JP6632518B2 - 電流センサic、電流センシングシステムおよびモーター駆動システム - Google Patents

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Description

本発明は、電流センサIC、電流センシングシステムおよびモーター駆動システムに関する。
従来、デジタル出力用の電流センサICとして、高精度パスと過電流検出パスとを有するものが知られている。従来の電流センサICは、過電流検出のために、高速で連続的に動作し続ける(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1 米国特許出願公開第2011/0199132号明細書
しかしながら、従来の電流センサICは、高精度パスのAD変換動作が過電流検出パスの動作に従属して連続的に動作し続けており、モーター駆動用のインバータ回路のスイッチングによって生じるノイズ信号を、AD変換時に検出してしまう。
本発明の第1の態様においては、入力された電流信号をAD変換して出力する電流センサICであって、AD変換器を有し、外部からの入力信号により出力タイミングが調整されるトリガ信号に応じて、入力された電流信号を、AD変換器によりデジタル信号に変換して出力する第1出力部と、入力された電流信号に応じた信号を、AD変換器を介さずに出力する第2出力部とを備える電流センサICを提供する。
本発明の第2の態様においては、第1の態様に係る電流センサICと、電流センサICにトリガ信号を入力する制御部と、を備える電流センシングシステムを提供する。
本発明の第3の態様においては、第1の態様に係る電流センサICと、入力された電流信号として3相電流を出力するインバータ回路と、3相電流の入力に応じて駆動するモーターとを備えるモーター駆動システムを提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
電流センシングシステム200の構成の概要を示す。 電流センシングシステム200の構成の概要を示す。 実施例1に係る電流センサIC100の構成の一例を示す。 実施例1に係る電流センシングシステム200の動作の一例を示す。 比較例1に係る電流センシングシステム500の構成の一例を示す。 実施例1に係る電流センサIC100のサンプリング動作の概要を説明するための図である。 実施例2に係る電流センシングシステム200の構成の一例を示す。 実施例2に係る電流センサIC100のサンプリング動作の概要を説明するための図である。 実施例2に係る電流センサIC100の構成の一例を示す。 タイミング調整部50のより具体的な構成を示す。 実施例3に係る電流センシングシステム200の構成の一例を示す。 実施例3に係る電流センサIC100の構成の一例を示す。 実施例3に係る電流センシングシステム200の動作の一例を示す。 実施例4に係る電流センシングシステム200の構成の一例を示す。 モーター駆動システム300の構成の一例を示す。 電流センサIC100と制御部40との接続関係の一例を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、電流センシングシステム200の構成の概要を示す。電流センシングシステム200は、信号出力部1、電流センサIC100および制御部40を備える。
信号出力部1は、たとえば導体に流れている電流によって発生する外部磁場等の対象となる信号を検出し、検出した信号に応じたアナログ信号を生成する。本例の信号出力部1は、生成したアナログ信号を、導体に流れる電流量を示す電流信号として出力する。電流信号は電圧でよい。例えば、信号出力部1は、ホール素子等の磁場検出素子を有する。ホール素子は、検出する磁場の強度に応じた電圧を出力する。信号出力部1は、磁場検出素子を用いた場合のチョッパ制御により、スパイク信号を含んだ電流信号を出力する場合がある。
電流センサIC100は、信号出力部1の出力したアナログ信号をデジタル信号に変換する。電流センサIC100は、変換したデジタル信号を制御部40に出力する。電流センサIC100は、第1出力部10、第2出力部20およびタイミング調整部50を備える。電流センサIC100は、信号出力部1を内蔵してもよい。例えば、ホール素子と電流センサIC100を1つのパッケージ内に構成するようにしてもよい。また例えば、シリコン基板上に形成したウェルを用いたホール素子と、同じシリコン基板上に回路を形成して電流センサICとしてよい。また例えば、化合物半導体(GaAs、InSb等)で形成されたホール素子と、別の基板上に回路を形成して電流センサICとしてよい。また電流センサIC100は、信号出力部1が検出する対象である電流が流れる導体を内蔵していてもよい。
第1出力部10は、信号出力部1の出力した電流信号をデジタル信号に変換する。第1出力部10は、変換したデジタル信号を、出力端子OUT1を介して制御部40に出力する。即ち、第1出力部10は、信号出力部1の出力した電流信号をデジタル信号に変換する高精度パス(即ち、メインパス)を構成する。
第2出力部20は、信号出力部1の出力した電流信号に応じた信号を、AD変換器を介さずに制御部40に出力する。また、第2出力部20は、当該電流信号に応じた信号を、出力端子OUT2を介して制御部40に出力する。例えば、第2出力部20は、過電流検出回路を有することにより、過電流検出パスを構成する。なお、第2出力部20は、電流センサIC100の外部に設けられた過電流検出回路に電流信号を出力するように構成されてもよい。
制御部40は、タイミング調整部50に同期用のSYNC信号(同期信号)を出力する。SYNC信号は、タイミング調整部50がTRG信号(トリガ信号)を出力するタイミングを調整するタイミング調整信号の一例である。SYNC信号は、制御対象の制御方法に応じて同期された信号であってよい。例えば、制御対象がモーターである場合、インバータ回路のスイッチの駆動信号としてPWM波を使うことがある。この場合、タイミング調整信号はPWM波を生成する際に必要となるキャリア波形(例えば三角波やのこぎり波)に同期された信号であってよい。また、タイミング調整信号は、インバータ回路のスイッチを駆動するドライブ回路へ入力するPWM波信号であってよい。また、制御部40は、第1出力部10が出力したデジタル信号に基づいて、制御対象の動作を制御する。例えば、制御対象がモーターである場合、電流センサIC100が検出した信号に応じて、モーターのトルク、回転速度等を調整する。
