波形歪が発生しない電力変換効率
の高い電力増幅器を構成している。
【0080】
【発明の効果】以上の様に本発明は、パルス交流電圧の
周波数とパルス密度変調手段のサンプリングクロックと
を同期させることで、パルス幅歪の発生を除去できるた
め、出力信号の波形歪の発生を減少させることを可能と
する効果が得られる。
【0081】また、高周波トランスの1次側に設けたコ
イルに発生する電圧値が一定になるようにパルス電圧発
生器を制御することで、入力交流電圧の変動を除去する
ことができるため、出力信号の波形歪の発生を減少させ
ることを可能とする効果が得られる。
【0082】また、高周波トランスの2次側に発生する
電圧の電圧値を一定になるようにパルス電圧発生器を制
御することで高周波トランスのインピーダンスによる電
圧降下(入力信号、負荷インピーダンス等により変調さ
れている)を除去できるため、出力信号の波形歪の発生
を減少させることを可能とする効果が得られる。
【0083】更に、高周波トランスの2次側の巻き線の
中点を接地し、巻き線の両端に半波整流器を介してスイ
ッチング素子に接続することで、フィルタで復調された
負荷に供給する低周波信号を高周波トランスの2次側に
流さない構成が実現できるため、出力信号の波形歪の発
生を減少させることを可能とする効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における電力増幅器の構
成を示すブロック図
【図2】同第1の実施例のパルス密度変調器の具体的な
構成を示すブロック図
【図3】同第1の実施例の動作を説明する動作説明図
【図4】同第1の実施例の動作を説明する動作説明図
【図5】同第1の実施例の動作を説明する動作説明図
【図6】本発明の第2の実施例における電力増幅器の構
成を示すブロック図
【図7】同第2の実施例の動作を説明する動作説明図
【図8】同第2の実施例の動作を説明する動作説明図
【図9】本発明の第3の実施例における電力増幅器の構
成を示すブロック図
【図10】従来の負荷駆動装置の構成を示すブロック図
【図11】同従来例の動作を説明する動作説明図
【図12】同従来例の動作を説明する動作説明図
【符号の説明】
101 パルス電圧発生器 102,103,114 入力端子 104 整流平滑器 105 全波整流器 106,120,121 コンデンサ 107 インバータ 108 トランジスタ 109 高周波トランス 110 制御器 111,112 半波整流器 113 パルス密度変調器 115 パルス発生器 116 スイッチ 117 フィルタ 118,119 コイル 122 出力端子 123 負荷

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルス状の交流電圧を発生するパルス電
    圧発生手段と、 前記パルス電圧発生手段の出力であるパルス状の交流電
    圧のパルス密度を入力信号に応じてパルス密度変調する
    パルス密度変調手段と、 前記パルス密度変調手段の出力信号の周波数帯域を制限
    するフィルタ手段とを備えたことを特徴とする電力増幅
    器。
  2. 【請求項2】 パルス電圧発生手段は、1次側に巻き線
    1、2次側に巻き線2を備えた高周波トランスと、前記
    巻き線1に直流電源から供給される直流電圧の印可を制
    御する制御手段とを備え、 前記制御手段はパルス密度変調手段のサンプリングクロ
    ックに同期して前記巻き線1に直流電源から供給される
    直流電圧を印可し、前記巻き線2に前記サンプリングク
    ロックに同期したパルス状の交流電圧を発生させること
    を特徴とする請求項1記載の電力増幅器。
  3. 【請求項3】 パルス密度変調手段は、変調手段の出力
    信号をサンプリングクロックとして入力信号をパルス密
    度変調することを特徴とする請求項1記載の電力増幅
    器。
  4. 【請求項4】 パルス電圧発生手段は、1次側に巻き線
    1及び巻き線2と2次側に巻き線3を備えた高周波トラ
    ンスと、前記巻き線2に発生する交流電圧を整流平滑す
    る平滑手段と、前記巻き線1への直流電源から供給され
    る直流電圧の印可を制御する制御手段とを備え、 前記巻き線3にパルス状の交流電圧を発生することを特
    徴とする請求項1記載の電力増幅器。
  5. 【請求項5】 パルス電圧発生手段は、1次側に巻き線
    1と2次側に巻き線2及び巻き線3を備えた高周波トラ
    ンスと、前記巻き線2に発生する交流電圧を整流平滑す
    る平滑手段と、前記巻き線1への直流電源から供給され
    る直流電圧の印可を制御する制御手段とを備え、 前記巻き線3にパルス状の交流電圧を発生することを特
    徴とする請求項1記載の電力増幅器。
  6. 【請求項6】 制御手段は、所定の周波数のクロックを
    発生する発振手段と、前記発振手段が発生するクロック
    のデューティー比を変調する変調手段と、前記変調手段
    の出力信号に同期して開閉するスイッチとを備え、 前記変調手段は、平滑手段の出力信号の振幅値が一定値
    になるように前記発振手段の出力クロックのデューティ
    ー比を変調し、前記スイッチは前記変調手段の出力に同
    期して高周波トランスの巻き線1に直流電源から供給さ
    れる直流電圧を印可することを特徴とする請求項4記載
    の電力増幅器。
  7. 【請求項7】 制御手段は、所定の周波数のクロックを
    発生する発振手段と、前記発振手段が発生するクロック
    のデューティー比を変調する変調手段と、前記変調手段
    の出力信号に同期して開閉するスイッチとを備え、 前記変調手段は、平滑手段の出力信号の振幅値が一定値
    になるように前記発振手段の出力クロックのデューティ
    ー比を変調し、前記スイッチは前記変調手段の出力に同
    期して高周波トランスの巻き線1に直流電源から供給さ
    れる直流電圧を印可することを特徴とする請求項5記載
    の電力増幅器。
JP22996993A 1993-09-16 1993-09-16 電力増幅器 Expired - Fee Related JP3319072B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22996993A JP3319072B2 (ja) 1993-09-16 1993-09-16 電力増幅器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22996993A JP3319072B2 (ja) 1993-09-16 1993-09-16 電力増幅器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0786846A true JPH0786846A (ja) 1995-03-31
JP3319072B2 JP3319072B2 (ja) 2002-08-26

