JP3716289B2 - 可撓管用櫛歯型継手及びそれを用いたヒューム管の連結構造並びにその施工方法 - Google Patents
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Description
(特許文献1)には、「所要間隙をあけて対向配設した一対の断面T形剛性リング体と、剛性リング体間に剛性リング体間の外方に空間部が存在するように介装し連結手段を介して一体化した弾性リング体と、両剛性リング体の弾性リング体と反対側に突出したアンカーとからなる可撓性部を配設し、両剛性リング体を跨いで剛性リング体の外周面に、繊維強化樹脂剛性層を形成し、繊維強化樹脂剛性層の外周面を含み前記コンクリート部の外周面に熱収縮性樹脂層を形成し、空間部にモルタルを充填してモルタル層を形成した可撓性ヒューム管」が開示されている。
(特許文献2)には、「2つのヒューム管の接続端部を外側から包むようにして連結するゴム・合成樹脂等の可撓性材料からなる筒状の継手であって、軸方向中央部には継手の外周面から内側に折曲して膨出する2つの膨出部を軸方向に縦列に形成するとともに、軸方向両端部にはヒューム管に埋設されるアンカー部を形成し、前記2つの膨出部の間に形成される谷部には環状補強部材を配設したヒューム管用可撓継手」が開示されている。
(特許文献3)には、「長さ方向の中間部において、コンクリート部とその外周の鋼製リングを二分し、二分されたコンクリート部の間に可撓部を設けた可撓性ヒューム管において、可撓部を構成する弾性リングに伸長余裕部を設け、各鋼製リングと、弾性リングの間にグラウト材を充填した可撓性ヒューム管」が開示されている。
(1)(特許文献1)では、弾性リングと剛性リング体を連結する連結手段は、弾性リング体すなわちゴムの加硫時に予め埋設しなければならないので、製造工程が複雑であり、また、繊維強化樹脂剛性層とモルタル層および水膨張性ゴムを備えた可撓性部を型枠内にセットしてコンクリートを投入し、ヒューム管を製管後、養生してから取り出すので、可撓性部がヒューム管の長さ方向の中間部に一体に形成され、差し口や受け口には可撓性部を設けることができず、設計や施工の自由度に欠けるという課題を有していた。
また、可撓性部の止水を確保するために、繊維強化樹脂剛性層及びコンクリートの外周面の一部を熱収縮性樹脂層で覆い、熱収縮性樹脂層を直接バーナーで加熱するか、ヒューム管自体を50℃〜60℃に設定された乾燥室(養生室)内で30分程度加熱する必要があり、作業性に欠けると共に、弾性リング体などに加熱によるダメージを与えてしまうという課題を有していた。
更に、曲げや剪断の外力が不等沈下や地震などによって剛性層やモルタル層の剛性強度を超えた場合に、可撓性部の中央の剛性層、モルタル層、弾性リング体に集中的に加わり、剛性層やモルタル層が塑性変形または破断してしまい、確実な水密性が維持できないという課題を有していた。
(2)(特許文献2)では、軸方向中央部に継手の外周面から内側に折曲して膨出する2つの膨出部を軸方向に縦列に形成し、目地幅を広くすることにより、大きな剪断変形、伸び変形および縮み変形が得られるが、連結部に要する軸方向長さが長くなり、狭い構造に適用するには不向きであるという課題を有していた。
また、継手はヒューム管の成型時にアンカー部を二つのヒューム管に埋設された状態で固定されるので、取り扱いが困難で運搬し難いという課題を有していた。さらに、予め二つのヒューム管が接続された状態で作製されるので、設計の自由度に欠け、使用できる場所が制限されるという課題を有していた。
曲げや剪断の外力が不等沈下や地震などによって継手の剛性強度を超えた場合に、外力が連結部に集中的に加わり、継手が塑性変形または破断してしまい、確実な水密性が維持できないという課題を有していた。
(3)(特許文献3)では、鋼製リングや弾性リングなどからなる可撓部をボルトとナットで固定し、更に伸長余裕部の周囲で鋼製リングと弾性リングの間にグラウト材を充填して一体化した組立体を遠心成形機の型枠にセットしてコンクリートを投入し、ヒューム管を製管後、養生してから取り出すので、部品点数が多く構造が複雑で生産性に欠けるという課題を有していた。また、可撓部がヒューム管の長さ方向の中間部に一体に形成されるので、差し口や受け口には可撓部を設けることができず、設計や施工の自由度に欠けるという課題を有していた。
更に、曲げや剪断の外力が不等沈下や地震などによって可撓部の剛性強度を超えた場合に、可撓部の鋼製リングや弾性リング、グラウト材などに外力が集中的に加わり、鋼製リングや弾性リングが塑性変形またはグラウト材が破断してしまい、確実な水密性が維持できないという課題を有していた。
本発明の請求項1に記載の可撓管用櫛歯型継手は、(a)環状板と、前記環状板の片面上に所定間隔で櫛歯状に直交して立設された複数の連結板と、前記複数の連結板に各々形設された連結用部材挿通部と、前記複数の連結板の外周を囲繞し前記環状板表面に直交して立設された外周側補強部と、を有する外側櫛歯型継手と、(b)環状板と、前記環状板の片面上に所定間隔で櫛歯状に直交して立設された複数の連結板と、前記複数の連結板に各々形設された連結用部材挿通部と、前記複数の連結板の内周を囲繞し前記環状板表面に直交して立設された内周側補強部と、を有する内側櫛歯型継手と、を備えた構成を有している。
(1)外側櫛歯型継手、内側櫛歯型継手共に一体的に形成されて部品点数が少ないので、取り扱いが簡便で、ヒューム管の内径や外形に応じて環状板の内径や外径の異なる複数の外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を用意することにより、容易に継手の取付けを行うことができる。
(2)外側櫛歯型継手、内側櫛歯型継手共に複数の連結板が環状板の片面上に所定間隔で櫛歯状に直交して立設されているので、ヒューム管への取付け時には円周方向の位置合わせをする必要がなく、連結時にヒューム管を回転させて連結板が半ピッチずれて互いに噛合うようにして簡便に連結作業を行うことができる。
(3)外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手の複数の連結板がそれぞれ外周又は内周を囲繞する外周側補強部又は内周側補強部を有するので、剛性が高く外力による変形を防止すると共に、土中への埋設後に土砂などがヒューム管内へ侵入するのを防ぐことができる。
(4)外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手の複数の連結板に連結用部材挿通部を有するので、連結用部材挿通部に連結用部材を挿通するだけで外側櫛歯型継手と内側櫛歯型継手を容易に連結することができる。
また、環状板、連結板、外周側及び内周側補強部は互いに溶接により接合することが好ましい。これにより、外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手が高い強度と圧縮耐力を有するので、推進工法による配管を行うことができる。
尚、ヒューム管の外周には連結部の外周を保護する連結部保護体や円筒シールド材を配設することが望ましい。これにより、水圧がかかる外部からの地下水の浸入を防止することができる。
連結板の幅wは連結するヒューム管の肉厚Tの約30%〜70%、好ましくは約40%〜60%に形成することが好ましい。幅wが肉厚Tの40%より狭くなるにつれ、連結板の強度が不足して変形し易くなり、幅wが肉厚Tの60%より広くなるにつれて、屈曲時(引張時)の曲げ代が不足する傾向があるのでいずれも好ましくない。
また、連結板の厚さtは約10mm〜20mmに形成することが好ましい。厚さtが10mmより薄くなるにつれ、連結板の機械的強度が不足して変形し易くなり、厚さtが20mmより厚くなるにつれて、連結用部材挿通部を形成するのが困難になる傾向がありいずれも好ましくない。
連結板の枚数nはヒューム管の内径D、連結板の幅wと厚さt等を考慮して決定される。
規格ヒューム管の場合、内径Dは200mm〜3000mmであり、その時の連結板の枚数nは20枚〜78枚程度が用いられる。
連結用部材挿通部はレーザ加工などによって略円形、略楕円径、長孔状などに形成される。
外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手は、それぞれ型枠内にセットして、コンクリートを投入し、環状板に配設したアンカー部をヒューム管に埋設して形成してもよいし、成型済みのヒューム管にボルト締めによって固定してもよい。外側櫛歯型継手と内側櫛歯型継手の連結作業をヒューム管作製の後工程で独立して行うことができるので、搬送が容易で現場での施工性に優れる。
外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手に複数の連結板が形設されていることにより、連結板の連結用部材挿通部に交互に連結用部材を挿通するだけで容易にヒューム管を連結することができ、圧縮、引張り、曲げに加え、ヒューム管の中心軸を中心とするねじりに対しても、設定した変形以下では剛性が小さく柔軟に対応することができる。
