JPH0781235B2 - ナイロン66糸条 - Google Patents

ナイロン66糸条

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JPH0781235B2
JPH0781235B2 JP26850690A JP26850690A JPH0781235B2 JP H0781235 B2 JPH0781235 B2 JP H0781235B2 JP 26850690 A JP26850690 A JP 26850690A JP 26850690 A JP26850690 A JP 26850690A JP H0781235 B2 JPH0781235 B2 JP H0781235B2
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吉輝 久保田
公明 山下
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旭化成工業株式会社
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  • Artificial Filaments (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Chemical Treatment Of Fibers During Manufacturing Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はナイロン66糸条に関する。更に詳しくは、3000
〜6000m/minの高速で紡糸して得られるナイロン66マル
チフィラメントに関し、該マルチフィラメントが長期間
保管された後でもユーザーでの後加工の工程性能を悪化
させないものである。即ち、長期間経時後もワーパー整
経、編立て等において白粉の発生しないナイロン66マル
チフィラメントに関するものである。
〔従来の技術〕
近年、ナイロン繊維製造に関し、コストダウンを目的と
する高速紡糸が行なわれる様になった。ナイロンの高速
紡糸は一般に3000〜6000m/minで行なわれるのが普通で
ある。このようにして製糸されたナイロン繊維は切断伸
度が50〜100%、好ましくは50〜80%の範囲にあること
が特徴であり、柔軟な風合い、均一な染色性を有するこ
とから、仮燃加工分野のみならず織物、トリコット分野
等、幅広い用途に使用されている。
しかしながら、高速紡糸工程でエマルジョン系の従来油
剤を付与させたナイロン66マルチフィラメントは、トリ
コットや織物経糸としてワーパー整理を行なうとき、ナ
イロン66マルチフィラメントがガイドや筬に接触しなが
ら走行するので、単糸の表面に付着している白粉が一部
は脱落し大半はガイドや筬に付着し、ワーパー経時と共
に付着良が増加し異常に張力が上昇して糸切れを誘発し
問題となっている。
一方、この問題を解決するためポリアミドフィラメント
の高速紡糸において付与される油剤についてオレイルオ
レートを主成分とした油剤による織物欠点(経縞)を改
善する提案がされている(特公昭60−31931号公報)。
また、加工操業性が良く高品位の加工糸(毛羽の少な
い)を得るナイロン6のPOY用油剤組成物(エチレンオ
キサイドとプロピレンオキサイドとの共重合を主成分)
が特開昭60−215872号公報に提案されている。
しかしながら、これ等の油剤組成物を高速紡糸工程でナ
イロン66マルチフィラメントに付与させる場合、長期保
管後(例えば10ヶ月)に使用するとワーパーや編立て工
程で白粉が増えるという問題が起こる。
また、特開昭63−181655号公報では、乳化剤のE0付加物
を3〜18%含有する油剤を付与するナイロン66糸条が提
案され、白粉が減少して要望される必要条件が満してい
るが、夏場、高温、高湿下で長期間倉庫に保管された後
ではワーパー工程で白粉が増え、十分、必要条件を満し
ているとは言えない。
以上のほか、高速紡糸ナイロン66マルチフィラメント用
の油剤については、従来見るべき提案はない。
通常の油剤をそのまま高速紡糸ナイロン66マルチフィラ
メントに付与したものを長期間保管後に使用するとやは
り白粉が発生するという問題がある。
高速紡糸の衣料系分野には紡糸工程でストレート油剤
(非含水油剤)を付与させる公知技術(特公昭60−3722
2号公報)があるが、この場合白粉の発生を防止するこ
とは出来るが紡糸段階で油剤の飛散により油煙が充満
し、これを除去する為には大がかりな回収装置が必要と
なりコストアップの問題がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は白粉の発生が少なく、かつエマルジョン