タイミング調整部50は、SYNC信号に応じて、タイミング調整用のTRG信号を生成する。タイミング調整部50は、生成したTRG信号を第1出力部10に出力する。即ち、第1出力部10は、入力されたTRG信号に応じて動作するため、連続的に動作する必要がない。言い換えると、第1出力部10は、電流センサIC100の外部から入力されたタイミング調整信号に基づいて、動作するタイミングが決定されてもよい。なお、本例のタイミング調整部50は、第2出力部20にTRG信号を出力しなくてよい。
一例において、タイミング調整部50は、SYNC信号の切り替わりタイミングを避けて入力された電流信号をサンプリングするように、TRG信号をサンプルホールド回路11に出力する。また、タイミング調整部50は、SYNC信号の切り替わりタイミングを避けてサンプリングされた電流信号をデジタル信号に変換するように、トリガ信号をAD変換部12に出力してよい。
また、SYNC信号はキャリア波形に同期された信号であり、キャリア波形が三角波やのこぎり波である場合、タイミング調整部50は、SYNC信号に基づいて、キャリア波形の折り返しタイミングにおいて、電流信号をサンプリング又はデジタル変換してよい。例えば、タイミング調整部50は、入力された電流信号を、SYNC信号に基づいて、キャリア波形の折り返しタイミングでサンプリングするように、TRG信号をサンプルホールド回路11に出力する。つまり、キャリア波形の折り返しタイミングでSYNC信号が生成され、タイミング調整部50は、そのSYNC信号に基づいて、入力された電流信号をサンプリングするように、TRG信号をサンプルホールド回路11に出力する。
また、タイミング調整部50は、サンプリングされた電流信号を、SYNC信号に基づいて、キャリア波形の折り返しタイミングでデジタル信号に変換するように、トリガ信号をAD変換部12に出力してよい。つまり、タイミング調整部50は、キャリア波形の折り返しタイミングで生成されたSYNC信号に基づいて、サンプリングされた電流信号をデジタル信号に変換するように、トリガ信号をAD変換部12に出力してよい。ここで、折り返しタイミングとは、キャリア波形のピークのタイミングから、キャリア波形の周期の+5%〜−5%の範囲を指してよい。また、キャリア波形のピークのタイミングから、キャリア波形の周期の+10%〜−10%の範囲を指してよい。
図2は、電流センシングシステム200の構成の概要を示す。本例の第1出力部10は、信号変換部15およびインターフェース部30を備える。第2出力部20は、過電流検出部25を備える。
信号変換部15は、信号出力部1の出力したアナログ信号を高精度のデジタル信号に変換する。一例において、信号変換部15は、信号出力部1におけるホール素子が電圧を電流信号として出力する場合、アナログの電流信号をデジタル信号に変換する。信号変換部15は、サンプルホールド回路11およびAD変換部12を備える。例えば、信号変換部15は、TRG信号に応じたタイミングで信号出力部1から入力された電流信号を保持し、保持した電流信号に応じたデジタル信号を出力する。
サンプルホールド回路11は、入力された電流信号をサンプリングし、一時的に保持する。例えば、サンプルホールド回路11は、電流信号をサンプリングするサンプル期間と、サンプリングした電流信号を保持するホールド期間を周期的に繰り返して動作する。サンプルホールド回路11は、保持した電流信号をAD変換部12に出力する。なお、サンプルホールド回路11は、タイミング調整部50より入力されたTRG信号に同期したタイミングで、入力された電流信号をサンプリングして保持してもよい。また、サンプルホールド回路11は、電流信号をサンプリングする前処理用に、アンチエイリアスフィルタを備えていてもよい。
AD変換部12は、サンプルホールド回路11により保持された電流信号をデジタル信号に変換する。AD変換部12には、TRG信号が入力される。これにより、AD変換部12は、所定のタイミングで電流信号をサンプリングして、AD変換を実行できる。また、TRG信号は、AD変換部12に加えて、サンプルホールド回路11にも入力されてよい。例えば、AD変換部12は、逐次比較型AD変換器、フラッシュ型AD変換器又はΔΣ型AD変換器である。また、AD変換部12は、AD変換実施中のデータ保持のために、サンプルホールド回路11とは別にサンプルホールド回路を備えていてもよい。
インターフェース部30は、電流センサIC100の外部との間で信号の入力および出力を行う。例えば、インターフェース部30は、信号変換部15が出力したデジタル信号を制御部40に出力する。インターフェース部30は、有線に限らず無線で、信号変換部15が出力したデジタル信号を制御部40に出力してもよい。
過電流検出部25は、信号出力部1の出力する電流信号に対応する電流が過電流であるか否かを常時監視する。常時監視するとは、信号出力部1の動作時に、間欠的に過電流を検出するのではなく、連続的に過電流を検出することを指す。一例において、過電流検出部25は、信号出力部1におけるホール素子が出力した電圧に対応する電流が過電流であるか否かを検出する。過電流検出部25は、入力された電流信号に対応する電流が過電流であるか否かに応じた過電流検出(OCD:Over Current Detection)信号を出力する。より具体的には、過電流検出部25は、信号出力部1からの出力値が、予め定められた閾値を超えるか否かを判定する。なお、過電流検出部25は、過電流によるシステムの故障等を防止するため、連続的に動作することが好ましい。
