JPH0786164B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0786164B2 JPH0786164B2 JP61004281A JP428186A JPH0786164B2 JP H0786164 B2 JPH0786164 B2 JP H0786164B2 JP 61004281 A JP61004281 A JP 61004281A JP 428186 A JP428186 A JP 428186A JP H0786164 B2 JPH0786164 B2 JP H0786164B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- parts
- acrylate
- resin composition
- thermoplastic resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は耐環境応力き裂性に優れた熱可塑性樹脂組成物
に関する。
に関する。
(従来の技術) メタクリル酸メチルに代表されるメタクリル酸エステル
単量体を主成分とする単量体を重合して得られた、いわ
ゆるアクリル樹脂は、透明性、耐候性、耐熱性、剛性、
成形加工性等の性質に優れており、広範な用途に使用さ
れている。
単量体を主成分とする単量体を重合して得られた、いわ
ゆるアクリル樹脂は、透明性、耐候性、耐熱性、剛性、
成形加工性等の性質に優れており、広範な用途に使用さ
れている。
ところで、アクリル樹脂は、応力負荷状態で薬品と接触
するとき、き裂が発生して、著しい場合は破断する現象
が観察される。この現象は環境応力き裂現象と呼ばれ、
樹脂に対する溶解度の高くない、アルカン、アルケン、
アルコール、エーテル、カルボン酸、エステル等の薬品
で顕著に観察される。しかも、環境応力き裂現象は、樹
脂成形物に外力が負荷されていない状態でも、成形物内
部に残留する成形加工時の歪みが、薬品との接触により
開放されることにより発生することが知られており、ア
クリル樹脂の用途に制限を与えている。
するとき、き裂が発生して、著しい場合は破断する現象
が観察される。この現象は環境応力き裂現象と呼ばれ、
樹脂に対する溶解度の高くない、アルカン、アルケン、
アルコール、エーテル、カルボン酸、エステル等の薬品
で顕著に観察される。しかも、環境応力き裂現象は、樹
脂成形物に外力が負荷されていない状態でも、成形物内
部に残留する成形加工時の歪みが、薬品との接触により
開放されることにより発生することが知られており、ア
クリル樹脂の用途に制限を与えている。
アクリル樹脂の耐環境応力き裂性を改良する技術とし
て、たとえば、アクリル酸エステル単量体及び/又はメ
タクリル酸エステル単量体からなるオリゴマーを含有さ
せる方法(特開昭49−131241号)、飽和ポリエステルあ
るいはポリカプロラクトングリコールを含有させる方法
(特公昭58−39859号)、アクリル樹脂の分子量及び/
又はその分布を特定する方法(特開昭54−149788号、特
開昭55−9614号、特開昭56−34715号)、アクリル酸エ
ステル単量体及び/又はメタクリル酸エステル単量体を
共重合する方法(特開昭53−7792号、特開昭54−99190
号)、多層構造グラフト重合体を含有させる方法(特開
昭57−85843号、特開昭57−128736号)などが知られて
いる。しかしながら、これらの技術はアクリル樹脂の耐
環境応力き裂性を実用上充分な程度に改良せしめる技術
ではなく、更なる改良が望まれていた。
て、たとえば、アクリル酸エステル単量体及び/又はメ
タクリル酸エステル単量体からなるオリゴマーを含有さ
せる方法(特開昭49−131241号)、飽和ポリエステルあ
るいはポリカプロラクトングリコールを含有させる方法
(特公昭58−39859号)、アクリル樹脂の分子量及び/
又はその分布を特定する方法(特開昭54−149788号、特
開昭55−9614号、特開昭56−34715号)、アクリル酸エ
ステル単量体及び/又はメタクリル酸エステル単量体を
共重合する方法(特開昭53−7792号、特開昭54−99190
号)、多層構造グラフト重合体を含有させる方法(特開
昭57−85843号、特開昭57−128736号)などが知られて
いる。しかしながら、これらの技術はアクリル樹脂の耐
環境応力き裂性を実用上充分な程度に改良せしめる技術
ではなく、更なる改良が望まれていた。
(発明が解決しようとする問題点) 前述の通り、アクリル樹脂は耐環境応力き裂性に劣り、
しかもその有効な改良手段は未だ提示されていなかつ
た。
しかもその有効な改良手段は未だ提示されていなかつ
た。
本発明の目的は、耐環境応力き裂性の改良されたアクリ
ル樹脂組成物を提供することにある。
ル樹脂組成物を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明を概説すれば、本発明は熱可塑性樹脂組成物に関
する発明であつて、 (A) メタクリル酸エステル単量体50〜100重量%と
他の共重合性単量体0〜50重量%の重合体であり、その
ガラス転移温度が20℃を越える重合体(以下(A)成分
とよぶ)100重量部と、 (B) アクリル酸エステル単量体の重合体あるいはア
クリル酸エステル単量体と他の共重合性単量体の共重合
体であり、そのガラス転移温度が20℃以下であり、ゲル
含有率が70%以下であり、かつ溶解度パラメーターが8.
4〜9.8(cal/cc)1/2である重合体(以下(B)成分と
よぶ)5〜50重量部とを混合してなる熱可塑性樹脂組成
物であることを特徴とする。
する発明であつて、 (A) メタクリル酸エステル単量体50〜100重量%と
他の共重合性単量体0〜50重量%の重合体であり、その
ガラス転移温度が20℃を越える重合体(以下(A)成分
とよぶ)100重量部と、 (B) アクリル酸エステル単量体の重合体あるいはア
クリル酸エステル単量体と他の共重合性単量体の共重合
体であり、そのガラス転移温度が20℃以下であり、ゲル
含有率が70%以下であり、かつ溶解度パラメーターが8.
4〜9.8(cal/cc)1/2である重合体(以下(B)成分と
よぶ)5〜50重量部とを混合してなる熱可塑性樹脂組成
物であることを特徴とする。
本発明の組成物は耐環境応力き裂性に卓越し、しかもア
クリル樹脂の特長を具備する。
クリル樹脂の特長を具備する。
本発明の(A)成分はメタクリル酸エステル単量体の単
独重合体あるいは共重合体、又はメタクリル酸エステル
単量体との共重合性単量体との共重合体であるが、ここ
でメタクリル酸エステル単量体とは、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、
シクロヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレー
ト、デシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレー
ト、ヒドロキシエチルメタクリレート、メトキシエチル
メタクリレート、グリシジルメタクリレート、フエニル
メタクリレートなどであり、他の共重合性単量体とは、
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−
ブチルスチレン、シアノスチレン、クロルスチレンなど
の方香族ビニル単量体、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリルなどのシアン化ビニル単量体、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキ
シルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、オク
チルアクリレート、デシルアクリレート、オクタデシル
アクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、メトキ
シエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、フエ
ニルアクリレートなどのアクリル酸エステル単量体、ア
クリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド系単量
体、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などの不飽
和カルボン酸単量体、塩化ビニル、塩化ビニリデンなど
のハロゲン化ビニル単量体、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、デカン酸ビニル、オクタデカン酸
ビニルなどの脂肪酸ビニルエステル単量体、エチレン、
プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、2−ブテンな
どのオレフイン単量体、マレイミド、N−メチルマレイ
ミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミ
ド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フエニルマレ
イミド、N−トルイルマレイミドなどのマレイミド系単
量体、無水マレイン酸などの酸無水物単量体、ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレンなどの共役ジエン単量
体、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プ
ロピルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、デシ
ルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、フエ
ニルビニルエーテル、クレジルビニルエーテル、グリシ
ジルビニルエーテルなどのビニルエーテル単量体、メチ
ルビニルケトン、フエニルビニルケトンなどのビニルケ
トン単量体、ビニルピリジンなどがあるが、この限りで
はない。
独重合体あるいは共重合体、又はメタクリル酸エステル
単量体との共重合性単量体との共重合体であるが、ここ
でメタクリル酸エステル単量体とは、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、
シクロヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレー
ト、デシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレー
ト、ヒドロキシエチルメタクリレート、メトキシエチル
メタクリレート、グリシジルメタクリレート、フエニル
メタクリレートなどであり、他の共重合性単量体とは、
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−
ブチルスチレン、シアノスチレン、クロルスチレンなど
の方香族ビニル単量体、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリルなどのシアン化ビニル単量体、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキ
シルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、オク
チルアクリレート、デシルアクリレート、オクタデシル
アクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、メトキ
シエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、フエ
ニルアクリレートなどのアクリル酸エステル単量体、ア
クリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド系単量
体、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などの不飽
和カルボン酸単量体、塩化ビニル、塩化ビニリデンなど
のハロゲン化ビニル単量体、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、デカン酸ビニル、オクタデカン酸
ビニルなどの脂肪酸ビニルエステル単量体、エチレン、
プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、2−ブテンな
どのオレフイン単量体、マレイミド、N−メチルマレイ
ミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミ
ド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フエニルマレ
イミド、N−トルイルマレイミドなどのマレイミド系単
量体、無水マレイン酸などの酸無水物単量体、ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレンなどの共役ジエン単量
体、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プ
ロピルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、デシ
ルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、フエ
ニルビニルエーテル、クレジルビニルエーテル、グリシ
ジルビニルエーテルなどのビニルエーテル単量体、メチ
ルビニルケトン、フエニルビニルケトンなどのビニルケ
トン単量体、ビニルピリジンなどがあるが、この限りで
はない。
本発明の(A)成分である重合体を構成するビニル系単
量体は、多官能性ビニル単量体であつても良く、該多官
能性ビニル単量体を例示すると、ジビニルベンゼン、エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、シアヌル酸トリアリ
ル、イソシアヌル酸トリアリル、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレ
ート、ビニル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、エイコサエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタプロピレングリコールコール
ジ(メタ)アクリレート、ノナプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、テトラデカプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、エイコサプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレートなどがある。ここで、たとえば
エチレングリコールジ(メタ)アクリレートとは、エチ
レングリコールジアクリレートあるいはエチレングリコ
ールジメタクリレートであることを表わす。
量体は、多官能性ビニル単量体であつても良く、該多官
能性ビニル単量体を例示すると、ジビニルベンゼン、エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、シアヌル酸トリアリ
ル、イソシアヌル酸トリアリル、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレ
ート、ビニル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、エイコサエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタプロピレングリコールコール
ジ(メタ)アクリレート、ノナプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、テトラデカプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、エイコサプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレートなどがある。ここで、たとえば
エチレングリコールジ(メタ)アクリレートとは、エチ
レングリコールジアクリレートあるいはエチレングリコ
ールジメタクリレートであることを表わす。
本発明の(A)成分はメタクリル酸エステル単量体50〜
100重量%と、他の共重合性単量体0〜50重量%の重合
体であるが、メタクリル酸エステル単量体の含有率が50
重量%未満であつては、アクリル樹脂の特長である透明
性、耐候性、剛性、成形加工性等の優れた性質が損なわ
れるため好ましくない。
100重量%と、他の共重合性単量体0〜50重量%の重合
体であるが、メタクリル酸エステル単量体の含有率が50
重量%未満であつては、アクリル樹脂の特長である透明
性、耐候性、剛性、成形加工性等の優れた性質が損なわ
れるため好ましくない。
更に本発明の(A)成分はガラス転移温度が20℃を越え
る必要があり、更に好ましくは50℃以上のガラス転移温
度を有していることが好ましい。(A)成分のガラス転
移温度が20℃以下では、アクリル樹脂の特長である耐熱
性あるいは剛性が劣る。
る必要があり、更に好ましくは50℃以上のガラス転移温
度を有していることが好ましい。(A)成分のガラス転
移温度が20℃以下では、アクリル樹脂の特長である耐熱
性あるいは剛性が劣る。
本発明の(A)成分は、組成、分子量、分子量分布、分
岐構造あるいは立体規則性を異にする二成分以上の重合
体の混合物であつて良く、必然的に製造法を異にする二
成分以上の重合体の混合物であつて良い。
岐構造あるいは立体規則性を異にする二成分以上の重合
体の混合物であつて良く、必然的に製造法を異にする二
成分以上の重合体の混合物であつて良い。
(A)成分の製造方法については特に制限はなく、塊状
重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの公知技術を
任意に適用しうる。
重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの公知技術を
任意に適用しうる。
(A)成分の分子量を制御する目的で、連鎖移動剤を使
用することは可能である。特に、多官能性ビニル単量体
を共重合する場合には、連鎖移動剤を併用することによ
り、分枝構造を有し、かつゲル含有率の低い(A)成分
を作成することができる。
用することは可能である。特に、多官能性ビニル単量体
を共重合する場合には、連鎖移動剤を併用することによ
り、分枝構造を有し、かつゲル含有率の低い(A)成分
を作成することができる。
使用しうる連鎖移動剤は特に制限はなく、たとえばオク
チルメルカプタン、デシルメルカプタン、ドデシルメル
カプタン、チオグリコール酸、チオグリコール酸エチル
チオグリコール酸ブチル、o−メルカプト安息香酸エチ
ル、1−ナフチルジスルフイド、イオウなどのイオウ化
合物、四臭化炭素などのハロゲン化合物、リモネン、テ
ルピノレンなどの炭化水素、トリニトロフエノール、ト
リニトロベンゼンなどのニトロ化合物、ベンゾキノンな
どがある。
チルメルカプタン、デシルメルカプタン、ドデシルメル
カプタン、チオグリコール酸、チオグリコール酸エチル
チオグリコール酸ブチル、o−メルカプト安息香酸エチ
ル、1−ナフチルジスルフイド、イオウなどのイオウ化
合物、四臭化炭素などのハロゲン化合物、リモネン、テ
ルピノレンなどの炭化水素、トリニトロフエノール、ト
リニトロベンゼンなどのニトロ化合物、ベンゾキノンな
どがある。
次に、本発明の(B)成分は、アクリル酸エステル単量
体の単独重合体または共重合体、あるいはアクリル酸エ
ステル単量体と他の共重合性単量体の共重合体である
が、ここで、アクリル酸エステル単量体の具体例は、本
発明の(A)成分を構成するビニル系単量体の一例とし
て前掲したアクリル酸エステル単量体の具体例と同様で
ある。また、(B)成分を構成する共重合性単量体の具
体例は、(A)成分を構成するビニル系単量体の例とし
て前掲した単量体のうちで、アクリル酸エステル単量体
を除いた具体例と同様である。
体の単独重合体または共重合体、あるいはアクリル酸エ
ステル単量体と他の共重合性単量体の共重合体である
が、ここで、アクリル酸エステル単量体の具体例は、本
発明の(A)成分を構成するビニル系単量体の一例とし
て前掲したアクリル酸エステル単量体の具体例と同様で
ある。また、(B)成分を構成する共重合性単量体の具
体例は、(A)成分を構成するビニル系単量体の例とし
て前掲した単量体のうちで、アクリル酸エステル単量体
を除いた具体例と同様である。
また、本発明の(B)成分はその重合に際して、多官能
性ビニル単量体あるいは連鎖移動剤を使用しうるが、多
官能性ビニル単量体及び連鎖移動剤の具体例は、各々
(A)成分で前掲した具体例と同様である。
性ビニル単量体あるいは連鎖移動剤を使用しうるが、多
官能性ビニル単量体及び連鎖移動剤の具体例は、各々
(A)成分で前掲した具体例と同様である。
本発明の(B)成分は、ガラス転移温度が20℃以下であ
ることが必要である。更に好ましいガラス転移温度は10
℃以下である。(B)成分のガラス転移温度が20℃を越
えると、該(B)成分を(A)成分と混合して成る熱可
塑性樹組成物の耐環境応力き裂性が劣悪であり好ましく
ない。
ることが必要である。更に好ましいガラス転移温度は10
℃以下である。(B)成分のガラス転移温度が20℃を越
えると、該(B)成分を(A)成分と混合して成る熱可
塑性樹組成物の耐環境応力き裂性が劣悪であり好ましく
ない。
更に、本発明の(B)成分は、8.4〜9.8(cal/c
c)1/2、好まくは8.6〜9.6(cal/cc)1/2の範囲の溶解
度パラメーターを有していることが必要である。溶解度
パラメーターが本発明の範囲を逸脱した(B)成分を
(A)成分と混合して成る熱可塑性樹脂組成物では、耐
環境応力き裂性に劣り好ましくない。
c)1/2、好まくは8.6〜9.6(cal/cc)1/2の範囲の溶解
度パラメーターを有していることが必要である。溶解度
パラメーターが本発明の範囲を逸脱した(B)成分を
(A)成分と混合して成る熱可塑性樹脂組成物では、耐
環境応力き裂性に劣り好ましくない。
なお、本明細書でいう溶解度パラメーターとは、ニユー
ヨーク市ジヨン ワイリーエンドサンズ社1975年発行、
ブランドラツプ(J.Brandrup)及びインマーガツト(E.
H.Immer−gut)編、ポリマーハンドブツク(Polymer Ha
ndbook)第2版IV−337〜IV359頁に記載の溶解度パラメ
ーター値を用い、共重合体の溶解度パラメーターδ
Tを、m種類のビニル単量体から成る共重合体を構成す
る個々のビニル単量体の単独重合体の溶解度パラメータ
ーδnと、その重量分率Wnとから、下記式Iにより算出
したものである。
ヨーク市ジヨン ワイリーエンドサンズ社1975年発行、
ブランドラツプ(J.Brandrup)及びインマーガツト(E.
H.Immer−gut)編、ポリマーハンドブツク(Polymer Ha
ndbook)第2版IV−337〜IV359頁に記載の溶解度パラメ
ーター値を用い、共重合体の溶解度パラメーターδ
Tを、m種類のビニル単量体から成る共重合体を構成す
る個々のビニル単量体の単独重合体の溶解度パラメータ
ーδnと、その重量分率Wnとから、下記式Iにより算出
したものである。
例えばポリアクリル酸ブチル、及びポリアクリル酸エチ
ルの溶解度パラメーターをそれぞれ8.8(cal/C.
C.)1/2、9.4(cal/C.C.)1/2とすると、ポリアクリル
酸ブチル70重量%、ポリアクリル酸エチル30重量%から
なる共重合体の溶解度パラメーターは9.0(cal/C.C.)
1/2と計算される。
ルの溶解度パラメーターをそれぞれ8.8(cal/C.
C.)1/2、9.4(cal/C.C.)1/2とすると、ポリアクリル
酸ブチル70重量%、ポリアクリル酸エチル30重量%から
なる共重合体の溶解度パラメーターは9.0(cal/C.C.)
1/2と計算される。
本発明の(B)成分は、ゲル含有率が70%以下であるこ
とが必要である。本発明でいうゲル含有率とは、(B)
成分の約1.0gを精秤し(So gとする)、400メツシユの
ステンレス製金網で作成した篭の中に入れて100gのトル
エン中に浸漬し、5℃で24時間放置した後に篭を引上
げ、室温中で風乾した後の(A)成分不溶物の重量S1g
を測定し、それから下記式IIに従つて算出した値をい
う。
とが必要である。本発明でいうゲル含有率とは、(B)
成分の約1.0gを精秤し(So gとする)、400メツシユの
ステンレス製金網で作成した篭の中に入れて100gのトル
エン中に浸漬し、5℃で24時間放置した後に篭を引上
げ、室温中で風乾した後の(A)成分不溶物の重量S1g
を測定し、それから下記式IIに従つて算出した値をい
う。
(S1/S0)×100(%)…… 〔II〕 (B)成分のゲル含有率が70%を越えると、当該(B)
成分を(A)成分と混合して成る熱可塑性樹脂組成物が
耐環境応力き裂性に劣り好ましくない。
成分を(A)成分と混合して成る熱可塑性樹脂組成物が
耐環境応力き裂性に劣り好ましくない。
本発明の(B)成分の製造方法については特に制限はな
く、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合などの公
知技術を任意に適用しうるが、乳化重合による製造が工
業的に最も有利である。
く、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合などの公
知技術を任意に適用しうるが、乳化重合による製造が工
業的に最も有利である。
本発明の(B)成分を製造するにあたり、ビニル系単量
体の選択は、得られた(B)成分重合体のガラス転移温
度、ゲル含有率及び溶解度パラメーターが本発明の規定
を満足する限りにおいて任意である。
体の選択は、得られた(B)成分重合体のガラス転移温
度、ゲル含有率及び溶解度パラメーターが本発明の規定
を満足する限りにおいて任意である。
本発明の更に好ましい実施態様は、(A)成分重合体と
(B)成分重合体の屈折率を殆どあるいは全く一致させ
るべく、(A)成分及び/又は(B)成分を構成する単
量体の組成を決定することである。(A)成分重合体と
(B)成分重合体の屈折率が大きく異なるならば、
(A)成分と(B)成分を混合して成る熱可塑性樹脂組
成物の透明性が低下して好ましくない。
(B)成分重合体の屈折率を殆どあるいは全く一致させ
るべく、(A)成分及び/又は(B)成分を構成する単
量体の組成を決定することである。(A)成分重合体と
(B)成分重合体の屈折率が大きく異なるならば、
(A)成分と(B)成分を混合して成る熱可塑性樹脂組
成物の透明性が低下して好ましくない。
本発明では、(A)成分100重量部と(B)成分5〜50
重量部を混合して熱可塑性樹脂組成物とするが、ここ
で、(B)成分の含有量が5重量部未満であつては、該
熱可塑性樹脂組成物の耐環境応力き裂性が劣悪であり、
50重量部を越えるとアクリル樹脂が具備する透明性、耐
熱性、剛性などの好ましい性質が損なわれて好ましくな
い。
重量部を混合して熱可塑性樹脂組成物とするが、ここ
で、(B)成分の含有量が5重量部未満であつては、該
熱可塑性樹脂組成物の耐環境応力き裂性が劣悪であり、
50重量部を越えるとアクリル樹脂が具備する透明性、耐
熱性、剛性などの好ましい性質が損なわれて好ましくな
い。
(A)成分と(B)成分の混合方法は任意であり、乳化
状態、溶液状態、溶融状態あるいは固体状態の両成分を
混合して、所望する熱可塑性樹脂組成物とすることがで
きる。実施態様を例示すると、たとえば(A)成分と
(B)成分が共に乳化重合で製造される場合には、乳化
液状態の両成分を混合し、ついで混合乳化液から重合体
を分離して熱可塑性樹脂組成物とすることができるし、
当該方法により得られた熱可塑性樹脂組成物を別途重合
して得られた(A)成分と混合して所望の熱可塑性樹脂
組成物とすることができる。
状態、溶液状態、溶融状態あるいは固体状態の両成分を
混合して、所望する熱可塑性樹脂組成物とすることがで
きる。実施態様を例示すると、たとえば(A)成分と
(B)成分が共に乳化重合で製造される場合には、乳化
液状態の両成分を混合し、ついで混合乳化液から重合体
を分離して熱可塑性樹脂組成物とすることができるし、
当該方法により得られた熱可塑性樹脂組成物を別途重合
して得られた(A)成分と混合して所望の熱可塑性樹脂
組成物とすることができる。
(実施例) 以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されない。
本発明はこれら実施例に限定されない。
なお、各例記載の部及び%は、総て重量基準である。
実施例1及び比較例1 〔(A)成分の構造〕 純水150部、ドデシルベンゼスルフオン酸ナトリウム2
部をオートクレーブに仕込み、かくはんしながら50℃に
加熱した。ここに、硫酸第1鉄・7水塩0.005部、エチ
レンジアミン4酢酸4ナトリウム・2水塩0.01部、及び
ナトリウムホルムアルデヒドスルフオキシレート・2水
塩0.3部を純水10部に溶解した水溶液を注加した。
部をオートクレーブに仕込み、かくはんしながら50℃に
加熱した。ここに、硫酸第1鉄・7水塩0.005部、エチ
レンジアミン4酢酸4ナトリウム・2水塩0.01部、及び
ナトリウムホルムアルデヒドスルフオキシレート・2水
塩0.3部を純水10部に溶解した水溶液を注加した。
次いで、表1に示した組成の単量体混合液100部を4時
間かけて連続添加した。同時に、過硫酸カリウム0.05部
を25部の純水に溶解した水溶液を6時間かけて連続添加
した。
間かけて連続添加した。同時に、過硫酸カリウム0.05部
を25部の純水に溶解した水溶液を6時間かけて連続添加
した。
単量体混合液の添加終了後、ジイソプロピルベンゼンハ
イドロパーオキサイド0.1部を添加し、系を70℃に昇温
して、更に2時間かくはんして重合を終了した。
イドロパーオキサイド0.1部を添加し、系を70℃に昇温
して、更に2時間かくはんして重合を終了した。
得られた(A)成分の性質を表1に示す。
〔(B)成分の製造−B−13は除く〕 純水120部、ドデシルベンゼンスルフオン酸ナトリウム
2部をオートクレーブに仕込み、かくはんしながら65℃
に加熱した。ここに、硫酸第1鉄・7水塩0.005部、エ
チレンジアミン4酢酸ナトリウム・2水塩0.01部、ナト
リウムホルムアルデヒドスルフオキシレート・2水塩0.
3部を純水10部に溶解した水溶液を注加した。
2部をオートクレーブに仕込み、かくはんしながら65℃
に加熱した。ここに、硫酸第1鉄・7水塩0.005部、エ
チレンジアミン4酢酸ナトリウム・2水塩0.01部、ナト
リウムホルムアルデヒドスルフオキシレート・2水塩0.
3部を純水10部に溶解した水溶液を注加した。
次いで、表2に示した組成の単量体混合液100部の20%
をオートクレーブに注加し、過硫酸カリウム0.2%水溶
液2.5部を添加して重合を開始した。
をオートクレーブに注加し、過硫酸カリウム0.2%水溶
液2.5部を添加して重合を開始した。
重合開始と同時に、前記単量体混合液の残量を4時間か
けて連続添加した。また、重合開始と同時に、過硫酸カ
リウム0.05部を20部の純水に溶解した水溶液を6時間か
けて連続添加した。過硫酸カリウム水溶液の添加終了
後、オートクレーブの内容を冷却して重合を終了した。
けて連続添加した。また、重合開始と同時に、過硫酸カ
リウム0.05部を20部の純水に溶解した水溶液を6時間か
けて連続添加した。過硫酸カリウム水溶液の添加終了
後、オートクレーブの内容を冷却して重合を終了した。
得られた(B)成分の性質を表3に示す。
〔(B)成分の製造B−13の製造〕 純水140部、ドデシルベンゼンスルフオン酸ナトリウム
2部をオートクレーブに仕込み、かくはんしながら70℃
に加熱した。
2部をオートクレーブに仕込み、かくはんしながら70℃
に加熱した。
ここに過硫酸カリウム0.05部を10部の純水に溶解した水
溶液を注加し、更に表2に示した組成の単量体混合液10
0部を4時間で連続添加した。
溶液を注加し、更に表2に示した組成の単量体混合液10
0部を4時間で連続添加した。
単量体混合液の添加終了後、ジイソプロピルベンゼンハ
イドロパーオキサイド0.1部を添加し、更に70℃で2時
間かくはんして重合を終了した。
イドロパーオキサイド0.1部を添加し、更に70℃で2時
間かくはんして重合を終了した。
得られた(B)成分の性質を表3に示す。
なお、表2で用いた長鎖二官能性単量体の略号は以下の
通りである。
通りである。
9G;ノナエチレングリコールジメタクリレート 14G;テトラデカエチレングリコールジメタクリレート 9PG;ノナプロピレングリコールジメタクリレート (A)成分あるいは(B)成分の各物性値は、以下の方
法により求めた。
法により求めた。
(1) ガラス転移温度 (A)成分あるいは(B)成分乳化液をメタノール中に
滴下して得た固体を乾燥し、デユポン式測定機である91
0示差走査熱量計及び990熱分析計を用いて測定した。
滴下して得た固体を乾燥し、デユポン式測定機である91
0示差走査熱量計及び990熱分析計を用いて測定した。
(2) ゲル含有率 (B)成分乳化液をメタノール中に滴下して得た固体を
乾燥した。その約1.0gを精秤して、既述の方法で測定し
て式IIに算出した。
乾燥した。その約1.0gを精秤して、既述の方法で測定し
て式IIに算出した。
(3) 溶解度パラメーター 各例で溶解度パラメーターの算出に使用した各ポリマー
溶解度パラメーター値〔単位は(cal/C.C.)1/2〕は以
下の通りである。
溶解度パラメーター値〔単位は(cal/C.C.)1/2〕は以
下の通りである。
ポリアクリル酸ブチル ; 8.8 ポリアクリル酸エチル ; 9.4 ポリメタクリル酸メチル ; 9.5 ポリアクリロニトリル ; 12.5 ポリスチレン ; 9.1 〔(A)成分と(B)成分の混合〕 (A)成分乳化液50部(重合体の固形分として)と
(B)成分乳化液50部(重合体の固形分として)とを乳
化液状態で混合し、更にポリエチレングリコール−ポリ
プロピレングリコールブロツク共重合体(総分子中のエ
チレンオキサイド重量分率80%、ポリプロピレングリコ
ール分子量1750−旭電化工業株式会社製プルロニツクF
−68)0.7部の10%水溶液を添加した。
(B)成分乳化液50部(重合体の固形分として)とを乳
化液状態で混合し、更にポリエチレングリコール−ポリ
プロピレングリコールブロツク共重合体(総分子中のエ
チレンオキサイド重量分率80%、ポリプロピレングリコ
ール分子量1750−旭電化工業株式会社製プルロニツクF
−68)0.7部の10%水溶液を添加した。
塩化カルシウム・2水塩5部を純水400部に溶解した水
溶液を80〜95℃に加熱し、ここに、前記の混合乳化液を
かくはんしながら注加して析出した。
溶液を80〜95℃に加熱し、ここに、前記の混合乳化液を
かくはんしながら注加して析出した。
得られたスラリーをろ過、水洗し、70℃雰囲気で乾燥し
て熱可塑性樹脂組成物の粉体を得た。
て熱可塑性樹脂組成物の粉体を得た。
得られた熱可塑性樹脂組成物20部を塊状重合で製造され
たポリメチルメタクリレート樹脂のペレツト100部と混
合し、株式会社中央機械製作所製VC−40(ベント付単軸
押出機)に供給して溶融混練を行ない、熱可塑性樹脂組
成物のペレツトを得た。
たポリメチルメタクリレート樹脂のペレツト100部と混
合し、株式会社中央機械製作所製VC−40(ベント付単軸
押出機)に供給して溶融混練を行ない、熱可塑性樹脂組
成物のペレツトを得た。
得られたペレツトを用いて成形物を作成して物性評価を
行ない、その結果を表4に示した。
行ない、その結果を表4に示した。
なお、各例の物性測定値は以下の方法により求めた。
(1)引張り降伏点……… ASTM D−638 (2)ビカツタ軟化温度……JIS K−6780 (3)メルトフローインデツクス…JIS K7210に準拠
(温度250℃、荷重5Kg) (4)全光線透過率 ペレツトを東芝機械株式会社製IS−80CN−V射出成形機
を用いて射出成形し、50×85×3mmの平板状組成物を作
成した。ゲート形状はタブゲートである。
(温度250℃、荷重5Kg) (4)全光線透過率 ペレツトを東芝機械株式会社製IS−80CN−V射出成形機
を用いて射出成形し、50×85×3mmの平板状組成物を作
成した。ゲート形状はタブゲートである。
得られた成形物を用いてASTM D−1003の方法により全
光線透過率を測定した。
光線透過率を測定した。
(5)耐薬品性(耐環境応力き裂性) ASTM D−628 タイプIダンベルに20mmのたわみを与
えて治具に固定し、イソプロパノールを塗布し、温度23
℃で放置したときの破断に至るまでの時間を分で表わ
す。
えて治具に固定し、イソプロパノールを塗布し、温度23
℃で放置したときの破断に至るまでの時間を分で表わ
す。
表4から明らかな通り、(B)成分のガラス転移温度、
ゲル含有率あるいは溶解度パラメーターが本発明の範囲
を逸脱すると、得られた熱可塑性樹脂組成物の耐環境応
力き裂性に劣り好ましくない。
ゲル含有率あるいは溶解度パラメーターが本発明の範囲
を逸脱すると、得られた熱可塑性樹脂組成物の耐環境応
力き裂性に劣り好ましくない。
実施例2及び比較例2 表1A−1乳化液50部(重合体の固形分として)と表2B−
7乳化液50部(重合体の固形分として)とを乳化液状態
で混合し、実施例1と同様に析出処理して熱可塑性樹脂
組成物の粉体を得た。
7乳化液50部(重合体の固形分として)とを乳化液状態
で混合し、実施例1と同様に析出処理して熱可塑性樹脂
組成物の粉体を得た。
得られた熱可塑性樹脂組成物(表5では単に組成物と記
載)と、実施例1で用いた塊状重合で製造したポリメチ
ルメタクリレート樹脂のペレツト(表5ではPMMAと記
載)とを表5に示した割合(部)で混合し、VC−40型押
出機に供給して熱可塑性樹脂組成物のペレツトを得た。
載)と、実施例1で用いた塊状重合で製造したポリメチ
ルメタクリレート樹脂のペレツト(表5ではPMMAと記
載)とを表5に示した割合(部)で混合し、VC−40型押
出機に供給して熱可塑性樹脂組成物のペレツトを得た。
得られたペレツト中のB−7重合体の含有率(%)を
(B)成分含有率として表5に記載した。
(B)成分含有率として表5に記載した。
得られたペレツトより成形物を作成し、実施例1と同様
に物性評価してその結果を表5に示した。
に物性評価してその結果を表5に示した。
表5より明らかなように、(B)成分の含有率が本発明
の範囲の下限を逸脱すると、得られた熱可塑性樹脂組成
物の耐環境応力き裂性に劣り、上限を逸脱すると、剛
性、耐熱性、透明性などの性質に劣り好ましくない。
の範囲の下限を逸脱すると、得られた熱可塑性樹脂組成
物の耐環境応力き裂性に劣り、上限を逸脱すると、剛
性、耐熱性、透明性などの性質に劣り好ましくない。
実施例3 表1A−1乳化液50部(重合体の固形分として)と表2B−
7乳化液50部(重合体の固形分として)とを乳化液状態
で混合し、実施例1と同様に析出処理して熱可塑性樹脂
組成物の粉体を得た。
7乳化液50部(重合体の固形分として)とを乳化液状態
で混合し、実施例1と同様に析出処理して熱可塑性樹脂
組成物の粉体を得た。
得られた該粉体をVC−40型押出機に供給して溶融混練
し、熱可塑性樹脂組成物のペレツトを得た。
し、熱可塑性樹脂組成物のペレツトを得た。
得られた該ペレツト20部を、実施例1で用いた塊状重合
で製造されたポリメチルメタクリレート樹脂のペレツト
100部と混合し、VC−40型押出機に供給して溶融混練
し、熱可塑性樹脂組成物のペレツトを得た。
で製造されたポリメチルメタクリレート樹脂のペレツト
100部と混合し、VC−40型押出機に供給して溶融混練
し、熱可塑性樹脂組成物のペレツトを得た。
このペレツトを用いて成形物を作成し、物性評価したと
ころ、引張り降伏点670Kg/cm2、ビカツト軟化温度102
℃、メルトフローインデツクス8.9g/10分、全光線透過
率91%、耐薬品性34.2分であつた。
ころ、引張り降伏点670Kg/cm2、ビカツト軟化温度102
℃、メルトフローインデツクス8.9g/10分、全光線透過
率91%、耐薬品性34.2分であつた。
実施例4及び比較例3 表1A−1乳化液50部(重合体の固形分として)と表2B−
7乳化液50部(重合体の固形分として)とを乳化液状態
で混合し、実施例1と同様に析出処理して熱可塑性樹脂
組成物の粉体を得た。
7乳化液50部(重合体の固形分として)とを乳化液状態
で混合し、実施例1と同様に析出処理して熱可塑性樹脂
組成物の粉体を得た。
得られた該粉体をVC−40型押出機に供給して溶融混練
し、熱可塑性樹脂組成物のペレツトを得た。
し、熱可塑性樹脂組成物のペレツトを得た。
得られた該ペレツト(表6では組成物と記載)を、塊状
重合で製造した、メチルメタクリレート95%、及びn−
ブチルアクリレート5%からなるポリ(メチルメタクリ
レート−n−ブチルアクリレート)樹脂のペレツト(表
6ではMMA共重合体と記載)と表6に記載した割合で混
合し、VC−40型押出機に供給して溶融混練し、熱可塑性
樹脂組成物のペレツト得た。
重合で製造した、メチルメタクリレート95%、及びn−
ブチルアクリレート5%からなるポリ(メチルメタクリ
レート−n−ブチルアクリレート)樹脂のペレツト(表
6ではMMA共重合体と記載)と表6に記載した割合で混
合し、VC−40型押出機に供給して溶融混練し、熱可塑性
樹脂組成物のペレツト得た。
このペレツトを用いて成形物に作成し、物性評価を行な
いその結果を表6に示した。
いその結果を表6に示した。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、
アクリル樹脂の具有する良好な諸物性を維持しつつ、か
つ耐環境応力き裂性に優れる顕著な効果を奏するもので
ある。
アクリル樹脂の具有する良好な諸物性を維持しつつ、か
つ耐環境応力き裂性に優れる顕著な効果を奏するもので
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】(A)メタクリル酸エステル単量体50〜10
0重量%との他の共重合性単量体0〜50重量%の重合体
であり、そのガラス転移温度が20℃を越える重合体100
重量部と、 (B)アクリル酸エステル単量体の重合体あるいはアク
リル酸エステル単量体と他の共重合性単量体の共重合体
であり、そのガラス転移温度が20℃以下であり、ゲル含
有率が70%以下であり、かつ溶解度パラメーターが8.4
〜9.8(cal/cc)1/2である重合体5〜50重量部とを混合
してなる熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61004281A JPH0786164B2 (ja) | 1986-01-14 | 1986-01-14 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61004281A JPH0786164B2 (ja) | 1986-01-14 | 1986-01-14 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62164749A JPS62164749A (ja) | 1987-07-21 |
JPH0786164B2 true JPH0786164B2 (ja) | 1995-09-20 |
Family
ID=11580151
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61004281A Expired - Fee Related JPH0786164B2 (ja) | 1986-01-14 | 1986-01-14 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0786164B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2665220B2 (ja) * | 1987-02-05 | 1997-10-22 | 電気化学工業株式会社 | 重合体組成物 |
DE3831500A1 (de) * | 1988-09-16 | 1990-03-29 | Roehm Gmbh | Vertraegliche polymermischungen (i) |
DE3831499A1 (de) * | 1988-09-16 | 1990-04-05 | Roehm Gmbh | Vertraegliche polymermischungen (ii) |
WO2008087964A1 (ja) * | 2007-01-17 | 2008-07-24 | Soken Chemical & Engineering Co., Ltd. | 近赤外線吸収フィルム用バインダー樹脂およびこれを利用する近赤外線吸収フィルター |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4912893A (ja) * | 1972-05-10 | 1974-02-04 | ||
JPS5915942B2 (ja) * | 1982-03-17 | 1984-04-12 | 電気化学工業株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物 |
-
1986
- 1986-01-14 JP JP61004281A patent/JPH0786164B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62164749A (ja) | 1987-07-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TW548284B (en) | PMMA moulding compositions with better impact strength | |
JP2726918B2 (ja) | 耐衝撃性熱可塑性樹脂組成物 | |
KR101288280B1 (ko) | 다층 구조를 가지는 투명 아크릴계 수지 조성물 및 그 제조 방법 | |
EP3500607B1 (en) | Transparent graft copolymers based on acrylate soft phases | |
JPH03199213A (ja) | 多層構造アクリル系重合体 | |
JPS6221804B2 (ja) | ||
JPH0786164B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2648179B2 (ja) | 耐衝撃性に優れたメタクリル樹脂キャスト板及びその製造方法 | |
JPH08245854A (ja) | アクリル系多層構造ポリマー粉体 | |
JPH0791385B2 (ja) | オルガノポリシロキサン/有機ポリマー組成物の製造方法 | |
JPH11502540A (ja) | 改善された着色性を有する重合体配合物 | |
KR100558675B1 (ko) | 투명 아크릴 수지용 충격보강제의 제조 방법 | |
JP2796595B2 (ja) | 多層構造重合体および樹脂組成物 | |
JP3059201B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物およびそれに適した多段階硬質重合体 | |
JPH09194671A (ja) | 硬質熱可塑性メタクリル樹脂組成物から得られる、亀裂発生剤に対して改良された耐性を示す成形品 | |
JP5034216B2 (ja) | Sls方式による造形用スチレン系樹脂粒子およびその製造方法造形物 | |
JP2007284465A (ja) | メタクリル系樹脂成形品の製造方法 | |
JPH07149819A (ja) | 透明、耐熱性樹脂の製造方法 | |
JP5207578B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
JP2004256744A (ja) | 耐衝撃性補強材及びその製造方法、並びに耐衝撃性補強ポリスチレン | |
JPS62275147A (ja) | 耐衝撃性メタクリル樹脂組成物 | |
JP3325401B2 (ja) | 透明なゴム変性スチレン系樹脂の製造方法 | |
KR100429062B1 (ko) | 투명성 및 내충격성이 우수한 열가소성 수지조성물 및그의 제조방법 | |
KR0135397B1 (ko) | 내후성 및 광택성이 우수한 열가소성 수지의 제조방법 | |
JP3516226B2 (ja) | ゴム高含有mabs樹脂組成物及びゴム変性熱可塑性樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |