JPH0781095B2 - 塗装方法 - Google Patents

塗装方法

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JPH0781095B2
JPH0781095B2 JP61294368A JP29436886A JPH0781095B2 JP H0781095 B2 JPH0781095 B2 JP H0781095B2 JP 61294368 A JP61294368 A JP 61294368A JP 29436886 A JP29436886 A JP 29436886A JP H0781095 B2 JPH0781095 B2 JP H0781095B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、塗装方法に関し、さらに詳しくは、建物の壁
部や天井部において、巣穴、目違い、不陸等を有する被
塗装面、例えばコンクリート面やしっくい面、石膏ボー
ドやベニヤ合板等のボード壁材で構成された面、あるい
は色砂仕上げ壁や繊維壁等の化粧仕上げ面に有効に適用
する塗装方法に関する。
(従来の技術) 従来、巣穴、目違い、不陸等を有する不整な被塗装面を
平滑にあるいは模様仕上げするにあたっては、まず、コ
テ塗り等の左官工の工事により下地調整用の塗材を塗布
して下地を平坦に調整した後、ローラー塗布や吹付工法
等の塗装工や吹付工の工事によって仕上げ用の塗材を塗
布することが必要であった。
かかる下地調整工程は、巣穴や目違いを無くし、さらに
素地からの溶出等の影響を抑えて仕上げ塗膜を形成可能
な下地を形成することを目的とし、したがって、下地調
整塗材は、コテ塗り作業性、肉ヤセ防止、厚付けしても
ひび割れないような特性を有している。
一方、仕上げ工程は、必要に応じた着色や模様付け等の
化粧を目的とするとともに、防水性等を付与する目的で
行われるものであり、しかもその効果は長期間持続する
ことが必要である。したがって仕上げ塗材は、保色が良
好で、防水性に優れ、あるいは模様付け可能な特性を有
し、上記した下地調整塗材とは、その機能、性状及び組
成を全く異にしている。
(発明が解決しようとする課題) このように、上記従来の工法では、下地調整用の塗材類
と仕上げ用の塗材類とを準備し、品質の良好な塗装仕上
げ層を形成するために、それら各種の塗材類を適切に組
み合わせて数層に重ね塗りすることが必要であった。し
かもこれらの塗材をそれぞれ左官工あるいは塗装工や吹
付工による作業内容の異なる工事により塗装するもので
あった。
したがって、使用する塗材の種類は多種類に及び、作業
工程管理も複雑であった。
しかも、仕上げ塗材が流動性の高い状態であるため、そ
の塗装を行うためには、下地調整をした塗材の十分な乾
燥を待つ必要があり、そのため、作業の迅速性に欠けて
いた。
ここに、平坦でない被塗装面に対して必須であるセメン
ト系下地調整塗材をそのまま塗装仕上げに用いれば、迅
速な施工は可能となるが、前記塗材は、仕上げ塗材とし
ての適性を有していないため良好な仕上げ面を得ること
は到底できない。
すなわち、下地調整塗材は、コテさばきを良くするため
に、その結合材の主成分がセメント等の無機質のものと
されている。したがって、これを仕上げ塗材として用い
ると、主結合材がセメントであるために防水性が悪く、
また顔料が鮮やかに発色されないのである。
反対に、通常の仕上げ塗材は、下地調整する機能は全く
有していないため、仕上げ塗材のみで平坦でない被塗装
面に対して良好な塗膜を完成することは不可能であっ
た。
すなわち、仕上げ塗材は、防水性、顔料の発色性を考慮
して結合材の主成分が合成樹脂結合材とされ、また、吹
付工事に適した流動性を持つように水分含量が多くなっ
ている。したがって、これを仮に下地調整塗材として厚
塗りすると、コテさばきが良好でなく巣穴等を確実に充
填することができず、厚塗りすれば、水分含量が多いた
めヒビ割れを生じやすくなる。
そこで、本発明は、上記従来の問題点を解決すべく、一
の塗材に同一の作業内容で下地調整塗りと仕上げ塗りと
を有効に行い得る機能を付与して、平坦でない被塗装面
における下地調整工程及び仕上げ工程の迅速化・合理化
できる塗装方法を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上記した技術的課題を達成するため、無機質結合材と有
機質結合材の配合比及び塗材中における全固形分量に着
目して鋭意検討した結果、上記各結合材の一定の配合比
の範囲で、全固形分量が一定範囲内の場合であって、粘
度を5000〜100000cpsとして、コテ又はヘラで塗り付け
することにより上記した課題を解決できることを見いだ
し、以下の発明を完成した。
すなわち、巣穴、目違い、不陸等により平坦でない被塗
装面において、少なくとも無機質結合材と、その100重
量部に対して25〜80重量部の割合で配合される合成樹脂
結合材の水性エマルジョンと、骨材とを含み、塗材中の
全固形分が70〜80重量%を占め、かつその粘度が5000〜
100000cpsである塗材を、コテ又はヘラで塗り付けるこ
とにより一層よりなる塗装仕上げに適した下地調整層を
形成し、この下地調整層の上に前記塗材と同一配合の塗
材をコテ又はヘラで塗り付けることにより一層よりなる
塗装仕上げ層を形成することを特徴とする塗装方法を創
作した。
また、前記骨材は、粒径が100〜400μm程度の無機質の
骨材であることを特徴とする前記塗装方法を創作した。
以下、本発明を詳細に説明する。
前記被塗装面とは、下地調整層を形成する塗装面をい
い、既に塗装や表面処理が施されているかどうかを問わ
ないものである。具体的には、コンクリートや、しっく
い面、石膏ボードやベニヤ合板等のボード壁材で構成さ
れた面、あるいは色砂仕上げ壁や繊維壁等の表面をい
う。
前記下地調整層とは、下地調整のための塗膜の層をい
い、下地調整とは、被塗装面の巣穴、目違い、不陸等の
不整部や凹部に塗材を充填し、かつ塗材の塗面を平坦に
ならす作業をいう。
また、前記塗装仕上げ層とは、下地調整層の上面に形成
される塗装仕上げのための塗膜の層をいい、塗装仕上げ
とは、下地調整後の塗面上に塗材を塗布し、その表面を
平滑に仕上げること、あるいはいわゆるデザインローラ
ーを用いて型押しにより模様を形成したり、さらには表
面上にビニルクロスなどの塗装材を張りつけすることに
適する塗面に仕上げることをいう。
前記無機質結合材としては、ポルトランドセメント、白
色セメント、石膏プラスター、スラグ、ドロマイト、シ
リカゾル、アルカリ珪酸塩等を用いることができる。
これらの無機質結合材を用いることにより、コテやヘラ
による良好な作業性を確保することができる。すなわ
ち、コテさばきが良く、保水性があり、だれが生じない
塑性を塗材に付与することができる。
また、無機質結合材の特徴として防火性が優れる塗膜を
形成することができる。
また、合成樹脂結合材としては、合成樹脂の水溶液、水
分散液及び再乳化形粉末樹脂等を用いることができる。
合成樹脂の組成としては、アクリル酸エステル、エチレ
ン、酢酸ビニル、バーサティック酸ビニール、塩化ビニ
ール、アクリルニトリル、スチレン、マレイン酸エステ
ル、ウレタン、エポキシ等の単独重合物又は2種類以上
の共重合物まては2種類以上の混合物として挙げられ、
これらは通常エマルジョン樹脂、合成樹脂ディスパーシ
ョン等として呼称され、市販されているものである。
これらの合成樹脂結合材を使用することにより、透水や
吸水を低減しうる緻密な塗膜を形成するため、塗膜に防
水性や保色性を付与することができる。同時に各種被塗
装面に対する良好な付着性を確保できる。
さらに、塗膜の透水性や透気性が低くなり、鉄筋コンク
リート建物等のコンクリート表面を素地として塗膜を形
成した場合に、コンクリートの中性化を防止することが
できるという効果がある。
また、無機質結合材のみによる硬化と異なり、塗膜の乾
燥時間が短縮化されるという効果がある。
上記無機質結合材と上記水性エマルジョンの状態での合
成樹脂結合材との配合割合は100:25〜80(重量比)の範
囲で任意に調整できる。
合成樹脂結合材の配合割合が80重量比を越えると、相対
的に無機質結合材の配合割合が低下することにより、塗
材の塑性や粘度がコテやヘラによる塗り付け作業に適さ
なくなる。
また、合成樹脂結合材の配合割合が25重量比を下回る
と、合成樹脂結合材による塗膜の防水性、保色性が悪く
なり、かつ被塗装面の種類によっては付着性が悪くな
る。
さらに、これらの結合材の重量比が達成されることによ
り、コテ又はヘラ塗り作業性、厚付け時におけるひび割
れ防止性や塗膜の上乾きが防止される。
塗材の粘度については、作業方法に応じて増粘剤等によ
り調整できるが、垂直面や天井面に施工してもダレ、ナ
ガレを生じにくく、コテさばきが最も良好な粘度として
は5000〜100000cpsである。5000cps未満では、コテ作業
に適しなくなり、ダレ、ナガレの発生により厚付けが困
難となる。また、100000cpsを越えると、コテ又はヘラ
さばきが悪く、塗り付け作業ができなくなる。
なお、本発明において、無機質結合材と合成樹脂結合材
(乾燥重量)とを併せた結合材全体としての塗材中の組
成比は特に限定しない。しかし、結合材本来の機能であ
る骨材の固着性、各種被塗装面への付着性等の性質を十
分に備えさせるためには、一定の組成比に設定するのが
望ましい。
塗材に含まれる固形分としては、上記の無機質結合材、
合成樹脂結合材の他、必須の組成分としての骨材があ
る。
なお、コテさばきや厚塗り性や形状付与の適応性及び塗
材における吸水性を考慮すると、100〜400μm程度の粒
径の球状の粒子からなる無機質の骨材が望ましい。
粒径が100μmより小さいと、吸水性が大きくなり、塗
材の乾燥時にひび割れがしやすくなり、また粒径が400
μmを越えると、仕上げ塗材としての使用時に仕上げ面
が粗面になって平滑な仕上げが困難となり外観が悪く、
かつ防水性が低下するからである。
また、球状粒子が望ましいのは、塗り付け工事の際のコ
テさばきが軽くなり、また単位重量あたりの表面積が小
さいので給水量も小さいという特徴がある。
また、骨材は、防火性の点で無機質であるのが望まし
い。
また、増粘剤が、最外層の塗膜に要求される防水性とコ
テやヘラによる塗り付け工事に適した粘性あるは塑性を
付与するために必須成分として含まれる。
さらに、有機質あるいは無機質の繊維が、塗膜乾燥時の
ひび割れ防止効果を付与するため、あるいは、仕上げ塗
材において塗膜表面に化粧仕上げの効果を付与するため
に必要に応じて含まれる。
本発明方法に使用する塗材においては、塗膜のひび割れ
を有効に防止して厚付け性を確保し、かつコテやヘラに
よる塗り付け工事に作業性を考慮して、これらの必須成
分の固形分さらにはその他の成分の固形分の全量(全固
形分)が、塗材において70〜80重量%を示すように組成
されている。
全固形分の割合が上記範囲より少ない場合には、塗装後
の乾燥によるヤセが大きく、厚付けした際に塗膜にひび
割れが生じやすくなる。
また上記範囲よりも多い場合には、水分の絶対量が不足
して、塗材が必要以上に固くなり、コテやヘラによる塗
り付け工事に支障を来すことになる。
このように全固形分が塗材の70〜80重量%を示すとい
う、固形分の多い組成は、従来の仕上げ塗材においては
実現が困難なものである。
かかる仕上げ塗材では、吹付やローラー塗り等塗装作業
性等を考慮して組成分混和用の水を相当量配合している
上に、合成樹脂結合材が通常は例えば水分が50%程度を
占める水性エマルジョンとして供給されるため、仕上げ
塗材中の全固形分の組成比を70重量%以上に保ち難いか
らである。
しかし、本塗材では、結合材の半分以上が乾燥粉末とし
て混合される無機質結合材であるために、塗材中の全固
形分が70〜80重量%の範囲の仕上げ塗材として供給でき
るのである。
このように、本発明方法に使用する塗材は、結合材が、
無機質結合材に対して所定の割合で合成樹脂結合材の水
性エマルジョンが配合され、また全固形分が塗材の70〜
80重量%を占めるため、コテさばきが良いとともに、巣
穴等を充填しうる粘度や塑性を有し、肉ヤセが防止さ
れ、厚付け性を有し、また各種被塗装面への付着性が良
く、下地調整層に適する。
また、防水性に優れるとともに、保色性が良好であるた
めに、塗装仕上げ層に適する。
さらに、厚付けが可能であるため、単層の塗膜で十分に
下地調整層又は塗装仕上げ層を形成できる。また、厚付
けしてもひび割れや上乾きせず、しかも十分な粘性及び
塑性を有するため、仕上げ塗膜が十分に乾燥する前にロ
ーラー等により形状を付与した塗膜を容易に形成でき
る。
(作用) 本発明の塗装方法は平坦でない被塗装面に対して一層よ
りなる下地調整層を形成し、下地調整層が乾燥するのを
待つまでもなく、同一の塗材を塗り付けて一層よりなる
塗装仕上げ層を形成して、塗装を完成する。
すなわち、塗材が同一であること、塗材の固形分が多い
こと及びコテ又はヘラ塗り作業により下地調整と仕上げ
とを行うため、下地調整層が十分乾燥していなくても仕
上げ塗膜を形成することができる。
また、同一の塗材を用いるため、下地調整層と塗装仕上
げ層との適合性や接着性、具体的には塗装仕上げ層の膨
れや剥がれ等を考慮する必要がないとともに、重ね塗り
される塗膜は良好な一体性を有している。
(実施例) 次に、本願発明の一実施例を説明する。
本実施例において使用する塗材は、以下のように調整し
た。
(1)まず、表Iに示す組成の混合粉体を準備した。
表I (単位:重量%) 白色セメント 40.6% 弁柄 2% シリカ粉 50% 焼成アルミニウムシリケート 5% アスベスト粉 2%増粘剤 0.4% 100.0% 上記の表Iに示す各組成分はいずれの乾燥粉末の形態
で、均一に混同した、なお、骨材として加えたシリカ粉
(二酸化ケイ素の研磨粉末)及び焼成アルミニウムシリ
ケート(フェライト)はその粒子が球状であるため、塗
り付け工事の際のコテさばきが軽くなり、また単位重量
当たりの表面積が小さいので吸水性も小さいという特徴
がある。
また、これらの骨材の粒子の径は、100〜400μmとされ
ている。
またアスベスト粉は、塗材乾燥時のひび割れ防止のため
に繊維分として加えたものであり、繊維長が0.1〜3mm程
度のものを用いている。繊維分の組成比は、0.5〜5%
の範囲で適宜変更可能であるが、この範囲よりも少ない
と実効性がなく、この範囲より多いと仕上げ塗材として
用いた際に仕上げ面にささくれ立ちが出やすくなる。
なお、増粘剤としてはザンサンガムを用いている。増粘
剤は、後述する塗材の粘度に影響する因子であり、塗材
にコテ塗りまたはヘラ塗りによる厚付けの作業性の向
上、被塗装面への吸い込みの抑制、表面乾燥による表面
皮張りの防止、天井面、壁面でのダレ落ち防止などの特
性を与える。
(2)次に、表IIに示す組成の混和液を準備した。
表II (単位:重量%) アクリル樹脂エマルジョン 95.0% 消泡剤 0.5% 防腐剤 0.2%水 4.3% 100.0% 上記表IIにおいて、アクリル樹脂エマルジョンはアクリ
ル樹脂結合材、例えばポリアクリル酸エステルと水とを
55:45の重量比で含んだ水性エマルジョンである。
(3)次に、使用に際して表1の混合粉体20重量部と、
表IIの混和液4重量部と、混和用の水5重量部とを良く
練って均一に混和させ、本実施例の塗材を得た。したが
って、この塗材の組成比は、表IIIの通りである。
表III (単位:重量%) 無機質結合材 28.0% 合成樹脂結合材 7.0% 顔料 1.4% 骨材 38.0% 繊維分 1.4% その他の添加剤 0.2%水 24.0% 100.0% また、塗材の粘度は60、000cps,可使時間は90分、フロ
ー値は180であった。
なお、粘度は、B型回転粘度計により測定した値であ
る。
(4)このようにして得た本実施例の塗材(A)を用い
て適当に設定した試験用の被塗装面にコテ又はヘラを用
いて一層よりなる下地調整層を形成し、かつその塗装面
の乾燥前に、再度コテ又はヘラを用いて一層よりなる塗
装仕上げ層を形成した。なお、乾燥前としたのは、塗膜
が十分に乾燥することを要しない意味であり、下地調整
層が少なくとも指触乾燥すれば、その上に本塗材をコテ
又はヘラで塗り付けることができる。ここに、指触乾燥
とは、塗面の中央に指先で軽く触れて指先が汚れない状
態をいうものである。
そして、その試験成績を、同じ塗装方法で、同条件の被
塗装面に塗装した従来公知のJIS K5669 合成樹脂エマ
ルジョンパテ(B)、及びJIS A6916セメント系下地調
整塗材(C)と比較した結果を表IVに示す。
表IVから明らかなように、比較例のセメント系下地調整
塗材(C)は、作業性及びコテさばきは優れているが、
仕上がり性が悪かった。また、合成樹脂エマルジョンパ
テ(B)はコテさばき及び仕上がり性がともに不十分で
あり、性能面からも仕上げ塗材としては不適であった。
これに対して本実施例の塗材(A)は、施工性、仕上が
り性、性能のいずれについても良好な結果を得ることが
できた。
なお、この表IVにおいて、各欄に掲げた数字は「5」を
良、「1」を不良とした場合の5段階評価を示してい
る。
本実施例については、以下の変更例が可能である。
骨材としてマイカ粉などの鱗片状のもの、あるはその
他の公知の骨材を用いること。
繊維として有機質系繊維であるアクリル樹脂、ビニロ
ン、エチレン、エステル、セルロースなどが、無機質系
繊維であるシリカ、アルミナ、カーボン、ガラスなどが
利用できる。
増粘剤としては、メチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセ
ルロース類、ポリビニールピロリドン、ポリビニールア
ルコール類、ポリアクリル酸塩などが使用できる。これ
らの中でも特に高重合度でチクソトロピー性の増粘剤が
望ましい。
(効果) この塗装方法の発明によれば、下地調整機能と塗装仕上
げ機能とを併せ持ち、下地調整と塗装仕上げとに利用で
きる塗材を用いるため、平坦でない被塗装面の塗装工程
において、使用塗材の削減・合理化を図ることができ
る。
また、コテ又はヘラによる塗り付け作業性に優れ、厚付
けすることができる塗材を用いるため、一層よりなる下
地調整層及び一層よりなる塗装仕上げ層のそれぞれを形
成することができ、かつ、下地調整層の乾燥を待つまで
もなく塗装仕上げ層を形成して塗装を完成することがで
き、平坦でない被塗装面において迅速に下地調整工程と
仕上げ工程とを行うことができる。しかもコテ又はヘラ
により塗り付けするため、十分に平坦な塗装面を得るこ
とができる。
さらに、同一塗材による塗膜を重層して下地調整層と塗
装仕上げ層とを完成するため、一体性に優れた塗膜を得
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白石 裕史 神奈川県川崎市多摩区寺尾台2丁目4番地 1 (72)発明者 豊沢 貢 千葉県松戸市小金原7丁目22番地の1 A 棟402号 (72)発明者 大澤 茂樹 埼玉県所沢市小手指町3丁目4番地 小手 指ハイツG―101号 (72)発明者 高橋 孝治 東京都杉並区宮前5丁目3番16号 (72)発明者 吉野 隆 東京都台東区三筋2丁目6番6号 (72)発明者 山田 喜隆 愛知県海部郡弥富町大字鯏浦字中六町179 番地 (72)発明者 中山 隆彦 三重県四日市市西伊倉町11番2号 (72)発明者 中西 功 愛知県西春日井郡西枇杷島町花咲86−1 サンヴィラ花咲302号 (56)参考文献 特開 昭52−36124(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】巣穴、目違い、不陸等により平坦でない被
    塗装面において、 少なくとも無機質結合材と、その100重量部に対して25
    〜80重量部の割合で配合される合成樹脂結合材の水性エ
    マルジョンと、骨材とを含み、塗材中の全固形分が70〜
    80重量%を占め、かつその粘度が5000〜100000cpsであ
    る塗材を、コテ又はヘラで塗り付けることにより、一層
    よりなる塗装仕上げに適した下地調整層を形成し、この
    下地調整層の上に前記塗材と同一配合の塗材をコテ又は
    ヘラで塗り付けることにより、一層よりなる塗装仕上げ
    層を形成することを特徴とする塗装方法。
  2. 【請求項2】前記骨材は、粒径が100〜400μm程度の無
    機質の骨材であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項に記載の塗装方法。
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