JPH0782038B2 - Pwmインバータの電流検出方法 - Google Patents

Pwmインバータの電流検出方法

Info

Publication number
JPH0782038B2
JPH0782038B2 JP1127800A JP12780089A JPH0782038B2 JP H0782038 B2 JPH0782038 B2 JP H0782038B2 JP 1127800 A JP1127800 A JP 1127800A JP 12780089 A JP12780089 A JP 12780089A JP H0782038 B2 JPH0782038 B2 JP H0782038B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
current
time
pwm inverter
pwm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1127800A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02307070A (ja
Inventor
鉄明 長野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP1127800A priority Critical patent/JPH0782038B2/ja
Publication of JPH02307070A publication Critical patent/JPH02307070A/ja
Publication of JPH0782038B2 publication Critical patent/JPH0782038B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は直流電圧をスイッチングして出力電圧を所望値
に制御するPWMインバータの出力電流を検出する方法、
特にその出力電流の脈動成分の影響を除去し基本波成分
を高精度に検出するPWMインバータの電流検出方法に関
するものである。
[従来の技術] 従来、パルス幅変調(以下PWMと略記する)インバータ
の出力電流を検出する方法として、例えば特開昭58−19
8165号公報に示されているように、三角波の搬送波信号
が最大振幅値に達した時点でPWMインバータの電流を検
出を行なう方法があった。
第3図は、前記特開昭58−198165号公報に示された方法
を示す従来のPWMインバータのブロック図である。
第3図において、(1)は矩形状のタイミング信号ITを
出力するタイミング信号発生回路、(2)はタイミング
信号ITを1/2に分周してデューティ50%の方形波信号REC
を出力する分周回路、(3)は方形波信号RECと同じ周
波数で正負の最大振幅点が方形波信号RECの立ち下がり
と立ち上がりに一致する三角波の搬送波信号CRYを発生
する搬送波信号発生回路、(4)は交流電圧指令信号Vu
,Vv,Vwを発生する交流電圧指令信号発生回路、
(5a)〜(5c)はVu,Vv,Vwと搬送波信号CRYを比
較してPWM信号Mup,Mvp,Mwpを発生するPWM変調器、(6
a)〜(6c)はPWM信号Mup,Mvp,Mwpの反転信号Mun,Mvn,M
wnを出力するインバータ、(7a)〜(7f)は各相の上側
アームのトランジスタと下側アームのトランジスタがス
イッチング時に同時にオンしないようにPWM信号Mup〜Mw
nのそれぞれの立ち上がり時点を上下アーム短絡防止時
間Tdだけ遅延させたゲート信号Gup,Gvp,Gwp,Gun,Gvn,Gw
nを出力するオンディレイ回路、(8a)〜(8f)はGup〜
Gwnがそれぞれハイの時にオンされるトランジスタ、(9
a)〜(9f)はトランジスタ(8a)〜(8f)のコレクタ
〜エミッタ間に並列に接続されたダイオード、(10)は
トランジスタ(8a),(8c),(8e)のコレクタと、ト
ランジスタ(8b),(8d),(8f)のエミッタ間に接続
された直流電圧源、(11)はトランジスタ(8a)〜(8
f)とダイオード(9a)〜(9f)および直流電圧源(1
0)から構成されるPWMインバータ、(12)はトランジス
タ(8a)と(8b),(8c)と(8d),(8e)と(8f)の
接続点に接続された3相の交流電動機、(13a),(13
b),(13c)は3相交流電動機(12)の電流iu,iv,iwを
検出する電流検出器、(14a),(14b),(14c)は電
流検出器(13a)〜(13c)の出力信号をサンプルホール
ドするサンプルホールド回路(以下、S/H回路と略記す
る)である。
第4図は第3図の動作を説明するための波形図である。
