JPH0783769A - トルクセンサとその作製方法 - Google Patents
トルクセンサとその作製方法Info
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- JPH0783769A JPH0783769A JP5231806A JP23180693A JPH0783769A JP H0783769 A JPH0783769 A JP H0783769A JP 5231806 A JP5231806 A JP 5231806A JP 23180693 A JP23180693 A JP 23180693A JP H0783769 A JPH0783769 A JP H0783769A
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Landscapes
- Power Steering Mechanism (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁性合金の磁歪効果を応用したトルクセンサ
のセンサ出力感度を向上する。 【構成】 トルクセンサの検出コイル4を、非晶質磁性
合金2に対してギャップが0.5mm以下になるように同心
巻回し、さらに検出コイル4の両端に位置し磁性を有す
るスペーサー8と、検出コイル4およびスペーサー8を
収納する磁性を有するヨーク6からなる構成とする。上
述の構成により、検出コイル4と非晶質磁性合金2の距
離を近づけることができる上、検出コイル4両端および
ヨーク6に磁性材料を用いるため外部への漏洩磁束が少
なくなると同時に、外乱磁界の影響も少なくなるため、
非晶質磁性合金2および検出コイル4周辺の磁気回路が
従来に比べ大幅にクローズな状態になる。そのため、ト
ルクによる透磁率変化を検出コイル4が十分に拾うこと
ができ、トルクセンサ出力感度を上げることができる。
のセンサ出力感度を向上する。 【構成】 トルクセンサの検出コイル4を、非晶質磁性
合金2に対してギャップが0.5mm以下になるように同心
巻回し、さらに検出コイル4の両端に位置し磁性を有す
るスペーサー8と、検出コイル4およびスペーサー8を
収納する磁性を有するヨーク6からなる構成とする。上
述の構成により、検出コイル4と非晶質磁性合金2の距
離を近づけることができる上、検出コイル4両端および
ヨーク6に磁性材料を用いるため外部への漏洩磁束が少
なくなると同時に、外乱磁界の影響も少なくなるため、
非晶質磁性合金2および検出コイル4周辺の磁気回路が
従来に比べ大幅にクローズな状態になる。そのため、ト
ルクによる透磁率変化を検出コイル4が十分に拾うこと
ができ、トルクセンサ出力感度を上げることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非晶質磁性合金の磁歪効
果を用いたトルクセンサとその作製方法に関するもので
ある。
果を用いたトルクセンサとその作製方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、磁性合金の磁歪効果を用いたトル
クセンサが提案されている。図6はこのようなトルクセ
ンサの一例の一部断面図である。図6において、1は鋼
製の直径20mmの軸、2は応力磁気変換部として軸1の表
面にイミド系接着剤で250℃、1時間で固着した厚さ0.0
3mmの磁歪を有するFe−Ni系の非晶質磁性合金であ
る。この非晶質磁性合金2には、図6に示すように互い
に逆方向になるように45゜方向にスリット3が設けてあ
る。
クセンサが提案されている。図6はこのようなトルクセ
ンサの一例の一部断面図である。図6において、1は鋼
製の直径20mmの軸、2は応力磁気変換部として軸1の表
面にイミド系接着剤で250℃、1時間で固着した厚さ0.0
3mmの磁歪を有するFe−Ni系の非晶質磁性合金であ
る。この非晶質磁性合金2には、図6に示すように互い
に逆方向になるように45゜方向にスリット3が設けてあ
る。
【0003】4は非晶質磁性合金2の磁気特性を検出す
るコイルであり、各スリット3上に配されている。5は
検出コイル4を収納するフェノール樹脂製のボビン、6
はボビン5を収納するSUS304製のヨーク、7はトル
クの変化を電圧変化として出力する検出回路である。
るコイルであり、各スリット3上に配されている。5は
検出コイル4を収納するフェノール樹脂製のボビン、6
はボビン5を収納するSUS304製のヨーク、7はトル
クの変化を電圧変化として出力する検出回路である。
【0004】以下に、上記構成のトルクセンサの動作を
説明する。
説明する。
【0005】軸1にトルクが加わると、それに応じて磁
歪効果により非晶質磁性合金2の磁気特性(透磁率)が変
化する。この際、非晶質磁性合金2に設けられたスリッ
ト3の方向に応じて、一方のスリットを有する非晶質磁
性合金2は引っ張り応力を、逆方向のスリットを有する
非晶質磁性合金2は圧縮応力をそれぞれ受けるので、両
者の透磁率の変化はお互いに逆となる。この変化をイン
ダクタンスの変化として検出コイル4でそれぞれ検出す
る。両コイルの出力差を検出回路7でとることによっ
て、温度ドリフトをキャンセルした出力が得られる。
歪効果により非晶質磁性合金2の磁気特性(透磁率)が変
化する。この際、非晶質磁性合金2に設けられたスリッ
ト3の方向に応じて、一方のスリットを有する非晶質磁
性合金2は引っ張り応力を、逆方向のスリットを有する
非晶質磁性合金2は圧縮応力をそれぞれ受けるので、両
者の透磁率の変化はお互いに逆となる。この変化をイン
ダクタンスの変化として検出コイル4でそれぞれ検出す
る。両コイルの出力差を検出回路7でとることによっ
て、温度ドリフトをキャンセルした出力が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の構成によるトル
クセンサを作製,評価したところ、トルクに対する出力
感度が低かった。そのため、検出回路7内で出力増幅比
を大きくとらねばならず、その分、回路調整が複雑困難
化する上、回路コストが上昇した。
クセンサを作製,評価したところ、トルクに対する出力
感度が低かった。そのため、検出回路7内で出力増幅比
を大きくとらねばならず、その分、回路調整が複雑困難
化する上、回路コストが上昇した。
【0007】この出力感度が低い原因の一つとして、非
晶質磁性合金2および検出コイル4周辺の磁気回路がオ
ープンであることが考えられる。すなわち、非晶質磁性
合金2と検出コイル4の間隔は、ボビン5の肉厚0.5m
m、およびボビン5と軸1とのクリアランス0.2mmの計0.
7mmであるため、その分、磁気回路がオープンとなり、
トルクによる透磁率変化を検出コイル4が十分に拾うこ
とができない。さらに、検出コイル4の両端は非磁性の
フェノール樹脂のボビン5であるため、そこから磁束が
漏洩するだけでなく、外乱磁界をも拾ってしまい、その
結果、出力感度が低下する。
晶質磁性合金2および検出コイル4周辺の磁気回路がオ
ープンであることが考えられる。すなわち、非晶質磁性
合金2と検出コイル4の間隔は、ボビン5の肉厚0.5m
m、およびボビン5と軸1とのクリアランス0.2mmの計0.
7mmであるため、その分、磁気回路がオープンとなり、
トルクによる透磁率変化を検出コイル4が十分に拾うこ
とができない。さらに、検出コイル4の両端は非磁性の
フェノール樹脂のボビン5であるため、そこから磁束が
漏洩するだけでなく、外乱磁界をも拾ってしまい、その
結果、出力感度が低下する。
【0008】なお、ボビン5の肉厚を薄くすれば磁気回
路を少しでもクローズにすることができるが、ボビンの
材質であるフェノール樹脂を現状以上に薄くすると精度
が悪くなる上、コストもかかるため、非常に困難であ
る。
路を少しでもクローズにすることができるが、ボビンの
材質であるフェノール樹脂を現状以上に薄くすると精度
が悪くなる上、コストもかかるため、非常に困難であ
る。
【0009】以上のことから、本発明は従来のトルクセ
ンサの構成では出力感度が低く、容易に感度を上げるこ
とができないという課題を解決することを目的とする。
ンサの構成では出力感度が低く、容易に感度を上げるこ
とができないという課題を解決することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決し目的を達成するため、ボビンを用いない検出コイル
として働く同心巻回コイルを用い、コイルと磁性合金の
ギャップを0.5mm以下とし、コイル両端および外周に磁
性を有するヨークとスペーサーを配する構成とするもの
である。
決し目的を達成するため、ボビンを用いない検出コイル
として働く同心巻回コイルを用い、コイルと磁性合金の
ギャップを0.5mm以下とし、コイル両端および外周に磁
性を有するヨークとスペーサーを配する構成とするもの
である。
【0011】
【作用】本発明によれば、ボビンが存在しないため、検
出コイルとして働く同心巻回コイルと非晶質磁性合金の
距離を近づけることができ、非晶質磁性合金および検出
コイル周辺の磁気回路が従来に比べ、大幅にクローズに
なる。さらに、検出コイルの両端および外周も磁性材料
で覆うため、漏洩磁束や外乱磁界の影響が少なくなる。
そのため、トルクによる透磁率変化を検出コイルが十分
に拾うことができ、トルクセンサの出力感度を十分上げ
ることができる。
出コイルとして働く同心巻回コイルと非晶質磁性合金の
距離を近づけることができ、非晶質磁性合金および検出
コイル周辺の磁気回路が従来に比べ、大幅にクローズに
なる。さらに、検出コイルの両端および外周も磁性材料
で覆うため、漏洩磁束や外乱磁界の影響が少なくなる。
そのため、トルクによる透磁率変化を検出コイルが十分
に拾うことができ、トルクセンサの出力感度を十分上げ
ることができる。
【0012】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について、図
1,図2および図3を参照しながら説明する。なお、実
施例における構成,動作において、従来例と同一部分に
は同一番号を付して詳細な説明を省略し、その特徴とな
る部分について説明する。
1,図2および図3を参照しながら説明する。なお、実
施例における構成,動作において、従来例と同一部分に
は同一番号を付して詳細な説明を省略し、その特徴とな
る部分について説明する。
【0013】図1は本発明の第1の実施例のトルクセン
サの一部断面図を示す。その特徴は、図1において検出
コイル4を融着性ポリウレタン銅線により形成した、ボ
ビンを持たない同心巻回コイルとしたこと、および従来
例の図6におけるボビン5を廃し、代わりに検出コイル
4の両端に鋼製のスペーサー8を設けたことである。こ
のスペーサー8は磁気特性(透磁率)が比較的よく安価
な低炭素鋼を用いた。同時に、従来例で使用していたヨ
ーク6の材質(SUS304、非磁性)もスペーサー8と同
じものとした。また、上記の各部品はシリコーン系の樹
脂9でモールドすることにより一体化した。
サの一部断面図を示す。その特徴は、図1において検出
コイル4を融着性ポリウレタン銅線により形成した、ボ
ビンを持たない同心巻回コイルとしたこと、および従来
例の図6におけるボビン5を廃し、代わりに検出コイル
4の両端に鋼製のスペーサー8を設けたことである。こ
のスペーサー8は磁気特性(透磁率)が比較的よく安価
な低炭素鋼を用いた。同時に、従来例で使用していたヨ
ーク6の材質(SUS304、非磁性)もスペーサー8と同
じものとした。また、上記の各部品はシリコーン系の樹
脂9でモールドすることにより一体化した。
【0014】ここで、検出コイル部分の作製方法につい
て以下に説明する。
て以下に説明する。
【0015】図1に示すような同心巻回の検出コイル部
分を、それぞれの構成部品ごとに接着剤により固定して
順次組み立てた場合、各部品の相対位置関係を均一に作
製することは難しく、作製後、コイル直径方向や軸方向
にズレが生じるおそれが十分にある。そのため、両検出
コイル4のインダクタンスに差が生じ、出力特性ばらつ
きの原因となる。さらに、余分な接着剤がコイル内壁に
付着すると、軸1が入らなくなる可能性がある。
分を、それぞれの構成部品ごとに接着剤により固定して
順次組み立てた場合、各部品の相対位置関係を均一に作
製することは難しく、作製後、コイル直径方向や軸方向
にズレが生じるおそれが十分にある。そのため、両検出
コイル4のインダクタンスに差が生じ、出力特性ばらつ
きの原因となる。さらに、余分な接着剤がコイル内壁に
付着すると、軸1が入らなくなる可能性がある。
【0016】そこで、本発明では各構成部品を組み立て
た後、部品間の隙間に樹脂を流し込んでモールドするこ
とによってコイル部分を作製した。すなわち、図2は第
1の実施例のトルクセンサのコイル部分の組立前の斜視
図であり、図2に示すように円筒状のコイル組立冶具10
を新たに作製した。コイル組立冶具10の細い部分の直径
は軸1より0.4mm大きくしてある。これにより、作製後
の検出コイル4に軸1が入らないことはない。また、本
実施例では材質としてフッ素樹脂を用いたが、モールド
する樹脂9に対して不活性な材料であればよい。あるい
はコイル作製冶具10の表面に、例えばフッ素樹脂スプレ
ーなどで不活性層を設けてもよい。
た後、部品間の隙間に樹脂を流し込んでモールドするこ
とによってコイル部分を作製した。すなわち、図2は第
1の実施例のトルクセンサのコイル部分の組立前の斜視
図であり、図2に示すように円筒状のコイル組立冶具10
を新たに作製した。コイル組立冶具10の細い部分の直径
は軸1より0.4mm大きくしてある。これにより、作製後
の検出コイル4に軸1が入らないことはない。また、本
実施例では材質としてフッ素樹脂を用いたが、モールド
する樹脂9に対して不活性な材料であればよい。あるい
はコイル作製冶具10の表面に、例えばフッ素樹脂スプレ
ーなどで不活性層を設けてもよい。
【0017】次に、予め融着させて形成したスペーサー
8,検出コイル4を、図2に示すようにコイル組立冶具
10に順次挿入する。さらにその上からヨーク6を挿入
し、コイル部分を組み立てる。このときの組立後の斜視
図を図3に示す。ここで、コイル組立冶具10,スペーサ
ー8およびヨーク6の隙間に低粘度の樹脂9を流し込
む。本実施例では粘度2P(室温)のシリコーンゴムを用
いたが、含浸性および各部品との付着性がよい樹脂であ
ればよい。
8,検出コイル4を、図2に示すようにコイル組立冶具
10に順次挿入する。さらにその上からヨーク6を挿入
し、コイル部分を組み立てる。このときの組立後の斜視
図を図3に示す。ここで、コイル組立冶具10,スペーサ
ー8およびヨーク6の隙間に低粘度の樹脂9を流し込
む。本実施例では粘度2P(室温)のシリコーンゴムを用
いたが、含浸性および各部品との付着性がよい樹脂であ
ればよい。
【0018】樹脂9の硬化後は、コイル組立冶具10から
コイル部分を分離すればよい。この際、コイル作製冶具
10はフッ素樹脂製で、その表面は樹脂9に対して不活性
であるので、接着されることなく容易に分離することが
できる。
コイル部分を分離すればよい。この際、コイル作製冶具
10はフッ素樹脂製で、その表面は樹脂9に対して不活性
であるので、接着されることなく容易に分離することが
できる。
【0019】以上のようにして作製したコイル部分は、
各部品の位置ズレや余分な接着剤の付着といった問題を
なくすことができた。
各部品の位置ズレや余分な接着剤の付着といった問題を
なくすことができた。
【0020】上記の構成のトルクセンサを評価したとこ
ろ、感度が従来に比べ約15%向上した。これは、従来用
いていたボビンの分の隙間をなくすことによって、従来
0.7mmあった隙間が0.2mmまで短くなり、その分、磁気回
路がクローズな状態になったこと、およびコイル両端と
外周に透磁率の比較的大きい低炭素鋼製のスペーサーお
よびヨークを用いたことにより、漏洩磁束および外乱磁
界の影響が大幅に減少したためである。
ろ、感度が従来に比べ約15%向上した。これは、従来用
いていたボビンの分の隙間をなくすことによって、従来
0.7mmあった隙間が0.2mmまで短くなり、その分、磁気回
路がクローズな状態になったこと、およびコイル両端と
外周に透磁率の比較的大きい低炭素鋼製のスペーサーお
よびヨークを用いたことにより、漏洩磁束および外乱磁
界の影響が大幅に減少したためである。
【0021】以上の構成,作製方法および動作によりセ
ンサ出力感度を向上することができた。
ンサ出力感度を向上することができた。
【0022】(実施例2)図4は本発明の第2の実施例の
トルクセンサの一部断面図を示し、その構成,動作にお
いて、実施例1および従来例と同一部分には同一番号を
付して詳細な説明を省略し、その特徴となる部分につい
て説明する。
トルクセンサの一部断面図を示し、その構成,動作にお
いて、実施例1および従来例と同一部分には同一番号を
付して詳細な説明を省略し、その特徴となる部分につい
て説明する。
【0023】図4においてヨーク6の内壁に高透磁率磁
性層11を設けたことである。本実施例では、高透磁率磁
性層11としてCo−Fe−Ni−B−Si系非晶質磁性合金
薄帯(厚み0.03mm)を用いた。
性層11を設けたことである。本実施例では、高透磁率磁
性層11としてCo−Fe−Ni−B−Si系非晶質磁性合金
薄帯(厚み0.03mm)を用いた。
【0024】このような薄帯を用いたコイル部分を作製
する際にも、実施例1とまったく同様の作製方法が可能
である。すなわち、薄帯の厚みは0.03mmであるため、図
2に示すようなコイル組立時において、予めヨーク6の
内壁に沿って薄帯を丸めて挿入しておき、実施例1で説
明した方法で組み立てればよい。その後、図3に示すよ
うに樹脂9を流し込むと、薄帯も同時に接着できるた
め、作製工程をほとんど変更することなく作製できる。
する際にも、実施例1とまったく同様の作製方法が可能
である。すなわち、薄帯の厚みは0.03mmであるため、図
2に示すようなコイル組立時において、予めヨーク6の
内壁に沿って薄帯を丸めて挿入しておき、実施例1で説
明した方法で組み立てればよい。その後、図3に示すよ
うに樹脂9を流し込むと、薄帯も同時に接着できるた
め、作製工程をほとんど変更することなく作製できる。
【0025】このような構成のトルクセンサを実際に作
製したところ、実施例1に比べ、さらに約10%感度が向
上した。これは実施例1で述べた構成に比べ、さらにヨ
ーク6の透磁率が高くなり、磁気抵抗が減少したためで
ある。なお、磁気抵抗を下げる目的であれば、ヨーク6
やスペーサー8の材料に高透磁率のものを用いてもよい
が、一般に高透磁率磁性材料は価格が高いため、本実施
例ではセンサ1個あたりの単価が非常に安い非晶質磁性
合金薄帯を用いた。
製したところ、実施例1に比べ、さらに約10%感度が向
上した。これは実施例1で述べた構成に比べ、さらにヨ
ーク6の透磁率が高くなり、磁気抵抗が減少したためで
ある。なお、磁気抵抗を下げる目的であれば、ヨーク6
やスペーサー8の材料に高透磁率のものを用いてもよい
が、一般に高透磁率磁性材料は価格が高いため、本実施
例ではセンサ1個あたりの単価が非常に安い非晶質磁性
合金薄帯を用いた。
【0026】また、本実施例では、高透磁率磁性層11と
して非晶質磁性合金薄帯を用いたが、これは他の高透磁
率薄帯でもよく、また、薄帯に限らずメッキやスパッタ
などにより、予めヨーク6内壁に高透磁率磁性層11を形
成しておいてもよい。
して非晶質磁性合金薄帯を用いたが、これは他の高透磁
率薄帯でもよく、また、薄帯に限らずメッキやスパッタ
などにより、予めヨーク6内壁に高透磁率磁性層11を形
成しておいてもよい。
【0027】以上の構成,動作によりセンサ出力感度を
さらに向上することができた。
さらに向上することができた。
【0028】(実施例3)図5は本発明の第3の実施例の
トルクセンサの一部断面図を示し、その構成,動作にお
いて、実施例1,2および従来例と同一部分には同一番
号を付して詳細な説明を省略し、その特徴となる部分に
ついて説明する。
トルクセンサの一部断面図を示し、その構成,動作にお
いて、実施例1,2および従来例と同一部分には同一番
号を付して詳細な説明を省略し、その特徴となる部分に
ついて説明する。
【0029】本実施例の特徴は図5に示すように検出コ
イル4を非晶質磁性合金2の表面に直接巻回したことで
ある。
イル4を非晶質磁性合金2の表面に直接巻回したことで
ある。
【0030】以下にこのようなトルクセンサの作製方法
を述べる。
を述べる。
【0031】非晶質磁性合金2を固着した軸1にスペー
サー8を挿入し、図5に示すように所定の位置に固定す
る。次に軸1を巻き線機に取り付け、軸1を回転させな
がらスペーサー8の間にポリウレタン銅線を巻回する。
その後、内壁に高透磁率磁性層11を有するヨーク6を軸
1に挿入し、検出コイル4,スペーサー8,ヨーク6の
隙間に樹脂9を流し込んで全体を固定する。
サー8を挿入し、図5に示すように所定の位置に固定す
る。次に軸1を巻き線機に取り付け、軸1を回転させな
がらスペーサー8の間にポリウレタン銅線を巻回する。
その後、内壁に高透磁率磁性層11を有するヨーク6を軸
1に挿入し、検出コイル4,スペーサー8,ヨーク6の
隙間に樹脂9を流し込んで全体を固定する。
【0032】このような構成のトルクセンサを実際に作
製したところ、実施例2に比べ、さらに約10%感度が向
上した。これは、検出コイル4を非晶質磁性合金2上に
直接巻回したことにより両者のギャップがなくなり、磁
気回路が最もクローズな状態になったためである。
製したところ、実施例2に比べ、さらに約10%感度が向
上した。これは、検出コイル4を非晶質磁性合金2上に
直接巻回したことにより両者のギャップがなくなり、磁
気回路が最もクローズな状態になったためである。
【0033】なお、このような構成のトルクセンサは、
軸1に対して直接コイル部分が固定されるため、回転軸
には適用できないが、静止軸のトルク検出には非常に有
効である。
軸1に対して直接コイル部分が固定されるため、回転軸
には適用できないが、静止軸のトルク検出には非常に有
効である。
【0034】以上の構成,動作によりセンサ出力感度を
さらに向上することができた。
さらに向上することができた。
【0035】なお、以上の各実施例の説明ではトルクセ
ンサを例にとって説明したが、同じような構成を持つ他
の力学量センサにおいても同等の効果が得られるのはも
ちろんである。
ンサを例にとって説明したが、同じような構成を持つ他
の力学量センサにおいても同等の効果が得られるのはも
ちろんである。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
トルクセンサのコイル部分を磁性合金とのギャップが0.
5mm以下になるように同心巻回し、さらにコイル両端と
外周に磁性を有するスペーサーとヨークを配する構成と
することにより、トルクセンサ出力感度を上げることが
できる。
トルクセンサのコイル部分を磁性合金とのギャップが0.
5mm以下になるように同心巻回し、さらにコイル両端と
外周に磁性を有するスペーサーとヨークを配する構成と
することにより、トルクセンサ出力感度を上げることが
できる。
【図1】本発明の第1の実施例のトルクセンサの一部断
面図である。
面図である。
【図2】図1のトルクセンサのコイル部分の組立前の斜
視図である。
視図である。
【図3】図1のトルクセンサのコイル部分の組立後の斜
視図である。
視図である。
【図4】本発明の第2の実施例のトルクセンサの一部断
面図である。
面図である。
【図5】本発明の第3の実施例のトルクセンサの一部断
面図である。
面図である。
【図6】従来例のトルクセンサの一部断面図である。
1…軸、 2…非晶質磁性合金、 3…スリット、 4
…検出コイル、 5…ボビン、 6…ヨーク、 7…検
出回路、 8…スペーサー、 9…樹脂、 10…コイル
組立冶具、 11…高透磁率磁性層。
…検出コイル、 5…ボビン、 6…ヨーク、 7…検
出回路、 8…スペーサー、 9…樹脂、 10…コイル
組立冶具、 11…高透磁率磁性層。
Claims (7)
- 【請求項1】 軸の少なくとも一部が磁歪を有する磁性
合金からなる応力磁気変換手段と、前記応力磁気変換手
段の磁気特性を検出する手段を有し、前記軸に加わるト
ルクに伴う前記応力磁気変換手段の磁気特性の変化を前
記磁気特性検出手段により検出するトルクセンサにおい
て、前記磁気特性検出手段が前記磁性合金とギャップ0.
5mm以下の同心巻回コイルであることを特徴とするトル
クセンサ。 - 【請求項2】 前記同心巻回コイルの両端に磁性を有す
るスペーサーを配することを特徴とする請求項1記載の
トルクセンサ。 - 【請求項3】 前記同心巻回コイルの外周に磁性を有す
るヨークを配することを特徴とする請求項1記載のトル
クセンサ。 - 【請求項4】 前記ヨーク内壁に高透磁率磁性層を設け
ることを特徴とする請求項3記載のトルクセンサ。 - 【請求項5】 前記高透磁率磁性層として非晶質磁性合
金薄帯を用いることを特徴とする請求項4記載のトルク
センサ。 - 【請求項6】 前記同心巻回コイル,スペーサー,ヨー
クを樹脂で一体化することを特徴とする請求項1,2ま
たは3記載のトルクセンサ。 - 【請求項7】 前記同心巻回コイル,スペーサー,ヨー
クを、不活性表面層を有する冶具により組み立てること
を特徴とするトルクセンサの作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5231806A JPH0783769A (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | トルクセンサとその作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5231806A JPH0783769A (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | トルクセンサとその作製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0783769A true JPH0783769A (ja) | 1995-03-31 |
Family
ID=16929314
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5231806A Pending JPH0783769A (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | トルクセンサとその作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0783769A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006329685A (ja) * | 2005-05-24 | 2006-12-07 | Hitachi Ltd | トルクセンサ |
JP2007292727A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-11-08 | Honda Motor Co Ltd | トルクセンサおよびトルクセンサの製造方法 |
US7343825B2 (en) | 2004-01-26 | 2008-03-18 | Hitachi Cable, Ltd. | Torque sensor |
DE112007003215T5 (de) | 2007-01-02 | 2009-11-26 | Azuma Systems Co., Ltd. | Magnetostriktiver Drehmomentsensor und Drehmomentermittlungsverfahren |
JP2013113713A (ja) * | 2011-11-29 | 2013-06-10 | Honda Motor Co Ltd | 磁歪式トルクセンサ、この磁歪式トルクセンサを搭載した電動アシスト自転車及び電動パワーステアリング装置 |
KR102125934B1 (ko) * | 2020-03-18 | 2020-06-23 | (주) 소윤컴퍼니 | 마스크 제조 장치 |
CN116005083A (zh) * | 2023-03-23 | 2023-04-25 | 松诺盟科技有限公司 | 一种用于扭矩轴的非晶材料、扭矩轴及扭矩传感器 |
-
1993
- 1993-09-17 JP JP5231806A patent/JPH0783769A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7343825B2 (en) | 2004-01-26 | 2008-03-18 | Hitachi Cable, Ltd. | Torque sensor |
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US8225483B2 (en) | 2006-03-28 | 2012-07-24 | Honda Motor Co., Ltd. | Method of manufacturing a torque sensor |
DE112007003215T5 (de) | 2007-01-02 | 2009-11-26 | Azuma Systems Co., Ltd. | Magnetostriktiver Drehmomentsensor und Drehmomentermittlungsverfahren |
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JP2013113713A (ja) * | 2011-11-29 | 2013-06-10 | Honda Motor Co Ltd | 磁歪式トルクセンサ、この磁歪式トルクセンサを搭載した電動アシスト自転車及び電動パワーステアリング装置 |
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