本例の電流センシングシステム200は、TRG信号に応じて信号変換部15を動作させるので、高速な過電流検出パスには影響を与えず、高精度検出パスのAD変換のタイミングを正確に決定できる。また、電流センシングシステム200は、TRG信号に応じて信号変換部15を動作させるので、AD変換のタイミングを調整することにより、インバータ回路のスイッチングノイズの影響を避けた電流信号を検出できるため、高精度なデジタル信号で電流検出が可能である。また、電流センシングシステム200は、AD変換のタイミングを調整することにより、スパイクのない電流信号を検出できるため、高精度なデジタル信号で電流検出が可能である。
[実施例1]
図3は、実施例1に係る電流センサIC100の構成の一例を示す。本例の電流センサIC100は、ホール素子を有する信号出力部1を内蔵し、ホール素子の出力する電流信号をデジタル信号に変換して出力する。信号出力部1は、ホール素子2、スピニングカレントスイッチ3、復調スイッチ4およびAMP1,2を備える。
ホール素子2は、導体に流れた電流によって発生する外部磁場を検出し、検出した外部磁場に応じた電流信号を出力する。ホール素子2は、スピニングカレント法を用いて駆動される。スピニングカレント法とは、ホール素子2に流す駆動電流の向きを時分割で変調することにより、オフセット信号を低減する技術である。ホール素子2は、スピニングカレント法により常に駆動動作されている。
スピニングカレントスイッチ3は、CKchop信号に応じてホール素子2をスピニングカレント動作させる。即ち、スピニングカレントスイッチ3は、CKchop信号に応じて、ホール素子2に流す駆動電流の向きを変化させる。例えば、CKchop信号は、所定の周期でハイとローを繰り返す信号である。スピニングカレントスイッチ3は、ホール素子2が出力した信号をアンプAMP1に出力する。スピニングカレントスイッチ3は、アナログ信号をチョッパ制御して、入力された電流信号として出力するチョッパ回路の一例である。
アンプAMP1は、入力された信号を増幅して復調スイッチ4に出力する。復調スイッチ4は、CKchop信号に応じて入力された信号を復調する。また、アンプAMP2は、復調スイッチ4から復調された信号が入力されて、増幅されたVamp2_out信号を出力する。これにより、信号出力部1は、オフセット信号が除去された電流信号としてVamp2_out信号を出力する。復調スイッチ4は、所定の周期でハイとローが繰り返されるCKchop信号に応じてアナログ信号をチョッパ制御するチョッパ回路の一例である。
過電流検出部25は、コンパレータCMPを備える。コンパレータCMPは、入力されたVamp2_out信号と、過電流であるか否かを判定するための参照信号Vref1とを比較する。コンパレータCMPは、比較した結果をOCD信号として制御部40に出力する。なお、コンパレータCMPは、常時動作することが好ましい。
タイミング調整部50は、オシレータ55が発振した交流信号に基づいて、CK_TRG_AD信号、CKchop信号およびCK_SH信号を出力する。CK_TRG_AD信号は、AD変換部12によるAD変換タイミングを決定するTRG信号の一例である。CKchop信号は、スピニングカレントスイッチ3および復調スイッチ4のチョッパを制御する。また、CK_SH信号は、サンプルホールド回路11のサンプル期間とホールド期間を切り替える。
AD変換部12は、CK_TRG_AD信号に応じたタイミングで、入力された電流信号をAD変換する。CK_TRG_AD信号は、CKchop信号によるチョッパ切り替え直後を避けたTRG信号である。チョッパ切り替え直後とは、チョッパの切り替え動作により生じたスパイク信号の影響がある期間を指す。これにより、AD変換部12は、チョッパ切り替え直後を避けたサンプリングデータを利用してAD変換できる。よって、AD変換部12は、チョッパ切り替え時に発生するスパイク信号の影響を受けずにAD変換することができる。
過電流検出部25は、CK_TRG_AD信号のタイミングと無関係に連続的に動作する。なお、電流センサIC100は、AD変換が完了したタイミングでDRDY信号(データレディ信号)を制御部40に返してよい。制御部40は、DRDY信号を受けてCS信号(チップセレクト信号),SCK信号(クロック信号),DOUT信号(出力信号)を送受信してよい。
図4は、実施例1に係る電流センシングシステム200の動作の一例を示す。同図は、電流センシングシステム200の動作の概要を示すために、一部の信号を誇張して図示している。CKchop信号の切り替え周期内にサンプル期間とホールド期間とが含まれる。本例の電流センシングシステム200は、CKchop信号の切り替え周期内で、サンプル期間とホールド期間を1回ずつ有する。
CKchop信号は、所定の周期でハイとローが繰り返された信号である。この時、Vamp2_out信号には、CKchop信号の切り替えに伴いスパイクSpが生じる。サンプルホールド回路11は、CKchop信号に応じたCK_SHにより、サンプルSとホールドHを繰り返す。本例のサンプルホールド回路11は、CKchop信号が切り替わる直前にサンプルし、CKchop信号の切り替え時にはホールドしている。また、サンプルホールド回路11は、CKchop信号の切り替わり後にホールド期間を有し、ホールド期間の後にサンプル期間を有する。SYNC信号がローとなると、合わせてDRDY信号がローとなりDRDYが解除される。ここで、CKchop信号が切り替わる直前とは、CKchop信号の切り替えに伴って生じたスパイクSpの影響がなくなってから、CKchop信号の切り替わるまでを言う。
ここで、ホールド時にSYNC信号がローとなる場合(例えば、時刻t1〜t2の間のホールド時)、AD変換部12は、その時のホールドデータを利用してAD変換を実施する。AD変換部12は、SYNC信号がハイになるタイミングに合わせてAD変換を実行する。この場合、AD変換部12は、SYNC信号がホールド時に入力されているので、直近のホールドデータを用いてAD変換する。AD変換部12がAD変換を完了するとDRDYがハイとなる。
一方、サンプル時にSYNC信号がローとなる場合(例えば、時刻t3〜t4の間のサンプル時)、AD変換部12は、次のホールドデータを利用してAD変換を実施する。但し、AD変換部12が逐次比較型の場合、AD中にホールドされたデータは使わない。また、AD変換部12がΔΣ型の場合、必要なデータ数だけサンプルし続ける。
なお、本例では、CKchop信号の切り替え周期内で、サンプル期間とホールド期間が1回ずつの電流センシングシステム200を示したが、CKchop信号の切り替え周期内で、サンプル期間とホールド期間がそれぞれ複数回あってもよい。例えば、電流センシングシステム200は、CKchop信号の切り替え周期内で、複数のサンプル期間とホールド期間を有する場合、複数のサンプル値を積分してもよい。一例において、電流センシングシステム200は、サンプル期間とホールド期間をそれぞれ128回繰り返して積分する。また、電流センシングシステム200は、複数のサンプル値の平均値をとってもよい。
[比較例1]
図5は、比較例1に係る電流センシングシステム500の構成の一例を示す。電流センシングシステム500は、信号出力部501、信号変換部515、過電流検出部525、インターフェース部530および制御部540を備える。信号変換部515は、サンプルホールド回路511およびAD変換部512を有する。
本例の電流センシングシステム500は、信号変換部515の動作タイミングを調整するTRG信号を用いていないので、信号変換部515を連続的に動作する必要がある。よって、電流センシングシステム500は、電流信号を任意のタイミングでAD変換することができないので、次に説明するノイズの影響により、実施例1と比較して高精度に電流信号を検出することが困難である。
図6は、実施例1に係る電流センサIC100のサンプリング動作の概要を説明するための図である。電流センサIC100は、モーター等の駆動を制御するインバータ回路からの電流量を検出するために用いられる場合がある。この場合、電流センサIC100は、インバータ回路が出力する電流を高精度に、且つ、正確なタイミングで検出する必要がある。例えば、PWM波などで駆動されたインバータ回路のスイッチングによるノイズ信号(即ち、電流の脈動)を避けるため、サンプリングのタイミングとして、キャリア波形の三角波の頂点および底点が用いられる。しかし、電流センシングシステム500では、制御部540と電流センシングシステム500内の信号変換部515の動作タイミングを決めるクロックは同期が取れないので、インバータ回路のスイッチングによるノイズ信号を含んでサンプリングしてしまう場合がある。これにより、電流センシングシステム500は、信号変換部515により正確なタイミングで、正確な電流信号を取得することが困難となる。
[実施例2]
図7は、実施例2に係る電流センシングシステム200の構成の一例を示す。本例の電流センシングシステム200は、任意のタイミングで、制御部40からDISABLE信号を出力する点で実施例1に係る電流センシングシステム200と異なる。本例では、実施例1に係る電流センシングシステム200と異なる構成について特に説明する。
制御部40は、DISABLE信号をタイミング調整部50に出力する。DISABLE信号は、タイミング調整部50がTRG信号を出力するタイミングを調整するタイミング調整信号の一例である。例えば、DISABLE信号は、タイミング調整部50がTRG信号を出力するのを停止させる信号である。
タイミング調整部50は、入力されたDISABLE信号に応じて、TRG信号を第1出力部10に入力するか否かを決定する。これにより、タイミング調整部50は、TRG信号を出力するタイミングを調整する。タイミング調整部50は、DISABLE信号が入力されると第1出力部10へのTRG信号の出力を停止する。一例において、第1出力部10は、TRG信号が入力されている間、動作を継続するが、TRG信号の入力が停止されると動作を停止する。例えば、第1出力部10は、基本的に入力された電流信号をサンプリングし続けるが、DISABLE信号が入力されると、電流信号のサンプリングを停止する。なお、本例のタイミング調整部50は、第2出力部20にTRG信号を出力しなくてよい。
また、一例において、タイミング調整部50は、DISABLE信号が入力されたタイミングから、予め定められた停止期間、TRG信号の出力を停止する。これにより、第1出力部10は、DISABLE信号が入力されたタイミングから一定の区間は動作を停止する。
図8は、実施例2に係る電流センサIC100のサンプリング動作の概要を説明するための図である。本例の電流センサIC100は、モーター等の駆動を制御するインバータ回路からの電流量を検出するために用いられる。この場合、電流センサIC100は、インバータ回路が出力する電流を高精度に、且つ、正確なタイミングで検出する必要がある。
例えば、制御部40は、PWM波のスイッチングのタイミングに合わせて、DISABLE信号をタイミング調整部50に出力する。これにより、電流センサIC100は、PWM波によるインバータのスイッチングによりノイズが発生するタイミングでサンプリングを停止する。即ち、電流センサIC100は、ノイズを避けてサンプリングを行う。なお、PWM波は、制御部40がインバータのスイッチであるパワー半導体、例えばIGBTやMOSFETなどを駆動するためのドライブ回路へ出力する信号を利用することが望ましい。つまり、この信号をDISABLE信号とすることで、例えば制御部40にマイコンを備えている場合、マイコンからのDISABLE信号と電流センサIC100との信号の送受信には信号絶縁回路が不要とでき、また、電流センサIC100への信号伝達の遅延を抑えることができる。
本例の電流センサIC100においては、インバータのスイッチングノイズの生じる長さに応じてサンプリングの停止期間が決定されている。一例において、サンプリングの停止期間は、タイマー情報によってTRG信号に反映される。また、タイマー情報は、ユーザーによってプログラミングされてもよい。
以上の通り、本例の電流センサIC100は、DISABLE信号が入力されたタイミングに応じて、サンプリングを停止する。これにより、電流センサIC100は、スイッチングノイズの影響を避けて、入力された電流信号をサンプリングする。したがって、本例の電流センサIC100は、インバータ出力の電流リプルを正しく測定できる。
図9は、実施例2に係る電流センサIC100の構成の一例を示す。本例の電流センサIC100は、図3に係る電流センサIC100に加えて、記憶部70を更に備える。
記憶部70は、ST信号(停止期間信号)を記憶する。ST信号は、DISABLE信号がタイミング調整部50に入力されてからTRG信号の出力を停止する期間である停止期間の長さを指定する。記憶部70は、記憶したST信号をタイミング調整部50に出力する。タイミング調整部50は、DISABLE信号およびST信号に基づいて、サンプルホールド回路11およびAD変換部12の動作を制御する。例えば、タイミング調整部50は、DISABLE信号の入力に応じたタイミングでTRG信号の出力を停止し、ST信号に応じた期間、TRG信号の出力を停止する。
図10は、タイミング調整部50のより具体的な構成を示す。本例のタイミング調整部50は、停止信号生成部51およびトリガ信号出力部52を備える。トリガ信号出力部52は、クロック信号生成部53、AND1およびAND2を備える。AND1およびAND2は、後述する動作と等価な論理構成を備えていれば、他の論理素子、例えばNANDなどと置き換えてよい。
停止信号生成部51は、後述の基準クロック信号であるCK_ST信号を基準として、入力されたST信号およびDISABLE信号に応じて、STP信号(停止信号)を生成する。例えば、STP信号は、DISABLE信号が入力されている場合にローとなり、DISABLE信号が入力されていない場合にハイとなる。つまり、このSTP信号はローイネーブルの信号である。また、停止信号生成部51は、DISABLE信号が入力されたタイミングで出力であるSTP信号がローとなり、ST信号に応じた停止期間、出力がローである。なお、停止信号生成部51は、インバータ回路の駆動信号としてPWM波を利用する場合、PWM波の信号波形の立ち上がりおよび/または立下りをDISABLE信号として検出するエッジ検出回路を備えていてよい。つまり、インバータ回路のスイッチ駆動用の信号波形の立ち上がりおよび/または立下りをタイミング調整信号として利用してよい。
トリガ信号出力部52は、STP信号に応じてTRG信号を出力するか否かを決定する。トリガ信号出力部52は、生成したTRG信号をAD変換部12に出力する。また、トリガ信号出力部52は、サンプルホールド回路11にもTRG信号を出力してよい。一例において、トリガ信号出力部52は、DISABLE信号に同期したタイミングで、ST信号に応じた期間、サンプルホールド回路11およびAD変換部12へのTRG信号の出力を停止する。
クロック信号生成部53は、オシレータ55から入力されたOSC信号に基づいて、クロックを出力する。一例において、クロック信号生成部53は、停止信号生成部51に停止タイマー用の基準クロック信号であるCK_ST信号を出力する。クロック信号生成部53は、復調スイッチ4にCKchop信号を出力する。また、クロック信号生成部53は、サンプルホールド回路11用のCK_SH信号およびAD変換部12用のCK_AD信号をそれぞれ出力する。
CK_ST信号は、停止信号生成部51がSTP信号を出力するための基準クロック信号である。また、CK_ST信号は、CK_TRG_SHおよびCK_TRG_ADが動作しないタイミングに合わせるためにも用いられる。なお、CKchop信号は、DISABLE信号の影響を受けなくてよい。
AND1は、STP信号およびCK_SH信号が入力される。AND1は、STP信号がローの間、TRG信号を出力しない。つまり、サンプルホールド回路11へのCK_TRG_SH信号は停止、つまり無効化する。一方、AND1は、STP信号がハイの場合、TRG信号としてCK_TRG_SH信号をサンプルホールド回路11に出力する。つまり、サンプルホールド回路11へのCK_TRG_SH信号は有効となり、サンプルホールド回路11は、CK_TRG_SH信号の入力に応じて、信号出力部1の出力した電流信号をサンプリングする。なお、この論理動作は他の論理回路素子に置き換えて実現してよい。
AND2は、STP信号およびCK_AD信号が入力される。AND2は、STP信号がローの間、TRG信号を出力しない。つまり、AD変換部12へのCK_TRG_AD信号は停止、つまり無効化する。一方、AND2は、STP信号がハイの場合、TRG信号としてCK_TRG_AD信号をAD変換部12に出力する。つまり、AD変換部12へのCK_TRG_AD信号は有効となり、AD変換部12は、CK_TRG_AD信号の入力に応じて、AD変換を実行する。なお、この論理動作は他の論理回路素子に置き換えて実現してよい。
以上の通り、本例のタイミング調整部50は、DISABLE信号の入力に応じて、TRG信号の出力を停止する。また、タイミング調整部50は、ST信号に応じた停止期間、TRG信号の出力を停止し続ける。これにより、電流センサIC100は、ノイズ成分を避けて、第1出力部10にTRG信号を供給できる。
[実施例3]
図11は、実施例3に係る電流センシングシステム200の構成の一例を示す。本例の電流センシングシステム200は、信号出力部1a,1bの2つの信号出力部1を備える。即ち、電流センシングシステム200は、2つのメインパスを有する。また、信号変換部15は、2つのサンプルホールド回路11a,11b、AD変換部12および選択部13を有する。なお、本例では、制御部40がSYNC信号を出力する場合について説明するが、制御部40がDISABLE信号を出力する場合についても同様に適用できる。
信号出力部1aおよび信号出力部1bは、それぞれ実施例1に係る信号出力部1と同様に構成されている。但し、信号出力部1aと信号出力部1bとは、CKchop信号の位相がそれぞれ90°ずれて動作する。
サンプルホールド回路11a,11bは、信号出力部1a,1bにそれぞれ対応して設けられる。即ち、サンプルホールド回路11aは、信号出力部1aの出力した電流信号をサンプリングする。また、サンプルホールド回路11bは、信号出力部1bの出力した電流信号をサンプリングする。サンプルホールド回路11aおよびサンプルホールド回路11bは、それぞれ実施例1に係るサンプルホールド回路11と同様に構成されている。
選択部13は、サンプルホールド回路11aおよびサンプルホールド回路11bのいずれかがホールドしたサンプリングデータを選択的にAD変換部12に出力する。本例の選択部13は、マルチプレクサ(MUX)回路で構成される。選択部13は、サンプルホールド回路11aおよびサンプルホールド回路11bのいずれかがホールドした信号をAD変換部12に入力する。
過電流検出部25は、信号出力部1a,1bの出力する電流信号から過電流を検出する。ここで、信号出力部1a,1bは、同一の電流から発生する外部磁場を検出しているので、信号出力部1aから過電流が検出される場合、信号出力部1bからも過電流が検出される。そのため、過電流検出部25は、信号出力部1a,1bのいずれかが出力する電流信号に対応する過電流を検出すれば足りる。よって、過電流検出部25は、信号出力部が複数ある場合、いずれか1つの過電流を検出すればよい。
図12は、実施例3に係る電流センサIC100の構成の一例を示す。本例の電流センサIC100は、2つの信号出力部1a,1bを内蔵する。信号出力部1aは、ホール素子2a、スピニングカレントスイッチ3a、AMP1、復調スイッチ4aおよびAMP2を有する。信号出力部1aは、オフセット信号が除去されたVamp2_out信号を出力する。また、信号出力部1bは、ホール素子2b、スピニングカレントスイッチ3b、AMP3、復調スイッチ4bおよびAMP4を有する。信号出力部1bは、オフセット信号が除去されたVamp4_out信号を出力する。
タイミング調整部50は、オシレータ55が発振した交流信号に基づいて、CK_TRG_AD信号、CKchop信号、CKchop2信号、CK_SH信号、CK_SH2信号およびMUX_CNT信号を出力する。
CKchop信号とCKchop2信号とは、互いに位相が90°ずれた信号である。CKchop信号は、信号出力部1aが有するスピニングカレントスイッチ3aおよび復調スイッチ4aに入力される。また、CK_SH2信号は、信号出力部1bが有するスピニングカレントスイッチ3bおよび復調スイッチ4bに入力される。これにより、信号出力部1aおよび信号出力部1bは、90°ずれた位相で動作する。
CK_SH信号とCK_SH2信号とは、互いに位相が180°ずれた信号である。CK_SH信号は、サンプルホールド回路11aに入力される。また、CK_SH2信号は、サンプルホールド回路11bに入力される。即ち、サンプルホールド回路11aがサンプル期間の場合、サンプルホールド回路11bはホールド期間となる。また、サンプルホールド回路11aがホールド期間の場合、サンプルホールド回路11bはサンプル期間となる。
MUX_CNT信号は、選択部13に入力されて、AD変換部12に入力する信号を切り替える。MUX_CNT信号は、SYNC信号が入力された時のサンプルホールド回路11a,11bの状態に応じて、サンプルホールド回路11aとサンプルホールド回路11bのいずれかのホールドした信号を出力するかを切り替える。
図13は、実施例3に係る電流センシングシステム200の動作の一例を示す。同図は、電流センシングシステム200の動作の概要を示すために、一部の信号を誇張して図示している。本例の電流センシングシステム200は、CKchop信号の切り替え周期内で、サンプル期間とホールド期間を1回ずつ有する。但し、CKchop信号およびCKchop2信号の切り替え周期内で、サンプル期間とホールド期間がそれぞれ複数回あってもよい。
CKchop信号およびCKchop2信号は、所定の周期でハイとローが繰り返される。CKchop信号とCKchop2信号の位相は90°ずれている。この時、Vamp2_out信号およびVamp4_out信号には、CKchop信号およびCKchop2信号の切り替えに伴いスパイクSpが生じる。
サンプルホールド回路11aは、CKchop信号に応じたCK_SH信号により、サンプル期間とホールド期間とを繰り返す。本例のサンプルホールド回路11aは、CKchop信号が切り替わる直前にサンプルし、CKchop信号の切り替え時にはホールドしている。
また、サンプルホールド回路11bは、CKchop2信号に応じたCK_SH2信号により、サンプル期間とホールド期間とを繰り返す。本例のサンプルホールド回路11bは、CKchop2信号が切り替わる直前にサンプルし、CKchop2信号の切り替え時にはホールドしている。SYNC信号が入力されると、DRDY信号がローとなり、DRDYが解除される。
ここで、サンプルホールド回路11aのホールド時であって、サンプルホールド回路11bのサンプル時にSYNC信号がローとなる場合(例えば、時刻t1〜t2の間)、AD変換部12は、その時のサンプルホールド回路11aのホールドデータを利用してAD変換を実施する。AD変換部12は、SYNC信号がハイになるタイミングに合わせてAD変換を実行する。この場合、AD変換部12は、SYNC信号がサンプルホールド回路11aのホールド時に入力されているので、サンプルホールド回路11aのホールドデータを用いてAD変換する。AD変換部12がAD変換を完了するとDRDYがハイとなる。
一方、サンプルホールド回路11aのサンプル時であって、サンプルホールド回路11bのホールド時にSYNC信号がローとなる場合(例えば、時刻t3〜t4の間)、AD変換部12は、その時のサンプルホールド回路11bのホールドデータを利用してAD変換を実施する。AD変換部12は、SYNC信号がハイになるタイミングに合わせてAD変換を実行する。この場合、AD変換部12は、SYNC信号がサンプルホールド回路11bのホールド時に入力されているので、サンプルホールド回路11bのホールドデータを用いてAD変換する。AD変換部12がAD変換を完了するとDRDYがハイとなる。
本例の電流センシングシステム200は、信号出力部1aと信号出力部1bとが位相90°だけずれて動作することによりサンプルホールド回路11a,11bのいずれかが必ずホールド状態であるため、SYNC信号を受けるタイミングに寄らず、AD変換完了までの時間が一定である。よって、電流センシングシステム200は、より正確なタイミングでの電流の測定を行い、また、高速に動作することができる。
[実施例4]
図14は、実施例4に係る電流センシングシステム200の構成の一例を示す。本例の制御部40は、マイコン41および過電流検出回路42を備える。本例の電流センサIC100は、過電流検出部25を有さない。そのため、出力端子OUT2は、電流センサIC100の外部に設けられた過電流検出回路42に接続されている。なお、本例では、制御部40がSYNC信号を出力する場合について説明するが、制御部40がDISABLE信号を出力する場合についても同様に適用できる。
マイコン41は、タイミング調整部50にSYNC信号を出力する。例えば、マイコン41は、モーターのベクトル制御を行う。この場合、マイコン41は、モーターのベクトル制御で電流検出に必要なタイミングでSYNC信号を出力する。
過電流検出回路42は、信号出力部1の出力する電流信号に対応する電流が過電流であるか否かを常時監視する。過電流検出回路42は、基本的に過電流検出部25と同様の構成を有するが、制御部40の内部に設けられる点で過電流検出部25と異なる。過電流検出回路42は、信号変換部15が正弦波等の正確な電流信号を検出する一方で、短絡等が起きたときのデバイス保護のために高速応答性が必要とされる。過電流検出回路42の応答速度は5us以下であることが好ましい。過電流検出回路42は、過電流を検出した場合に、マイコン41に割り込み処理を行う。
図15は、モーター駆動システム300の構成の一例を示す。本例のモーター駆動システム300は、インバータ回路60、モーター65および3つの電流センサIC100a〜100cを備える。本例の電流センサIC100は、モーター65の制御において、インバータ回路60の出力電流の検出に用いられる。本例の電流センサIC100a〜100cは、信号出力部1を内蔵している。電流センサIC100a〜100cは、インバータ回路60からの第1相(U)、第2相(V)および第3相(W)の電流をそれぞれ検出する。
制御部40は、マイコン41とドライブ回路43を備えている。制御部40は、電流センサIC100a〜100cが検出した信号に基づいて、インバータ回路60の動作を制御する。これにより、制御部40は、モーターのトルクを制御するだけでなく、インバータ回路60における短絡や、モーター65の加熱を防止する。マイコン41は、インバータ回路60のスイッチを駆動するために、駆動信号(例えばPWM波形の信号)をドライブ回路43に出力する。ドライブ回路43は、マイコン41からの駆動信号を受けて、インバータ回路60のスイッチを駆動する。マイコン41は駆動信号となるPWM波形生成のためのキャリア波形と同期する信号や、PWM波形を、電流センサIC100a〜100cにタイミング調整信号として出力する。即ち、タイミング調整信号は、電流センサIC100の外部のインバータ回路60のスイッチを駆動するドライブ回路43へ入力されるPWM波信号である。また、タイミング調整信号は、電流センサIC100の外部のインバータ回路60のスイッチの駆動信号として用いられるPWM波生成のためのキャリア波形に同期した信号である。
図16は、電流センサIC100と制御部40との接続関係の一例を示す。本例の電流センサIC100a〜100cは、共通のSYNC信号および共通のSCK信号を用いている。電流センサIC100a〜100cは、共通のSYNC信号を用いているので、3相電流を同時にAD変換可能である。また、電流センサIC100a〜100cは、DRDY信号によってAD変換のタイミングを制御部40に知らせることができる。電流センサIC100a〜100cは、それぞれ別々のSYNC信号およびDRDY信号を扱ってもよい。なお、制御部40は、CS信号をSYNC信号として用いてもよい。なお、本例の電流センサIC100a〜100cは、信号出力部1を内蔵していてよく、また、検出対象の電流を流す導体を内蔵していてもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
1・・・信号出力部、2・・・ホール素子、3・・・スピニングカレントスイッチ、4・・・復調スイッチ、10・・・第1出力部、11・・・サンプルホールド回路、12・・・AD変換部、13・・・選択部、15・・・信号変換部、20・・・第2出力部、25・・・過電流検出部、30・・・インターフェース部、40・・・制御部、41・・・マイコン、42・・・過電流検出回路、43・・・ドライブ回路、50・・・タイミング調整部、51・・・停止信号生成部、52・・・トリガ信号出力部、53・・・クロック信号生成部、55・・・オシレータ、60・・・インバータ回路、65・・・モーター、70・・・記憶部、100・・・電流センサIC、200・・・電流センシングシステム、300・・・モーター駆動システム、500・・・電流センシングシステム、501・・・信号出力部、511・・・サンプルホールド回路、512・・・AD変換部、515・・・信号変換部、525・・・過電流検出部、530・・・インターフェース部、540・・・制御部

Claims (20)

  1. 3相電流を出力するインバータ回路と、
    前記3相電流の入力に応じて駆動するモーターと、
    前記インバータ回路の出力電流を検出する電流センサと、
    を備え、
    前記電流センサは、
    前記インバータ回路の出力電流によって発生する磁場を検出し、前記インバータ回路の出力電流の電流量を示す電流信号として出力する信号出力部と、
    AD変換器を有し、外部からの入力信号により出力タイミングが調整されるトリガ信号に応じて、前記電流信号を、前記AD変換器によりデジタル信号に変換して出力する第1出力部と、前記電流信号に応じた信号を、前記AD変換器を介さずに出力する第2出力部とを有するICと
    有し、
    前記第2出力部は、前記電流信号に対応する電流が過電流であるか否かを常時監視する
    モーター駆動システム
  2. 前記第2出力部は、前記電流信号と、過電流であるか否かを判定するための参照信号とを比較するコンパレータを有する
    請求項に記載のモーター駆動システム