また、連結部をヒューム管の中央に設ける場合は、連結用部材による連結まで行って現場へ運搬してもよいが、施工直前までアングルなどで連結部が変形しないようヒューム管の外周を仮固定することが望ましい。これにより、運搬時などに発生する変形を防止することができる。また、アングルの代りに連結部を仮固定する円弧状の仮固定部材をヒューム管の内部に配設した場合、ヒューム管の搬送時に邪魔にならず、作業性に優れる。特に、人が出入りできる大型のものについては、ヒューム管を所定箇所に埋設、連結後に仮固定部材を取り除くことができるので、仮固定をした状態で施工を行なうことができ、施工性に優れる。
この構成により、請求項1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手の連結板がそれぞれ内周側端部又は外周側端部に形成された傾斜部を備えるので、設定した曲げ変形以下では連結板と外周側補強部又は内周側補強部が接触せず可撓性に優れる。
ここで、連結板は外側櫛歯型継手は内周側の先端部に、内側櫛歯型継手は外周側の先端部に傾斜部を有することにより、ヒューム管の曲げ変形を許容することができ、中立軸がヒューム管の中心軸に近い曲げ変形では、許容曲げ角度と連結板の傾斜部の角度はほぼ一致する。
連結板に形成される傾斜部の角度βは約2°〜8°、好ましくは約3°〜6°が望ましい。傾斜部の角度βが3°より小さくなるにつれ、許容される曲げ変形量が小さ過ぎてヒューム管本体のコンクリートが割れてしまうことがあり、6°より大きくなるにつれて、連結部保護体を配設した場合に破断し易くなる傾向があり、配管系全体として深刻なダメージが発生するのでいずれも好ましくない。
この構成により、請求項1又は2の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)内側櫛歯型継手が外側保護板を有することにより、外側保護板と外側櫛歯型継手の外周側補強部との間をシールド部材で容易に止水し、連結部の内部を保護することができる。
(2)外側櫛歯型継手が内側保護板を有することにより、内側保護板と内側櫛歯型継手の内周側補強部との間をシールド部材で容易に止水し、内部を保護することができる。
(3)外側櫛歯型継手が内側保護板を有することにより、ヒューム管内周面を滑らかに形成することができ、流下機能に優れる。
(4)内側櫛歯型継手が外側保護板を有し、外側櫛歯型継手が内側保護板を有することにより、内側櫛歯型継手の外側保護板と外側櫛歯型継手の外周側補強部との間及び外側櫛歯型継手の内側保護板と内側櫛歯型継手の内周側補強部との間をシールド部材で止水することができ、ヒューム管の連結部を二重に浸水から保護することができ、連結部保護体が破断した場合でも、水密性を確保することができる。
シールド部材としては、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムなどのゴム製のものを用いることができる。これにより、水密性を確保することができるが、外側櫛歯型継手や内側櫛歯型継手には防錆対策を施すことが好ましい。
シールド部材を環状に形成した場合、内側櫛歯型継手の外側保護板と外側櫛歯型継手の外周側補強部との間及び外側櫛歯型継手の内側保護板と内側櫛歯型継手の内周側補強部との間に容易に嵌装することができ、施工性に優れる。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)外側櫛歯型継手及び/又は内側櫛歯型継手の連結用部材挿通部が長孔状に形成された切り欠き部であることにより、圧縮や引張の変形時に連結用部材が水平方向に移動し易く、水平方向の変位量を増加させることができる。
(2)連結用部材挿通部が長孔状の切り欠き部と、切り欠き部の開口を開閉する開閉手段とを有するので、予め環状に形成された連結用部材を外側櫛歯型継手又は内側櫛歯型継手の連結用部材挿通部に挿通し、ヒューム管同士をつき合わせるだけで容易に連結することができる。
この時、開閉部材の先端を連結板の連結用部材挿通部の上面に当接させ、開閉部材が切り欠き部の開口先端部より外側へは動かないようにする。これにより、連結後に引張の変形が発生しても連結用部材挿通部は閉じたままであり、連結用部材が外れることはない。
予め環状に形成された連結用部材を外側櫛歯型継手又は内側櫛歯型継手の一方の連結板に完全に取付け後、他方を突き合わせるようにして近づけるだけで連結用部材が他方の連結板の連結用部材挿通部に挿通され容易に連結できる。
尚、連結用部材挿通部が開閉手段を有する切り欠き部でない場合は、丸孔や長孔状に形成する。
(1)連結部となる開口部端面にそれぞれ外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を配設した二つのヒューム管を連結板が交互に噛合うように半ピッチずらして配置し、各連結板に形設された連結用部材挿通部に交互に連結用ロープを挿通すると共に、連結部外周側に連結部保護体と円筒シールド材及び/又は外側シールド部材を配設することにより、可撓性を有し、気密性、水密性が確保できる連結構造とすることができる。
(2)櫛歯状に配設された連結板を連結用ロープで連結するので、位置合わせ及び連結が容易で、設定した範囲内ではあらゆる方向に対して柔軟に変形することができる。
(3)設定以上の外力では連結用ロープの高い軸方向剛性と、補助的に外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手の当接により変形を防止して連結部保護体や円筒シールド材、外側シールド部材の破断を防ぎ、外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手の強度がヒューム管本体の強度を上回る連結構造とすることができる。
(4)外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手がそれぞれ配設されたヒューム管を組み合わせて連結するので、管の中央に限らず、差し口や受け口の連結にも適用でき、現場での連続した連結が可能で、あらゆる場所で可撓性を有する柔軟な配管を実現することができる。
(5)曲げ変形時に連結板の一方が引張、他方が圧縮を受けても円周上に配設された一本の連結用ロープで変形に対応でき、中立軸がヒューム管の中心軸に近い曲げ変形も可能で、埋設後の土の動きに柔軟に対応できる。
(6)連結用ロープ及び外側櫛歯型継手、内側櫛歯型継手が高い強度と軸方向耐力を有するので推進工法による配管にも対応できる。
(7)部品点数が少なく、連結用ロープで連結するので、圧縮、引張り、曲げに加え、ヒューム管の中心軸を中心とするねじりに対しても、柔軟に対応できる可撓性を有し、連結に特殊な技術が不要で少ない工数で製作することができる。
(8)円筒状の連結部保護体と、連結部保護体の内側に配設され弾性を有する円筒シールド材とを有するので、外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を保護して内部への土砂などの侵入を防ぐと共に、水密性を確保することができる。
(9)円筒シールド材が連結部保護体によって覆われているので、ヒューム管の推進施工時に円筒シールド材が破損するのを防ぐことができる。
(10)外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手はヒューム管と別に工場で作製可能なので、品質管理が容易で寸法精度を出すことができる。
(11)推進施工時などの大きな軸方向力が作用する場合、ヒューム管の円周上に配設された連結用ロープが緩衝してヒューム管に伝達される応力を平準化し、ヒューム管の中心が一致する方向に運動し、衝撃の伝播を防ぐことができる。
(12)環状に形成された外側シールド部材を用いることにより、特別な固定手段や接着などの複雑な工程を必要とすることなく、所定部に配設して挟み込むだけで止水して水密性を確保すると共に、外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を保護して内部への土砂などの侵入を防ぐことができる。
(13)連結部保護体と円筒シールド材を使用せず、内側櫛歯型継手の外側保護板と外側櫛歯型継手の外周側補強部との間に配設される外側シールド部材のみを使用した場合は、ヒューム管が変形し易く、可撓性を向上させることができる。
(14)内側櫛歯型継手の外側保護板と外側櫛歯型継手の外周側補強部との間に配設する外側シールド部材と、外周全体を覆う連結部保護体及び円筒シールド材を併用することにより、外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手の外周を二重に保護して止水でき、いずれか一方が破損しても水密性を維持することができる。
外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手の圧縮及び連結用部材挿通部の開閉部材の引張耐力はヒューム管本体の圧縮及び引張耐力を上回ることが好ましい。これにより、地震などの場合にヒューム管より先に連結部が壊れることがなく、配管が一挙に破壊されるのを防ぐことができる。
連結用ロープとしては、鋼線のほか、ナイロン等のエンジニア樹脂繊維や炭素繊維などが利用可能で、せん断強度に優れ、表面が滑り易く耐摩耗性があるものが好ましい。これにより、連結用部材挿通部に対して連結用ロープがスムーズに移動して引張りや圧縮などの変形に柔軟に対応でき、繰り返し変形を受けても摩耗などによる連結用ロープの切断を防止することができる。
