JP2980552B2 - 暗渠の継手 - Google Patents

暗渠の継手

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JP2980552B2
JP2980552B2 JP8137542A JP13754296A JP2980552B2 JP 2980552 B2 JP2980552 B2 JP 2980552B2 JP 8137542 A JP8137542 A JP 8137542A JP 13754296 A JP13754296 A JP 13754296A JP 2980552 B2 JP2980552 B2 JP 2980552B2
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吉則 浅沼
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SEIBU HORIMA KASEI KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道トンネルや地
下鉄軌道が敷設される暗渠や段差が生じることが好まし
くない道路トンネル等の接続に用いる継手に関する。
【0002】
【従来の技術】暗渠の継手は、接続する暗渠の対向端部
間にゴム・合成樹脂等の弾性体を介装し、これによって
暗渠間の止水を行なわせると共にその弾性変形によって
地盤の不等沈下や地震による地盤変動等に伴う暗渠の変
位を許容して暗渠に作用する応力を解消するように構成
される。
【0003】ところで、鉄道のトンネルや地下鉄では、
内部に電車を走らせる軌道のレールを敷設するものであ
るため、継手部分で接続暗渠が線路と直交する方向に相
対変位することは許されず、このような暗渠には、その
中心軸と直交する方向の相対変位(剪断方向の変位)を
許容しない構成の継手が用いられる。
【0004】例えば、図4に示すものは、暗渠を構成す
る一次覆工枠体1A,1Bを、接続面間にゴムガスケッ
ト2Aを介装した状態で許容伸縮量の余裕を有する長さ
のボルト2Bで結合すると共に、その内周面に打設した
二次覆工コンクリート層3A,3Bの接合面位置を一次
覆工枠体1A,1Bの結合位置から軸方向に所定量ずら
して構成したものである。この構成では、変位を許容す
る一次覆工枠体1A,1Bの結合位置と二次覆工コンク
リート層3A,3Bの接合位置がずれているため、接合
暗渠の相対変位はこの二次覆工コンクリート層3Bによ
って暗渠の中心軸方向のみに規制される。つまり、二次
覆工コンクリート層3Bが暗渠の中心軸方向以外の相対
変位を防ぐように作用するものである。
【0005】図5に示すものは、暗渠をヒンジで結合し
てそのヒンジが許容する一方方向のみの暗渠の相対屈曲
を許容するように構成したものである。即ち、暗渠の対
向する接続面にそれぞれ固定されたヒンジアーム4A,
4Bが暗渠の中心軸と直交する水平な軸上に配置された
二カ所のヒンジピン2Dによって揺動可能に連結され、
ヒンジピン2Dを中心にしたヒンジアーム4A,4Bの
揺動によって暗渠の相対変位を許容するものである。止
水はヒンジピン2Dの外周側に配設された内側セグメン
ト2Cとその外側に重合状態に配置された外側セグメン
ト5A,5Bとの間にそれぞれ介装された一次止水材6
A,6Bと、内周側に暗渠を構成するセグメント1A,
1Bを結合して設けられた二次止水材としての可撓管2
Eによって行われる。この構成の継手では、接続暗渠は
ヒンジピン2Dとヒンジアーム4A,4Bの遊び分軸方
向の相対変位が許容されると共にヒンジピン2Dを中心
とした上下方向の屈曲相対変位が許容される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構成の継手では、暗渠の剪断方向の変位ばかりでなく
他の方向の相対変位も制限され、変位の自由度が規制さ
れるために地盤変動に十分に対応した変位ができないと
いう問題があった。
【0007】即ち、図4に示す二次覆工コンクリート層
の接合位置を一次覆工枠体の結合位置からずらす構成で
は、暗渠の軸方向以外の方向の相対変位を全く許容しな
いために地盤の変動等に対して追従できないと共に、止
水をガスケットに依存していることから暗渠の軸方向で
も大きな変位を許容することができない。また、図5に
示すヒンジによって暗渠を結合する構成では、暗渠の軸
方向の変位許容量が小さく、事実上暗渠の変位は一方方
向(上下方向)の屈曲に限られる。
【0008】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
であって、鉄道トンネル等の中二次覆工コンクリートの
施工を要しないものの接続に用いられる継手であって、
簡単な構成でありながら接続暗渠の剪断方向の変位は許
容しないと共に暗渠の軸方向及び屈曲方向には相対変位
を許容し、不具合を生ずる方向の変位を防ぎつつ地盤変
動に対応した暗渠の変位を許容することのできる暗渠の
継手を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求
項1記載の暗渠の継手は、接続される暗渠の対向する一
方の端面に一端部が固定され、他端部には継手の軸方向
に延長する環状のスライド沓部を備えるとともに該スラ
イド沓部の継手軸方向外側において継手軸方向と直交す
る方向に延長する環状碇着部を備える外筒部と、該暗渠
の対向する他方の端面に一端部が固定され、他端部が外
周縁から内側に向けて延長し該外筒部の該他端部の端面
に所定の間隔をおいて対向する端面と継手の軸方向に延
長し該外筒部の該スライド沓部に所定の間隙をもって遊
嵌されるスライド沓受け部とを備えるとともに継手の軸
方向と直交する方向に延長する環状碇着部を備える内筒
部と、該外筒部の該他端部の端面と該内筒部の該端面と
の間に伸縮可能に設けられた外周側止水部材と、該外周
側止水部材の内周側において該外筒部の該環状碇着部と
該内筒部の該環状碇着部とを水密的に連結する内周側可
撓止水部材と、該内周側可撓止水部材の内周側において
該外筒部の該環状碇着部と該内筒部の該環状碇着部との
間に周方向に間隔をおいて配列され、両端部を該両環状
碇着部に継手の軸方向に一定範囲で移動可能かつ抜け外
れ不能に挿入連結された複数のストッパーバーと、該
周側止水部材の内周側の該外筒部の該端面と該内筒部の
該端面との間に設けられた止水部材保護プレートと、該
保護プレートの内周側において該両端面間に伸縮可能に
設けられたスペーサ部材とをさらに備えることを特徴と
する。
【0010】
【作用】発明によれば、外筒部のスライド沓部に内筒
部のスライド沓受け部が所定の間隙をもって遊嵌されて
おり、かつ外筒部の端面と内筒部の端面との間に所定の
間隔が設けられるとともに外筒部と内筒部はストッパー
バーによって相互間の最大離間幅が規制されるので、接
続暗渠はその剪断方向には外筒部のスライド沓部と内筒
部のスライド沓受け部の嵌合間隙以上には相対変位でき
ないが、継手の軸方向には所定の広い範囲で変位するこ
とができ、またスライド沓部とスライド沓受け部の嵌合
間隙の許す範囲で屈曲方向の相対変位も可能である。
【0011】また、外周側止水部材の内周側に止水部材
保護プレートが設けられているので、外周側止水部材の
剛性が高まり、周方向に複数の部材に分割された外周側
止水部材の各分割部材相互間の接続面における面圧の低
下による止水性の低下を防止することができるととも
に、該接続面以外の止水部材の部分においても止水部材
の変形が防止されるので、止水部材の接着面に働く引張
力を最小限にとどめることができ、これによって良好な
止水性を維持することができる。
【0012】
【実施の態様】以下添付図面を参照して本発明の実施の
態様について説明する。図1は本発明に係る暗渠の継手
の一実施態様である継手によって接続された暗渠の斜視
図、図2はそのA−A断面図であって継手部分の断面を
示す。
【0013】暗渠1,1′は、シールド工法によって施
工される断面形状が円形の暗渠であって、スチールセグ
メント、コンクリートセグメントまたはRCセグメント
等のセグメント10,10′が円筒状に組み立てられて
トンネル内面に覆工され、継手2によって接合される。
【0014】継手2は、暗渠1の端面に固定された外筒
部20と、暗渠1′の端面に固定された内筒部30の対
向面間に外周側止水部材40と内周側可撓止水部材50
が装着され、これら両止水部材によって外筒部20と内
筒部30が水密的に結合されるとともに、内周側可撓止
水部材50の内周側において外筒部20と内筒部30と
の間に周方向に配列されたストッパーバー60によって
外筒部20と内筒部30が相互間に一定範囲内で変位可
能に連結されている。
【0015】外筒部20は、外面を構成する板状のスキ
ンプレート21の内面に、暗渠1の端面に固定される外
主桁22と、軸方向と直交する方向に延長し、内周側可
撓止水部材50とストッパーバー60と装着するための
環状碇着部を形成する内主桁23と、スキンプレート2
1の他端部の端面の一部を形成する幅桁24とが、外端
側から順番に暗渠1の軸方向(図2中左右方向)に所定
間隔で溶接固定されて構成されている。なお、この外筒
部20及び後述する内筒部30は、暗渠1,1′を構成
するセグメント10,10′と同様に周方向に複数に分
割されており、周方向に連結することで暗渠1,1′と
対応する所定の径の円環状となるものである。
【0016】外主桁22と幅桁24はスキンプレート2
1の幅方向両縁にそれぞれ位置し、碇着部23はそれら
の略中央に位置している。
【0017】外主桁22と碇着部23はともに環状であ
ってその内径は等しく、両者の間には暗渠の中心軸と平
行な複数の縦リブ25が周方向に所定間隔で溶接によっ
て固定されている。幅桁24は外主桁22及び碇着部2
3より内径が大きく、この幅桁24と碇着部23の間に
は幅桁24よりもわずかに内側に突出した高さの複数の
縦リブ26が周方向に所定間隔で溶接によって固定され
ている。
【0018】幅桁24の内周側及び隣接する縦リブ26
には、周方向に連続する環状のスライド沓27が取付ボ
ルト28によって固定されている。このスライド沓27
は、所定厚さの鋼板により継手軸方向に延長するよう所
定幅に形成され、その内周面には樹脂コーティングが施
されている。
【0019】内筒部30は、外面を構成する板状のスキ
ンプレート31の暗渠1′側の端部の内面に暗渠の1′
端面に固定される外主桁32が溶接固定されると共に、
逆側の端部に内主桁33が溶接固定されている。内主桁
33の継手中心側の面には、軸方向に延長しスライド沓
27に所定の間隙をもって遊嵌されるスライド沓受け板
34がスキンプレート31より所定量内側にずれた階段
状に溶接固定され、そのスライド沓受け板34の先端部
に内周側可撓止水部材50とストッパーバー60を装着
するための環状碇着部を形成する幅桁35が内主桁33
と平行に溶接固定されて構成されている。
【0020】外主桁32と内主桁33はともに環状であ
ってその内径は等しく、両者の間には複数の縦リブ36
が暗渠の中心軸と平行に、かつ周方向に所定間隔で溶接
されて設けられている。碇着部35と内主桁33の間に
は複数の縦リブ37が周方向に所定間隔で溶接によって
固定されている。
【0021】外筒部20と内筒部30は、それぞれ外主
桁22、32が暗渠1,1′を構成するセグメントの端
面にリング間ボルト81によって固定されると共に、周
方向に隣接するものと継手ボルトによって結合され、全
体としてセグメント10,10′と同一外径の円環状と
なり、外筒部20のスライド沓27と、内筒部30のス
ライド沓受け板34も、それぞれ隣接するものと連続し
て継手全体として円環状となる。
【0022】外筒部20と内筒部30の暗渠の中心軸方
向における位置関係は、外筒部20のスライド沓27と
内筒部30のスライド沓受け板34とが所定幅で重合す
るように設定されており、スライド沓27の円環の内側
にスライド沓受け板34の円環が所定の隙間を有して嵌
合した状態となっている。また、外筒部20と内筒部3
0のスキンプレート21,31の外面には、両者20,
30に跨ってカバープレート2Aが装着されている。こ
のカバープレート2Aは薄肉の鋼板からなり、そのスキ
ンプレート21への接合強度も脱落しない程度の弱いも
のとされているものである。
【0023】外筒部20のスキンプレート21の内筒部
30と対向する側の端面と幅桁24の内側端面とで外筒
部20の端面20Aが形成される一方内筒部30のスキ
ンプレート31の外筒部20と対向する側の端面と内主
桁33の幅桁24に対向する面とで外筒部20の端面2
0Aに対向する内筒部の端面30Aが形成され、外筒部
20の端面20Aと内筒部30の端面30Aとは相互間
に所定の間隔をおいて対向するように形成されており、
両端面20A,30A間にはウレタンゴム、シリコンゴ
ム等伸縮性を有する外周側止水部材40がカバープレー
ト2Aの内面から所定の厚さで充填されており両端面2
0A,30Aを水密的に結合している。
【0024】外筒部20の幅桁24はスキンプレート2
1に対して段差を有して溶接されており、また内筒部3
0の内主桁33はスキンプレート31に対して段差を有
して溶接されており、外周側止水部材40はこれらの段
差部によって支持されている。また外周側止水部材の内
周側の両端面20A,30A間には、たとえば厚さ1.
6mm程度の薄肉の鋼板からなる止水部材保護プレート
42が、外周側止水部材40の内周面に接触するように
して配設され、さらに止水部材保護プレート42の内周
側の両端面20A,30A間には発泡ゴム等伸縮性を有
するスペーサ部材44が押込まれている。したがって止
水部材保護プレート42はスペーサ部材44によって外
周側止水部材40に圧接された状態で外周側止水部材4
0を内周側から支持している。
【0025】外周側止水部材40、止水部材保護プレー
ト42およびスペーサ部材44は外筒部20、内筒部3
0と同様に周方向に分割されており、周方向に連結され
ることにより円環状となるものである。すなわち、外周
側止水部材40およびスペーサ部材44は隣接する分割
片どうしが接着剤により接着されている。
【0026】外筒部20の環状碇着部23と内筒部30
の環状碇着部35との間には所定の間隔が設けられてお
り、この外周止水部材40の内周側の空間には両環状碇
着部23,35とを水密的に連結する内周側可撓止水部
材50が配設されている。内周側可撓止水部材50は、
幅方向中央に内周側へ屈曲した可撓部52が形成される
と共に幅方向両縁に固定フランジ部51を備えた断面形
状略M形であり、所定硬度のクロロプレンゴムによって
所定の板厚で形成されている。周方向には、暗渠1の径
と対応するリング状に連続しているものである。そし
て、両縁の固定フランジ部51がそれぞれ外筒部20の
碇着部23および内筒部30の碇着部35に裏面側から
挿通されたボルト82に内側から保護固定部材83を介
して螺合したナット84によって碇着部23および35
に押圧されて固定され、これによって内周側可撓止水部
材50は外筒部20と内筒部30を水密的に結合してい
る。なお、材質は、その物性上CR(クロロプレンゴ
ム)が最も好ましいが、これに限るものではなく、NR
(天然ゴム)、SBR(スチレンブタンジエンゴム)、
IR(イソプレンゴム)、NBR(アクリルニトリルブ
タジエンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンゴム)
等であっても良い。
【0027】碇着部23,35にはストッパーバー挿入
用およびストッパーバー挿入後にストッパーバーを一定
範囲内で移動することを許容するための孔23a,35
aが穿設されている。
【0028】ストッパーバー60は碇着部23,35に
沿って周方向に等ピッチで複数個環状に配列されてい
る。ストッパーバー60は、両端部が孔23a,35a
を介して碇着部23と外主桁22と縦リブ25との間に
形成された空間62内および碇着部35と内主桁33と
の間に形成された空間63内にそれぞれ挿入されたバー
64と、バー64の両端のネジ部に螺合されたナット6
5およびワッシャ66から構成されている。ワッシャ6
6は孔23a,35aより大きく形成されていてバー6
4が孔23a,35aから抜けることを防止している。
このようにしてストッパーバー60は両碇着部23,3
5に継手の軸方向に一定範囲で移動可能かつ抜け外れ不
能に挿入連結されている。
【0029】なお、上記継手2の暗渠1,1′の間への
施工は、図3に示すように、可撓止水部材50およびス
トッパーバー60が未装着な状態で、外筒部20と内筒
部30が碇着部23と碇着部35の間に介装された推力
受け材100によって連結された状態で、外筒部20が
暗渠1を構成するセグメント10に結合され、この状態
で内筒部30に暗渠1′を構成するセグメント10′が
組み立て結合されると共にシールド推進の際の推力も受
け、その後、推力受け材100が取り外されて可撓止水
部材50およびストッパーバー60が順次装着されるも
のである。
【0030】次に、上記の如く構成された継手2の作用
を説明する。継手2は、外筒部20と内筒部30を水密
的に結合する外周側止水部材40および内周側可撓止水
部材50が暗渠内への水の浸入を防ぐと共に、地震や地
盤変動によって接続暗渠1,1′に変位力が作用する
と、嵌合状態にある外筒部20のスライド沓27と内筒
部30のスライド沓受け34が干渉しない範囲で接続暗
渠1,1′の相対変位を許容する。即ち、接続暗渠1,
1′の軸方向の変位は当該継手2が伸縮して(外筒部2
0と内筒部30の間が離間または接近することで)許容
すると共に、暗渠1,1′の剪断方向の変位はスライド
沓27とスライド沓受け34の嵌合公差分のみ許容し、
同様にスライド沓27とスライド沓受け34の隙間の範
囲内で屈曲を許容する。この時、外周側止水部材40お
よび内周側止水部材50は弾性変形してこの変位を許容
する。また止水部材保護プレート42は継手が接近する
場合は容易につぶれて継手の変位を妨げることはない。
【0031】また外筒部20と内筒部30はストッパー
バー60によって相互間の最大離間幅が規制されている
ので、外筒部20と内筒部30が極端に離間することに
より内筒部30が外筒部20から離脱したり可撓止水部
材50が切れて止水が破壊されることが防止される。
【0032】また外周側止水部材40はウレタンゴム等
の比較的に剛性の低い材質のものであるので、周方向に
複数の部材に分割された外周側止水部材40の周方向に
隣接する2つの部材の相互接続部において突き合わされ
て接着された各分割部材の接続部が内周側に膨出する傾
向があり、このため接続面における面圧が低下し止水性
を低下させる傾向があるが、外周側止水部材40の内周
側に圧接状態で止水部材保護プレート42を配設するこ
とにより、このような分割部材の接続部における内周側
への膨出が防止され、各分割部材相互間の接続面におけ
る面圧の低下による止水性の低下を防止することができ
る。また該接続面以外の止水部材40の部分においても
止水部材40の変形が防止されるので、止水部材40の
接着面に働く引張力を最小限にとどめることができ、こ
れによって良好な止水性を維持することができる。
【0033】なお、上記各実施例においては、本発明を
シールド工法による暗渠の接続に適用した例を示した
が、他の構成の暗渠に適用しても良く、また、暗渠の断
面形状は円形に限らず、楕円形、四角形、その他の多角
形のいずれであってもよい。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、外
筒部のスライド沓部に内筒部のスライド沓受け部が所定
の間隙をもって遊嵌されており、かつ外筒部の端面と内
筒部の端面との間に所定の間隔が設けられるとともに外
筒部と内筒部はストッパーバーによって相互間の最大離
間幅が規制されるので、接続暗渠はその剪断方向には外
筒部のスライド沓部と内筒部のスライド沓受け部の嵌合
間隙以上には相対変位できないが、継手の軸方向には所
定の広い範囲で変位することができ、またスライド沓部
とスライド沓受け部の嵌合間隙の許す範囲で屈曲方向の
相対変位も可能である。したがって、比較的に簡単な構
成で、不具合を生じる方向の変位を防ぎつつ地盤変動に
対応した暗渠に変位を許容することができ、鉄道トンネ
ル等の中で二次覆工コンクリートの施工を要しないもの
の接続に好適な暗渠の継手を提供することができる。
【0035】また本発明によれば、外周側止水部材の内
周側に止水部材保護プレートが設けられているので、外
周側止水部材の剛性が高まり、周方向、複数の部材に分
割された外周側止水部材の各分割部材相互間の接続面に
おける面圧の低下による止水性の低下を防止することが
できるとともに、該接続面以外の止水部材の部分におい
ても止水部材の変形が防止されるので、止水部材の接着
面に働く引張力を最小限にとどめることができ、これに
よって良好な止水性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる暗渠の継手の1実施形態である
継手によって接続された暗渠の斜視図である。
【図2】図1のA−A断面に相当する継手部分の断面図
である。
【図3】継手の取付け状態を示す断面図である。
【図4】従来例の継手の断面図である。
【図5】従来例の継手の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1、1′ 暗渠 2 継手 20 外筒部 23 内筒部の碇着部 27 スライド沓 30 内筒部 34 スライド沓受け板 35 外筒部の碇着部 40 外周側止水部材 42 止水部材保護プレート 44 スペーサ部材 50 内周側可撓止水部材 60 ストッパーバー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接続される暗渠の対向する一方の端面に
    一端部が固定され、他端部には継手の軸方向に延長する
    環状のスライド沓部を備えるとともに該スライド沓部の
    継手軸方向外側において継手軸方向と直交する方向に延
    長する環状碇着部を備える外筒部と、該暗渠の対向する
    他方の端面に一端部が固定され、他端部が外周縁から内
    側に向けて延長し該外筒部の該他端部の端面に所定の間
    隔をおいて対向する端面と継手の軸方向に延長し該外筒
    部の該スライド沓部に所定の間隙をもって遊嵌されるス
    ライド沓受け部とを備えるとともに継手の軸方向と直交
    する方向に延長する環状碇着部を備える内筒部と、 該外筒部の該他端部の端面と該内筒部の該端面との間に
    伸縮可能に設けられた外周側止水部材と、該外周側止水
    部材の内周側において該外筒部の該環状碇着部と該内筒
    部の該環状碇着部とを水密的に連結する内周側可撓止水
    部材と、 該内周側可撓止水部材の内周側において該外筒部の該環
    状碇着部と該内筒部の該環状碇着部との間に周方向に間
    隔をおいて配列され、両端部を該両環状碇着部に継手の
    軸方向に一定範囲で移動可能かつ抜け外れ不能に挿入連
    結された複数のストッパーバーと、 該外周側止水部材の内周側の該外筒部の該端面と該内筒
    部の該端面との間に設けられた止水部材保護プレート
    と、 該保護プレートの内周側において、該両端面間に伸縮可
    能に設けられたスペーサ部材とを備えることを特徴とす
    る暗渠の継手。
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