第3図の動作について説明する。
タイミング信号発生器(1)は、第4図の波形(a)に
示されるような一定周波数の矩形波状のタイミング信号
ITを発生し、分周回路(2)及びS/H回路(14a)〜(14
c)のそれぞれに供給する。分周回路(2)は入力する
タイミング信号ITを1/2に分周し、第4図の波形(b)
に示されるような方形波信号RECを出力し、搬送波信号
発生回路(3)に供給する。搬送波信号発生回路(3)
は、入力する方形波信号RECと同一周波数の三角波で、
第4図の波形(c)に示されるように、その三角波の正
負の最大振幅点が方形波信号RECの立ち下がりと立ち上
がりにそれぞれ一致する三角波の搬送波信号CRYを発生
し、RWM変調器(5a)〜(5c)の一方の入力にそれぞれ
供給する。また交流電圧指令信号発生回路(4)から出
力される交流電圧指令信号Vu,Vv,Vwは、PWM変調
器(5a)〜(5c)の他方の入力に供給される。各PWM変
調器(5a)〜(5c)は、それぞれの一方の入力に供給さ
れる前記交流電圧指令信号Vu,Vv,Vwの1つと、そ
れぞれの他方の入力に供給される前記三角波の搬送波信
号CRYとを比較して、PWM信号Mup(この信号Mupは第4図
の波形(d)に示される。),Mvp,Mwpをそれぞれ発生
し、直接オンディレイ回路(7a),(7c),(7e)の入
力に供給するとともに、インバータ(6a),(6b),
(6c)を介して反転されてPWM信号Mup,Mvp,Mwpの反転信
号Mun(この信号Munは第4図の波形(e)に示され
る。),Mvn,Mwnをオンディレイ回路(7b),(7d),
(7f)の入力に供給する。オンディレイ回路(7a)〜
(7f)はトランジスタ(8a)と(8b),(8c)と(8
d),(8e)と(8f)の上下アームのトランジスタが同
時にオンして短絡しないようにPWM信号Mup〜Mwnの各信
号の立ち上がりだけを上下アーム短絡防止時間Tdだけ遅
延させたゲート信号Gup(この信号Gupは第4図の波形
(f)に示される。),Gun(この信号Gunは第4図の波
形(g)に示される。),Gvp,Gvn,Gwp,Gwnをそれぞれ出
力する。このオンディレイ回路(7a)〜(7f)から出力
されるゲート信号Gup〜Gwnは相補的な3相信号であり、
トランジスタ(8a)〜(8f)を遂次オン・オフして3相
交流電動機(12)に電流iu,iv,iwを供給する。S/H回路
(14a)〜(14c)はこの電流iu,iv,iwを、タイミング信
号発生回路(1)から供給されるタイミング信号により
サンプルホールドし、それぞれ検出電流Iu,Iv,Iwを出力
する。
次に、第4図の動作波形をU相について説明する。
第4図において、波形(j),(l)は電流iuがそれぞ
れ正および負の場合の相電VuNを示す。波形(k),
(m)は電流iuがそれぞれ正および負の場合の電流iuを
実線で示し、その基本波成分を破線で示したものであ
る。また波形(h),(i)は第3図のトランジスタ
(8a),(8b)のオン・オフ状態を仮想的に表す信号Qu
p,Qunの波形である。Qup,Qunがハイのときトランジスタ
(8a),(8b)はオン、Qup,Qunがローのときトランジ
スタ(8a),(8b)はオフであることを示す。
第3図において、交流電圧指令信号VuはPWM変調器(5
a)によって搬送波信号CRYと比較されPWM信号Mupにな
る。PWM信号Mupとインバータ(6a)でMupを反転した信
号Munは、オンディレイ回路(7a),(7b)に入力さ
れ、それぞれ立ち上がりが上下アーム短絡防止時間Tdだ
け遅れたゲート信号Gup,Gunとなる。第4図の波形
(f),(g)にこのゲート信号Gup,Gunがそれぞれ示
されている。
トランジスタ(8a),(8b)はゲート信号Gup,Gunによ
ってそれぞれスイッチングされるが、トランジスタ(8
a),(8b)の実際のオン,オフ状態を表す信号Qup,Qun
はゲート信号Gup,Gunに対して、トランジスタ(8a),
(8b)のオン遅れ時間Ton、オフ遅れ時間Toffの存在に
よって立ち上がりがTonだけ遅れ、立ち下がりがToffだ
け遅れる。第4図の波形(h),(i)にこの信号Qup,
Qunがそれぞれ示されている。
さて、電流iuが正の場合、第4図に示されるタイミング
のT1,T3,T5期間のように第3図のトランジスタ(8a),
(8b)がそれぞれオン,オフ状態(信号Qup,Qunがそれ
ぞれハイ,ロー)ならば、U相の電位は直流電圧源(1
0)の正側に導通されトランジスタ(8a)を介して電流i
uはその絶対値が増加するように流れる。また、T2,T4
間のようにトランジスタ(8a)がオフ、トランジスタ
(8b)がオフまたはオン(信号Qupがロー、Qupがローま
たはハイ)ならば、3相交流電動機(12)の1次巻線の
インダクタンス分による誘導作用により電流iuはダイオ
ード(9b)を介してその絶対値が減少するように流れ、
U相の電位は直流電圧源(10)の負側に導通される。
次に、電流iuが負の場合、第4図に示されるタイミング
のT7,T9期間のように第3図のトランジスタ(8a),(8
b)がそれぞれオフ,オン状態(信号Qup,Qunがそれぞれ
ロー,ハイ)ならば、U相の電位は直流電圧源(10)の
負側に導通されトランジスタ(8b)を介して電流iuはそ
の絶対値が増加するように流れる。また、T6,T8,T10
間のようにトランジスタ(8a)がオンまたはオフ、トラ
ンジスタ(8b)がオフ(信号Qupがハイまたはロー、Qun
がロー)ならば、3相交流電動機(12)の1次巻線のイ
ンダクタンス分による誘導作用により電流iuはダイオー
ド(9a)を介してその絶対値が減少するように流れ、U
相の電位は直流電圧源(10)の正側に導通される。
このとき、電流iuは、第4図の波形(k)あるいは
(m)の実線に示すような脈動成分を含んだ波形とな
る。
電流iuの検出は、第4図の波形(c)に示される三角波
の搬送波信号CRYの最大振幅点P1〜P3に達した時点C1〜C
6の電流値がS/H回路(14a)にホールドされて電流iuの
検出値Iuとなる。このとき電流検出時点C1〜C6は電流iu
の変曲点B1〜B8のそれぞれの中点に相当していないため
脈動成分の影響を受け、第4図の波形(k)あるいは
(m)の破線に示す基本波成分を検出していないことが
わかる。
以上の動作は他のV相,W相についても同様であるので説
明を省略する。
また上記の問題を生じる原因は、上下アーム短絡防止時
間Td並びにトランジスタのオン遅れ時間とオフ遅れ時間
の存在を考慮に入れていないためである。
[発明が解決しようとする課題] 従来のPWMインバータの電流検出方法は、以上のように
構成されているので、第4図の波形(k)および(m)
に示したように電流の検出時点がPWMインバータの電流
の変曲点の中点に一致しないため、その検出値は脈動成
分の影響を受け、PWMインバータの電流の基本波成分の
みを検出することができないという問題があった。
また、電流制御系を構成した場合、高精度な電流制御が
実現できないという問題もあった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされ
たもので、脈動成分の影響を受けずにPWMインバータの
出力電流の基本波成分の検出値が得られるPWMインバー
タの電流検出方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明に係るPWMインバータの電流検出方法は、変調
信号である出力電圧指令信号と三角波の搬送波信号とを
比較して得られるパルス幅変調信号によってスイッチン
グ制御されるPWMインバータの出力電流の検出タイミン
グを、前記搬送波信号が最大振幅値に達した時点から、
前記PWMインバータを構成するスイッチング素子のオン
遅れ時間とオフ遅れ時間および上下アーム短絡防止時間
との合計時間の2分の1だけ遅れた時点近傍とするよう
にしたものである。
[作用] この発明においては、変調信号である出力電圧指令信号
と三角波の搬送波信号とを比較して得られるパルス幅変
調信号によってスイッチング制御されるPWMインバータ
の出力電流の検出時点を、前記三角波の搬送波信号が最
大振幅に達した時点から、前記PWMインバータのスイッ
チング回路素子であるトランジスタのオン遅れ時間Ton
とオフ遅れ時間Toff及び上下アーム短絡防止時間Tdの合
計時間の1/2の時間だけ遅れた時点近傍に設定すること
により、前記PWMインバータの出力電流に含まれる脈動
成分の変曲点間のほぼ中点の電流値が検出され、PWMイ
ンバータの出力電流のほぼ基本波成分を検出する。
[実施例] 第1図はこの発明に係るPWMインバータ装置の一実施例
を示すブロック図であり、(1)〜(3),(5a)〜
(14c)は上記従来装置と全く同一のものである。
第1図において、(15)はタイミング信号ITを(1)式
(後述)で設定された時間Tcdだけ遅延させタイミング
信号ITdを出力するディレイ回路、(16)は制御処理演
算を行なうマイクロコンピュータ(以下、マイコンと略
記)、(17)はマイコン(16)に速度指令信号Nrを与
える速度指令信号発生回路、(18a),(18b),(18
c)はマイコン(16)からのデータに基づいて交流電圧
指令信号Vu,Vv,Vwを発生するD/A変換器、(19)
はA/D変換器、(20)はA/D変換すべきS/H回路(14a)〜
(14c)の出力信号Iu,Iv,Iwを選択するマルチプレク
サ、(21)は3相交流電動機(12)に直結されたパルス
エンコーダ、(22)はパルスエンコーダ(21)の出力パ
ルス信号を計数するカウンタ回路である。
第2図は第1図の動作を説明するための波形図である。
第1図の動作について説明する。
まず本発明に係わるPWMインバータの電流検出方法は、
三角波の搬送波信号が最大振幅値に達した時点からPWM
インバータを構成するトランジスタのオン遅れ時間Ton
とオフ遅れ時間Toff、及びゲート信号に含まれる上下ア
ーム短絡防止時間Tdの合計時間の1/2の時間すなわち次
の(1)式で示される時間Tcdだけ遅れた時点近傍でPWM
インバータの出力電流を検出するようにしたものであ
る。
Tcd=(Ton+Toff+Td)/2 …(1) 従って、ディレイ回路(15)はタイミング信号発生回路
(1)から発生されるタイミング信号ITを上記(1)式
で設定された遅延時間Tcdだけ遅延させたタイミング信
号ITdを発生し、マイコン(16)及びS/H回路(14a)〜
(14c)のそれぞれに供給する。第2図の波形(a),
(b)にこのタイミング信号IT,ITdがそれぞれ示されて
いる。
タイミング信号発生器(1)は、第1図の波形(a)に
示されるような一定周波数の矩形波状のタイミング信号
ITを発生し、分周回路(2)及びディレイ回路(15)に
それぞれ供給する。分周回路(2)は入力するタイミン
グ信号ITを1/2に分周し、方形波信号RECを出力し、搬送
波信号発生回路(3)に供給する。搬送波信号発生回路
(3)は、入力する方形波信号RECと同一周波数の三角
波で、第1図の波形(c)に示されるように、その三角
波の正負の最大振幅点が方形波信号RECの立ち下がりと
立ち上がりにそれぞれ一致する三角波の搬送波信号CRY
を発生し、PWM変調器(5a)〜(5c)の一方の入力にそ
れぞれ供給する。
また、3相交流電動機(12)の回転数に比例したパルス
信号が、パルスエンコーダ(21)から発生され、カウン
タ回路(22)に入力される。カウンタ回路(22)は入力
パルス信号を計数する。
マイコン(16)はカウンタ回路(22)の計数値を一定時
間毎に読み込んで3相交流電動機(12)の速度Nrを演算
し、速度指令信号発生回路(17)から読み込んだ速度指
令値Nrと速度Nrとを比較して、3相交流電動機(12)
の速度Nrが速度指令値Nrに追従するように速度制御処
理を実行し、3相交流電動機(12)に供給すべき電流指
令値Iu,Iv,Iwを演算する。
タイミング信号ITdがハイからローに立ち下がると、S/H
回路(14a)〜(14c)はサンプルモードからホールドモ
ードに移行するとともに、マイコン(16)に電流制御演
算を開始させるための割り込みを発生させる。割り込み
が発生するとマイコン(16)はS/H回路(14a)〜(14
c)にホールドされた電流検出器(13a)〜(13c)の出
力信号のうちA/D変換器(19)に入力すべきU相に対応
するアドレス信号ADRをマルチレクサ(20)に出力する
とともに、A/D変換器(19)に変換開始信号CSTを出力す
る。A/D変換器(19)から終了信号EOCが出力されると、
マイコン(16)はA/D変換器(19)から電流の検出値Iu
を読み込む。V相、W相についても同様の処理を順次行
い電流検出値Iv,Iwを読み込む。
次に、マイコン(16)は電流指令値Iu,Iv,Iwに電
流検出値Iu,Iv,Iwが追従するように電流制御処理を実行
し、3相交流電動機(12)に印加すべき交流電圧指令Vu
,Vv,VwをD/A変換器(18a)〜(18c)を介して出
力し、PWM変調器(5a)〜(5c)の他方の入力にそれぞ
れ供給する。各PWM変調器(5a)〜(5c)は、それぞれ
の一方の入力に供給される前記交流電圧指令信号Vu,V
v,Vwの1つと、それぞれの他方の入力に供給される
前記三角波の搬送波信号CRYとを比較して、PWM信号Mup
(この信号Mupは第2図の波形(d)に示される。),Mv
p,Mwpをそれぞれ発生し、直接オンディレイ回路(7
a),(7c),(7e)の入力に供給するとともに、イン
バータ(6a),(6b),(6c)を介して反転されてPWM
信号Mup,Mvp,Mwpの反転信号Mun(この信号Munは第2図
の波形(e)に示される。),Mvn,Mwnをオンディレイ回
路(7b),(7d),(7f)の入力に供給する。オンディ
レイ回路(7a)〜(7f)はトランジスタ(8a)と(8
b),(8c)と(8d),(8e)と(8f)の上下アームの
トランジスタが同時にオンして短絡しないようにPWM信
号Mup〜Mwnの各信号の立ち上がりだけを上下アーム短絡
防止時間Tdだけ遅延させたゲート信号Gup(この信号Gup
は第2図の波形(f)に示される。),Gun(この信号Gu
nは第2図の波形(g)に示される。),Gvp,Gvn,Gwp,Gw
nをそれぞれ出力する。このオンディレイ回路(7a)〜
(7f)から出力されるゲート信号Gup〜Gwnは相補的な3
相信号であり、トランジスタ(8a)〜(8f)を遂次オン
・オフして3相交流電動機(12)に電流iu,iv,iwを供給
し、速度Nrが速度指令値Nrに追従するように速度制御
が行なわれる。
次に、第2図の動作波形をU相について説明する。
第2図において、波形(j),(l)は電流iuがそれぞ
れ正および負の場合のU相電圧VuNを示す。波形
(k),(m)は電流iuがそれぞれ正および負の場合の
電流iuを実線で示し、その基本波成分を破線で示したも
のである。また波形(h),(i)は第1図のトランジ
スタ(8a),(8b)のオン・オフ状態を仮想的に表す信
号Qup,Qunの波形である。Qup,Qunがハイのときトランジ
スタ(8a),(8b)はオン、Qup,Qunがローのときトラ
ンジスタ(8a),(8b)はオフであることを示す。
第1図において、交流電圧指令信号VuはPWM変調器(5
a)によって搬送波信号CRYと比較されPWM信号Mupにな
る。PWM信号Mupとインバータ(6a)でMupを反転した信
号Munは、オンディレイ回路(7a),(7b)に入力さ
れ、それぞれ立ち上がりが上下アーム短絡防止時間Tdだ
け遅れたゲート信号Gup,Gunとなる。第2図の波形
(f),(g)にこのゲート信号Gup,Gunがそれぞれ示
されている。
トランジスタ(8a),(8b)はゲート信号Gup,Gunによ
ってそれぞれスイッチングされるが、トランジスタ(8
a),(8b)の実際のオン,オフ状態を表す信号Qup,Qun
はゲート信号Gup,Gunに対して、トランジスタ(8a),
(8b)のオン遅れ時間Ton、オフ遅れ時間Toffの存在に
よって立ち上がりがTonだけ遅れ、立ち下がりがToffだ
け遅れる。第2図の波形(h),(i)にこの信号Qup,
Qunがそれぞれ示されている。
さて、電流iuが正の場合、第2図に示されるタイミング
のT11,T13,T15期間のように第1図のトランジスタ(8
a),(8b)がそれぞれ、オン,オフ状態(信号Qup,Qun
がそれぞれハイ,ロー)ならば、U相の電位は直流電圧
源(10)の正側に導通されトランジスタ(8a)を介して
電流iuはその絶対値が増加するように流れる。また、T
12,T14期間のようにトランジスタ(8a)がオフ、トラン
ジスタ(8b)がオフまたはオン(信号Qupがロー、Qunが
ローまたはハイ)ならば3相交流電動機(12)の1次巻
線のインダクタンス分による誘導作用により電流iuはダ
イオート(9b)を介してその絶対値が減少するように流
れ、U相の電位は直流電圧源(10)の負側に導通され
る。
次に、電流iuが負の場合、第2図に示されるタイミング
のT17,T19期間のように第1図のトランジスタ(8a),
(8b)がそれぞれオフ,オン状態(信号Qup,Qunがそれ
ぞれロー,ハイ)ならば、U相の電位は直流電圧源(1
0)の負側に導通されトランジスタ(8b)を介して電流i
uはその絶対値が増加するように流れる。また、T16,
T18,T20期間のようにトランジスタ(8a)がオンまたは
オフ、トランジスタ(8b)がオフ(信号Qupがハイまた
はロー、Qunがロー)ならば、3相交流電動機(12)の
1次巻線のインダクタンス分による誘導作用により電流
iuはダイオード(9a)を介してその絶対値が減少するよ
うに流れ、U相の電位は直流電圧源(10)の正側に導通
される。
このとき、電流iuは、第2図の波形(k)あるいは
(m)のような脈動成分を含んだ波形となる。
電流iuの検出は、第2図の波形(c)に示される三角波
の搬送波信号CRYの最大振幅点P4〜P6の時刻tp4〜tp6
ら、それぞれ(1)式で設定された遅れ時間Tcdだけ遅
れた時点C7〜C12の電流iuの値がS/H回路(14a)にホー
ルドされることにより行なわれる。
さて、第2図において、波形(c)に示される三角波の
搬送波信号CRYの周波数は交流電圧指令信号Vuの周波
数よりも十分高いので、交流電圧指令信号Vuの傾きβ
は、搬送波信号CRYの傾きαに比べて十分小さい。した
がって、搬送波信号CRYと交流電圧指令信号Vuの交差
点A1〜A2と搬送波信号CRYの最大振幅点P4によって形成
される三角形A1,A2,P4は、線分A1,A2を底辺とする二等
辺三角形とみなすことができる。そのため、搬送波信号
CRYの最大振幅点P4の時刻tp4は搬送波信号CRYと交流電
圧指令信号Vuの交差点A1,A2の時刻tA1とtA2のほぼ中
点に相当することがわかる。したがって次の(2)式が
成り立つ。
tp4≒(tA1+tA2)/2 …(2) 次に、波形(k)に示される電流iuの変曲点B9,B10間の
中点M7の時刻tM7は次の(3)〜(5)式で表される。
tM7=(tB9+tB10)/2 …(3) ここで tB9=tA1+Toff …(4) tB10=tA2+Ton+Td …(5) であるので、(3)式に(4),(5)式を代入し整理
すると次の(6)式となる。
tM7=(tA1+tA2)/2 +(Ton+Toff+Td)/2 …(6) ここで、(6)式に(2),(1)式を代入すると次の
(7)式となる。
tM7≒tP4+Tcd …(7) すなわち、電流iuの変曲点B9,B10間の中点M7は、搬送波
信号CRYの最大振幅点P4の時刻tP4よりほぼTcdだけ遅れ
た時点であることがわかる。
ところで、電流検出点C7の時刻tC7は、搬送波信号CRYの
最大振幅点P4の時刻tP4より(1)式で設定された時間T
cdだけ遅れた時刻、すなわち tC7=tP4+Tcd …(8) である。
したがって、(7),(8)式より、電流検出点C7の時
刻tC7は、電流iuの変曲点B9,B10間の中点M7の時刻tM7
ほぼ一致することがわかる。
その他の電流検出点C8〜C12についてもそれぞれC7と同
様にして、電流iuの変曲点間の中点M8〜M12にほぼ一致
する。
よって、搬送波信号CRYの振幅が最大値に達した時点よ
り、式(1)で設定された時間Tcdだけ遅れた時点近傍
で検出したPWMインバータの電流値は、脈動成分の影響
を受けずに基本波成分を検出していることになる。
[発明の効果] 以上のように本発明によれば搬送波信号の最大振幅時点
から、トランジスタのオン遅れ時間とオフ遅れ時間およ
び上下アーム短絡防止時間の合計時間の2分の1だけ遅
れた時点近傍で電流を検出するようにしたので、脈動成
分の影響がなくPWMインバータの出力電流の基本波成分
を表す電流検出を得ることができる。
このような電流検出方法により交流電動機に流れる電流
を検出し電流制御を行なうことによって、高精度な電流
制御が実現できる。従ってPWMインバータの制御性能向
上の効果が得られている。
また、搬送波の最大振幅時点から一定時間後毎に離散的
な処理を前提としており、マイコンを用いたディジタル
制御装置に用いると好適である。従って本発明の適用可
能な装置が増大する効果が得られている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るPWMインバータの一実施例を示す
ブロック図、第2図は第1図の動作を説明するための波
形図、第3図は従来のPWMインバータのブロック図、第
4図は第3図の動作を説明するための波形図である。 図において、(1)はタイミング信号発生回路、(2)
は分周回路、(3)は搬送波信号発生回路、(4)は交
流電圧指令信号発生回路、(5a)〜(5c)はPWM変調回
路、(6a)〜(6c)はインバータ、(7a)〜(7c)はオ
ンディレイ回路、(8a)〜(8f)はトランジスタ、(9
a)〜(9f)はダイオード、(10)は直流電圧源、(1
1)はPWMインバータ、(12)は3相交流電動機、(13
a)〜(13c)は電流検出器、(14a)〜(14c)はサプル
ホールド回路、(15)はディレイ回路、(16)はマイク
ロコンピュータ、(17)は速度指令信号発生回路、(18
a)〜(18c)はD/A変換器、(19)はA/D変換器、(20)
はマルチプレクサ、(21)はパルスエンコーダ、(22)
はカウンタ回路である。 なお、図中、同一符号は同一又は相当部分を表す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変調信号である出力電圧指令信号と三角波
    の搬送波信号とを比較して得られるパルス幅変調信号に
    よってスイッチング制御されるPWMインバータの出力電
    流の検出タイミングを、前記搬送波信号が最大振幅値に
    達した時点から、前記PWMインバータを構成するスイッ
    チング素子のオン遅れ時間とオフ遅れ時間および上下ア
    ーム短絡防止時間との合計時間の2分の1だけ遅れた時
    点近傍とするようにしたことを特徴とするPWMインバー
    タの電流検出方法。
JP1127800A 1989-05-23 1989-05-23 Pwmインバータの電流検出方法 Expired - Lifetime JPH0782038B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1127800A JPH0782038B2 (ja) 1989-05-23 1989-05-23 Pwmインバータの電流検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1127800A JPH0782038B2 (ja) 1989-05-23 1989-05-23 Pwmインバータの電流検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02307070A JPH02307070A (ja) 1990-12-20
JPH0782038B2 true JPH0782038B2 (ja) 1995-09-06

Family

ID=14968991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1127800A Expired - Lifetime JPH0782038B2 (ja) 1989-05-23 1989-05-23 Pwmインバータの電流検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0782038B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19825722A1 (de) * 1998-06-09 1999-12-16 Philips Patentverwaltung Schaltungsanordnung zum Speisen eines Elektromotors
JP4736719B2 (ja) * 2005-10-31 2011-07-27 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP4811674B2 (ja) * 2006-01-17 2011-11-09 株式会社安川電機 単相用出力インバータ装置とその出力電流検出方法
JP6632518B2 (ja) * 2016-01-08 2020-01-22 旭化成エレクトロニクス株式会社 電流センサic、電流センシングシステムおよびモーター駆動システム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0797907B2 (ja) * 1986-09-22 1995-10-18 株式会社日立製作所 Pwmインバータの電流制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02307070A (ja) 1990-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102420565B (zh) 电机控制装置
US20040095090A1 (en) Method of detecting motor current and motor control device
US7772797B2 (en) Motor controller
US6674258B2 (en) Motor driver and motor drive method
JPH078146B2 (ja) インバータの制御装置
WO2018190076A1 (ja) 電力変換回路の制御装置
JP4031965B2 (ja) 電動機の制御装置
JPH06284747A (ja) インバータ装置
JP2007110811A (ja) インバータ装置とその制御方法
JPH077967A (ja) 負荷電流の極性判別方法およびインバータ装置
JP2011193543A (ja) 電圧形インバータのゲート電圧制御装置、ゲート電圧制御方法及びインテリジェントパワーモジュール
JP2005051959A (ja) 電力変換装置のノイズ低減方法および回路
JPH0782038B2 (ja) Pwmインバータの電流検出方法
JP2012182874A (ja) モータ制御装置
US11515826B2 (en) Motor drive control device, motor system, and air blowing device
JP2000278961A (ja) 電圧型pwmインバータ装置
US11804797B2 (en) Motor controller, motor system and method for controlling motor
JPH05300785A (ja) 同期電動機の制御装置
JP5191152B2 (ja) モータ駆動装置
JPH02146963A (ja) 電圧型pwmインバータの制御装置
JP3788346B2 (ja) 電圧形pwmインバータの制御装置
JP2000184732A (ja) インバータ装置
CN115398785A (zh) 电力变换装置以及旋转机驱动系统
JP2006238524A (ja) モータ駆動装置およびモータ駆動方法
JP2005102349A (ja) 電流検出装置