円筒シールド材及び外側シールド部材としては、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムなどのゴム製のものを用いることができる。
また、外側櫛歯型継手が内側保護板を有する場合、内側保護板と内側櫛歯型継手の内周側補強部との表面段差はポリウレタンなどで埋めることが好ましい。これにより、スムーズな水流を確保することができ、流下機能を維持することができる。
また、連結部保護体はヒューム管の連結後に巻付けて両端をバンド等により締め付けて固定するか、内周面にアンカー用の凸部や凹部を形成した連結部保護体を連結部の外周に配設しコンクリートを打設してヒューム管と一体化することができる。アンカー用の凸部及び凹部は独立した複数の凸部や凹部として形成してもよいし、円周上に連続した凸条や凹条を一乃至複数形成してもよい。尚、連結部保護体は耐蝕性、耐摩耗性のあるものが好ましい。これにより、ヒューム管の推進施工時などに摩擦が生じてもその影響を低減させて円筒シールド材を保護することができる。円筒シールド材をゴムとピアノ線等の金属線条物で作った場合は、連結部保護体を用いなくてもよい。
尚、円筒シールド材の両端部を係止するための段差状の被嵌部をヒューム管の外周に形成することが望ましい。これにより、さらに確実に円筒シールド材とヒューム管を密着固定して水密性を向上することができる。
外周側補強部の外周及び/又は外側保護板の内周には溝を形成してもよい。これにより、外側シールド部材を容易に固定することができる。尚、外側シールド部材を配設する際には、表面を水などで濡らすことが好ましい。これにより、挿着が容易になると共に水密性が増す。
尚、この連結構造は円筒状のヒューム管に限らず、矩形状のボックスカルバートにも適用することができる。
この構成により、請求項5の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)外側櫛歯型継手の内側保護板と内側櫛歯型継手の内周側補強部との間に内側シールド部材を有することにより、ヒューム管の外周に配設する連結部保護体と円筒シールド材及び/又は外側シールド部材と併せて二重、三重に浸水から保護することができ、連結部保護体や円筒シールド材、外側シールド部材が破断した場合でも、水密性を確保することができる。
(2)環状に形成された内側シールド部材を用いることにより、特別な固定手段や接着などの複雑な工程を必要とすることなく、所定部に配設して挟み込むだけで止水して水密性を確保すると共に、外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を保護して内部への土砂などの侵入を防ぐことができる。
ここで、環状に形成された内側シールド部材は外側櫛歯型継手の内側保護板と内側櫛歯型継手の内周側補強部との間に配設されるが、内側保護板の外周及び/又は内周側補強部の内周には溝を形成することが望ましい。これにより、内側シールド部材をより確実に固定することができる。尚、内側シールド部材を配設する際には、表面を水などで濡らすことが好ましい。これにより、挿着が容易になると共に水密性が増す。
内側シールド部材は、円筒シールド材や外側シールド部材と同様にニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムなどのゴム製のものを用いることができる。
この構成により、請求項5又は6の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)円筒シールド材が金属繊維、カーボン繊維、エンジニアリング樹脂繊維で形成された織布等によって覆われているので、ヒューム管の推進施工時に円筒シールド材が破損するのを防ぐことができる。
(2)金属繊維、カーボン繊維、エンジニアリング樹脂繊維で形成された織布等が長手方向と平行に伸縮自在性を有することにより、ヒューム管の推進施工時に伸縮するので施工を容易に行うことができ、円筒シールド材へのダメージを確実に低減することができる。
(3)金属繊維、カーボン繊維、エンジニアリング樹脂繊維で形成された織布等に伸縮性があるので、ヒューム管の可撓性、水密性を損なうことなく円筒シールド材や外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を保護することができる。
ここで、金属繊維に使用される金属線及び金属繊維としては鋼線、ステンレス鋼線、アルミニウム線、黄銅線、銅線、モネルメタル線、ニッケル線、ニクロム線等がある。また、エンジニアリング樹脂繊維としては、ポリアミドやポリアセタール、ポリカーボネート、ポリスルホンなどを用いることができる。
金属繊維、カーボン繊維、エンジニアリング樹脂繊維で形成された織布等のヒューム管への固定は両端を金属バンドなどにより締め付けて行う。これらの連結部保護体はヒューム管の推進施工時のみ土中の摩擦に耐えればよい。また、連結部保護体が長手方向と平行に伸縮自在であるため、配管後の状態でも円筒シールド材は保護され、ヒューム管の可撓性にも影響しない。尚、これらの連結部保護体には伸縮性を確保するために折り返し部を設けてもよい。
この構成により、請求項5又は6の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)円筒シールド材が略円筒状に形成された金属製の保護カラーによって覆われているので、ヒューム管の推進施工時に円筒シールド材が破損するのを防ぐことができる。
(2)保護カラーが周方向及び/又は軸方向に断続的に形成された切れ目部を有することにより、引張り、圧縮、曲げ、ねじり等に対して変形可能であるので、ヒューム管の可撓性、水密性を損なうことなく円筒シールド材や外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を保護することができる。
保護カラーの周方向又は軸方向に断続的に形成した切れ目部を保護カラーの軸線の長手方向又は周方向に所定のピッチで複数列配置し、隣接する切れ目部同士を周方向又は軸方向に所定間隔ずつずれた千鳥状に配列した場合、ヒューム管の変形時に引張りやねじりを受けた保護カラーの切れ目部が網目状に開いて保護カラーを変形させることができ、ヒューム管の可撓性を確保できると共に、円筒シールド材や外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を保護することができる。
また、保護カラーの切れ目部は、連結用ロープ等の連結用部材により規制された変形の範囲内では接続部が切れることがないように、ヒューム管の外径に応じて切れ目部の長さやピッチを選択する。これにより、変形後も確実に円筒シールド材や外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を保護することができ、水密性を確保できる。
尚、切れ目部の形状は一直線状やくの字型、レの字型或いはこれらを組合せた形状に形成できる他、これらを所定の角度で傾斜させて配置することができる。特に、周方向に断続的な切れ目部を保護カラーの長手方向の中央等の変位箇所に形成することにより、引張りや曲げの外力に対応して変形することができ、軸方向に断続的な切れ目部を任意の位置に形成することにより、ねじりの外力に対応して変形することができる。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)各ヒューム管の開口部端面位置に外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を配設し、各連結板の連結用部材挿通部に連結用ロープを挿通し、連結部保護体と円筒シールド材及び/又は外側シールド部材を配設固定するだけで、2以上のヒューム管に可撓管用櫛歯型継手を固定してヒューム管同士を連結することができ、ヒューム管の連結作業性を向上できる。
(2)ヒューム管を順に組み立てていくことができ、建設現場で直接各ヒューム管の連結ができるので、掘削機により孔を掘削しながら、その後方からヒューム管を押し込む推進工法に対応することができる。
また、連結板が外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手に櫛歯状に所定間隔で配設されているので、外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手の配設時には特別な位置合わせが必要なく、連結工程を開始する前にヒューム管本体を少し回転させて連結板が交互に噛合うように配置しながら連続して連結することができる。
円筒状の連結部保護体や円筒シールド材は、連結工程後にヒューム管本体に被着する。
尚、ヒューム管の推進時には大きな軸方向力によって連結用ロープが伸び、綴り傾斜角度が一時的に小さくなるが、配管が完了し推進力が解除された段階でストレスが解消して引き戻されるので、引き戻し工程は不要である。
この構成により、請求項9の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)外側櫛歯型継手の内側保護板の外周又は内側櫛歯型継手の内周側補強部の内周に内側シールド部材を配設しておくことにより、ヒューム管の連結工程後に内側保護板と内周側補強部の間に内側シールド部材が挟み込まれ、特別な固定手段や接着などの複雑な作業を必要とすることなく、内周防水工程が完了し、外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を保護して、水密性を確保することができる。
請求項1に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)外側櫛歯型継手、内側櫛歯型継手共に一体的に形成されて部品点数が少ないので、取り扱いが簡便で、ヒューム管の内径や外形に応じて環状板の内径や外径の異なる複数の外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を用意することにより、容易に継手の取付けを行うことができる作業性に優れた可撓管用櫛歯型継手を提供することができる。
(2)外側櫛歯型継手、内側櫛歯型継手共に複数の連結板が環状板の片面上に所定間隔で櫛歯状に直交して立設されているので、ヒューム管への取付け時には円周方向の位置合わせをする必要がなく、連結時にヒューム管を回転させて連結板が半ピッチずれて互いに噛合うようにして簡便に連結作業を行うことができる作業性、施工性に優れた可撓管用櫛歯型継手を提供することができる。
(3)外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手の複数の連結板がそれぞれ外周又は内周を囲繞する外周側補強部又は内周側補強部を有するので、剛性が高く外力による変形を防止すると共に、土中への埋設後に土砂などがヒューム管内へ侵入するのを妨げることができる信頼性、耐久性に優れた可撓管用櫛歯型継手を提供することができる。
(4)外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手の複数の連結板に連結用部材挿通部を有するので、連結用部材挿通部に連結用部材を挿通するだけで外側櫛歯型継手と内側櫛歯型継手を容易に連結することができる施工性に優れた可撓管用櫛歯型継手を提供することができる。
(1)外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手の連結板がそれぞれ内周側端部又は外周側端部に形成された傾斜部を備えるので、設定した曲げ変形以下では連結板と外周側補強部又は内周側補強部が接触しない可撓性、機能性に優れた可撓管用櫛歯型継手を提供することができる。
(1)内側櫛歯型継手が外側保護板を有することにより、外側保護板と外側櫛歯型継手の外周側補強部との間をシールド部材で容易に止水することができる施工性、信頼性に優れた可撓管用櫛歯型継手を提供することができる。
(2)外側櫛歯型継手が内側保護板を有することにより、内側保護板と内側櫛歯型継手の内周側補強部との間をシールド部材で容易に止水することができる施工性、信頼性に優れた可撓管用櫛歯型継手を提供することができる。
(3)外側櫛歯型継手が内側保護板を有することにより、ヒューム管内周面を滑らかに形成することができ、流下機能に優れた可撓管用櫛歯型継手を提供することができる。
(4)内側櫛歯型継手が外側保護板を有し、外側櫛歯型継手が内側保護板を有することにより、内側櫛歯型継手の外側保護板と外側櫛歯型継手の外周側補強部との間及び外側櫛歯型継手の内側保護板と内側櫛歯型継手の内周側補強部との間をシールド部材で止水することができ、ヒューム管の連結部を二重に浸水から保護することができ、連結部保護体が破断した場合でも、水密性を確保することができる信頼性、耐久性に優れた可撓管用櫛歯型継手を提供することができる。
(1)外側櫛歯型継手及び/又は内側櫛歯型継手の連結用部材挿通部が長孔状に形成された切り欠き部であることにより、圧縮や引張の変形時に連結用部材が水平方向に移動し易く、水平方向の変位量を増加させることができる信頼性、可撓性に優れた可撓管用櫛歯型継手を提供することができる。
(2)連結用部材挿通部が長孔状の切り欠き部と、切り欠き部の開口を開閉する開閉手段とを有するので、予め環状に形成された連結用部材を外側櫛歯型継手又は内側櫛歯型継手の連結用部材挿通部に挿通し、ヒューム管同士をつき合わせるだけで容易に連結することができる施工性に優れた可撓管用櫛歯型継手を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)連結部となる開口部端面にそれぞれ外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を配設した二つのヒューム管を連結板が交互に噛合うように半ピッチずらして配置し、各連結板に形設された連結用部材挿通部に交互に連結用ロープを挿通すると共に、連結部外周側に連結部保護体と円筒シールド材及び/又は外側シールド部材を配設することにより、可撓性を有し、気密性、水密性が確保できる連結構造とすることができる施工性、信頼性、耐久性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(2)櫛歯状に配設された連結板を連結用ロープで連結するので、位置合わせ及び連結が容易で、設定した範囲内ではあらゆる方向に対して柔軟に変形することができる施工性、機能性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(3)設定以上の外力では連結用ロープの高い軸方向剛性と、補助的に外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手の当接により変形を防止して連結部保護体や円筒シールド材、外側シールド部材の破断を防ぎ、外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手の強度がヒューム管本体の強度を上回る信頼性、安全性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(4)外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手がそれぞれ配設されたヒューム管を組み合わせて連結するので、管の中央に限らず、差し口や受け口の連結にも適用でき、あらゆる場所で可撓性を有する柔軟な配管を実現することができる機能性、施工性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(5)曲げ変形時に連結板の一方が引張、他方が圧縮を受けても円周上に配設された一本の連結用ロープで変形に対応でき、中立軸がヒューム管の中心軸に近い曲げ変形も可能で、埋設後の土の動きに柔軟に対応できる可撓性、機能性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(6)連結用ロープ及び外側櫛歯型継手、内側櫛歯型継手が高い強度と軸方向耐力を有するので推進工法による配管にも対応できる施工性、信頼性、耐久性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(7)部品点数が少なく、連結用ロープで連結するので、圧縮、引張り、曲げに加え、ヒューム管の中心軸を中心とするねじりに対しても、柔軟に対応できる可撓性を有し、連結に特殊な技術が不要で少ない工数で製作することができる施工性、機能性、生産性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(8)円筒状の連結部保護体と、連結部保護体の内側に配設され弾性を有する円筒シールド材とを有するので、外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を保護して内部への土砂などの侵入を防ぐと共に、水密性を確保することができる信頼性、耐久性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(9)円筒シールド材が連結部保護体によって覆われているので、ヒューム管の推進施工時に円筒シールド材が破損するのを防ぐことができる信頼性、耐久性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(10)外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手はヒューム管と別に工場で作製可能なので、品質管理が容易で寸法精度を出すことができる信頼性、安全性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(11)推進施工時などの大きな軸方向力が作用する場合、ヒューム管の円周上に配設された連結用ロープが緩衝してヒューム管に伝達される応力を平準化し、ヒューム管の中心が一致する方向に運動し、衝撃の伝播を防ぐことができる信頼性、機能性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(12)環状に形成された外側シールド部材を用いることにより、特別な固定手段や接着などの複雑な工程を必要とすることなく、所定部に配設して挟み込むだけで止水して水密性を確保すると共に、外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を保護して内部への土砂などの侵入を防ぐことができる施工性、信頼性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(13)連結部保護体と円筒シールド材を使用せず、内側櫛歯型継手の外側保護板と外側櫛歯型継手の外周側補強部との間に配設される外側シールド部材のみを使用した場合は、ヒューム管が変形し易い、施工性、可撓性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(14)内側櫛歯型継手の外側保護板と外側櫛歯型継手の外周側補強部との間に配設する外側シールド部材と、外周全体を覆う連結部保護体及び円筒シールド材を併用することにより、外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手の外周を二重に保護して止水でき、いずれか一方が破損しても水密性を維持することができる信頼性、耐久性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(1)外側櫛歯型継手の内側保護板と内側櫛歯型継手の内周側補強部との間に内側シールド部材を有することにより、ヒューム管の外周に配設する連結部保護体と円筒シールド材及び/又は外側シールド部材と併せて二重、三重に浸水から保護することができ、連結部保護体や円筒シールド材、外側シールド部材が破断した場合でも、水密性を確保することができる信頼性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(2)環状に形成された内側シールド部材を用いることにより、特別な固定手段や接着などの複雑な工程を必要とすることなく、所定部に配設して挟み込むだけで止水して水密性を確保すると共に、外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を保護して内部への土砂などの侵入を防ぐことができる施工性、信頼性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(1)円筒シールド材が金属繊維、カーボン繊維、エンジニアリング樹脂繊維で形成された織布等によって覆われているので、ヒューム管の推進施工時に円筒シールド材が破損するのを防ぐことができる施工性、信頼性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(2)円筒シールド材が金属繊維、カーボン繊維、エンジニアリング樹脂繊維で形成された織布等が長手方向と平行に伸縮自在性を有することにより、ヒューム管の推進施工時に伸縮するので施工を容易に行うことができ、円筒シールド材へのダメージを確実に低減することができる施工性、信頼性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(3)円筒シールド材が金属繊維、カーボン繊維、エンジニアリング樹脂繊維で形成された織布等に伸縮性があるので、ヒューム管の可撓性、水密性を損なうことなく円筒シールド材や外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を保護することができる信頼性、機能性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(1)円筒シールド材が略円筒状に形成された金属製の保護カラーによって覆われているので、ヒューム管の推進施工時に円筒シールド材が破損するのを防ぐことができる施工性、信頼性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
(2)保護カラーが周方向及び/又は軸方向に断続的に形成された切れ目部を有することにより、引張り、圧縮、曲げ、ねじり等に対して変形可能であるので、ヒューム管の可撓性、水密性を損なうことなく円筒シールド材や外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を保護することができる耐久性、信頼性に優れたヒューム管の連結構造を提供することができる。
請求項9に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)各ヒューム管の開口部端面位置に外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を配設し、各連結板の連結用部材挿通部に連結用ロープを挿通して、連結部保護体と円筒シールド材及び/又は外側シールド部材を配設固定するだけで、2以上のヒューム管に可撓管用櫛歯型継手を固定してヒューム管同士を連結することができ、ヒューム管の連結作業性を向上できる施工性に優れた施工方法を提供することができる。
(2)ヒューム管を順に組み立てていくことができ、建設現場で直接各ヒューム管の連結ができるので、掘削機により孔を掘削しながら、その後方からヒューム管を押し込む推進工法に対応することができる施工性、作業性に優れた施工方法を提供することができる。
(1)外側櫛歯型継手の内側保護板の外周又は内側櫛歯型継手の内周側補強部の内周に内側シールド部材を配設しておくことにより、ヒューム管の連結工程後に内側保護板と内周側補強部の間に内側シールド部材が挟み込まれ、特別な固定手段や接着などの複雑な作業を必要とすることなく、内周防水工程が完了し、外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を保護して、水密性を確保することができる施工性、作業性に優れた施工方法を提供することができる。
(実施の形態1、2)
図1は実施の形態1における外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を示す全体斜視図であり、図2(a)は可撓管用櫛歯型継手の要部断面図、図2(b)は可撓管用櫛歯型継手の連結時の連結部を示す模式図である。
図1及び図2中、1、2は実施の形態1におけるヒューム管、1a、2aはヒューム管1、2の開口部端面、1b、2bは開口部端面1a、2aの奥側の外周壁に形成された溝部、1c、2cは溝部1b、2bに連設されたシールド材等で嵌装される被嵌部、10はヒューム管1の開口部端面1aに固定された鉄等の金属製の外側櫛歯型継手、11は開口部端面1aに固定された外側櫛歯型継手10の環状板、11aはヒューム管1に埋設され環状板11に固定されたアンカー部、12は先端の外周側に薄肉部12aを有し環状板11の表面の片面上に所定間隔で櫛歯状に直交して立設固定された複数の連結板、13は連結板12の外周を囲繞し環状板11表面に直交して立設固定された外周側補強部、14は連結板12の内周側端部に拡開状に形成された傾斜部、15は連結板12の先端側から内側に形設された切り欠き状の連結用部材挿通部、16は連結板12の先端側の薄肉部12aに開閉部材16aの一端が回動軸16bとねじりコイルバネ16cによって回動自在に軸着され、無負荷時に他端が連結板12の連結用部材挿通部15の開口壁面に当接して係止される開閉手段、17は環状板11の内周壁に外周側補強部13と同軸に立設固定された内側保護板である。
尚、本実施の形態では連結用部材挿通部15、25をいずれも開閉手段16、26を有する切り欠き状に形成したが、いずれか一方又は両方を丸孔又は長孔状に形成してもよい。その場合、連結用ロープ30等の連結用部材は連結用部材挿通部15又は25に挿通後、かしめや溶接等により環状につづる。
外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20の連結板12、22の各部の寸法及び枚数は、後述の式により決定するが、外側櫛歯型継手10と内側櫛歯型継手20で連結板12、22の各部の寸法及び枚数は同一に形成した。これにより、各々の連結板12、22に均等に圧縮力が加わった場合に、連結板12、22の強度を確保することができ、連結板12、22の破損を防止できると共に、内径の等しいヒューム管1、2において同一の部材を使用することができ、生産性にも優れる。
環状板11、21の厚さは約5mm〜15mmに形成した。厚さが5mmより薄くなるにつれ、環状板の強度が不足して変形し易くなり、厚さが15mmより厚くなるにつれて、加工性に欠けると共に重量が増して取り扱い難くなることがわかった。
連結板12、22の幅wは連結するヒューム管の肉厚Tの約40%〜60%に形成した。幅wが肉厚Tの40%より狭くなるにつれ、連結板の強度が不足して変形し易くなり、幅wが肉厚Tの60%より広くなるにつれて、屈曲時(引張時)の曲げ代が不足することがわかった。
また、連結板12、22の厚さtは約10mm〜20mmに形成した。厚さtが10mmより薄くなるにつれ、連結板の機械的強度が不足して変形し易くなり、厚さtが20mmより厚くなるにつれて、連結用部材挿通部を形成するのが困難になることがわかった。
連結用ロープ30の破断応力P(kN/mm2)、直径d(mm)、破断強度Tu(kN)、安全率α、使用引張力Ta(kN)、隣接する連結板12、22との綴り傾斜角度θ(°)、ヒューム管1、2の許容耐荷力Fa(kN)、外側櫛歯型継手10又は内側櫛歯型継手20のそれぞれの連結板12、22の枚数nとすると、
Tu=P(πd2/4)
Ta=Tu/α=P(πd2/4α)
であり、連結用ロープ30の引張力による連結板12、22の一枚当たりの圧縮力Fp(kN)は
Fp=2Tacosθ=2P(πd2/4α)cosθ=P(πd2/2α)cosθ
である。
連結板12及び連結板22の各n枚分の圧縮力がヒューム管1、2の許容耐荷力Fa以上であればよいので
nFp=Fa
nP(πd2/2α)cosθ=Fa
よって
d={2αFa/(nπPcosθ)}1/2・・・(数1)
となる。
尚、ヒューム管1、2の許容耐荷力Faはヒューム管1、2の断面積で決まり、連結用ロープ30の破断応力Pはその材質により決まる。
また、綴り傾斜角度θは、ヒューム管1、2を水平に置き対向させて連結用ロープ30を挿通した際に約20°〜60°となる角度が好ましい。綴り傾斜角度が20°より小さくなるにつれ、許容される変位量は大きくなるが、連結用ロープ30の長さが長くなって連結用ロープ30の弛みが増えるので、作業性が悪くなる傾向があり、60°より大きくなるにつれて許容される変位量が小さくなって可撓性が低下すると共に、使用引張力Taが大きくなる傾向があることがわかった。
また、安全率αは施工時の一時的な荷重であることを考慮して1.5に設定した。
ここで、外側櫛歯型継手10の各連結板12及び内側櫛歯型継手20の各連結板22の間隔p(mm)、連結用ロープ30の直径d(mm)、隣接する連結板12、22との綴り傾斜角度θ(°)、ヒューム管1、2の内径D(mm)、ヒューム管1、2の肉厚T(mm)、連結板12、22の傾斜部14、24の傾斜角度β(°)、ヒューム管1、2の中心軸を中立軸とする曲げ変形時のヒューム管1、2の最大水平移動量a(mm)、連結板12、22先端から連結用ロープ30までの距離b(mm)、隣接する連結板12、22における連結用ロープ30の挿通位置の水平方向距離c(mm)とする。
この時、ヒューム管1、2に許容される曲げ変形の角度は連結板12、22の傾斜部14、24の傾斜角度βにほぼ等しいので、
a=(D/2+T)tanβ
b=(1.5〜4)d
c=d+(p/2)tan(90−θ)
であり、連結板12、22の長さL1及び環状板11、21間の距離L2は
L1=a+2b+c
=(D/2+T)tanβ+(p/2)tan(90−θ)+(4〜9)d・・・(数2)
L2=L1+a
=2a+2b+c
=(D+2T)tanβ+(p/2)tan(90−θ)+(4〜9)d・・・(数3)
である。
(数2)及び(数3)により、ヒューム管1、2の内径D、肉厚T、連結板12、22の傾斜部14、24の傾斜角度β、外側櫛歯型継手10の各連結板12及び内側櫛歯型継手20の各連結板22の間隔p、隣接する連結板12、22との綴り傾斜角度θ、連結用ロープ30の直径dをパラメータとして連結板12、22の長さL1及び環状板11、21間の距離L2を決定することができる。
距離L2を目安として外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20を対向配置することにより、連結板12、22や連結用ロープ30に負荷をかけることなく、連結板12、22の連結用部材挿通部15、25に連結用ロープ30を挿通することができ、連結部の組立てを行うことができる。
連結板12、22の傾斜部14、24の傾斜角度βは約3°〜6°に形成した。傾斜角度βが3°より小さくなるにつれ、許容される変形量が小さ過ぎてヒューム管1、2本体のコンクリートが割れてしまうことがあり、6°より大きくなるにつれて、ヒューム管1、2の連結部保護体が破断し易くなることが分かった。尚、連結板12、22の幅wを全体的に狭くして変形量を確保することができる場合は、傾斜部14、24を設けなくてもよい。
連結板12、22先端から連結用ロープ30までの距離bは、連結用ロープ30の直径dの約1.5倍〜4倍に形成した。距離bが直径dの1.5倍より短くなるにつれ、隣接する連結板12、22との綴り傾斜角度θが小さくなって許容される変位量は大きくなるが、連結用ロープ30の長さが長くなって連結用ロープ30の弛みが増えるので、連結時の作業性が低下し易く、距離bが直径dの4倍より長くなるにつれて、連結板12、22が必要以上に長くなり隣接する連結板12、22との綴り傾斜角度θが大きくなって圧縮や引張の変形量が小さくなって可撓性が低下することがわかった。
尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図3(a)は実施の形態2におけるヒューム管の連結構造を示す要部断面側面図、図3(b)は図3(a)における均等圧縮時の変形状態を示す要部断面模式図、図4(a)は実施の形態2におけるヒューム管の曲げ変形状態を示す要部断面側面図、図4(b)は図4(a)における圧縮側の変形状態を示す要部断面模式図、図4(c)は図4(a)における引張側の変形状態を示す要部断面模式図である。
図3(a)中、35は環状に形成され内側保護板17の内周と内周側補強部23の外周との間に配設された弾性を有する内側シールド部材、40は内側に弾性を有する円筒シールド材41が配設された円筒状の連結部保護体である。
内側シールド部材35及び円筒シールド材41としては、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムなどのゴム製のものが好適であることがわかった。
図4(a)において、外側櫛歯型継手10と内側櫛歯型継手20が連結用ロープ30で連結されていることにより、曲げ変形時に一方が圧縮、他方が引張を受け、中立軸がヒューム管の中心軸に近い曲げ変形となる。このとき、圧縮側では図4(b)に示すように連結用ロープ30は蛇行して綴り傾斜角度θが減少し、引張側では図4(c)に示すように連結用ロープ30が伸長して綴り傾斜角度θが増加するので、一定長さの連結用ロープ30で可撓変形することができる。
まず、継手固定配設工程において、外側櫛歯型継手10、内側櫛歯型継手20を連結するヒューム管1、2の開口部端面1a、2aに直交して埋設されたアンカー部11a、21aにより固定する。アンカー部11a、21aはアンカーボルトをヒューム管1、2に埋設しておき、外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20の環状板11、21とナットで螺着固定してもよいし、インサートをヒューム管1、2に埋設しておき、外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20の環状板11、21をボルトで螺着固定してもよい。
次に、連結工程において、外側櫛歯型継手10の複数の連結板12に形設された連結用部材挿通部15に環状に形成された連結用ロープ30を挿通する。その後、内側櫛歯型継手20が配設されたヒューム管2を外側櫛歯型継手10の連結板12と内側櫛歯型継手20の連結板22が互い違いに噛合うように円周方向のピッチをずらして近づける。連結板22の連結用部材挿通部25には開閉手段26が配設されており、連結用ロープ30と当接することにより開閉部材26aが回動し、連結用ロープ30が連結用部材挿通部25に挿通され、開閉部材26aはねじりコイルバネ26cの復元力により初期位置に復帰して連結工程が完了する。尚、ここでは連結用ロープ30を先に外側櫛歯型継手10に取付ける場合について説明したが、先に内側櫛歯型継手20に取付けても手順は同様である。
この連結工程を行いながら推進工法による配管を行った場合、大きな軸方向力によって連結用ロープ30が伸び、綴り傾斜角度θが一時的に小さくなるが、ヒューム管1、2の配管が完了し、推進力が解除された段階で連結用ロープ30へのストレスが解消して綴り傾斜角度θは元に戻るので、ヒューム管1、2の引き戻し工程等による綴り傾斜角度θの調整は不要である。
以上の工程の内、継手固定配設工程を予め工場などで行うか、外側櫛歯型継手10、内側櫛歯型継手20の環状板11、21の背面にアンカーボルトを形成し、ヒューム管1、2の作製時に一体に形成しておき、現場では連結工程と防水工程を行うようにしてもよい。これにより、現場での作業性が向上する。
更に、連結工程まで工場などで行って現場へ運搬してもよいが、施工直前までアングルなどで連結部が変形しないようヒューム管の外周を仮固定することが望ましい。これにより、運搬時などに発生する変形を防止することができる。
また、内側保護板17と内周側補強部23は管内に表面が露出しているので、防錆対策を施すことが好適である。更に、内側保護板17と内周側補強部23との表面段差はポリウレタンなどで埋めることが好ましい。これにより、スムーズな水流を確保でき流下機能に優れることがわかった。
(1)外側櫛歯型継手10、内側櫛歯型継手20共に一体的に形成されて部品点数が少ないので、取り扱いが簡便で、ヒューム管1、2の内径や外形に応じて環状板11、21の内径や外径の異なる複数の外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20を用意することにより、容易に継手の取付けを行うことができる。
(2)外側櫛歯型継手10、内側櫛歯型継手20共に複数の連結板12、22が環状板11、21の片面上に所定間隔で櫛歯状に直交して立設されているので、ヒューム管1、2への取付け時には円周方向の位置合わせをする必要がなく、連結時にヒューム管1、2を回転させて連結板12、22が半ピッチずれて互いに噛合うようにして簡便に連結作業を行うことができる。
(3)外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20の複数の連結板12、22がそれぞれ外周又は内周を囲繞する外周側補強部13又は内周側補強部23を有するので、剛性が高く外力による変形を防止すると共に、土中への埋設後に土砂などがヒューム管1、2内へ侵入するのを妨げることができる。
(4)外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20の複数の連結板12、22に各々形設された連結用部材挿通部15、25に連結用ロープ30を挿通するだけで容易にヒューム管1、2を連結することができるので、圧縮、引張り、曲げに加え、ねじりに対しても、設定した変形以下では剛性が小さく柔軟に対応することができる。
(5)外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20の連結用部材挿通部15、25が長孔状に形成された切り欠き部であることにより、圧縮や引張の変形時に連結用ロープ30が水平方向に移動し易く、水平方向の変位量を増加させることができる。
(6)連結用部材挿通部15、25が長孔状の切り欠き部と、切り欠き部の開口を開閉する開閉手段16、26とを有するので、予め環状に形成された連結用ロープ30を外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20の連結用部材挿通部15、25に挿通して容易に連結することができる。
(7)連結部となる開口部端面1a、2aにそれぞれ外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20を配設した二つのヒューム管1、2を連結板12、22が交互に噛合うように半ピッチずらして配置し、各連結板12、22に形設された連結用部材挿通部15、25に連結用ロープ30を挿通すると共に、連結部外周側に連結部保護体40と円筒シールド材41を配設することにより、可撓性を有し、気密性、水密性が確保できる連結構造とすることができる。
(8)櫛歯状に配設された連結板12、22を連結用ロープ30で連結するので、位置合わせ及び連結が容易で、設定した範囲内ではあらゆる方向に対して柔軟に変形することができる。
(9)設定以上の外力では連結用ロープ30の高い軸方向剛性と、補助的に外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20の当接により変形を防止して連結部保護体40や円筒シールド材41の破断を防ぎ、外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20の強度がヒューム管1、2本体の強度を上回る連結構造とすることができる。
(10)外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20がそれぞれ配設されたヒューム管1、2を組み合わせて連結するので、管の中央に限らず、差し口や受け口の連結にも適用でき、現場での連続した連結が可能で、あらゆる場所で可撓性を有する柔軟な配管を実現することができる。
(11)曲げ変形時に連結板12、22の一方が引張、他方が圧縮を受けても円周上に配設された一本の連結用ロープ30で変形に対応でき、中立軸がヒューム管1、2の中心軸に近い曲げ変形も可能で、埋設後の土の動きに柔軟に対応できる。
(12)連結用ロープ30及び外側櫛歯型継手10、内側櫛歯型継手20が高い強度と軸方向耐力を有するので推進工法による配管にも対応できる。
(13)部品点数が少なく、連結用ロープ30で連結するので、圧縮、引張り、ヒューム管1、2の中心軸を中立軸とする曲げに加え、ヒューム管1、2の中心軸を中心とするねじりに対しても、柔軟に対応できる可撓性を有し、連結に特殊な技術が不要で少ない工数で製作することができる。
(14)円筒状に形成した連結部保護体40と、連結部保護体40の内側に配設され弾性を有する円筒シールド材41とを有するので、外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20を保護して内部への土砂などの侵入を防ぐと共に、防水を二重構造として、水密性を向上させることができる。
(15)円筒シールド材41が連結部保護体40によって覆われているので、ヒューム管1、2の推進施工時に円筒シールド材41が破損するのを防ぐことができる。
(16)外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20はヒューム管1、2と別に工場で作製可能なので、品質管理が容易で寸法精度を出すことができる。
(17)推進施工時などの大きな軸方向力が作用する場合、ヒューム管1、2の円周上に配設された連結用ロープ30が緩衝してヒューム管1、2に伝達される応力を平準化し、ヒューム管1、2の中心が一致する方向に運動し、衝撃の伝播を防ぐことができる。
(18)内側保護板17と内周側補強部23との間に内側シールド部材35を配設することにより、ヒューム管1、2の連結後に外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20を保護し、水密性を確保することができる。
(19)環状に形成された内側シールド部材35を用いることにより、特別な固定手段や接着などの複雑な工程を必要とすることなく、所定部に配設して挟み込むだけで止水して水密性を確保すると共に、外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20を保護して内部への土砂などの侵入を防ぐことができる。
(20)各ヒューム管1、2の開口部端面1a、2aに外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20を配設し、各連結板12、22の連結用部材挿通部15、25に連結用ロープ30を挿通し、連結部保護体40と円筒シールド材41及び内側シールド部材35を配設固定するだけで、2以上のヒューム管1、2に可撓管用櫛歯型継手を固定してヒューム管1、2同士を連結することができ、ヒューム管1、2の連結作業性を向上できる。
(21)ヒューム管1、2を順に組み立てていくことができ、建設現場で直接各ヒューム管1、2の連結ができるので、掘削機により孔を掘削しながら、その後方からヒューム管1、2を押し込む推進工法に対応することができる。
図5は実施の形態3におけるヒューム管の連結構造を示す要部断面側面図である。 尚、実施の形態1及び実施の形態2と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図5において、実施の形態3における可撓管用櫛歯型継手が実施の形態1及び実施の形態2と異なるのは、ヒューム管1、2が溝部1b、2bを有していない点と、外側櫛歯型継手10が内側保護板17を備えていない点と、外側櫛歯型継手10の内側保護板17の内周と内側櫛歯型継手20の内周側補強部23の外周との間に内側シールド部材35を備えていない点と、内側櫛歯型継手20の外側保護板27’が外側櫛歯型継手10の外周側補強部13と重なるように延長され、外側櫛歯型継手10の外周側補強部13の外周と内側櫛歯型継手20の外側保護板27’の外周との間に外側シールド部材36を有する点と、連結部保護体40の両端の内周に円弧状のアンカー用凸条部40aが形成されている点と、円筒シールド材41の内周に沿うように環状に形成されたメッシュ筋42がヒューム管1、2の長手方向に複数、配設されている点である。
外側シールド部材36及び内側に円筒シールド材41を配設された円筒状の連結部保護体40は、それぞれ単独で用いてもよい。更に、円筒シールド材41をゴムとピアノ線等の金属線条物で作った場合は、連結部保護体40は用いなくてもよい。
予め環状に形成されたメッシュ筋42の外周に連結部保護体40及び円筒シールド材41を巻付けるようにして固定し、継手固定配設工程及び連結工程により組立てられた連結部と共に型枠内にセットして、コンクリートを投入し、環状板11、21に配設したアンカー部11a、21aをヒューム管1、2に埋設する。
連結部保護体40の両端の内周に円弧状のアンカー用凸条部40aが形成されていることにより、連結部保護体40を外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20と共にヒューム管1、2と確実に固定することができ、可撓性を有するヒューム管として一体に形成することができる。
また、メッシュ筋42を有することにより、連結部保護体40が織布や網状物であっても、確実に円筒形状に保持することができ、型枠内に容易にセットすることができ、ヒューム管として一体に形成することができる。
(1)環状に形成された外側シールド部材36を用いることにより、特別な固定手段や接着などの複雑な工程を必要とすることなく、所定部に配設して挟み込むだけで止水して水密性を確保すると共に、外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20を保護して内部への土砂などの侵入を防ぐことができる。
(2)内側櫛歯型継手20の外側保護板27’と外側櫛歯型継手10の外周側補強部13との間に配設する外側シールド部材36と、外周全体を覆う連結部保護体40及び円筒シールド材41を併用することにより、外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20の外周を二重に保護して止水でき、いずれか一方が破損しても水密性を維持することができる。
(3)連結部保護体40の両端の内周に円弧状に形成されたアンカー用凸条部40a及び環状に形成され円筒シールド材41の内周に配設された複数のメッシュ筋42を有することにより、アンカー用凸条部40a及びメッシュ筋42をヒューム管1、2に埋設して連結部保護体40及び円筒シールド材41とヒューム管1、2を外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20と共に確実に固定することができ、可撓性を有するヒューム管として一体に形成することができる。
図6(a)は実施の形態4におけるヒューム管の連結構造を示す要部側面模式図であり、図6(b)は実施の形態4におけるヒューム管の曲げ変形状態を示す要部側面模式図であり、図6(c)は図6(b)におけるA部拡大模式図である。
尚、実施の形態1乃至実施の形態3と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図6において、実施の形態4におけるヒューム管の連結構造が実施の形態2又は実施の形態3と異なるのは、鉄鋼やステンレス鋼等の金属により略円筒状に形成された連結部保護体の一つである保護カラー40’が、保護カラー40’の外周に沿って平行に形成され千鳥状に配列された切れ目部40bと隣接する切れ目部40b同士の間に形成された接続部40cを有する点である。
尚、外側櫛歯型継手10と内側櫛歯型継手20及び内側シールド部材35、外側シールド部材36、円筒シールド材41については実施の形態2又は実施の形態3のいずれの構造を用いてもよい。
保護カラー40’は実施の形態3と同様に外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20と共に型枠内にセットして、コンクリートを打設することにより、ヒューム管1、2と一体に形成する。
保護カラー40’の周方向に断続的に形成された切れ目部40bが連結部保護体40の軸線の長手方向に所定のピッチで複数列配置され、隣接する切れ目部40b同士が周方向に所定間隔ずつずれた千鳥状に配列されているため、ヒューム管1、2の変形時に保護カラー40’の切れ目部40bが網目状に開いて保護カラー40’を変形させることができ、円筒シールド材41が保護され、ヒューム管1、2の可撓性にも影響しない。
保護カラー40’の切れ目部40bは、連結用ロープ30によりヒューム管1、2に許容される変形の範囲内では接続部40cが切れることがないように、ヒューム管1、2の外径に応じて切れ目部40bの長さやピッチを選択した。これにより、変形後も確実に円筒シールド材41を保護でき、水密性を確保できる。
(1)円筒シールド材41が略円筒状に形成された金属製の保護カラー40’によって覆われているので、ヒューム管1、2の推進施工時に円筒シールド材41が破損するのを防ぐことができる。
(2)略円筒状に形成された金属製の保護カラー40’の周方向に断続的に形成された切れ目部40bが保護カラー40’の軸線の長手方向に所定のピッチで複数列配置され、隣接する切れ目部40b同士が周方向に所定間隔ずつずれた千鳥状に配列されていることにより、引張り、圧縮、曲げ等に対して変形可能であるので、ヒューム管1、2の可撓性、水密性を損なうことなく円筒シールド材41や外側櫛歯型継手10及び内側櫛歯型継手20を保護することができる。
(3)ヒューム管1、2に許容する変形の範囲内では接続部40cが切れることがないように、ヒューム管1、2の外径に応じて切れ目部40bの長さやピッチを選択することにより、変形後も確実に円筒シールド材41を保護でき、連結部の水密性を確保できる。
1a、2a 開口部端面
1b、2b 溝部
1c、2c 被嵌部
10 外側櫛歯型継手
11、21 環状板
11a、21a アンカー部
12、22 連結板
12a、22a 薄肉部
13 外周側補強部
14、24 傾斜部
15、25 連結用部材挿通部
16、26 開閉手段
16a、26a 開閉部材
16b、26b 回動軸
16c、26c ねじりコイルバネ
17 内側保護板
20 内側櫛歯型継手
23 内周側補強部
27、27’ 外側保護板
30 連結用ロープ
35 内側シールド部材
36 外側シールド部材
40 連結部保護体
40’ 保護カラー
40a アンカー用凸条部
40b 切れ目部
40c 接続部
41 円筒シールド材
42 メッシュ筋
a 曲げ変形時の連結板の最大水平移動量
b 連結板の先端から連結用ロープまでの距離
c 隣接する連結板における連結用ロープの挿通位置の水平方向距離
d 連結用ロープの直径
D ヒューム管の内径
Fa ヒューム管の許容耐荷力
Fp 連結板一枚当たりの圧縮力
L1 連結板の長さ
L2 連結部間の長さ
n 連結板の枚数
p 連結板の間隔
P 連結用ロープの破断応力
t 連結板の厚さ
T ヒューム管の肉厚
Ta 連結用ロープの使用引張力
Tu 連結用ロープの破断強度
w 連結板の幅
α 安全率
β 傾斜角度
θ 綴り傾斜角度
Claims (10)
- (a)環状板と、前記環状板の片面上に所定間隔で櫛歯状に直交して立設された複数の連結板と、前記複数の連結板に各々形設された連結用部材挿通部と、前記複数の連結板の外周を囲繞し前記環状板表面に直交して立設された外周側補強部と、を有する外側櫛歯型継手と、
(b)環状板と、前記環状板の片面上に所定間隔で櫛歯状に直交して立設された複数の連結板と、前記複数の連結板に各々形設された連結用部材挿通部と、前記複数の連結板の内周を囲繞し前記環状板表面に直交して立設された内周側補強部と、を有する内側櫛歯型継手と、
を備えていることを特徴とする可撓管用櫛歯型継手。 - 前記外側櫛歯型継手及び前記内側櫛歯型継手の前記連結板がそれぞれ内周側端部又は外周側端部に形成された傾斜部を有することを特徴とする請求項1に記載の可撓管用櫛歯型継手。
- 前記内側櫛歯型継手の前記環状板の外周側に前記内周側補強部と同軸に立設された外側保護板及び/又は前記外側櫛歯型継手の前記環状板の内周側に前記外周側補強部と同軸に立設された内側保護板を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の可撓管用櫛歯型継手。
- 前記外側櫛歯型継手及び/又は前記内側櫛歯型継手の前記連結用部材挿通部が長孔状に形成された切り欠き部と、前記切り欠き部の開口を開閉する開閉手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の可撓管用櫛歯型継手。
- 連結される開口部端面が対向して配置された二つのヒューム管と、前記一のヒューム管の対向する開口部端面に配設された請求項1乃至4の内いずれか1項に記載された可撓管用櫛歯型継手の外側櫛歯型継手と、前記他のヒューム管の対向する開口部端面に配設された請求項1乃至4の内いずれか1項に記載された可撓管用櫛歯型継手の内側櫛歯型継手と、前記外側櫛歯型継手の前記連結用部材挿通部と前記内側櫛歯型継手の前記連結用部材挿通部に挿通された連結用ロープと、前記二つのヒューム管の連結部外周側に配設された円筒状の連結部保護体と、前記連結部保護体の内側に配設され弾性を有する円筒シールド材及び/又は環状に形成され前記内側櫛歯型継手の前記外側保護板と前記外側櫛歯型継手の前記外周側補強部との間に配設された弾性を有する外側シールド部材と、を有し、前記ヒューム管同士が連結されていることを特徴とするヒューム管の連結構造。
- 前記外側櫛歯型継手の前記内側保護板と前記内側櫛歯型継手の前記内周側補強部との間に環状に形成され弾性を有する内側シールド部材が配設されていることを特徴とする請求項5に記載のヒューム管の連結構造。
- 前記連結部保護体が長手方向と平行に伸縮自在性を有し略円筒状に形成され金属繊維、カーボン繊維、エンジニアリング樹脂繊維で形成された織布やこれらで形成された網体若しくは金属線条物で形成された網状物の内いずれか一種を有することを特徴とする請求項5又は6に記載のヒューム管の連結構造。
- 前記連結部保護体が金属製で略円筒状に形成され周方向及び/又は軸方向に断続的に形成された切れ目部を有する保護カラーであることを特徴とする請求項5又は6に記載のヒューム管の連結構造。
- 連結される各ヒューム管の対向する開口部端面位置に請求項1乃至4の内いずれか1項に記載された可撓管用櫛歯型継手の外側櫛歯型継手及び内側櫛歯型継手を各々配設し固定する継手固定配設工程と、前記外側櫛歯型継手の連結板と前記内側櫛歯型継手の連結板とが円周方向に半ピッチずれて互いに噛合うように前記ヒューム管を配置して前記各連結板の前記連結用部材挿通部に連結用ロープを挿通する連結工程と、前記ヒューム管の連結部外周側に配設された連結部保護体と前記連結部保護体の内側に配設された円筒シールド材及び/又は前記内側櫛歯型継手の前記外側保護板と前記外側櫛歯型継手の前記外周側補強部との間に配設された外側シールド部材で水密に保護する外周防水工程と、を備えていることを特徴とするヒューム管の施工方法。
- 前記外側櫛歯型継手の前記内側保護板と前記内側櫛歯型継手の前記内周側補強部との間に内側シールド部材を配設する内周防水工程を備えていることを特徴とする請求項9に記載のヒューム管の施工方法。
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