供給ノズル下のガイドに油剤スカム(エマルジョン濃縮
液)の付着がなく、チーズの自動切替ミス、張力アップ
によるフォーム不良、毛羽、糸切れが発生しない高速紡
糸によるナイロン66糸条を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記、白粉の発生につき鋭意検討した結
果、高速紡糸によるナイロン66マルチフィラメントの白
粉の析出は平滑剤、乳化剤、及び制電剤で構成される油
剤にアルケニルコハク酸ヘキサメチレンジアミンジアマ
イドとダイマー酸ヘキサメチレンジアミンジアマイドの
K塩を配合することにより驚異的に減少し、しかも、エ
マルジョンが安定で、更に安価で、かつエマルジョン供
給ノズル下のガイドの油剤スカム(エマルジョン濃縮
液)の付着がない、という驚くべき事実を見出し本発明
を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の通りである。
平滑剤、乳化剤及び制電剤の構成される油剤中に下記の
式(I)で示されるアルケニルコハク酸ヘキサメチレン
ジアミンジアマイドを10〜30重量%、下記の式(II)で
示されるダイマー酸ヘキサメチレンジアミンジアマイド
のK塩を0.1〜8重量%含有する油剤をフィラメントに
対して0.3〜1.5重量%含有し、かつ、切断伸度が50〜10
0%であることを特徴とするナイロン66糸条。
(R1はアルキル基を炭素数16〜18のアルキル基を表わ
す) KOOC−R2−CONH−(CH2−NHCO−R2−COOK (II) (R2は炭素数34のアルキル基を表わす) 本発明に用いるナイロン66マルチフィラメントは高速紡
糸された糸条であればフィラメントの太さ、フィラメン
ト数に制限なく使用できる。
本発明に用いる、油剤中の平滑剤は、ブチルステアレー
ト、イソオクチルパルミテート、イソオクチルステアレ
ート、トリデシルステアレート、オレイルオレエート、
イソステアリルオレエート、ラウリルオレエート等の高
級アルコールと高級脂肪酸とのエステル及び鉱物油のい
づれでもよい。
但し、エチレンオキサイド(以後E0とする)付加物を多
く配合すると白粉が増えるので好ましくない。
白粉とはナイロン66特有のオリゴマーで高速紡糸のマル
チフィラメントの非晶部分の配合がルーズである為、油
剤中の乳化剤、制電剤、水等の併存下、経時的にオリゴ
マーがブリードアウトするものをいう。
本発明に用いる乳化剤は、アルキルエーテル系、PEGエ
ステル系及び多価アルコール系のものが好ましい。ま
た、制電剤は、アニオン系、両性活性剤及びカチオン系
活性剤が好ましい。乳化剤及び制電剤はE0付加物は最小
限度に少なくし、E0付加物でないものを多く使用した方
がよい。
アルケニルコハク酸ヘキサメチレンジアミンジアマイド
は油剤の脱落性を減少させ、更に撥水性を付与して白粉
を減少させる目的で使用するものである。油剤中での9
重量%以下では白粉減少がクリヤー出来ず、31重量%以
上ではフィラメントの摩擦が高くなり、紡糸中の糸切れ
が増加する問題が有り10〜30重量%の範囲であり、好ま
しくは15〜20重量%がよい。
ダイマー酸ヘキサメチレンジアミンジアマイドはアルキ
ル基の炭素数を増し撥水性を高め、白粉を更に減少させ
る目的で使用するものである。油剤中の含有量9重量%
以上ではエマルジョン付与ノズル下のガイドに油剤スカ
ムが生成し、更にフルチーズ捲上り時の自動切替えミス
が起こり易い。従って含有量は8重量%以下であり、好
ましくは1〜3重量%前後がよい。
本発明のナイロン66糸条は紡糸時の油剤付着量が、0.3
重量%以下では平滑性や集束性が保てないので紡糸工程
で糸切れが起こり易く、1.5重量%以上では、白粉が増
えるので好ましくない。従って油剤付着量はナイロン66
マルチフィラメントに対して0.3〜1.5重量%であり、更
に好ましくは0.5〜1.0重量%がよい。
本発明の高速紡糸によるナイロン66糸条の油剤組成物は
切断伸度が50〜100%保有しているフィラメントに白粉
減少効果が有り、通常の(コンベンショナル方式)ナイ
ロン6、ナイロン66は白粉が出にくく従来品の油剤でよ
い。
本発明に用いるオイリング方法は、オイリングロール方
式、ギアポンプによるオイリングノズル方式のいづれで
もよい。好ましくはオイリングノズル方式である。
〔実施例〕
次に実施例により本発明を具体的に説明する。なお、物
性の評価は下記の方法で行なった。
(1) 油剤付着量 ナイロン66マルチフィラメント206g(絶乾重量2.00g)
を試料としてとりジクロルメタン3ccを注入し付着油剤
を抽出する操作を4回に分けて東海計器株式会社製の迅