Family

ID=16900552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22996993A Expired - Fee Related JP3319072B2 (ja) 1993-09-16 1993-09-16 電力増幅器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3319072B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003506944A (ja) * 1999-07-29 2003-02-18 トリパス テクノロジー インコーポレイテッド デジタルアンプのためのブレークビフォーメーク歪みの補償
CN115313847A (zh) * 2022-08-24 2022-11-08 四川杰诺创科技有限公司 一种电磁兼容的毫米波发射机高压电源及其产生方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003506944A (ja) * 1999-07-29 2003-02-18 トリパス テクノロジー インコーポレイテッド デジタルアンプのためのブレークビフォーメーク歪みの補償
CN115313847A (zh) * 2022-08-24 2022-11-08 四川杰诺创科技有限公司 一种电磁兼容的毫米波发射机高压电源及其产生方法
CN115313847B (zh) * 2022-08-24 2024-01-30 四川杰诺创科技有限公司 一种电磁兼容的毫米波发射机高压电源及其产生方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3319072B2 (ja) 2002-08-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0096370B1 (en) Power supply device
US4885675A (en) Transformer isolated AC to DC power conditioner with resistive input current
US4439821A (en) DC to DC switching regulator with temperature compensated isolated feedback circuitry
WO1997047070A1 (en) Ac/ac converter
GB1563956A (en) Power supply circuits
US8279648B2 (en) Power inverter and method
JPS6130785B2 (ja)
JPWO2002067416A1 (ja) スイッチングパワーアンプ及びスイッチングパワーアンプのスイッチング制御方法
JPH04183275A (ja) パルス幅変調制御装置
JP2688660B2 (ja) インバータ装置
JPH0786846A (ja) 電力増幅器
JPH0823241A (ja) 電力増幅器
RU2231902C2 (ru) Способ функционального преобразования напряжения любого вида в напряжение требуемого вида с функцией регулирования и устройство для его осуществления
JPH066969A (ja) 定電圧電源装置
JP2934679B2 (ja) インバータ装置
JP3405538B2 (ja) 圧電トランス駆動方法および圧電トランス式インバータ
JPS5834043B2 (ja) D級電力増幅器
JP2591056Y2 (ja) スイッチング電源装置
JPH04183274A (ja) インバータ装置
JP2738354B2 (ja) 広入力圧電トランスコンバータ
SU964904A1 (ru) Способ преобразовани и стабилизации переменного напр жени и устройство дл его осуществлени
JP2688661B2 (ja) インバータ装置
JP2518144B2 (ja) 呼出信号発生装置
JPH04183273A (ja) インバータ装置
JPH0686552A (ja) 定電圧・定周波発生装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees