JPH0780912B2 - 血液凝固抑止性タンパク質 - Google Patents

血液凝固抑止性タンパク質

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JPH0780912B2
JPH0780912B2 JP60208573A JP20857385A JPH0780912B2 JP H0780912 B2 JPH0780912 B2 JP H0780912B2 JP 60208573 A JP60208573 A JP 60208573A JP 20857385 A JP20857385 A JP 20857385A JP H0780912 B2 JPH0780912 B2 JP H0780912B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は血液の凝固を抑止するタンパク質、これらのタ
ンパク質の製造方法およびそれらの使用に関する。
大部分の哺乳動物に存在する抗凝血性タンパク質は3群
に分けることができる。この分類はタンパク質の活性メ
カニズムの違いにもとづいている。
1.凝血因子と複合体を形成し、それによつて凝血因子を
不活性にするタンパク質。これらは次のタンパク質を包
含する: a)抗トロンビンIII〔トロンボ.リサーチ(Thromb.Re
s.5、439〜452頁(1974年)〕; b)α1−プロテアーゼ抑止体〔アン.レビユー・バイ
オケミストリイ(Ann.Rev.Biochem.)52、655〜709頁
(1983年)〕; c)α2−のマクログロブリン〔アン.レビユー.バイ
オケミ.52、655〜709頁(1983年)〕; d)C1−抑止体〔バイオケミストリイ(Bio−chemistr
y)20、2738〜2743頁(1981年)〕; e)プロテアーゼ ネキシン〔ジエイ.バイオル.ケ
ミ.(J.Biol.Chem.)258、10439〜10444頁(1983
年)〕。
2.凝血因子をタンパク質加水分解的に切断し、それによ
つて凝血因子を不活性化するタンパク質。従来文献に記
載されているこの種の由一のタンパク質はプロテインC
である〔ジエイ.バイオル.ケミ.(J.Biol.Chem.)25
1、355〜363頁(1976年)〕。
3.負に帯電したリン脂質を分別および(または)加水分
解し、かくして血液凝固メカニズムのリン脂質依存性反
応を抑止するタンパク質。従来、種々のタイプのヘビ毒
から単離されている由一のホスホリパーゼが開示されて
いる〔ヨーロツパ.ジエイ.バイオケミ.(Eur.J.Bioc
hem.)112、25〜32頁(1980年)〕。
近年、段階的凝血系が充分に研究されており、これは酵
素が酵素原を活性形に変換する異なる内部連継タンパク
質分解反応の増大する多段階系であるものと理解されて
いる〔ジヤクソンら(Jackson,C.M.およびNemerson,Y)
によるアン.レビユー.バイオケミ・(Ann.Rev.Bioche
m.)、49、765〜811頁(1980年)〕。この反応の速度は
リン脂質および因子Vaおよび因子VIIIaのようなその他
の補助因子により決定的に増大される。インビボで、凝
血促進反応は凝血の僅かな活性化が段階的に生じた後の
爆発的な血栓形成性損傷を防止する種々の抑止機構によ
り調節される。
この抗凝血メカニズムは下記のように分類できる〔ロー
ゼンベルグら(Rosenberg,R.D.、Rosenberg,J.S.)によ
るジエイ.クリン.インベスト.(J.Clin.Invest.)7
4、1〜6頁(1984年)〕: 1.セリン−プロテアーゼ因子Xaおよびトロンビンはそれ
らが抗トロンビンIIIに、または抗トロンビン/ヘパリ
ン複合体に結合する結果として不活性化される。プロト
ロンビン活性化およびフイブリンの形成はこの方法で抑
止できる。抗トロンビンに加えて、α2−マクログロブ
リンおよび抗トリプシンのような種々のその他の血漿−
プロテアーゼ抑止体がまた存在し、これらの活性は時間
依存性である。
2.プロテインCの発見はもう一つの抗凝血メカニズムの
発見を導いた。プロテインCは一度活性化されると、タ
ンパク質補助因子VaおよびVIIIaの選択的タンパク質加
水分解により抗凝血体として作用し、これによつてプロ
トロンビナーゼおよび因子Xを変換する酵素が不活性化
される。
3.プラスミンはトロンビンがフイブリノーゲンに作用し
た生成物である単量体系フイブリン1を分解する。これ
により、不溶性フイブリンの生成が防止される〔ノゼル
(Nossel.H.L.)によるネーチヤー(Nature)、291、16
5〜167頁(1981年)〕。
凝血プロセスに包含される前記の天然タンパク質の中
で、現在、唯一の抗トロンビンIIIが臨床的に使用され
ている。しかしながら、このタンパク質が血液に投与さ
れる傾向が増大してくるに従い、重大な欠点が証明され
てきた。
従来抗凝血剤として使用されてきた全ての薬剤は、これ
が身体または全身的に天然のものであるか否かにかかわ
らず、或る方式で凝血因子を無効にし、かくして凝血プ
ロセスに対して不利な効果でありうる副作用を導く。
本発明の目的は現在既知の抗凝血剤が付随する凝血プロ
セスに対する不利な作用をともなうことなく、血液凝固
抑止性を示す薬剤を製造することにあつた。
驚くべきことに、本発明により血液凝血抑止性を有する
が、失血の危険を増大させない天然タンパク質を単離で
きることが見い出された。また驚くべきことに、これら
のタンパク質は主要出血の場合にはそれらの抑止性を失
ない、かくして正常な凝血プロセスを崩壊させることな
く進行させることができ、出血死の危険をなくすること
ができる。
本発明は抗凝血性タンパク質に関し、これを以後VAC
〔血管系抗凝血剤(Vascular Anti Coag−ulant)〕と
称することとする。VACは凝血因子を不活性化しない特
徴を有する。これらのタンパク質は血管系凝血原(vasc
ular procoagulant)によりまたは因子Xaにより生じる
凝血を抑止できるが、トロンビンにより生じる凝血は抑
止できない。これらのタンパク質は因子XaおよびIIaの
生物学的およびアミド分解的活性を抑止しない。
本発明は凝血因子を不活性化することなく、下記の抑止
を示す抗凝血性タンパク質に関する: プロトロンビン−時間試験(PTT)で行われる反応、お
よび(または)活性化された部分的トロンボプラスチン
−時間試験で行われる反応、および(または) 負に帯電したリン脂質およびCa2+の存在における凝血因
子Xaによるプロトロンビン活性化、および(または) 負に帯電したリン脂質およびCa2+の存在における因子IX
aによる固有のX−活性化、および(または) 単離され、刺戟された血小板のプロトロンビン活性化、
および(または) 血管壁により誘発される凝血、および(または)凝血依
存形血小板凝集。
本発明はまた、凝血因子を不活性化せず、およびその抑
止活性がリン脂質の量に依存して変わる抗凝血性タンパ
ク質に関する。本発明によるタンパク質は因子Xaによる
プロトロンビン活性化の抑止も誘発する。この抑止はリ
ン脂質濃度に依存して変化し、高リン脂質濃度で減少す
る。リン脂質は本発明によるタンパク質により加水分解
されない。
本発明はさらにまた、凝血因子を不活性化せず、負に帯
電したリン脂質(これは、たとえば小胞、リピゾームま
たはエテロゾームに見い出すことができる)に二価カチ
オンCa2+および(または)Mn2+を経て結合し、および
(または)スフエロシルに結合する負に帯電したリン脂
質に二価のカチオンCa2+および(または)M2+を経て結
合する抗凝血性タンパク質に関する。このタンパク質の
負に帯電したリン脂質に対する結合は可逆性であつて、
エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)により逆行させる
ことができる。本発明によるタンパク質は因子Xaおよび
プロトロンビンを負に帯電したリン脂質表面から排除す
ることができる。
本発明は特に、凝血因子を不活性化せず、約70×103
約60×103、34×103または32×103の分子量を有し、34
×104または32×104の分子量を有するタンパク質はそれ
ぞれ唯一のポリペプチド鎖を有するものである抗凝血性
タンパク質に関する。
本発明は好ましくは、凝血因子を不活性化せず、下記の
特徴を有する抗凝血性タンパク質に関する: 哺乳動物の血管壁から単離され、次いで精製されるもの
である; グリコプロテインではない; ホスホリパーゼではない; pH4.4〜4.6の等電点を有する; 56℃におけるこの抗凝血性タンパク質の活性は熱的に不
安定である; クエン酸塩処理した血漿中でこの抗凝血性タンパク質の
活性は37℃で数時間安定で留まる; この抗凝血性タンパク質の活性はトリプシンおよび(ま
たは)キモトリプシンにより完全に破壊されない; この抗凝血性タンパク質の活性はコラゲナーゼおよび
(または)エラスターゼにより作用されない; 小胞(Vesicles)、リポゾームまたはエテロゾームに見
い出すことができる負に帯電したリン脂質に二価カチオ
ンCa2+およびMn2+を経て結合する; スフエロシル(Sperocil)に結合する負に帯電したリン
脂質に二価カチオンCa2+およびMn2+を経て結合する; このタンパク質の負に帯電したリン脂質に対する結合は
可逆性であつて、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)
により逆行できる; 因子Xaおよびプロトロンビンを負に帯電したリン脂質表
面から排除する; プロトロンビン−時間試験で行われる反応を抑止する; 活性化された部分的トロンボプラスチン−時間試験で行
われる反応を抑止する; インビトロで負に帯電したリン脂質およびCa2+の存在に
おける凝血因子Xaによるプロトロンビン活性化を抑止す
る; 因子XaおよびIIaの生物学的およびアミド分解的活性を
抑止しない; インビトロで負に帯電したリン脂質およびCa2+の存在に
おける因子IXaによる固有のX−活性化を抑止する; インビトロで、単離され、刺戟された血小板のプロトロ
ンビン活性化を抑止する; インビトロで、血管壁により誘発される凝血を抑止す
る;および 因子Xaによるプロトロンのこのタンパク質により誘発さ
れる抑止はリン脂質の濃度に依存して変化し、高いリン
脂質濃度で減じられる。
特に、本発明はいかなる動物組織も実質的に含有しない
特に実質的に純粋な形のVACタンパク質に関する。
VACタンパク質の単離に適当な原料材料は各種哺乳動
物、たとえば牛、ラツト、ウマおよびヒトの血管壁およ
び極めて血管化した組織(vascul−arised tissue)、
並びにこれらの哺乳動物の内皮細胞培養物である。牛、
ラツト、ウマおよびヒトの動脈壁およびヒト臍帯静脈お
よび動脈が特に適している。
本発明はまた、本発明によるタンパク質をそれ自体既知
の単離および精製技法を使用して製造する方法に関す
る。下記の方法が特に好適である: 均質化した原料材料を先ず差動遠心分離処理する。得ら
れた上澄液を次いで次のとおりにいずれか所望の順序で
さらに処理する。望ましくない不純物は硫酸アンモニウ
ムで沈殿させることができる。上澄液を親和クロマトグ
ラフイにより、たとえばヒドロキシアパタイトを使用し
て、またはイオン交換クロマトグラフイにより、たとえ
ばDEAE−セフアセル(Sephacel)を使用して、または分
子篩、たとえばセフアデツクス(Sephadex)G−100上
でクロマトグラフイ処理することにより、または免疫吸
着クロマトグラフイにより、たとえばポリクロナルまた
はモノクロナル抗体を使用して、さらに精製する。原材
料の品質に応じて、この精製計画は変更でき、あるいは
その他の精製方法、たとえばリン脂質小胞を用いる精製
も使用できる。
伝統的な抗血栓形成処置、すなわち抗凝血剤の経口投与
に加えて、さらに近年、生合成組織−プラスノゲン活性
化剤が明白な血栓症の場合に血管内経路で投与されてい
る〔エングルら(N.Englによるジエイ.メド.(J.Me
d.)310、609〜513頁(1984年)〕。
本発明によるタンパク質は、たとえば手術中の、特にそ
れらの血液凝固抑止性について、および同時に血小板の
凝血依存性凝集に対するそれらの抑止作用について見
て、血栓症の防止に特に適している。
従つて、本発明はまた本発明によるタンパク質を抗血栓
症剤として使用することに関する。
本発明はさらにまた、本発明によるタンパク質の少なく
とも一種を医薬的に許容されうる担体および(または)
賦形剤と組合せて含有する医薬製剤に関する。
牛大動脈からのVAC単離および精製の実施により得られ
た結果を表Aに示す。100,000xg遠心分離の上澄液中のV
AC活性レベルの測定は凝血原(procoagulant)活性の存
在の故に誤差が生じる。この活性に応答できる成分は硫
酸アンモニウムにより35%の飽和レベルで沈殿すること
が判つた。35%硫酸アンモニウムによる沈殿後に得られ
た上澄液は100%VAC活性を有することが見い出された。
この活性を沈殿させるために、この溶液を90%飽和が達
成されるまで硫酸アンモニウムと混合する。生成するVA
Cタンパク質含有沈殿をTBSの存在でヒドロキシアパタイ
トカラムに結合させる(100mM HCl、50mMトリス/HCl、p
H7.5)。洗浄後に、VACタンパク質をこのカラムからリ
ン酸塩勾配すすぎ液により溶出する。低イオン強度で、
VACタンパク質はDEAE−セフアセルカラムに結合する。
このカラムからのVACタンパク質の溶出は増加するNaCl
濃度勾配を用いて行なう。最終精製工程において、タン
パク質をセフアデツクスG−100上でのゲル濾過により
そられの分子量にもとづいて分離する。溶出液はVACと
セフアデツクス材料との相互反応を最少にするために高
度に塩処理した緩衝剤を用いる。VACはこのカラムから
カラムの空容積の約1.6倍の量で溶出させる(第1図参
照)。この最終精製後のVACの総収率は35%であつた。S
DS−PAGEにより、VAC活性を示した全てのG−100留分が
2種のポリペプチド(各分子量は34000および32,000で
ある)を含有することが判つた。或る場合には、分子量
60,000を有するさらに別の留分がVAC活性を示した。
SDE−PAGEに従い、ピーク留分138−140だけがこれら2
種のポリペプチドに関して均質であつた。これらの留分
を本発明書に記載する牛VACの研究に係る全てのその他
の実験に使用した。但し、牛VACのリン脂質リポゾーム
に対する結合特性に係る実験には使用しない。
G−100留分139において、3.4%のVAC活性が一段階凝血
試験(例1参照)により見い出され、タンパク質1mg当
り比活性1480単位を有した(表A参照)。この留分は検
知できる量のリン脂質を含有せず、そして の吸光係数がこの精製VAC試料について280nmにおける吸
収およびタンパク質含有量から計算された。
VACの特徴 第2図から明白なように、牛動脈からの精製タンパク質
材料中に存在し、VAC活性がここに含まれる、34000およ
び32,000の分子量を有する2種のポリペプチドは一本の
鎖を有するタンパク質である。塩基性アクシンとともに
シツフの試薬を使用すると、両タンパク質が数個の炭水
化物基を有することが確認できる。さらにまた、どちら
のタンパク質にもγ−カルボキシグルタメート(Gla)
残基は見い出すことができない。等電点(例1参照)は
両タンパク質が4.4〜4.6の等電点に相当する単一帯に移
動することを示した(第3図参照)。
VAC活性はこの帯部をゲルから溶出することにより得ら
れたPAG板から得られた。この溶出液をSDS−PAGEで分析
すると、2種のタンパク質の存在をまた示した。従つ
て、両タンパク質がPAG板のpH勾配における単一帯に移
動する。この方法を再検するために、ヒトヘモグロビン
(Hb)を等電点測定によりまた研究した。6.8の数値は
文献に示されている数値と一致することが見い出された
(第3図参照)。
結合試験はVAC活性が負に帯電したリン脂質膜に結合で
きることを示した。この結合はCa2+およびMn2+の存在で
生じるがMg2+の存在または二価金属イオンの不存在では
生じない(表B参照)。このリポゾームに対するVAC活
性の結合は可逆性であつて、試薬EDTAにより逆行する。
SDS−PAGEを使用すると、両タンパク質がCa2+の存在で
リポゾームに結合できること、およびこの結合がEDTAを
加えると破壊されることを示すことができた(第4図参
照)。これはまたVAC活性がこれら2種のタンパク質に
帰因できることを示している。
10%グリセロール含有TBS中で貯蔵すると、VAC活性は−
70℃で少なくとも3ケ月、0℃で少なくとも12時間およ
び37℃で少なくとも半時間安定である。56℃において、
この活性は2分間以内に消失する。
VACの活性 VACは一段階凝血試験において凝血時間を延長する(例
1参照)、この凝血は牛の脳からのトロンボプラスチン
(BTP)で触発される。この実験でBTPを精製牛トロンビ
ンまたは精製牛因子Xaで置き換えると、VACは因子Xaが
凝血の開始に用いられた場合にだけ凝血時間を延長す
る;トロンビンにより誘発された凝血はVACにより作用
をされない。このことはVACが因子Xa活性を直接に抑止
し、またはプロトロンビナーゼ複合体といくらか相互反
応することを示している。さらに試験するために、精製
牛因子Xaおよび凝血原を用いるアミド分解的トロンビン
生成試験を行なつた。第5図はプロトロンビンをCa2+
よびリン脂質の存在で因子Xaにより活性化してトロンビ
ンを生成させた場合に、VACがこのプロトロンビン活性
化を抑止し、この抑止度合がVAC濃度に依存することを
示している。さらにまた、VACのこの抑止効果はリン脂
質の濃度が低いほど大きくなる。
第6図はプロトロンビン活性化のVAC誘発抑止のリン脂
質依存性を示している。ゼロのリン脂質濃度において因
子Xaによるプロトロンビン活性化はVACにより抑止され
ないことは注目されるべきである。対照試験はVACそれ
自体が測定系に作用しないことを示した。
5mcMリン脂質〔1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3
−ホスホセリン(PS)/1,2−ジオレオイル−sn−グリセ
ロ−3−ホスホコリン(PC)1:4モル/モル〕をVAC(1m
g当りの比活性:1,300単位)107mcg/mlおよび10mMCa2+
ともにインキユベートすると、凝血原活性の減少が37℃
で3分以内に生じた。これはVACがホスホリパーゼ活性
をもたないことを示している。
抗トロンビンIII(AT−III)の場合と異なり、VACは精
製トロンビンのアミド分解的活性に対する作用をもた
ず、色原性基質S2337(N−ベンゾイル−L−イソロイ
シル−L−グルタミル−L−ピペコリル−グリシル−L
−アルギニン−p−ニトロアニリン−ジヒドロクロリ
ド)またはS2238(H−D−フエニルアラニル−L−ピ
ペコリル−L−アルギニン−p−ニトロアニリド−ジヒ
ドロクロリド)を用いて測定して、因子Xa活性に対する
持続的作用もない(表C参照)。この表はまた因子Xaお
よびトロンビンのAT−IIIによる不活性化がVACにより強
化されないことを示している。他方、ヘパリンはAT−II
Iの存在下にトロンビンおよび因子Xaの不活性化を決定
的に増大させる。これはVACがヘパリン様活性もAT−III
様活性も有しないことを示している。
新規なヒト凝血剤の単離は同一単離方法により、たとえ
ばヒト臍帯動脈の均質物から達成できる。このような均
質物で、本発明による抗凝血剤はプロトロンビン−時間
試験において凝塊形成時間を延長する能力を有すること
が見い出された。この抗凝血活性は動脈均質物のセフア
デツクスG−100分留後に測定可能になる(例4参
照)。さらに単離処理すると、この活性はpH7.9で総合
的に負電荷を有する水溶性物質(1種または2種以上)
を付随するものと見做される。
セフアデツクスG−75留分をゲル電気泳動により分析す
ると、分子量32,000帯の強度と凝塊形成時間の延長との
間に、プロトロンビン−時間試験(PTT)で測定して陽
性の相互関係があることが示された(例4参照)。32K
−帯と抗凝血活性との関係はポリアクリルアミドゲル上
の32K帯の部分からだけ抗凝血活性が溶出されうること
から疑いもなく証明される。当抗凝血剤が56℃でインキ
ユベートするとその活性を急速に失ない、およびタンパ
ク質加水分解酵素がその活性を破壊できるという発見と
組合せて、我々は本発明による抗凝血活性が32000ダル
トンの見掛けの分子量を有する単一のタンパク質により
示されるものと見做す。
プロテアーゼタイプIとは異なり、トリプシンは本発明
の抗凝血剤の貧弱な不活性化剤である。これは当該抗凝
血剤がトリプシンにとつて容易に受け入れられうるリジ
ンおよびアルギニン残基を少数で有するだけであること
を示唆している。本発明の抗凝血剤の活性の性質は種々
の異なる方法で凝血を抑止することにより研究された。
血管系凝血原、HTP(ヒト脳トロンボプラスチン)また
は因子Xaのどちらかにより誘発される凝塊形成はこの抗
凝血剤により抑止される;他方トロンビン誘発凝塊形成
は抑止されない。これらの発見から、本発明の抗凝血剤
がトロンビン生成を干渉するが、トロンビンの作用は干
渉しないものと結論できる。
本発明による抗凝血メカニズムをさらに研究するため
に、精製因子およびプロトロンビンから再構成されたプ
ロトロンビナーゼを使用した(例4参照)。記載されて
いる実験条験下に、抗凝血剤は完全プロトロンビナーゼ
(因子Xa、因子Va、リン脂質、Ca2+)により、およびリ
ン脂質結合した因子Xa(因子Xa、リン脂質、Ca2+)によ
りプロトロンビンの活性化を抑止できるが、遊離の因子
Xa(因子Xa、Ca2+)によつては抑止されない。
本発明の抗凝血剤の存在下におけるプロトロンビン活性
化の時間経過はプロトロンビン活性化の即時的抑止を示
し、この抑止は一定の時間のままとどまる。従つて、本
発明の抗凝血剤はホスホリパーゼによるものでも、また
タンパク質加水分解的活性によるものでもないと結論す
ることができる。因子XaおよびCa2+によるプロトロンビ
ンの活性化が本発明の抗凝血剤により全く作用を受けな
いという事実は、本発明の血管系化合物の抗凝血メカニ
ズムが抗トロンビンIIIのような既知血漿プロテアーゼ
抑止剤の場合と異なつていることを強力に示している。
ウオーカーら(Walker et al.)は活性化されたプロテ
インCは因子Xa、Ca2+およびリン脂質によるプロトロン
ビン活性化を抑止しないことを証明しているので〔バイ
オキマ.バイオフイス.アクタ.(Biochima.Biophys.A
cta)571、333〜342頁(1979年)〕、本発明の化合物が
またプロテインCのどちらでもないと結論できる。
初めの結合研究は本発明の血管系抗凝血剤が多分、因子
Xaおよび(または)プロトロンビンの脂質結合を干渉す
ることを示している。抗凝血剤のプロトロンビン活性化
抑止能力がプロトロンビン時間に対するその延長作用に
完全に相応するか否かが確立されるべきである。
この抑止剤が種々のタイプの動脈に見い出すことができ
るが、貧弱に血管化されていない組織には見い出されな
いという事実は血流停止および血栓の生理学的モジユレ
ーターが血管レベルで活性であることが見い出されたこ
とを示している。
観察されたVACの性質および活性にもとづき、VACの影響
下における血液凝固メカニズムは下記のとおりに解釈す
ることができる: VACは組織への損傷の結果として、および(または)血
小板刺戟により生じる負に帯電したリン脂質にCa2+を経
て結合し、それによつて、特定の凝血因子(ビタミンK
−依存凝血因子)の負に帯電したリン脂質表面(これは
これらの凝血因子のための触媒的表面として作用する)
への結合を減じ〔バイオケミ.バイオフイス.アクタ
(Biochem.Biophys.Acta)515、163〜205頁(1985
年)〕、この結果として、リン脂質依存血液凝固反応が
VACにより抑止される。その活性メカニズムにもとづ
き、VACはタンパク質群3(前記参照)の類に属するも
のとすることができる。
しかしながら、VACとこの群のその他の既知のタンパク
質とは臨界的に重大な差異を有する。VACはリン脂質を
加水分解せず、従つていづれの必須の膜構造も分解しな
い。
既知の抗凝血剤のいづれについても従来開示されていな
いVACのこの性質は重大であつて、また有利である、す
なわち、 VACの抗凝血作用は凝血プロセスにおけるリン脂質沈殿
の量に依存して変わる。この依存性は、たとえば血管壁
の僅かな損傷および(または)血小板の、たとえば血栓
症プロセスによる僅かな活性化により開始された凝血プ
ロセスが驚くべきことにVACにより抑止できることを意
味している。他方、血管壁に対する激しい損傷(ここで
はリン脂質が高濃度で生じる)により触発される凝血プ
ロセスはVACにより抑止されない。これは正確には、こ
の高いリン脂質濃度によるものである。VACを使用した
場合の出血の危険は従つて驚くべきことに極めて少な
い。VACは従来既知の全ての抗凝血剤が一種または二種
以上の凝血因子を無効にし、かくして出血の危険を増大
させる従来既知の抗凝血剤の全てと異なり、これらの優
れた性質を有する。
VACは驚くべきことに、凝血因子それら自体を不活性化
しない。従つて、凝血因子がそれらの他の機能(その多
くは発見されている)を果たすためにその位置にとどま
る。若干の活性凝血因子は、たとえば炎症細胞の化学走
性の重要な止血防止任務を有する。これらの細胞は損傷
した血管壁の回復に寄与する。驚くべきことに、VACは
このプロセスを干渉しない。
本発明はさらに、凝血因子を不活性化しない新規な一群
の抗凝血性タンパク質を最初に開示したものである。本
発明を説明するための実施例および列証されている性質
はいづれの方法でも本発明を制限するものであるべきで
はない。当業者はいづれの発明的努力をすることなく、
ここに記載されている方法を使用して、凝血因子を不活
性化することなく、抗凝血性を示すさらに別のタンパク
質を得ることができる。これらのタンパク質はまた本発
明の保護範囲内に入る。
本発明で使用した略語は下記の意味を有するものとす
る: VAC:血管系抗凝血剤 PFP:血小板を含有しない血漿 TBS:100mM NaCl、50mMトリス/HCl、pH7.5 EDTA:エチレンジアミンテトラ酢酸 TBSE:EDTA2mM含有TBS BTP:牛脳からのトロンボプラスチン :ヒト脳からのトロンボプラスチン TBSA:ヒト血清アルブミン0.5mg/mlを含有するTBS、pH7.
9 S2337:N−ベンゾイル−L−イソロイシル−L−グルタ
ミル−L−ピペコリル−グリシル−L−アルギニン−p
−ニトロアニリド−ジヒドロクロリド S2238:H−D−フエニルアラニル−L−ピペコリル−L
−アルギニン−p−ニトロアニリド−ジヒドロクロリド AT−III:ヒト抗トロンビンIII S.A:比活性 Ole2Gro−−Cho:1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−
3−ホスホコリン Ole2Gro−−Ser:1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−
3−ホスホセリン 血液凝固因子の命名については、タスク フオース オ
ン ノーメンクラチヤー オブ ブルード クロツテイ
ング ザイモーゲンス アンド ザイモーゲンス イン
ターメデーツ(Task Force on Nomenclature of Blood
Clotting Zymogens and Zymogens Intermedates)によ
り推せんされている命名法を使用した。
材料 分析用SDS−PAGEおよびヒドロキシアパタイトHTP用の化
学物質はビオ−ラド(Bio−rad)から入手した;セフア
デツクスG−100およびG−75、DEAE−セフアセルおよ
び「低分子量目盛キツト(Low Molecular Weight Ca
libration Kit)はフアーマシア(Pharmacia)から入
手した;色原性物質S2337およびS2238はカビ ビトラム
(Kabi Vitrum)から入手した;そしてジアフロ(Diaf
lo)PM−10限外濾過膜はアミコン(Amicon)から入手し
た。
例1 VACの単離および精製 動物を屠殺した後の半時間以内に牛大動脈を取り出す。
牛血液はクエン酸三ナトリウム(最終濃度0.38重量%)
中に採取し、室温および2,000×gで10分間遠心分離す
る。若干の血小板を含有する血漿を次いで再び遠心分離
する(10,000xgで15分間)。この方法で、血小板を含有
しない血漿(PEP)が得られる。
動物から大動脈を取り出してすぐに、TBS(100mM NaC
l、50mMトリス/HCl、pH7.5)で充分にすすぐ。大動脈か
ら内側被膜を除去し、高速ホモゲナイザー、たとえばブ
ラウン(Braun)MX32を用いて、大豆トリプシン抑止体
(16mg/l)およびベンズアミジン(1.57g/l)を含有す
るTBSE(EDTA2mM含有TBS)中で均質化する。
8本の大動脈から均質化され、固形物20%(重量/容
量)を含有する材料を100,000xgで60分間遠心分離す
る。上澄液を固形硫酸アンモニウムで30%飽和まで飽和
し、30分間攪拌し、次いで12,000xgで20分間遠心分離す
る。生成する上澄液を固形硫酸アンモニウムで90%飽和
まで飽和し、30分間攪拌し、次いで12,000xgで20分間遠
心分離する。
沈殿を少量のTBSに懸濁し、ベンズアミジン(1.57g/l)
含有TBSを用いて透析する。透析した留分をTBSで平衡に
したヒドロキシアパタイト カラム(1×20cm)に適用
する。カラムを4床量のTBSで洗浄する。VACタンパク質
をこのカラムから0〜500mMの直線勾配によりリン酸ナ
トリウム緩衝液(pH7.5)200mlで溶出する。VAC含有留
分を集め、NaCl50mMおよびトリス/HCl20mMを用いてpH7.
5で透析する。
同一緩衝液をDEAE−セフアセル カラム(3×5cm)に
も使用し、このカラムで透析したVAC材料をクロマトグ
ラフイ処理する。カラムを4床量の平衡緩衝液で洗浄し
た後に、VACをトリス/HCl(pH7.5)20mM中のNaCl溶液
(50〜300mMの直線勾配を使用)200mlにより溶出する。
VAC含有留分を集め、pH7.5でNaCl500mMおよびトリス/HC
l20mMで透析し、次いでPM−10限外濾過膜を用いるアミ
コン(Amicon)濃縮セルで濃縮する。2ml容量の濃縮物
を50mM NaClおよび20mMトリス/HClで平衡にした(pH7.
5)セフアデツクス G−100カラム(3×80cm)に適用
する。
溶出液を2mlづつの留分として集め、これらの活性留分
を別々に、グリセロール含有TBS10容量%で透析し、−7
0℃で貯蔵する。全精製処理は0〜4℃で行なう。
VAC活性の測定 2種の異なる方法をVAC活性の測定に使用する: a)一段階凝血試験(プロトロンビン−時間試験) b)トロンビン形成試験 一段階凝血試験は次のとおりにして行なう: シリコン処理したガラス皿で、被験留分175mclまたは対
照としてTBS175mclをPFP50mclおよび稀BTP25mclと攪拌
する(1分間当り900回転)。37℃で3分間インキユベ
ートした後に、NaCl80mM、CaCl2 20mMおよびトリス/HC
10mMを含有する緩衝液(pH7.5)を加えることにより
凝血を開始させる。フイブリン形成はペイトン デユア
ル アグリゲーシヨン モジユール(Payton Dual Aggr
egation Module)〔ホーンストラ(Hornstra,G.)、フ
イル.トランス.アール.ソシ.ロンドンB(Phil.Tra
ns.R.Soc.London B)、294、355〜371頁(1981年)〕を
用いて光学的に記録する。対照試料の凝血時間は65秒で
あつた。この試験は精製中に、VAC活性の存在について
種々の留分を検査するために使用した。精製処理中に生
成したVACを測定するために、VAC活性の1単位を前記試
験で凝血時間を100秒に延長するVACの量と定める。
いくつかの場合に、BTPの代りに、精製牛トロンビンま
たは精製牛因子Xaを使用する。この半精製凝血系では、
使用したトロンビンまたは因子Xaの量は対照試料の凝血
時間がまた65秒であるようにする。
トロンビン形成試験は次のとおりにして行なつた: 精製牛因子Xa(150nM)20mcl、CaCl2(100mM)30mcl、
稀VAC30mclおよびPS/PC−リン脂質膜(最終濃度は第6
図に示されている)30mclを、TBSA(0.5mg/mlヒト血清
アルブミン含有TBS)181mcl含有プラスチツク皿に入れ
る。
混合物を37℃で3分間、テフロン攪拌機を用いて攪拌す
る。トロンビン形成は精製牛因子II(33.33mcM)9mclを
加えることにより開始させる。種々の経過時間の後に、
試料50mclを反応混合物から採取し、次いでサーモスタ
ツトで37℃に温度調節した、TBSE900mclおよび色原性基
質S2238(5mM)5mclを含有する1ml容積のプラスチツク
皿の内容物に加える。反応混合物中のトロンビンの量を
コントロン スペクトロメーター ウビコン(Kontron
Spectrometer Uvikon)810で、既知量の精製牛トロンビ
ンを用いた分析からグラフに描かれた評価曲線を使用し
て測定した405nmにおける吸光値の変化から計算する。V
ACにより生じた抑止%は次のように定める: 抑止%=(1−a/b)×100% (式中aはnMIIa/分単位のVAC不在におけるトロンビン
形成速度であり、そしてbはnMIIa/分単位のVAC不在に
おけるトロンビン形成速度である)。
タンパク質 ビタミンK−依存因子プロトロンビンおよび因子Xaはク
エン酸塩処理した牛血漿の精製により得られる〔ステン
フロ(Stenflo J.)によるジヤーナル オブ バイオロ
ジカル ケミストリイ(J.Biol.Chem.)、251、355〜36
3頁(1976年)参照〕。クエン酸バリウム吸着および溶
出、硫酸アンモニウムによる分別およびDEAE−セフアデ
ツクス上でのクロマトグラフイの後に、プロトロンビン
および因子IXまたは因子Xの混合物を含有する2種のタ
ンパク質留分が得られる。因子Xはフジカワらの方法
〔(Fujikawa et al.)、バイオケミストリイ(Biochem
istry)11、4882〜4891頁(1972年)〕を使用し、およ
びRVV−X〔フジカワら(Fujikawa et al.)、バイオケ
ミストリイ、11、4892〜4899頁(1972年)〕を使用して
活性化する。プロトロンビンは因子IXからヘパリン−寒
天親和クロマトグラフイ〔フジカワら、バイオケミスト
リ、12、4938〜4945頁〕により分離する。ヘパリン−寒
天カラムからのプロトロンビン含有留分を集め、オーベ
エンスら(Owens et al.)の方法〔ジヤーナル オブ
バイオロジカル ケミストリイ(J.Biol.Chem.)249、5
94〜605頁(1974年)〕を用いてさらに精製する。プロ
トロンビンおよび因子Xaの濃度はロージングら(Rosing
et al.)の方法〔ジヤーナル オブ バイオロジカル
ケミストリイ(J.Biol.Chem.)255、274〜283頁(198
0年)〕を用いて測定する。BTPはバンダム−メイヤース
(Van Dam−Mieres)らにより「ブルード コーアギユ
レーシヨン エンザイムス、メリード オブ エンザイ
マチツク アナリシス、ベルラグケミー社(“Blood co
agulation enzymes.methods of enzymatic analysis"、
Verlag Chemie GmbH)、(ワインハイム市)に記載され
ている方法を用いて測定する。タンパク質濃度はローリ
イ(Lowry)らによりジヤーナル オブ バイオロジカ
ル ケミストリイ(J.Biol.Chem.)、193、265頁(1951
年)に記載された方法により測定する。
リン脂質、リン脂質膜およびリン脂質リポゾームの製造 1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン
(18:1シス/18:1シス−PC)および1,2−オレオイル−sn
−グリセロ−3−ホスホセリン(18:1シス/18:1シス−P
S)をロージング(Rosing)らによりジヤーナル オブ
バイオロジカル ケミストリイ(J.Biol.Chem.)25
5、274〜283頁(1980年)に記載されたとおりにして製
造する。2層よりなるPCおよびPSの別々のリン脂質膜を
超音波を使用して、ロージングらによりジヤーナル オ
ブ バイオロジカル ケミストリイ、225、274〜283頁
(1980年)に記載されたとおりにして製造する。リン脂
質リポゾームの供給溶液は必要量のリン脂質をクロロホ
ルムに溶解することにより製造する。クロロホルムは窒
素を使用して蒸発させる。残留するリン脂質を数個のガ
ラスビーズと3分間注意して混合した5%グリセロール
含有TBS中に懸濁し、次いで10,000xgで10分間、遠心分
離する。この溶液を捨て、残留物を5%グリセロール含
有TBSに注意して再懸濁する;この方法でリン脂質−リ
ポゾーム供給溶液が得られる。これらのリポゾームは室
温で貯蔵する。リン脂質濃度はボツチヤー(Bottcher)
らによるリン酸塩分析〔アナル.キミ.アクタ.(Ana
l.Chim.Acta.)24、203〜207頁(1961年)〕により測定
する。
SDS−PAGE SDSの存在における板上でのゲル電気泳動をラエムリ(L
aemli)により記載された方法〔ネーチヤー(Natur
e)、227、680〜685頁(1970年)〕に従い、アクリルア
ミド10重量%、N,N3−メチレン−ビスアクリルアミド0.
27重量%およびSDS0.1重量%を含有するゲルを使用して
行なう。減じられたジスルフイド架橋を有するゲル試料
中にβ−メルカプトエタノール5重量%を存在させる。
ゲルは下記のとおりに染色する: 1)エタノール50重量%中のコーマツシイブルー(Coom
assie Blue)R−250 0.25重量%および酢酸15重量%で
染色し、エタノール10重量%および酢酸10重量%で脱
色。
2)セグレスト(Segrest)らにより「メソーズ イン
エンザイモロジイ」(Methods in Enzymology)、28
巻、54〜63頁(1972年)に記載された方法を使用して塩
基性フアクシンから生成されたシツフの試薬〔メルク社
(Merck)を用いて染色。
3)メリル(Merril)らによりエレクトロホレシス(El
ectrophoresis)、3、17〜23頁(1982年)に記載された
とおりにして銀で染色。
等電点決定 タンパク質の等電pH測定はアムホリン担体アムホライト
を含有する既製の薄層ポリアクリルアミド(PAG板、LK
B)を用いて3.5〜9.5の範囲のpHで製造者の指示書に従
い行なう。ゲルのpH勾配はアノードとカソードとの間の
線に沿つてゲルストリツプを切断することにより等電点
の焦点を合せた後に直ちに測定する。電解質は蒸留水を
使用して各ストリツプから溶出し、水のpH値を組合せガ
ラス電極を用いて測定する。
グルタミン酸の測定 Gla測定はクワダ(Kuwada)らの方法〔アナル.バイオ
ケミ.(Anal.Biochem.)131、173〜179頁(1983年)〕
を使用して、「ヌクレオシル(Nucleosil)5SB」カラム
〔チロンパツク(CHROMPACK)〕上でのHPLCにより行な
う。
例2 リン脂質のスフエロシルへの結合 必要なリン脂質をクロロホルムに溶解し、カラム材料ス
フエロシル〔ローン−プーラン社(Rhone−Poulenc)〕
にスフエロシル1g当りリン脂質5mgの比率で加える。ク
ロロホルムをN2ガスにより蒸発させ、乾燥したスフエロ
シルリン脂質を次いでVACが懸濁されている緩衝液で洗
浄する。リン脂質の若干が負に帯電している場合に、VA
CはCa2+および(または)Mn2+の存在でスフエロシル結
合リン脂質に結合する。
例3 カオリン(基本的凝血を触媒する人工表面、この場合に
粉砕ガラス)、イノシチン(リン脂質表面)およびVAC
が存在する緩衝液(25mMトリス/HCl、pH7.5、100mM NaC
l)200mclをクエン酸塩処理した血小板を含有しない血
漿50mclと混合する。この混合物を37℃で3分間インキ
ユベートし、その後Ca++緩衝液(200mMトリス/HCl、pH
7.5、80mM NaCl、20mM CaCl2)250mclを加える。凝血時
間は例1と同様にして測定する。
例4 ヒト血液を静脈注射によりクエン酸三ナトリウム(約13
mMクエン酸塩の最終濃度)に採血し、2000xgで室温にお
いて10分間遠心分離する。生成する血漿を10,000xgで15
分間再遠心分離して、血小板を含有しない血漿(PFP)
を得る。数人の健康な献血者から得られた血漿を混合す
ることによりPFPの標準プールを作る。
ヒト臍帯を出産後15分間以内に得る。この動脈を氷冷TB
S緩衝液で直ちに灌流し、次いでジエリイ オブ ワー
トン(Jelly of Warton)から自由に製造し、回転ミキ
サー〔ブラウン(Braun)MX32を用いTBS中で均質化す
る。10%均質物(重量/容量)を分別する。
この均質物のセフアデツクスG−100上での10,000xg回
転下の上澄液分別により再現可能な特異な様相が得られ
る(第7図参照)。PTTで測定して凝血系であると見做
される留分が第7図に示されている。凝血原活性は空容
積(voidvolume)で溶出する。この活性はヒト先天的因
子Xa−不足血漿を使用した実験により示されるように、
PTT中の因子VIIの存在で検知できるだけである。従つ
て、この凝血原は組織トロンボプラスチンであると考え
ねばならない。
或る留分は明確な抗凝血活性を示した。これらの留分を
集め、DEAE−セフアセル クロマトグラフイによりさら
に精製する(第8A図参照)。この抗凝血体は50mM NaCl
および50mMトリス/HCl(pH7.9)でDEAE−セフアセルに
結合するように見える。この活性をNaClの直線勾配でpH
7.9において、150〜160mM NaClで溶出する。抗凝血活性
を示すDEAE留分を集め、セフアデツクスG−75ゲル濾過
に処する(第8B図参照)。このカラム(1.5×50cm)はT
BSで平衡にする。この活性は約30,000〜60,000ダルトン
の分子量に相当する留分に現われる。
抗凝血活性の量の測定のための定量分析としてPTTを使
用する(第9図参照)。抗凝血活性の1単位は凝血の開
始剤としてHTP(最終濃度95μgタンパク質/ml)を使用
してPTTにおける凝塊形成時間を65秒のその対照値から1
00秒に延長する量と定義する。この分析を用いて、湿つ
た動脈組織10gから、約1200単位の抗凝血活性を有する
タンパク質2mgが単離できることが計算された。
プロトロンビン−時間試験(PTT) プロトロンビン−時間試験は下記のとおりにして行な
う: シリコン処理したガラス キユベツトで、PFP 50mclをT
BS 150mcl、標準HTP稀釈液25mclおよびTBS(対照)25mc
lまたは動脈均質物留分25mclと37℃でかきまぜる。3分
間インキユベートした後に、ゼロ時点でCa2+緩衝液(80
mM NaCl、20mM CaCl2および10mMトリス/HCl;pH7.9)250
mclの添加により凝血を開始させる。フイブリン形成は
「ペイトン デユアル アグレゲーシヨン モジユー
ル」(Payton Dual Aggregation Module)を用いて光学
的に追跡する。因子XaをMPTT中で凝血の開始に使用した
場合に、HTPは省略し、精製因子Xa25mclをCa2+緩衝液25
0mclとともに稀釈PFPに加える。
トロンビン−時間試験(TT) この分析は前記のXa−開始PTTと同様に行なう。但しXa
−試料の代りに精製トロンビン25mclを使用する。
タンパク質 プロテアーゼ タイプIおよびトリプシン(EC3.4.2.1.
4)はシグマ(Sigma)から得る。HTPはバン ダム ミ
エラス(Van Dam Mieras)らによりメソーズ オブ エ
ンザイマチツク アナリシス(Methods of Enzymatic A
nalysis)5、352〜365頁(1984年)に記載されたように
してヒト脳から製造する。因子Xa、プロトロンビンおよ
びトロンビンはロージイングはロージングらによりジヤ
ーナル オブ バイオロジカル ケミストリイ(J.Bio
l.Chem.)、255、274〜283頁(1980年)に記載されたよ
うにして、クエン酸塩処理した牛血液から精製する。因
子Vはリンドホート(Lindhout)らによりバイオケミス
トリイ、21、4594〜5502頁(1982年)に記載されたよう
にして、牛血液から精製する。因子Vaは因子Vをトロン
ビンとインキユベートすることにより得る。プロトロン
ビン濃度は分子量=72,000およびA1% 280=15.5から計
算し〔オーベン(Owen)ら;ジヤーナル オブ バイオ
ロジカル ケミストリイ(J.Biol.Chem.)、249、594〜
605頁(1974年)〕、および因子V濃度は分子量=330,0
00およびA1% 280=9.6から計算する〔ネセイン(Neshei
m)ら;ジヤーナル オブ バイオロジカル ケミスト
リイ(J.Biol.Chem.)、254、508〜517頁(1979
年)〕。因子Xaおよびトロンビン濃度は活性部位滴定に
より決定する〔ロージング(Rosing)ら;ジヤーナル
オブ バイオロジカル ケミストリイ(J.Biol.Che
m.)、253、274〜283頁(1980年)〕。その他のタンパ
ク質濃度はローリイ(Lowry)らによりジヤーナル オ
ブ バイオロジカル ケミストリイ(J.Biol.Chem.)、
193、265頁に記載のとおりに決定する。
リン脂質および脂質小胞の製造 Ole2Gro−−Cho(1,2−ジオレオイル−Sn−グリセロ
−3−ホスホコリン)およびOle2Gro−−Ser(1,2−
ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホセリン)はロ
ージングらにより記載された(1980年)とおりにして製
造する。Ole2Gro−−Ser/Ole2Gro−−Cho(モル比2
0:80)よりなる1個の2層小胞は超音波処理により製造
する。リン脂質濃度はブツチヤー(Bttcher)らの方
法〔アナル.キミ.アクタ(Anal.Chim.Acta)、24、20
3〜207頁(1961年)〕によるリン酸塩分析により測定す
る。
プロトロンビン活性の測定 プロトロンビン活性の時間経過は異なる濃度の抗凝血剤
で評価する。(Xa、Ca2+)、(Xa、リン脂質、Ca2+)ま
たは(Xa、Va、リン脂質、Ca2+)の混合物を50mMトリス
/HCl、175mM NaCl、0.5mg/mlヒト血清アルブミン中でpH
7.9において37℃で異なる量の抗凝血剤とともにかきま
ぜる。3分後に、プロトロンビン活性化はプロトロンビ
ンの添加により開始させる。異なる時間間隔で、試料25
mclを反応混合物から、TBS、2mM EDTAおよび0.23mM S 2
238(最終容量:1ml)を含有するキユベツト(37℃にサ
ーモスタツトにより調節する)に移す。コントロン ス
ペクトロホトメーター ウビコン810で測定し、既知量
の精製トロンビンを用いた分析にもとづいてグラフに描
いた評価曲線と測定した405nmにおける吸光値の変化か
ら、生成されたトロンビンの量を異なる濃度の抗凝血剤
について計算する。
リン脂質は20:80のモル比のOle2Gro−−SerおよびOle
2Gro−−Choよりなる小胞として加える。
特徴付け G−75クロマトグラフイの数留分について、PTTで試験
し、SDS−PAGEで分析する。この結果(第10図)はこの
抗凝血剤が約32,000ダルトンの分子量を有することを示
唆した。抗凝血活性と32K−帯との間の関係はポリアク
リルアミド ゲルを薄片に切り、次いでこの薄片から牛
血清アルブミン0.5mg/ml含有TBSによりタンパク質を溶
出することにより確認する。抗凝血活性は32K−帯に相
当する薄片からの溶出液中にだけ見い出された。さらに
また、この活性は56℃で熱的に移動性であることが見い
出され、原材料と同様のPTTにおける投与量応答関係を
有することが示された。
ピーク抗凝血活性を含有するG−75留分を集め、これを
用いてこの抗凝血剤の特徴をさらに確認する。この抗凝
血剤を56℃でインキユベートすると、活性が測定できな
い2分後まで急速に減少する。この抗凝血剤は37℃でプ
ロテアーゼ タイプIとともにインキユベートすると2
時間以内にその活性を完全に失い、他方トリプシンは3
時間のインキユベーシヨンの後に抗凝血剤をほとんど不
活性化しない(第11図参照)。これらの実験で使用され
たプロテアーゼ タイプIおよびチロシン濃度は2.5nM
トロンビンを15分で完全に不活性化する。反応混合物か
らPTTに持ち込まれたプロテアーゼ タイプIおよびチ
ロシンの量は対照凝塊形成時間に対し作用を有するもの
ではない。
作用の様式 PTTはHTPで触発された場合および因子Xaで開始された場
合の両方で、抗凝血剤の存在で延長される。しかしなが
ら、トロンビン誘発凝血は抑止されない。
これらの発見により、プロトロンビンのトロンビンへの
因子Xa、因子Va、リン脂質およびCa2+による変換に対す
る抗凝血剤の効果を評価する。前記実験条件下に、トロ
ンビン形成は抗凝血剤により投与量依存様相で抑止され
る(第13A図)。因子Vaが存在しない場合の因子Xa、リ
ン脂質およびCa2+によるプロトロンビンの活性化はこの
抗凝血剤によりまた抑止できる(第13B図)。しかしな
がら、リン脂質が存在しない場合にこの活性化が生じる
と、この抑止は見られない(第13C図)。
例5 VACに対するポリクロナル抗体 牛VACに対するポリクロナル抗体をウサギで産生させ
る。例1に記載の方法に従い精製した牛VACを等量の完
全フレンドアジユバントと混合する。混合物をウサギに
皮下注射する。4週間後に、ウサギを精製牛VACの皮下
注射により追加抗原刺戟する。この抗原刺戟は2週間の
間隔で2回繰返す。最後の抗原刺戟の後の10日目に、ウ
サギを出血させ、集めた血液を凝血させて血清を得る。
免疫グロブリン(Ig)は下記の方法に従いこの血清から
単離する: a)血清を36℃で30分間熱する; b)次いで、血清を50mMトリス、100mM NaCl(pH8.2)
で平衡にしたDEAE−セフアセルに適用する; c)非結合タンパク質を50%飽和で(NH4)2SO4により沈
殿させる; d)沈殿したタンパク質を遠心分離によりペレツト状に
し、このペレツトを50mMトリス、100mM NaCl(pH7.9)
に再懸濁し、同一緩衝液に対して完全に透析する; e)生成するタンパク質混合物は抗VAC Igを含有する。
牛大動脈、牛肺、ラツトおよびウマ大動脈およびヒト臍
帯動脈から、VAC活性を示すタンパク質留分を前記の方
法に従い単離する。
これらのタンパク質を硫酸ドデシルエステルの存在下に
および非減少条件下にポリアクリルアミド ゲル上での
電気泳動により分離する。電気泳動完了後に、タンパク
質をトービン(Towbin)らに記載された〔プロク.ナト
ル.アカド.サイ.(Proc.Matl.Acad.Sci)米国、4350
〜4354(1979年)〕とおりにして、ゲルからニトロセル
ロース シートに移す。シートを抗VAC−Igとインキユ
ベートし、シートを充分に洗浄した後に、ホースラデイ
ツシユ パーオキシダーゼと結合したヤギ抗ウサギIgと
ともにインキユベートする。ヤギ抗ウサギIgはパーオキ
シダーゼ用の基質であつて、ジアミン ベジジン テト
ラヒドロクロリドにより可視にする。
前記処理の完了後のニトロセルロース シート上の褐色
帯はヤギ抗ウサギIgの存在を示している。さらにまた、
この斑点は抗VAC−Igが結合しているタンパク質および
抗VAC−Igの存在を示している。
牛大動脈、牛肺、ラツトおよびウマ大動脈およびヒト臍
帯動脈から単離されたVAC−活性を有するタンパク質の
免疫斑点(immumoblots)を第14図に示す。
これらの結果から、次のことが結論できる:基本的に前
記方法を使用して、VAC活性を有するタンパク質留分を
牛大動脈、牛肺、ラツトおよびウマ大動脈およびヒト臍
帯動脈から得ることができる。さらにまた、単離され
た、VAC活性を有するタンパク質留分はウサギにおいて
精製牛VACに対して生じた抗VAC−Igと反応する。分子量
約32,000、約34,000および約70,000を有するタンパク質
を含有する。
例6 大容積リン脂質小胞を使用するVACの精製工程 1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホセリン
(PS)および1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−
ホスホコリン(PC)よりなる大容積リン脂質小胞(LV
V)をバンデバート(Van de Waart,P.)らの既知の方法
〔バイオケミストリイ、22、2427〜2432頁(1983年)〕
により製造する。
精製工程では、PS/PC(モル比20:80)含有LVVを使用す
る。しかしながら、負に帯電したリン脂質が存在しなけ
ればならないという制限条件付きでその他のモル比も使
用できる。リン脂質中の脂肪酸の鎖長はまた変えること
ができる。
50mMトリス/HCl、100mM NaCl(pH7.9)中のLVV、±1mM
リン脂質を等量のVAC活性含有タンパク質留分と混合す
る。このタンパク質は50mMトリス/HCl、100mM NaCl、10
mM CaCl2(pH7.9)に入れる。混合物を室温で5分間放
置する。次いで、混合物を20,000xgで30分間遠心分離す
る。得られたペレツトを50mMトリス/HCl、100mM NaCl、
10mM CaCl2(pH7.9)に再懸濁し、次いで再遠心分離す
る。生成するペレツトを次いで50mMトリス/HCl、100mM
NaCl、10mMエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)(pH7.
9)に再懸濁し、次いで再び遠心分離する。生成する上
澄液はVAC−活性を含有する。
前記方法は精製VACを得るためのこの方法における効果
的な精製工程である。
a)アミド分解的(amidolytic)活性は次のようにして
測定した: 因子Xaまたは因子IIaをTBSA中の前記添加剤により稀釈
した。反応混合物をサーモスタツトで37℃に温度調節さ
れているプラスチツク皿中でテフロン被覆攪拌機により
攪拌する。10分後に、試料100mcl(Xa)または50mcl(I
Ia)を皿から採取する。この試料をサーモスタツトで37
℃に温度調節されており、TBSE800mclおよびTBSE100mcl
およびS2337(2mM)100mclまたはS2238(5mM)900mclを
含有するもう1つのプラスチツク皿に入れる。405nmに
おける吸光値の変化をサーモスタツトで37℃に温度調節
されているコントロン スペクトロホトメーター ウビ
コン810を用いて測定した。
反応混合物中の各種添加剤の最終濃度は次のとおりであ
る:因子Xa:18.7nM;因子IIa:1.5nM;ヒトAT−III:18.7n
M;ヘパリン:1単位/ml;およびVAC:10.7mcg/ml(比活性:1
300単位/mg)。
b)N.D.=測定しない。
図面の説明: 第1図はセフアデツクスG−100上におけるVACゲル濾過
を示す。
カラム(3×80cm)は60cmの圧力高さで、500mM NaClお
よび20mMトリス/HCl(pH7.5)により平衡にして製造す
る。DEAEクロマトグラフイ後に得られたVAC含有留分を2
mlまで濃縮し、次いでセフアデツクスG−100に通す。6
0cmの圧力高さを維持する。空容積は245ml(留分70)で
ある。次いで2mlの留分を採取する。この留分を10%グ
リセロール含有TBSで透析し、その後、例1に記載の一
段階凝血試験によりVAC活性について試験する。凝血時
間はG−100留分をTBSで1:10に稀釈して得る。VACが存
在しない場合の凝血時間は65秒である。
第2図はVACのSDS−PAGE分析を示す。
アクリルアミド10重量%、N,N3−メチレンビスアクリル
アミド0.27重量%およびSDS 0.1重量%を含有するゲル
を用いるSDS−PAGEをラエムリの方法〔Laemli、英国;
ネーチヤー227、680〜685頁(1970年)〕により行な
う。X軸上の数字の意味は次のとおりである: 1)いづれかのジスルフイド結合が減じられている既知
分子量の対照タンパク質。
2)2mcgの濃縮VAC 3)2mcgの非濃縮VAC ゲルは例1に記載の方法で、コーマシイ ブルーにより
染色し、脱色させる。
第3図はVACの等電pHの測定結果を示す。
等電点の焦点合せは3.5〜9.5のpH範囲でPAG板を用いて
行なう(例1参照)。pH勾配がゲルに形成された後に、
ヒトH1 b200mcgおよびVAC 20mcgを適用する。ヒトHbは対
照として使用する(既知等電点:pH6.8)。ゲルをコーマ
シイ ブルーで染色する前に、ゲルを0.7M三塩化酢酸で
30分間固定させる。
第4図はSDS−PAGEによる負に帯電したリン脂質リポゾ
ームに対するVACの結合を分析するものである。
SDS−PAGEは例1に記載のものと同一の板上でラエムリ
の方法〔Laemli、英国;ネーチヤー227、680〜685頁(1
970年)〕により行なう。分析試料は表Bの説明で前記
した結合実験から得る。x軸上の数字の意味は次のとお
りである: 1)いづれかのジスルフイドの結合が減じられている既
知分子量の対照タンパク質。
2)リポゾームの不存在下におけるVAC試料の遠心分離
後に得られた上澄液。
3)リポゾームの存在におけるVACの遠心分離後に得ら
れた上澄液。
4)リポゾームおよびCa2+の存在下におけるVACの遠心
分離後に得られた上澄液。
5)10mM EDTA含有TBS中に再懸濁した4)のリポゾーム
沈殿の遠心分離後に得られた上澄板。
第5図はトロンビン形成の抑止(%)に対するVACの濃
度の影響を示すグラフである。
列記されているVACの濃度はこの試験系に存在する最終
濃度である。トロンビン形成はCaCl2含有TBSA 10mA中の
1mcMプロトロンビン、10nM因子Xaおよび0.5M(△−△)
または5M(●−●)リン脂質膜(PC/PS:4:1モル/ml)を
用いて測定する。反応混合物は特定量のVAC(比活性:13
00単位/mg)とともに、プロトロンビンを加えることな
く、37℃で3分間攪拌する。例1に示されているよう
に、この混合物にプロトロンビンを加えることによつ
て、トロンビン形成を開始させ、速度を測定する。VAC
が存在しない場合のトロンビン形成速度は3.3nM IIa
分(△−△)または10.9nM IIa/分(○−○)である。
第6図はVACによるトロンビン形成の抑止(%)に対す
るリン脂質濃度の影響を示すグラフである。
トロンビン形成は1mcMプロトロンビン、10nM因子Xa、1
0.7mcg/ml VAC(比活性:1300単位/mg)およびTBSA中の
各種濃度のリン脂質膜(PC/PS:4:1モル/モル)で測定
する。因子Xa、VACおよびリン脂質をTBSA中で37℃で3
分間攪拌する。トロンビン形成は反応混合物にプロトロ
ンビンを加えることにより開始させる。トロンビン形成
は速度は例1に記載のとおりに測定する。トロンビン形
成の抑止%(○−○)は各リン脂質濃度についてVACの
存在しない場合の相当するトロンビン形成速度(△−
△)を用いて測定する。
第7図はヒト臍帯動脈均質物の10,000xg上澄液のセフア
デツクスG−100上でのゲル濾過分別を示す。
10,000xg上澄液2mlをTBSで予め平衡にしたセフアデツク
スG−100カラム(1.5×80cm)上に装入する。カラムは
TBSで溶出する。生成する留分の一定量をPTTで試験す
る。或る留分 は凝血原活性およびHTP、因子Xaまたはトロンビンを添
加することなくPTTで凝血開始を示す。その他の別の留
はPTTで凝血開始にHTPを使用して、凝塊形成時間を延長
する。これらの留分を集め、さらに分別する。
第8図はDEAE−セフアセル(A)およびセフアデツクス
G−75(B)上における本発明の抗凝血剤のクロマトグ
ラフイ分析結果を示す。
セフアデツクスG−100カラムからの抗凝血剤を含有す
る溶液集合体をDEAE−セフアセルに適用する。溶出は50
mM〜300mM NaClの直線勾配200mlを用いて行なう(−−
−−)。留分(4ml)を採取する。各留分についてA280
を測定し(−)、凝血の開始剤としてHTP〔最終濃度:95
mcgタンパク質(ml)〕を使用して(・)、PTTで抗凝固
活性を評価する。抗凝血活性を有する留分を集め、濃縮
し、次いでセフアデツクスG−75に適用する(B)。留
分(2ml)を集める。A280を各留分について測定し
(−)、また抗凝血活性()を測定する。Voはカラム
の空容積を表わす。
第9図はPTTにおける本発明の抗凝血剤の投与量応答様
相を示す。
抗凝血剤を量を変えてPTTに適用する。凝血はHTP(最終
濃度:95mcgタンパク質/ml)で開始させる。対照凝塊形
成時間は65秒である。
第10図はG−75溶出液の数留分のゲル電気泳動を示すも
のである。
G−75の数留分の各一定量をSDS−PAGEにより評価す
る。ゲルはメリル(Merril)らに従い〔エレクトロホレ
シス ジヤーナル(Electrophoresis J.)3、17〜23頁
(1982年)〕、銀染色する。レーン1:濃縮された低分子
量標準;レーン2〜6:比濃縮G−75留分番号:35、39、4
1、43および50の各一定量。
第11図は本発明の抗凝血剤の活性に対するタンパク質加
水分解酵素の作用を示す。
抗凝血剤はプロテアーゼ タイプI(最終濃度:0.11単
位/ml)と(□)、またはトリプシン(最終濃度:88BAEE
単位/ml)と(△)、またはタンパク質加水分解酵素を
使用することなく(○)、37℃でインキユベートする。
指示されている時点で、抗凝血剤の6mcgタンパク質を含
有する5mclを反応混合物から取り出し、PTTに付す。凝
塊形成はHTP(最終濃度:18タンパク質mcg/ml)で開始さ
せる。対照凝塊形成時間は110秒である。タンパク質加
水分解酵素についてのこの図面に示されている単位は製
造業者により供給された数値から計算する。
第12図は(P)TTでHTP、因子Xaまたはトロンビンのい
づれかにより誘発された凝塊形成時間に対する本発明の
血管系抗凝血剤の効果を示すものである。
凝血開始剤の濃度(HTP18mcg/タンパク質/ml、1.5nM因
子Xaまたは0.4nMトロンビン)は約110秒の対照凝塊形成
時間(空白長方形部分)が得られるように選択する。因
子Xaを使用する場合に、Ole2Gro−−Ser/Ole2Gro−
−Cho(モル比20:80)よりなるリン脂質小胞を反応混合
物に加える。抗凝血剤の3mcgタンパク質の存在における
指定誘発剤により生じた凝塊形成時間が影をつけた長方
形部分に示されている。
第13図は(Xa、Va、リン脂質、Ca2+)、(Xaリン脂質、
Ca2+)および(Xa、Ca2+)によるプロトロンビン活性化
に対する本発明の抗凝血剤の作用を示す。
反応混合物は(A)1mcMプロトロンビン、0.3nMXa、0.6
nMVa、0.5mcMリン脂質および10mM CaCl2を抗凝血剤12.0
mcg/ml(■)または12.0mcg/ml(▲)とともに、または
抗凝血剤を使用することなく(●)含有する;(B)1m
cMプロトロンビン、10nMXa、0.5mcMリン脂質および10mA
CaCl2を抗凝血剤2.4mcg/ml(■)または0.48mcg/ml
(▲)とともに、または抗凝血剤を使用することなく
(●)含有する;(C)1mcMプロトロンビン、75nMXa
よび10mM CaCl2を抗凝血剤120mcg/mlとともに(▲)ま
たは抗凝血剤を使用することなく(■)含有する。指示
時間で、試料を取り出し、トロンビンを測定する。
第14図は免疫斑点(immunoblot)を示している。
この斑点は例5に記載の方法で得られたものである。レ
ーン1:牛大動脈から単離されたVAC活性を有するタンパ
ク質留分。レーン2:牛大動脈から単離されたVAC活性を
有するタンパク質留分。レーン3:牛肺から単離されたVA
C活性を有するタンパク質留分。レーン4:ヒト臍帯動脈
から単離されたVAC活性を有するタンパク質留分。レー
ン5:ラツト大動脈から単離されたVAC活性を有するタン
パク質留分。レーン6:ウマ大動脈から単離されたVAC活
性を有するタンパク質留分。
第15図はG−75からの溶出液の種々の留分の抗凝血活性
(B)およびゲル電気泳動(A)を示す。
G−75からの溶出液の種々の留分の特定量を前記したよ
うにゲル電気泳動に処する。吸着帯をメリルら(Merril
C.R.,Goldman D.およびVan Keuren M.L.)によりエレ
クトロホレシス(Electrophoresis)3、17〜23頁(1982
年)に記載された方法を使用して銀で染色する。電気泳
動レーン1:低分子量を有する標準物質;電気泳動レーン
2〜6:溶出量を増加して、濃縮していないG−75留分の
等量。ゲル電気泳動により分析されたG−75留分の特定
量を凝血開始にHTPを使用してPTT(前記参照)で試験す
る。対照凝血時間は空白の長方形で示されている。影を
つけた長方形部分の下の数字は第15A図の電気泳動レー
ンの数字に対応する。
第16図は本発明の血管系抗凝血剤の熱脱活性を示す。
抗凝血剤は56℃でインキユベートし、種々のインキユベ
ーシヨン期間の後に、タンパク質3mcgを含有する試料5m
clを採取し、直ちに氷で冷却し、次いで凝血開始剤とし
てHPTを使用してPTTで試験する。対照試料の凝血時間は
110秒である。
【図面の簡単な説明】
第1図はセフアデツクスG−100上でVACタンパク質をゲ
ル濾過した場合の溶出留分の凝血時間と吸光値を示すグ
ラフである;第2図はVACのSDS−PAGE分析結果を示す;
第3図はVACの等電pHの測定結果を示す;第4図はSDS−
PAGEによる負に帯電したリン脂質リポゾームに対するVA
Cの結合を示す;第5図はトロンビン形成の抑止(%)
に対するVAC濃度の影響を示すグラフである;第6図はV
ACによるトロンビン形成の抑止(%)に対するリン脂質
濃度の影響を示すグラフである;第7図はヒト臍帯動脈
