JP3595234B2 - 暗渠の継手 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上下水道、地下鉄、共同溝、洞道等の暗渠の接続に用いる継手に関し、特に、暗渠間の予想される相対変位量が比較的小さい場合に用いられるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
上下水道、地下鉄、共同溝、洞道等の暗渠では、単位長毎に止水を保ちつつ相対変位を許容する継手が介装される。このような継手のうち暗渠間の予想される相対変位量が比較的小さい場合に用いられるものとして、特公平2−57176号公報開示のごときものがある。
【0003】
これは、図10にその断面図を示すように、対向する暗渠81,81′の端面間に、ゴム・合成樹脂等の可撓性及び伸縮性を有する素材によって門形の断面形状に形成された可撓止水部材82を介設し、これによって暗渠81,81′を結合するものである。
【0004】
可撓止水部材82は、暗渠81,81′と等しい外径の短筒状部82Aの両端内周側に装着端壁部82B,82B′を備えて断面形状門形に形成されており、短筒状部82Aの軸方向中央部は内周側に膨出する断面形状V字状の膨出部82aとなっている。その膨出部82aの外周側に形成された凹部には、外周面を平坦とすべく目地ゴム83が嵌装されている。
【0005】
可撓止水部材82の装着端壁部82B,82B′の間には、一対の押さえ板84,84′が軸方向に隣接して配設されており、この押さえ板84,84′に暗渠81,81′を構成するセグメント81A,81A′の主桁81a,81a′と装着端壁部82B,82B′を貫通したボルト85,85′が螺合し、これによって押さえ板84,84′が主桁81a,81a′に装着端壁部82B,82B′を押圧して水密的に固定している。
【0006】
押さえ板84,84′は、セグメント81A,81A′と対応する長さの円弧状であって、その外周面84A,84A′は可撓止水部材82の膨出部82aの内面と対応する勾配で斜めに形成され、この外周面84A,84A′を膨出部82aの内面に沿わせて設けられている。
【0007】
このように構成された継手では、地震や地盤の不等沈下等による接続暗渠81,81′の離間する側への相対変位を、可撓止水部材82の膨出部82aの伸展によって水密性を保って許容する。
【0008】
押さえ板84,84′は、その外周面84A,84A′で可撓止水部材82の短筒状部82Aを内周側から支持し、短筒状部82Aが土水圧によって内周側に垂れ込むのを防いでいる。
【0009】
また、暗渠をシールド工法等によって構築する際には、隣接する押さえ板84,84′が推力受け材として機能する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のごとく構成された継手では、可撓止水部材はゴム・合成樹脂等の単質で形成されており、変形性能はあるものの耐圧性能は低いという問題があった。
【0011】
また、可撓止水部材はその外径が暗渠の外径と等しいため、暗渠をシールド工法によって構築する際には外周面がシールド掘進機のテールシールによって擦られ、膨出部の外面の段差が引っかかって引き延ばされたり、目地ゴムが引っ張られて破損するといった不具合が生ずることがあった。
【0012】
また、押さえ板は、その外周面が可撓止水部材の膨出部の内周面に沿った斜めの形状となっているために機械加工が必要で製造コストが高く、更に、隣接する押さえ板で推力を受けるようにしているため供用時に縮み方向の変位がほとんど吸収できないという問題があった。
【0013】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、耐圧性能が高く、シールド掘進機の通過によっても不具合を生ずることが無く、低コストに構成し得ると共に縮み方向の変位を許容することのできる暗渠の継手を提供することを目的とする。
【0014】
上記目的を達成する本発明の暗渠の継手は、接続暗渠と対応する短筒状部の両端内周側に直角に連続形成された装着端壁部を備えた門形の断面形状に弾性素材によって形成された可撓止水部材が、対向する暗渠の端面間に介設され、その弾性変形によって相対変位を許容しつつ前記暗渠を接続するシールド工法により構築される暗渠の継手において、前記可撓止水部材は、その内部に軸方向に隣接配設されて前記接続暗渠の端面にそれぞれ締着部材で締着された押さえ板部材によって、前記装着端壁部が前記暗渠の端面に押圧されることで前記暗渠に固定されており、前記短筒状部の外周面は平坦で、その内周面に周方向に連続する断面形状半円状の凹溝が形成されて該凹溝部位で変形するように構成されており、上記可撓止水部材の短筒状部と装着端壁部の内側角部は略直角であり、上記押さえ板部材は暗渠をシールド工法により構築する際は推力受け材として機能し、断面形状矩形であってその外周面は該短筒状部の内周面に当接しており、その前記内側角部と対応する角部は対応する所定の面取りが施されていることを特徴とする。
【0015】
また、接続暗渠と対応する短筒状部の両端内周側に装着端壁部を備えた門形の断面形状に弾性素材によって形成された可撓止水部材が、対向する暗渠の端面間に介設され、その弾性変形によって相対変位を許容しつつ前記暗渠を接続する暗渠の継手において、前記継手は、前記可撓止水部材の内部に軸方向に隣接配設された押さえ板部材を備え、該押さえ板部材は、前記可撓止水部材の装着端壁部を介することなく前記接続暗渠の端面にそれぞれ締着部材で締着された固定面と、該固定面の上縁部に形成された外周縁部とを備え、前記可撓止水部材は、前記装着端壁部の内周縁部が前記押さえ板部材の前記外周縁部によって前記暗渠の端面に押圧されることにより前記暗渠に固定されており、上記可撓止水部材の短筒状部と装着端壁部の内側角部は略直角であり、上記押さえ板部材は断面形状矩形であってその外周面は該短筒状部の内周面に当接していることを特徴とする。 更に、この構成に加えてその可撓止水部材の短筒状部の外周面は平坦で、その内周面に周方向に連続する断面形状半円状の凹溝が形成されて該凹溝部位で変形するように構成されていることを特徴とする。
また、上記可撓止水部材は、その内面に沿って補強布部材が内挿され、該補強布部材によって補強されて構成されていることを特徴とする。
【0016】
に、この構成に加えてその可撓止水部材の短筒状部の外周面は、上記接続暗渠の外周面より所定量引っ込んで設定されていることを特徴とする。
【0017】
また、上記接続暗渠に締着された両押さえ板部材の間には、弾性素材によって形成されたスペーサー部材が介設されて構成されていることを特徴とする。
【0018】
また、接続暗渠と対応する短筒状部の両端内周側に装着端壁部を備えた門形の断面形状に弾性素材によって形成された可撓止水部材が、対向する暗渠の端面間に介設され、その弾性変形によって相対変位を許容しつつ前記暗渠を接続する暗渠の継手において、前記可撓止水部材は、その内部に軸方向に隣接配設されて前記接続暗渠の端面にそれぞれ締着部材で締着された押さえ板部材の外周縁部によって、前記装着端壁部の内周縁部が前記暗渠の端面に押圧されることで前記暗渠に固定されており、上記接続暗渠に締着された両押さえ板部材の間には、低融点の硬質樹脂によって形成されると共に内部に抵抗発熱体が内挿されたスペーサー部材が介設されて構成されていることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明する。
【0021】
図1(A)は本発明に係る暗渠の継手の一構成例である継手の断面図であって、図2に斜視図を示す当該継手によって接続された暗渠のA−A断面図に相当し、図中左半分が締着部位、図中右半分が非締着部位を示している。また、図1(B)は可撓止水部材の単体の断面図である。
【0022】
暗渠1,1′は、シールド工法によって施工される断面形状が円形の暗渠であって、スチールセグメント,コンクリートセグメント,ダクタイルセグメント等のセグメント10,10′を円筒状に組み立ててトンネル内面に覆工されるものである。尚、本構成例では内周に二次覆工としてのコンクリート層は形成されないものである。
【0023】
継手2は、対向する暗渠1,1′の間に介装された可撓止水部材20が暗渠1,1′を水密的に連結し、その弾性変形によって暗渠1,1′の相対変位を許容するように構成されている。尚、継手2はその中心を挟んで左右対称に構成されており、以下、特に必要がない限りは図中左側について説明し、右側はこれにダッシュ(′)を付した番号を付して説明を省略する。
【0024】
可撓止水部材20は、ゴム・合成樹脂等の可撓性及び伸縮性を有する素材によって、短筒状部21の両端部に装着端壁部22,22′を備えた門形の断面形状に所定肉厚で形成され、その内周面に沿って、ナイロン,ビニロン,テトロン等の合成繊維によって織られた補強布部材としての補強布23が内挿されている。尚、補強布23は不織布であっても良い。
【0025】
短筒状部21は、軸方向に所定幅で一定外径の(外周面が平坦な)短筒状であって、その外径は接続暗渠1の外径より所定量:X小さく(例えば半径で−3mm)設定されている。その内周面の軸方向中央には、断面形状半円形の凹溝21Aが周方向に連続して形成されており、これによって当該部位の肉厚は薄くなっている。
【0026】
装着端壁部22は、接続暗渠1の端面(セグメント10の端面)と対応する円盤状であって、短筒状部21の端部に直角に連続形成され、その外側角部20a及び内側角部20bは所定の円弧で面取りされている。その内周縁には位置決め突条22Aが外側に向けて突設されており、また、外面には多数(本構成例では4条)の止水線22Bが同心状に突出形成されている。更に、装着孔22Cが周方向に所定間隔複数開口形成されている。
【0027】
上記のごとく構成された可撓止水部材20は、装着端壁部22の内周縁の位置決め突条22Aが暗渠1を構成するセグメント10の主桁11の内周に係合して位置決めされた状態で、その装着端壁部22,22′の間に暗渠軸方向に重合配設された押さえ板部材としての押さえ板30,30′によって両装着端壁部22,22′がそれぞれ暗渠1,1′の端面(セグメント10,10′の主桁11,11′)に押圧されて、当該暗渠1,1′間に介装固定されている。短筒状部21の外径は前述のごとく暗渠1の外径より小さく設定されており、この介装装着状態ではその外周面は暗渠1の外周面より所定量低い。また、装着端壁部22に突設された止水線22Bは押し潰されてセグメント10の主桁11に密着して止水する。ここで、止水線22Bは複数状同心円状に配設されているため、セグメント10の主桁11の外面にシール溝が形成されている場合でも当該シール溝に掛からない箇所が生じて止水性を向上し得る。
【0028】
押さえ板30は、所定厚さの鋼板によって周方向に連続する円環の一部分を成す円弧状に形成され、その周方向の長さは暗渠1を構成するセグメント10と等しく設定されている。また、可撓止水部材20の装着端壁部22の装着孔22Cと対応する位置に固定メネジ31が板面と直交して貫通形成されている。
【0029】
押さえ板30の断面形状は、可撓止水部材20の装着端壁部22と対応する幅(図中上下方向の長さ)で、左右の装着端壁部22,22′の間に二枚重合して収容可能な厚さの矩形であり、図示構成例では二枚の押さえ板30,30′の間に所定厚さのスペーサー部材としてのスペーサー40を介装して全体として可撓止水部材20の装着端壁部22,22′の内法と等しくなる厚さに設定されている。また、可撓止水部材20の内側角部内側角部20bと対応する角部32には、内側角部20bと等しい円弧状の面取りが施されている。
【0030】
この押さえ板30,30′は、スペーサー40を間に挟んだ状態で、可撓止水部材20の装着端壁部22,22′の間に介装され、その固定メネジ31にそれぞれ暗渠1,1′を構成するセグメント10,10′の主桁11,11′と装着端壁部22,22′を貫通した締着部材としての固定ボルト50,50′が螺合して、この固定ボルト50,50′の締結力で装着端壁部22,22′(即ち可撓止水部材20)をセグメント10,10′(暗渠1,1′)に押圧して固定している。その外周面は可撓止水部材20の短筒状部21の内周面に当接し、短筒状部21が外周側からの土水圧で内周側に膨出することを防ぐ。
【0031】
スペーサー40は、弾性を有するウレタンゴム又は合成樹脂によって周方向に連続する板状に形成されている。尚、暗渠1を構成するセグメント10がスチールセグメントの場合には、このスペーサー40を周方向に連続したものとせず、セグメント10の主桁11の内側に周方向に所定間隔で配設された縦リブと対応する位置のみに配設する。これにより、シールド掘進の推力が作用した際に主桁11の縦リブ配設部位以外の部位が変形することを防ぐことができる。
【0032】
而して、上記のごとく構成された継手1では、暗渠1,1′を接続する可撓止水部材20はその内周面に沿って内挿された補強布23によって補強されていることから高い耐圧性能を有しており、また、短筒状部21と装着端壁部22は直角に連続形成されてその内面に押さえ板30が沿う構成となっているため、押さえ板30は単純な矩形断面の角を面取りすることで製作可能であり、これによって加工費用を抑えて製作コストを低減できるものである。
【0033】
暗渠1,1′が相対変位しない初期状態においては、押さえ板30がその外周面で可撓止水部材20の短筒状部21を内側から均等に支持し、当該短筒状部21が外周側からの土水圧で内周側に膨出することを防ぐ。
【0034】
また、地震や不等沈下によって暗渠1,1′が離間する側に相対変位する場合には、可撓止水部材20の短筒状部21が弾性変形して伸長し、水密性を保ったままこれを許容すると共に、補強布23による耐圧性によって外圧に耐える。ここで、短筒状部21の内面に内挿された補強布23自体はほとんど伸長することはないが、補強布23は凹溝21Aの内面に沿って屈曲して内挿されているために実際の幅は装着端壁部22,22′の内法より大きく、その屈曲が平坦化するまでは短筒状部21の伸長を許容し得るものである。
【0035】
暗渠1,1′が近接する側に相対変位する場合は、スペーサー40がその弾性で圧縮変形することでこれを許容(吸収)する。尚、スペーサー40を所定厚さの鋼板によって形成し、当該継手2を施工した後、シールド掘進による推力の作用がなくなった時点でこのスペーサー40を引き抜いて除去し、押さえ板30,30の間にスペーサー40の無い隙間としても良く、このように構成すれば、暗渠1,1′が近接する相対変位をより容易に許容し得る。更に、スペーサー40を低融点の硬質樹脂(例えば高密度ポリエチレン等)によって形成すると共に、図3に概念斜視図を示すようにその内部にニクロム線等の抵抗発熱体による通電発熱線材41を内挿配設し、シールド掘進による推力の作用がなくなった時点で通電発熱線材41に通電して加熱することによって当該スペーサー40を溶融させて除去するように構成しても良いものである。この構成によれば、スペーサー40の除去を簡単に行うことができ、暗渠1,1′が近接する相対変位を許容し得るようにできる。
【0036】
シールド掘進の際の推力の作用に対しては、重合した可撓止水部材20の装着端壁部22,押さえ板30及びスペーサー40が推力受け材として作用するが、装着端壁部22及びスペーサー40を押さえ板30に対して薄く設定することで、それらの圧縮変形量を小さく抑えることができる。また、シールド掘進機のテールシールが当該継手2部位を通過する際には、可撓止水部材20の外周面が平坦で暗渠1(セグメント10)より小径でその外面が引っ込んでいるためにテールシールが引っかかり難く、万一引っ張られても補強布23による補強によって伸びが抑制されるため、破損することがないものである。
【0037】
厚さの異なる暗渠1に対しては、スチールセグメントの例である図4に示すように、可撓止水部材20の装着端壁部22の高さをセグメント10に合わせることで対応する。尚、図4(A)は継手部位の断面図,(B)は可撓止水部材単体の断面図であり、符号は前述の構成例と同一である。
【0038】
また、図5(A)に継手部位の断面図,(B)に可撓止水部材単体の断面図を示すように、可撓止水部材20の短筒状部21の内周面に形成する凹溝21Aを複数条(図は二条)とすることで、伸長量を大きくすることができる。本図においても符号は前述の構成例と同一である。尚、凹溝21Aは二条に限らず三条以上であっても良い。
【0039】
更に、図6に示すように、上記構成の継手2を連結セグメント3を介して複数(図は二組)配設して暗渠1,1′を結合するように構成しても良い。このような構成によれば、より大きな暗渠1,1′の相対変位を許容し得る。
【0040】
次に、図7に継手部位の断面図示す本発明の他の構成例について説明する。 図示暗渠1,1′は、スチールセグメント10,10′を円筒状に組み立ててトンネル内面に覆工すると共に、更にその内周に二次覆工としてコンクリートを打設してコンクリート層3,3′を形成して構成されるものである。尚、本構成例においても、前述の構成例と同機能の部位には同符号を付して説明を省略する。
【0041】
本構成例の可撓止水部材20は、図8(A)にその単体の断面図を示すように、装着端壁部22が必要最小限の高さに設定されると共に、その内周縁に係合凸条22Dが内側に向けて突設されて形成されており、この係合凸条22Dを介して暗渠1に固定されるようになっている。短筒状部21の内周面に凹溝21Aが形成されていること、内周面に沿って補強布23が内挿されていること、装着端壁部22の外面に止水線22Bが複数条同心円状に突設されていることは、前述の構成例と同様である。
【0042】
押さえ板30は、図8(B)に単体の断面図を示すように、固定面33の上縁部に可撓止水部材20の係合凸条22Dに係合するフック部34が形成されており、固定面33が可撓止水部材20の装着端壁部22を介することなく固定ボルト50によって暗渠1を構成するセグメント10の主桁11に締着され、フック部34が主桁11との間に可撓止水部材20の係合凸条22Dを挟んで係合してこれを固定するようになっているものである。
【0043】
この構成では、図8(C)に図5の構成例より厚いセグメント10に適用した構成例の断面図を示すように、規格化した一定形状の可撓止水部材20をセグメント10の高さとは無関係に用いることが可能となり、可撓止水部材20のコスト低減が可能となる。また、押さえ板30の固定面33と主桁11との間に可撓止水部材20の装着端壁部22が介在せずに直接締着されるため、押さえ板30の周方向の長さ(分割)をセグメント10と一致させることによって当該押さえ板30がセグメント10の補強材として機能し、継手部の目開きを抑えて止水性を向上できる。また、シールド掘進時の推力の作用によって可撓止水部材20(装着端壁部22)が圧縮されることによる不具合の発生がないものである。
【0044】
図9は可撓止水部材20の凹溝21Aを二条とした構成例であり、(A)は可撓止水部材単体の、(B)及び(C)はこの可撓止水部材20を高さの異なるセグメント10に適用した例の断面図である。
【0045】
尚、上記各構成例では、本発明をセグメントによって構成される暗渠の接続に適用した例を示したが、これに限らず一体の暗渠に適用しても良い。又、暗渠の断面形状は円形に限らず、楕円形、四角形、その他の多角形のいずれであっても良いものである。
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による暗渠の継手によれば、可撓止水部材は、その内部に軸方向に隣接配設されて接続暗渠の端面にそれぞれ締着部材で締着された押さえ板部材によって、装着端壁部が暗渠の端面に押圧されることで暗渠に固定されており、短筒状部の外周面は平坦で、その内周面に周方向に連続する断面形状半円状の凹溝が形成されて該凹溝部位で変形するように構成されていることにより、可撓止水部材は内周側の凹溝部位で変形し得ると共に、短筒状部の外周は平坦であるためにシールド掘進機のテールシールがその通過時に引っ掛かって引き延ばす等の不具合を生ずることがないものである。
【0047】
また、可撓止水部材は、その内部に軸方向に隣接配設されて接続暗渠の端面にそれぞれ締着部材で締着された押さえ板部材の外周縁部によって、装着端壁部の内周縁部が暗渠の端面に押圧されることで暗渠に固定されていることにより、規格化した一定形状の可撓止水部材を暗渠の厚さとは無関係に用いることが可能となり、可撓止水部材にかかるコストの低減が可能となる。更に、この構成に加えてその可撓止水部材の短筒状部の外周面は平坦で、その内周面に周方向に連続する断面形状半円状の凹溝が形成されて該凹溝部位で変形するように構成されていることにより、可撓止水部材は内周側の凹溝部位で変形し得ると共に、短筒状部の外周は平坦であるためにシールド掘進機のテールシールがその通過時に引っ掛かって引き延ばす等の不具合を生ずることがないものである。
【0048】
また、上記各構成に加えて、上記可撓止水部材は、その内面に沿って補強布部材が内挿され、該補強布部材によって補強されて構成されていることにより、高い耐圧性能が得られると共に、補強布は凹溝の内面に沿って屈曲して内挿されているためにその屈曲が平坦化するまでは伸長を許容することができる。つまり、高い耐圧性能と変形許容を両立し得るものである。
【0049】
また、上記可撓止水部材の短筒状部の外周面は、上記接続暗渠の外周面より所定量引っ込んで設定されていることにより、シールド掘進機のテールシールの通過時の不具合の発生を完全に防ぐことができる。
【0050】
また、上記可撓止水部材の短筒状部と装着端壁部の内側角部は略直角であり、上記押さえ板部材は断面形状矩形であってその前記内側角部と対応する角部は対応する所定の面取りが施されて構成されていることにより、押さえ板部材の面倒な機械加工が不要となり、製造コストを削減することができるものである。
【0051】
また、上記接続暗渠に締着された両押さえ板部材の間には、低融点の硬質樹脂によって形成されると共に内部に抵抗発熱体が内挿されたスペーサー部材が介設されて構成されていることにより、当該スペーサー部材の弾性変形によって接続暗渠が近接する方向の相対変位を吸収することができる。
【0052】
また、上記接続暗渠に締着された両押さえ板部材の間には、低融点の硬質樹脂によって形成されると共に内部に抵抗発熱体が内挿されたスペーサー部材が介設されて構成されていることにより、シールド掘進時にはその硬度で推力に抗することができると共に、推力の作用がなくなった時点で抵抗発熱体に通電して加熱することにで当該スペーサー部材を溶融させて除去し、両押さえ板部材の間に隙間を形成して接続暗渠の近接方向への相対変位を許容するようにできるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明に係る暗渠の継手の一構成例である継手の断面図,(B)は可撓止水部材の単体の断面図である。
【図2】図1の継手によって接続される暗渠の斜視図である。
【図3】スペーサーに通電発熱線材を内挿した構成例の概念斜視図である。
【図4】厚さの異なる暗渠に対する構成例を示し、(A)は継手部位の断面図,(B)は可撓止水部材単体の断面図である。
【図5】凹溝を複数条とした構成例を示し、(A)は継手部位の断面図,(B)は可撓止水部材単体の断面図である。
【図6】複数の継手によって暗渠を結合する構成例の断面図である。
【図7】他の構成例の継手部位の断面図である。
【図8】(A)は図5の構成例における可撓止水部材の単体の断面図,(B)は押さえ板の単体の断面図,(C)は厚い暗渠に適用した構成例の断面図である。
【図9】可撓止水部材の凹溝を二条とした構成例であり、(A)は可撓止水部材単体の断面図、(B)及び(C)はこの可撓止水部材を厚さの異なる暗渠に適用した断面図である。
【図10】従来例としての継手の断面図である。
【符号の説明】
1,1′ 暗渠
2 継手
20 可撓止水部材
20b 内側角部
21 短筒状部
21A 凹溝
22 装着端壁部
23 補強布(補強布部材)
30 押さえ板(押さえ板部材)
32 角部
40 スペーサー(スペーサー部材)
41 通電発熱線材(抵抗発熱体)

Claims (7)

  1. 接続暗渠と対応する短筒状部の両端内周側に直角に連続形成された装着端壁部を備えた門形の断面形状に弾性素材によって形成された可撓止水部材が、対向する暗渠の端面間に介設され、その弾性変形によって相対変位を許容しつつ前記暗渠を接続するシールド工法により構築される暗渠の継手において、
    前記可撓止水部材は、その内部に軸方向に隣接配設されて前記接続暗渠の端面にそれぞれ締着部材で締着された押さえ板部材によって、前記装着端壁部が前記暗渠の端面に押圧されることで前記暗渠に固定されており、前記短筒状部の外周面は平坦で、その内周面に周方向に連続する断面形状半円状の凹溝が形成されて該凹溝部位で変形するように構成されており、上記可撓止水部材の短筒状部と装着端壁部の内側角部は略直角であり、上記押さえ板部材は暗渠をシールド工法により構築する際は推力受け材として機能し、断面形状矩形であってその外周面は該短筒状部の内周面に当接しており、その前記内側角部と対応する角部は対応する所定の面取りが施されていることを特徴とする暗渠の継手。
  2. 接続暗渠と対応する短筒状部の両端内周側に装着端壁部を備えた門形の断面形状に弾性素材によって形成された可撓止水部材が、対向する暗渠の端面間に介設され、その弾性変形によって相対変位を許容しつつ前記暗渠を接続する暗渠の継手において、
    前記継手は、前記可撓止水部材の内部に軸方向に隣接配設された押さえ板部材を備え、該押さえ板部材は、前記可撓止水部材の装着端壁部を介することなく前記接続暗渠の端面にそれぞれ締着部材で締着された固定面と、該固定面の上縁部に形成された外周縁部とを備え、
    前記可撓止水部材は、前記装着端壁部の内周縁部が前記押さえ板部材の前記外周縁部によって前記暗渠の端面に押圧されることにより前記暗渠に固定されており、上記可撓止水部材の短筒状部と装着端壁部の内側角部は略直角であり、上記押さえ板部材は断面形状矩形であってその外周面は該短筒状部の内周面に当接していることを特徴とする暗渠の継手。
  3. 上記可撓止水部材の短筒状部の外周面は平坦で、その内周面に周方向に連続する断面形状半円状の凹溝が形成されて該凹溝部位で変形するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の暗渠の継手。
  4. 上記可撓止水部材は、その内面に沿って補強布部材が内挿され、該補強布部材によって補強されて構成されていることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の暗渠の継手。
  5. 上記可撓止水部材の短筒状部の外周面は、上記接続暗渠の外周面より所定量引っ込んで設定されていることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の暗渠の継手。
  6. 上記接続暗渠に締着された両押さえ板部材の間には、弾性素材によって形成されたスペーサー部材が介設されて構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の暗渠の継手。
  7. 上記接続暗渠に締着された両押さえ板部材の間には、低融点の硬質樹脂によって形成されると共に内部に抵抗発熱体が内挿されたスペーサー部材が介設されて構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の暗渠の継手。
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