JPH0784833B2 - トンネルの免震継手 - Google Patents
トンネルの免震継手Info
- Publication number
- JPH0784833B2 JPH0784833B2 JP62210171A JP21017187A JPH0784833B2 JP H0784833 B2 JPH0784833 B2 JP H0784833B2 JP 62210171 A JP62210171 A JP 62210171A JP 21017187 A JP21017187 A JP 21017187A JP H0784833 B2 JPH0784833 B2 JP H0784833B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tunnel
- ring
- outer ring
- seismic isolation
- inner ring
- Prior art date
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- Lining And Supports For Tunnels (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はトンネルに発生する応力を効率良く吸収でき
る、トンネルにおける免震継手に関するものである。
る、トンネルにおける免震継手に関するものである。
<従来の技術> 一般にトンネルは軸方向に長い剛構造物を形成するか
ら、地震や地盤の不等沈下に対する信頼性を確保するた
めに、構造物の大型化および高強度化を図ることは知ら
れている。
ら、地震や地盤の不等沈下に対する信頼性を確保するた
めに、構造物の大型化および高強度化を図ることは知ら
れている。
しかし、これらの対策は経済性および施工性などの点で
問題がある。
問題がある。
そのため現在では、発生応力を合理的に低減するため
に、トンネルを柔構造に形成することが提案され、また
トンネルを柔構造とするための各種の伸縮継手や可撓継
手の研究が進められている。
に、トンネルを柔構造に形成することが提案され、また
トンネルを柔構造とするための各種の伸縮継手や可撓継
手の研究が進められている。
<本発明が解決しようとする問題点> 上記したトンネルの施工技術にはつぎのような問題点が
ある。
ある。
すなわち耐震性の評価は、地震時また不当沈下時に生じ
る軸方向の応力と常時の外力との合成した応力、または
歪みがトンネルの許容値を越えないこととされている。
る軸方向の応力と常時の外力との合成した応力、または
歪みがトンネルの許容値を越えないこととされている。
許容値を越えることが予測される場合は、トンネルの覆
工厚やセグメント厚を増すか、または伸縮性の継手や可
撓性継手を介在する対策が講じられている。
工厚やセグメント厚を増すか、または伸縮性の継手や可
撓性継手を介在する対策が講じられている。
しかし、従来の伸縮性の継手または可撓性継手は、構造
物の軸方向の応力に対してはある程度の減効果を期待で
きるが、剪断応力に対する低減効果はほとんど期待でき
ない。
物の軸方向の応力に対してはある程度の減効果を期待で
きるが、剪断応力に対する低減効果はほとんど期待でき
ない。
そのため、トンネルの耐震性の評価が依然低いものであ
る。
る。
<本発明の目的> 本発明はこのような問題点を解決するために成されたも
ので、地震や地盤の不沈下による軸方向の応力と剪断応
力など各種の応力を低減できて、耐震評価の向上が図れ
る、トンネルの免震継手を提供することを目的とする。
ので、地震や地盤の不沈下による軸方向の応力と剪断応
力など各種の応力を低減できて、耐震評価の向上が図れ
る、トンネルの免震継手を提供することを目的とする。
<本発明の構成> 以下、図面を参照しながら本発明の一実施例について説
明する。
明する。
(イ)免震継手 免震継手1の一例を第1図に示す。
免震継手1は、トンネルの途上で横断方向に介在してト
ンネルに作用する軸方向の応力や剪断応力などの各種の
応力を緩和することを目的とした継手であり、外側リン
グ2と内側リング3の二種類のリング部材と、この内外
リング3、2間に介在する減衰材4とからなる。
ンネルに作用する軸方向の応力や剪断応力などの各種の
応力を緩和することを目的とした継手であり、外側リン
グ2と内側リング3の二種類のリング部材と、この内外
リング3、2間に介在する減衰材4とからなる。
(ロ)外側リング 外側リング2は、断面略L字形をした複数の円弧体から
なり、これらの円弧体を円形に組み立てて使用する。
なり、これらの円弧体を円形に組み立てて使用する。
外側リング2の断面を詳細に説明すると、第2図に示す
ように、その一側に円周方向に連続した凹溝21を有し、
さらにその先端にはリングの中心へ向けて突出する鈎手
部22を有する。
ように、その一側に円周方向に連続した凹溝21を有し、
さらにその先端にはリングの中心へ向けて突出する鈎手
部22を有する。
(ロ)内側リング 内側リング3は、外側リング2の断面形に対応する略L
字形をした複数の円弧体からなり、これらの円弧体を円
形に組み立てて使用する。
字形をした複数の円弧体からなり、これらの円弧体を円
形に組み立てて使用する。
内側リング3は、第3図に示すように円周方向の凹溝31
とリングの外側へ向けて突出する鈎手部32とを有する。
とリングの外側へ向けて突出する鈎手部32とを有する。
内側リング3が外側リング2と異なる点は、内側リング
3の断面形が外側リング2の断面形に対し逆になってい
ることと、内側リング3にだけその内周面と凹溝32間を
連絡する注入孔33が開設してある点である。
3の断面形が外側リング2の断面形に対し逆になってい
ることと、内側リング3にだけその内周面と凹溝32間を
連絡する注入孔33が開設してある点である。
また、両内外リング3,2の各鉤手部22,32の突出長は、両
内外リング3,2の各鉤手部22,32を対向する各凹溝21,31
内に位置させて嵌合させたときに、両鉤手部22,32が相
互に当接して軸方向の抜け出しを規制できる長さとす
る。
内外リング3,2の各鉤手部22,32を対向する各凹溝21,31
内に位置させて嵌合させたときに、両鉤手部22,32が相
互に当接して軸方向の抜け出しを規制できる長さとす
る。
(ハ)減衰材 減衰材4は減衰性能に優れた素材を使用でき、本実施例
では例えばゴム系の液状体を注入して使用する場合を示
す。
では例えばゴム系の液状体を注入して使用する場合を示
す。
要は各リング2,3の鉤手部22,32の周囲を覆うように各鉤
手部22,32と各凹溝21,31の対向空間内に減衰材4が介挿
されていればよい。
手部22,32と各凹溝21,31の対向空間内に減衰材4が介挿
されていればよい。
<本発明の作用> 次に前記免震継手の施工方法について説明する。
(イ)外側リングの組立て まずトンネル10の途上に円環状に外側リング2を組立て
て取り付ける。
て取り付ける。
外側リング2の組立ては、第5図に示すようにまずスラ
ブ側の分割リング2aを設置した後、この分割リング2aの
両端に別途の分割リング2bを組み上げる。
ブ側の分割リング2aを設置した後、この分割リング2aの
両端に別途の分割リング2bを組み上げる。
両リング2a、2bの接続箇所は、ボルト5等を用いて固定
する。
する。
最後に分割リング2bの両端間に別途の分割リング2cを挿
入し、ボルト5で固定して円環状の外側リング2を完成
する。(第6、7図参照) (ロ)Oリングの取り付け(第2図) 円環状に組み立てた外側リング2の側面に凹設した凹部
にそれぞれ二つのOリング6を取り付ける。
入し、ボルト5で固定して円環状の外側リング2を完成
する。(第6、7図参照) (ロ)Oリングの取り付け(第2図) 円環状に組み立てた外側リング2の側面に凹設した凹部
にそれぞれ二つのOリング6を取り付ける。
(ハ)内側リングの組立て(第3図) つぎに内側リング3を構成する分割リングを現場まで運
搬し、円環状に組み立てる。
搬し、円環状に組み立てる。
このとき、内側リング3の鈎手部31を対向する外側リン
グ2の凹溝21内に位置させて組み立てる。
グ2の凹溝21内に位置させて組み立てる。
なお、内側リング3を構成する各分割リングの組み立て
順序は、前記した外側リング2と同様にトンネル10のス
ラブ側から順次ボルトを用いて組み上げていく。
順序は、前記した外側リング2と同様にトンネル10のス
ラブ側から順次ボルトを用いて組み上げていく。
内側リング3を組み立てた結果、外側リング2と内側リ
ング3との間には、略S字の断面形を有する遮蔽空間が
形成される。
ング3との間には、略S字の断面形を有する遮蔽空間が
形成される。
(ニ)仮止板の取り付け(第4図) 外側リング2と内側リング3の内周面には、両リング
3、2に跨がせて、仮止板7をボルト8を用いて取り付
ける。
3、2に跨がせて、仮止板7をボルト8を用いて取り付
ける。
(ホ)減衰材の注入(第4、8図) 最後に注入孔33からOリング6で遮蔽した空間の全域に
液状の減衰材4を注入して免震継手1を完成する。
液状の減衰材4を注入して免震継手1を完成する。
(ヘ)応力の吸収性について 地震などによってトンネル10に、トンネル10の軸方向の
応力または円周方向の応力(剪断力)またはこれらが組
み合わさった応力が生じた場合、これらの応力は免震継
手1を構成する外側リング2と内側リング3の対向間隔
を変化させながら減衰材4の伸縮により吸収緩和され
る。
応力または円周方向の応力(剪断力)またはこれらが組
み合わさった応力が生じた場合、これらの応力は免震継
手1を構成する外側リング2と内側リング3の対向間隔
を変化させながら減衰材4の伸縮により吸収緩和され
る。
したがって、トンネル10に過大な応力が生じた場合で
も、トンネル10の崩壊を防止できる。
も、トンネル10の崩壊を防止できる。
(ト)採用できるトンネル形式 本発明に係る免震継手1は、セグメントタイプのトンネ
ルや、場所打ち式のトンネルや、推進工法によるトンネ
ルなどに採用できる。
ルや、場所打ち式のトンネルや、推進工法によるトンネ
ルなどに採用できる。
<本発明の効果> 本発明は以上説明したようになるからつぎの効果が得ら
れる。
れる。
(イ) 外側リングと内側リングの各鉤手部を各凹溝内
に位置させて嵌合させると共に、各鉤手部の周囲を覆う
ように減衰材が介挿されているため、トンネルに作用す
るせん断力をはじめとして、トンネル軸方向の圧縮力や
引張力等あらゆる方向の応力に対して効果的に減衰でき
る。
に位置させて嵌合させると共に、各鉤手部の周囲を覆う
ように減衰材が介挿されているため、トンネルに作用す
るせん断力をはじめとして、トンネル軸方向の圧縮力や
引張力等あらゆる方向の応力に対して効果的に減衰でき
る。
(ロ) 減衰材に均一な応力を発生させることができる
ので、応力の減衰効率に優れる。
ので、応力の減衰効率に優れる。
(ハ) 以上のように本発明に係る免震継手は従来の免
震継手と比べて地震や地盤の不当沈下等に対する制振評
価が高い。
震継手と比べて地震や地盤の不当沈下等に対する制振評
価が高い。
第1図:本発明に係る免振継手の斜視図 第2図:外側リングの横断面図 第3図:外側リングに内側リングリングを組み付けた状
態の説明図 第4図:内側リングと外側リング間に減衰材を注入した
時の説明図 第5、6図:外側リングの組立方法の説明図 第7図:外側リングの完成状態の説明図 第8図:免震継手の設置完了時のトンネル断面図
態の説明図 第4図:内側リングと外側リング間に減衰材を注入した
時の説明図 第5、6図:外側リングの組立方法の説明図 第7図:外側リングの完成状態の説明図 第8図:免震継手の設置完了時のトンネル断面図
Claims (1)
- 【請求項1】トンネル躯体の途中に介在するリング状の
継手であって、 トンネルの中心方向に向けて突設した鉤手部と円周方向
の凹溝を有する外側リングと、 トンネルの外周方向に向けて突設した鉤手部と円周方向
の凹溝を有する内側リングとからなり、 各鉤手部を一定距離を隔てて各凹溝内に位置させて外側
リングと内側リングを嵌合させ、 各鉤手部の周囲を覆うように各鉤手部と各凹溝の対向空
間内に減衰材を介挿してなる、 トンネルの免震継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62210171A JPH0784833B2 (ja) | 1987-08-26 | 1987-08-26 | トンネルの免震継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62210171A JPH0784833B2 (ja) | 1987-08-26 | 1987-08-26 | トンネルの免震継手 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6458800A JPS6458800A (en) | 1989-03-06 |
JPH0784833B2 true JPH0784833B2 (ja) | 1995-09-13 |
Family
ID=16584950
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62210171A Expired - Lifetime JPH0784833B2 (ja) | 1987-08-26 | 1987-08-26 | トンネルの免震継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0784833B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003336491A (ja) * | 2002-05-21 | 2003-11-28 | Kumagai Gumi Co Ltd | 内空を有する既設線状構造物における耐震化方法 |
JP6762164B2 (ja) * | 2016-08-08 | 2020-09-30 | 宇静 蒋 | トンネル |
CN109098735A (zh) * | 2018-09-20 | 2018-12-28 | 江苏锐成机械有限公司 | 隧道抗震阻尼钢管片及钢管节 |
CN109812279B (zh) * | 2019-01-29 | 2023-09-26 | 天津大学 | 一种用于盾构隧道的隔震管片 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS518494B2 (ja) * | 1972-01-29 | 1976-03-17 | ||
JPS5913639B2 (ja) * | 1977-08-25 | 1984-03-30 | 株式会社クボタ | セグメントリングの接合部構造 |
JPS6059399B2 (ja) * | 1980-10-21 | 1985-12-25 | 日本シ−ルドエンジニアリング株式会社 | 地下に於ける伸縮可撓管渠築造工法 |
-
1987
- 1987-08-26 JP JP62210171A patent/JPH0784833B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6458800A (en) | 1989-03-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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