均質物の10,000xg上澄液のセフアデツクスG−100上で
のゲル濾過分別を示す;第8図はDEAE−セフアセル
(A)およびセフアデツクスG−75(B)上における本
発明の抗凝血剤のクロマトグラフイ分析結果を示す;第
9図はPTTにおける本発明の抗凝血剤の投与量応答様相
を示すグラフである;第10図はセフアデツクスG−75ク
ロマトグラフイ溶出液の留分のゲル電気泳動を示す;第
11図は本発明の抗凝血剤の活性に対するタンパク質加水
分解酵素の作用を示す;第12図は(P)TTでHTP、因子X
aまたはトロンビンのいづれかにより誘発された凝塊形
成時間に対する本発明の血管系抗凝血剤の効果を示す;
第13図は(Xa、Va、リン脂質、Ca2+)、(Xa、リン脂
質、Ca2+)および(Xa、Ca2+)によるプロトロンビン活
性化に対する本発明の抗凝血剤の作用を示す;第14図は
VAC活性を有するタンパク質の免疫斑点を示す;第15図
はセフアデツクスG−75からの溶出留分のゲル電気泳動
(A)および抗凝血活性(A)を示す;そして第16図は
本発明の血管系抗凝血剤の熱脱活性を示すグラフであ
る。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】約70×103、約60×103、約34×103または
    約32×103ダルトンの分子量を有し、 二価カチオンCa2+および(または)Mn2+を介して、負に
    荷電したリン脂質に可逆的に結合し、 リン脂質を加水分解せず、 トロンビンを阻止せず、そして 凝固因子を不活性化しない、 ことを特徴とする抗凝血性タンパク質。
  2. 【請求項2】因子XaおよびIIaの生物学的およびアミド
    分解的活性を阻止しない、特許請求の範囲第1項の抗凝
    血性タンパク質。
  3. 【請求項3】血管系凝血剤により、または因子Xaにより
    誘発される凝固を阻止するが、トロンビンにより誘発さ
    れる凝固は阻止しない、特許請求の範囲第1項の抗凝血
    性タンパク質。
  4. 【請求項4】プロトロンビン−時間試験で行われる反
    応、および(または)活性化された部分的トロンボプラ
    スチン−時間試験で行われる反応、および(または)負
    に荷電したリン脂質およびCa2+の存在下における凝固因
    子Xaによるプロトロンビン活性化、および(または)負
    に荷電したリン脂質およびCa2+の存在下における因子IX
    aによる内因子X−活性化、および(または)単離さ
    れ、刺激された血小板のプロトロンビン活性化、および
    (または)血管壁により誘発される凝固、および(また
    は)血小板の凝固依存性凝集、を阻止する、特許請求の
    範囲第1項の抗凝血性タンパク質。
  5. 【請求項5】抗凝血性タンパク質の阻止効果がリン脂質
    の量に依存し、そして 当該タンパク質により誘発されるプロトロンビンの阻止
    因子Xa−活性化がリン脂質濃度に依存する、 特許請求の範囲第1項の抗凝血性タンパク質。
  6. 【請求項6】たとえば、小胞、リポソームまたはエテロ
    ソームに見出だすことができる負に荷電したリン脂質
    に、二価カチオンCa2+および(または)Mn2+を介して結
    合し、および(または) スフェロシルと結合する負に荷電したリン脂質に、二価
    カチオンCa2+および(または)Mn2+を介して結合し、そ
    して 負に荷電したリン脂質表面から因子Xaおよびプロトロン
    ビンをはづすことができる、 特許請求の範囲第1項の抗凝血性タンパク質。
  7. 【請求項7】動脈から単離できるものである、特許請求
    の範囲第1項の抗凝血性タンパク質。
  8. 【請求項8】強力に血管化した組織から単離できるもの
    である、特許請求の範囲第1項の抗凝血性タンパク質。
  9. 【請求項9】哺乳動物の血管壁から単離し、次いで精製
    したものであり;グリコプロテインではなく;ホスホリ
    パーゼではなく;pH4.4−4.6の等電点を有し;56℃におけ
    る抗凝血性タンパク質の活性が熱的に不安定であり;ク
    エン酸塩処理血漿中の抗凝血性タンパク質の活性が37℃
    である時間安定を保ち;抗凝血性タンパク質の活性がト
    リプシンおよび(または)キモトリプシンにより完全に
    は破壊されず;抗凝血性タンパク質の活性がコラゲナー
    ゼおよび(または)エラスターゼにより作用を受けず;
    小胞、リポソームまたはエテロソーム中に見出だすこと
    ができる負に荷電したリン脂質に、二価カチオンCa2+
    よび(または)Mn2+を介して結合し;スフェロシルと結
    合する負に荷電したリン脂質に二価カチオンCa2+および
    Mn2+を介して結合し;このタンパク質の負に荷電したリ
    ン脂質への結合は可逆性であり、そしてエチレンジアミ
    ンテトラ酢酸(EDTA)により逆戻りさせることができ;
    負に荷電したリン脂質表面から因子Xaおよびプロトロン
    ビンをはづし;プロトロンビン−時間試験で行われる反
    応を阻止し;活性化された部分的トロンボプラスチン−
    時間試験で行われる反応を阻止し;インビトロで、負に
    荷電したリン脂質およびCa2+の存在で凝固因子Xaによる
    プロトロンビン活性化を阻止し;因子XaおよびIIaの生
    物学的およびアミド分解的活性を阻止せず;インビトロ
    で、負に荷電したリン脂質およびCa2+の存在で因子IXa
    による内因子X−活性化を阻止し;インビトロで、単離
    され、刺激された血小板のプロトロンビン活性化を阻止
    し;インビトロで、血管壁により誘発される凝固を阻止
    し;そしてこのタンパク質により誘発される因子Xaによ
    るプロトロンビン活性化の阻止はリン脂質の濃度に依存
    し、かつ高いリン脂質の濃度で減少される; 特許請求の範囲第1項の抗凝血性タンパク質。
  10. 【請求項10】ヒト抗凝血性タンパク質である、特許請
    求の範囲第1項−第9項のいずれか1項の抗凝血性タン
    パク質。
  11. 【請求項11】ウシ抗凝血性タンパク質である、特許請
    求の範囲第1項−第9項のいずれか1項の抗凝血性タン
    パク質。
  12. 【請求項12】ネズミ抗凝血性タンパク質である、特許
    請求の範囲第1項−第9項のいずれか1項の抗凝血性タ
    ンパク質。
  13. 【請求項13】ウマ抗凝血性タンパク質である、特許請
    求の範囲第1項−第9項のいずれか1項の抗凝血性タン
    パク質。
  14. 【請求項14】血管壁、強力に血管化した組織または内
    皮細胞培養物を、 (a)均質化し、分画遠心分離し、上澄液に下記の精製
    処理: (b)塩による沈殿 (c)親和クロマトグラフイ (d)イオン交換クロマトグラフイ (e)分子篩を用いるクロマトグラフイ の一つまたは二つ以上を所望の順序で行い、次いで所望
    により、工程(b)、(c)、(d)および(e)によ
    り得られた生成物を透析することからなる方法によって
    製造される、約70×103、約60×103、約34×103または
    約32×103ダルトンの分子量を有し;二価カチオンCa2+
    および(または)Mn2+を介して、負に荷電したリン脂質
    に可逆的に結合し;リン脂質を加水分解せず;トロンビ
    ンを阻止せず、そして凝固因子を不活性化しない、こと
    を特徴とする特許請求の範囲第1項の抗凝血性タンパク
    質。
  15. 【請求項15】トロンビンを阻止しない抗凝血性タンパ
    ク質の製造方法であって、血管壁、強力に血管化した組
    織または内皮細胞培養物を、 (a)均質化し、分画遠心分離し、上澄液に下記の精製
    処理: (b)塩による沈殿 (c)親和クロマトグラフイ (d)イオン交換クロマトグラフイ (e)分子篩を用いるクロマトグラフイ の一つまたは二つ以上を所望の順序で行い、次いで所望
    により、工程(b)、(c)、(d)および(e)によ
    り得られた生成物を透析することを特徴とする製造方
    法。
  16. 【請求項16】免疫吸着クロマトグラフイによる精製を
    さらに行う、特許請求の範囲第15項の製造方法。
  17. 【請求項17】タンパク質をリン脂質小胞を使用して精
    製する、特許請求の範囲第15項または第16項のいずれか
    1項の製造方法。
  18. 【請求項18】工程(b)における沈殿に硫酸アンモニ
    ウムを使用し、工程(c)におけるクロマトグラフイに
    ヒドロキシアパタイトを使用し、工程(d)におけるク
    ロマトグラフイにDEAE−セファセルを使用し、そして工
    程(e)におけるクロマトグラフイにセファデックスG
    −100またはG−75を使用する、特許請求の範囲第15項
    −第17項のいずれか1項の製造方法。
  19. 【請求項19】医薬的に不活性の賦形剤および(また
    は)担体に加えて、約70×103、約60×103、約34×103
    または約32×103ダルトンの分子量を有し;二価カチオ
    ンCa2+および(または)Mn2+を介して、負に荷電したリ
    ン脂質に可逆的に結合し;リン脂質を加水分解せず;ト
    ロンビンを阻止せず、そして凝固因子を不活性化しない
    抗凝血性タンパク質の有効量を含有することを特徴とす
    る抗凝血剤。
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