  3. 前記ICは、外部から入力されたタイミング調整信号に応じて、前記トリガ信号を前記AD変換器に入力するか否かを決定するタイミング調整部を更に備える
    請求項1又は2に記載のモーター駆動システム
  4. 前記タイミング調整部は、前記第2出力部には前記トリガ信号を入力しない
    請求項に記載のモーター駆動システム
  5. 前記タイミング調整部は、前記タイミング調整信号に応じたタイミングで、予め定められた停止期間、前記トリガ信号の前記AD変換器への出力を停止する
    請求項又はに記載のモーター駆動システム
  6. 前記ICは、前記停止期間の長さを指定する停止期間信号を記憶する記憶部を更に備え、
    前記タイミング調整部は、
    前記タイミング調整信号および前記停止期間信号が入力され、前記タイミング調整信号および前記停止期間信号に応じた停止信号を生成する停止信号生成部と、
    前記停止信号に応じて、前記トリガ信号を前記AD変換器へ出力するか否かを決定するトリガ信号出力部と
    を備える
    請求項に記載のモーター駆動システム
  7. 前記第1出力部は、前記トリガ信号に同期したタイミングで、前記電流信号をサンプリングして保持するサンプルホールド回路を有し、
    前記トリガ信号出力部は、前記タイミング調整信号に同期したタイミングで、前記停止期間信号に応じた期間、前記サンプルホールド回路への前記トリガ信号の出力を停止する
    請求項に記載のモーター駆動システム
  8. 前記タイミング調整信号は、前記インバータ回路のスイッチを駆動するドライブ回路へ入力されるPWM波信号である
    請求項に記載のモーター駆動システム
  9. 前記第1出力部は、前記トリガ信号に同期したタイミングで、前記電流信号をサンプリングして保持するサンプルホールド回路を有し、
    前記タイミング調整部は、前記タイミング調整信号の切り替わりタイミングを避けて前記電流信号をサンプリングするように、前記トリガ信号を前記サンプルホールド回路に出力する
    請求項に記載のモーター駆動システム
  10. 前記タイミング調整信号は、前記インバータ回路のスイッチの駆動信号として用いられるPWM波生成のためのキャリア波形に同期した信号である
    請求項に記載のモーター駆動システム
  11. 前記第1出力部は、前記トリガ信号に同期したタイミングで、前記電流信号をサンプリングして保持するサンプルホールド回路を有し、
    前記タイミング調整信号は、前記キャリア波形の折り返しタイミングに同期した信号であり、
    前記タイミング調整部は、前記タイミング調整信号に基づいて、前記電流信号をサンプリングするように、前記トリガ信号を前記サンプルホールド回路に出力する
    請求項10に記載のモーター駆動システム
  12. 前記信号出力部はホール素子を備え、前記電流信号は、前記ホール素子が出力したアナログ信号の電圧値である
    請求項1から11のいずれか一項に記載のモーター駆動システム
  13. 前記信号出力部はホール素子を備え、前記電流信号は、前記ホール素子が出力したアナログ信号の電圧値であり、
    前記アナログ信号をチョッパ制御して、前記電流信号として出力するチョッパ回路をさらに備える
    請求項1に記載のモーター駆動システム
  14. 前記信号出力部を2つ備え、
    前記ICは、
    前記2つの信号出力部のそれぞれに対応して設けられた2つのサンプルホールド回路と、
    前記2つのサンプルホールド回路のいずれかがホールドしたサンプリングデータを選択的に前記AD変換器に出力する選択部と
    を備える
    請求項13に記載のモーター駆動システム
  15. 前記チョッパ回路は、予め定められた周期でハイとローが繰り返されるチョッパ信号に応じて前記アナログ信号をチョッパ制御し、
    前記第1出力部は、前記電流信号をサンプリングして保持するサンプルホールド回路を有し、
    前記サンプルホールド回路は、前記チョッパ信号が切り替わる直前のタイミングで、前記電流信号をサンプリングする
    請求項13に記載のモーター駆動システム
  16. 前記サンプルホールド回路は、前記チョッパ信号の切り替え周期内にサンプル期間とホールド期間を有し、
    前記チョッパ信号の切り替わり後に前記ホールド期間を有し、前記ホールド期間の後に前記サンプル期間を有する
    請求項15に記載のモーター駆動システム
  17. 前記ICは、外部から入力されたタイミング調整信号に応じて、前記トリガ信号を前記AD変換器に入力するか否かを決定するタイミング調整部を更に備え、
    前記タイミング調整信号は、前記インバータ回路のスイッチを駆動するドライブ回路へ入力されるPWM波信号であり、
    前記タイミング調整部は、前記タイミング調整信号の切り替わりタイミングを避けて前記サンプリングされた電流信号をデジタル信号に変換するように、前記トリガ信号を前記AD変換器に出力する
    請求項15又は16に記載のモーター駆動システム
  18. 前記ICは、外部から入力されたタイミング調整信号に応じて、前記トリガ信号を前記AD変換器に入力するか否かを決定するタイミング調整部を更に備え、
    前記タイミング調整信号は、前記インバータ回路のスイッチの駆動信号として用いられるPWM波生成のためのキャリア波形の折り返しタイミングに同期した信号であり、
    前記タイミング調整部は、前記タイミング調整信号に基づいて、前記サンプリングされた電流信号をデジタル信号に変換するように、前記トリガ信号を前記AD変換器に出力する
    請求項15又は16に記載のモーター駆動システム
  19. 前記第1出力部は、前記トリガ信号と同期したタイミングで、前記電流信号をサンプリングして保持するサンプルホールド回路を有する
    請求項1からのいずれか一項に記載のモーター駆動システム
  20. 前記第1出力部の出力した前記デジタル信号を無線で外部に出力するインターフェース部をさらに備える
    請求項1から19のいずれか一項に記載のモーター駆動システム
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