JPS5834043B2

JPS5834043B2 - Ｄ級電力増幅器

Info

Publication number: JPS5834043B2
Application number: JP52152189A
Authority: JP
Inventors: 清伊藤; 務滝川
Original assignee: Onkyo Corp
Current assignee: Onkyo Corp
Priority date: 1977-12-16
Filing date: 1977-12-16
Publication date: 1983-07-23
Also published as: JPS5483748A

Description

【発明の詳細な説明】本発明はＤ級動作の電力増幅器に関する。

オーディオ用電力増幅器としてはＡ級動作、Ｂ級動作の
プッシュプル方式のものが大半を占めているが、一方で
は、デジタル技術、パルス技術の進歩に伴い、理論的に
１００％の電力効率が得られ、小型軽量化が９能なり級
動作の電力増幅器の開発が行なわれてきた。

このＤ級電力増幅器の電力増幅方式は第１図に示すよう
に、入力信号（オーディオ信号）の最高周波数より高い
周波数のキャリアをオーディオ信号（第１図Ｂ）によっ
てパルス幅変調してパルス幅変調波（ＰＷＭ波）（第１
図Ｄ）を得、このＰＷＭ波によって電源に直結されたス
イッチング素子をオン・オフ動作させてその出力にＰＷ
Ｍ大電力波を得た後、ローパスフィルタを通して元の信
号波形（第１図Ｅ）に復元するものである。

そして、その構成は第２図に示すように、クロックパル
ス発生器１から出力されるキャリアクロックパルスをパ
ルス幅変調回路（ＰＷＭ回路）２の波形変換回路（積分
回路）３によって三角波（又は鋸歯状波）（第１図Ａ）
に変換し、この三角波をオーディオ信号（第１図Ｂ）に
重畳して第１図Ｃに示すような波形の合成信号を得、こ
の合成信号を入力信号の正か負によって出力レベルが反
転するコンパレータ回路４に入力して、その出力にオー
ディオ信号の振幅レベルに比例したパルス幅を有するＰ
ＷＭ波（第１図Ｄ）を得る。

このＰＷＭ波をドライバ回路５を経てスイッチング回路
６のプッシュプル接続したスイッチング素子（トランジ
スタ、ＦＥＴ等）Ｑｌ、Ｑ２にそれぞれ入力して、こ
のスイッチング素子Ｑｌ、Ｑ２をＰＷＭ波に応じて交
互にくり返してオン・オフ動作させて、その出力にＰＷ
Ｍ大電力波を得る。

その後、このＰＷＭ大電力波をローパスフィルタ１を通
してオーディオ信号成分（第１図Ｅ）を取出して即ち元
の信号波形に復元して、負荷（スピーカー）に供給する
ようにした構成を有する。

このような方式の電力増幅器は、負荷には電源に直結さ
れたスイッチング素子Ｑ１．Ｑ２、フィルタ１を通して
電力が電送され、かつスイッチング素子Ｑｌ、Ｑ２はオ
ン・オフ動作のくり返し動作のみであり、これらの動作
が理想的に行なわれると素子の電力消費は零となるので
、電力伝送効率が極めて高い特徴を有する。

一方、電力増幅器の電源回路としては、商用交流電源を
低周波トランスによって降圧（昇圧）し、整流平滑して
、非安定化直流電圧に変換し、更にこの非安定化直流電
圧を電圧制御回路を通して降圧して安定化直流出力電圧
を取出す、いわゆるシリーズ・ドロッパ方式の電源回路
が採用されているが、この方式の電源回路は大容量の低
周波トランスを必要し、大型になると同時に、電圧制御
回路部分において大きな電力消費があるために、電力効
率が低く、また、電圧制御素子の発熱に対する対策が必
要となる等の欠点がある。

このため最近では、高い周波数で電圧変換を行なうスイ
ッチング方式のパルス幅変調型電源回路の開発が行なわ
れてきた。

この方式の電源回路は第３図に示すように、商用交流電
源をラインフィルタ１９、整流平滑回路８を通して非安
定化直流電圧に変換した後、スイッチング回路９に入力
して、非安定化直流電圧を基準電圧と安定化直流出力電
圧との差電圧（誤差電圧）に比例したパルス幅を有する
パルス幅変調波（ＰＷＭ波）によってスイッチングして
このパルス幅変調波と同一波形を有する交流電圧に変換
し、この交流電圧をパルス（絶縁）トランス１０を通し
た後、整流平滑回路１１を通して安定化直流出力電圧を
得る構成を有する。

そして、上記ＰＷＭ波は、安定化直流出力電圧と基準電
圧とを誤差増幅回路１２によって比較してその差電圧（
誤差電圧）を取出し、一方ではクロックパルス発生器１
３から出力されるクロックパルスをパルス幅変調回路（
ＰＷＭ回路）１４の波形変換回路１５を通して三角波に
変換し、この三角波を上記誤差電圧に重畳し、その後コ
ンパレータ回路１６を通してパルス幅変調して得られる
。

即ち、非安定化直流電圧を一定周波数でスイッチングさ
せ、スイッチングの１周期のうちの導通期間、つまり１
周期中の導通期間の比率（時比率）を上記誤差電圧に比
例して可変にして、直流出力電圧を安定化する構成であ
る。

このような電源回路は、高い周波数で電圧変換を行なう
ため；こ、パルストランス１０の巻数が少なくて済み、
トランス形状が小型になると同時に、大容量の低周波ト
ランスが不要であり、また、スイッチング回路９の電圧
制御素子が単にオン・オフ動作をするのみであるから、
このスイッチング回路９部分での電力消費が零（理論的
に）であり、電力効率が極めて高い特徴を有する。

最近、オーディオ用電力増幅器のハイパワー化に伴い、
電力効率が極めて高いスイッチング方式のパルス幅変調
型電源回路を上記したＤ級電力増幅器の電源回路として
採用したものが開発されてきた。

しかしながら、これはパルス幅変調型電源回路とＤ級電
力増幅器とを単に組合わせたＣみの構成であるために次
のような欠点があった。

即ち、第１に、Ｄ級電力増１膚器のスイッチング回路６
はオーディオ信号によってパルス幅変調されたＰＷＭ波
によって駆動されているので、プッシュプル接続された
一対のスイッチング素子Ｑ１．Ｑ２は交互にオン・オフ
をくり返し、従って、いずれか一方のスイッチング素子
は必ずオフ状態にあるにもかかわらず、この一対のスイ
ッチング素子にはパルス幅変調型電源回路の安定化直流
出力電圧が常時供給されているので、電力効率が低く、
今だ改良の余地がある。

第２に、Ｄ級電力増幅器とパルス変調型電源回路とを単
に組合わせたのみの構成であるので、電源回路の構成が
極めて複雑である等の欠点があった。

本発明はこのような実状に鑑み、電力効率の向上と電源
回路の簡略化を目的としたもので、その特徴とするとこ
ろは、Ｄ級電力増幅器に個有の電力ａ方式とパルス幅変
調型電源回路に個有の出力電圧制御方式それぞれの特徴
と共通点に着目して、両者に共通するパルス幅変調回路
を共用すると共に、Ｄ級電力増幅器のスイッチング回路
のオン・オフ動作に応じた電源電圧を供給するようにし
た点にある。

以下、本発明の実施例を第４図において説明する。

図中、第２図及び第３図に示す従来例の各部に対応する
部分には同一符号を付す。

図において、１はクロックパルス発生器、２はパルス幅
変調回路、３は波形変換回路（積分回路）。

４、はコンパレータ回路、５はドライバ回路、６はスイ
ッチング回路、Ｑｌ、Ｑ２はスイッチング素子、１はロ
ーパスフィルタ、１９はラインフィルタ、８は整流平滑
回路、９はスイッチング回路、１０はパルス（絶縁）ト
ランスであり、それぞれ従来例と同一機能を有する。

本発明は、クロックパルス発生器１から出力される、オ
ーディオ信号の最高周波数（２０ＫＨｚ）より高い周波
数（数十乃至百数十ＫＨｚ）のキャリアをオーディオ信
号によってパルス幅変調して、オーディオ信号の振幅レ
ベルに比例したパルス幅を有するＰＷＭ波をアイソレー
タ（たとえばパルス（絶縁）トランス）１７を通して、
パルス幅変調型電源回路１８のスイッチング回路９に入
力して、商用交流電源を整流平滑して得られる正、負の
直流電圧をスイッチングして、その出力に上記ＰＷＭ波
と同一波形の交流電圧を得る。

その後、この交流電圧をパルス（絶縁）トランス１０を
通して、Ｄ級電力増幅器のスイッチング回路のスイッチ
ング素子Ｑｌ、Ｑ２の各電源供給端子に入力したもので
ある。

即ち、本発明は電源回路としてスイッチ方式のパルス幅
変調型電源回路１８を用い、かつ電源回路１８の電圧制
御信号即ちスイッチング回路９の駆動信号ＰＷＭ波とし
て、クロックパルス発生器１から出力されるキャリアを
オーディオ信号によってパルス幅変調したＰＷＭ波を用
いることによって、Ｄ級電力増幅器のスイッチング素子
Ｑ１゜Ｑ２の駆動信号とこの素子Ｑｌ、Ｑ２に供給され
る電源電圧とを同一波形にしたものである。

以上の構成によれば、Ｄ級電力増幅器のスイッチング素
子Ｑ１、Ｑ２の駆動信号（ＰＷＭ波）とこの素子Ｑｌ
、Ｑ２に供給される電源電圧とが同一波形であり、ス
イッチング素子Ｑｌ、Ｑ２のオン・オフ動作に応じた
電源電圧が供給されるので、従来のようにオフ状態にあ
るスイッチング素子には電源電圧が供給されないので、
電力効率が著しく高くなる。

また、パルス幅変調回路２及びクロックパルス発生器１
を共用したので、従来のパルス幅変調型電源回路のパル
ス幅変調回路１４及びクロックパルス発生器１３が削除
できる。

また、スイッチングｉ子Ｑ１．Ｑ２にはそのオン・オフ
動作に応じた交流電源電圧が供給されるので、整流平滑
回路１１が削除できて、回路構成が著しく単純になる。

以上のように、本発明はスイッチング方式のパルス幅変
調型電源回路を用いたＤ級電力増幅器において、この電
源回路１８の電圧制御信号として入力信号の振幅レベル
に比例したパルス幅を有するＰＷＭ波を用いてミこのＰ
ＷＭ波と同一波形を有する電源電圧をスイッチング素子
Ｑｌ、Ｑ２に供給するようにした構成を有し、スイッ
チング素子Ｑｌ、Ｑ２のオン・オフ動作に応じた電源
電圧が供給されるので、電力効率が著しく向上し、また
、パルス幅変調回路２及びクロックパルス発生器１を電
源回路１８の電圧制御手段として共用したので、回路構
成が著しく単純になる等の優れた実用利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はＤ級電力増幅器の動作説明図、第２図は同、構
成を示すブロック図、第３図はスイッチング方式のパル
ス幅変調型電源回路の構成を示すブロック図、第４図は
本発明のＤ級電力増幅器の構成を示すブロック図である
。６はスイッチング回路、Ｑｌ、Ｑ２はスイッチング素子
、７はローパスフィルタ、１０はパルス（絶縁）トラン
スである。

Claims

【特許請求の範囲】

１キャリアを入力信号によってパルス幅変調して当該
入力信号の振幅レベルに比例したパルス幅変調波を得、
当該パルス幅変調波によってスイッチング回路６のスイ
ッチング素子Ｑｌ、Ｑ２をオン・オフ動作させてその出
力にパルス幅変調電力波を得、その後ローパスフィルタ
１を通して元の信号波形に復元するようにしたＤ級電力
増幅器において、交流電源を整流平滑して得られる直流
電圧を上記パルス幅変調波によってスイッチングして当
該パルス幅変調波と同一波形を有する交流電圧に変換し
、当該交流電圧をパルス（絶縁）トランス１０を通して
上記スイッチング回路６のスイッチング素子Ｑｌ、Ｑ２
の電源供給端子に供給するようにしたことを特徴とする
Ｄ級電力増幅器。