速残脂抽出装置で(加熱部110℃)抽出し(g単位)次
の計算式で求める。
(抽出油剤量/2)×100〔%〕 (2) 白粉量 チーズ状に捲上げたナイロン66フィラメントを第1図に
示すドラム缶(金属容器200容量)に水3と一緒に
入れてゴムシール付のフタで完全密閉する。このドラム
缶を50℃にコントロールさせた室内に2週間放置後ドラ
ム缶を50℃の室内から出し、フタを開けてチーズを取出
す。このチーズ状に捲かれたナイロン66マルチフィラメ
ントを第2図の装置で4Φの梨地のクロムメッキのラペ
ットガイド(6)、セラミックの櫛型ガイドを通し、更
にトリコット整経用22ゲージの筬(8)を通して600m/m
inの速度で一定時間(10分間)走らせ脱落した白粉と筬
に付着した白粉とを採収してメトラー天秤で白粉量及び
走行糸量とを秤量しナイロン66マルチフィラメント1kg
当りの白粉量(mg)を算出する。
(3) 平滑性 チーズ状に捲上げたナイロン66マルチフィラメントをエ
イコー測器製のμメーターにて第3図に示す装置を用い
80m/minで走行させ、クローム鏡面メッキのガイドピン
通過後の張力T2を測定し、T2−T1=△T(g)を平滑性
とした。T1は解舒張力でありその値は1gである。
(4) ガイドの油剤スカム付着性 紡糸の際、第1表のエマルジョンをギアポンプを用い、
オイリングノズルで付与するが、このオイリングノズル
下(約30cm下)のガイドに生成する32口金(鐘)油剤ス
カムを、下記基準で評価する。
油剤スカムの生成ない… ○ 油剤スカム付着の少し有り… △ 油剤スカムの付着が多い… × (5) 自動切替えミス 30d/10fのフルチーズ(4.5kg)が捲上ると自動切替えで
次のチーズが捲始められるがこの時、不都合が起こって
自動切替えミスを起こす問題がある。チーズ状で糸条を
1t生産するのに何回の自動切替ミスが発生したかを調査
する。
実施例1〜8、比較例1〜6 紡糸孔10個を有する紡糸口金を用いて、制電剤入りのナ
イロン66ポリマーを溶融吐出させて紡糸口金下のチヤン
バーで冷風にて冷却し、紡糸工程で第1表に示す水エマ
ルジョン系油剤(10重量%)を糸に対して0.8重量%付
与し延伸することなく4000m/minのワインダーでチーズ
状に捲上げ30d/10fのナイロン66マルチフィラメントを
製造した。
得られたマルチフィラメントの物性を評価した。その結
果を第2表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の高速紡糸によるナイロン66糸条は驚異的な白粉
防止効果があり、織物経糸又はトリコット用の糸条とし
てワーパー整経及び編立てを行なうとき白粉の発生が少
なく安定な性能が得られる。また、本発明の高速紡糸に
よるナイロン66糸条はオイリングノズル下のガイドに油
剤スカムの付着がなく、チーズの自動切替えミス、張力
アップによるフォーム不良、毛羽、糸切れが発生がな
く、紡糸の安定化が確保でき、安価である。
【図面の簡単な説明】 第1図はナイロン66糸条の調湿装置の概略を示す断面図
である。第2図は白粉試験装置の概略を示す模式図であ
る。第3図はμメーター平滑性試験装置の概略を示す模
式図である。 1……ドラム缶のフタ、2……ドラム缶、3……水、4
……ナイロン66糸条、5……金網、6……ラペットガイ
ド、7……(櫛型)ガイド、8……筬、9……ワインダ
ー(600m/min)、10……ポールガイド、11……ワッシャ
ー、12……T1張力検出部、13……10Φクローム鏡面メッ
キの固定ピン2ヶ、14……T2張力検出部、15……ワイン
ダー(80m/min)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 101:34

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平滑剤、乳化剤及び制電剤で構成される油
    剤中に下記の式(I)で示されるアルケニルコハク酸ヘ
    キサメチレンジアミンジアマイドを10〜30重量%、下記
    の式(II)で示されるダイマー酸ヘキサメチレンジアミ
    ンジアマイドのK塩を0.1〜8重量%含有する油剤をフ
    ィラメントに対して0.3〜1.5重量%含有し、かつ、切断
    伸度が50〜100%であることを特徴とするナイロン66糸
    条。 (R1はアルキル基を炭素数16〜18のアルキル基を表わ
    す) KOOC−R2−CONH−(CH2−NHCO−R2−COOK (II) (R2は炭素数34のアルキル基を表わす)
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